JP6332141B2 - 内燃機関の異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関の異常診断装置に係る。
従来、特許文献1に開示されているようにノックコントロールシステムを搭載したエンジンが知られている。このノックコントロールシステムは、ノックセンサの検出信号に基づいてノッキングの発生を検知し、ノッキング発生時には点火プラグの点火時期を遅角させることでノッキングを解消するものである。
特開2010−77927号公報
ところで、内燃機関の異常診断を行う手法として、点火時期の遅角量に基づいて診断することが考えられる。つまり、前述したノックコントロールシステムによる点火時期の制御を行っている際に、この点火時期の遅角量に基づいて内燃機関の異常の有無を診断する(吸気系、燃料供給系、点火系、および、ノックセンサ等において異常が発生しているか否かを診断する)ものである。
しかしながら、この点火時期の遅角量は、機関負荷率等の運転条件に応じて異なるものである。このため、内燃機関の運転条件によっては、異常が生じていないにも拘わらず異常が生じていると誤診断してしまう可能性がある。
本発明の発明者は、この機関負荷率等の運転条件の影響を受けることなく、信頼性の高い異常診断が可能な異常診断装置について検討した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、信頼性の高い異常診断が可能な内燃機関の異常診断装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、燃料噴射手段と点火手段とを備えた内燃機関に適用される異常診断装置を前提とする。この異常診断装置に対し、前記点火手段がMBTで点火したと仮定した場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となるクランク角度位置を基準50%燃焼時期として算出する基準50%燃焼時期算出部と、前記点火手段が実際に点火を行った場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となったクランク角度位置を推定50%燃焼時期として算出する推定50%燃焼時期算出部と、前記基準50%燃焼時期と前記推定50%燃焼時期との差分を算出する差分算出部と、前記差分算出部で算出された前記差分からトルク発生効率を算出するトルク発生効率算出部と、前記燃料噴射手段から噴射された燃料噴射量に基づいて求められた燃料消費量と前記トルク発生効率とを乗算して得られた値により、要求トルクの発生に寄与した燃料量であるトルク分燃料量を規定するトルク分燃料量規定部と、前記燃料消費量と前記トルク分燃料量との差分である燃料ロス分に基づいて前記内燃機関の異常の有無を診断する診断部とを備えさせている。
本発明の発明者は、気筒内での燃料の燃焼割合が50%となるクランク角度位置である50%燃焼時期が、内燃機関の負荷率等の運転条件の影響を受けないものであることを新たな知見として見出した。このため、点火手段がMBTで点火したと仮定した場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となるクランク角度位置(基準50%燃焼時期)、および、点火手段が実際に点火を行った場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となったクランク角度位置(推定50%燃焼時期)も前記運転条件の影響を受けないものとして求められる。本解決手段では、これら50%燃焼時期の差分からトルク発生効率を算出し、このトルク発生効率に応じて規定されるトルク分燃料量と燃料消費量とから求められる燃料ロス分に基づいて内燃機関の異常の有無を診断するようにしている。このため、前記負荷率等の運転条件の影響を受けることのない異常診断が可能となり、異常診断の信頼性を向上できる。
本発明では、点火手段がMBTで点火したと仮定した場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となるクランク角度位置と、点火手段が実際に点火を行った場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となったクランク角度位置との差分を利用して内燃機関の異常診断を行うようにしている。燃焼割合が50%となるクランク角度位置は、内燃機関の負荷率等の運転条件の影響を受けないものであることから、この運転条件の影響を受けることのない異常診断が可能となり、その結果、異常診断の信頼性の向上を図ることができる。
実施形態に係る異常診断装置の構成を示すブロック図である。 熱発生率波形算出部から出力される熱発生率波形の一例を示す図である。 機関負荷率のみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示した図である。 EGR率のみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示した図である。 空燃比のみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示した図である。 油水温のみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示した図である。 排気バルブの開閉タイミングのみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示した図である。 点火時期SAのみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形を重ねて表示した図である。 エンジン回転速度Neのみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示した図である。 基準50%燃焼時期算出マップを示す図である。 トルク発生効率を説明するための図である。 トルク発生効率算出マップを示す図である。 50%燃焼時期遅れ量とトルク発生効率との関係を、互いに異なるエンジン回転速度それぞれに対して実験により求めた結果を示す図である。 車速変化と燃料ロス分の燃料量の変化との関係の一例を示す図である。 異常診断処理の手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、自動車用のガソリンエンジン(内燃機関)に適用される異常診断装置として本発明を適用した場合について説明する。
図1は、本実施形態に係る異常診断装置1の構成を示すブロック図である。この異常診断装置1は、例えばエンジンECUの内部に備えられている。この図1に示すように、異常診断装置1は、エンジンの状態量および制御パラメータの制御量等の各種情報が入力される。これら入力情報としては、エンジン回転速度、機関負荷率、空燃比、吸排気の各バルブの開閉タイミング(バルブタイミング)、点火プラグ(点火手段)の点火時期、インジェクタ(燃料噴射手段)への噴射指令信号等が挙げられる。
また、この異常診断装置1は、熱発生率波形算出部2、推定熱発生率最大時期算出部3、推定50%燃焼時期算出部4、基準50%燃焼時期算出部5、第1演算部6、トルク発生効率算出部7、燃料消費量算出部8、第2演算部9、トルク分燃料量規定部10、第3演算部11、燃料ロス分規定部12、第4演算部13、燃費損失割合規定部14、診断部15を備えている。以下、それぞれについて説明する。
−熱発生率波形算出部−
熱発生率波形算出部2は、エンジンの気筒内で燃料の燃焼が行われた際の実際の熱発生率波形に近似する熱発生率波形を作成する。
この熱発生率波形算出部2は、熱発生率波形を作成するに当たり、熱発生率波形の特性値として、着火遅れ、前半燃焼期間、熱発生率傾き、および、熱発生量をそれぞれ推定する。これらを推定するために、熱発生率波形算出部2は、着火遅れ推定モデル、前半燃焼期間推定モデル、熱発生率傾き推定モデル、および、熱発生量推定モデルをそれぞれ格納している。
具体的に、熱発生率波形算出部2では、図2に示すように、実際の熱発生率波形に近似する三角波形を作成する。つまり、熱発生率波形算出部2では、着火遅れ推定モデルを使用した着火遅れ期間τの推定、前半燃焼期間推定モデルを使用した前半燃焼期間aの推定、熱発生率傾き推定モデルを使用した熱発生率傾きb/aの推定、熱発生量推定モデルを使用した熱発生量Qallの推定が行われると共に、最大熱発生率bおよび後半燃焼期間c等が算出される。そして、これらの推定値および算出値を用いて、図2に示す三角波形を作成する。以下、着火遅れ期間τ、前半燃焼期間a、熱発生率傾きb/a、熱発生量Qallそれぞれの推定について具体的に説明する。
熱発生率波形算出部2は、着火遅れ推定モデルを使用して、点火プラグによって混合気に点火された時期(以下、点火時期SAという)から混合気が着火し初期火炎核が形成される時期(以下、着火時期FAという)までの期間である着火遅れ期間τを推定する。この着火遅れ期間τはクランク角度[CA]で表される。なお、前記着火時期FAの定義として、本実施形態では、点火時期SA以降に熱発生率(クランクシャフトの回転の単位クランク角度当たりの熱発生量)が1[J/CA]に達した時期とする。なお、エンジンの実機においては、前記点火時期SAは、MBT(Minimum Spark Advance for Best Torque:最適点火時期)に近付くように進角補正を行っていきながらノックセンサによってノッキングが検知された場合には遅角補正を行うといったノックコントロールシステムによる制御によって決定される。
この着火遅れ期間τは、以下の式(1)および式(2)の何れか一方を利用して推定される(これらの式が着火遅れ推定モデルに相当する)。
Figure 0006332141
Figure 0006332141
ρfuel@SAは点火時期SAにおける筒内の燃料密度(筒内燃料量[mol]/点火時期の筒内体積[L])である。ρfuel@FAは着火時期FAにおける筒内の燃料密度(筒内燃料量[mol]/着火時期の筒内体積[L])である。Neはエンジン回転速度である。C1,C2,χ,δ,φ,ψはそれぞれ実験等に基づいて同定される係数である。
これら式(1)および式(2)は、空燃比が理論空燃比であり、EGR率が「0」であり、エンジンの暖機運転が完了している(油水温が所定値以上である)ことを条件に成立する式となっている。なお、空燃比、EGR率、油水温が変化した場合には、それらによる補正項が乗算されることにより、着火遅れ期間τが算出される。
式(1)は、ピストンが圧縮上死点に達するタイミング(TDC)よりも進角側(BTDC)で混合気が着火した(以下、BTDC着火という)場合の着火遅れ期間τの算出式である。また、式(2)は、ピストンが圧縮上死点に達したタイミング(TDC)よりも遅角側(ATDC)で混合気が着火した(以下、ATDC着火という)場合の着火遅れ期間τの算出式である。なお、式(1)および式(2)のうち何れを使用して着火遅れ期間τを算出するか(BTDC着火であるかATDC着火であるか)の判別は、例えば筒内圧センサを備えさせ、その検出値に基づいて混合気の着火時期を求めるようにする。その他、公知の手段によって混合気の着火時期を求めるようにしてもよい。
以上のようにして着火遅れ期間τが算出されると、前記点火時期SAに着火遅れ期間τを加算することで着火時期FAを求めることができる。
熱発生率波形算出部2は、前半燃焼期間推定モデルを使用して、混合気の燃焼期間のうち、前記着火時期FAから、火炎核の成長に伴って熱発生率が最大となるタイミング(点火時期SAから燃焼終了時期EAまでの期間中で熱発生率が最大となるタイミング)までの期間である前半燃焼期間aを推定する。以下、この熱発生率が最大となるタイミングを熱発生率最大時期dQpeakAという。また、この熱発生率最大時期dQpeakAおよび前半燃焼期間aはそれぞれクランク角度[CA]で表される。
この前半燃焼期間a[CA]は、以下の式(3)を利用して推定される(この式が前半燃焼期間推定モデルに相当する)。
Figure 0006332141
@dQpeakは前記熱発生率最大時期dQpeakAにおける筒内体積[L]であり、以下では、熱発生率最大時筒内体積ともいう。
この式(3)は、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けることなく成立するものとなっている。つまり、式(3)は、前半燃焼期間aが、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けないことに基づいて成立している。
この式(3)によって前半燃焼期間aが算出可能である根拠について以下に説明する。
図3〜図7それぞれは、互いに異なるエンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示したものである。
図3は、機関負荷率のみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形を重ねて表示したものである。図4は、EGR率のみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形を重ねて表示したものである。図5は、空燃比のみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形を重ねて表示したものである。図6は、エンジンの暖機運転の途中のように油水温のみが互いに異なる場合に得られる熱発生率波形を重ねて表示したものである。図7は、排気バルブの開閉タイミングのみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形を重ねて表示したものである。
これら図3〜図7に示すように、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れが変化しても前半燃焼期間aは一定に維持されている。つまり、前半燃焼期間aは、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けないものであることが解る。
一方、図8は、点火時期SAのみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形を重ねて表示したものである。この図8から解るように、点火時期SAが遅角されるほど前半燃焼期間aは長くなっている。
また、図9は、エンジン回転速度Neのみが互いに異なる各エンジン運転状態において得られる熱発生率波形であって、熱発生率最大時期dQpeakAを互いに一致させるように点火時期SAを調整した各熱発生率波形を重ねて表示したものである。この図9から解るように、エンジン回転速度Neが低いほど前半燃焼期間aは長くなっている。
このように前半燃焼期間aは、点火時期SAおよびエンジン回転速度Neの影響を受けるものであることが解る。前半燃焼期間aが、点火時期SAおよびエンジン回転速度Neの影響を受ける要因としては、点火時期SAおよびエンジン回転速度Neが、気筒内の乱れに影響を与えることが考えられる。
本発明の発明者は、この新たな知見に基づいて前記式(3)を導き出した。そして、この式(3)においては、制御量である点火時期SAに相関のある物理量として筒内体積、特に、熱発生率最大時筒内体積V@dQpeakを変数として用いている。つまり、前述した如く、点火時期SAが遅角側に移行するほど熱発生率最大時期dQpeakAも遅角側に移行し、筒内体積V@dQpeakが大きくなることから、点火時期SAに相関のある物理量として、熱発生率最大時筒内体積V@dQpeakを変数として用いている。
熱発生率波形算出部2は、熱発生率傾き推定モデルを使用して、前記前半燃焼期間aにおける、クランク角度変化に対する平均的な熱発生率の増加率(熱発生率の傾き)を推定する。すなわち、本実施形態では、熱発生率傾き推定モデルによって、三角波形(図2)における着火時期FAから熱発生率最大時期dQpeakAまでの熱発生率を表す斜辺の傾きb/aを推定するものである。この熱発生率の傾きb/aの単位としては[J/CA2]で表される。
この熱発生率傾きb/a[J/CA2]は、以下の式(4)を利用して推定される(この式が熱発生率傾き推定モデルに相当する)。
Figure 0006332141
ρfuel@dQpeakは、前記熱発生率最大時期dQpeakAにおける燃料密度(筒内燃料量[mol]/熱発生率最大時期の筒内体積[L])であり、以下では、熱発生率最大時燃料密度ともいう。C3は実験等に基づいて同定される係数である。
この式(4)は、エンジン回転速度が固定されており、空燃比が理論空燃比であり、EGR率が「0」であり、エンジンの暖機運転が完了している(油水温が所定値以上である)ことを条件に成立する式となっている。なお、エンジン回転速度、空燃比、EGR率、油水温が変化した場合には、それらによる補正項が乗算されることにより、熱発生率傾きb/aが算出される。
熱発生率波形算出部2は、熱発生量推定モデルを使用して、燃料の燃焼によって発生した熱発生量(燃焼期間の全期間において発生した熱発生量であって、点火時期SAから燃焼終了時期EAまでの期間中における熱発生率の積算値)を推定する。この熱発生量の単位としては[J]で表される。
以下、熱発生量推定モデルを使用した総熱発生量Qallの推定動作について説明する。この推定動作では、前半燃焼期間aにおける熱発生量Q1を求めると共に総熱発生量Qallを算出するだけでなく、前記熱発生率波形を作成するために、後半燃焼期間cにおける熱発生量Q2を算出する。そして、この熱発生量Q2を利用して後半燃焼期間cを算出する。このようにして、熱発生率波形の形状を特定するための各特性値を求めるようにしている。
まず、前半燃焼期間aにおける熱発生量Q1は、図2を用いることで幾何学的に以下の式(5)によって算出される。
Figure 0006332141
一方、総熱発生量Qallは、筒内燃料量×k(燃焼効率)として表すことができる(この式が熱発生量推定モデルに相当する)。燃焼効率kは、例えば暖機運転中のように油水温が低い場合に低下すると共に、機関負荷率やエンジン回転速度などの変化によっても変化する。そこで、本実施形態では、種々のエンジンの実験結果のデータベースを利用して燃焼効率kの値を、油水温、機関負荷率およびエンジン回転速度に対応づけて決定するマップを予め決定しておく。そして、この燃焼効率kの値を用いて、筒内燃料量から総熱発生量Qallが算出される。
図2を参照して上述したように、熱発生率波形を作成するためには、熱発生率最大時期dQpeakAにおける熱発生率bおよび後半燃焼期間cを求める必要がある。この後半燃焼期間cにおける熱発生量Q2は以下の式(6)によって算出される。
Figure 0006332141
そして、熱発生率最大時期dQpeakAにおける熱発生率bは以下の式(7)により、また、後半燃焼期間cは以下の式(8)によりそれぞれ求められる。
Figure 0006332141
Figure 0006332141
以上のようにして熱発生率波形算出部2では、着火遅れ推定モデルを使用した着火遅れ期間τの推定、前半燃焼期間推定モデルを使用した前半燃焼期間aの推定、熱発生率傾き推定モデルを使用した熱発生率傾きb/aの推定、熱発生量推定モデルを使用した熱発生量Qallの推定が行われると共に、最大熱発生率bおよび後半燃焼期間cが算出される。そして、これらの算出値を用いて、図2に示すように熱発生率波形を近似する三角波形を作成し、この三角波形を熱発生率波形として出力する。
−推定熱発生率最大時期算出部−
推定熱発生率最大時期算出部3は、前記熱発生率波形算出部2から出力された熱発生率波形における各特性値を利用して熱発生率最大時期dQpeakAのクランク角度位置を算出する。
具体的には、前記着火時期FAに前半燃焼期間aを加算することによって推定熱発生率最大時期(熱発生率最大時期dQpeakAでのクランク角度位置)を算出する。
−推定50%燃焼時期算出部−
推定50%燃焼時期算出部4は、前記推定熱発生率最大時期算出部3で算出された推定熱発生率最大時期を推定50%燃焼時期として規定する。つまり、一般的には、図2に示すように、前半燃焼期間aにおける熱発生量Q1と後半燃焼期間cにおける熱発生量Q2とが等しいことから、インジェクタから噴射された燃料の全量のうちの50%の量が熱発生率最大時期dQpeakAで燃焼したと推定することができる。つまり、この熱発生率最大時期dQpeakAにおいて、気筒内での燃料の燃焼割合が50%に達したと推定できる。
そこで、この推定50%燃焼時期算出部4では、前記推定熱発生率最大時期算出部3で算出された推定熱発生率最大時期(熱発生率最大時期dQpeakAでのクランク角度位置)を、インジェクタから噴射された燃料の全量のうちの50%の量が燃焼した時期(推定50%燃焼時期)として規定する。
前述したように前半燃焼期間aは、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けないものであることから、この前半燃焼期間aを用いて算出される推定50%燃焼時期も、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けないものとなっている。
このように推定50%燃焼時期算出部4は、点火プラグ(点火手段)が実際に点火を行った場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となったクランク角度位置を推定50%燃焼時期として算出するものとなっている。
−基準50%燃焼時期算出部−
基準50%燃焼時期算出部5は、現在の運転状態(前記推定50%燃焼時期算出部4によって推定50%燃焼時期を求めた際の運転状態(エンジン回転速度等))で、点火プラグの点火時期がMBTに設定されたと仮定した場合に、インジェクタから噴射された燃料の全量のうちの50%の量が燃焼した時期(クランク角度位置)を基準50%燃焼時期として算出する。つまり、気筒内での燃料の燃焼割合が50%に達した時期を基準50%燃焼時期として算出する。
前述したように前半燃焼期間aは、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けないものである。このことは、点火プラグの点火時期がMBTに設定された場合も同様である。このため、この基準50%燃焼時期は、前述した推定50%燃焼時期(熱発生率最大時期dQpeakAでのクランク角度位置)と同様に、エンジン回転速度に応じて決まる値であって、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けないものとなっている。このため、基準50%燃焼時期は、現在のエンジン回転速度に応じて算出される。
具体的に、エンジンECUのROMには、図10に示す基準50%燃焼時期算出マップが記憶されている。このマップは、点火プラグの点火時期がMBTに設定された場合におけるエンジン回転速度と基準50%燃焼時期との関係を表すものであって、予め実験やシミュレーションによって作成されてエンジンECUのROMに記憶されている。
基準50%燃焼時期算出部5は、現在のエンジン回転速度を、このマップに当て嵌めることで基準50%燃焼時期を求める。このように、基準50%燃焼時期算出部5は、点火プラグ(点火手段)がMBTで点火したと仮定した場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となるクランク角度位置を基準50%燃焼時期として算出するものとなっている。
−第1演算部−
第1演算部6は、前記推定50%燃焼時期算出部4で算出(規定)された推定50%燃焼時期から、前記基準50%燃焼時期算出部5で算出された基準50%燃焼時期を減算し、その値をトルク発生効率算出部7に出力する。つまり、推定50%燃焼時期と基準50%燃焼時期との差分(クランク角度位置における偏差)をトルク発生効率算出部7に出力する。
このため、実際の点火プラグの点火時期がMBTであった場合には、推定50%燃焼時期が基準50%燃焼時期に一致することになり、これらの差分は「0」となる。また、実際の点火プラグの点火時期がMBTよりも遅角側であった場合には(前記ノックコントロールシステムによる制御によって点火時期が遅角側に設定された場合、および、異常の発生に起因して点火時期が遅角した場合の両方を含む)、推定50%燃焼時期が基準50%燃焼時期よりも遅角側となり、基準50%燃焼時期に対する推定50%燃焼時期の遅角量が大きいほどこれらの差分は大きくなる。
このように、第1演算部6は、基準50%燃焼時期算出部5で算出されたクランク角度位置(基準50%燃焼時期)と推定50%燃焼時期算出部4で算出されたクランク角度位置(推定50%燃焼時期)との差分を算出するものであって、本発明でいう差分算出部に相当する。
−トルク発生効率算出部−
トルク発生効率算出部7は、前記第1演算部6によって算出された差分(基準50%燃焼時期と推定50%燃焼時期との差分)からトルク発生効率を算出する。
このトルク発生効率の概略について図11を用いて説明する。このトルク発生効率は、インジェクタから噴射された燃料の全量のうち、エンジンのトルクに寄与した燃料量の比率を表す値である。図11の各図は、同一要求トルクを満たす場合における、インジェクタから噴射された燃料の量(燃料噴射量)と要求トルクとの関係を表している。これらの図は、触媒昇温要求の有無に応じて燃料噴射量が異なる場合を示しており、この触媒昇温要求が生じている際には、この要求を満たすために燃料噴射量が増量されている。
図11の左側に示すものは、触媒昇温要求が生じていない場合であって、インジェクタから噴射された燃料の全量(燃料噴射量)がエンジンのトルク(要求トルク)に寄与した場合である。この場合、トルク発生効率は「1.0」となる。
一方、図11の右側に示すものは、触媒昇温要求が生じている場合であって、インジェクタから噴射された燃料の全量(燃料噴射量)のうちの10%が触媒昇温要求を満たすために使用された場合である。この場合、トルク発生効率は「0.9」となる。
トルク発生効率算出部7においてトルク発生効率を算出する手段として具体的には、エンジンECUのROMに、図12に示すトルク発生効率算出マップが記憶されている。このマップは、前記差分(基準50%燃焼時期と推定50%燃焼時期との差分;図12における50%燃焼時期遅れ量に相当)とトルク発生効率との関係を表すものであって、予め実験やシミュレーションによって作成されてエンジンECUのROMに記憶されている。
トルク発生効率算出部7は、第1演算部6で算出された差分(50%燃焼時期遅れ量)を、このマップに当て嵌めることでトルク発生効率を求める。このように、トルク発生効率算出部7は、前記第1演算部(差分算出部)6で算出された前記差分からトルク発生効率を算出するものとなっている。
図13は、トルク発生効率算出マップを作成するに当たって、50%燃焼時期遅れ量(基準50%燃焼時期と推定50%燃焼時期との差分)とトルク発生効率との関係を、互いに異なるエンジン回転速度それぞれに対して実験により求めた結果を示す図である。図中の□はエンジン回転速度が3600rpm、■はエンジン回転速度が2500rpm、△はエンジン回転速度が800rpmの場合を示している。このように、50%燃焼時期遅れ量とトルク発生効率とは相関があり、且つこれらの関係はエンジン回転速度の影響を受けることがない(エンジン回転速度が変化しても、50%燃焼時期遅れ量とトルク発生効率との関係は変化しない)。このため、エンジン回転速度毎にトルク発生効率算出マップを作成しておく必要なしに、図12に示すトルク発生効率算出マップによって、前記差分(50%燃焼時期遅れ量;基準50%燃焼時期と推定50%燃焼時期との差分)に応じたトルク発生効率を求めることが可能である。
−燃料消費量算出部−
燃料消費量算出部8は、インジェクタに出力される噴射指令信号を受けて、このインジェクタから噴射される燃料量を燃料消費量として算出する。実際には、噴射指令信号によって指示されるインジェクタの開弁期間と燃料圧力(例えばデリバリパイプ内の燃料圧力)との積によって燃料消費量が算出される。このように燃料消費量算出部8は、インジェクタ(燃料噴射手段)から噴射された燃料噴射量に基づいて燃料消費量を求めるものである。
−第2演算部−
第2演算部9は、前記トルク発生効率算出部7で算出されたトルク発生効率と、前記燃料消費量算出部8で算出された燃料消費量とを乗算し、その値をトルク分燃料量規定部10に出力する。つまり、この第2演算部9では、前記燃料消費量のうちエンジンのトルクに寄与した燃料量が算出されることになる。
−トルク分燃料量規定部−
トルク分燃料量規定部10は、前記第2演算部9から出力された値(トルク発生効率と燃料消費量とを乗算することで得られた値)を、トルク分燃料量として規定する。このように、トルク分燃料量規定部10は、インジェクタ(燃料噴射手段)から噴射された燃料噴射量に基づいて求められた燃料消費量とトルク発生効率算出部7で算出されたトルク発生効率とを乗算して得られた値により、要求トルクの発生に寄与した燃料量であるトルク分燃料量を規定するものとなっている。
−第3演算部−
第3演算部11は、前記燃料消費量算出部8で算出された燃料消費量から前記トルク分燃料量規定部10で規定されたトルク分燃料量を減算する。つまり、燃料消費量のうち、エンジンのトルクに寄与されなかった燃料量を算出して燃料ロス分規定部12に出力する。
−燃料ロス分規定部−
燃料ロス分規定部12は、前記第3演算部11から出力された値(燃料消費量からトルク分燃料量を減算することで得られた値)を、燃料ロス分の燃料量として規定する。この燃料ロス分の燃料量は、前記図11に示したものにあっては、触媒昇温要求を満たすために使用された燃料量に相当する。
なお、この燃料ロス分規定部12において規定される燃料ロス分の燃料量は、前述した各部2〜11での処理が行われる度に求められる。つまり、エンジンの何れかの気筒で燃焼行程が行われて熱発生率波形が生成される度に求められる。図14は、車両の車速変化と燃料ロス分の燃料量の変化との関係の一例を示している。この図14に示すものでは、車両の加速時に燃料ロス分の燃料量が一時的に増大している(例えば図14における期間t1,t2)。また、車速が略一定の状態であっても他の要求(前述した触媒昇温要求)等によって所定期間だけ燃料ロス分の燃料量が増大している(例えば図14における期間t3)。このように、燃料ロス分の燃料量は、エンジンに異常が生じていない正常運転時であっても、車両の走行状態(エンジンの運転状態)に応じて増減する。
−第4演算部−
第4演算部13は、前記燃料ロス分規定部12で規定された燃料ロス分の燃料量を、前記トルク分燃料量規定部10で規定されたトルク分燃料量によって除算する。つまり、トルク分燃料量に対する燃料ロス分の燃料量の比率を算出して燃費損失割合規定部14に出力する。
−燃費損失割合規定部−
燃費損失割合規定部14は、前記第4演算部13から出力された値(燃料ロス分の燃料量をトルク分燃料量によって除算することで得られた値)を、燃費損失割合として規定する。
−診断部−
診断部15は、前記燃費損失割合規定部14で規定された燃費損失割合に基づいて、エンジンの異常診断を行う。具体的には、エンジンの正常運転時における燃費損失割合の上限値(異常診断のための閾値)が予め設定されており、前記燃費損失割合規定部14で規定された燃費損失割合が、この上限値を超えている場合には、吸気系、燃料供給系、点火系、および、ノックセンサの何れかにおいて異常が生じていると判断するようになっている。つまり、この診断部15は、前記燃料消費量(燃料消費量算出部8で算出された燃料消費量)と前記トルク分燃料量(トルク分燃料量規定部10で規定されたトルク分燃料量)との差分である燃料ロス分に基づいて(より具体的には、この燃料ロス分をトルク分燃料量によって除算することで得られた燃費損失割合に基づいて)エンジンの異常の有無を診断するものとなっている。
図15は、この診断部15において行われる異常診断処理の手順を示すフローチャートである。この異常診断処理は、エンジンの燃焼行程が実行される度(燃費損失割合規定部14において燃費損失割合が規定される度)に実行される。
ステップST1では、前記燃費損失割合規定部14で規定された燃費損失割合を読み込む。
ステップST2では、この読み込まれた燃費損失割合が所定値Aを超えているか否かを判定する。この所定値Aは、前述したエンジンの正常運転時における燃費損失割合の上限値(異常診断のための閾値)であって、例えば25%に設定されている。この値はこれに限定されるものではなく、実験やシミュレーションに基づいて設定されている。
燃費損失割合が所定値Aを超えておらず、ステップST2でNO判定された場合には、ステップST3に移り、エンジンECUに予め備えられたカウンタをリセットしてリターンされる。
一方、燃費損失割合が所定値Aを超えており、ステップST2でYES判定された場合には、ステップST4に移り、前記カウンタをインクリメントする。
その後、ステップST5に移り、このカウンタのカウント値が所定値α以上となったか否かを判定する。この所定値αとしては任意の値が設定可能である。
カウンタのカウント値が所定値α未満であり、ステップST5でNO判定された場合には、そのままリターンされる。つまり、外乱などの影響によって一時的に燃費損失割合が増大した(所定値Aを超えた)可能性があるため、異常が生じているとは判定せず、リターンする。
燃費損失割合が所定値Aを超えている状況が継続するなどしてカウンタのカウント値が所定値α以上となり、ステップST5でYES判定された場合には、ステップST6に移り、異常が生じていると診断する。つまり、吸気系、燃料供給系、点火系、および、ノックセンサの何れかにおいて異常(前記推定50%燃焼時期が基準50%燃焼時期に対して大きく遅角することで燃費損失割合が大きくなる異常)が生じていると診断する。
その後、ステップST7に移り、車室内のメータパネル上のMIL(警告灯)を点灯させて運転者に警告を促すと共に、エンジンECUに備えられたダイアグノーシスに異常情報を書き込む。
このような診断部15での異常診断処理が行われるため、この診断部15は、燃費損失割合の情報が入力情報となり、前記警告のための信号およびダイアグノーシスに書き込むための異常情報が出力情報(異常診断装置1の出力情報でもある)となっている。
以上説明したように、本実施形態では、点火プラグがMBTで点火したと仮定した場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となるクランク角度位置(基準50%燃焼時期)と、点火プラグが実際に点火を行った場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となったクランク角度位置(推定50%燃焼時期)との差分を利用してエンジンの異常診断を行うようにしている。燃焼割合が50%となるクランク角度位置は、機関負荷率、EGR率、空燃比、油水温、および、排気バルブの開閉タイミングの何れの影響も受けないものであることから、これらの運転条件の影響を受けることのない異常診断が可能となり、その結果、異常診断の信頼性の向上を図ることができる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、熱発生率波形算出部2を異常診断装置1の構成要素としていた。本発明はこれに限らず、熱発生率波形算出部2を異常診断装置1の構成要素とせず、この熱発生率波形算出部2からの出力を異常診断装置1が受信して、前述した異常診断を行うものであってもよい。
また、前記実施形態では、熱発生率波形算出部2は熱発生率波形(三角波形)を作成して出力するものであった。本発明はこれに限らず、熱発生率波形算出部2は、推定50%燃焼時期を算出するのに必要な特性値(熱発生率波形における特性値)のみを推定熱発生率最大時期算出部3に出力するものであってもよい。
また、前記実施形態では、自動車用のガソリンエンジン(火花点火機関)に適用される異常診断装置1として本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車用以外の火花点火機関に対しても適用が可能である。また、ガソリンエンジンにも特に限定されるものではなく、例えばガスエンジンに対しても適用が可能である。
本発明は、自動車用の内燃機関における異常診断装置に適用可能である。
1 異常診断装置
4 推定50%燃焼時期算出部
5 基準50%燃焼時期算出部
6 第1演算部(差分算出部)
7 トルク発生効率算出部
10 トルク分燃料量規定部
15 診断部

Claims (1)

  1. 燃料噴射手段と点火手段とを備えた内燃機関に適用される異常診断装置であって、
    前記点火手段がMBTで点火したと仮定した場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となるクランク角度位置を基準50%燃焼時期として算出する基準50%燃焼時期算出部と、
    前記点火手段が実際に点火を行った場合における気筒内での燃料の燃焼割合が50%となったクランク角度位置を推定50%燃焼時期として算出する推定50%燃焼時期算出部と、
    前記基準50%燃焼時期と前記推定50%燃焼時期との差分を算出する差分算出部と、
    前記差分算出部で算出された前記差分からトルク発生効率を算出するトルク発生効率算出部と、
    前記燃料噴射手段から噴射された燃料噴射量に基づいて求められた燃料消費量と前記トルク発生効率とを乗算して得られた値により、要求トルクの発生に寄与した燃料量であるトルク分燃料量を規定するトルク分燃料量規定部と、
    前記燃料消費量と前記トルク分燃料量との差分である燃料ロス分に基づいて前記内燃機関の異常の有無を診断する診断部とを備えていることを特徴とする内燃機関の異常診断装置。
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