JP6250834B2 - 車両用の内燃機関のヘッドカバー - Google Patents

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Description

本発明は、車両用の内燃機関のヘッドカバーに係り、特にヘッドカバーの剛性が向上する車両用の内燃機関のヘッドカバーに関する。
従来、内燃機関のシリンダヘッドに取付けられるヘッドカバーの外面に、ヘッドカバーの補強用のリブ(補強リブ)が形成される車両用エンジンのヘッドカバー構造が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載された車両用エンジンのヘッドカバー構造では、ヘッドカバーの外面の幅方向中央に設けられた複数のプラグタワーから、ヘッドカバーの外縁部に設けられた複数の締結部に向けて放射状に延びる複数の補強リブがヘッドカバー外面に設けられている。そして、各補強リブは一つのプラグタワーから二つの締結部へ向けてV字状に形成され、ヘッドカバーのV字状の領域とプラグタワーの剛性を高めている。
特開2012−082706号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたヘッドカバー構造では、起伏のあるヘッドカバーの外面に、ヘッドカバーの幅方向中央から外縁部までに亘って複数の補強リブが形成されている。そのため、補強リブの構造が複雑になるだけでなく、構造上剛性の高い部位にまで補強リブが形成されることから、生産設備および製造工程の複雑化を招くおそれがあり、ひいてはコスト増加の要因ともなり得る。
本発明は、上記課題を解決するものであり、構造の複雑化を抑制しつつ、剛性が向上するヘッドカバーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る車両用の内燃機関のヘッドカバーは、車両に搭載される車両用の内燃機関に備えられ、該内燃機関が有するシリンダヘッドを覆う壁部を具備するとともに内部に動弁機構が収容される車両用の内燃機関のヘッドカバーであって、該ヘッドカバーの内側に、ブローバイガスが導かれ、前記壁部の内側面からシリンダ中心軸線の方向における内方に延出した複数のブリーザ壁部で囲われるブリーザ室が設けられ、前記壁部は、前記シリンダヘッドと対向し前記壁部の一部を構成する天井部と、前記ブリーザ壁部よりも前記シリンダ中心軸線の方向における高さが低い突条部を備え、該突条部を、前記壁部のうち、前記ブリーザ室を構成する壁部とは異なる領域に形成することを特徴とする。
この構成によれば、突条部を形成する領域が、ブリーザ壁部が形成されて剛性が向上されているブリーザ室の領域とは異なる領域に設定される。そのため、ブリーザ壁部が形成されていない領域の剛性が突条部により向上し、効率良くヘッドカバーの剛性を向上させることが可能となり、ヘッドカバーの形状の複雑化を抑制しつつ、ヘッドカバーの剛性を向上させることができる。
前記構成において、前記突条部を、前記壁部の外側面に形成しても良い。
この構成によれば、突条部は、ヘッドカバーおよびシリンダヘッドに収容される動弁機構と干渉せず、突条部と動弁機構との干渉を回避するためにヘッドカバーの形状や動弁機構の構造を変える必要が無い。そのため、ヘッドカバーの構造の複雑化を抑制しつつ、ヘッドカバーの剛性を向上させることができる。
前記構成において、前記内燃機関を、前記シリンダ中心軸線を水平方向に傾斜させた状態で前記車両に搭載し、前記突条部を、前記ヘッドカバーの下方寄りに形成しても良い。
この構成によれば、シリンダ中心軸線を水平方向に傾斜させて車両に搭載された内燃機関のヘッドカバーの下方寄りに突条部が配置される。そのため、突条部をヘッドカバーの外側面に形成しても外観上目立ち難くなり、ヘッドカバーの外観性を保ちつつ、ヘッドカバーの剛性を向上させることができる。
前記構成において、前記天井部を、上方から下方に向うに従い該天井部と前記シリンダヘッドとの距離が短くなるように傾斜して形成しても良い。
この構成によれば、水平方向に傾斜した内燃機関のヘッドカバーの天井部の下方側が内燃機関の前方へ突出することがない。そのため、突条部をヘッドカバーの外側面の下方寄りに形成しても外観上目立ち難くなり、ヘッドカバーの外観性をさらに保ちつつ、ヘッドカバーの剛性を向上させることができる。
前記構成において、前記車両に、前記内燃機関と略同じ高さに燃料タンクを配設し、前記突条部を、前記燃料タンクと対向して形成しても良い。
この構成によれば、突条部が燃料タンクにより隠蔽されることとなり、ヘッドカバーの外観性を向上させつつ、ヘッドカバーの剛性を向上させることができる。
前記構成において、前記ヘッドカバーは、前記壁部のシリンダヘッド側端部の周囲に設けられて前記シリンダヘッドに締結されるフランジ部を有し、前記壁部は、略平板状に形成される前記天井部と、前記シリンダヘッド側端部から曲線を描いて延出されるアーチ状壁部とを有し、前記突条部を前記天井部の少なくとも一部に形成しても良い。
この構成によれば、略平板状に形成されて比較的剛性の弱いヘッドカバーの天井部の内、ブリーザ室を構成していない領域に突条部が形成される。そのため、天井部の内、ブリーザ壁部によって剛性が向上されていない領域の剛性を突条部によって向上させることができる。
前記構成において、前記突条部を、前記アーチ状壁部とは異なる領域に形成しても良い。
この構成によれば、断面視アーチ状に形成されることで剛性が向上しているアーチ状壁部に突条部を形成することがなく、剛性の向上が必要な壁部にのみ突条部が形成される。そのため、ヘッドカバーの形状の複雑化を抑制しつつ、ヘッドカバーの剛性を向上させることができる。
前記構成において、前記突条部を、前記ヘッドカバーの前記シリンダヘッドとの合わせ面を通る第1平面と、前記ヘッドカバーの前記壁部のうち前記シリンダ中心軸線の方向において前記第1平面から最も離れた最外部を通り、前記第1平面と平行な第2平面との間に収めてもよい。
前記構成によれば、シリンダ中心軸線方向における突条部の大きさや突条部の形成される領域を、第1平面と第2平面との間において自由に設定することが可能となり、ヘッドカバーの剛性をより効率よく高めることができる。また、突条部が、第1平面と第2平面合という二つの平行な面の間から突出することがなく、ヘッドカバーの型の成形を容易にすることが可能となる。
本発明によれば、ヘッドカバーの壁部の内、ブリーザ室を構成する壁部とは異なる領域に突条部が形成されることで、効率よくヘッドカバーの剛性を向上させることが可能となり、ヘッドカバーの形状の複雑化を抑制しつつ、ヘッドカバーの剛性を向上させることができる。
本発明の第一の実施の形態に係る車両用の内燃機関のヘッドカバーを備えるパワーユニットを搭載した車両の左側面図である。 図1のパワーユニットの変速機ケースカバーを取外し一部切欠いた左側面図である。 図1のパワーユニット周辺の左側面図である。 図3のパワーユニットの内燃機関の縦断面図である。 ヘッドカバーをシリンダ中心軸線方向に沿って前方から見た図である。 図5のVI−VI線断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る車両用の内燃機関のヘッドカバーをシリンダ中心軸線方向に沿って前方から見た図である。 図7のヘッドカバーを備えるパワーユニットの内燃機関の縦断面図である。 図7のIX−IX断面図である。
本発明の第一の実施の形態に係る車両用の内燃機関のヘッドカバーについて、図1ないし図6を用いて以下に説明する。
特許請求の範囲および本明細書の説明における前後左右上下の方向は、車両の向きに従うものとし、図中矢印FRは前方を、REは後方を、LTは左方を、RTは右方を、それぞれ示す。
図1は、本発明の第一の実施の形態に係る車両用の内燃機関4のヘッドカバー50を備えるパワーユニット3の左側面図である。図1において、内部構造の一部が破線で示されている。
車両である自動二輪車1の構成について説明する。自動二輪車1の備える車体フレーム2は、車両の前部に位置するヘッドパイプ20と、ヘッドパイプ20の後方から下方やや斜め後に延出する一本のダウンチューブ21と、ダウンチューブ21の下部の側面に一端が接続され、他端が後方に向けて延出された後に後方斜め上に向けて屈曲する一対のメインパイプ22と、メインパイプ22の他端に接続され、後方斜め上に向けて延出される一対のシートフレーム23と、を備えている。
ヘッドパイプ20には前方斜め下に向けて延出されるフロントフォーク10が操向自在に支承され、フロントフォーク10の下端には前輪11が回転自在に支持されている。また、ヘッドパイプ20の後方斜め上に向けて延出されるフロントフォーク10の上端には、操向ハンドル12が連結されている。この自動二輪車1は、内燃機関4と伝動装置8とを一体にしたパワーユニット3を備え、パワーユニット3の後部で後輪16が回転自在に支持されている。
パワーユニット3の前方には、パワーユニット3と略同じ高さに位置するように燃料タンク13が車体フレーム2に配置されている。燃料タンク13は、ダウンチューブ21の後方であってメインパイプ22の上方に位置し、ダウンチューブ21および左右一対のメインパイプ22に支持されている。シートフレーム23の上方には乗員用シート14が配置されている。
図2は、図1のパワーユニット3の変速機ケースカバー82を取外し一部切欠いた左側面図である。また、図3は、図1のパワーユニット3周辺の左側面図である。
図2および図3に示されるように、パワーユニット3は、前部に位置する内燃機関4に、内燃機関4の左側部4Lから後方へと延びる伝動装置8とが一体化されて構成されている。パワーユニット3は、内燃機関4と伝動装置8との境界部近傍に設けられたハンガーアーム30と支持軸31を介して、メインパイプ22の後側下部に設けられたパワーユニット支持用ブラケット24から後方に延出されるリンク部材25に上下方向に搖動可能に支持されている。パワーユニット3の後端部に設けられたブラケット32とシートフレーム23の後部に設けられたブラケット(不図示)との間には、図1に示されるように、クッションユニット15が設けられている。
図2および図3に示されるように、パワーユニット3の内燃機関4は、単気筒水冷式の四ストロークサイクルの内燃機関4であり、クランク軸43を回転自在に収容するクランクケース40と、内部にシリンダボア45(図4参照)を有するシリンダブロック41と、シリンダヘッド42と、シリンダヘッド42の前端部を覆う樹脂製のヘッドカバー50とを備えている。内燃機関4は、クランクケース40の前端部にシリンダブロック41、シリンダヘッド42、ヘッドカバー50を順次結合され、シリンダボア45の軸中心を通るシリンダ中心軸線S1を水平方向に大きく前傾させて、パワーユニット3の一部として自動二輪車1に搭載されている。
なお、特許請求の範囲および本明細書において、水平方向に傾斜とは、車両側面視でシリンダ中心軸線S1が、水平方向に対して−30度から30度程度の角度で交差する状態を言う。
内燃機関4の大きく前傾したシリンダヘッド42の上部には吸気管26が延出して後方に湾曲し、その後端にはスロットルボディ27が取付けられている。スロットルボディ27は、伝動装置8の上方に位置するエアクリーナ装置28(図1参照)に連結されている。
図2に示されるように、伝動装置8は、Vベルト式無段変速機80と歯車減速機構90とを備えている。クランク軸43の回転駆動力は、Vベルト式無段変速機80によって無段変速されて歯車減速機構90に伝達され、歯車減速機構90によって減速されて後輪16に伝達され、後輪16が回転駆動されるようになっている。
図3も参照して、Vベルト式無段変速機80は、クランクケース40の左側部40Lに一体に設けられた変速機ケース81に収納され、その左側方が変速機ケースカバー82に覆われている。クランク軸43の左端部43Lは、Vベルト式無段変速機80の駆動軸83の役割を果たしている。クランク軸43の左端部43LにVベルト式無段変速機80の駆動プーリ84が設けられている。Vベルト式無段変速機80の従動軸85は、変速機ケース81にベアリング(不図示)を介して回転自在に支持されている。この従動軸85に、遠心クラッチ(不図示)を介して従動プーリ86が設けられている。駆動プーリ84と従動プーリ86とには、無端状Vベルト87が架渡されている。Vベルト式無段変速機80の変速比は、機関回転数に応じて移動する遠心ウエイト(不図示)により駆動プーリ84における無端状Vベルト87の巻掛け径が変化し、同時に従動プーリ86における巻掛け径が変化することにより自動的に変更され、無段変速するようになっている。
Vベルト式無段変速機80の後方右側には、歯車減速機構90が設けられている。Vベルト式無段変速機80の従動軸85は歯車減速機構90の入力軸91となる。歯車減速機構90の入力軸91と中間軸92、中間軸92と後車軸93との間では、それぞれの軸に設けられたギア94が噛合い、入力軸91の回転が減速されて後車軸93に伝達される。なお、後輪16は後車軸93に支持されている。
図4は、図3のパワーユニット3の内燃機関4の縦断面図である。
図2および図4に示されるように、シリンダヘッド42は、ボルト49aとナット49bによってシリンダブロック41とクランクケース40に結合され、ヘッドカバー50はボルト49cによってシリンダヘッド42に結合されている。シリンダブロック41には、シリンダライナ44が鋳込まれている。シリンダライナ44のシリンダボア45内には、ピストン46がシリンダ中心軸線S1方向に摺動可能に嵌装されている。ピストン46は、コネクティングロッド47を介してクランク軸43のクランクピン(不図示)と連結されている。ピストン46の頂部46aとシリンダヘッド42の下部に設けられた燃焼室上壁部42aとの間には燃焼室48が形成されている。
燃焼室48からは、上方へ向かって湾曲して吸気ポート48aが延出され、前述した吸気管26に接続されている。また、燃焼室48からは、下方へ向って湾曲して排気ポート48bが延出され、排気管(不図示)に接続されている。
吸気ポート48aの燃焼室側端部には吸気弁74Aが設けられ、排気ポート48bの燃焼室側端部には排気弁74Bが設けられている。吸気弁74Aと排気弁74Bは、それぞれがシリンダヘッド42に設けられたバルブガイド42bに摺動可能に嵌装され、バルブスプリング75により閉じる方向に付勢されている。そして、吸気弁74Aと排気弁74Bは、後述する動弁機構7によってクランク軸43の回転に対して所定のタイミングで開閉される。
本実施の形態の内燃機関4は、SOHC型式のバルブシステムを採用しており、シリンダヘッド42とヘッドカバー50内には動弁機構7が収容されている。動弁機構7は、カムシャフト70、吸気用ロッカーアームシャフト72A、排気用ロッカーアームシャフト72B、吸気ロッカーアーム73A、排気ロッカーアーム73B、吸気弁74A、排気弁74B、およびバルブスプリング75を備えている。
動弁機構7のカムシャフト70は、シリンダヘッド42の側壁にベアリング(不図示)を介して回転自在に支持されている。カムシャフト70の右端部にはカムチェーン機構(不図示)の被動スプロケット(不図示)が嵌着されている。カムシャフト70はカムチェーン機構により、クランク軸43の二分の一の回転速度で回転駆動される。カムシャフト70には、吸気カム71Aと排気カム71Bが一体に形成されている。
カムシャフト70の前斜め上方には吸気用ロッカーアームシャフト72Aが、前斜め下方には排気用ロッカーアームシャフト72Bが、それぞれカムシャフト70に平行にシリンダヘッド42に架設されている。吸気用ロッカーアームシャフト72Aには吸気ロッカーアーム73Aが、排気用ロッカーアームシャフト72Bには排気ロッカーアーム73Bがそれぞれ搖動自在に支持されている。吸排気ロッカーアーム73A,73Bの一端には、吸排気カム71A,71Bに当接されるカムフォロワ76がそれぞれ支持されている。吸排気ロッカーアーム73A,73Bの他端には、吸排気弁74A,74Bに当接するタペットネジ77が装着されている。カムシャフト70が回転することで、吸排気ロッカーアーム73A,73Bが搖動し、タペットネジ77が吸排気弁74A,74Bを開閉するようになっている。
ヘッドカバー50は、合成樹脂をダイキャストすることで形成され、シリンダヘッド42を覆うようにシリンダヘッド42の前側に締結されている。
ヘッドカバー50は、シリンダヘッド42を覆う壁部51と、壁部51のシリンダヘッド42側の端部であるシリンダヘッド側端部52の周囲に設けられ、シリンダヘッド42に締結されるフランジ部58とを有している。シリンダヘッド側端部52およびフランジ部58のシリンダヘッド42に対向する面は、シリンダヘッド42との合わせ面52aとなっている。
また、ヘッドカバー50の壁部51は、周状の壁であるアーチ状壁部53と、シリンダヘッド42に対向しアーチ状壁部53の前端の開口を覆う略矩形状の天井部54とを有している。
図5はヘッドカバー50をシリンダ中心軸線S1方向に沿って前方から見た図である。また、図6は図5のVI−VI線断面図であり、図中、シリンダ中心軸線S1が二点鎖線で示されている。
図6に示されるように、アーチ状壁部53は、シリンダヘッド側端部52からシリンダ中心軸線S1方向に沿って天井部54が位置する斜め前方に向って延出するとともに、斜め前方に向うに従い中央に向けて曲線を描くように湾曲して形成されている。図5に示されるように、アーチ状壁部53は、シリンダ中心軸線S1方向視において、天井部54を略矩形状に囲うように形成され、図6を参照して、シリンダ中心軸線S1を通る平面と平行な平面で切断した断面視においてアーチ状に形成されている。
図6に示されるように、壁部51のシリンダヘッド側端部52には、外側面から全周に亘って外側に向けて膨出してフランジ部58が形成されている。図5も参照して、フランジ部58には、フランジ部58の四隅の角部から外側に向けて膨出するボルト締結部58aが形成されている。ボルト締結部58aにはヘッドカバー50をシリンダヘッド42に締結するためのボルト49c(図2参照)を挿通させるボルト挿通孔58bが設けられている。
図4および図5に示されるように、天井部54は、シリンダ中心軸線S1方向視でシリンダヘッド42の開口を覆うようにシリンダヘッド42に対向し、上下方向に長い略矩形状に形成されている。また、天井部54は、側面視で長手方向の中央が前方に僅かに凸となる弧状に湾曲し、短手方向は車両左右方向に平行な略平板状に形成されている。図5に示されるように、天井部54の右上角部は、中央側に向うように凹状に形成された凹部56となっている。
図4に示されるように、天井部54は、上端縁54cから下方にある下端縁54dに向うに従い、天井部54とシリンダヘッド42との距離が短くなるように傾斜して形成されている。図5に示されるように、天井部54の下端縁54dは、アーチ状壁部53の内、天井部54の下方側に位置する下側アーチ状壁部53dと一体に連結されている。天井部54の他の端縁(上端縁54c、左端縁54e、右端縁54f、凹部端縁54g)は、天井部54からシリンダ中心軸線S1方向に沿って斜め下後方に向って延出される天井側壁部55を介してアーチ状壁部53と一体に連結されている。
このように、図4に示されるように、天井部54が傾斜して設けられることで、天井部54の上端縁54cは、シリンダ中心軸線S1方向において、シリンダヘッド42との合わせ面52aから最も離れた部分となっている。
図6に示されるように、天井側壁部55は、天井部54の下端縁54dを除く他の端縁54c,54e,54f,54gの内側面54aからシリンダ中心軸線S1に沿って斜め下後方に向って延出され、天井部54の内側面54aと一体に形成されている。また、図2も参照して、天井側壁部55の左右側壁部55L(右側壁部は不図示)は、側面視で上方から下方に向うに従いシリンダ中心軸線S1方向の高さが低くなるように形成されている。
図4ないし図6に示されるように、アーチ状壁部53の内、下側アーチ状壁部53dの左右寄りには、前述したシリンダヘッド42をシリンダブロック41に締結するためのボルト49aの前端部との干渉を避けるためのボルト避け部57が、天井部54の下端縁54dに隣接するようにそれぞれ設けられている。ボルト避け部57は、下側アーチ状壁部53dの外側面(すなわち、アーチ状壁部53の外側面53b)の一部が斜め上前方へ向けて凸となるように突出し、その頂部57aが略平板上に形成されている。
このようにヘッドカバー50の壁部51が形成されるため、断面視アーチ状に形成されるアーチ状壁部53は壁部51の中で比較的剛性が高く、略平板上に形成される天井部54およびボルト避け部57の頂部57aは壁部51の中でも比較的剛性が低い領域となっている。
図6に示されるように、ヘッドカバー50の壁部51の内側面51aの内、天井部54の内側面54aには、シリンダ中心軸線S1方向に沿って斜め下後方(すなわち、シリンダ中心軸線S1方向の内方)へ向って延出される複数のブリーザ壁部61が形成されている。図5も参照して、ブリーザ壁部61は、天井部54の中央から上側約三分の二の領域(以下、天井部上方領域54Uという)内に、天井部上方領域54Uの外縁に沿うように形成されて天井部上方領域54Uを略矩形状に取り囲むブリーザ側壁部61Aと、ブリーザ側壁部61Aで取り囲まれた空間内に形成されるラビリンス壁部61Bとから構成されている。
ブリーザ側壁部61Aの内、下方に面するブリーザ下側壁部61A1を除く他のブリーザ側壁部61A2は、前述した天井側壁部55と一体に形成されている。すなわち、天井側壁部55の内、天井部上方領域54Uから延出される部分は、ブリーザ側壁部61Aとしての役割を果たしている。このように、天井側壁部55と一体となっているブリーザ側壁部61A2を含め、ブリーザ壁部61は、天井部54の内側面54aから立ち上がるように、天井部54と一体に形成されている。
図6に示されるように、ブリーザ側壁部61Aの後端部61c(シリンダヘッド42側)には、樹脂製で略矩形状のカバー板62が溶着されている。ブリーザ側壁部61Aおよび天井部54に囲われている空間をシリンダヘッド42側からカバー板62で覆うことで、ヘッドカバー50の内側にブリーザ室60が形成されている。このようにブリーザ室60が形成されることで、天井部上方領域54Uはブリーザ室60の天壁部63となっている。
このように、ヘッドカバー50の壁部51の内、天井側壁部55の一部および天壁部63(すなわち天井部上方領域54U)は、ブリーザ室60を構成する壁部(以下、ブリーザ室領域51Fという。)としての役割を果たしている。ブリーザ室領域51Fは、図5において網掛にて示され、補強リブの役割も果たすブリーザ壁部61によって、その剛性が向上されている。
図5に示されるように、天井側壁部55の内、天井部54の凹部端縁54gから延出される右方向に面した壁部55aには、ブリーザ室60の排出孔61eが形成されている。排出孔61eには、ブリーザホース(不図示)が接続されるブリーザ管64が一体に設けられている。
ブリーザ室60の下部には、ブリーザ下側壁部61A1の一部を切欠いて下方に開放した導入孔61dが形成されている。ブリーザ室60の内部には、ラビリンス壁部61Bが、ヘッドカバー50内で発生したブローバイガスを導入孔61dから排出孔61eまで蛇行して案内するように形成されており、ブローバイガスがブリーザ室60の内部を蛇行する間に、ブローバイガス中の気液分離が行われるようになっている。
図6も参照して、ヘッドカバー50の壁部51の内、ブリーザ室領域51Fとは異なる領域(以下、非ブリーザ室領域51Eという。)であって、天井部54の天井部上方領域54Uよりも下方の領域(以下、天井部下方領域54Dという。)の外側面54b、ボルト避け部57の外側面57b、およびこれらに隣接するアーチ状壁部53の外側面53bの一部には、シリンダ中心軸線S1方向に沿って斜め上前方(外方)へ向って突出する突条部59が一体に形成されている。突条部59は、シリンダ中心軸線S1方向においてブリーザ壁部61よりも低く突出しており、本実施の形態では、ブリーザ壁部61の約四分の一〜約六分の一の高さに形成されている。
また、突条部59は、図6に示されるように、ヘッドカバー50のシリンダヘッド42との合わせ面52aを通る第1平面P1よりも、シリンダ中心軸線S1の方向において外方に設けられている。さらに突条部59は、ヘッドカバー50の壁部51のうち第1平面P1から最も離れた最外部(本実施の形態では上端縁54c)を通り、第1平面P1と平行な面である第2平面P2よりも、シリンダ中心軸線S1の方向において内方に設けられている。すなわち、突条部59は、第1平面P1と第2平面P2との間に収めて設けられており、ヘッドカバー50の型の成形を容易にすることができるようになっている。さらに、合わせ面52aと仮想面Pとの間において突条部59の大きさや突条部59が形成される領域を自由に設定し、ヘッドカバー50の剛性をより効率的に向上させることができる。
突条部59は、図5に示されるように、左右方向に直線状に形成される複数の第一突条部59Aおよび上下方向に直線状に形成される複数の第二突条部59Bが縦横に均等の間隔で交差し、規則的な格子状に形成されている。そのため、突条部59によって区画される領域の形状が、正面視で複数の正方形が連続して規則的に並ぶ幾何学的形状となっている。このように、突条部59が低く規則的に配列して形成されることで、突条部59の形状を簡素化して突条部59の形成を容易にし、突条部59が設けられた領域の剛性をバランスよく向上させることができるようになっている。
なお、本実施の形態では、突条部59が格子状に配列して形成されているが、好ましくは、突条部59は規則的に配列して形成されていれば良く、突条部59により区画される領域の形状が長方形等や三角形等の多角形状に形成されるような網目状に配列されても良い。
このように突条部59を形成することで、天井部54の内の天井部下方領域54D、およびボルト避け部57(非ブリーザ室領域51Eの一部)は、それぞれの外側面54b,57bに形成された突条部59によって剛性が向上される。また、天井部54の内、天井部上方領域54U(ブリーザ室領域51Fの一部)は、天井部54の内側面54aに形成されたブリーザ壁部61によって剛性が向上される。このように、突条部59がブリーザ室領域51Fと異なる領域(すなわち、非ブリーザ室領域51E)に形成されることで、突条部59とブリーザ壁部61とが一つの領域にて重複することなく、ヘッドカバー50の剛性を効率的に向上させることが可能となり、ヘッドカバー50の構造を複雑化させないようになっている。
また、図4も参照して、本実施の形態のように、天井部54が傾斜しているヘッドカバー50では、天井部54の内側面54aの下方寄りの領域が、動弁機構7の排気ロッカーアーム73Bに近接している。そのため、その領域の内側面54aにブリーザ壁部61や突条部59を形成すると排気ロッカーアーム73Bとの干渉を引起す可能性がある。しかし、本実施の形態では、突条部59はヘッドカバー50の壁部51の外側面51bに形成されており、排気ロッカーアーム73Bとの干渉を引起すことがなく、突条部59が形成された領域の剛性を向上させることができるようになっている。
図3も参照して、前述したように、パワーユニット3の前方には、パワーユニット3と略同じ高さに位置するように燃料タンク13が配置されている。すなわち、燃料タンク13は、内燃機関4のヘッドカバー50の前方に位置することとなる。突条部59がヘッドカバー50の壁部51の外側面51bに形成されると、ヘッドカバー50の外観性が損なわれる可能性がある。しかし、本実施の形態においては、燃料タンク13がヘッドカバー50の前方に位置し、車両前面視で突条部59が燃料タンク13で隠蔽される。そのため、ヘッドカバー50の外観性を向上させることができるようになっている。
また、図4も参照して、前述したように、ヘッドカバー50の天井部54は、上端縁54cに比べて下端縁54dがシリンダヘッド42に向って近づくように傾斜しており、この傾斜している天井部54の下端縁54d寄り(すなわち、ヘッドカバー50の下方寄り)に突条部59が形成されている。そのため、水平方向に傾斜した内燃機関4のヘッドカバー50の天井部54の下端縁54d側が内燃機関4の前方へ突出せず、ヘッドカバー50の下方寄りの外側面51bに形成された突条部59を外観上目立ち難くさせ、ヘッドカバー50の外観性を保ちつつ、ヘッドカバー50の剛性を向上させることができるようになっている。
以上に述べた、本発明に係る第一の実施の形態においては、以下の効果を奏する。
ヘッドカバー50の壁部51の外側面51bには、ブリーザ壁部61よりもシリンダ中心軸線S1方向において高さが低い突条部59が、ブリーザ室領域51Fと異なる領域(非ブリーザ室領域51E)に形成されている。そして、本実施の形態においては、ヘッドカバー50における突条部59が形成されて剛性が向上される領域(本実施の形態では、天井部下方領域54D、ボルト避け部57、およびアーチ状壁部53の一部を指す。)が、ブリーザ壁部61が形成されて剛性が向上される領域(ブリーザ室領域51F)とは異なり、両領域は重複していない。そのため、突条部59はブリーザ壁部61が形成されていない領域(非ブリーザ室領域51E)のみに形成されてヘッドカバー50の剛性を向上させることとなり、ヘッドカバー50の形状の複雑化を抑制しつつ、ヘッドカバー50の剛性を向上させることができる。
突条部59が、ヘッドカバー50の壁部51の外側面51bに形成されているため、ヘッドカバー50に収容される動弁機構7と突条部59との干渉を考慮する必要がなく、構造の複雑化を抑制しつつ、ヘッドカバー50の剛性を向上させることができる。
突条部59が、ヘッドカバー50の壁部51の中央より下方寄りに形成されているため、突条部59をヘッドカバー50の壁部51の外側面51bに形成しても外観上目立ち難くなり、ヘッドカバー50の外観性を保ちつつ、ヘッドカバー50の剛性を向上させることができる。
ヘッドカバー50の天井部54は、車両側方視で、上端縁54cから下方に向うに連れて天井部54とシリンダヘッド42との距離が短くなるように傾斜して形成されている。この構成によれば、水平方向に傾斜した内燃機関4のヘッドカバー50の天井部54の下方側が内燃機関4の前方へ突出することがない。また、突条部59をヘッドカバー50の壁部51の外側面51bの下方寄りに形成しても外観上目立ち難くなり、ヘッドカバー50の外観性をさらに保ちつつ、ヘッドカバー50の剛性を向上させることができる。
車体フレーム2には、燃料タンク13が内燃機関4の前方に内燃機関4と略同じ高さに配置されている。この構成によれば、燃料タンク13がヘッドカバー50の前方に位置し、車両前面視で突条部59が燃料タンク13で隠蔽されることとなり、ヘッドカバー50の外観性を保つことができる。
ヘッドカバー50の壁部51は、略平板上に形成された天井部54と、アーチ状壁部53とを有し、突条部59が天井部54の天井部下方領域54Dに形成されている。この構成によれば、ヘッドカバー50の壁部51の内、略平板状に形成され剛性が比較的弱くなる天井部54の剛性を突条部59により向上させることができる。
突条部59は、ヘッドカバー50のシリンダヘッド42との合わせ面52aを通る第1平面P1と、ヘッドカバー50の壁部51のうち第1平面P1から最も離れた最外部(本実施の形態では上端縁54c)を通り、第1平面P1と平行な面である第2平面P2との間に、収めて設けられている。この構成によれば、ヘッドカバー50の型の成形を容易にすることができる。さらに、第1平面P1と第2平面P2との間において突条部59の大きさや突条部59が形成される領域を自由に設定し、ヘッドカバー50の剛性をより効率的に向上させることができる。
次に、本発明の第二の実施の形態に係る車両用の内燃機関4のヘッドカバー150について、図7ないし図9を用いて説明する。
なお、以下の説明において、第一の実施の形態と同一の部材については同一の符号を付し、説明を省略する。
図7および図8に示されるように、ヘッドカバー150の壁部51の内、非ブリーザ室領域51Eであって、天井部下方領域54Dの外側面54b、ボルト避け部57の外側面57b、およびこれらに隣接するアーチ状壁部53の外側面53bの一部には、シリンダ中心軸線S1方向に沿って斜め上前方(外方)へ向って突出する突条部159が一体に形成されている。
突条部159は、第一の実施の形態と同様に、左右方向に直線状に形成される複数の第一突条部159Aおよび上下方向に直線状に形成される複数の第二突条部159Bが縦横に均等の間隔で交差し、規則的な格子状に形成されている。また、突条部159の高さも、第一の実施の形態と同様に、ブリーザ壁部61の約四分の一〜約六分の一に形成されている。
そして、本実施の形態においては、突条部159は、ブリーザ室60の導入孔61dに隣接するブリーザ室領域51Fの一部の外側壁51Faにも延出して形成されている。
ここで、ブリーザ室領域51Fの剛性は、主にブリーザ壁部61によって向上される。しかし、ブリーザ壁部61の配置は、ブローバイガスの気液分離というブリーザ室60の機能に基づいて定まり自由度が少ない。そのため、ブリーザ室領域51Fには、部分的に剛性の向上が少ない部位が存在する場合がある(例えば、本実施の形態における導入孔61dの周囲等。)。本実施の形態においては、ブリーザ壁部61が形成されていない導入孔61dの天壁部63(すなわち天井部上方領域54U)の一部の外側壁51Faに突条部159を形成することで、ブリーザ室60の機能を害することなくブリーザ室領域51Fの一部を補強し、ヘッドカバー50の剛性を効率的に向上させることが可能となっている。
このように、突条部159を、ブリーザ室領域51Fのうち、部分的に剛性の向上が少ない部位にも形成することで、ブリーザ室領域51Fの剛性を選択的に補強(向上)することができる。
このように突条部159は外側壁51Faにも延出して形成されているが、図9に示されるように、最もシリンダ中心軸線S1において外側に位置する第一突条部159Aも、第2平面P2よりも、シリンダ中心軸線S1において内側に形成されている。すなわち、第2の実施形態の突条部159も、第1の実施形態の突条部59と同様に、第1平面P1と第2平面P2との間に収めて設けられており、ヘッドカバー50の型の成形を容易にすることができるようになっている。
以上、本発明の各実施の形態について図面を参照して説明したが、各実施の形態は上記の説明の内容に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができる。
例えば、各実施の形態では、突条部59,159をアーチ状壁部53の一部にも形成したが、突条部59,159をアーチ状壁部53とは異なる領域(例えば、天井部下方領域54D、ボルト避け部57)に形成しても良い。
この構成によれば、突条部59,159は、比較的剛性が高いアーチ状壁部53を避けて比較的剛性が低い天井部54やボルト避け部57に選択的に形成されるため、剛性の向上が必要な部位の剛性を選択的に向上させることができる。そして、突条部59,159の形成される領域が限定されることから、ヘッドカバー50,150の構造の複雑化を抑制しつつ、ヘッドカバー50,150の剛性を向上させることができる。
また、各実施の形態では、天井部54は略平板状に形成されているが、さらに剛性の低い平板上に形成されていても、突条部59,159は同様の効果を奏することができる。
また、突条部59,159は、規則的に配列されていなくともよく、不規則に配列される形態、一部のみが規則的に配列される形態等の種々の形態をとることができる。
さらに、各実施の形態では、内燃機関4は、シリンダ中心軸線S1を水平方向に大きく前傾させて車両に搭載されているが、車両搭載時の内燃機関4のシリンダ中心軸線S1の傾斜に関係なく、車両に搭載された内燃機関4のシリンダ中心軸線S1が水平方向に大きく前傾されていない他の内燃機関4にも本発明を適用することができる。
1…自動二輪車(車両)、4…内燃機関、7…動弁機構、13…燃料タンク、42…シリンダヘッド、50…ヘッドカバー、51…壁部、51a…内側面、51b…外側面、51E…非ブリーザ室領域(ブリーザ室を構成する壁部とは異なる領域)、51F…ブリーザ室領域(ブリーザ室を構成する壁部)、51Fa…外側壁、52…シリンダヘッド側端部、52a…合わせ面、53…アーチ状壁部、54…天井部、54c…上端縁(合わせ面から最も離れた部分)、54D…天井部下方領域(天井部の一部)、57…ボルト避け部、58…フランジ部、59…突条部、60…ブリーザ室、61…ブリーザ壁部、150…ヘッドカバー、159…突条部、S1…シリンダ中心軸線、P1…第1平面、P2…第2平面。

Claims (6)

  1. 車両(1)に搭載される車両用の内燃機関(4)に備えられ、該内燃機関(4)が有するシリンダヘッド(42)を覆う壁部(51)を具備するとともに内部に動弁機構(7)が収容される車両用の内燃機関(4)のヘッドカバーであって、
    該ヘッドカバー(50,150)の内側に、前記壁部(51)の内側面(51a)から前記シリンダ中心軸線(S1)の方向における内方に延出した複数のブリーザ壁部(61)で囲われて、ブローバイガスが導かれるブリーザ室(60)が設けられた車両用の内燃機関(4)のヘッドカバーにおいて、
    前記壁部(51)は、前記シリンダヘッド(42)と対向し前記壁部(51)の一部を構成する略平板状の天井部(54)と、前記壁部(51)のシリンダヘッド側端部(52)から曲線を描いて前記天井部(54)へ延出されるアーチ状壁部(53)とを有し、
    前記ヘッドカバー(50,150)は、前記天井部(54)が、上方から下方に向うに従い該天井部(54)と前記シリンダヘッド(42)との距離が短くなるように傾斜して形成され、
    前記壁部(51)は、前記ブリーザ壁部(61)よりも前記シリンダ中心軸線(S1)の方向における高さが低い突条部(59,159)を備え、
    該突条部(59,159)は、前記壁部(51)のうち、前記ブリーザ室(60)を構成する壁部(51F)とは異なる領域(51E)において、少なくとも前記天井部(54)の一部であり、しかも前記アーチ状壁部(53)とは異なる領域(54D,57)に形成されることを特徴とする車両用の内燃機関のヘッドカバー。
  2. 前記突条部(59,159)は、前記壁部(51)の外側面(51b)に形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用の内燃機関のヘッドカバー。
  3. 前記内燃機関(4)は、前記シリンダ中心軸線(S1)を水平方向に向けて傾斜させた状態で前記車両(1)に搭載され、
    前記突条部(59,159)は、前記ヘッドカバー(50,150)の下方寄りに形成されることを特徴とする請求項2に記載の車両用の内燃機関のヘッドカバー。
  4. 前記車両(1)には、前記内燃機関(4)と略同じ高さに燃料タンク(13)が配設され、
    前記突条部(59,159)は、前記燃料タンク(13)と対向して形成されることを特徴とする請求項3に記載の車両用の内燃機関のヘッドカバー。
  5. 前記ヘッドカバー(50,150)は、前記壁部(51)のシリンダヘッド側端部(52)の周囲に設けられて前記シリンダヘッド(42)に締結されるフランジ部(58)を有することを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載の車両用の内燃機関のヘッドカバー。
  6. 前記突条部(59,159)は、
    前記ヘッドカバー(50,150)の前記シリンダヘッド(42)との合わせ面(52a)を通る第1平面(P1)と、
    前記ヘッドカバー(50,150)の前記壁部(51)のうち前記シリンダ中心軸線(S1)の方向において前記第1平面(P1)から最も離れた最外部(54c)を通り、前記第1平面(P1)と平行な第2平面(P2)との間に収められることを特徴とする請求項1、2、3、5、6のいずれか1項に記載の車両用の内燃機関のヘッドカバー。
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