JP6246678B2 - 直管形ランプの梱包体 - Google Patents
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特許文献2に記載される中間バンパおよび端バンパはそれぞれ段ボールを用いた折り曲げ部等が幾重にもある複雑な構造である。
本開示の課題は単体の段ボールによる簡単な構造で緩衝性が高い緩衝材を用いた直管形ランプの梱包体を提供することである。
すなわち、直管形ランプの梱包体は、直管形ランプと、前記直管形ランプの長手方向の両端付近に配置される緩衝材と、前記緩衝材と前記直管形ランプを梱包する外装箱と、を備える。前記外装箱は単体の段ボールで形成され、底部と対向する短辺側壁と対向する長辺側壁とを備える。前記緩衝材は単体の段ボールで形成され、前記直管形ランプを搭載する搭載部と隣接する直管形ランプを隔てる隔壁とを備える。前記長辺側壁に隣接する隔壁の高さおよび幅は他の隔壁の高さおよび幅よりも小さく形成される。
図1に示すように、梱包体1は段ボール製の外装箱10と段ボール製の緩衝材20と直管形ランプ30とを備える。直管形ランプ30は、外装箱10および緩衝材20を用いて梱包される。緩衝材20によって5本の直管形ランプ30が並列保持され、これを上下2段に積層することによって、合計10本の直管形ランプ30を外装箱10に梱包する。
図3に示すように、外装箱10は単体の段ボールで構成され、長辺がX方向に沿って延在し短辺がY方向に沿って延在する底部11と、底部11の短辺からX方向外方に連続し対向する短辺側壁12と、底部11の長辺からY方向外方に連続し対向する長辺側壁13−1、13−2と、一方の長辺側壁13−1からY方向に連続する蓋本体14−1と、他方の長辺側壁13−2からY方向に連続する蓋14−2を備える。すなわち、1つの低部11、2つの短辺側壁12、2つの長辺側壁13−1、13−2および2つ蓋14−1、14−2は、いずれも、全体が矩形状であって、連続する各部相互の間には山折り罫線が形成される。なお、2つの長辺側壁13−1、13−2は、それらの対向する短辺から、各々、系外方に連続するフラップ15−1、15−2を備え、合計4つのフラップを備える。なお、外装箱10の段ボールの厚さは、例えば5mmである。
図5および図6に示すように、実施例2に係るが外装箱および緩衝材は実施例1と寸法が異なるのみで基本的な構成は同じである。これは蛍光ランプの管径の相違によるものである。実施例2に係る外装箱10の内寸は、例えば2383[mm]×230[mm]×98[mm]である。また、実施例2に係る緩衝材20の寸法は、例えば、隔壁22の幅(Y方向の長さ)は9mm、保持部21を形成する孔の幅(Y方向の長さ)は39mmである。なお、外装箱10および緩衝材20の段ボールの厚さは、実施例1と同様にそれぞれ例えば5mmである。両端の保持部21を形成する孔の端部側は解放しているが、閉じた孔としたときの幅(Y方向の長さ)は37.5mmである。なお、両端の保持部21を形成する搭載部23の底部から孔が解放されている箇所23Eまでの高さは8mmであり、これを隔壁とみなすと、その高さは隔壁22の高さよりも低く、その幅は隔壁22の幅よりも狭い。緩衝材20のY方向の長さは、例えば228mm、X方向の長さは、例えば、252mmである。実施例2に係る緩衝材20のX方向の長さと、実施例1に係る緩衝材20のX方向の長さと同じであるが、異なってもよい。突起片27のX方向の長さは実施例1と実施例2とは同じである。すなわち、突起片27のX方向の長さは6mmであり、ベース24と保持部片25との境界から搭載部23の底部までの長さも実施例1と同じ4mmである。また、搭載部23の底部から隔壁22の頂部までの長さも実施例1と同じ24.5mmで、FLR110形蛍光ランプ30の管径38mmよりも小さいので、1段目のFLR110形蛍光ランプ30の頂部が2段目の緩衝材20の突起片27と当接する。したがって、上下のFLR110形蛍光ランプ30の間隔は実施例1と同じ10mm程度にすることができる。スリット28の長辺方向(Y方向)に直線部分と曲線部分を有し、直線部分の長さは例えば30mmで、短辺方向(X方向)の長さ(幅)は例えば6mmである。ベース差込片26は台形状であり、上底は例えば26mm、下底は例えば30mmである。
図7に示すように、10本の蛍光ランプ30の間に段ボール20Cを挟んで落下試験を日本電球工業会規格JEL601「光源製品の安全性確認試験通則」の包装落下試験に記載の試験方法で行った。ただし、JEL601では直管形蛍光ランプで1.5m以上の長側面がある包装については、底面と隣接する短側面との稜を落下させる試験(以下、片持底面落下試験という。)を行うが、長側面と隣接する短側面との稜を落下させる試験(以下、片持側面落下試験という。)についても行っている。段ボール20Cの厚さを変えることにより、蛍光ランプ30の間隔(ランプバルブ間隔)を変えている。また、ランプバルブ間隔に合わせて外装箱の内寸を変えて蛍光ランプ30ががたつかないようにした。下段の蛍光ランプ30は外装箱の底部の上に直接載置し、外装箱の蓋と縦に載置した段ボール20Cとは当接するが、上段の蛍光ランプ30は外装箱の蓋とは当接していない。なお、落下高さは10cm間隔で高さを変えて落下試験を行った。なお、図8および図9の落下試験においては、長手方向に対して、1段につき具備させる緩衝材の数としては、2ケを想定している。
図8に示すように、片持底面落下試験では、FHF86形蛍光ランプおよびFLR110形蛍光ランプのいずれもランプバルブ間隔の依存性はあまりなく、JEL601に規定される30cmの高さよりも十分高い高さまで、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生がなかった。
図9に示すように、片持側面落下試験では、FHF86形蛍光ランプおよびFLR110形蛍光ランプのいずれもランプバルブ間隔の依存性があり、ランプバルブ間隔が狭いと、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生する落下高さが低くなっている。ただし、JEL601に規定される30cmの高さを満足する。図9によれば、FHF86形蛍光ランプで5mm以上、FLR110形蛍光ランプで7mm以上であれば、落下高さ80cmにおいても、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生が防止できることが期待される。
したがって、FHF86形蛍光ランプおよびFLR110形蛍光ランプのいずれもランプバルブ間隔が8mm以上であれば、80cmを超える高さからの落下においても、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生が防止できる。なお、実施例1および実施例2では、上述のとおり水平方向および垂直方向のランプバルブ間隔を8mm以上としている。
落下試験は図7から図9と同様に片持底面落下試験および片持側面落下試験を行った。「OK」とは、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生がないことを示し、「NG」とは、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生があることを示している。なお、6ケ/箱(1段3ケ使用)とは、図1に示すように、蛍光ランプの両端付近と中央付近の3か所に緩衝材を配置し、2段構成にしたものである。4ケ/箱(1段2ケ使用)とは、蛍光ランプの両端付近の2か所に緩衝材を配置し、2段構成にしたものである。すなわち、6ケ/箱(1段3ケ使用)に対し、蛍光ランプの中央付近の緩衝材を取り除いたものである。8ケ/箱(1段4ケ使用)とは、蛍光ランプの両端付近の2か所と中央付近の2か所の計4か所に緩衝材をほぼ等間隔に配置し、2段構成にしたものである。
図10に示すように、4ケ/箱(1段2ケ使用)に比較して、6ケ/箱(1段3ケ使用)と8ケ/箱(1段4ケ使用)では、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生する落下高さが高くなっている。緩衝材は6ケ/箱(1段3ケ)使用することにより、落下高さが100cm以上となっても、製品に安全性を損なうような破損、クラックの発生を防止することができる。したがって、緩衝材は6ケ/箱(1段3ケ)使用するのが好ましい。
10・・・外装箱
20・・・緩衝材
21・・・保持部
22・・・隔壁
23・・・搭載部
30・・・直管形ランプ
40・・・ビニールテープ
Claims (4)
- 直管形ランプと、
前記直管形ランプの長手方向の両端付近に配置される緩衝材と、
前記緩衝材と前記直管形ランプを梱包する外装箱と、
を備え、
前記外装箱は単体の段ボールで形成され、底部と対向する短辺側壁と対向する長辺側壁とを備え、
前記緩衝材は単体の段ボールで形成され、前記直管形ランプを搭載する搭載部と隣接する直管形ランプを隔てる隔壁とを備え、
前記長辺側壁に隣接する隔壁の高さおよび幅は他の隔壁の高さおよび幅よりも小さく形成される直管形ランプの梱包体。 - 請求項1において、
前記緩衝材は単体の打ち抜いた段ボール両端面の凸部を段ボール中央に向かって折りたたみ、端面の凸部を段ボール中央部に差し込み固定するようにされる直管形ランプの梱包体。 - 請求項1または2において、さらに、
前記直管形ランプの長手方向の中央付近に配置される緩衝材を備える直管形ランプの梱包体。 - 請求項1から3のいずれか1項において、さらに、
前記直管形ランプの上に積層される緩衝材および直管形ランプを備え、各段に3ケ以上の緩衝材を備える直管形ランプの梱包体。
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