JP6246068B2 - フィルムおよびその製造方法ならびにフィルムを有するディスプレイ - Google Patents
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Description
一方で、可視光線16は、フィルム12を透過するので、ディスプレイ上の画像は確認することができる。このようなディスプレイは、例えば、タブレット等のディスプレイの表面に、赤外線を所定の条件で照射可能であり、所定の固体撮像素子を内蔵したペンで文字を記載すると、その文字情報をディスプレイ上に表示することができる。すなわち、使用者が上記ペンでディスプレイ上に文字を記載すると赤外線が照射されるように設定しておくと、かかる赤外線はディスプレイ表面では反射し、上記ペンに内蔵された固体撮像素子によってその情報を読み取ることができる。
しかしながら、フィルム12のようなフィルムは、一般的に、光の散乱率が低いという問題があることが分かった。赤外光の散乱率が低いと、固体撮像素子の感度が悪くなってしまうという問題がある。一方、フィルム表面の凹凸を形成して散乱性を発現する方式(粒子等を含んだ膜や、版の転写により表面に凹凸を形成させているもの)では、赤外線等の正反射率が問題となる。すなわち、赤外線等の所定の波長領域の光を反射し、かつ、散乱率が高いとともに、可視光線(例えば、波長550nmにおける)を透過するフィルムは得られていなかった。そして、本願発明は、かかるフィルムを提供することを目的とする。
<1>波長550nmの光の透過率が80%以上であり、
波長300〜5000nmの範囲に正反射率が10%以上である反射ピークを示す反射波長を少なくとも一つ有し、
上記反射波長における散乱率が20%以上であるプラスチックフィルム。
<2>上記反射波長が800〜1000nmにある<1>に記載のプラスチックフィルム。
<3>上記反射波長が850nmまたは950nmである<1>に記載のプラスチックフィルム。
<4>上記プラスチックフィルムが液晶層を有する<1>〜<3>のいずれか一項に記載のプラスチックフィルム。
<5>上記プラスチックフィルムが棒状液晶化合物がコレステリック配向した液晶層を有する<1>〜<3>のいずれか一項に記載のプラスチックフィルム。
<6>上記プラスチックフィルムが棒状液晶化合物がコレステリック配向した液晶層を有し、上記コレステリック配向の配向軸が層面に対して傾斜角を有している<1>〜<3>のいずれか一項に記載のプラスチックフィルム。
<7>上記液晶層上にさらに第2の棒状液晶化合物がコレステリック配向した液晶層を有する<5>または<6>に記載のプラスチックフィルム。
<8>棒状液晶化合物がコレステリック配向した液晶層とディスコティック液晶化合物が層面に対して垂直配向している層とが直接接している構造を有する<5>〜<7>のいずれか1項に記載のプラスチックフィルム。
<9><1>〜<8>のいずれか1項に記載のプラスチックフィルムを有するディスプレイ。
<10>ディスコティック液晶化合物が層面に対して垂直配向している層の表面に棒状液晶化合物を含む液晶組成物を適用することを含む、<1>〜<7>のいずれか1項に記載のプラスチックフィルムの製造方法。
本明細書において、「散乱率」、「透過率」または「正反射率」は分光光度計と積分球ユニットを用いて測定した値に基づいて計算される値である。正反射率は積分球ユニットを用いて測定した値に基づく場合、測定の都合上、例えば入射角5°での測定値であればよい。本明細書において、単に「散乱率」というとき、散乱反射率を意味する。散乱率は全反射率(積分球の全角度測定値)から正反射率を差し引いて算出することができる値である。透過率は、積分球ユニットを用いて測定した値に基づく場合、0°での透過率である。
本明細書において、赤外線(赤外光)は可視光線より長く電波より短い波長域電磁波である。近赤外光とは一般的に700nm〜2500nmの波長域の電磁波である。可視光線は電磁波のうち、ヒトの目で見える波長の光であり、380nm〜780nmの波長域の光を示す。紫外線は可視光線より短くX線より長い波長域電磁波である。紫外線は可視光線およびX線と区別される波長領域の光であればよく、例えば波長10−420nmの範囲の光である。
本発明のプラスチックフィルム
は、液晶層を有していてもよい。本明細書において液晶層とは液晶化合物を含む液晶組成物から形成された層を意味する。本発明における液晶層は、本発明の趣旨を逸脱しない限り特に定めるものではないが、コレステリック液晶相となっている液晶化合物の配向が保持されている層であることが好ましい。コレステリック液晶相は、右円偏光または左円偏光のいずれか一方を選択的に反射させる選択反射を示すことが知られている。コレステリック液晶相となっている液晶化合物の配向が保持されている層は、典型的には、重合性液晶化合物をコレステリック液晶相の配向状態としたうえで、紫外線照射、加熱等によって重合、硬化し、流動性が無い層を形成して、同時に、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることない状態に変化した層であればよい。このようなコレステリック液晶相を固定した層においては、コレステリック液晶相の光学的性質が層中において保持されていれば十分であり、コレステリック液晶相を固定した層中の液晶性化合物はもはや液晶性を示していなくてもよい。例えば、重合性液晶化合物は、硬化反応により高分子量化して、もはや液晶性を失っていてもよい。コレステリック液晶相を固定した層は、液晶化合物のらせん構造に由来した選択反射を示す。選択反射の中心波長λは、コレステリック相におけるらせん構造のピッチP(=らせんの周期)に依存し、コレステリック液晶の平均屈折率nとλ=n×Pの関係に従う。そのため、このらせん構造のピッチを調節することによって、選択反射を示す波長を調整できる。本明細書において、コレステリック液晶相を固定した層をコレステリック液晶層または液晶層ということがある。
本発明のフィルムは、反射ピークを示す反射波長が500〜1200nmの範囲にあることが好ましく、800〜1000nmにあることがより好ましい。
上記正反射率は、10%以上であり、12%以上であることが好ましい。また正反射率は80%以下であればよく、50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。
本発明のフィルムにおける反射は、好ましくは液晶層、例えば、棒状液晶化合物がコレステリック配向したコレステリック液晶層によって達成される。さらに、コレステリック液晶の配向のピッチを調整することによって、必要な波長領域の光を反射させることができる。ピッチは、例えば、後述の光学活性化合物(キラル剤)等を用いて調整できる。例えば、液晶組成物に加える、棒状液晶化合物または添加されるキラル剤の濃度によって調整できる
本発明のフィルムにおける散乱性は、例えば、液晶層の配向状態を調整することによって調整できる。より好ましくは、第1のコレステリック液晶層における、棒状液晶化合物の配向軸を、一定の規則性をもって、透明支持体に対し垂直な方向以外とすることによって、達成できる。この点を、一般的なコレステリック液晶層および上述した特許文献2(特開2005−3823号公報)との比較で述べる。特許文献2(特開2005−3823号公報)では、図2(a)に示される通り、棒状液晶化合物によって形成される配向軸がランダムとなっている。このように、配向軸がランダムでも、散乱性は達成される。しかしながら、透過率(特に上記反射波長以外の波長の光の透過率、例えば可視光領域波長)や上記反射波長(例えば赤外線領域)の光の反射(正反射)に問題が起こる。本発明では、例えば、棒状液晶化合物によって形成されるらせん構造の配向軸を層面に対して、垂直ではなく、角度を持って配向させつつ、かつ、らせん軸の規則性を維持することによって、フィルムの上記散乱性と、反射波長における正反射率の確保の両立を達成することができる。
棒状液晶化合物によるらせん構造の配向軸は、所望とする散乱性と赤外線等の反射率との兼ね合いによって適宜定めることができる。一例としては、棒状液晶化合物が、らせん構造を描くように並んでおり、らせん構造の軸のうち少なくとも2種類がそれぞれ層面に対して異なる傾斜角(例えば、θ1およびθ2)を持っているコレステリック液晶層が例示される。
一方、棒状液晶化合物を含む液晶組成物としては、公知のコレステリック液晶層を形成するための液晶組成物を用いることができる。具体的には、光学活性化合物(キラル剤)、配向制御剤、重合開始剤、溶媒等が例示される。これらの詳細は後述する。
本発明のフィルムは、第1のコレステリック液晶層上に、さらに第2のコレステリック液晶層を有することが好ましい。第2のコレステリック液晶層を設けることにより、散乱性がより向上する傾向にある。第2のコレステリック液晶層は、公知のコレステリック液晶層を採用できる。例えば、棒状液晶化合物が層面に対して、垂直な方向を配向軸として、らせん構造に配向している層が例示される。これらの詳細は、特開2013−072985号公報に記載の反射層に関する記載を採用でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
第2のコレステリック液晶層は、第1のコレステリック液晶層の表面に設けてもよいし、配向層等を介して、設けてもよい。本発明では、第2のコレステリック液晶層は、第1のコレステリック液晶層の表面に設けることが好ましい。
本発明のフィルムは、通常、透明支持体を有する。透明支持体は、透過率が80%以上である限り特に定めるものではなく、透過率が85%以上の支持体が好ましく、透過率が90%以上の支持体がより好ましい。このような透明支持体としては、公知のフィルムを用いることができ、プラスチックフィルムが好ましい。より具体的には、特開2013−047204号公報の段落番号0064〜0068の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明のフィルムにおけるコレステリック液晶層は、棒状液晶化合物を含み、通常、コレステリック液晶層の80質量%以上を占める。このようなコレステリック液晶層を形成するための液晶組成物には、上述のとおり、コレステリック液晶層のピッチの調整等のために、光学活性化合物(キラル剤)、配向制御剤等を配合してもよい。また、棒状液晶化合物として重合性棒状液晶化合物を用いる場合、重合開始剤を配合することも好ましい。重合開始剤を配合すると、重合して硬化することによって、配向状態を固定することができる。また、液晶組成物には、必要に応じて溶剤を配合してもよい。以下これらの成分について説明する。
本発明に利用される棒状液晶化合物は、コレステリック配向可能な化合物であり、その構造等を特に定めるものではない。本発明に利用される棒状液晶化合物は、重合性基を有することが好ましい。
棒状液晶化合物は、1種類のみでもよいし、2種類以上含んでいてもよい。
上述の液晶組成物は、光学活性化合物を含有しているのが好ましい。但し、上記棒状液晶化合物が不斉炭素原子を有する分子である場合には、光学活性化合物を添加しなくても、コレステリック液晶相を安定的に形成可能である場合もある。光学活性化合物は、公知の種々のキラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用キラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)から選択することができる。光学活性化合物は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。光学活性化合物(キラル剤)は、重合性基を有していてもよい。光学活性化合物が重合性基を有するとともに、併用する棒状液晶化合物も重合性基を有する場合は、重合性光学活性化合物と重合性棒状液晶合物との重合反応により、棒状液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、光学活性化合物から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性光学活性化合物が有する重合性基は、重合性棒状液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、光学活性化合物の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、光学活性化合物は、液晶化合物であってもよい。
コレステリック液晶層の形成に用いる液晶組成物は、重合性液晶組成物であることが好ましく、そのためには、重合開始剤を含有していることが好ましい。本発明では、紫外線照射により硬化反応を進行させるので、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であるのが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中に、安定的に又は迅速にコレステリック液晶相となるのに寄与する配向制御剤を添加してもよい。配向制御剤の例には、含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、及び下記一般式(X1)〜(X3)で表される化合物が含まれる。これらから選択される2種以上を含有していてもよい。これらの化合物は、層の空気界面において、液晶化合物の分子のチルト角を低減若しくは実質的に水平配向させることができる。配向制御剤として利用可能な含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマーの例は、特開2007−272185号公報の段落番号0018〜0043等に記載があり、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
なお、本発明では、配向制御剤として、一般式(X1)〜(X3)で表される化合物の一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明のフィルムは、例えば、ディスコティック液晶化合物が層面に対して垂直配向している層の表面に棒状液晶化合物を含む液晶組成物を適用することによって形成できる。通常は、棒状液晶化合物を含む液晶組成物を適用した後、硬化(好ましくは光硬化)させる。
本発明のフィルムは、ディスプレイに組み込むことができる。より具体的には、パソコン、タブレット等のディスプレイとして用いることができる。
また、セキュリティーセンサー等としても好ましく用いることができる。
(アルカリ鹸化処理)
セルロースアセテートフィルムを、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムの片面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14ml/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3ml/m2塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥し、アルカリ鹸化処理したセルロースアセテートフィルムを作製した。
────────────────────────────────────
水酸化カリウム 4.7質量部
水 15.8質量部
イソプロパノール 63.7質量部
界面活性剤
SF−1:C14H29O(CH2CH2O)20H 1.0質量部
プロピレングリコール 14.8質量部
────────────────────────────────────
上記のように鹸化処理した長尺状のセルロースアセテートフィルムに、下記の組成の配向膜塗布液を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
光重合開始剤(イルガキュア2959、チバ・ジャパン(BASF)製)
0.3質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
変性ポリビニルアルコール
上記作製した配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行であり、フィルム長手方向に対して、ラビングローラーの回転軸は時計回りに45°の方向とした。
下記の組成のディスコティック液晶化合物を含む光学異方性層塗布液(X)を上記作製した配向膜上に#3.6のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は20m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥及びディスコティック液晶化合物の配向熟成のために、130℃の温風で90秒間加熱した。続いて、80℃にて紫外線(UV)照射を行い、液晶化合物の配向を固定化し光学異方性層を形成した。得られたフィルムにおけるディスコティック液晶化合物は、層面に対してほぼ垂直配向していた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ディスコティック液晶化合物(DLC1) 1質量部
ディスコティック液晶化合物(DLC3) 91質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 5質量部
光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社(BASF)製) 3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
下記ピリジニウム塩(配向剤1) 0.5質量部
下記フッ素系ポリマー(FP1) 0.2質量部
下記フッ素系ポリマー(FP2) 0.1質量部
溶剤(メチルエチルケトン)(MEK) 241質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(1−1)塗布液(硬化性液晶組成物)の調製
下記表に示す組成の塗布液をそれぞれ調製した。
上記塗布液(A)、(B)のキラル剤濃度を調整して反射波長のピークが850nm、950nmとなるように調整した。
(a) 調製した塗布液について、下記表の記載に従い、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の乾膜の厚みが4〜5μm程度になるようにディスコティック液晶層上に、室温にて塗布し;
(b) 室温にて30秒間乾燥させた後、85℃の雰囲気で4分間加熱し、コレステリック液晶相とし;
(c) その後40℃でアイグラフィック製メタルハライドランプにて出力を調整して、窒素置換有り、照射量は250mJ/cm2でUV照射し、コレステリック液晶相を固定して第1のコレステリック液晶層を作製した。
(d) 一部の実施例については、作製した第1のコレステリック液晶層を室温まで冷却した後、(a)〜(c)を繰り返して、第1のコレステリック液晶層の表面に第2のコレステリック液晶層を形成した。
実施例に記載のコレステリック液晶層をディスコティック液晶層上ではなく、表面ラビング処理を施した厚み75μmのPET上に同様の方法で形成させた。
実施例に記載のコレステリック液晶層を厚み75μmのPET上に同様の方法で形成させた。
[防眩層塗布組成物(H−1)の調製]
攪拌機を備えた容器に、ペンタエリスリトールトリアクリレートと、ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物「カヤラッドPET−30」(日本化薬(株)製)31.0質量部を充填し、これに重合開始剤「イルガキュア184」(BASF(株)製)1.5質量部、下記のフッ素系面状改良剤(FP−12)0.04質量部、オルガノシラン化合物"KBM−5103"(信越化学工業(株)製)6.2質量部、メチルイソブチルケトン 31.0重量部を添加して撹拌した。この溶液を塗布したのち、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.52であった。
さらにこの混合液に、平均粒径3.5μmのコア/シェル粒子(コア部架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(I/O値0.85、屈折率1.49)、シェル部架橋ポリスチレン(I/O値0.09、屈折率1.60)、コア/シェル重量比 90/10)をポリトロン分散機にて10000rpmで20分間分散して30質量%シクロヘキサノン分散液としたもの26.0質量部を添加して撹拌した。孔径30μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して防眩層塗布組成物(H−1)を調製した。
膜厚80μm、幅1340mmのトリアセチルセルロースフィルム"TAC−TD80U"(富士フイルム(株)製)上に、防眩層用塗布液(H−1)を特開2006−122889号公報の実施例1に記載のスロットダイ塗布方式で、搬送速度25m/分の条件で塗布した。60℃で150秒乾燥の後、窒素パージ(酸素濃度0.5%以下)しながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量250mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させて、散乱フィルムを作製した。
作製した実施例および比較例の光反射性フィルムサンプルについて、以下の項目で評価した。
(2−1) 正反射率、散乱率、透過率:
積分球付属装置付きの分光光度計(日本分光株式会社製V670)を用いて測定した。正反射率はJASCO製の分光光度計V−670に絶対反射率測定ユニットARV474S型を組み合わせて、透過率、反射率の全角度測定値はV−670に積分球ユニットISN723型を組み合わせて測定した。
波長300〜1500nmの測定を行い、観測された反射ピークにおいて、正反射率と散乱率を算出した。正反射率は入射角5°での測定値であり、散乱率は積分球の全角度測定値から正反射率を差し引いて算出した。透過率は、波長550nmでの、0°での透過光を測定した。
結果を下記表に示す。
12 赤外線を反射し、可視光線を透過するフィルム
13 情報を有するシート
14 赤外線
15 固体撮像素子
16 可視光線
Claims (6)
- 波長550nmの光の透過率が80%以上であり、
波長300〜5000nmの範囲に正反射率が10%以上である反射ピークを示す反射波長を少なくとも一つ有し、
前記反射波長における散乱率が20%以上であり、
棒状液晶化合物がコレステリック配向した液晶層およびディスコティック液晶化合物が層面に対して垂直配向している層を有し、
前記液晶層と前記のディスコティック液晶化合物が層面に対して垂直配向している層とが直接接している、
プラスチックフィルム。 - 前記反射波長が800〜1000nmにある請求項1に記載のプラスチックフィルム。
- 前記反射波長が850nmまたは950nmである請求項1に記載のプラスチックフィルム。
- 前記コレステリック配向の配向軸が層面に対して傾斜角を有している請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラスチックフィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラスチックフィルムを有するディスプレイ。
- ディスコティック液晶化合物が層面に対して垂直配向している層の表面に棒状液晶化合物を含む液晶組成物を適用することを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラスチックフィルムの製造方法。
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