JP2007078853A - 反射防止フィルム、偏光板および画像表示装置 - Google Patents

反射防止フィルム、偏光板および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 膜強度に優れるとともに、反射率、表面抵抗の低減を両立し、表示品位に優れた反射防止フィルムを提供すること。また、該反射防止フィルムを備えた偏光板および画像表示装置を提供すること。
【解決手段】 透明支持体(1)上に、該透明支持体(1)よりも屈折率の低い低屈折率層(5)を少なくとも一層設けた反射防止フィルムにおいて、5度入射における鏡面反射率の450nmから650nmまでの波長領域での平均値が1.0%以下であり、かつ、該透明支持体(1)上に設けたいずれかの層(2)、(3)、(4)、(5)が、酸化アンチモンを被覆したシリカ系微粒子を含有することを特徴とする反射防止フィルム。該反射防止フィルムを備えた偏光板および画像表示装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、反射防止フィルム、それを用いた偏光板、およびそれらを用いた画像表示装置に関する。
反射防止フィルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような様々な画像表示装置に設けられている。眼鏡やカメラのレンズにも反射防止フィルムが設けられている。
反射防止フィルムとしては、金属酸化物の透明薄膜を積層させた多層膜が従来から用いられている。複数の透明薄膜を用いるのは、可視域のなるべく広い波長領域での光の反射防止効果を発現させるためである。金属酸化物の透明薄膜は、化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、特に物理蒸着法の一種である真空蒸着法やスパッタ法により形成されている。金属酸化物の透明薄膜は、反射防止フィルムとして優れた光学的性質を有しているが、蒸着法やスパッタ法による製膜方法は、生産性が低く大量生産に適していない。
蒸着法に代えて、無機微粒子の塗布により反射防止フィルムを形成する方法が提案されている。
特許文献1では、微細空孔と微粒子状無機物とを有する反射防止層を開示している。反射防止層は、塗布により形成される。微細空孔は、層の塗布後に活性化ガス処理を行い、ガスを層から離脱させることによって形成される。
特許文献2は、支持体、高屈折率層および低屈折率層の順に積層した反射防止フィルムを開示している。同文献は、支持体と高屈折率層の間に中屈折率層を設けた反射防止フィルムも開示している。低屈折率層は、ポリマーまたは無機微粒子の塗布により形成されている。
特許文献3は、二種類以上の超微粒子(例えば、MgF2とSiO2)を混在させて、膜厚方向にその混合比を変化させた反射防止フィルムを開示している。混合比を変化させることにより屈折率を変化させ、望ましい光学的性質を得ている。超微粒子はエチルシリケートの熱分解で生じたSiO2 により接着している。エチルシリケートの熱分解では、エチル部分の燃焼によって、二酸化炭素と水蒸気も発生する。特許文献3の第1図に示されているように、二酸化炭素と水蒸気が層から離脱することにより、超微粒子の間に間隙が生じている。
特許文献4は、前記特許文献3記載の反射防止フィルムに存在する超微粒子間隙をバインダーで充填することを開示している。特許文献5は、多孔質シリカよりなる無機微粉末とバインダーとを含有する反射防止フィルムを開示しており、特許文献6は中空シリカ系微粒子を含有する透明被膜付基材を開示している。
特許文献7は、低屈折率層に無機微粒子を少なくとも2個以上積み重ねてミクロボイドを含有させた層を用いた、ウエット塗布による3層構成の反射防止膜を有するフィルムを開示している。オールウエット塗布による安価な製造コストにて、膜強度と反射率の低さを両立した反射防止フィルムを与える技術が公開されている。
上述したような塗布による反射防止フィルムに防眩性を付与する手段としては、表面凹凸を有する支持体上に反射防止層を塗布する方法や、表面凹凸を形成するためのマット粒子を反射防止層を形成する塗布液に添加する方法の他に、特許文献8、特許文献9に開示されているような、平滑な反射防止フィルムの作成後に、エンボス法等によって表面凹凸構造を形成する方法がある。
一方、反射防止フィルムは、通常、ディスプレイの最外層に位置するため、塵埃等の付着が嫌われることが多く、帯電防止による対策が強く望まれている。帯電防止付与のためには、例えば特許文献10のような導電性ゾルを塗設層に含有させる方法が知られている。さらに導電性と低屈折率性を兼ね備えた特許文献11のような発明も開示されている。
特公昭60−59250号公報 特開昭59−50401号公報 特開平2−245702号公報 特開平5−13021号公報 特開平7−48527号公報 特開2001−233611号公報 特開平11−6902号公報 特開2000−275401号公報 特開2000−275404号公報 特開2000−233467号公報 特開2005−119909号公報
導電性を有する低屈折率微粒子を最外層である低屈折率層に含有させることは、導電性を最表面に付与できるため除電が容易で、かつ低屈折率性とを兼ね備えることができ、好ましい構成である。しかし通常、低屈折率性は粒子内部の多孔性や空孔で発現され、これを形成する素材と導電性を有する素材とは材質が異なり、微粒子の表面は導電性素材で覆われることが多く、これの特性が、特に低反射率性を備えた光学フィルムにおいて、その低屈折率層に必要とされる諸機能と並立しにくいことが分ってきた。難点として、密着性やこれに関連する膜強度劣化、塗布面状等に関連する微粒子の分散性劣化があり、これらに対する解決が必要とされていた。
本発明は、前記のような諸問題を解決することを課題とする。すなわち本発明の目的は、膜強度に優れるとともに、反射率、表面抵抗の低減を両立し、表示品位に優れた反射防止フィルムを提供することである。また本発明の別の目的は、該反射防止フィルムを備えた偏光板および画像表示装置を提供することである。
本発明は、以下のとおりである。
(1)透明支持体上に、該透明支持体よりも屈折率の低い低屈折率層を少なくとも一層設けた反射防止フィルムにおいて、5度入射における鏡面反射率の450nmから650nmまでの波長領域での平均値が1.0%以下であり、かつ、該透明支持体上に設けたいずれかの層が、酸化アンチモンを被覆したシリカ系微粒子を含有することを特徴とする反射防止フィルム。
(2)前記シリカ系微粒子が、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子であることを特徴とする前記(1)に記載の反射防止フィルム。
(3)前記低屈折率層が、熱または電離放射線硬化性の含フッ素ポリマーを含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の反射防止フィルム。
(4)前記低屈折率層が、酸化アンチモンを被覆したシリカ系微粒子を含有するとともに、前記低屈折率層を形成するための塗布組成物を前記透明支持体上に塗布、乾燥、硬化して設けられ、かつ、前記塗布組成物が、誘電率20以上(20℃)の有機溶媒を、塗布組成物中の全有機溶媒量に対して3〜20質量%含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(5)前記低屈折率層より透明支持体に近い側に、平均粒径1〜200nmの無機微粒
子を含有し、かつ屈折率が1.55〜2.30である高屈折率層を有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(6)前記高屈折率層より透明支持体に近い側に、屈折率が前記高屈折率層と透明支持体の間にある中屈折率層を設けたことを特徴とする前記(5)に記載の反射防止フィルム。
(7)前記低屈折率層と前記透明支持体との間に少なくとも1層のハードコート層を有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(8)前記反射防止フィルムの最外層表面の中心線平均粗さRaが、0.001〜0.04μmであることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(9)前記透明支持体上に設けたいずれかの層が、下記一般式(2)で表されるオルガノシラン化合物を含有することを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
一般式(2)
Figure 2007078853
(一般式(2)において、Rは水素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子、または塩素原子を表す。Yは単結合もしくは*−COO−**、*−CONH−**または*−O−**を表し、Lは2価の連結鎖を表す。ただし、*は=C(R2)−に結合する位置を、**はLに結合する位置を表す。lはl=100−mの数式を満たす数を表し、mは0〜50の数を表す。R〜R5は、ハロゲン原子、水酸基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R6は水素原子またはアルキル基を表し、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または水酸基を表す。)
(10)前記透明支持体上に設けたそれぞれの層が、膜形成性の溶質と少なくとも1種類の溶媒とを含有する塗布組成物を前記透明支持体上に塗布し、前記溶媒を乾燥し、熱および/または電離放射線による硬化により形成されたものであることを特徴とする前記(1)〜(9)いずれかに記載の反射防止フィルム。
(11)前記(1)〜(10)のいずれかに記載の反射防止フィルムを偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に用いたことを特徴とする偏光板。
(12)前記(1)〜(9)のいずれかに記載の反射防止フィルムまたは前記(10)に記載の偏光板が画像表示面に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
本発明によれば、膜強度に優れるとともに、反射率、表面抵抗の低減を両立し、表示品位に優れた反射防止フィルムを提供することができる。また本発明によれば、該反射防止フィルムを備えた偏光板および画像表示装置を提供することができる。
本発明の反射防止フィルムの基本的な構成を図面を引用しながら説明する。
[反射防止フィルムの形成]
図1は、本発明の反射防止フィルムの一例を示す断面模式図である。透明支持体(1)上に、ハードコート層(2)、中屈折率層(3)、高屈折率層(4)、そして低屈折率層(5)が順次設けられた層構成を有する。このような層構成の反射防止フィルムは、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層のそれぞれの層の光学膜厚、すなわち屈折率と膜厚の積が設計波長λに対してnλ/4前後、またはその倍数であることが好ましいことが特開昭59−50401号公報に記載されている。
しかしながら、本発明の低反射率かつ反射光の色味が低減された反射率特性を実現するためには、特に設計波長λ(=500nm)に対して中屈折率層が下式(I)を、高屈折率層が下式(II)を、低屈折率層が下式(III)をそれぞれ満足するのが好ましい。
lλ/4×0.80<n1d1<lλ/4×1.00 (I)
mλ/4×0.75<n2d2<mλ/4×0.95 (II)
nλ/4×0.95<n3d3<nλ/4×1.05 (III)
式中、lは1であり、n1は中屈折率層の屈折率であり、そして、d1は中屈折率層の層厚(nm)であり、mは2であり、n2は高屈折率層の屈折率であり、そして、d2は高屈折率層の層厚(nm)であり、nは1であり、n3は低屈折率層の屈折率であり、そして、d3は低屈折率層の層厚(nm)である。さらに、例えばトリアセチルセルロース(屈折率:1.49)からなるような屈折率が1.45〜1.55の透明支持体に対しては、n1は1.60〜1.65、n2は1.85〜1.95、n3は1.35〜1.45の屈折率である必要があり、例えばポリエチレンテレフタレート(屈折率:1.66)からなるような屈折率が1.55〜1.65の透明支持体に対しては、n1は1.65〜1.75、n2は1.85〜2.05、n3は1.35〜1.45の屈折率である必要がある。上記のような屈折率を有する中屈折率層や高屈折率層の素材が選択できない場合には、設定屈折率よりも高い屈折率を有する層と低い屈折率を有する層を複数層組み合わせた等価膜の原理を用いて、実質的に設定屈折率の中屈折率層あるいは高屈折率層と光学的に等価な層を形成できることは公知であり、本発明の反射率特性を実現するためにも用いることができる。本発明の「実質的に3層」とは、このような等価膜を用いた4層、5層の屈折率の異なる項からなる反射防止層も含むものである。
尚、本発明のにおける各層の屈折率(nlayer値)は、以下の式を用いて求めた。
layer: 当該層の屈折率
base: 透明支持体の屈折率
R: 5度入射したときの−5度で測定した鏡面反射率
Figure 2007078853
上記のような層構成とすることで達成される本発明の反射率特性は、低反射と反射光の色味の低減を両立することができるため、例えば液晶表示装置の最表面に適用した場合、これまでにない視認性の高さを有する表示装置が得られる。5度入射における鏡面反射率
の450nmから650nmまでの波長領域での平均値が1.0%以下であることによって、表示装置表面での外光の反射による視認性の低下が充分なレベルまで防止できる。平均値は好ましくは0.7%以下であり、より好ましくは0.5%以下である。
(導電性微粒子)
本発明に係る酸化アンチモンを被覆したシリカ系微粒子(以下、酸化アンチモン被覆シリカ微粒子ということがある)は、例えば特許文献11に記載の方法を参考にして調製することができる。
酸化アンチモン被覆シリカ微粒子は、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子に酸化アンチモンが被覆された微粒子であって、屈折率が1.35〜1.60の範囲にあることが好ましい。
酸化アンチモン被覆シリカ微粒子は、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の分散液にアンチモン酸分散液を添加し、シリカ系微粒子の表面にアンチモン酸を被覆することで調製される。
基体となる多孔質または内部に空洞を有するシリカ系微粒子は、平均粒径が4〜200nm、好ましくは8〜150nmであり、屈折率は1.45以下、好ましくは1.40以下である。
酸化アンチモン被覆シリカ微粒子の酸化アンチモン被覆層の平均厚さは0.5〜30nm、好ましくは1〜15nmであり、平均粒径は5〜250nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。屈折率は1.35〜1.60が好ましく、1.35〜1.50がより好ましい。
また本発明に係る酸化アンチモン被覆シリカ微粒子は、例えば特開平7−133105号、特開2001−233611号に開示したシリカ系微粒子の製造方法等を参考にし、これに酸化アンチモン被覆することでも製造できる。
酸化アンチモンは三酸化アンチモンにアルカリ物質、過酸化水素を反応させて調製される。
本発明の酸化アンチモン被覆シリカ微粒子の平均粒径は、コールターN4(ベックマンコールター社)で測定された。
本発明に係る酸化アンチモン被覆シリカ微粒子の含有層は特に限定されないが、反射防止フィルムの塗布により設けられた層(以下、塗設層という)の中の表面に近い層であることが好ましく、低屈折率層であることが導電性と反射率低下の点からより好ましい。
含有量は層を構成するバインダー総量に対して、20〜90質量%であることが好ましく、30〜85質量%がより好ましく、40〜80質量%がさらに好ましい。
本発明の反射防止フィルムの好ましい表面抵抗値は、1×1012Ω/□以下、より好ましくは1×1010Ω/□以下、さらに好ましくは1×10Ω/□以下である。表面抵抗値の測定方法はJISに記載されている円電極法である。即ち、電圧印加後、1分後の電流値を読み、表面抵抗値(SR)を求める。
本発明では、表面抵抗値を小さくすることで防塵性(ゴミ付着防止性)を良くすることができる。
(含フッ素ポリマー)
本発明に係る低屈折率層には、含フッ素ポリマー、とくに熱または電離放射線硬化性の含フッ素ポリマーを好ましく用いることができる。
低屈折率層に用いられる含フッ素ポリマーとしてはパーフルオロアルキル基含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン)の加水分解、脱水縮合物の他、含フッ素モノマー単位と架橋反応性付与のた
めの構成単位を構成成分とする含フッ素共重合体が挙げられる。
含フッ素モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM[大阪有機化学(株)製]やM−2020[ダイキン製]等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類等が挙げられるが、好ましくはパーフルオロオレフィン類であり、屈折率、溶解性、透明性、入手性等の観点から特に好ましくはヘキサフルオロプロピレンである。
架橋反応性付与のための構成単位としてはグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテルのように分子内にあらかじめ自己架橋性官能基を有するモノマーの重合によって得られる構成単位、カルボキシル基やヒドロキシ基、アミノ基、スルホ基等を有するモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、マレイン酸、クロトン酸等)の重合によって得られる構成単位、これらの構成単位に高分子反応によって(メタ)アクリルロイル基等の架橋反応性基を導入した構成単位(例えばヒドロキシ基に対してアクリル酸クロリドを作用させる等の手法で導入できる)が挙げられる。
また上記含フッ素モノマー単位、架橋反応性付与のための構成単位以外に溶剤への溶解性、皮膜の透明性等の観点から適宜フッ素原子を含有しないモノマーを共重合することもできる。併用可能なモノマー単位には特に限定はなく、例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリルアミド類(N−tert−ブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド類、アクリロ二トリル誘導体等を挙げることができる。
上記のポリマーに対しては特開平10−25388号および特開平10−147739号各公報に記載のごとく適宜硬化剤を併用しても良い。
(高誘電率有機溶媒)
低屈折率層は、これを形成するための塗布組成物を透明支持体上に塗布、乾燥、硬化して設けられるのが好ましい。
前記塗布組成物には、微粒子の凝集を低減するために、高誘電率有機溶媒を含有することが好ましい。高誘電率有機溶媒とは20℃での誘電率が20以上、好ましくは22〜35の有機溶媒が好ましい。このような有機溶媒としては、例えばアルコール系では、メタノール、エタノール、1−プロパノール、アリルアルコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等、ケトン系ではアセトン、ペンタノン等、その他の溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、N−N−ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、フルフラール等が挙げられる。
これらのうちで、エタノール、1−プロパノール、アセトン、アセトニトリル、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールが好ましく、エタノール、1−プロパノー
ル、アセトンがさらに好ましい。
これらの有機溶媒は、塗布組成物の全有機溶媒量に対して3〜20質量%含有することが好ましく、5〜15質量%含有することがさらに好ましい。
また、塗布組成物における固形分は、1〜15質量%であるのが好ましい。
(オルガノシラン化合物)
本発明の反射防止フィルムを構成する塗設層は、その層を形成する塗布組成物中に、オルガノシラン化合物、いわゆるゾル成分(以降このように称する場合もある)を含有することで耐擦傷性を向上させるのが好ましい。オルガノシラン化合物は低屈折率層の隣接層に含有することが好ましい。これにより反射防止能と耐擦傷性向上を両立させることが可能となる。このゾル成分は、塗布組成物を塗布後、乾燥、加熱工程で縮合して硬化物を形成し上記層のバインダーの一部となる。また、該硬化物が重合性不飽和結合を有する場合、活性光線の照射により3次元構造を有するバインダーが形成される。
ゾル成分は、塗設層中、0.1〜50質量%の範囲で含まれるのが好ましく、0.5〜30質量%がより好ましい。
オルガノシラン化合物は、下記一般式2で表されるものが好ましい。
一般式(2)
Figure 2007078853
上記一般式(2)において、Rは水素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子、または塩素原子を表す。アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。水素原子、メチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子、および塩素原子が好ましく、水素原子、メチル基、メトキシカルボニル基、フッ素原子、および塩素原子が更に好ましく、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
Yは単結合もしくは*−COO−**、*−CONH−**または*−O−**を表し、単結合、*−COO−**および*−CONH−**が好ましく、単結合および*−COO−**が更に好ましく、*−COO−**が特に好ましい。*は=C(R2)−に結合する位置を、**はLに結合する位置を表す。
Lは2価の連結鎖を表す。具体的には、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、内部に連結基(例えば、エーテル、エステル、アミドなど)を有する置換もしくは無置換のアルキレン基、内部に連結基を有する置換もしくは無置換のアリーレン基が挙げられ、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、内部に連結基を有するアルキレン基が好ましく、無置換のアルキレン基、無置換のアリーレン基、内部にエーテルあるいはエステル連結基を有するアルキレン基が更に好ましく、無置換のアルキレン基、内部にエーテルあるいはエステル連結基を有する
アルキレン基が特に好ましい。置換基は、ハロゲン、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アリール基等が挙げられ、これら置換基は更に置換されていても良い。
lはl=100−mの数式を満たす数を表し、mは0〜50の数を表す。mは5〜40の数が好ましく、10〜40の数がより好ましく、15〜30の数が特に好ましい。
〜R5は、ハロゲン原子、水酸基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、ハロゲン原子、水酸基、無置換のアルコキシ基、もしくは無置換のアルキル基が好ましい。R〜Rは塩素原子、水酸基、無置換の炭素数1〜6のアルコキシ基がより好ましく、水酸基、炭素数1〜3のアルコキシ基が更に好ましく、水酸基もしくはメトキシ基が特に好ましい。
は水素原子、アルキル基を表す。アルキル基はメチル基、エチル基が好ましく、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、水酸基をあらわし、炭素数1〜3のアルキル基もしくは水酸基が好ましい。
以下に一般式(2)で表される化合物の出発原料の具体例を示すが、これによって限定されるものではない。
Figure 2007078853
Figure 2007078853
Figure 2007078853
Figure 2007078853
これらのうち、(M−1)、(M−2)、(M−25)と、(M−19)、(M−27)、(M−28)からそれぞれ選ばれるオルガノシランの組み合わせが特に好ましい。
本発明におけるゾル成分は、塗布品性能の安定化のためには揮発性を抑えることが好ましく、具体的には、105℃における1時間当たりの揮発量が5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。
本発明におけるゾル成分における前記ビニル重合性基を含有するオルガノシランの含有量は、50質量%〜100質量%が好ましく、60質量%〜95質量%がより好ましく、70質量%〜90質量%が特に好ましい。前記ビニル重合性基を含有するオルガノシランの含有量が50質量%より少ないと、固形分が生じたり、液が濁ったり、ポットライフが悪化したり、分子量の制御が困難(分子量の増大)であったり、重合性基の含有量が少ないために重合処理を行った場合の性能(例えば反射防止膜の耐傷性)の向上が得られにくいために好ましくない。
本発明に用いられるゾル成分は前記オルガノシラン化合物を加水分解および/または部分縮合することにより調製される。
加水分解縮合反応は加水分解性基(X)1モルに対して0.05〜2.0モル、好ましくは0.1〜1.0モルの水を添加し、触媒の存在下、25〜100℃で、撹拌することにより行われる。
本発明におけるゾル成分の質量平均分子量は、分子量が300未満の成分を除いた場合に、450〜20000が好ましく、500〜10000がより好ましく、550〜5000が更に好ましく、600〜3000が更に好ましい。
本発明におけるゾル成分における分子量が300以上の成分のうち、分子量が20000より大きい成分は10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることが更に好ましい。10質量%以下とすることによって、そのようなゾル成分を含有する硬化性組成物を硬化させて得られる硬化皮膜は、透明性や基板との密着性が良好となる。
ここで、質量平均分子量及び分子量は、TSKgel GMHxL、TSKgel G4000HxL、TSKgel G2000HxL(何れも東ソー(株)製の商品名)のカラムを使用したGPC分析装置により、溶媒THF、示差屈折計検出によるポリスチレン換算で表した分子量であり、
含有量は、分子量が300以上の成分のピーク面積を100%とした場合の、前記分子量範囲のピークの面積%である。
分散度(質量平均分子/数平均分子量)は3.0〜1.1が好ましく、2.5〜1.1がより好ましく、2.0〜1.1が更に好ましく、1.5〜1.1が特に好ましい。
本発明で用いるゾル成分について説明する。
オルガノシラン化合物の加水分解反応、それに引き続く縮合反応は、一般に触媒の存在下で行われる。触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、酪酸、マレイン酸、クエン酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類;トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラブチルチタネート、ジブチル錫ジラウレート等の金属アルコキシド類;Zr、TiまたはAlなどの金属を中心金属とする金属キレート化合物等;KF、NHFなどの含F化合物が挙げられる。
上記触媒は単独で使用しても良く、或いは複数種を併用しても良い。
オルガノシラン化合物の加水分解・縮合反応は、無溶媒でも、溶媒中でも行うことができるが成分を均一に混合するために有機溶媒を用いることが好ましく、例えばアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好適である。
溶媒はオルガノシラン化合物と触媒を溶解させるものが好ましい。また、有機溶媒が塗布液あるいは塗布液の一部として用いることが工程上好ましく、含フッ素ポリマーなどのその他の素材と混合した場合に、溶解性あるいは分散性を損なわないものが好ましい。
ゾル成分の調製は、オルガノシラン化合物の加水分解性基1モルに対して0.05〜2モル、好ましくは0.1〜1モルの水を添加し、上記溶媒の存在下あるいは非存在下に、そして触媒の存在下に、25〜100℃で、撹拌することにより行われる。
本発明においては、一般式ROH(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示す)で表されるアルコールと一般式RCOCHCOR (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を示す)で表される化合物とを配位子とした、Zr、TiまたはAlから選ばれる金属を中心金属とする少なくとも1種の金属キレート化合物の存在下で、25〜100℃で撹拌することにより加水分解を行うことが好ましい。
金属キレート化合物は、一般式ROH(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示す)で表されるアルコールとRCOCHCOR(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基を示す)で表される化合物とを配位子とした、Zr、Ti、Alから選ばれる金属を中心金属とするものであれば特に制限なく好適に用いることができる。
本発明における各層の塗布組成物には、上記ゾル成分および金属キレート化合物を含む組成物に加えて、β−ジケトン化合物およびβ−ケトエステル化合物の少なくともいずれかが添加されることが好ましい。
本発明で使用されるのは、一般式RCOCH2 CORで表されるβ−ジケトン化合物およびβ−ケトエステル化合物の少なくともいずれかであり、本発明に用いられる塗布組成物の安定性向上剤として作用するものである。すなわち、前記金属キレート化合物(ジルコニウム、チタニウムおよびアルミニウム化合物の少なくともいずれかの化合物)中の金属原子に配位することにより、これらの金属キレート化合物によるオルガノシラン化合物の加水分解物および部分縮合物の縮合反応を促進する作用を抑制し、得られる組成物の保存安定性を向上させる作用をなすものと考えられる。β−ジケトン化合物およびβ
−ケトエステル化合物を構成するRおよびRは、前記金属キレート化合物を構成するRおよびRと同様である。
本発明の反射防止フィルムに用いる透明支持体としては、プラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムの材料の例には、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエーテルケトンが含まれる。
特に液晶表示装置や有機EL表示装置等に用いるために本発明の反射防止フィルムを偏光板の表面保護フィルムの片側として用いる場合にはトリアセチルセルロースが好ましく用いられる。トリアセチルセルロースフィルムとしては、TAC−TD80U(富士写真フィルム(株)製)等の公知のもの、公開技報番号2001−1745にて公開されたものが好ましく用いられる。また、平面CRTやPDP等に用いるためにガラス基板等に張り合わせて用いる場合にはポリエチレンテレフタレート、あるいははポリエチレンナフタレートが好ましい。
透明支持体の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4乃至1.7であることが好ましい。本発明の透明支持体の厚みは特に限定されないが、30〜150μmが好ましく、40〜130μmがより好ましく、70〜120μmが更に好ましい。
(中屈折率層および高屈折率層)
本発明の反射防止フィルムは、低屈折率層以外にも、透明支持体上に中屈折率層や高屈折率層のような各種塗設層を設けることができる。塗設層は、膜形成性の溶質と少なくとも1種類の溶媒とを含有する塗布組成物を透明支持体上に塗布し、前記溶媒を乾燥し、熱および/または電離放射線による硬化により形成されたものが好ましい。
例えば、中屈折率層および高屈折率層は、屈折率の高い無機微粒子、熱および/または電離放射線硬化性のモノマー、開始剤および溶媒を含有する塗布組成物の塗布、溶媒の乾燥、熱および/または電離放射線による硬化によって形成される。無機微粒子としては、
Ti、Zr、In、Zn、Sn、Sbの酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属酸化物からなるものが好ましい。このようにして形成された中屈折率層および高屈折率層は、高屈折率を有するポリマー溶液を塗布、乾燥したものと比較して、耐傷性や密着性に優れる。分散液安定性や、硬化後の膜強度等を確保するために、特開平11−153703号公報や米国特許第6210858号明細書等に記載されているような、多官能(メタ)アクリレートモノマーとアニオン性基含有(メタ)アクリレート分散剤とが塗布組成物中に含まれることが好ましい。
無機微粒子の平均粒径は、コールターカウンター法で測定したときの平均粒径で1〜200nmであることが好ましく、1〜150nmであることがより好ましい。上記範囲であれば分散液中での安定性が良好となる。高屈折率層および中屈折率層のヘイズは、3%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることが更に好ましい。
中屈折率層と高屈折率層は、高屈折率剤として含有する無機微粒子の含有率を制御して
屈折率を変えることおよび膜厚の制御以外は本質的な違いはない。
好ましい屈折率は中屈折率層では1.50〜1.90、より好ましくは1.55〜1.85であり、高屈折率層では1.55〜2.30、より好ましくは1.65〜2.10であり、中、高屈折率層を積層した場合、いずれの屈折率範囲の適用でも中屈折率層の屈折率層は、透明支持体と高屈折率層の間の屈折率を有することが好ましい。
好ましい膜厚は、中屈折率層では、30〜200nmが好ましく、40〜150nmがより好ましい。高屈折率層では、40〜250nmが好ましく、50〜200nmがより好ましい。
(低屈折率層)
本発明に係る低屈折率層には、前記含有フッ素ポリマー、前記酸化アンチモン被覆シリカ微粒子が含有されるのが好適である。
さらに耐傷性を強化するためにSiの酸化物超微粒子を添加して用いてもよい。
Siの酸化物超微粒子としては、市販の有機溶剤に分散されたシリカゾル、または固形シリカを用いることもでき、また導電物の被覆のない多孔質や中空のシリカ微粒子も好ましく適用できる。
低屈折率層の好ましい屈折率は1.20〜1.49、より好ましくは1.25〜1.47である。また、低屈折率層の膜厚は、30〜300nmが好ましく、50〜200nmがより好ましい。
本発明の反射防止フィルムの最外層表面の表面粗さは、中心線平均粗さ(Ra)が0.001〜0.04μmであることが視認性向上のために好ましく、0.002〜0.03μmであることがより好ましい。
Raに関しては、奈良次郎著、テクノコンパクトシリーズ(6)「表面粗さの測定・評価法」((株)総合技術センター)に記載されている。
本発明に係る反射防止フィルムの各層表面のこのような凹凸形状は、原子間力顕微鏡(AFM)により評価することができる。
(その他の層)
反射防止フィルムには、さらに、ハードコート層、前方散乱層、帯電防止層、下塗り層や保護層を設けてもよい。
ハードコート層は、透明支持体に耐傷性を付与するために設けられ、低屈折率層と透明支持体との間に設けられる。ハードコート層は、透明支持体とその上の層との接着を強化する機能も有する。ハードコート層は、多官能アクリルモノマー、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー、各種重合開始剤を溶媒に溶解した組成物に、必要に応じてシリカ、アルミナ等の無機フィラーを添加して得られた塗布組成物の塗布、溶媒の乾燥、熱および/または電離放射線により硬化することで好ましく形成される。詳細については後述する。
ハードコート層の厚さは、1〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがさらに好ましく、2〜15μmであることが最も好ましい。
ハードコート層の鉛筆硬度はH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
ハードコート層の屈折率は、1.45〜2.0の範囲が好ましく、1.5〜1.8の範囲がさらに好ましい。
ハードコート層は二酸化珪素を主とする無機化合物からなる層、飽和炭化水素またはポリエーテルを主鎖として有するポリマー等の有機化合物からなる層、あるいは無機/有機化合物のハイブリッド化された層として形成できる。飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーからなる層であることが特に好ましい。ポリマーは架橋していることが好ましい。飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーは、エチレン性不飽和モノマーの重合反応により得ることが好ましい。架橋しているバインダーポリマーを得るためには、二以上のエチ
レン性不飽和基を有するモノマーを用いることが好ましい。
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの例には、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ジクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが含まれる。
ポリエーテルを主鎖として有するポリマーは、多官能エポシキ化合物の開環重合反応により合成することが好ましい。
これらのエチレン性不飽和基を有するモノマーは、塗布後電離放射線または熱による重合反応により硬化させる必要がある。
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの代わりまたはそれに加えて、架橋性基の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。また、本発明において架橋基とは、上記化合物に限らず上記官能基が分解した結果反応性を示すものであってもよい。
これら架橋基を有する化合物は塗布後熱などによって架橋させる必要がある。
更にハードコート層には、屈折率の調節や膜の硬化強度を高めるために無機の微粒子を添加しても良い。無機の微粒子としては平均粒子サイズが0.001〜0.5μmのものが好ましく、0.001〜0.2μmのものが特に好ましい。
無機微粒子としては二酸化珪素粒子、二酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化錫粒子、炭酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、タルク、カオリンおよび硫酸カルシウム粒子があげられ、二酸化珪素粒子、二酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子が特に好ましい。
無機微粒子の添加量は、ハードコート層の全質量の10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であると更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
前方散乱層は、液晶表示装置に適用した場合の、上下左右方向に視角を傾斜させたときの視野角改良効果を付与するために設ける。上記ハードコート層中に屈折率の異なる微粒子を分散することで、ハードコート機能と兼ねることもできる。
本発明の反射防止フィルムに表面凹凸によって背景の映り込みをぼかす、防眩性を付与する場合には、一般に用いられているようなマット粒子等を含有する表面凹凸を有する層を形成するよりも、エンボス法等により表面凹凸構造を形成したほうが、膜厚均一性が良化するため、反射防止性能が向上するので好ましい。
反射防止フィルムの各層は、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート、マイクログラビア法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書)により、塗布により形成することができる。ウエット塗布量を最小化することで乾燥ムラをなくす観点でマイクログラビア法およびグラビア法が好ましく、幅方向の膜厚均一性の観点で特にグラビア法が好ましい。2層以上の層を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許2761791号、同2941898号、同3508947号、同3526528号の各明細書および原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
本発明の反射防止フィルムを偏光膜の表面保護フィルムの片側として用いる場合には、透明支持体の低屈折率層が形成される面とは反対側の面をアルカリによって鹸化処理することが必要である。アルカリ鹸化処理の具体的手段としては、以下の2つから選択することができる。汎用のトリアセチルセルロースフィルムと同一の工程で処理できる点で(1)が優れているが、反射防止膜面まで鹸化処理されるため、表面がアルカリ加水分解されて膜が劣化する点、鹸化処理液が残ると汚れになる点が問題になり得る。その場合には、特別な工程となるが、(2)が優れる。
(1)透明支持体上に低屈折率層を形成後に、アルカリ液中に少なくとも1回浸漬することで、該フィルムの裏面を鹸化処理する。
(2)透明支持体上に低屈折率層を形成する前または後に、アルカリ液を該反射防止フィルムの低屈折率層を形成する面とは反対側の面に塗布し、加熱、水洗および/または中和することで、該フィルムの裏面だけを鹸化処理する。
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルム(以下、PVAと記載する)が好ましく用いられる。PVAは通常、ポリ酢酸ビニルをケン化したものであるが、変性PVAも用いることができる。PVAを染色して偏光膜が得られる。染色を行う例としては、ヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液にPVAフィルムを浸漬させる方法、ヨウ素あるいは染料溶液の塗布あるいは噴霧など任意の手段で行うことができる。PVAを延伸して偏光膜を製造する過程では、PVAを架橋させる添加物、例えばホウ酸類を用いることが好ましい。偏光板の透過率は、波長550nmの光において、30乃至50%の範囲にあることが好ましく、35乃至50%の範囲にあることがさらに好ましい。偏光度は、波長550nmの光において、90乃至100%の範囲にあることが好ましく、95乃至100%の範囲にあることがさらに好ましく、99乃至100%の範囲にあることが最も好ましい。
本発明の反射防止フィルムは、偏光膜の表面保護フィルムの片側として用いた場合、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。また、透過型または半透過型の液晶表示装置に用いる場合には、市販の輝度向上フィルム(偏光選択層を有する偏光分離フィルム、例えば住友3M(株)製のD−BEFなど)と併せて用いることにより、さらに視認性の高い表示装置を得ることができる。また、透過型、反射型、および半透過型の液晶表示装置において液晶セルの全面に空気を介してアクリル板等の前面板を配する場合には、液晶セル表面側の偏光板だけでなく、前面板の内側及び/または外側に粘着剤等を介して貼り付けること、界面の反射を低減することができるため好ましい。また、λ/4板と組み合わせることで、反射型または半透過型のLCDや、有機ELディスプレイ用表面保護板として用いることができる。さらに、PET、PEN等の透明支持体上に本発明の反射防止層を形成して、PDA、携帯電話の表面保護板、タッチパネル、プラズマディスプレイパネ
ル(PDP)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用できる。
以下に、実施例をもって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<酸化アンチモン被覆シリカ微粒子DS−1の調製>
[シリカ系微粒子(S1)の調製]
粒径5nm、SiO(20質量%)のシリカゾル100gと水1900gの混合物を80℃に加温し、SiO分1.2質量%のケイ酸ナトリウム水溶液9000gと、AlO分が0.83質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液9000gとを同時に添加した。添加後冷却し、限外ろ過膜で洗浄して固形分20質量%のSiO・AlO分散液を得た。
この分散液500gに水1700g加えて98℃に加温し、0.5質量%の硫酸アンモニウム53200gを加え、SiO分濃度1.17質量%のケイ酸ナトリウム水溶液3000gとAlO分0.5質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液9000gを加えて複合酸化物微粒子(1)の分散物を得た。
次に限外ろ過洗浄で13質量%になった複合酸化物微粒子(1)の分散液500gに水1.13gを加え、さらに35.5質量%の濃塩酸を滴下してpH1.0にした。次いでpH3の塩酸10リットルと水5リットルを加えながら限外ろ過でアルミニウム塩を分離して固形分濃度20質量%のシリカ系微粒子(S1)分散液を得た。
シリカ系微粒子(S1)の平均粒径は58nm、屈折率は1.31であった。
[アンチモン酸の調製]
水1800gに水酸化カリウム(純度85質量%)57gを溶解した中に三酸化アンチモン111gを加えた。この混合液を95℃に加熱し、過酸化水素水8.0質量%)144gを9時間かけて加え、その後11時間熟成した。その後冷却し、1000g採取して水6000gで希釈した後、陽イオン交換樹脂を通して脱イオン処理した。
[酸化アンチモンの被覆化および分散液調製]
前記シリカ系微粒子(S1)分散液を固形分濃度1質量%に希釈した液400gに固形分濃度1質量%のアンチモン酸40gを加え、70℃、10時間攪拌した後限外ろ過で濃縮し、固形分濃度20質量%の酸化アンチモン被覆シリカ微粒子分散液を調製した。この微粒子の平均粒径は62nm酸化アンチモン被覆層の厚さは1nmであった。
この酸化アンチモン被覆シリカ微粒子分散液100gに水300gとメタノール400gを加え、これに正ケイ酸エチル(SiO28質量%)3.6gを加えた後、50℃で15時間加温攪拌して分散液を調製した。この分散液を限外ろ過とメタノール溶媒置換を行って固形分濃度20質量%に濃縮した。次にイソプロピルアルコールに溶媒置換して固形分20質量%の酸化アンチモン被覆シリカ微粒子(DS−1)分散液を調製した。この微粒子の屈折率は1.41で、粒子中の酸化アンチモン含有量は10質量%であった。
<酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(DS−2)の調製>
前記酸化アンチモン被覆シリカ微粒子(DS−1)の調製条件に対して、固形分濃度1質量%のアンチモン酸を80gに変更した以外は前記と同様に実施して、酸化アンチモン被覆シリカ微粒子(DS−2)を調製した。この粒子の平均粒径は60nmで酸化アンチモン被覆層の厚さは2nmであった。
<ゾル液a−1の調製>
温度計、窒素導入管、滴下ロートを備えた1000mlの反応容器に、アクリロキシオキシプロピルトリメトキシシラン187g(0.80mol)、メチルトリメトキシシラ
ン29.0g(0.21mol)、メタノール320g(10mol)とKF0.06g(0.001mol)を仕込み、攪拌下室温で水17.0g(0.94mol)をゆっくり滴下した。滴下終了後室温で3時間攪拌した後、メタノール還溜下2時間加熱攪拌した。この後、低沸分を減圧留去し、更にろ過することによりゾル液a−1を120g得た。このようにして得た物質をGPC測定した結果、質量平均分子量は1500であり、オリゴマー成分以上の成分のうち、分子量が1000〜20000の成分は30%であった。
またH−NMRの測定結果から、得られた物質の構造は、以下の一般式で表される構造であった。
平均組成式
(CH=COO−C0.8(CH0.2SiO0.86(OCH1.28
更に、29Si−NMR測定による縮合率αは0.59であった。この分析結果から、本ゾルは直鎖状構造部分が大部分であることが分かった。
また、ガスクロマトグラフィー分析から、原料のアクリロキシプロピルトリメトキシシランは5%以下の残存率であった。
(ハードコート層用塗布液H1の調製)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)306質量部を、16質量部のメチルエチルケトンと220質量部のシクロヘキサノンの混合溶媒に溶解した。得られた溶液に、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)7.5質量部を加え、溶解するまで攪拌した後に、450質量部のMEK−ST(平均粒径10〜20nm、固形分濃度30質量%のSiO2 ゾルのメチルエチルケトン分散物、日産化学(株)製)を添加し、撹拌して混合物を得、孔径3μmのポリプロピレン製フィルター(PPE−03)で濾過してハードコート層用塗布液H1を調製した。
(二酸化チタン分散物の調製)
二酸化チタン超微粒子(TTO−55B、石原テクノ(株)製)30質量部、ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA、興人(株)製)1質量部、リン酸基含有アニオン性分散剤(KAYARAD PM−21、日本化薬(株)製)6質量部およびシクロヘキサノン63質量部を、サンドグラインダーによって、コールター法で測定した平均粒径が42nmになるまで分散し、二酸化チタン分散物を調製した。
(中屈折率層用塗布液C1の調製)
シクロヘキサノン75質量部およびメチルエチルケトン19質量部に、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)0.11質量部および光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.04質量部を溶解した。さらに、二酸化チタン分散物3.1質量部およびジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)2.1質量部を加え、室温で30分間撹拌した後、孔径3μmのポリプロピレン製フィルター(PPE−03)で濾過して、中屈折率層用塗布液C1を調製した。
(高屈折率層用塗布液K1の調製)
シクロヘキサノン54質量部およびメチルエチルケトン18質量部に、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)0.13質量部および光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.04質量部を溶解した。さらに、二酸化チタン分散物26.4質量部およびジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)1.6質量部を加え、室温で30分間撹拌した後、孔径3μmのポリプロピレン製フィルター(PPE−03)で濾過して、高屈折率層用塗布液K1を調製した。
(高屈折率層用塗布液K2の調製)
前記高屈折率層用塗布液K1に対して、前記ゾル液a−1を0.6質量部添加した以外は前記塗布液K1と同様にして高屈折率層用塗布液K2を調製した。
(低屈折率層用塗布液(L-1)の調製)
オプスターJTA113(熱架橋性含フッ素含シリコーンポリマー組成液(固形分6%):JSR(株)製)783.3質量部(固形分として47.0質量部)に対して、前記酸化アンチモン被覆シリカ微粒子(DS−1)を195質量部、コロイダルシリカ分散物(シリカ、MEK−STの粒子径違い品、平均粒径45nm、固形分濃度30%、日産化学(株)製)30.0質量部(固形分として9.0質量部)、を添加した。塗布液全体の固形分濃度が6質量%になり、シクロヘキサンとメチルエチルケトンの質量比率が10対90になるようにシクロヘキサン、メチルエチルケトンで希釈して塗布液(L-1)を調製した。
(低屈折率層用塗布液(L-2)の調製)
前記低屈折率層用塗布液(L-1)に対して、酸化アンチモン被覆シリカ微粒子(DS−1)を酸化アンチモン被覆シリカ微粒子(DS−2)に代えた以外は塗布液(L-1)と同様にして、低屈折率層用塗布液(L-2)を調製した。
(低屈折率層用塗布液(L-3)の調製)
前記低屈折率層用塗布液(L-1)の溶媒組成に対して、シクロヘキサンとメチルエチルケトンの比率が10対90になる組成比を、アセトン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン=15/8/77に変更した以外は塗布液(L-1)と同様にして、低屈折率層用塗布液(L-3)を調製した。
(比較用低屈折率層用塗布液(RL-1)の調製)
オプスターJTA113(熱架橋性含フッ素含シリコーンポリマー組成液(固形分6%):JSR(株)製)783.3質量部(固形分として47.0質量部)に対して、コロイダルシリカ分散物(シリカ、MEK−STの粒子径違い品、平均粒径45nm、固形分濃度30%、日産化学(株)製)75.0質量部(固形分として9.0質量部)、を添加した。塗布液全体の固形分濃度が6質量%になり、シクロヘキサンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサン、メチルエチルケトンで希釈して比較用塗布液塗布液(RL-1)を調製した。
<分散液A−1の調製>
中空シリカ微粒子ゾル(イソプロピルアルコールシリカゾル、平均粒子径60nm、シェル厚み10nm、シリカ濃度20質量%、シリカ粒子の屈折率1.31、特開2002−79616の調製例4に準じサイズを変更して作成)500質量部に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)30質量部、およびジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート1.5質量部を加え混合した後に、イオン交換水を9質量部加えた。60℃で8時間反応させた後に室温まで冷却し、アセチルアセトン1.8質量部を添加した。この分散液500gにほぼシリカの含量一定となるようにシクロヘキサノンを添加しながら、圧力20kPaで減圧蒸留による溶媒置換を行った。分散液に異物の発生はなく、固形分濃度をシクロヘキサノンで調整し20質量%にしたときの粘度は25℃で5mPa・sであった。得られた分散液A−1のイソプロピルアルコールの残存量をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1.5%であった。
(比較用低屈折率層用塗布液(RL-2)の調製)
オプスターJTA113(熱架橋性含フッ素含シリコーンポリマー組成液(固形分6%):JSR(株)製)783.3質量部(固形分として47.0質量部)に対して、分散液A−1を195質量部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0質量部)、コロイダルシリカ分散物(シリカ、MEK−STの粒子径違い品、平均粒径45nm、固形分濃度30%、日産化学(株)製)30.0質量部(固形分として9.0質量部)、ゾル液a17.2質量部(固形分として5.0質量部)を添加した。塗布液全体の固形分濃度が6質量%になり、シクロヘキサンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサン、メチルエチルケトンで希釈して比較用塗布液(RL-2)を調製した。
[実施例1]
(反射防止フィルムの作成)
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U、富士写真フイルム(株)製、屈折率:1.47)に、上記のハードコート層用塗布液H1を、グラビアコーターを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥した。次に紫外線を照射して、塗布層を硬化させ、ハードコート層(屈折率:1.51、膜厚:6μm)を形成した。
続いて、上記の中屈折率層用塗布液C1をグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で乾燥した後、紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率:1.63、膜厚:67nm)を設けた。
中屈折率層の上に、上記の高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で乾燥した後、紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層K1、K2(屈折率:1.90、膜厚:107nm)を設けた。
さらに高屈折率層の上に、上記の低屈折率層用塗布液L−1〜L−3、RL−1、RL−2をグラビアコーターを用いて塗布し、120℃で8分間、塗布層を硬化させ、低屈折率層(屈折率:1.43、膜厚:86nm)を設けた。このようにして反射防止フィルムを作成した。
(反射防止フィルムの評価)
得られたフィルムについて、以下の項目の評価を行った。その結果を表2にまとめる。(1)鏡面反射率
分光光度計V−550(日本分光(株)製)にアダプターARV−474を装着して、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における出射角−5度の鏡面反射率を測定し、450〜650nmの平均反射率を算出し、反射防止性を評価した。
(2)表面抵抗値
円電極法により表面抵抗値を測定した。(25℃、60%RH)
(3)耐擦傷性の評価
反射防止フィルムの低屈折率層(最外層)を有する側の表面において、ラビングテスターを用いてスチールウールによる擦りテストを実施した。
こすり材としてスチールウール(日本スチールウール(株)製、グレードNo.0000)を用い、移動距離(片道)13cm、こすり速度13cm/秒、荷重4.9N/cm2、先端部接触面積:1cm×1cm、こすり回数10往復の条件で実施した。最外層の表面についた傷について目視観察して、下記4段階で評価した。
◎;注意深く見ても、全く傷が見えない。
○;注意深く見ると、僅かに弱い傷が見える。
△;弱い傷が見える。
×;一目見ただけで目立つ傷が見える。
(4)平均表面粗さ(Ra)
原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した。
(5)塗布液の固形分沈降性
前記調製した低屈折率層用塗布液L−1〜L−3、比較用塗布液RL−1、RL−2について沈降性測定を行なった。
透明試験管に塗布液を10g入れ、室温(25℃)で24時間静置したあとの、モヤ状の薄い沈降層の高さを、全液高さに対する百分率で表した。結果を表1に表す。
沈降層の高さが低いほど塗布後のサンプルの光学顕微鏡観察で大きい凝集物が観察された。
Figure 2007078853
実施例1で作製した試料について評価した結果を表2に示す。
Figure 2007078853
表2から、本発明における酸化アンチモン被覆シリカ微粒子は低反射率と表面抵抗値の低下を達成できることが分る。但し、酸化アンチモン被覆シリカ微粒子は耐擦傷性を少し劣化させるが、オルガノシラン化合物を高屈折率層に含有させることで擦傷強度を向上させることができる。また、低屈折率層塗布液に高誘電率溶媒であるアセトンを含有させることで鏡面反射率の僅かな低下がみられる。さらに表1の結果からアセトンを含有させた低屈折率層塗布液L−3は沈降が起こりにくいことが分る。
反射防止フィルムにおけるこれらの効果は本発明によって初めて明らかになった。
[実施例2]
実施例1で作成した反射防止フィルムを、2.0規定、55℃のNaOH水溶液中に2分間浸漬してフィルムの裏面のトリアセチルセルロース面を鹸化処理し、鹸化処理面を、ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸して作成した偏光膜に接着した。また、80μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U、富士写真フィルム(株)製)を同条件で鹸化処理したフィルムを、前記偏光膜の他方の面に接着、保護して偏光板を作成した。このようにして作成した偏光板を、反射防止フィルム側が最表面となるように透過型TN液晶表示装置搭載のノートパソコンの液晶表示装置(偏光選択層を有する偏光分離フィルムである住友3M(株)製のD−BEFをバックライトと液晶セルとの間に有する)の視認側の偏光板と貼り代えたところ、背景の映りこみが極めて少なく、表示品位の非常に高い表示装置が得られた。
[実施例3]
実施例2の鹸化処理を、1.0規定のKOH水溶液を#3バーにて反射防止フィルムの裏面に塗布し、膜面温度60℃にて10秒間処理した後に水洗、乾燥して行った以外は実施例2と同様にして、液晶表示装置に貼り付けたところ、実施例2と同様の表示品位の高い表示装置が得られた。
[実施例4]
実施例3の反射防止フィルムを貼り付けた透過型TN液晶セルの視認側の偏光板の液晶セル側の保護フィルムおよびバックライト側の偏光板の液晶セル側の保護フィルムに、ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、かつ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化している光学補償層を有する視野角拡大フィルム(ワイドビューフィルムSA−12B、富士写真フィルム(株)製)を用いたところ、明室でのコントラストに優れ、かつ、上下左右の視野角が非常に広く、極めて視認性に優れ、表示品位の高い液晶表示装置が得られた。
[実施例5]
実施例1で作成した反射防止フィルムを有機EL表示装置の表面のガラス板に粘着剤を介して貼り合わせたところ、ガラス表面での反射が抑えられ、視認性の高い表示装置が得られえた。
[実施例6]
実施例3で作成した片面反射防止フィルム付き偏光板の反射防止膜を有している側の反対面にλ/4板を張り合わせ、有機EL表示装置の表面のガラス板に貼り付けたところ、表面反射および、表面ガラスの内部からの反射がカットされ、極めて視認性の高い表示が得られた。
[実施例7]
片面下塗り層を有し、厚み188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4100、帝人(株)製、屈折率:1.65)の下塗り面にハードコート層用塗布液H1を実施例1と同様にして塗布、溶媒の乾燥、紫外線硬化を行い、ハードコート層(屈折率:1.61、膜厚:8μm)を形成した。
続いて、上記の中屈折率層用塗布液C1をグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で乾燥した後、紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率:1.70、膜厚:70nm)を設けた。
中屈折率層の上に、上記の高屈折率層用塗布液K2をグラビアコーターを用いて塗布し
、100℃で乾燥した後、紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率:1.90、膜厚:120nm)を設けた。
さらに高屈折率層の上に、上記の低屈折率層用塗布液L−3をグラビアコーターを用いて塗布し、120℃で8分間、塗布層を硬化させ、低屈折率層(屈折率:1.43、膜厚:90nm)を設けた。このようにして反射防止フィルムを作成し、実施例1と同様の評価を行った。反射率が低く、表面抵抗値が低い表示装置が得られた。
本発明の反射防止フィルムは、該反射防止フィルムの塗設層に酸化アンチモンを被覆したシリカ系微粒子を含有したことによって、低い反射率と低い表面抵抗値を兼ね備えた反射防止フィルムを実現できた。また、本発明において、ゾル成分を塗設層に含有することによって耐擦傷性の劣化を回復することができ、さらに誘電率の比較的高い有機溶媒を該塗布組成物中に添加することによって、凝集性の悪化も改良することができた。
本発明の反射防止フィルムは、種々のモードの液晶表示装置に用いる偏光板、有機ELに用いる偏光板、λ/4板を組み合わせた表面保護板、PETフィルムに適用した平面CRTあるいはPDP用表面保護板等、様々なディスプレイに用いることができる。
本発明の反射防止フィルムの一例を示す断面模式図である。
符号の説明
1 透明支持体
2 ハードコート層
3 中屈折率層
4 高屈折率層
5 低屈折率層

Claims (12)

  1. 透明支持体上に、該透明支持体よりも屈折率の低い低屈折率層を少なくとも一層設けた反射防止フィルムにおいて、5度入射における鏡面反射率の450nmから650nmまでの波長領域での平均値が1.0%以下であり、かつ、該透明支持体上に設けたいずれかの層が、酸化アンチモンを被覆したシリカ系微粒子を含有することを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 前記シリカ系微粒子が、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 前記低屈折率層が、熱または電離放射線硬化性の含フッ素ポリマーを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
  4. 前記低屈折率層が、酸化アンチモンを被覆したシリカ系微粒子を含有するとともに、前記低屈折率層を形成するための塗布組成物を前記透明支持体上に塗布、乾燥、硬化して設けられ、かつ、前記塗布組成物が、誘電率20以上(20℃)の有機溶媒を、塗布組成物中の全有機溶媒量に対して3〜20質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 前記低屈折率層より透明支持体に近い側に、平均粒径1〜200nmの無機微粒子を含有し、かつ屈折率が1.55〜2.30である高屈折率層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  6. 前記高屈折率層より透明支持体に近い側に、屈折率が前記高屈折率層と透明支持体の間にある中屈折率層を設けたことを特徴とする請求項5に記載の反射防止フィルム。
  7. 前記低屈折率層と前記透明支持体との間に少なくとも1層のハードコート層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  8. 前記反射防止フィルムの最外層表面の中心線平均粗さRaが、0.001〜0.04μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  9. 前記透明支持体上に設けたいずれかの層が、下記一般式(2)で表されるオルガノシラン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止フィルム。
    一般式(2)
    Figure 2007078853
    (一般式(2)において、Rは水素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子、または塩素原子を表す。Yは単結合もしくは*−COO−**、*−CONH−**または*−O−**を表し、Lは2価の連結鎖を表す。ただし、*は=C(R2)−に結合する位置を、**はLに結合する位置を表す。lはl=100−mの数式を満たす数を表し、mは0〜50の数を表す。R〜R5は、ハロゲン原子、水酸基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R6は水素原子またはアルキル基を表し、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または水酸基を表す。)
  10. 前記透明支持体上に設けたそれぞれの層が、膜形成性の溶質と少なくとも1種類の溶媒とを含有する塗布組成物を前記透明支持体上に塗布し、前記溶媒を乾燥し、熱および/または電離放射線による硬化により形成されたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の反射防止フィルムを偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に用いたことを特徴とする偏光板。
  12. 請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止フィルムまたは請求項10に記載の偏光板が画像表示面に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
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