本発明によるコンバインの具体的な実施形態を説明する前に、図1を用いて、本発明の基本構成を簡単に説明する。図1で例示されたコンバインには、エンジンEの回転動力によって駆動される刈取部1や脱穀装置4が備えられている。エンジンEの回転動力は、同時に変速機構などを経てクローラや車輪などで構成される走行装置2にも伝達される。さらに、刈取部1で刈り取った穀稈を脱穀装置4に搬送する穀稈搬送装置CUを構成するフィードチェーン7もエンジンEによって駆動される。フィードチェーン7の上方には、フィードチェーン7によって搬送される穀稈を上方から案内するようにフィードチェーン7に近接する閉鎖姿勢と、フィードチェーン7から上方に離れる開放姿勢との間で姿勢変更可能なレール機構27が設けられている。制御系として、レール機構27の開放姿勢を検知するレール姿勢検知部260と、このレール姿勢検知部260によってレール機構27の開放姿勢が検知されていることを条件として、エンジンEの始動を禁止するエンジン駆動管理部220が備えられている。また、エンジン駆動管理部220にエンジンEを停止する機能を与えることも可能である。エンジン駆動管理部220は、エンジン停止中にエンジンEを始動禁止にしたい場合には始動禁止指令を、あるいはエンジン駆動中にエンジンEを停止にしたい場合には停止指令をエンジン制御部201に与える。エンジン制御部201はエンジン駆動管理部220からの指令に応じてエンジンEを制御する。
レール機構27が開放姿勢のままになっていた場合、エンジン駆動管理部220によってエンジンEの始動が禁止されるので、レール機構27が開放姿勢のままで、走行すること、及び脱穀装置4やフィードチェーン7が駆動することは回避される。
このコンバインには、エンジンEから少なくとも脱穀装置4への動力を入り切りするクラッチ31が備えられている。クラッチ31の操作は、図示されていないクラッチ操作レバーによって行われる。このクラッチ操作レバーのクラッチ入り位置とクラッチ切り位置は、センサ・スイッチ群SWの1つであるクラッチスイッチSW2によって検出され、検出信号として制御系に与えられる。レール機構27が開放姿勢のままで、脱穀装置4が駆動することだけを避けたい場合には、エンジン駆動管理部220によるエンジンEの始動停止や駆動中の停止の条件として、このクラッチ31の入り状態を条件として追加する。
レール姿勢検知部260がレール機構27の開放姿勢を検知するための具体的な構成の1つは、レール機構27の閉鎖姿勢と開放姿勢とでON/OFFするレール開放検出スイッチ150をレール機構27に設け、このレール開放検出スイッチ150からの信号を、制御系の入力信号処理部210を介して取り込んで、レール機構27の開放姿勢を検知することである。その際、信号線の断線や接続不良による開放姿勢の未検出を避けるためには、レール開放検出スイッチ150として、レール機構27の閉鎖姿勢時に接点を閉じて開放姿勢時に接点を開くノーマルクローズタイプのスイッチを採用する。これによって、信号線の断線や接続不良の場合にもレール機構27の開放姿勢とみなされる。
レール機構27を閉鎖姿勢と開放姿勢との間で姿勢変更するための機構として、揺動機構や昇降機構などが採用可能である。いずれにしても、その姿勢変更のための駆動源として、人力または機械力あるいはその両方を利用することになる。図1の例では、機械力として、電動モータユニットMUに備えられているレールモータ119(図1ではM1で示されている)の回転動力が用いられている。レールモータ119のため、制御系には、レール機構27を開放姿勢にするための開放姿勢命令を生成するレール姿勢制御部250と、開放姿勢命令に応答してレールモータ119に制御信号を与えるモータ制御部204、が備えられている。作業員によって操作されるレール機構27を開放姿勢にするための操作具として、センサ・スイッチ群SWの1つであるレール開放動作スイッチSW1が設けられており、このレール開放動作スイッチSW1からの信号に基づいて、レール姿勢制御部250は開放姿勢命令を出力する。
圃場のコーナ部などに植立されている穀稈はコンバインによって刈り取ることができないので、作業者が手作業で刈り取る。そして、停車させたコンバインの脱穀装置4を駆動させ、先に手作業で刈り取られた穀稈をフィードチェーン7に載せて脱穀装置4に送り込むことで脱穀が行われる。このような手作業を伴う脱穀作業は枕扱き作業と呼ばれる。枕扱き作業の際に、手動で穀稈をフィードチェーン7に供給するための枕扱き穀稈供給部FTが刈取部1と脱穀装置4との間の領域に形成されている。
次に、図面を用いて、本発明によるコンバインの具体的な実施形態の1つを説明する。
図2には、稲や麦等の作物を収穫するコンバインの一例として、自脱型コンバインが示されている。コンバインにおける前部には、植立穀稈を刈り取る刈取部1が設けられている。刈取部1の後方には、走行可能なクローラ式の走行装置2が設けられている。走行装置2の上部には、機体フレーム3が設けられている。
機体フレーム3上における左側には、刈取穀稈を脱穀する脱穀装置4が設けられている。脱穀装置4の後方には、排藁を切断する排藁切断装置5が設けられている。脱穀装置4の左方には、刈取穀稈を脱穀装置4に搬送するフィードチェーン7が設けられている。
機体フレーム3上における右側前部には、運転部6及びエンジンEが設けられている。機体フレーム3上における右側後部には、穀粒を貯留するグレンタンク8が設けられている。グレンタンク8には、グレンタンク8内の穀粒を取り出すためのアンローダ9が設けられている。
以上のような構成により、コンバインは、走行装置2で走行しながら、刈取部1で植立穀稈を刈り取り、刈取穀稈をフィードチェーン7で脱穀装置4に搬送し、刈取穀稈を脱穀装置4で脱穀する。そして、刈取穀稈が脱穀装置4で脱穀された後、穀粒がグレンタンク8に貯留される。排藁は、そのまま圃場に排出することもできるが、排藁切断装置5で切断して圃場に排出することもできる。
図3及び図4に示すように、脱穀装置4の上部には、扱室10が形成されている。扱室10には、脱穀処理用の扱胴11が、前後向きの扱胴軸心Y1周りに回転可能(図4に示す矢印R1方向)に設けられている。扱胴11は、複数の扱歯12を有している。扱胴11の下方には、脱穀処理で得られた処理物(脱穀処理物)を漏下させる受網13が設けられている。
扱室10の左方には、扱室10の扱口10aに沿って刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーン7が設けられている。フィードチェーン7と上下に対向する位置には、フィードチェーン7と共に刈取穀稈を挟持するレール機構27が設けられている。扱室10の後方には、塵埃を外部に排出する排塵ファン14、及び排藁を排藁切断装置5に搬送する排藁チェーン15が設けられている。
脱穀装置4の下部には、揺動選別用の揺動選別装置16、並びに風選別用の主唐箕17、副唐箕18及び二番唐箕19が設けられている。主唐箕17の後方には、前方から順に、一番回収部20及び二番回収部21が設けられている。
一番回収部20は、一番物の穀粒を回収するものである。一番回収部20には、一番物の穀粒を左右方向に搬送する一番横スクリュ22が設けられている。一番回収部20には、一番物の穀粒をグレンタンク8に揚穀搬送する揚穀装置23が連設されている。
二番回収部21は、二番物の穀粒を回収するものである。二番回収部21には、二番物の穀粒を左右方向に搬送する二番横スクリュ22aが設けられている。二番回収部21には、二番物の穀粒を揺動選別装置16に還元する二番還元装置21aが連設されている。
以上のような構成により、脱穀装置4では、刈取穀稈がフィードチェーン7で挟持搬送されながら扱胴11で脱穀処理され、脱穀処理物が受網13から漏下する。そして、受網13から漏下した脱穀処理物に対して、揺動選別装置16による揺動選別、並びに主唐箕17、副唐箕18及び二番唐箕19による風選別が施される。これにより、比重が大きい単粒化穀粒は、前方の一番回収部20に一番物として回収され、揚穀装置23でグレンタンク8に揚穀搬送される。また、比重が小さい枝梗付き穀粒は、後方の二番回収部21に二番物として回収され、二番還元装置21aで揺動選別装置16に還元される。
次に、レール機構27について、図3、図4、図5により説明する。
図3及び図4に示すように、レール機構27は、フィードチェーン7と上下に対向する位置においてフィードチェーン7と共に刈取穀稈を挟持するものである。レール機構27は、横向き軸心X4周りに上下揺動可能に構成されている。レール機構27は、ダンパ100(本発明に係る「付勢機構」に相当)によって上方に揺動するように付勢されている。レール機構27は、位置決め機構98によって、フィードチェーン7と上下に対向する位置に位置決め可能に構成されている。レール機構27は、位置決め機構98による位置決めが解除されると、ダンパ100によって扱口10aが開放する位置まで上方に揺動するように構成されている。
レール機構27は、レール101と、レールフレーム102と、を備えている。レール101は、フィードチェーン7と共に刈取穀稈を挟持するものである。レール101は、フィードチェーン7と上下に対向する位置において、フィードチェーン7の上側搬送経路に沿うように構成されている。レール101は、少なくとも扱胴11の軸心Y1方向の全長に亘る長さに構成されている。
レールフレーム102は、レール101を支持するものである。具体的には、レールフレーム102は、複数のスプリング103を介して、レール101を弾性的に支持している。
詳述すると、レールフレーム102には、複数のパイプ104がレールフレーム102の長手方向に所定の間隔をあけて上下向きに取り付けられている。レール101には、パイプ104に挿入される複数のロッド106が、レール101の長手方向に所定の間隔をあけて上下向きに取り付けられている。ロッド106には、スプリング103が外嵌されている。パイプ104には、スプリング103の上端部を受ける上スプリング受け105が固定されている。ロッド106には、スプリング103の下端部を受ける下スプリング受け(図示せず)が固定されている。こうして、レールフレーム102は、複数のスプリング103を介して、レール101を弾性的に支持している。
レールフレーム102は、扱室10の側部を形成する上部側壁体4Aに上下揺動可能に支持されている。具体的には、レールフレーム102は、後支点で横向き軸心X4周りに上下揺動可能に構成されている。上部側壁体4Aには、レールフレーム102の後端部を上下揺動可能に支持する揺動軸108が設けられている。レールフレーム102は、上部側壁体4Aを覆う横外装カバー109と一体的に上下揺動可能に構成されている。レールフレーム102は、横外装カバー109の内面側に取付フレーム110を介して取り付けられている。
ダンパ100は、ガススプリング式のショックアブソーバである。ダンパ100は、シリンダ111と、シリンダ111に伸縮可能に挿入されるロッド112と、を備えている。シリンダ111の端部は、上部側壁体4Aに設けられたピン113に、揺動可能に取り付けられている。ロッド112の端部は、レールフレーム102に揺動可能に取り付けられている。具体的には、ロッド112の端部は、レールフレーム102の上面に固定された取付ステー114に、揺動可能に取り付けられている。
図4及び図5に示すように、位置決め機構98は、位置決め操作レバー115と、係合ローラ116とを備えている。
位置決め操作レバー115は、上部側壁体4Aに設けられ、上下向きレバー軸心Z1周りに揺動可能に構成されている。位置決め操作レバー115は、電動モータユニットMUを構成するレールモータ119によって揺動駆動される。位置決め操作レバー115は、レバー本体115Aと、ハンドル部115Bと、を備えている。
レバー本体115Aは、支持板117に揺動可能に支持されている。レバー本体115Aは、板状部材で構成されている。レバー本体115Aは、レールフレーム102に設けられた係合ローラ116と係合可能に構成されている。
ハンドル部115Bは、レバー本体115Aに連結されている。具体的には、ハンドル部115Bは、レバー本体115Aに対して平面視において所定の傾斜角度で交差する状態で連結されている。前記所定の傾斜角度は、位置決め機構98がレール機構27をフィードチェーン7と上下に対向する位置に位置決めしている状態において、ハンドル部115Bが扱胴11の軸心Y1方向と平行または略平行となるように設定されている。
ハンドル部115Bは、横外装カバー109の内面側に設けられた挟み込み式(クリップ式)の留め具123に挟持可能に構成されている。ハンドル部115Bは、上部側壁体4Aを覆う横外装カバー109よりも前方に突出している。これにより、ハンドル部115Bは、位置決め操作レバー115が手動で操作可能に構成されている場合に、持ち手部分として好適である。
図4に示すように、支持板117には、レバー本体115Aを揺動可能に支持するボス部117aが形成されている。支持板117は、上部側壁体4Aの前端部に、ボルト118で固定されている。支持板117には、ボルト118が挿通される上下方向に長いボルト孔117bが形成されている。これにより、支持板117ひいては位置決め操作レバー115の上下位置を調節することができる。
図4と図5に示すようにレールモータ119は、扱室10の前部を形成する前壁体4Bの前面に取り付けられている。レールモータ119は、レール開放動作スイッチSW1(図14参照)に操作によって、駆動する。レールモータ119は、前後向きの出力軸119aを有している。レールモータ119の出力軸119aには、揺動アーム120が連結されている。揺動アーム120とレバー本体115Aとは、リンク121を介して連係されている。さらに、出力軸119aには、出力軸119aの回転角度、つまりレールモータ119の回転角度を検出する回転検出器としてのポテンショメータ119Aが設けられている。
係合ローラ116は、レバー本体115Aと係合可能なものである。係合ローラ116は、レール機構27に設けられている。具体的には、係合ローラ116は、レールフレーム102の前端部に前後向きのローラ軸心Y4周りに回動可能に支持されている。
以上のような構成により、レバー本体115Aと係合ローラ116とが係合することによるストッパ効果によって、レール機構27がフィードチェーン7と上下に対向する位置に位置決めされる。このとき、ハンドル部115Bは、留め具123に挟持されている。
そして、レール機構27がフィードチェーン7と上下に対向する位置に位置決めされている状態において、前記レール開放動作スイッチSW1が操作されると、レールモータ119の出力軸119aに連結された揺動アーム120が揺動する(図4に示す矢印R2方向)。そうすると、位置決め操作レバー115がリンク121を介して揺動アーム120に引っ張られる形態で、上下向きレバー軸心Z1周りに揺動する(図5に示す矢印R3方向)。そして、位置決め操作レバー115は、当接片122に当接することにより、矢印R3方向への揺動が規制される。これにより、レバー本体115Aと係合ローラ116との係合が解除(ストッパ解除)、つまり、位置決め機構98による位置決めが解除されると、レールフレーム102がダンパ100によって扱口10aが開放する位置まで上方に揺動し、レール機構27が開放される。(図3参照)。
図3に示されているように、レールフレーム102の基端側に近い領域の機体側部材に、レール開放検出スイッチ150が設けられている。このレール開放検出スイッチ150は横軸心周りで揺動するスイッチレバー151を有しており、上揺動位置でONとなり、下揺動位置でOFFとなる。さらに、レール開放検出スイッチ150に対応する領域で、レールフレーム102のレバー内側面に下方に延びてさらに横向きに突き出している略J形のアーム160が固定されている。このアーム160の突出部分がスイッチレバー151の下方に位置している。レールフレーム102が上方に揺動した時に、アーム160の突出部分がスイッチレバー151を上揺動位置まで押し上げ、これによってレール開放検出スイッチ150の状態が切り替わる。つまり、このレール開放検出スイッチ150はノーマルクローズ式であり、レール機構27の閉鎖姿勢において通電状態となり、レール機構27の開放姿勢において非通電状態となる。
図6に示すように、フィードチェーン7に動力を伝達する伝達装置50が脱穀装置4の後部に設けられている。伝達装置50の出力軸52の動力が、フィードチェーン7を周回させる。伝達装置50には、この動力の伝達と遮断を選択的に行うフィードチェーンクラッチ53が備えられている。なお、フィードチェーンクラッチ53の構成は後で詳しく説明する。
図7に示すように、エンジンEの出力軸Eaの動力は、ベルトB1を介して変速装置Mの入力軸Maに伝達される。変速装置Mの出力軸Mbの動力は、ベルトB2を介して刈取部1の刈取入力軸1aに伝達される。刈取入力軸1aへの動力伝達経路上には、刈取部1に動力を伝達する伝達状態と刈取部1への動力を遮断する遮断状態とに切替可能な刈取クラッチ(例えば、ベルトテンション式クラッチ)が備えられている。
エンジンEの出力軸Eaの動力は、ベルトB3を介してカウンタ軸25に伝達される。ベルトB3には脱穀クラッチと呼ばれるクラッチ31が介装されている。カウンタ軸25の動力は、扱胴11、主唐箕17及び一番横スクリュ22に伝達される。
詳述すると、カウンタ軸25の動力は、分岐軸26及びベルトB4を介して扱胴11に
伝達される。カウンタ軸25の動力は、ベルトB5を介して主唐箕17に伝達される。カウンタ軸25の動力は、ベルトB6を介して一番横スクリュ22に伝達される。
一番横スクリュ22の動力は、ベルトB7を介して、二番横スクリュ22a、揺動選別装置16の入力軸16a及び伝達装置50の入力軸51に伝達される。伝達装置50の入力軸51の動力は、排塵ファン14の入力軸14aに伝達される。伝達装置50の入力軸51の動力は、ベルトB8を介して排藁切断装置5に伝達される。
次に、図8から図13を用いてフィードチェーンクラッチ53を説明する。
図8及び図9に示すように、フィードチェーンクラッチ53は、フィードチェーン7に動力を伝達する伝達状態とフィードチェーン7への動力を遮断する遮断状態とに切替可能に構成されている。フィードチェーンクラッチ53は、出力軸52上で互いに対向する噛合可能な出力ギヤ54及び伝達筒55を有している。
出力ギヤ54は、出力軸52に相対回転可能に設けられている。出力ギヤ54には、入力ギヤ56の動力が第一中継ギヤ57、第二中継ギヤ58及び第三中継ギヤ59を介して伝達される。出力ギヤ54の動力は、伝達筒55を介して、出力軸52に伝達される。出力ギヤ54のうち伝達筒55に対向する側の面(左側面)には、伝達筒55(爪部55a)との噛合い用の爪部54aが形成されている。
伝達筒55は、出力軸52に一体回転可能かつ出力軸52の軸方向(左右方向)に移動可能に設けられている。つまり、伝達筒55は、出力軸52にスプライン嵌合されている。また、伝達筒55は、バネ60によって出力ギヤ54側(右方側)に移動するように付勢されている。伝達筒55のうち出力ギヤ54に対向する側の面(右側面)には、出力ギヤ54(爪部54a)との噛合い用の爪部55aが形成されている。伝達筒55の左端部には、出力軸52の軸方向視(側面視)で略円形状のフランジ部55Aが形成されている。
フランジ部55Aのうち出力ギヤ54に対向する側の面(右側面)には、第一垂直面55bと、第二垂直面55cと、傾斜面55d(図10参照)と、が形成されている。第一垂直面55b及び第二垂直面55cは、出力軸52に対して垂直に形成されている。第一垂直面55b及び第二垂直面55cは、段差状に形成されている。第二垂直面55cは、出力軸52の軸方向(左右方向)で第一垂直面55bよりも出力ギヤ54の方側(右方側)に位置している。傾斜面55dは、出力軸52の軸方向周りで第一垂直面55bの外周部と第二垂直面55cの外周部とに亘るように形成されている。傾斜面55dは、所定のカムプロフィールを有するように形成されている。
図11、図12、図13に示すように、操作部材40は、フィードチェーンクラッチ53の伝達状態に対応する入位置とフィードチェーンクラッチ53の遮断状態に対応する切位置とに切替可能に構成されている。操作部材40は、切位置に切り替えられることにより、フィードチェーンクラッチ53を遮断状態に切替操作する。つまり、操作部材40は、切位置に切り替えられることにより、伝達筒55を噛合い解除側に移動させる。また、操作部材40は、揺動片41と、軸体42と、を有している。
揺動片41は、左右向きの揺動軸心X4周りにおいて、入位置と切位置との間で揺動可能に構成されている。揺動片41は、バネ45によって入位置側に揺動するように付勢されている。揺動片41は、左右向きの揺動軸43を介して伝達装置50の伝達ケース50Aの左側部に支持されている。揺動片41には、第一揺動アーム部41a及び第二揺動アーム部41bが形成されている。揺動片41のうち第二揺動アーム部41bには、バネ45が連結されている。
軸体42は、第一揺動アーム部41aに左右向きの連結ピン44を介して連結されている。軸体42は、出力軸52に直交する方向で伝達筒55に対して接触離間可能に構成されている。軸体42は、伝達装置50の伝達ケース50Aに上下方向に移動可能に支持されている。揺動片41が切位置側に揺動されることにより、軸体42が伝達筒55に対して噛合い解除側(左方側)への移動力を付与するように接触する。
図10を用いて、フィードチェーンクラッチ53の動きを説明する。
図10(a)に示すように、軸体42が第一垂直面55b上に接触している状態では、伝達筒55が回転しても出力軸52の軸方向(左右方向)に移動しない。つまり、フィードチェーンクラッチ53は、伝達状態に維持されている。
次に、図10(b)に示すように、軸体42が傾斜面55d上に接触している状態では、伝達筒55が回転に伴って噛合い解除側(左方側)に徐々に移動する。つまり、フィードチェーンクラッチ53は、伝達状態から遮断状態に移行している。
最後に、図10(c)に示すように、軸体42が第二垂直面55c上に接触している状態では、伝達筒55が回転しても出力軸52の軸方向(左右方向)に移動しない。つまりフィードチェーンクラッチ53は、遮断状態に保持されている。その後、揺動片41が入位置側に揺動されることにより、軸体42が伝達筒55から離間する。これにより、伝達筒55がバネ60の付勢力によって出力ギヤ54側(右方側)に移動し、フィードチェーンクラッチ53が伝達状態に切り替わる。
図11、図12、図13に示すように、位置保持機構70は、操作部材40を入位置に位置保持する。位置保持機構70は、連係ロッド61(本発明に係る「連係部材」に相当)を介して操作部材40と連係可能に構成されている。位置保持機構70は、操作部材40側に連結される第一保持アーム71と、解除機構80側に連結される第二保持アーム72と、を有している。機体左右方向において、機体横内方側(右方側)から、第一保持アーム71、第二保持アーム72の順に配置されている。第一保持アーム71及び第二保持アーム72は、相対揺動可能に連結され、かつ、相対揺動が阻止されるように互いに当接可能な部分を有している。
第一保持アーム71の一端部には、ボス部71aが設けられている。第一保持アーム71のボス部71aは、連係ロッド61の連結軸61aに第一揺動軸心X1周りで揺動可能に連結されている。第一保持アーム71のボス部71aに連係ロッド61の連結軸61aが挿通された状態で、第一保持アーム71と連係ロッド61とがボルト73によって抜け止め固定されている。
第一保持アーム71の他端部には、ボス部71bが設けられている。第一保持アーム71のボス部71bは、第二保持アーム72の連結軸72aに第二揺動軸心X2周りで揺動可能に連結されている。第一保持アーム71のボス部71bに第二保持アーム72の連結軸72aが挿通された状態で、第一保持アーム71と第二保持アーム72とがボルト74によって抜け止め固定されている。
第一保持アーム71の他端部には、第二保持アーム72に当接可能な部分としての第一当接部71cが形成されている。第一当接部71cは、第一保持アーム71と一体成形されている。第一当接部71cは、第一保持アーム71の他端部のうちボス部71b(第二揺動軸心X2)を挟んで片方側の部分が他方側に突出するように形成されている。
第二保持アーム72の他端部には、ボス部72bが設けられている。第二保持アーム72のボス部72bは、揺動軸75に第三揺動軸心X3周りで揺動可能に支持されている。第二保持アーム72のボス部72bに揺動軸75が挿通された状態で、第二保持アーム72と揺動軸75とがボルト76によって抜け止め固定されている。第二保持アーム72のボス部72bには、ハンドル77及び操作片78が夫々一体回転可能に連結されている。
第二保持アーム72には、第一当接部71cに当接可能な部分としての第二当接部72cが設けられている。第二当接部72cは、第二保持アーム72とは別の部材(平板状の部材)で構成されている。第二当接部72cは、第二保持アーム72に対して略垂直な状態で、第二保持アーム72のうち機体横内方側(右方側)の面に固定されている。第二当接部72cは、側面視において第二揺動軸心X2と第三揺動軸心X3とを結ぶ線に対して
傾斜するように配置されている。つまり、第二当接部72cは、側面視において、その一端部が第二揺動軸心X2を挟んで片方側に位置するように傾斜している。
揺動軸75は、固定プレート75aを介して脱穀装置4の左側壁にボルト79によって固定されている。揺動軸75及び第二保持アーム72のボス部72bは、左外サイドカバー4Bの内側で脱穀装置4の左側壁を覆う左内サイドカバー4Cから、機体横外方側(左方側)に突出している。左内サイドカバー4Cの外側における第二保持アーム72のボス部72bには、ハンドル77が一体回転可能に連結されている。
連係ロッド61は、操作部材40と位置保持機構70とを連係可能に構成されている。連係ロッド61は、揺動片41及び第一保持アーム71に対して機体横外方側(左方側)に配置されている。連係ロッド61は、左右向きの揺動軸心X4周りで揺動可能に構成されている。連係ロッド61は、バネ63によって左側面視において揺動軸心X4周りで時計回りに揺動するように付勢されている。連係ロッド61は、連係ロッド本体61Aと、連係片61Bと、を有している。
連係ロッド本体61Aの一端部に、連係片61Bが固定されている。連係ロッド61のうち操作部材40側の端部(連係片61B)に、バネ63が連結されている。連係片61Bには、第一連係アーム部61b及び第二連係アーム部61cが形成されている。連係ロッド本体61Aの一端部に、第一連係アーム部61bの左側面が固定されている。第二連係アーム部61cに、バネ63が連結されている。
連係片61Bは、左右向きの揺動軸43を介して伝達装置50の伝達ケース50Aの左側部に支持されている。つまり、連係ロッド61は、操作部材40と同一の揺動軸43に支持されている。また、連係片61Bには、左右向きの作用ピン64(本発明に係る「作用部」に相当)が機体横内方側(右方側)に突出するように設けられている。作用ピン64は、揺動片41に対して切位置側への揺動力を付与可能に構成されている。作用ピン64は、揺動片41のうち第二揺動アーム部41bの後面に当接可能に構成されている。
図11に示すように、解除機構80は、第二保持アーム72を第一保持アーム71との当接が解除される側に揺動させることにより、位置保持機構70による操作部材40の入位置への位置保持を解除する。解除機構80は、ワイヤー82と、クラッチモータ81と、クラッチモータ81の回転角度を検出する回転検出器としてのポテンショメータ83と、を有している。クラッチモータ81及びポテンショメータ83は、制御装置200(図14参照)に接続されている。クラッチモータ81及びポテンショメータ83は、取付プレート84に取り付けられている。
クラッチモータ81は、ワイヤー82を介して第二保持アーム72を第一保持アーム71との当接が解除される側に揺動するように操作する。クラッチモータ81は、クラッチスイッチSW2(図14参照)によって駆動操作される。クラッチモータ81は、取付プレート84に対して機体横内方側(右方側)から取り付けられている。クラッチモータ81は、左右向きのモータ軸81aを有している。モータ軸81aは、取付プレート84から機体横外方側(左方側)に突出している。モータ軸81aには、第一モータアーム90及び第二モータアーム91が一体回転可能に連結されている。
ワイヤー82は、第二保持アーム72側に連結されている。ワイヤー82は、インナーワイヤー82aと、アウターワイヤー82bと、を有している。アウターワイヤー82bの両端部は、ワイヤーステー93A、93Bによって支持されている。インナーワイヤー82aの一端部は、操作片78に連結されている。インナーワイヤー82aの他端部は、第一モータアーム90に連結されている。
クラッチモータ81の回転検出器であるポテンショメータ83によって検出された第二モータアーム91の揺動角度に基づいて、第二モータアーム91が初期位置P0に位置しているか否かが判定できる。ポテンショメータ83は、取付プレート84に対して機体横内方側(右方側)から取り付けられている。ポテンショメータ83は、ポテンショ軸83aを有している。ポテンショ軸83aは、取付プレート84から機体横外方側(左方側)に突出している。ポテンショ軸83aには、ポテンショアーム92が一体回転可能に連結されている。ポテンショアーム92には、第二モータアーム91に接触する接触部92aが設けられている。
取付プレート84には、クラッチモータ81が入り込む切欠部84a及びポテンショメータ83が入り込む切欠部84bが形成されている。取付プレート84は、前支持脚86及び上下一対の後支持脚85によって支持されている。
図11に示すように、第一保持アーム71と第二保持アーム72とが当接して相対揺動が阻止されることにより、操作部材40が位置保持機構70によって入位置に位置保持される。上述のように、連係ロッド61がバネ63によって左側面視において揺動軸心X4周りで時計回りに揺動するように付勢されていることにより、第一保持アーム71も第二保持アーム72と当接する側(左側面視において第二揺動軸心X2周りで時計回り)に揺動するように付勢されている。つまり、バネ63の付勢力によって第一保持アーム71の第一当接部71cと第二保持アーム72の第二当接部72cとが当接している状態が保持されている。
ここで、第一保持アーム71の第一当接部71cと第二保持アーム72の第二当接部72cとが当接している状態では、連係ロッド61が左側面視において揺動軸心X4周りで時計回りに揺動することはない。つまり、連係ロッド61は、第一保持アーム71の第一当接部71cと第二保持アーム72の第二当接部72cとが当接している状態、つまり、位置保持機構70が操作部材40を入位置に位置保持している状態では、バネ63の付勢力を操作部材40に伝達しない。したがって、作用ピン64は、位置保持機構70が操作部材40を入位置に位置保持している状態では、揺動片41に対して切位置側への揺動力を付与しない。
そして、図13に示すように、解除機構80が作動すると、位置保持機構70による操作部材40の入位置への位置保持が解除される。詳述すると、クラッチモータ81がクラッチスイッチSW2(図14参照)によって駆動操作されると、第一モータアーム90が左側面視においてモータ軸81a周りで反時計回りに揺動する。そうすると、ワイヤー82及び操作片78を介して、第二保持アーム72が左側面視において第三揺動軸心X3周りで時計回りに揺動する。これにより、第一保持アーム71の第一当接部71cと第二保持アーム72の第二当接部72cとの当接が解除される。つまり、第二保持アーム72がクラッチモータ81によってワイヤー82を介して第一保持アーム71との当接が解除される側(左側面視において第三揺動軸心X3周りで時計回り)に揺動するように操作される。
ここで、第二保持アーム72が第一保持アーム71との当接が解除される側(左側面視において第三揺動軸心X3周りで時計回り)に揺動する際、側面視において、第一揺動軸心X1と第二揺動軸心X2と第三揺動軸心X3とを結ぶ線が一直線状になる位置(死点)を境に、連係ロッド61がバネ63の付勢力を操作部材40に伝達しない状態から操作部材40に伝達する状態に切り替わる。つまり、バネ63は、第一保持アーム71の第一当接部71cと第二保持アーム72の第二当接部72cとを当接させる付勢力としての機能と、揺動片41を切位置側に揺動させる(操作部材40を切位置に切り替える)付勢力としての機能と、を有しており、これら二つの機能が上記死点を境に切り替わる。
そして、連係ロッド61がバネ63の付勢力によって左側面視において揺動軸心X4周りで時計回りに揺動し、作用ピン64が揺動片41(第二揺動アーム部41b)の後面に当接し、揺動片41に対して切位置側への揺動力を付与する。そして、揺動片41が切位置側に揺動されることにより、フィードチェーンクラッチ53が遮断状態に切り替わる。
なお、ハンドル77を手動で左側面視において第三揺動軸心X3周りで時計回りに揺動することにより、第一保持アーム71の第一当接部71cと第二保持アーム72の第二当接部72cとの当接を解除して、操作部材40の入位置への位置保持を解除することもできる。
ここで、操作部材40が切位置に切り替えられた状態では、ワイヤー82に弛みが生じている。したがって、ハンドル77を手動で左側面視において第三揺動軸心X3周りで反時計回りに揺動させて、元の位置に戻すことができる。つまり、ハンドル77を手動で左側面視において第三揺動軸心X3周りで反時計回りに揺動することにより、第一保持アーム71の第一当接部71cと第二保持アーム72の第二当接部72cとを当接させて、操作部材40を入位置に位置保持することができる。
図14に、コンバインに搭載された制御装置200におけるレール機構27の姿勢変更制御及びフィードチェーンクラッチ53の入り切り制御に関係する制御機能を説明するための種々の機能ブロックが示されている。制御装置200は、本発明に特に関係する機能部として、エンジン制御部201、機器制御部203、モータ制御部204、入力信号処理部210、制御ユニット200Aを備えており、それぞれの機能部は車載LANやその他のデータ伝送ラインによって相互に接続されている。
エンジン制御部201は、エンジンEに制御信号を送って、エンジンEの始動停止や駆動停止、あるいはエンジン回転数の調整などを行う。モータ制御部204は、モータ制御部204は、電動モータユニットMUに制御信号を送って、レールモータ119やクラッチモータ81の動作を制御する。機器制御部203は、エンジンEや電動モータユニットMU以外の油圧機器や電動機器に制御信号を与えて所望の動作を行わせる。機器制御部203と電動モータユニットMUとは、統合されてもよい。
入力信号処理部210は、この制御装置200の入力インターフェースとしても機能し、各種機器、例えばセンサ・スイッチ群SWからの信号を入力し、必要に応じた信号処理を行い、制御装置200の各機能部に転送する。ここでは、説明の都合上、クラッチスイッチSW2、レール開放動作スイッチSW1、キースイッチKSW、ポテンショメータ83、レール開放検出スイッチ150、ポテンショメータ119Aが、センサ・スイッチ群SWとは別に図示されている。クラッチスイッチSW2は、クラッチ31の入り位置またはクラッチ切り位置を検出する。レール開放動作スイッチSW1は、レール機構27を開放姿勢に移行させるスイッチである。キースイッチKSWは、少なくともOFF位置から順に移行する第一操作位置と第二操作位置とがある。第一操作位置で、制御系に含まれる各機能部が給電され、その機能部が起動する。第二操作位置で、セルモータがスタートし、エンジンEが始動する。ポテンショメータ83は、フィードチェーンクラッチ53を操作するクラッチモータ81の回転検出器として機能する。ポテンショメータ119Aは、レールモータ119の回転角度を検出する回転検出器として機能する。レール開放検出スイッチ150は、レール機構27が開放姿勢であることを検出する。
制御ユニット200Aには、主にプログラムの実行によってその機能を実現する機能部として、エンジン駆動管理部220、モータ駆動管理部230、異常判定部240、レール姿勢制御部250、レール姿勢検知部260が構築されている。
レール姿勢検知部260は、レール開放動作スイッチSW1からの検出信号に基づいてレール機構27の開放姿勢を検知する。レール姿勢制御部250は、作業員によって操作されるレール開放動作スイッチSW1からの信号に基づいて、モータ制御部204にレール機構27を開放姿勢にする指令を与える。これによりモータ制御部204は、レールモータ119を回転させ、レール機構27を閉鎖姿勢から開放姿勢へ移行させる。
モータ駆動管理部230の微小回転指令部231は、レールモータ119とクラッチモータ81とに対して、レール機構27やフィードチェーンクラッチ53の状態変更を伴わない程度の微小回転指令を出力する。レールモータ119とクラッチモータ81とに生じたこの微小回転は、微小回転指令部231からの逆転微小回転指令によって打ち消される。
異常判定部240は、微小回転指令部231からの微小回転指令の出力にもかかわらず、レールモータ119とクラッチモータ81の少なくともいずれかに対応する微小回転が回転検出器としてのポテンショメータ119A、83によって検出されなかった場合に、信号線、制御線、動力線の断線や接続不良、レールモータ119やクラッチモータ81の不良、その他動作機器の不良などの異常が発生しているとみなす。
エンジン駆動管理部220は、次の2つの機能を有する。
(a)レール姿勢検知部260によってレール機構27の開放姿勢が検知されていることを条件として、エンジンEの駆動を禁止する。その際、エンジン停止中にエンジンEを始動禁止にしたい場合には始動禁止指令をエンジン制御部201に与え、エンジン駆動中にエンジンEを停止にしたい場合には停止指令をエンジン制御部201に与える。
(b)異常判定部240によって異常発生が判定された場合、エンジンEの駆動を禁止する指令、始動禁止指令または停止指令を、エンジン制御部201に出力する。
この実施形態では、コンバインの保守点検時に、センサ・スイッチ群SWに含まれている点検用のスイッチを操作することで、エンジンEの停止、脱穀装置4の駆動停止、フィードチェーンクラッチ53の遮断(切り)、レール機構27の開放などを一度に行うことができる。保守点検が終了すると、フィードチェーンクラッチ53の接続(入り)やレール機構27の閉鎖が手動で行われる。その際、保守点検者が、このレール機構27の閉鎖姿勢への戻しを忘れたとしても、制御ユニット200Aの機能によって、エンジンEの駆動、脱穀装置4の駆動、フィードチェーン7の駆動が禁止されるので、レール機構27の開放姿勢で、コンバインが走行することはなく、脱穀作業が行われることもない。
以下、本発明に係る別実施形態を列挙する。
(1)図1や図14で示された機能部の区分けは一例であり、それぞれの機能部の統合や、各機能部の分割は任意である。本発明の制御機能が実現するものであればどのような機能部構成でもよいし、またそれらの機能は、ハードウエアまたはソフトウエアあるいはその両方で実現させてもよい。
(2)本発明に関係するセンサやスイッチ、例えば、クラッチスイッチSW2、レール開放動作スイッチSW1、キースイッチKSW、ポテンショメータ83、レール開放検出スイッチ150、ポテンショメータ119Aは、上述した実施形態とは異なる形式のものを用いてもよいし、上述した実施形態とは異なる位置に配置してもよい。