JP6231612B2 - 成形機用の送給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークの備蓄部から成形機の送給装置まで、細長いワーク、特には、ワイヤまたはチューブを送給するための、成形機用の送給装置、そしてこのタイプの送給装置を有する成形機に関する。
成形機は、主として好適な工具を用いて自動製造プロセスにおいて成形を行なうことにより、ワイヤ、チューブ、ストリップなどの細長い半完成品から場合によっては複雑な幾何形状を有する、比較的小さいまたは大きい成形部品群を生産することができる。
例えば、成形機は、ワイヤ材料、ストリップ材料またはチューブ状材料から折曲げ加工により2次元または3次元に折曲げられた構成要素を生産するための折曲げ加工機、あるいは、ばね巻きまたはばね螺旋加工によって圧縮ばね、引張ばね、ヨークばねまたは他のばね型成形部品を製造するためのばね製造機であり得る。
大量の成形部品を効率良く製造するために、今日、極めて生産性の高いコンピュータ数値制御の多軸成形機が利用されている。
このような成形機は、複数の制御可能な機械軸、機械軸を駆動するための複数の電気駆動機構を有する駆動システム、および生産プロセスに特有のものであるコンピュータ可読制御プログラムにしたがって、生産プロセス内で機械軸の運転動作を協調して作動させるための制御装置を有する。
螺旋ばねまたは他の成形ワイヤ部品の製造において、ワイヤ(ばねワイヤ)は、成形機の送給装置を用いてNC制御プログラムにより制御されながらそれぞれワーク備蓄部(例えばリール)から成形機の成形装置まで、引き出され、または、搬送される。
送給されたワイヤは、成形装置の工具を用いて、材料搬送方向において下流側である成形装置によって、螺旋ばねまたは別の成形部品へと成形される。
成形作業の完了後、完成した成形部品は、NC制御プログラムにより制御されながら、切断装置を用いて、供給されたワイヤから切り離される。この手順は、作製すべき各成形部品についてサイクル的に反復される。
ここで論述されるタイプの送給装置は、互いに平行な回転軸を有するように配置され互いに逆回転する形で駆動され得る2本の送給ローラを有する少なくとも1つの送給ローラ対を有する。
送給ローラは、その形状加工された円周方向面によってワーク(例えばワイヤまたはチューブ)を通過案内するための送給挟持部を画定している。
加工すべき材料の割出し速度および割出し方向は、送給ローラの回転速度および回転方向を制御することにより、予め定義することができる。
送給ローラは、可能なかぎり滑脱の無い送給挟持部を通した材料の輸送を提供するよう意図されており、したがって、高い張力を加えるように、しかし、やはり、穏やかでかつ摩擦係止する形で、搬送すべき材料に係合しなければならない。
各々の送給ローラは、ローラテンションシステムにより付随する送給シャフトの自由端部に締結される。送給シャフトは駆動機構に結合され、送給ローラに対して駆動力を伝達する。
送給シャフトと送給ローラの間の連結は、回転に関して固定されて、あそび無く送給シャフトの回転を搬送動作に変換することができなければならない。
送給ローラは、加工されるワークの幾何形状によって左右される機械要素であることから、機械のオペレータは比較的簡単にこれを交換できなければならない。
送給装置は典型的に、成形装置の成形工具の領域に比較的近いところにあるように配置される。
現代の成形機では、多くの場合、成形中の手順を観察するためのカメラなどの付属構成要素を取付けるための設置空間が成形装置の直近に必要とされている。
したがって、可能であれば送給装置は、付属構成要素の取付けに適した領域内でわずかな設置空間しか必要としないものでなければならない。
本発明の目的は、高い信頼性での機能と共に、送給ローラの迅速な交換を可能にしさらに送給ローラのそばにわずかな設置空間しか必要としない、冒頭で言及したタイプの送給装置を提供することにある。
この目的は、請求項1の特徴を有する送給装置および請求項15の特徴を有する成形機により達成される。有利な改良点は、従属請求項に記されている。
全ての請求項の文言は、参照により本明細書に援用される。
請求項に記載の発明によると、ローラテンションシステムは、送給ローラの回転軸に対して心出しされ、ねじ山部分とこのねじ山部分に比べて幅広である頭部部分とを有するテンションねじを有する。
テンションねじは、テンション工具を導入するために非円形係合断面形状を有し頭部側に向かって開放している空間を有する。
ねじ山部分は、送給シャフトの端部側内部ねじ山に嵌合してテンションねじを送給シャフト内に螺入することができるようにされている。ねじ山部分との関係において軸方向にオフセットされている頭部部分は、送給シャフト上に送給ローラをねじ締めするのに役立つ。
本出願では中央テンションねじとも呼ばれている、テンションねじは、送給ローラと送給シャフトとの間の連結の、オペレータにより作動される唯一のテンション要素であり得る。別途作動させる必要のあるさらなるテンション要素は不要であり、好ましくは同様に具備されてもいない。
したがって、送給ローラを交換するためには、オペレータは、単にそれぞれテンションねじを緩め、送給ローラを別の送給ローラと交換し、テンションねじを締め直すかまたは固く締め付けるだけでよいかもしれない。
そのため、送給ローラの交換は大幅に簡略化され、わずかな時間しか必要とされない。テンションねじを固く締め付け、緩めるためには、空間の非円形係合断面形状と整合する非円形係合断面形状を有し頭部側に向かって開放した空間内に嵌合する部分を有する1つのテンション工具しか必要とされない。
テンションねじとテンション工具との間の回転不可能な連結は、頭部側に向かって開放する空間により実施されることから、頭部部分はその形状に関して、前記頭部部分の他の機能を目的として最適化されてよい。
詳細には、テンション工具とテンションねじとの間の回転係止連結の信頼性は、非円形係合断面形状を有する空間の形状および深さによって最適化され得ることから、頭部部分は比較的平担であってよい。
詳細には、例えば、テンションねじの頭部部分を円形−円筒形の円周方向面により画定して、空間領域を除いて頭部部分を回転対称に設計できるようにすることが可能である。
そのため、テンションねじの締め付け中の張力の極めて一様な分布を達成することができる。
好ましい実施形態において、空間は、内六角形空間として形成される。そのため、テンションねじの締め付け時に外部六角形断面を有する市販のテンション工具を用いて、非常に高いトルクまたは締め付けトルクをそれぞれ達成することが可能である。
しかしながら、他の非円形係合断面形状も同様に可能である。
開放空間は、内部五角形断面形状、内部正方形断面形状、内部多重歯形断面形状、または例えば任意には交差スロットを有するスロット付き断面形状を有していてよい。
頭部側に向かって開放している空間は、ねじ山部分の領域内に突出する程度に非常に深いものであってよい。そのため、高いトルクでも高い信頼性で容易に伝達できる。
1つの改良によると、空間はテンションねじ内を軸方向に通過する貫通空間として形成されることが規定されている。そのため一方では、係合断面形状上に充分な力伝達面を得るための充分な深さを空間に与えることができる。
さらに、連続した貫通空間によって、送給シャフトの自由端部の中央領域に対する直接的なアクセスが提供される。
数多くの送給装置の場合、送給シャフトの潤滑箇所に潤滑油を供給するために役立つ潤滑用ニップルがそこに存在する。こうして、テンションねじが締まっている時に、潤滑用ニップルを介した潤滑油の導入を実施することができる。
1つの改良によると、テンションねじは、(テンションねじの軸と平行に測定した場合の)頭部部分の高さが、ねじ山部分の直径よりも小さい平頭テンションねじとして形成されている。
このタイプの平担な頭部部分は、送給シャフトから離れるように面する送給ローラの側面上に比較的わずかな設置空間しか必要としないことから、必要な場合には、カメラまたは別の付属部品を送給ローラの比較的近くに設置しそこに嵌合させることができる。
そのため、カメラベースの測定システムを用いて非常に短いばねでさえその製造を監視して、とりわけカメラシステムの測定結果に基づいて前記製造を任意に制御する潜在的可能性が提供される。
一部の実施形態において、頭部部分の高さはねじ山部分の直径の50%未満であり、このため、平頭テンションねじの全体的形状は、他の用途向けに提供される多くのテンションねじの形状と著しく異なっている。
平頭テンションねじとしての形成は、詳細には、テンションねじが、頭部側に向かって開放する空間を有し、前記空間がテンション工具を適用するのに充分であることにより可能になる。
一部の実施形態において、頭部部分の(最大)直径は、ねじ山部分の直径の少なくとも2倍である。こうして頭部部分は、その高さと比べて、それぞれ、比較的幅広または平面的な広がりを有していてよい。
ねじ締めされた状態で、このタイプの幅広の頭部部分は、必要とされる場合、送給ローラの外部側面上に直接、すなわち詳細にはスペーサディスクなどが間に配置されることなく担持されてよく、こうして張力をこの外部側面に伝達することができる。
頭部部分のねじ山部分に面する内部側面は、平面的で、前記内部側面が送給ローラの同様に平面的な外部側面上に広い面積にわたり担持され得るようになっていてよい。
しかしながら、頭部部分の内部側面上に半径方向に内側の平担な空間を具備して、ねじ山部分の方向に突出する包囲環状担持部が頭部部分の外周上に形成されるようにすることが有利である場合がある、ということが立証されてきた。
そのため、テンションねじの締め付けの間の張力が、半径方向に外側の環状担持部の領域内の接触面による全面的な伝達が達成され、そのため、極めて信頼性の高いトルク伝達および極めて信頼性の高い係合がそれぞれ支援されるかもしれない。
環状担持部は、円周方向に閉鎖されていてよいが、これは義務的ではない。
前記環状担持部は、1つまたは複数の環状セグメントで形成され、円周方向でこれらのセグメント間に離隔距離が存在してよい。
一般に、それぞれ比較的小さい面積の複数の担持面または担持ゾーン、例えば正確に3つの担持面が、全円周上に分布するように形成されていてよい。
必要な場合には、力の分布がこの影響を受けてよい。
ある実施形態では、送給ローラが嵌合状態にある場合に、テンションねじの頭部部分とこの頭部部分に面するそれぞれ送給ローラの側方面または外部面との間に少なくとも1つの内部部分を介して配置されているスペーサディスクを特徴とする。
スペーサディスクを用いて、テンションねじにより生成された張力を広い面積にわたり分布させることが可能であり、そのため、テンションねじと送給ローラとの間に改良された摩擦係止を達成できる。
従来のスペーサディスクと類似の形で、スペーサディスクは円周方向で閉鎖されていてよい。すなわちスペーサディスクは、ねじ山部分を中で案内するための1つの内側貫通開口部を有するだけでよい。
スペーサディスクが、ねじ山部分を中で案内するための貫通開口部を有し、ここで一方の側面にある貫通開口部が、(円周方向に対し接線方向に測定された場合)ねじ山部分の外径より大きく頭部部分の最大直径よりも小さい開放幅を有する半径方向に連続した側方開口部へと遷移しているスペーサディスクの一変形形態が、極めて有利である。
このタイプのスペーサディスクは、テンションねじを送給ローラから完全に螺出する必要なく挿入または取外しが可能である。したがって、テンションねじは、それが部分的に送給ローラに螺入されている状態にとどまっていてよい。
送給ローラに面するべきスペーサディスクの内部側面上に半径方向に内側の空間を具備して、包囲する突出した環状担持部が、スペーサディスクの外周上の内部側面に形成されるようにしてよい。環状担持部は、円周方向に連続していてよい。
その代り、円周方向に離隔された複数の環状セグメントまたは担持ゾーンも、特定の箇所で空間的に画定された担持領域を得る目的で形成されてよい。
一変形形態においては、3点組付けの効果を有する正確に3つの担持面または担持ゾーンが存在する。
スペーサディスクの外周上にのみ(1つまたは複数の)担持面を具備することにより、共通の回転軸との関係においてスペーサディスクと送給ローラの間に摩擦係止を有する領域は、半径方向外向きにオフセットされ、そのため、テンションねじ/スペーサディスクと送給ローラとの間のトルクの改善された伝達を達成することができる。
スペーサディスクは、円形または円−円弧の外部輪郭を有していてよい。ただし、これは義務的ではない。
任意には丸味のあるコーナーを有する他の外部輪郭形状、例えば多角形形状、例えば三角形、正方形または六角形も同様に可能である。
(側方に開放または閉鎖した)スペーサディスクが使用される場合、頭部部分が送給ローラの外部側面に対して直接力を伝達できる必要はない。こうして、頭部部分は、直径が比較的小さくなるように選択されてよい。
いくつかの実施形態において、送給シャフトは、シャフトカラーとそれに隣接して送給ローラを差込むための端部側突起とを有し、送給ローラは、突起の外径より大きい内径を有する中央貫通穴を有する。
送給ローラが嵌合される場合、これは突起上に差込まれ、シャフトカラー上に担持されるまで前方に押され、このとき突起は貫通開口部内に係合する。
テンションねじの頭部部分の外径は、貫通穴の内径よりも小さく、こうしてテンションねじを完全に解除させることなく、ローラを取外すことができるようになっていてよい。
この場合に送給ローラを交換するためには、テンションねじを完全に螺出するのではなく単に解除するだけでよいことから、頭部部分の寸法をこのように決定することは、側方に開放したスペーサディスクと併せて極めて有利である。
テンションねじが解除されている場合には、スペーサディスクは側方に取外すことができ、送給ローラは、スクリューの頭部部分を超えて外向きに引張られてよい。
このとき、別の送給ローラの嵌合は、スペーサディスクを側方に導入してテンションねじがその後締め付けられる前に、ねじの頭部部分を超えて送給ローラが最初に突起上へと押されるという点で、逆順序で実施される。
テンションねじは、送給シャフトと送給ローラとの間の強制嵌合連結に役立ち、言及された特別な措置のいくつかはここでは、送給シャフトと送給ローラとの間の相対的回転が回避されるか大幅に妨げられるような形で、強制嵌合の改善に寄与することができる。
一部のプロセスでは、送給ローラは、高い加速(回転速度の増大)または減速(回転速度の低下)に任意には頻繁に交番する形でさらされ、こうして専ら強制嵌合である連結をゆっくりと解除する可能性を排除することはできない。
したがって、円周方向に作用する送給ローラと送給シャフトとの間の形状嵌合を確立するための追加措置が多くの実施形態で提供されている。
一部の実施形態において送給シャフトは、送給ローラを担持するために端部側の担持面を有するシャフトカラーを有しており、担持面を超えて突出し、回転軸との関係において偏心的に存在し、かつ送給ローラの偏心的係合穴内に導入するように寸法決定されている少なくとも1つの係合ボルトが、シャフトカラーに取付けられている。
中心軸を中心にして均一な角度的間隔を置いて分布している複数の係合ボルト、詳細には3つの係合ボルトが、一部の実施形態において具備されている。
送給ローラの嵌合および分解を容易にするために、典型的に、係合ボルトが、割当てられた係合穴との関係においてわずかに小さいサイズを有し、こうして係合ボルトの外径が係合穴の内径よりも幾分か小さく半径方向にわずかなあそびが残るようにすることが規定されている。
これらの状況下においてもなお、送給シャフトと送給ローラの間の信頼性の高い形状嵌合を達成するために、一部の実施形態においては、テンションねじのねじ締めの時点で係合ボルトと係合穴の間に存在するあそびがことごとく除去されるような形でテンションねじをねじ締めすることによって作動可能であるあそび補償装置が具備される。
このようにして、円周方向における形状嵌合が達成でき、こうして反復的な加速と減速に続く漸進的な解除が回避される。
あそび補償装置はテンションねじをねじ締めすることにより作動させられる。すなわち、テンションねじとは別個の作動要素は全く必要とされない。
いくつかの実施形態において、これは、あそび補償装置が、好ましくは、係合ボルト上に配置されかつその上に作用する軸力によって半径方向に拡張可能であるあそび補償要素を有しており、あそび補償装置は、あそび補償装置が緩んだ状態にあり(すなわちテンションねじが螺出されているかまたは部分的に解除されている場合など)、シャフトカラー上に送給ローラが担持されている場合に、あそび補償装置の作動部分が、シャフトカラーから離れるように面した送給ローラの側方面を超えて突出するように寸法決定されていることによって達成される。
テンションねじがその後締め付けられ、そのため緊張状態になった場合、テンションねじの頭部部分(または頭部部分と送給ローラの間に配置されたスペーサディスク)は、作動部分を圧迫し、あそび補償要素に対し軸力を及ぼし、この要素はそれに対する反作用として半径方向に拡張され、係合ボルトと係合穴の間のあそびを除去する。
一実施形態において、なおも有効である単純な構成を有するあそび補償装置は、テンションねじが締め付けられている時に外部作動スリーブによって圧縮される弾性圧縮可能な金型成形要素を、あそび補償要素として使用することによって達成される。
金型成形要素は、例えば、弾性圧縮可能なエラストマ製のOリングであってよい。
本発明は同様に、1つまたは複数の成形工具を有する成形装置と、材料備蓄から成形装置の領域まで細長いワーク、詳細にはワイヤまたはチューブを送給するための送給装置と、を有する成形機にも関する。
送給装置は、本出願に記載されているタイプの送給装置である。
詳細には、成形機は、ばね製造機または別のワイヤ加工機、またはチューブ折曲げ加工機であってよい。
本発明のさらなる利点および態様は、図面を用いて以下で論述する、本発明の好ましい例示的実施形態についての以下の説明および請求項から導出される。
本発明の一実施形態に係るCNCばね巻機のいくつかの要素を示す。 ばね機の成形装置および下流側の送給装置の要素を含む斜視図を示す。 1つの例示的実施形態に係る、送給シャフトおよびその上に嵌合された送給ローラを通る縦断面図を示す。 図3の例示的実施形態中のあそび補償装置の詳細の拡大図を示す。 図3のアセンブリの軸方向図を示す。 別の例示的実施形態に係る、送給シャフトと上に嵌合された送給ローラを通る縦断面図を示す。 図6の例示的実施形態の軸方向平面図を示す。 図6の例示的実施形態のスペーサディスクの斜視図を示す。 図6の例示的実施形態の中央テンションねじの斜視図を示す。 三角形形状を有するスペーサディスクの一変形形態を示す。 スペーサディスクの平面図を示す。 外周上に3つの担持ゾーンを有するスペーサディスクを通る断面を示す。
図1の概略的全体図は、1つの例示的実施形態に係るCNCばね巻機100の形をした成形機の要素を示している。
ばね巻機100は、ワイヤ備蓄部から発し、数値制御された割出し用プロファイルを経由して成形装置120の領域までアライメントユニットを通って案内されるワイヤ115の連続的ワイヤ部分を供給する送給装置110を有している。
成形装置の数値制御された工具を用いて、ワイヤは螺旋ばねFへと成形される。
工具は、とりわけ、90°の角度だけオフセットされるように配置されかつその位置が調整可能で生産されるばねの直径を決定する2つの巻きピンを含む。
ピッチ工具130は、ばね軸に対し実質的に直交するように配置され展開中のばね螺旋の近傍で係合する先端部を有する。螺旋のピッチは、このようにして予め定義されてよい。
数値制御可能な分離工具150は、ばねの上方に配置され、この分離工具は、垂直運動動作によって、成形作業の終結時点で、製造された螺旋ばねを供給されたワイヤ備蓄部から切り離す。
分離工具は同様に、例えば別の巻き方向を有するばね用には、ばねの下方に配置されてもよい。
工具の一部であるCNC機の機械軸は、記憶装置を有し内部に制御ソフトウェアが存在するコンピュータ数値制御装置180によって制御されており、この制御ソフトウェアにはとりわけ機械軸の運転動作のためのCNC制御プログラムが含まれている。
螺旋ばねを製造するために、示された位置から進むワイヤは、送給装置110を用いて巻きピン122、124の方向に向かって割出しされ、自由ワイヤ端部がピッチ工具130に到達するまで、円−円弧曲率を形成しながら、所望の直径まで巻きピンによって偏向させられる。
ワイヤをさらに割出した時点で、展開中の螺旋ばねの現在の局所的なピッチが、ピッチ工具の軸方向位置により決定される。
NC制御プログラムによって制御されるピッチ工具は、ばねの展開中にピッチを修正しなければならない場合、軸方向に変位させられる。
ピッチ工具の運転動作は、螺旋ばねに沿ったピッチプロファイルを実質的に確立する。
図2に示されている通り、ばね巻機には、現在製造中のばねの幾何形状に関するデータを実時間でかつ非接触式に獲得するためのカメラベースの光学測定システムが備わっている。
測定システムは、機械に固定された支持体上に嵌合されたCCDカメラ250を有しており、このカメラは、インタフェイスを介してこのインタフェイスに接続されている画像処理システムに対して2次元画像を供給することができる。
画像処理のためのソフトウェアは、それぞればね巻機の制御装置180と相互作用しかつその内部に一体化されたプログラムモジュールの中に収容されている。
カメラは、送給装置110のすぐ前方にある領域内で、ワイヤ案内装置の隣りで側方に締結されており、前記カメラはその位置に関して調整可能である。
機械近接カメラは、その矩形画像フィールドが、展開中のばねの一部分を成形工具を離れた直後の時点で獲得して、生産されたばねの幾何形状を判定することができるように取付けられている。
送給装置110は、予め定義づけ可能な割出し速度プロファイルでのワイヤ割出しに役立つ。
ここで、送給装置は、ワイヤ備蓄部から(例えばリールから)ワイヤを引き出し、ワイヤを成形装置の成形工具に案内する。
送給装置は、ワークの通過方向において直列である2つの送給ローラ対112および114を有する。
送給ローラ対の各々は、互いに平行な水平回転軸を有して配置されている2本の送給ローラを有する。
駆動機構を用いて、送給ローラは、互いに逆回転する形で駆動されて、搬送動作を達成してよい。
送給ローラは、円周方向に包囲する溝路を有する形状加工された円周方向面を有し、その形状およびサイズは、搬送すべきそれぞれのワークの断面に適応されている。
1つの送給ローラ対の送給ローラは、円周方向面によって、ワークが通過案内される送給挟持部を画定している。
送給ローラの各々は、機械のフレーム内に回転可能な形で組付けられた送給シャフトの自由端部に存在し、この回転軸は平行である。
送給ローラの各々は、ローラテンションシステムを用いて付随する送給シャフトの端部に対し、回転に関して固定され交換可能な形で締結されている。
ローラテンションシステムは複数のタスクを完遂しなければならない。
一方では、送給シャフトの回転動作を、送給ローラに対しておよび送給ローラが搬送しているワークに対して滑脱の無い形で伝達できるように、回転に関して固定された高い信頼性の締結が保証されなければならない。
他方では、オペレータは、可能なかぎり快適にかつ迅速にローラの交換を実行できなければならない。
ローラの交換は、例えば、別の直径を有するワイヤ用など、別のタイプのワークを使用するために成形機の工具を取換えなければならない場合に必要となる。
送給ローラが摩耗している場合、交換に必要とされる作業の所要時間は、可能なかぎり短くなければならない。
最後に、ローラテンションシステムは同様に、例えば、カメラ250を送給装置の近くで移動でき、こうして前記カメラ250の画像獲得範囲が、ワイヤガイドから退出直後の時点ですでにワイヤの画像を獲得でき、非常に短いばねを製造する場合でもカメラによる観察が可能となるように、送給ローラの前方の領域内に必要な設置空間ができるだけ小さいような形で構築されなければならない。
ここで、図3〜5を用いて、ローラテンションシステムの第1の実施例について論述する。
図3中の縦断面図は、割当てられた駆動機構を用いて中心軸310を中心としてさまざまな回転方向でかつさまざまな回転速度で駆動され得る送給シャフト300を示している。
シャフトカラー302、すなわち直径の拡幅部は、送給ローラ400のためのカラーの前方側面上に平面的な担持面303を提供しており、シャフト本体上で、送給シャフトの自由端部に近くなるように形成されている。
円周上で各々の場合120°だけ互いにオフセットされ、回転軸310と軸方向に平行になるように延在し各々送給ローラの係合穴402内に導入される役割を担う3つの偏心的係合ボルト320が、シャフトカラー内に締結されている。
円筒形の外部輪郭を有する突起304が、送給シャフトの自由端部の方向で、シャフトカラー302を超えて突出している。
付随する送給ローラは、シャフトカラー302の担持面303上に担持されるまで、軸方向に突起上に押込み嵌合される。
内部ねじ山308を有する端部側同心盲穴306が、送給シャフトの自由端部に位置設定されている。
穴の平面的基部は、シャフトカラー302と同じ高さとなるように位置設定される。
送給シャフトのための潤滑システムの同心潤滑用ニップル380が、穴の前記平面的基部に取付けられている。
送給シャフトの回転軸受には、潤滑ニップルを介して潤滑油が供給されてよい。
送給シャフトはその自由端部に、付随する送給ローラ400を支持する。
送給ローラ400は、突起304上に押込み嵌合され、シャフトカラー302の自由前方端部に担持されている。
突起304の軸方向高さは、送給ローラの厚みに比べて(軸方向に測定された場合)10分の数ミリメートルだけ小さい。
送給ローラは、形状加工された円周方向面410を有し、この面内に、この実施例の場合においては、2つの包囲するC字形の溝が組込まれ、その形状は、搬送すべきワイヤの形状に適応されている。
送給ローラは、軸方向に連続している3つの係合穴402を有しており、その内径は付随する係合ボルト320の外径に適応されており、こうして係合ボルトは、送給ローラが設置された時点でわずかな側方あそびを伴って付随する係合穴内に嵌合するようになっている。
各々の送給ローラは、1つの同心貫通穴406を有し、その内径は突起304の外径に適応されていて、送給ローラが概していかなるあそびも無く突起上に存在するようになっている。
図示された嵌合構成において、送給ローラ400は、中央テンションねじ500を用いて送給シャフト300上に張架されている。
テンションねじは、送給シャフトの回転軸310に対して心出しされている。
テンションねじは、送給ローラを送給シャフトに嵌合させるかまたは送給シャフトから取外すためにオペレータが作動させなくてはならない、ローラテンションシステムの唯一のテンション要素である。
テンションねじ500は、ねじ山部分520を有し、その外部ねじ山は、送給シャフトの端部側空間306の内部ねじ山に嵌合する。
嵌合状態においてねじ山部分に面するその平面的な内部側面512によって、送給ローラ400の平面的な外部側面を圧迫し、そのためシャフトカラー302に対して送給ローラを張架する平担な頭部部分510が、ねじ山部分と一体を成すように形成される。
図5を見れば明確にわかるように、頭部部分は円形の円筒形外部輪郭を有する。
頭部側に向かって開放している内六角形空間の形をした空間530は、テンションねじと同心になるように形成されている。
内六角形は、外部六角形断面形状を有する対応する輪郭をもつテンション工具を用いてテンションねじを作動させるための非円形係合断面形状として役立つ。
空間530は、テンションねじが挿入された時点で潤滑用ニップル380へのアクセスも空間を通して可能であるようになっている軸方向に連続した貫通空間として形成される。
テンション工具は、テンションねじを張架し解除するために同心空間530を利用することから、頭部部分510は、テンション工具を適用するために特別に形成される必要がない。
そのため、頭部部分は送給シャフトとの関係において送給ローラをねじ締めするタスクに最適な形で形成されてよい。
その上、頭部部分は、比較的平担で、テンションねじを平頭テンションねじとして形成できるようになっていてよい。
そのため、カメラまたは別の付属部品を送給ローラに非常に近いところに移動することが可能になる。
この実施例の場合、頭部部分の高さH(回転軸310と平行に測定した場合)は、ねじ山部分の外径の何倍も小さく、この実施例の場合、この外径の20%未満である。
一方、頭部部分の直径は、ねじ山部分の直径よりも著しく大きく、例えば少なくともその2倍である。
そのため、頭部部分の広い担持面が、送給ローラ上に確保される。
この実施例の場合、頭部部分510は、係合穴402を超えて延在し、こうして、テンションねじが嵌合された場合、この穴は外部が被覆されている(図5)。
そのため、視覚的に魅力的な解決法が確立される(図5参照)ばかりでなく、係合穴は同様に汚染物質の進入に対し保護されている。
別個に図示されていない1つの変形形態において、頭部部分の外周を包囲しねじ山部分に向かってわずかに突出している(破線を参照)外部環状担持部514が形成されるような形で形成されている半径方向内側の平担な空間513は、頭部部分のねじ山部分に面する内部側面512上に位置設定されている。
そのため、送給ローラに対し頭部部分510が加える張力は専ら、環状担持部の半径方向外側領域内に適用される。
そのため、画定された大きい有効直径を介した摩擦モーメントの増大が互いに圧縮された部品間で達成されて、可能なかぎり滑脱の無い形で送給力を伝達する。
送給ローラに面するシャフトカラー302のそれぞれ前方側面または外部側面上には、対応して平担な空間が具備される(破線)。
そのため、送給ローラのための環状支持面をシャフトカラーの外部側面上に形成することが達成される。
テンションねじ500をねじ締めした場合、一方ではテンションねじを伴う送給シャフトと、他方ではシャフト上に嵌合されている送給ローラとの間に、それぞれ信頼性の高い形状嵌合または摩擦係止が存在する。
さらに、係合ボルト320は、形状嵌合のために送給ローラの係合を行ってもよい。
ただし、送給ローラをより容易に差込み取外すために、係合穴との関係においてボルトに対して、わずかに小さいサイズを与え、こうして理論的には回転方向が変化した時点であそびを逆転させる潜在的可能性が存在するようになっている。
図示された例示的実施形態において、締め付けられた場合にテンションねじの頭部部分510が自動的に作動させる1つのあそび補償装置360(図参照)が、各係合ボルト320と各係合穴402の間の連結の領域内に具備され、係合ボルトと係合穴の間に潜在的に存在し得る残留あそびをことごとく除去している。
シャフトカラーの近くで植込みボルトとして形成されている係合ボルト320は、円筒形の第1の部分312(その外径は、係合穴の外径よりもわずかに小さいだけである)と、それに隣接してより小さい直径を有する前方部分314とを有する。
Oリング362の形をした金型成形要素は、前方部分上に押込み嵌合され、内部円筒形部品312上に担持される。
前方部分314上に捕捉された形で嵌合しシャフトカラーに面するその端部側面によってOリング上に存在している作動スリーブ364が、前方側面に対し差込まれる。
スリーブの長さは、そのスリーブ頭部が、緩んだ状態で(例えばテンションねじがまだ嵌合されていない時)送給ローラの平面的な外部側面414を超えてわずかに突出するように寸法決定されている。
ここでテンションねじが締め付けられた場合、送給ローラに面する内部側面によって頭部部分は作動スリーブ364を圧迫し、そのため、Oリングは軸方向に圧縮されて拡張要素の要領で半径方向に拡幅する。
そのため、緩んだ状態での係合ボルトと係合穴の間のあそびは全て、この連結から強制的に追い出され、こうしてこの連結はこのとき、円周方向に形状嵌合連結としてあそびの無い形で作用することになる。
換言すると、中央テンションねじ500が締め付けられるにつれて、弾性要素は、係合ボルト上で軸方向に圧縮される。
それによってひき起こされた前記弾性要素の半径方向の拡幅は、送給ローラ内で係合ボルトと係合穴の間の間隙を充填して、係合ボルトと送給ローラの間の形状嵌合を生成し、そのため、送給ローラ上のあそびの逆転はことごとく防止される。
全体として、強制嵌合であると同時に形状嵌合もしている送給ローラと送給シャフトの間の回転固定された連結が達成され、この連結は、単一の作動要素、具体的には中央テンションねじ500を用いて確立され解除され得る。
ローラテンションシステムの別の例示的実施形態についてここで図6〜9を用いて説明する。
ローラテンションシステムは、第1の例示的実施形態と同じ送給シャフトおよび同じ送給ローラ内で使用可能である。
したがって、これらの構成要素には、第1の例示的実施形態中と同じ参照番号が付されており、前記構成要素の構成に関してはそこでの説明の参照が指示される。
ローラテンションシステムは、頭部部分610、ねじ山部分620およびテンション工具用の中央内六角形レセプタクル開口部630を有するテンションねじ600を含む。
送給ローラが嵌合した状態で少なくとも内部部分710によって、頭部部分に面する送給ローラの内部面(平面的な外部面)とテンションねじの頭部部分610との間に存在しているスペーサディスク700も同様に、中央テンションねじ600に加えて具備される。
テンションねじと送給ローラの間の力束は、スペーサディスクを通って送られる。
図7および8を見ればわかるように、スペーサディスクは、円周方向に閉鎖しておらず、側方開口部を有して実質的に鎌形またはC字形となるように設計されている。
テンションねじのねじ山部分の外径よりもわずかに大きい内径を有する貫通開口部が、ここでは一方の側面で、半径方向に連続する側方開口部727へと遷移している。
スペーサディスクの自由脚部の端部間で測定したこの側方開口部の開放幅728は、テンションねじのねじ山部分の外径よりもわずかに大きく、この実施例の場合、貫通穴の円形形状部分の曲率半径の2倍に対応している。
貫通穴に隣接しているスペーサディスクの内部部分710は、それぞれ、テンションねじが嵌合された場合に自らの内部輪郭によって直接頭部部分の外部輪郭と隣接するより厚くより硬い外部部分720よりも一段程度下がっている。
スペーサディスク700は、送給ローラ400と対面すべきその内部側面上に、平担な半径方向内側の空間を有し、こうして、外部領域内で送給ローラに面する包囲環状担持部714が結果としてもたらされるようになっており、テンションねじの張力は、前記環状担持部714の領域内で送給ローラに伝達される。
スペーサディスクの外径は、摩擦係止を伝達するために充分な大きさの担持面または中心から環状担持部まで大きい半径方向離隔距離がそれぞれに結果としてもたらされて、有効な摩擦係止がひき起こされるような形で選択されてよい。
スペーサディスクが使用される場合、送給ローラへの直接的力伝達のためにもはやテンションねじ600の頭部部分610は必要でなくなることから、頭部部分の直径は、他の例示的実施形態の場合よりも実質的に小さくてよい。
図6を見れば明確にわかるように、頭部部分610の外径Dは、送給ローラの同心貫通穴406の内径よりも幾分か小さい。
そのため、テンションねじ600を完全に解除しそれを送給シャフトの内部ねじ山から取外すことなく、送給ローラを差込むまたは取外すことが可能である。
送給ローラを取外す場合、図6に示された嵌合構成から進めて、以下の手順にしたがってよい。
第1に、スペーサディスク700を解放するように外部六角形テンション工具を用いて、テンションねじ600をわずかに解除する。
その後、スペーサディスクを側方に取外してよく、これは、スペーサディスクの側方開口部によって可能となる。
その後送給ローラを実質的に軸方向に、具体的には部分的に螺入されているテンションねじの頭部部分を超えて、引き離してよい。
したがって、ローラの交換を実施するために、テンションねじを完全に解除する必要はない。
新しい送給ローラを嵌合する場合には、逆の手順にしたがい、最初にテンションねじの頭部部分を超えて突起304まで送給ローラを押し、その後スペーサディスクを側方から挿入し、最後にテンション工具を用いてテンションねじを再びしっかりと締め付け、こうしてスペーサディスクによって送給ローラに対して張力が伝達される。
多くの変形形態が可能である。
図10は、例示的に、丸味のあるコーナーを伴う実質的に三角形形状の外部輪郭を有するスペーサディスク1000の一変形形態を示している。
図6〜8の変形形態においてそうであったように、テンションねじが螺入されている状態で、スペーサディスクをそれぞれ挿入または取外しできるように、側方貫通開口部が具備される。
図11は、図11Aにおいてスペーサディスク1100の平面図を、図11Bにおいてスペーサディスク1100を通る断面図を示している。
図6〜8の変形形態においてそうであったように、送給ローラに対面すべきスペーサディスク1100の内部側面上には、平担な半径方向内側の空間1113が形成され、こうして送給ローラに面する環状担持部が結果として外部領域内に形成されることになり、テンションねじの張力は前記環状担持部の領域内で送給ローラに伝達される。
環状担持部は、円周方向にオフセットされた3つの環状セグメントまたは担持ゾーン1114−1、1114−2および1114−3がそれぞれ形成されるような形で、円周方向に中断されている。

Claims (13)

  1. 細長いワーク、詳細にはワイヤまたはチューブをワーク備蓄部から成形機の成形装置(120)に送給するための、成形機(100)用の送給装置(110)であって、
    少なくとも1つの送給ローラ対(112、114)を有しており、
    前記送給ローラ対(112、114)は2つの送給ローラ(400)を含み、前記2つの送給ローラ(400)は、互いに平行な回転軸を有するように、かつ互いに逆回転する形で駆動できるように配置され、かつ、形状加工された円周方向面(410)を介してワーク(115)を通過案内するための送給挟持部を画定しており、
    前記送給ローラ(400)の各々が、ローラテンションシステムを用いて、付随する送給シャフト(300)の一端部に回転的に固定され交換可能な形で締結されている、
    送給装置において、
    前記ローラテンションシステムが、前記送給ローラ(400)の回転軸に対して心出しされ、ねじ山部分(520、620)とこのねじ山部分に比べて幅広である頭部部分(510、610)とを有するテンションねじ(500、600)を有し、
    前記テンションねじ(500、600)内には、テンション工具を導入するために非円形係合断面形状を有し、頭部側に向かって開放している空間(530、630)が形成されており、
    前記送給ローラが嵌合状態にある場合に、前記テンションねじ(600)の前記頭部部分(610)とこの頭部部分に面する前記送給ローラの側方面との間に、少なくとも1つの内部部分(710)を介して配置されているスペーサディスク(700、1000、1100)を当該送給装置が具備し、
    前記スペーサディスク(700、1000、1100)が、前記ねじ山部分を通過案内するための貫通開口部(725)を有し、
    一方の側面にある前記貫通開口部が、前記ねじ山部分(620)の外径より大きく前記頭部部分(610)の最大直径よりも小さい開放幅(728)を有する半径方向に連続した側方開口部(727)へと遷移している
    ことを特徴とする送給装置。
  2. 前記空間(530、630)が、内六角形空間として形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の送給装置。
  3. 前記空間(530、630)が、前記テンションねじ内を軸方向に通過する貫通空間として形成されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の送給装置。
  4. 前記テンションねじ(500、600)は、前記頭部部分(510、610)の高さ(H)が前記ねじ山部分の直径よりも小さい平頭テンションねじとして形成されており、
    前記頭部部分の高さが、好ましくは、前記ねじ山部分の直径の50%未満である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の送給装置。
  5. 前記テンションねじ(500)の前記頭部部分(510)の直径が、前記ねじ山部分(520)の直径の少なくとも2倍の大きさを有する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の送給装置。
  6. 前記ねじ山部分に面する前記テンションねじの頭部部分の内部側面(512)上に半径方向内側の空間(513)が設けられていて、
    前記ねじ山部分に向かって突出して包囲する環状担持部(514)、または、前記ねじ山部分に向かって突出しかつ円周方向に離隔された複数の担持ゾーンが、前記頭部部分の外周上の内部側面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の送給装置。
  7. 前記送給ローラに面するようにされている前記スペーサディスク(700、1100)の内部側面に、半径方向、内側の空間(713、1113)、が設けられ、
    包囲する突出した環状担持部(714)、または、前記ねじ山部分に向かって突出しかつ円周方向には離隔されている複数の担持ゾーン(1114−1、1114−2、1114−3)が、前記スペーサディスクの外周上の内部側面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の送給装置。
  8. 前記送給シャフトが、シャフトカラー(302)と、それに隣接して前記送給ローラ(400)を差込むための端部側突起(304)と、を有し、かつ、
    前記送給ローラ(400)が、前記突起の外径より大きい内径を有する中央貫通穴(406)を有し、前記頭部部分(610)の外径が前記貫通穴(406)の内径よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の送給装置。
  9. 前記スペーサディスク(700、1100)が円形または円−円弧の外部輪郭を有する、
    または、
    前記スペーサディスク(1000)が、円−円弧形状ではなく、特には、多角形形状、好ましくは三角形、正方形または六角形形状の、好ましくは丸味のついたコーナーを有する、外部輪郭形状を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の送給装置。
  10. 前記送給シャフト(300)が、前記送給ローラ(400)を担持するために端部側の担持面を有するシャフトカラー(302)を有しており、
    前記担持面を超えて突出し、かつ、前記送給ローラの係合穴(402)内に導入するように寸法決定されている少なくとも1つの係合ボルト(320)が、前記シャフトカラーに取付けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の送給装置。
  11. あそび補償装置(360)を具備し、
    前記あそび補償装置(360)は、前記テンションねじをねじ締めすることによって、前記係合ボルトと前記係合穴の間に存在するあそびが、前記テンションねじのねじ締めの際に、全て除去されるように、作動可能であって、
    前記あそび補償装置(360)が、好ましくは、前記係合ボルト(320)上に配置され、かつ、その上に作用する軸力によって半径方向に拡張可能な、あそび補償要素(362)を有しており、
    前記あそび補償装置は、前記あそび補償装置が緩んだ状態にあり、前記シャフトカラー上に前記送給ローラ(400)が担持されている場合に、前記あそび補償装置の作動部分が、前記シャフトカラーから離れるように対面した前記送給ローラの側方面(414)を超えて突出するように寸法決定されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載の送給装置。
  12. 前記送給シャフト(300)が、前記送給ローラ(400)を担持するために端部側の担持面を有するシャフトカラー(302)を有しており、
    前記送給ローラに面した前記シャフトカラー(302)の外部側面上に平担な空間(313)が設けられており、前記送給ローラ用の環状支持面が前記シャフトカラーの外部側面上に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の送給装置。
  13. 細長いワーク(115)、特には、ワイヤまたはチューブから成形部品を製造するための成形機(100)であって、
    1つまたは複数の成形工具を有する成形装置(120)と;
    材料備蓄から前記成形装置(120)の領域まで細長いワークを送給するための送給装置(110)と;
    を有し、
    前記送給装置(110)が請求項1〜12のいずれか一項に記載の通りに形成される、
    ことを特徴とする成形機(100)
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