JP2017047437A - ねじの転造装置およびねじの転造方法 - Google Patents

ねじの転造装置およびねじの転造方法 Download PDF

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哲広 門脇
Tetsuhiro Kadowaki
哲広 門脇
鈴木 隆之
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隆之 鈴木
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Abstract

【課題】より体格を小さくできるねじの転造装置および転造方法を提供する。
【解決手段】保持部30は、ワーク19を収容するための貫通孔31を有している。貫通孔31の内径D9は、ワーク19の外径D6よりも大きく設定されている。転造時には、保持部30により、ワーク19を保持した状態でワーク19を回転させながら、ワーク19を保持部30から突出させる方向に移動させる。転造完了後、ワーク19を転造時と逆回転させながら、ワーク19を保持部30へ引き抜く方向へ移動させる。貫通孔31には、角ねじ状のねじ部32が形成されている。ねじ部32は、ワーク19のねじ溝19a(正確には、ワーク19の拡径部19b)に対応して設けられる。ねじ部32は内径D10の雌ねじである。ねじ部32の内径D10は、ワーク19にねじ溝19aを転造する際の塑性加工に伴い形成される拡径部19bの外径D6aよりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、ねじの転造装置およびねじの転造方法に関する。
従来、たとえば特許文献1に記載されるように、ボールねじの転造方法として歩み転造(通し転造)する転造装置が知られている。転造装置は、複数の転造ダイスによって棒状のワークをその軸線方向に移動させながら当該ワークの外周面にねじ溝を塑性加工する。ワークはワーク保持機構によって保持され、ワーク保持機構によりワークはその軸線方向に移動する。そして、ねじ溝の転造が完了した後、複数のダイスからねじ溝が形成されたワークを取り外す。これらの工程を経ることにより、ボールねじが製造される。
特開2015−413号公報
ところで、ワークにねじ溝が形成されると、ワーク保持機構におけるワークを収容する孔の内径よりもねじ溝の形成されたワークの外径が大きくなってしまう。このため、ワークをワーク保持機構から転造ダイスの側へ押し出すことにより、転造装置からワークを取り外していた。ワークを押し出すスペースを確保する必要があるため、その分、転造装置の体格(設備サイズ)は大きくなっていた。
本発明の目的は、より体格を小さくできるねじの転造装置およびねじの転造方法を提供することである。
上記目的を達成しうるねじの転造装置は、自身の軸線を中心として回転する棒状のワークを保持する保持部と、前記ワークの軸線に対して平行な軸を中心として回転可能に支持されるとともに、前記ワークに対してその軸線方向に相対移動しながら、前記ワークをその径方向において挟み込むことにより前記ワークに第1のねじ溝を塑性加工する第1の転造ダイスおよび第2の転造ダイスとを備え、前記保持部は、前記ワークが挿入される貫通孔を有し、当該貫通孔の内周面には、前記ワークにおける第1のねじ溝間の拡径部分をねじ山と見たとき、そのねじ山としての拡径部に対応する第2のねじ溝が設けられている。
この構成によれば、第1および第2の転造ダイスによるワークへの第1のねじ溝の転造完了後、拡径部と第2のねじ溝とを螺合させながら、保持部にワークを引き抜くことにより、ワークを第1および第2の転造ダイスから引き抜くことができる。このため、ワークに第1のねじ溝が形成された後、ワークを逆回転させることにより保持部へ引き抜くことができるので、転造装置の体格をより小さくすることができる。
上記のねじの転造装置において、前記第1の転造ダイスと前記ワークとの間の距離は、前記第2の転造ダイスと前記ワークとの間の距離よりも長く設定され、かつ前記第1の転造ダイスは、前記ワークの軸方向における移動が規制された状態に設けられており、前記第2の転造ダイスは、前記第1の転造ダイスの軸方向における両端部よりも外側への移動が一定範囲で許容された状態に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、第1および第2の転造ダイスの間に送り込まれたワークには、第1の転造ダイスの山に当接することによって本来の第1のねじ溝よりも浅いねじ溝が塑性加工され、その後、第2の転造ダイスの山が第1のねじ溝よりも浅いねじ溝に倣うことにより本来の深さを有する第1のねじ溝が塑性加工される。
上記のねじの転造装置において、前記ワークは、前記保持部から前記第1の転造ダイスおよび前記第2の転造ダイスの間へ送り出されることが好ましい。
この構成によれば、ワークが保持部から第1および第2の転造ダイスの間へと送り出されることにより、ワークに第1のねじ溝を形成することができる。
上記の目的を達成しうるねじの転造方法は、保持部に保持された棒状のワークをその軸線を中心として回転させながら第1の転造ダイスと第2の転造ダイスとの間に送り出すことにより、前記ワークの外周面に前記第1の転造ダイスおよび前記第2の転造ダイスの山に対応する第1のねじ溝を塑性加工し、前記第1のねじ溝の形成後、前記ワークを逆回転させながら前記保持部に引き込む方向に移動させ、前記ワークが前記引き込む方向に移動する際、前記塑性加工に伴い前記ワークにおける第1のねじ溝間に形成される拡径部分をねじ山と見たとき、そのねじ山としての拡径部が前記保持部の内周面に設けられた第2のねじ溝に螺合することにより、前記ワークの前記保持部に引き込まれる方向の移動が許容される。
この転造方法によれば、ワークに第1のねじ溝が形成された後、ワークを逆回転させることにより保持部へ引き抜くことができるので、転造装置の体格をより小さくできる。
上記のねじの転造方法において、前記第1の転造ダイスは、前記ワークの軸方向における移動が規制された状態に設けられる一方、前記第2の転造ダイスは、前記ワークの軸方向における両端部よりも外側への移動が一定範囲内で許容された状態に設けられ、前記ワークが前記第1の転造ダイスおよび前記第2の転造ダイスへ近づいて、前記第1の転造ダイスの山が前記ワークに当接することによって本来の第1のねじ溝よりも浅い仮のねじ溝の塑性加工が開始され、その後、前記第2の転造ダイスの山が前記仮のねじ溝に倣うことにより本来の深さを有する第1のねじ溝が塑性加工されることが好ましい。
この転造方法によれば、第2の転造ダイスの山は、第1の転造ダイスによって形成された仮のねじ溝に順次案内される形で、第1のねじ溝を形成する。この場合、第1の転造ダイスによって形成されるねじ溝と第2の転造ダイスによって形成されるねじ溝とが、軸方向においてずれることが抑制される。このため、第1の転造ダイスと第2の転造ダイスとを軸方向において位置調整する作業は不要となる場合がある。
本発明のねじの転造装置およびねじの転造方法によれば、より体格を小さくできる。
一実施形態の第1および第2の転造ダイスとワークとの位置関係を示す平面図。 (a)は、一実施形態における転造前のワークおよびワーク保持機構を示す平面図、(b)は、一実施形態における転造後のワークおよびワーク保持機構を示す平面図。 (a),(b),(c)は、一実施形態における第1および第2の転造ダイスによるワークの転造過程を示す平面図。 (a),(b)は、一実施形態における第1および第2の転造ダイスからワークを引き抜く抜き過程を示す平面図。
以下、ねじの転造装置の一実施形態について説明する。本実施形態では、転造装置を使用して、ボールねじを転造する。
図1に示すように、転造装置は中空円筒状の第1および第2の転造ダイス11,12を有している。第1および第2の転造ダイス11,12は同一の形状を有した同一品である。第1および第2の転造ダイス11,12の外周面には、それぞれ複数の環状の山11a,12aが設けられている。各山11a,12aは、第1の転造ダイス11および第2の転造ダイス12の軸線方向に沿って一定間隔をおいて並んでいる。なお、第1の転造ダイス11の山11aおよび第2の転造ダイス12の山12aは、ワーク(ねじブランク)19にねじ溝を形成するために設けられている。
転造装置は、距離D1だけ離れて設けられる2つの支持部13a,13b、および支持部13a,13bを連結する支持軸14を有している。第1の転造ダイス11の中心に支持軸14が挿通されることにより、第1の転造ダイス11は支持軸14に対して摺動可能に支持されている。第1の転造ダイス11の軸線方向における両端面は、それぞれ2つの支持部13a,13bの平面部分に対して摺動回転可能に接触している。
転造装置は、距離D2だけ離れて設けられる2つの支持部15a,15b、および支持部15a,15bを連結する支持軸16を有している。第2の転造ダイス12の中心に支持軸16が挿通されることにより、第2の転造ダイス12は支持軸16に対して摺動可能に支持されている。第2の転造ダイス12の軸線方向における2つの支持部15a,15bの間の距離D2は、第1の転造ダイス11を支持する2つの支持部13a,13bの間の距離D1よりも大きく設定されている。このため、図1に2点鎖線で表されるように、たとえば第2の転造ダイス12の軸線方向における中心位置を支持軸16の軸方向における中心位置Cに一致させたとき、第2の転造ダイス12の両端面と2つの支持部15a,15bとの間には、それぞれ隙間D3,D4が形成される。これら隙間D3,D4の長さは等しい。このため、第2の転造ダイス12は、隙間D3,D4の範囲内において、図中に矢印20で示されるように支持軸16に沿ってその軸方向に移動可能である。
第1の転造ダイス11と第2の転造ダイス12とは、互いに平行に設けられている。また、第1の転造ダイス11と第2の転造ダイス12との間に送り込まれてくるワーク19は第1の転造ダイス11および第2の転造ダイス12に対して平行な姿勢に維持される。また、第1の転造ダイス11の山11aと第2の転造ダイス12の山12aとの間の距離(ワーク19に形成されるねじ溝19aの外径D5)は、第1および第2の転造ダイス11,12の間に供給されるワーク19の外径D6よりも短く設定されている。また、第1の転造ダイス11とワーク19との間の距離D7は、第2の転造ダイス12とワーク19との間の距離D8よりも長く設定されている。このため、第1の転造ダイス11の山11aは、第2の転造ダイス12の山12aよりも浅くワーク19に押し付けられることとなる。これら距離D7,D8の長さは、ワーク19に形成されるねじ溝19aに応じて設定される。第1および第2の転造ダイス11,12の間にこれらの軸線方向に沿ってワーク19が供給されることにより、ワーク19の外周面には山11a,12aが押し付けられてねじ溝19aが塑性加工される。ねじ溝19aは、第1および第2の転造ダイス11,12の山11a,12aと逆形状である。また、ねじ溝19aが塑性加工されることにより、拡径部19bが形成される。
図2(a)に示すように、転造装置は、ワーク保持機構を有している。ワーク保持機構は、保持部30を有している。保持部30は、ワーク19を収容するための貫通孔31を有している。貫通孔31の内径D9は、ワーク19の外径D6よりも大きく設定されている。保持部30の貫通孔31にはワーク19が挿入される。ワーク保持機構は、保持部30により支持されたワーク19を回転させる。また、ワーク保持機構は、保持部30により支持されたワーク19をその軸方向に移動させる。また、保持部30の貫通孔31の内周面には、角ねじ状のねじ部32が形成されている。ねじ部32は内径D10の雌ねじである。なお、ねじ部32は、ワーク19のねじ溝19a(正確には、図2(b)に示されるワーク19の拡径部19b)に対応して設けられる。
図2(b)に示すように、ワーク19のねじ溝19aの外径D5は、ねじ溝19aが塑性加工される前のワーク19の外径D6よりも小さい。このため、ねじ溝19aの外径D5は、保持部30の内径D9よりも小さい。これに対し、ワーク19におけるねじ溝19aの形成されなかった部分である拡径部19bの外径D6aは、一例としてワーク19の外径D6および保持部30の貫通孔31の内径D9よりも大きくなる。このため、ワーク19にねじ溝19aを形成した後は、ワーク19を単純に平行移動するだけでは、貫通孔31にワーク19を挿入することができなくなる。しかし、保持部30に設けられたねじ部32の内径D10は、拡径部19bの外径D6aよりも大きい。また、保持部30に設けられたねじ部32のピッチは、拡径部19bのピッチとほとんど一致している。このため、転造完了後のワーク19を転造時と反対方向へ回転させながら、保持部30に引き込む方向へ移動させることにより、ワーク19を保持部30に引き込むことが可能である。保持部30のねじ部32とワーク19の拡径部19bとが螺合しながら貫通孔31にワーク19が挿入される。
つぎに、ボールねじの転造方法について説明する。
図3(a)に2点鎖線で示されるように、第2の転造ダイス12の初期位置は、支持軸16の中心位置Cを基準として図中の矢印で示されるワーク19の供給方向21と反対側(図中の左側)に偏っている。第2の転造ダイス12の第1の端部(図中の左端部)は、第1の転造ダイス11の第1の端部(図中の左端部)よりもワーク19の供給方向21と反対側に位置している。なお、転造加工の開始時における第1および第2の転造ダイス11,12の位置関係は問わない。
転造加工が開始されると、第1および第2の転造ダイス11,12の間に、ワーク19が回転しながら図中の左方から供給方向21へ送り込まれる。ワーク19の軸線は、第1および第2の転造ダイス11,12の軸線と平行である。
ワーク19が供給方向21に向けてさらに送られると、ワーク19に押されて、第2の転造ダイス12は軸方向に移動する。そして、図2(a)に実線で示されるように、ワーク19はやがて第1の転造ダイス11の山11a(図中の転造ダイス11の左端部)に当接する。
図3(b)に示されるように、ワーク19が供給方向21へ向けてさらに送られると、ワーク19の外周面(正確には、図中のワーク19の右端部の外周面)に第1の転造ダイス11の山11aが押し付けられることにより、ねじ溝19aが形成され始める。ワーク19が回転しながらさらに送られることによって、第1の転造ダイス11の山11aが連続的にワーク19の外周面に食い込む。これにより、第1の転造ダイス11はワーク19と反対方向に回転する。このとき、第2の転造ダイス12はワーク19に押されてワーク19の送り量と同じ距離だけ供給方向21へ向けて移動する。
図3(c)に示されるように、ワーク19がさらに回転送りされると、ねじ溝19aの始端(第1の転造ダイス11による形成が開始される部分)は第2の転造ダイス12の山12aに対応する。このタイミングで第2の転造ダイス12の山12aは第1の転造ダイス11により形成されたねじ溝19aに乗り移る。なお、ねじ溝19aの始端が第2の転造ダイス12の山12aに対応するまでの間、ワーク19の回転送りに伴い第2の転造ダイス12はその第2の端部(図中の右端部)が支持部15bに近接する方向へ移動し、第1の転造ダイス11のみによってねじ溝19a(正確には、ねじ溝19aよりも浅い仮のねじ溝)が形成される。
第2の転造ダイス12の山12aが第1の転造ダイス11により形成されたねじ溝19aに乗り移った以降、ワーク19の回転送りに伴い第2の転造ダイス12の山12aは先に形成されたねじ溝19aに順次案内されるかたちで仮のねじ溝19aに従って連続的に食い込む。すなわち、第2の転造ダイス12とワーク19との間の距離D8は、第1の転造ダイス11とワーク19との間の距離D7よりも少し短く設定されている(図1参照)。このため、第2の転造ダイス12はワーク19をその径方向に加圧する状態を維持しつつ、第1の転造ダイス11により形成された仮のねじ溝19aに対して第2の転造ダイス12の山12aがさらに押し付けられる。先に形成された仮のねじ溝19aが第2の転造ダイス12によってさらに転造されることにより適切な深さおよび適切な形状を有するねじ溝19aが形成される。
なお、第2の転造ダイス12の山12aは、第1の転造ダイス11によって形成された仮のねじ溝19aに順次案内される形で、ねじ溝19aを形成する。このため、第1の転造ダイス11によって形成されるねじ溝と第2の転造ダイス12によって形成されるねじ溝とが、軸方向においてずれることが抑制される。
以上により、ワーク19における所定の領域にねじ溝19aが形成される。
次に、ねじ溝19aが形成されたワーク19を転造装置から取り外す。
図4(a)に示すように、ワーク19は、たとえばねじ溝19aを形成したときと逆方向に回転されながら、第1および第2の転造ダイス11,12の間から引き抜かれる。このとき、ワーク19は実線の矢印に示される抜き方向22に移動される。ワーク19を第1および第2の転造ダイス11,12の間から引き抜き始めると、ワーク19のねじ溝19aの形成されていない部分は、円滑に保持部30の貫通孔31に収容され始める。
また、図4(b)に示すように、貫通孔31にねじ部32が形成されているため、ねじ部32に拡径部19bが螺合されることにより、ワーク19は保持部30に収容される。そして、さらにワーク19を逆回転させて抜き方向22に沿って引き抜くことにより、ワーク19は第1および第2の転造ダイス11,12の間から引き抜かれ、やがて保持部30からも引き抜かれる。
本実施形態の効果を説明する。
(1)従来の転造装置では、転造後、ワーク19を抜き方向22に沿って抜こうとするとき、保持部30における第1および第2の転造ダイス側の端面に拡径部19bが当接する。ワーク19にねじ溝19aを設けることに伴う塑性変形により、拡径部19bの外径が貫通孔31の内径よりも大きくなるためである。このため、ワーク19は、保持部30から第1および第2の転造ダイス11,12の間に供給され、そのまま第1および第2の転造ダイス11,12を通過させて保持部30とは反対側の方向へ抜き出される。したがって、転造装置にワーク19の軸方向の長さに応じた押し出し用のスペースを確保する必要があり、その分、転造装置の体格は大きくなってしまう。
この点、本実施形態では、保持部30の貫通孔31にワーク19の拡径部19bと対応したねじ部32を形成した。このため、転造時に保持部30から第1および第2の転造ダイス11,12の間に供給したワーク19を、転造完了後、貫通孔31のねじ部32とワーク19の拡径部19bとを螺合させながら、保持部30に引き込むことにより、第1および第2の転造ダイス11,12の間から引き抜くことができる。したがって、転造装置にワーク19の押し出し用のスペースを確保する必要がない分、転造装置の体格をより小さくできる。
本実施形態は次のように変更してもよい。なお、以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・本実施形態では、第1および第2の転造ダイス11,12を設けたが、3つ以上の転造ダイスを設けてもよい。この場合、各転造ダイスは、ワーク19の軸線周りに一定の角度間隔で設ける。たとえば、3つの転造ダイスを設ける場合には、120度ごとに転造ダイスを配置することが好ましい。各転造ダイスのうち、いずれか1つの転造ダイスはその軸線方向において固定し、残りの転造ダイスは、それらの軸線方向に沿って移動可能とする。各転造ダイスにより少しずつねじ溝を深く形成することができるので、転造ダイスの数を増やすことにより、1つの転造ダイスに作用する負荷は低減される。
・本実施形態では、第1の転造ダイス11とワーク19との間の距離D7は、第2の転造ダイス12とワーク19との間の距離D8よりも長く設定したが、等しく設定してもよい。この場合、第1および第2の転造ダイス11,12は互いに同じ深さのねじ溝を形成できる。
・本実施形態では、ねじ部32は角ねじ状に形成されたが、これに限らない。たとえば、ねじ部32は三角ねじであってもよいし、台形ねじであってもよい。すなわち、ねじ部32の形状は拡径部19bが螺合するのであれば、どのような形状であってもよい。
・本実施形態では、ボールねじのねじ溝19aを転造する場合を例に挙げたが、三角ねじ、多条ねじ、ウォームねじなどの他の種類のねじの転造に適用してもよい。
・第1および第2の転造ダイス11,12のリード角を設定することにより、歩み現象を発生させるようにしてもよい。
・本実施形態では、第2の転造ダイス12を支持軸16に沿って移動可能に支持したが、これに限らない。たとえば、第2の転造ダイス12を支持軸16に固定し、第2の転造ダイス12を支持部15a,15bごと移動させるようにしてもよい。
・本実施形態では、第1および第2の転造ダイス11,12の間に、ワーク19が回転しながら供給方向21へ送り込まれることにより(図3(a)参照)、ワーク19にねじ溝19aを形成したが、これに限らない。たとえば、ワーク19のねじ溝を転造する部分を保持部30から突出させた状態に保持しつつワーク19を回転させる。この状態で、図3(a)に鎖線の矢印で示されるように、第1および第2の転造ダイス11,12をその支持構造ごと移動方向23へ移動させる。このようにしても、ワーク19にねじ溝19aを形成可能である。なお、支持構造は、ワーク19に第1および第2の転造ダイス11,12が当接するまで移動方向23に移動させればよい。その後は、ワーク19が回転するのに伴って、第1および第2の転造ダイス11,12がねじ溝19aを形成し、形成されたねじ溝19aに沿って第1および第2の転造ダイス11,12は自ら移動方向23へ移動し始める。なお、移動する対象がワーク19から第1および第2の転造ダイス11,12に変化しただけで、ねじ溝19aの形成手順は、図3(b),図3(c)に示されるものと同様である。また、本実施形態では、ワーク19を抜き方向22に移動することにより(図4(a)参照)、ワーク19を第1および第2の転造ダイス11,12から引き抜いたが、これに限らない。たとえば、図4(b)に示すように、転造完了後、ワーク19を転造時と反対方向へ回転させた状態で第1および第2の転造ダイス11,12を支持構造ごと抜き方向24に移動させることにより、ワーク19を引き抜いてもよい。この場合であっても、ねじ部32と拡径部19bとを螺合させながら、保持部30に引き込むことにより、ワーク19を第1および第2の転造ダイス11,12の間から引き抜くことができる。
・本実施形態では、ボールねじの適用例については特に記載していないが、たとえば車両用部品あるいは工作機械用のボールねじに採用される。車両用部品としては、たとえば電動パワーステアリング装置(EPS)のラックシャフトが挙げられる。
11…第1の転造ダイス、11a…山、12…第2の転造ダイス、12a…山、13a,13b…支持部、14…支持軸、15a…支持部、15b…支持部、16…支持軸、19…ワーク、19a…ねじ溝(第1のねじ溝)、19b…拡径部、20…矢印、21…供給方向、23…矢印、30…保持部、31…貫通孔、32…ねじ部(第2のねじ溝)、33…端面、C…中心位置、D1,D2…距離、D3,D4…隙間、D5,D6…外径、D7,D8…距離、D9,D10…内径、D6a…外径。

Claims (5)

  1. 自身の軸線を中心として回転する棒状のワークを保持する保持部と、
    前記ワークの軸線に対して平行な軸を中心として回転可能に支持されるとともに、前記ワークに対してその軸方向に相対移動しながら、前記ワークをその径方向において挟み込むことにより前記ワークに第1のねじ溝を塑性加工する第1の転造ダイスおよび第2の転造ダイスとを備え、
    前記保持部は、前記ワークが挿入される貫通孔を有し、当該貫通孔の内周面には、前記ワークにおける第1のねじ溝間の拡径部分をねじ山と見たとき、そのねじ山としての拡径部に対応する第2のねじ溝が設けられているねじの転造装置。
  2. 請求項1に記載のねじの転造装置において、
    前記第1の転造ダイスと前記ワークとの間の距離は、前記第2の転造ダイスと前記ワークとの間の距離よりも長く設定され、かつ前記第1の転造ダイスは、前記ワークの軸方向における移動が規制された状態に設けられており、
    前記第2の転造ダイスは、前記第1の転造ダイスの軸方向における両端部よりも外側への移動が一定範囲で許容された状態に設けられているねじの転造装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のねじの転造装置において、
    前記ワークは、前記保持部から前記第1の転造ダイスおよび前記第2の転造ダイスの間へ送り出されるねじの転造装置。
  4. 保持部に保持された棒状のワークをその軸線を中心として回転させながら第1の転造ダイスと第2の転造ダイスとの間に送り出すことにより、前記ワークの外周面に前記第1の転造ダイスおよび前記第2の転造ダイスの山に対応する第1のねじ溝を塑性加工し、
    前記第1のねじ溝の形成後、前記ワークを逆回転させながら前記保持部に引き込む方向に移動させ、
    前記ワークが前記引き込む方向に移動する際、前記塑性加工に伴い前記ワークにおける第1のねじ溝間に形成される拡径部分をねじ山と見たとき、そのねじ山としての拡径部が前記保持部の内周面に設けられた第2のねじ溝に螺合することにより、前記ワークの前記保持部に引き込まれる方向の移動が許容されるねじの転造方法。
  5. 請求項4に記載のねじの転造方法において、
    前記第1の転造ダイスは、前記ワークの軸方向における移動が規制された状態に設けられる一方、前記第2の転造ダイスは、前記ワークの軸方向における両端部よりも外側への移動が一定範囲内で許容された状態に設けられ、
    前記ワークが前記第1の転造ダイスおよび前記第2の転造ダイスへ近づいて、前記第1の転造ダイスの山が前記ワークに当接することによって本来の第1のねじ溝よりも浅い仮のねじ溝の塑性加工が開始され、
    その後、前記第2の転造ダイスの山が前記仮のねじ溝に倣うことにより本来の深さを有する第1のねじ溝が塑性加工されるねじの転造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113102665A (zh) * 2021-05-18 2021-07-13 河北易达钢筋连接技术有限公司 一种自动钢筋滚压直螺纹机床
CN118060470A (zh) * 2024-04-18 2024-05-24 常州润来科技有限公司 一种密齿内螺纹铜管成型装置

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