JP2006342900A - ボールねじ装置及び転造ダイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボール及びナット部材の脱落を防止することができ、且つ、曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合のないねじ軸を備えたボールねじ装置及び当該ねじ軸の製造に用いられる転造ダイスを提供する。
【解決手段】 外周面にねじ溝が転造されたねじ軸11と、ねじ軸11が挿通され、挿通されたねじ軸11の外周面に対向する内周面にねじ溝が形成されたナット部材12と、ねじ軸11のねじ溝とナット部材12のねじ溝との間に転動自在に介装された複数のボール13と、を備えるボールねじ装置10であって、ねじ軸11のねじ溝が、当該ねじ軸11の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形されており且つ、当該ねじ軸11の軸方向の少なくとも一方の端部18においてナット部材12のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボールねじ装置及びそのねじ軸の製造に用いられる転造ダイスに関する。
従来の一般的な転造ダイスの一例として、図11及び図12に示すインフィード転造ダイス102,102は、円柱状の部材であって、その外周面に、ボールねじ装置のナット部材に形成されたねじ溝と同一のピッチP3に形成された複数の螺旋状の凸条を有している。そして、転造ダイス102は、図13に示すように、ねじ軸の素材となる転造ワーク101の被転造部103の軸方向の長さLbよりも長い幅LBを有している。このような転造ダイス102,102によると、図14,図15に示すように、転造ワーク101の被転造部103の外周面に単一のピッチP3で有効径φD2のねじ溝111が転造され、被転造部103がねじ軸110に加工される。
ここで、転造ダイス102の幅LBは、ねじ軸110となる転造ワーク101の被転造部103の軸方向の長さLbよりも長く設定されている。このため、ねじ軸110のねじ溝111は当該ねじ軸110の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形されることとなり、ねじ軸110にボール及びナット部材を組み付けた場合に、ねじ軸110の両端から前記ボール及びナット部材が脱落することがある。これを防止するためには、ねじ軸110の端部にスリーブ等のストッパを取付け、あるいは、ねじ溝111の転造後に、ねじ軸110の端部のねじ溝111を変形させる、等の方法があるが、いずれもボールねじ装置の製造コストを上げる要因となる。
そこで、ボール及びナット部材がねじ軸の端部から脱落することを防止すべく、ねじ軸のねじ溝を、当該ねじ軸の軸方向の両端部において切り上がり状に成形したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたねじ軸のねじ溝は、転造ダイスの一端を転造ワークの転造開始端に押し当て、転造ワークと転造ダイスとを回転させながら軸方向に相対的に移動させることにより転造されている。ボール及びナット部材はねじ溝の切り上がり部分でストップし、スリーブ等のストッパなしでボール及びナット部材の脱落が防止されている。
特開平09−133195号公報(第3−4頁、図1)
しかしながら、上記特許文献1は転造ワークと転造ダイスとを軸方向に相対移動させるものであり、即ち、図16,図17に示すように、転造ダイス102,102の幅LBが、ねじ軸110となる転造ワーク101の被転造部103の長さLbよりも短く設定されている。この場合、ねじ軸110に曲がりが発生したり、ねじ溝111の有効径に不均一(テーパー)が発生したりする虞があった。
尚、切削加工や研削加工によっても切り上がり状のねじ溝をねじ軸に形成することができるが、粗仕上げと仕上げ加工の少なくとも2段階の切削あるいは研削が必要となり、切削加工や研削加工に時間がかかって生産性の点で問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボール及びナット部材の脱落を防止することができ、且つ、曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合のないねじ軸を備えたボールねじ装置及び当該ねじ軸の製造に用いられる転造ダイスを提供することにある。
上記した課題を解決するために、本発明に係るボールねじ装置及び転造ダイスは、下記の(1)、(2)、(3)を特徴としている。
(1) 外周面にねじ溝が転造されたねじ軸と、前記ねじ軸が挿通され、挿通された前記ねじ軸の外周面に対向する内周面にねじ溝が形成されたナット部材と、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナット部材のねじ溝との間に転動自在に介装された複数のボールと、を備えるボールねじ装置であって、前記ねじ軸のねじ溝が、当該ねじ軸の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形されており且つ、当該ねじ軸の軸方向の少なくとも一方の端部において前記ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形されていること。
(2) 上記(1)に記載のボールねじ装置のねじ軸の製造に用いられる転造ダイスであって、前記ねじ軸の軸方向の全長以上の幅を有しており、前記ねじ軸に圧接される側面に形成された凸条のピッチが、幅方向の少なくとも一方の端部において前記ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形されていること。
(3) 上記(2)に記載の転造ダイスであって、前記ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチの凸条が形成されている幅方向の端部が、当該端部を除く部分と着脱可能に分割して形成されていること。
上記(1)に記載のボールねじ装置によれば、ねじ軸の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形されたねじ溝のピッチが、ねじ軸の軸方向の少なくとも一方の端部においてナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形されており、異なるピッチで成形された前記端部のねじ溝と前記ナット部材のねじ溝との間でボールの転動が阻止されることとなる。これにより、ストッパの取り付けや後工程でのねじ溝の変形を行うことなく、前記端部からボール及びナット部材が脱落することを防止することができ、ボールねじ装置の製造コストの低減を図ることができる。
そして、上記のようにボール及びナット部材の脱落を防止した上で、ねじ溝をねじ軸の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形することができるので、ねじ軸の軸方向の全長以上の幅を有する転造ダイスを用いてねじ軸を加工することができる。これにより、ねじ軸の曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合の発生を防止することができる。
尚、切り通し状とは、ねじ溝が、ねじ軸の突端で滞ることなく、ねじ軸の端面に達して軸方向に開放されていることをいう。
上記(2)に記載の転造ダイスによれば、軸方向の全長にわたって切り通し状に成形され且つ軸方向の少なくとも一方の端部においてナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形されたねじ溝を、一工程のみでねじ軸に転造することができる。即ち、上述のように端部からボール及びナット部材が脱落することがなく且つ曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合のないねじ軸を、後加工を施すことなく、転造工程の一工程のみで製造することができ、これにより、ボールねじ装置の生産性の向上を図ることができる。
上記(3)に記載の転造ダイスによれば、凸条がナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形された端部を複数種類用意し、ナット部材のねじ溝のピッチに応じて当該端部を除く部分と適宜組み合わせて用いることにより、所望するダイスを作成するにあたり加工性を高めることができる。
本発明のボールねじ装置及び転造ダイスによれば、ボール及びナット部材の脱落を防止することができ、且つ、曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合のないねじ軸を備えたボールねじ装置を低コストで提供することができるという効果が得られる。
以下、本発明に係る好適な実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係るボールねじ装置の第1実施形態の正面図、図2は図1に示すねじ軸に転造されたねじ溝のピッチを説明するための断面図、図3(a)及び(b)は図1に示すねじ軸の製造に用いられる転造ダイスの正面図、図4は図3に示す転造ダイスに形成された凸条のピッチを説明するための断面図、図5は図1に示すねじ軸の素材となる転造ワークの正面図、図6〜図8はねじ軸にねじ溝を転造する工程図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態であるボールねじ装置10は、外周面にねじ溝が転造されたねじ軸11と、ねじ軸11が挿通され、挿通されたねじ軸11の外周面に対向する内周面にねじ溝が形成されたナット部材12と、ねじ軸11のねじ溝とナット部材12のねじ溝との間に転動自在に介装された複数のボール13とを備えている。
さらに図2を参照して、ねじ軸11は、その中央部に軸方向長さL1にわたってナット部材12の内周面に形成されたねじ溝と同一のピッチP1の第1ねじ溝15が転造されている本体部16と、この本体部16の両端に軸方向に連続し、軸方向長さL2にわたってピッチP1とは異なる(即ち、ナット部材12の内周面に形成されたねじ溝と異なる)ピッチP2の第2ねじ溝17が転造されている端部18,18とを有している。
図2に示すねじ軸11の第1ねじ溝15及び第2ねじ溝17は、第1ねじ溝15がピッチP1で、これに対し第2ねじ溝17はピッチP1よりも大きいピッチP2で、それぞれ均一な有効径φD1を有して同一のねじ溝形状に形成されている。尚、第2ねじ溝17のピッチP2は、第1ねじ溝15のピッチP1よりも小さくてもよく、即ち、第1ねじ溝15のピッチP1と異なるピッチであればよい。第1ねじ溝15と第2ねじ溝17とは、本体部16と端部18との境界において径方向及び周方向に段差を生じることなく滑らかに連続している。
ねじ軸11の両端には、本体部16および端部18よりも小径とされた軸部14,14が、本体部16および端部18と同軸に延設されている。この軸部14が不図示の回転駆動機構に連結され、これにより、ねじ軸11が回転されるようになっている。
ねじ軸11が挿通されたナット部材12は、ねじ軸11の本体部16上に配置される。この状態で、ねじ軸11の本体部16に転造された第1ねじ溝15とナット部材12の内周面に形成されたねじ溝との間に複数のボール13が介装される。本体部16の第1ねじ溝15及びナット部材12のねじ溝はいずれもピッチP1で成形されているので、両者の間に介装されたボール13は転動可能である。よって、ねじ軸11の正・逆回転に伴ってボール13が転動し、ナット部材12がねじ軸11の軸方向に沿って前後に移動する。
ねじ軸11の端部18に転造された第2ねじ溝17はピッチP2に成形されているので、端部18の第2ねじ溝17とナット部材12のねじ溝とは整合しなくなる(軸方向にずれる)。このため、ねじ軸11の回転に伴って移動したナット部材12がねじ軸11の端部18にさしかかると、ボール13は端部18の第2ねじ溝17とナット部材12のねじ溝との間で拘束されて転動不能となり、ナット部材12の移動が阻止される。これにより、ねじ軸11の端部18からボール13及びナット部材12が脱落することが防止される。
次に、図3及び図4を参照して、ねじ軸11の製造に用いられる転造ダイスについて説明する。尚、ねじ軸11にねじ溝を転造するに際しては、ねじ軸11の素材となる転造ワークの両側を圧力をかけて挟むように一対の転造ダイスが用いられるが、これら一対の転造ダイスは同一の構造を有するので、ここでは一方の転造ダイスについてのみ説明する。
図3(a)に示すように、転造ダイス20は、外周面(即ち、ねじ軸11にねじ溝を転造するに際して、ねじ軸11の素材となる転造ワークに圧接される側面)に複数の螺旋状の凸条が形成された円柱状のインフィード転造ダイスであり、本体部22と当該本体部22の両端に同軸に着脱される端部24,24とに3分割されて構成されている。
さらに図4を参照して、転造ダイス20の本体部22は、ねじ軸11の本体部16の長さL1と同一の幅を有しており、その外周面には、ねじ軸11の本体部16に転造される第1ねじ溝15のピッチP1と同一のピッチにて複数の螺旋状の第1凸条21が形成されている。また、転造ダイス20の端部24は、ねじ軸11の端部18の長さL2以上の幅L4を有しており、その外周面には、ねじ軸11の端部18に転造される第2ねじ溝17のピッチP2と同一のピッチにて本体部22と同数の螺旋状の第2凸条23が形成されている。第1凸条21と第2凸条23とは同一の外径および形状に成形されている。
図3(b)に示すように、転造ダイス20は、使用時には本体部22の両端に端部24,24がそれぞれ一体に取着されて、転造盤(不図示)に組み付けられる。ねじ軸11の本体部16と端部18との境界において第1ねじ溝15と第2ねじ溝17とが径方向及び周方向に段差を生じることなく滑らかに連続するように、本体部22と端部24との境界において第1凸条21と第2凸条23とは径方向及び周方向に段差を生じることなく滑らかに連続している。
続いて、図5〜図8を参照して、上記した転造ダイス20を用いてのねじ軸11の製造について説明する。
図5に示すように、ねじ軸11の素材となる転造ワーク30には、ねじ溝が転造される軸方向長さL3(ねじ軸11の本体部16の長さL1と両端部18,18の長さL2の合計)の被転造部31と、被転造部31よりも小径とされて当該被転造部31の両端に同軸に延設された軸部14,14とを有する、所謂ストレート型のものが用いられる。転造ワーク30は、軸部14,14において転造盤に回転可能に保持される。
図6及び図7に示すように、少なくもいずれか一方の転造ダイス20が回転駆動されながら一対の転造ダイス20,20が転造ワーク30の両側を所定の圧力をかけて挟むことにより、転造ワーク30が回転されながら、被転造部31の外周面にねじ溝が転造される。
そして、図8に示すように、転造ダイス20の本体部22の外周面に圧接された被転造部31の中央部には、軸方向長さL1にわたってピッチP1のねじ溝(第1ねじ溝15)が転造されて、ねじ軸11の本体部16が形成される。そして、転造ダイス20の端部24,24の外周面にそれぞれ圧接された被転造部31の両端部には、軸方向長さL2にわたってピッチP2のねじ溝(第2ねじ溝17)が転造されて、ねじ軸11の端部18,18が形成される。
ここで、転造ダイス20は、ねじ軸11の本体部16長さL1と同一の幅L1を有する本体部22と、ねじ軸11の端部18の長さL2以上の幅L4を有する端部24,24とで構成されており、長さL3の被転造部31以上の幅L5(本体部22の幅L1と端部24,24の幅L4の合計)を有している。よって、被転造部31へのねじ溝の転造は一度に行われることとなり、被転造部31の軸方向に均一に圧力をかけることができる。これにより、曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合のないねじ軸を、後加工を施すことなく、転造工程の一工程のみで製造することができる。
以上述べたように、本実施形態のボールねじ装置10によれば、ねじ軸11の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形されたねじ溝のピッチが、ねじ軸11の軸方向の少なくとも一方の端部18においてナット部材12のねじ溝のピッチP1と異なるピッチP2に成形されており、異なるピッチで成形された端部18のねじ溝とナット部材12のねじ溝との間でボール13の転動が阻止されることとなる。これにより、ストッパの取り付けや後工程でのねじ溝の変形を行うことなく、端部18からボール13及びナット部材12が脱落することを防止することができ、ボールねじ装置10の製造コストの低減を図ることができる。
そして、上記のようにボール13及びナット部材12の脱落を防止した上で、ねじ溝をねじ軸11の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形することができるので、ねじ軸11の軸方向の全長以上の幅を有する転造ダイス20を用いてねじ軸11を加工することができる。これにより、ねじ軸11の曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合の発生を防止することができる。
また、本実施形態の転造ダイス20によれば、軸方向の全長にわたって切り通し状に成形され且つ軸方向の少なくとも一方の端部18においてナット部材12のねじ溝のピッチP1と異なるピッチP2に成形されたねじ溝を、一工程のみでねじ軸11に転造することができる。即ち、上述のように端部18からボール13及びナット部材12が脱落することがなく且つ曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合のないねじ軸11を、後加工を施すことなく、転造工程の一工程のみで製造することができ、これにより、ボールねじ装置10の生産性の向上を図ることができる。
そして、本実施形態の転造ダイス20によれば、凸条がナット部材12のねじ溝のピッチP1と異なるピッチP2に成形された端部24を複数種類用意し、ナット部材12のねじ溝のピッチP1に応じて本体部22と適宜組み合わせて用いることにより、所望するダイスを作成するにあたり加工性を高めることができる。
(第2実施形態)
次に、図9,図10を参照して、本発明に係るボールねじ装置及び転造ダイスの第2実施形態について説明する。図9は本発明に係るボールねじ装置の第2実施形態に用いられるねじ軸の正面図、図10(a)および(b)は図9に示すねじ軸の製造に用いられる転造ダイスの正面図である。なお、第1実施形態と同一または同等の部分については、同一または相当符号を付し、説明を省略或いは簡略化する。
図9に示すように、第2実施形態のボールねじ装置に用いられるねじ軸41は、軸方向長さL1にわたってナット部材12の内周面に形成されたねじ溝と同一のピッチP1の第1ねじ溝15が転造されている本体部16と、この本体部16の片端に軸方向に連続し、軸方向長さL2にわたってピッチP1とは異なるピッチP2の第2ねじ溝17が転造されている端部18とを有している。
図10(a)に示すように、ねじ軸41の製造に用いられる転造ダイス50は、本体部22と当該本体部22の片端に同軸に着脱される端部24とに2分割されて構成されている。
転造ダイス50の本体部22は、ねじ軸41の本体部16の長さL1と同一の幅を有しており、その外周面には、ねじ軸41の本体部16に転造される第1ねじ溝15のピッチP1と同一のピッチにて複数の螺旋状の第1凸条21が形成されている。また、転造ダイス20の端部24は、ねじ軸41の端部18の長さL2以上の幅L4を有しており、その外周面には、ねじ軸41の端部18に転造される第2ねじ溝17のピッチP2と同一のピッチにて本体部22と同数の螺旋状の第2凸条23が形成されている。
図10(b)に示すように、転造ダイス50は、使用時には本体部22の片端に端部24が一体に取着されて、転造盤(不図示)に組み付けられる。
ねじ軸41の素材となる転造ワークには、ねじ溝が転造される軸方向長さL6(ねじ軸41の本体部16の長さL1と端部18の長さL2の合計)の被転造部と、被転造部よりも小径とされて当該被転造部の両端に同軸に延設された軸部とを有する、所謂ストレート型のものが用いられる。
転造ダイス50の本体部22の外周面に圧接された被転造部の領域には、軸方向長さL1にわたってピッチP1のねじ溝(第1ねじ溝15)が転造されて、ねじ軸41の本体部16が形成される。そして、転造ダイス50の端部24の外周面に圧接された被転造部の一方の端部には、軸方向長さL2にわたってピッチP2のねじ溝(第2ねじ溝17)が転造されて、ねじ軸41の端部18が形成される。
ここで、転造ダイス50は、ねじ軸41の本体部16長さL1と同一の幅L1を有する本体部22と、ねじ軸41の端部18の長さL2以上の幅L4を有する端部24とで構成されており、長さL6の被転造部以上の幅L7(本体部22の幅L1と端部24の幅L4の合計)を有している。よって、被転造部へのねじ溝の転造は一度に行われることとなり、被転造部の軸方向に均一に圧力をかけることができる。これにより、曲がりやねじ溝の有効径の不均一といった不具合のないねじ軸を、後加工を施すことなく、転造工程の一工程のみで製造することができる。
本実施形態は、第1実施形態と同様の作用・効果を奏するため、その説明は省略するが、特に、ボールねじ装置のねじ軸の一端部がハウジング等に挿入される場合に好適である。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
例えば、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、転造ダイス20,50は、ナット部材12のねじ溝と同一のピッチP1で形成された複数の凸条21を有する本体部22と、ピッチP1とは異なるピッチP2で形成された複数の凸条23を有する端部24とで分割して構成されているが、これらを一体として、単一の円柱状部材に凸条21および凸条23を連続して形成するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態において、一対の転造ダイス20,20は円柱状であり、少なくとも一方の転造ダイス20が回転駆動されながら、ねじ軸11の素材となる転造ワーク30に圧接されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、平板状の転造ダイスを用いてもよい。この場合、転造ワークを挟むように配置された一対の転造ダイスのいずれか一方を転造ワークの軸方向と直交する方向に往復移動させることにより、転造ワークを回転させながら、被転造部の外周面にねじ溝を転造する。そして、被転造部の軸方向の少なくとも一方の端部に圧接される転造ダイスの領域に、ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチで複数の凸条を形成しておくことにより、ねじ軸の少なくとも一方の端部に、ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチのねじ溝を転造することができる。
本発明に係るボールねじ装置の第1実施形態の正面図である。 図1に示すねじ軸に転造されたねじ溝のピッチを説明するための断面図である。 (a)及び(b)は図1に示すねじ軸の製造に用いられる転造ダイスの正面図である。 図3に示す転造ダイスに形成された凸条のピッチを説明するための断面図である。 図1に示すねじ軸の素材となる転造ワークの正面図である。 ねじ軸にねじ溝を転造する工程図である。 ねじ軸にねじ溝を転造する工程図である。 ねじ軸にねじ溝を転造する工程図である。 本発明に係るボールねじ装置の第2実施形態に用いられるねじ軸の正面図である。 (a)および(b)は図9に示すねじ軸の製造に用いられる転造ダイスの正面図である。 従来のボールねじ装置のねじ軸の製造に用いられる転造ダイス及びねじ軸の素材となる転造ワークの正面図である。 図11に示す転造ダイスの断面図である。 図11に示す転造ダイスを用いてねじ軸にねじ溝を転造する工程図である。 図11に示す転造ダイスを用いてねじ軸にねじ溝を転造する工程図である。 図14に示すねじ軸の断面図である。 従来の他のボールねじ装置のねじ軸の製造に用いられる転造ダイス及びねじ軸の素材となる転造ワークの正面図である。 図16に示す転造ダイスを用いてねじ軸にねじ溝を転造する工程図である。
符号の説明
10 ボールねじ装置
11,41 ねじ軸
12 ナット部材
13 ボール
15 第1ねじ溝(ねじ溝)
17 第2ねじ溝(ねじ溝)
20,50 転造ダイス
30 転造ワーク

Claims (3)

  1. 外周面にねじ溝が転造されたねじ軸と、前記ねじ軸が挿通され、挿通された前記ねじ軸の外周面に対向する内周面にねじ溝が形成されたナット部材と、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナット部材のねじ溝との間に転動自在に介装された複数のボールと、を備えるボールねじ装置であって、
    前記ねじ軸のねじ溝が、当該ねじ軸の軸方向の全長にわたって切り通し状に成形されており且つ、当該ねじ軸の軸方向の少なくとも一方の端部において前記ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形されていることを特徴とするボールねじ装置。
  2. 請求項1に記載のボールねじ装置のねじ軸の製造に用いられる転造ダイスであって、
    前記ねじ軸の軸方向の全長以上の幅を有しており、
    前記ねじ軸に圧接される側面に形成された凸条のピッチが、幅方向の少なくとも一方の端部において前記ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチに成形されていることを特徴とする転造ダイス。
  3. 前記ナット部材のねじ溝のピッチと異なるピッチの凸条が形成されている幅方向の端部が、当該端部を除く部分と着脱可能に分割して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の転造ダイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008239068A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Denso Corp 緩衝装置
JP2009095883A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Yuki Ando 転造ダイスと細径で半径rの丸底を有する深溝付転造ネジ軸の製造方法
JP2010190366A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Nsk Ltd ボールねじ装置

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