JP6229980B2 - 粘着テープの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カッター等の道具を使用することなく手で切断することができる粘着テープに関する。
粘着テープは、一般的に、カッターやハサミ等の道具を使用して切断される。しかし、例えば、倉庫において、商品を箱詰めにし、その箱を粘着テープで封をするような場面や、その箱の外面に「取扱注意」と印刷された粘着テープを貼り付けるような場面において、カッター等の道具を使用して粘着テープをその都度切断していると、作業効率が低下してしまう。このような実状に鑑みて、これまでには、カッター等の道具を使用することなく手で切断することができるようにした各種の粘着テープが提案されている。
例えば、特許文献1には、その両側縁に沿って多数のスリットが列状に形成された粘着テープが提案されている。特許文献1には、それぞれのスリットを横方向(粘着テープの幅方向と平行な方向。特に断りのない限り、以下同じ。)に向けることにより、粘着テープを手で切断しようとした際には、その切断方向(切れ目が形成される方向。特に断りのない限り、以下同じ。)をスリットの向き、すなわち粘着テープの幅方向と平行な向きに誘導することが可能になる旨も記載されている。
しかし、特許文献1の粘着テープは、それを手で切断する際に切断力が斜め(粘着テープの幅方向に対して傾斜した方向。特に断りのない限り、以下同じ。)に加わると、斜めに切れてしまうおおれがあった。というのも、特許文献1の粘着テープにおいて、スリットが設けられているのは粘着テープの側縁に沿った箇所のみであるため、スリットによって切断方向が粘着テープの幅方向に誘導されているといっても、それは粘着テープの側縁付近のみであり、粘着テープの幅方向中央部等、粘着テープの側縁から離れた箇所では、粘着テープの切断方向は、スリットの向きよりも切断力が加わる向きに影響されるようになるからである。
この点、特許文献2の図5には、横方向に延びる複数本のミシン目が縦方向(粘着テープの長さ方向。特に断りのない限り、以下同じ。)に所定間隔を隔てて繰り返し形成された粘着テープが提案されている。特許文献2の図5に記載された粘着テープは、横方向のミシン目が粘着テープにおける一方の側縁から他方の側縁に至る範囲に形成されているため、切断力が斜めに加わった場合であっても、上記の引用文献1の粘着テープよりは、切断方向が斜めになりにくいと考えられる。
しかし、特許文献2の図5に記載された粘着テープは、それを手で切断する際に、ある列のミシン目を構成する一のスリットの端部を起点とする切れ目が、前記一のスリットと同じ列のミシン目を構成するスリットであって前記一のスリットの隣に位置するスリットに達する保障はなく、前記一のスリットの端部を起点とする切れ目が、前記一のスリットと異なる列のミシン目を構成するスリットに達する可能性もある。この場合には、やはり、粘着テープが斜めに切れるおそれがある。
また、特許文献1の粘着テープも、特許文献2の図5に記載された粘着テープも、その切断方向に横方向への指向性を発現させるためには、スリットを横方向に向けて形成する必要がある。このため、粘着テープの製造コストが高くなりやすい。加えて、スリットによって切断方向に指向性を発現させるためには、それぞれのスリットの寸法をある程度大きくする必要がある。このため、スリットが目立ちやすく、粘着テープの見た目が悪くなるおそれがある。
特開2013−067772号公報 特開2013−159766号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、切断力が斜めに加わった場合であっても、斜めに切れにくく横方向に真っ直ぐ切れやすい粘着テープを提供するものである。また、粘着テープの製造コストを抑えること本発明の目的である。さらに、粘着テープを見た目の良いものとすることも本発明の目的である。
上記課題は、縦方向よりも横方向の延伸倍率が高い樹脂シートからなる基材を成形する基材成形工程と、基材成形工程で成形された基材における少なくとも片面に多数の微細傷を加工する微細傷加工工程と、微細傷加工工程を終えた基材における少なくとも片面に粘着剤を塗布する粘着剤塗布工程とを経て製造されることにより、横方向での手切れ性が付与されたことを特徴とする粘着テープを提供することによって解決される。
ここで、樹脂シート(基材)の「縦方向」とは、その樹脂シート(基材)が粘着テープの形態となったときに、当該粘着テープの縦方向(長さ方向)となる方向のことを云う。また、樹脂シート(基材)の「横方向」とは、その樹脂シート(基材)が粘着テープの形態となったときに、当該粘着テープの横方向(幅方向)となる方向のことを云う。
さらに、「微細傷」とは、その平面視形状(それを基材の法線方向(厚さ方向)から見た場合の形状。特に断りのない限り、以下同じ。)の差渡し寸法(微細傷を差し渡す方向によって差渡し寸法が異なる場合には、その最大値。特に断りのない限り、以下同じ。)が30〜500μmの範囲にある傷のことを云う。ただし、このことは、差渡し寸法が30〜500μmの範囲に属さない傷が基材に形成された粘着テープが本発明の技術的範囲に含まれなくなることを意味しない。30〜500μmの範囲に属さない傷が基材に形成された粘着テープであっても、30〜500μmの範囲に属する微細傷が基材に形成されたものであれば、本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の粘着テープでは、その基材として使用される樹脂シートの横方向の延伸倍率が、縦方向の延伸倍率よりも大きくなっている。このため、粘着テープの基材は、縦方向よりも横方向に切断されやすい分子配向となっている。したがって、粘着テープを手で切断する際に切断力が斜めに加わった場合であっても、粘着テープは、その切断方向が斜めになりにくく、横方向に真っ直ぐ切れやすい構造となっている。
そして、本発明の粘着テープは、その基材に多数の微細傷が形成されているため、無理に力を加えなくても、比較的容易に切断することが可能となっている。微細傷は、手で容易に切れる程度の脆弱性を粘着テープに付与するためのものであり、粘着テープの切断方向を規定するものではない。このため、微細傷を向きが揃ったスリット状に形成する必要は特になく、粘着テープの製造コストを抑えることができる。加えて、微細傷の寸法を大きくする必要も特にないため、微細傷を肉眼では目立たない程度の寸法に抑えて、粘着テープの見た目の悪化を抑えることもできる。
本発明の粘着テープにおいて、粘着剤は、基材の片面のみに塗布してもよいし、基材の両面に塗布してもよい。前者の場合には、粘着テープは片面粘着テープとなり、後者の場合には、粘着テープは両面粘着テープとなる。粘着剤を基材の片面のみに塗布する場合(片面粘着テープの場合)であって、後述するように、微細傷を基材の片面のみに加工する場合には、基材における微細傷が加工された側の面に粘着剤を塗布すると好ましい。これにより、基材に対して粘着剤がしっかりと固着されやすくなる。また、粘着テープにおける非粘着面を滑らかに形成することも可能になる。
本発明の粘着テープにおいて、基材に加工された微細傷の面密度は、微細傷の寸法・形状や基材の厚さ等によっても異なり、特に限定されない。しかし、微細傷の面密度が低すぎると、粘着テープの手切れ性が低下するおそれがある。このため、微細傷の面密度は、0.5個/mm以上とすると好ましい。微細傷の面密度は、1個/mm以上とするとより好ましく、2個/mm以上とするとさらに好ましく、3個/mm以上とするとさらに好ましい。
一方、基材に加工された微細傷の面密度が高すぎると、粘着テープの強度が低下するおそれがあるだけでなく、微細傷が目立って粘着テープの見た目が悪くなるおそれもある。このため、微細傷の面密度は、50個/mm以下とすると好ましい。微細傷の面密度は、30個/mm以下とするとより好ましく、20個/mm以下とするとさらに好ましく、10個/mm以下とするとさらに好ましい。
本発明の粘着テープにおいて、基材を形成する樹脂シートの横方向の延伸倍率Rは、当該樹脂シートの横方向の延伸倍率Rよりも高ければ、特に限定されない。しかし、横方向の延伸倍率Rが低すぎると、粘着テープに切断力が斜めに加わった場合に、切断方向が斜めになりやすくなる。このため、横方向の延伸倍率Rは、3倍以上とすると好ましい。横方向の延伸倍率Rは、5倍以上とするとより好ましく、7倍以上とするとさらに好ましい。横方向の延伸倍率Rに特に上限はないが、横方向の延伸倍率Rは、通常、30倍以下とされる。
本発明の粘着テープにおいて、基材を形成する樹脂シートの縦方向の延伸倍率Rに対する横方向の延伸倍率Rの比R/Rは、1よりも大きければ、特に限定されない。しかし、比R/Rが小さすぎると、粘着テープを切断する際に粘着テープに形成される切れ目の横方向への指向性が低下するおそれがある。このため、比R/Rは、1.2以上とすると好ましい。比R/Rは、1.5以上とするとより好ましく、1.7以上とするとさらに好ましい。比R/Rに特に上限はないが、比R/Rは、通常、4倍以下とされる。
本発明の粘着テープにおいて、その縦方向への引張時の破断伸び率(JIS Z 0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」における「8.3.1 フィラメント補強テープ以外の試験方法A」における「伸びE」のことを云う。特に断りのない限り、以下同じ。)は、粘着テープの用途等によっても異なり、特に限定されない。例えば、梱包用の粘着テープの場合には、前記破断伸び率は、10〜20%程度とされ、食品包装用の粘着テープの場合には、前記破断伸び率は、3〜7%程度(5%前後)とされる。殆どの用途において、前記破断伸び率は、1〜50%の範囲に収まる。
本発明の粘着テープにおいて、基材に多数の微細傷を加工する方法は、特に限定されないが、基材に対してエンボスローラを押し付けることによって、基材における少なくとも片面に多数の微細傷を加工すると好ましい。これにより、容易かつ低コストで多数の微細傷を加工することが可能になる。
以上のように、本発明によって、切断力が斜めに加わった場合であっても、斜めに切れにくく横方向に真っ直ぐ切れやすい粘着テープを提供することが可能になる。また、粘着テープの製造コストを抑えることも可能になる。さらに、粘着テープを見た目の良いものとすることも可能になる。
本実施態様の粘着テープをそれに垂直な平面で切断した状態を示した断面図である。 基材に微細傷を加工している様子を基材の横方向から見た状態を示した図である。 本実施態様の粘着テープ10をその法線方向から撮影した拡大写真である。
[粘着テープの概要]
本発明の粘着テープの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本実施態様の粘着テープ10をそれに垂直な平面で切断した状態を示した断面図である。本実施態様の粘着テープ10は、図1に示すように、基材11における片面に粘着剤12を塗布したものとなっている。基材11には、多数の微細傷13が加工されている。この粘着テープ10は、後述する基材成形工程と、微細傷加工工程と、粘着剤塗布工程とを経ることによって製造されるものとなっており、横方向での手切れ性が優れたものとなっている。以下、粘着テープ10を製造する各工程について、詳しく説明する。
[基材成形工程]
基材成形工程は、基材11を成形する工程となっている。基材11は、樹脂シートによって形成され、当該樹脂シートの横方向の延伸倍率Rは、縦方向の延伸倍率Rよりも高く設定される。これにより、基材11を形成する樹脂シートの分子配向に異方性を発現させ、粘着テープ10を切断する際に粘着テープ10に形成される切れ目に横方向の指向性を発現させることが可能になる。上述したように、横方向の延伸倍率Rの具体的な値や、縦方向の延伸倍率Rの具体的な値は、特に限定されないが、本実施態様の粘着テープ10においては、横方向の延伸倍率Rを8倍とし、縦方向の延伸倍率Rを4.5倍としている。このため、縦方向の延伸倍率Rに対する横方向の延伸倍率Rの比R/Rは、約1.78となっている。
基材11を形成する樹脂シートの素材は、特に限定されず、各種の樹脂を使用することができる。しかし、手切れ性や成形性等を考慮すると、ポリプロピレン(PP)や、ポリエチレン(PE)や、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のオレフィン系樹脂を使用すると好ましい。本実施態様の粘着テープ10において、基材11を形成する樹脂シートには、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)を使用している。
基材11の厚さは、粘着テープ10の用途等によっても異なり、特に限定されない。しかし、基材11が薄すぎると、粘着テープ10が容易に破断しやすくなりすぎるおそれがある。このため、基材11の厚さは、通常、10μm以上とされる。基材11の厚さは、15μm以上とすると好ましく、20μm以上とするとより好ましい。一方、基材11を厚くしすぎると、粘着テープ10の手切れ性が低下するおそれがある。このため、基材11の厚さは、通常、100μm以下とされる。基材11の厚さは、70μm以下とすると好ましく、50μm以下とするとより好ましい。
[微細傷加工工程]
微細傷加工工程は、基材成形工程で成形された基材11における少なくとも片面に多数の微細傷13を加工する工程となっている。このように、多数の微細傷13を基材11に加工することにより、粘着テープ10に手で切れる程度の脆弱性を付与することが可能になる。
図2は、基材11に微細傷13を加工している様子を基材11の横方向から見た状態を示した図である。既に述べた通り、基材11に微細傷13を加工する方法は、特に限定されないが、本実施態様の粘着テープ10では、図2に示すように、下側に配されたエンボスローラ20と、上側に配された押さえローラ21との隙間に、基材20を通すことにより、基材11に微細傷13を加工している。すなわち、エンボスローラ20は、その外周面が粗面化されており、その外周面に形成された多数の凸部20aが基材11の片面(図2の例では基材11の下面)に突き当たることにより、基材11に多数の微細傷13が形成されるようになっている。一方、押さえローラ21は、エンボスローラ20から基材11に加えられる力が逃げないように、エンボスローラ20とは反対側(上側)から基材11を押さえ付けるためのものとなっている。
基材11に加工される微細傷13の形状は、エンボスローラ20の外周面における凸部20aの形状に応じたものとされる。微細傷13の形状は、特に限定されない。例えば、それぞれの微細傷13の平面視形状は、三角形や四角形等の多角形や、円形や楕円形のように、二次元的な広がりを有する形状に限定されず、線状や点状のように、二次元的な広がりを有さない形状であってもよい。また、それぞれの微細傷13の平面視形状は、上述したような規則正しい形状に限定されず、歪な形状であってもよい。さらに、微細傷13の平面視形状は、全ての微細傷13において揃っている必要はなく、微細傷13によって異なっていてもよい。同様に、その断面形状(微細傷13を基材11の厚さ方向に平行な平面で切断した形状。特に断りのない限り、以下同じ。)も様々である。
また、基材11に加工される微細傷13の深さは、エンボスローラ20の外周面における凸部20aの高さに応じたものとされる。基材11に加工される微細傷13の深さは、基材11の厚さに応じて適宜設定される。ただし、微細傷13が基材11を厚さ方向に貫通してしまうと、後の粘着剤塗布工程で基材11に塗布された粘着剤12が、微細傷13を通じて基材11の反対側の面に染み出すおそれがある。このため、微細傷13の深さは、通常、微細傷13が基材11を厚さ方向に貫通しない程度に設定される。ただし、基材11を厚さ方向に貫通する微細傷13が存在する場合であっても、貫通する微細傷13の個数が少なく、粘着剤12の染み出しが得られる粘着テープ10の特性に大きな悪影響を及ぼさない程度であるならば、許容される。
微細傷13の深さの具体的な値は、一概に述べることはできない。しかし、浅い微細傷13の割合が高くなりすぎると、得られる粘着テープ10に手で切断できる程度の脆弱性を付与できなくなるおそれがある。このため、多数の微細傷13の平均の深さは、通常、基材11の厚さに対して10%以上とされる。多数の微細傷13の平均の深さは、基材11の厚さに対して20%以上であると好ましく、30%以上であるとより好ましい。一方、深い微細傷13の割合が高くなりすぎると、必然的に、基材11の厚さ方向に貫通する微細傷13の個数が増大して、上述した粘着剤12の染み出しが生じやすくなる。このため、多数の微細傷13の平均の深さは、通常、基材11の厚さに対して90%以下とされる。微細傷13の平均の深さは、基材11の厚さに対して80%以下であると好ましく、70%以下であるとより好ましい。
ところで、微細傷13は、既に述べた通り、基材11に形成された傷のうち、その平面視形状の差渡し寸法が30〜500μmの範囲にある傷のことを云う。多数の微細傷13の平面視形状の差渡し寸法の平均値は、特に限定されないが、小さすぎると、得られる粘着テープ10に手で切断できる程度の脆弱性を付与しにくくなる。このため、多数の微細傷13の平面視形状の差渡し寸法の平均値は、50μm以上であると好ましく、70μm以上であるとより好ましい。一方、多数の微細傷13の平面視形状の差渡し寸法の平均値が、大きすぎると、必然的に大きな微細傷13の割合が高くなり、微細傷13が目立ちやすくなって得られる粘着テープ10の見た目が悪くなるおそれがある。このため、多数の微細傷13の平面視形状の差渡し寸法の平均値は、450μm以下であると好ましく、400μm以下であるとより好ましい。
基材11に加工された微細傷13の面密度は、既に述べた通り、0.5〜50個/mmとすると好ましく、1〜30個/mmとするとより好ましく、2〜20個/mmとするとさらに好ましく、3〜10個/mmとするとさらに好ましい。微細傷13の面密度は、エンボスローラ20の外周面における凸部20aの面密度に応じたものとなる。
[粘着剤塗布工程]
粘着剤塗布工程は、微細傷加工工程を終えた基材11における少なくとも片面に粘着剤12を塗布する工程となっている。基材11における片面のみに粘着剤12を塗布すれば、得られる粘着テープ10は片面粘着テープとなり、基材11における両面に粘着剤12を塗布すれば、得られる粘着テープ10は両面粘着テープとなる。本実施態様の粘着テープ10は、図1に示すように、基材11の片面のみに粘着剤12が塗布された片面粘着テープとなっている。粘着剤12は、基材11における微細傷13が加工されていない側の面(図1の基材11における上面)ではなく、基材11における微細傷13が加工された側の面(図1の基材11における下面)に塗布している。これにより、粘着剤12を基材11に対してしっかりと固着させることができる。基材11に粘着剤12を塗布する方法は、特に限定されず、従来公知の各種の方法を採用することができる。
粘着剤12の種類は、特に限定されず、従来の粘着テープで用いられている各種のものを採用することができる。具体的には、天然ゴム、ポリイソブチレン(PIB)等のゴム系粘着剤、アクリル酸エステル等を単量体の主成分とするアクリル系粘着剤、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン系粘着剤等が例示される。これらの粘着剤は、単独で使用することもできるし、2種以上組み合わせて使用することもできる。粘着剤12を塗布する厚さも、特に限定されないが、通常、5〜50g/m程度、好ましくは、10〜30g/m程度とされる。本実施態様の粘着テープ10においては、約20g/mとなるように粘着剤12を塗布している。
[その他]
粘着剤塗布工程を終えると、必要に応じて、離型剤塗布工程や印刷工程や第一ロール巻取工程や第二ロール巻取工程やスリット工程等の工程を行って、粘着テープ10が完成する。ここで、離型剤塗布工程は、粘着テープ10の非粘着面(基材11における粘着剤12が塗布されない側の面)に離型剤を塗布する工程である。これにより、粘着テープ10の非粘着面を滑らかにして離型性を高めることができる。また、印刷工程は、粘着テープ10に文字や図形等を印刷する工程である。さらに、第一ロール巻取工程は、得られた粘着テープ10を第一ロールに巻き取る工程である。さらにまた、第二ロール巻取工程は、第一ロールに巻き取られた粘着テープ10を第二ロールに巻きなおす工程である。これにより、粘着テープ10を緩みなく第二ロールに巻装することができる。そして、スリット工程は、得られた粘着テープ10を用途等に応じた所定の幅にスリットする工程である。スリット工程は、上記の第二ロール巻取工程を終えた粘着テープ10を第二ロールごとスリットすることによって行ってもよいし、上記の第一ロール巻取工程を終えた粘着テープロール10を第二ロールに巻き替える際に行ってもよい。
[完成]
以上の工程を経ることにより、本実施態様の粘着テープ10が完成する。完成後の粘着テープ10は、その縦方向への引張時の破断伸び率が1〜50%となっている。この破断伸び率は、既に述べた通り、粘着テープ10の用途等に応じて適宜設定される。図3は、完成後の粘着テープ10をその法線方向から撮影した拡大写真である。完成後の粘着テープ10は、図3に示すように、多数の微細傷が加工されており、手切れ性を有するものとなっている。加えて、上述した基材成形工程による延伸によって、切断力が斜めに加わった場合であっても、斜めに切れにくく横方向に真っ直ぐ切れやすいものとなっている。
[用途]
本発明の粘着テープは、その用途を限定されず、梱包用、包装用、封印用、装飾用、目印用、ラベル用、接合用、表面保護用又はマスキング用等、各種用途において使用することができる。なかでも、宅配便や工場の倉庫等において、商品や製品を入れる箱を組み立てたり、その箱に封をしたり、その箱の外面に目印を付したりする際に、好適に使用することができる。というのも、一般的に、上記の倉庫等においては、限られた時間内に多くの箱を組み立てる等の作業性が要求されることに加えて、それらの作業は、人手によって行われることが多いため、カッター等の道具を用いなくても手で横方向に真っ直ぐ切断することができる本発明の粘着テープを使用するメリットが大きくなるからである。同様の理由で、弁当や総菜等の食品の容器に封をする際に、好適に使用することができる。
10 粘着テープ
11 基材
12 粘着剤
13 微細傷
20 エンボスローラ
20a 凸部
21 押さえローラ

Claims (4)

  1. 縦方向よりも横方向の延伸倍率が高い樹脂シートからなる基材を成形する基材成形工程と、
    基材成形工程で成形された基材における少なくとも片面にエンボスローラにおける粗面化された外周面を押し付けることにより、当該片面に多数の微細傷を0.5〜50個/mm の面密度で加工する微細傷加工工程と、
    微細傷加工工程を終えた基材における微細傷が加工された側の面に粘着剤を塗布する粘着剤塗布工程と、
    を経て製造されることにより、横方向での手切れ性が付与されたことを特徴とする粘着テープの製造方法
  2. 基材を形成する樹脂シートの横方向の延伸倍率Rが3倍以上とされた請求項記載の粘着テープの製造方法
  3. 基材を形成する樹脂シートの縦方向の延伸倍率Rに対する横方向の延伸倍率Rの比R/Rが1.2以上とされた請求項1又は2記載の粘着テープの製造方法
  4. 縦方向への引張時の破断伸び率が1〜50%とされた請求項1〜いずれか記載の粘着テープの製造方法

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