JP6223808B2 - 負極用結着剤 - Google Patents

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Description

本発明は負極用結着剤、該結着剤を含む負極スラリー、該負極スラリーを加工してえられるリチウムイオン電池用負極および該リチウムイオン電池用負極を有するリチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池などの非水電解液二次電池は、高電圧、高エネルギー密度という特徴を持つことから、携帯情報機器分野などにおいて広く利用され、その需要が急速に拡大しており、現在、携帯電話、ノート型パソコンを始めとするモバイル情報化機器用の標準電池としてのポジションが確立されている。当然ながら、携帯機器などの高性能化と多機能化に伴い、その電源としての非水電解液二次電池に対しても更なる高性能化(例えば、高容量化と高エネルギー密度化)が求められている。この要求に応えるために種々の方法、例えば、電極の充填率の向上による高密度化、現行の活物質(特に正極)の利用深度の向上、新規高容量の活物質の開発などが行われている。そして、現実に非水電解液二次電池がこれらの方法によって確実に高容量化されている。
リチウムイオン電池の負極はリチウムイオンの挿入脱離の用に供する活物質と活物質同士を結着し、集電体に密着させる結着剤よりなる。結着剤の材料としてはスチレン−ブタジエン系ラテックス(SBR)やカルボキシメチルセルロース(CMC)などが主に用いられる(特許文献1、2)。また、特許文献3には水溶性ポリウレタンバインダーを用いる技術が開示されている。
特開2001−210318号公報 特開平11−7948号公報 特開2013−206626号公報
しかしながら従来のSBRやCMCを用いた負極では電極密度を上げたときに電解液浸透性が減少する問題点があった。また、特許文献3のような水溶性ウレタンバインダーでは高出力放電時に容量が低下するという問題点があった。
本発明はこれらの課題をかんがみてなされたものであり、電解液浸透性および出力特性にすぐれる負極用結着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明はカルボキシル基を有するジオール(B1)およびスルホ基を有するジオール(B2)の少なくとも一方を含有する多官能活性水素化合物(B)とポリイソシアネート(A)が反応してなるポリウレタン(C) と化合物(D)が反応してなるポリウレタン(J)を含有する負極用結着剤であって、(C)中のカルボキシル基およびスルホ基のうち(D)と反応したモル数が(C)中のカルボキシル基およびスルホ基の合計モル数に対して10〜100%であり、化合物(D)が1官能グリシジルエーテル(D11)である負極用結着剤(E);該負極用結着剤(E)を含有する負極スラリー;該負極用結着剤(E)を含むリチウムイオン電池用負極;該リチウムイオン電池用負極を有するリチウムイオン電池である。
本発明の負極用結着剤を備える負極は電解液浸透性に優れ、該負極を備えるリチウムイオン電池は出力特性に優れる。
本発明の負極用結着剤はポリウレタン(J)を含有する。
カルボキシル基を有するジオール(B1)およびスルホ基を有するジオール(B2)の少なくとも一方を含有する多官能活性水素化合物(B)とポリイソシアネート(A)が反応してなるポリウレタン(C)であって、(J)は、該ポリウレタン(C)と化合物(D)が反応してなるポリウレタンである。
(C)中のカルボキシル基およびスルホ基のうち(D)と反応したモル数が(C)中のカルボキシル基およびスルホ基の合計モル数に対して10〜100%である。
本発明で用いられるポリイソシアネート(A)は分子中にイソシアネート基を2つ以上含有するものである化合物である。その具体例としては脂肪族ポリイソシアネート(A1)および芳香族ポリイソシアネート(A2)があげられる。(A1)の具体例としてはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロメタンジイソシアネートおよび1,4−シクロヘキシルジイソシアネートがあげられる。これらのうちヘキサメチレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートが電池特性の観点から好ましく用いられる。(A2)の具体例としてはジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートおよび1,5−ナフチレンジイソシアネートがあげられる。これらのうち電池特性の観点からジフェニルメタンジイソシアネートが好ましく用いられる。
本発明で用いられる多官能活性水素化合物(B)には、カルボキシル基を有するジオール(B1)およびスルホ基を有するジオール(B2)の少なくとも一方が必須成分として含有される。
カルボキシル基を有するジオール(B1)の具体例としては2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸および2,2−ジメチロールオクタン酸等があげられる。これらのうち、えられる結着剤の溶解性の観点から2,2−ジメチロールプロピオン酸が好ましく用いられる。
スルホ基を有するジオール(B2)の具体例としては3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸、スルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸などがあげられる。これらのうち、えられる結着剤の溶解性の観点から3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸が好ましく用いられる。
本発明で用いられる多官能活性水素化合物(B)には上記(B1)および(B2)以外のその他の多官能活性水素化合物を含有していても良い。その他の多官能活性水素化合物の具体例としてはポリエーテルポリオール(B3)、ポリエステルポリオール(B4)およびポリカーボネートジオール(B5)があげられる。
ポリエーテルポリオール(B3)の具体例としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリネオペンチルグリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などがあげられる。これらのうち電解液の浸透性の観点からポリエチレングリコールが好ましく用いられる。
ポリエステルポリオール(B4)の具体例としてはポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオールおよびポリブチレンセバケートジオールなどがあげられる。これらのうち電解液の浸透性の観点からポリブチレンアジペートジオールが好ましく用いられる。
ポリカーボネートポリオール(B5)の具体例としては炭素数4〜6のジオールとジアルキルカーボネートから誘導されるポリカーボネートジオール等があげられる。
多官能活性水素化合物(B)は上記(B1)〜(B5)以外の化合物(B6)を含んでいてもよい。(B6)の具体例としては、炭素数2〜10のアルキレンジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコールなど)、炭素数2〜10のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、トルエンジアミン及びピペラジンなど)、ポリアルキレンポリアミン(アルキレン基の炭素数2〜6、アルキレン基の数2〜4、アミンの数2〜5の:ジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラミンなど)、ヒドラジン又はその誘導体(アジピン酸ジヒドラジドなどの二塩基酸ジヒドラジドなど)及び炭素数2〜10のアミノアルコール(エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、トリエタノールアミンなど)などがあげられる。
(B3)〜(B6)の含有量はサイクル特性の観点から(B1)と(B2)の合計重量に対して0〜95%含まれていることがこのましく、20〜90%がより好ましく、更に好ましくは40〜80%である。
本発明で用いられる多官能活性水素化合物(B)の数平均分子量はえられる負極用結着剤の結着性の観点から60〜5,000であることが好ましく、より好ましくは100〜4,000である。
本発明において用いられる化合物(D)は酸と反応して安定な化合物を形成するものであれば用いることができる。具体例としてはエポキシ化合物(D1)、アルカリ金属水酸化物(D2)およびアミン化合物(D3)があげられる。
(D1)の具体例としては、炭素数1〜20のエポキシ化合物(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−テトラデシレンオキサイドなど)、炭素数1〜20のグリシジルエーテル(メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテルなど)、炭素数1〜20のアルコールのアルキレンオキサイド付加したもののグリシジルエーテル(フェノールのエチレンオキサイド5モル付加物のグリシジルエーテル、ラウリルアルコールのエチレンオキサイド15モル付加物のグリシジルエーテルなど)、アルコキシシリル基を含有するグリシジルエーテル(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなど)があげられる。
(D2)の具体例としては水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムがあげられる。これらのうちポリウレタン化合物の溶解性の観点から水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。
(D3)の具体例としては炭素数1〜20のアミン化合物(メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなど)があげられる。
これら(D1)〜(D3)のうち(D1)が好ましく用いられ、その中でもオキシアルキレン基を含有する1官能グリシジルエーテル(D11)がとくに好ましく用いられる。
ポリウレタン(C)は、溶剤への溶解性の観点からその中に含まれるカルボキシル基およびスルホ基の合計モル数の10〜100%の基が化合物(D)と反応してポリウレタン(J)となり、カルボキシル基およびスルホ基の合計モル数の10〜100%、好ましくは50〜100%の基が化合物(D)と反応している。
本発明の負極用結着剤を構成するポリウレタン(J)の数平均分子量は活物質の結着性の観点から400〜500,000であることが好ましく、より好ましくは700〜400,000であり、もっとも好ましくは1,000〜300,000である。
数平均分子量は公知の方法で測定することができるが、本発明における数平均分子量とは検量線を用いたGPC法によるものである。
本発明の負極スラリーは、活物質(F)、結着剤(G)および溶媒(H)を含有する。必要に応じて導電助剤を含有していてもよい。
活物質(F)の具体例としては天然黒鉛および人造黒鉛などの黒鉛系活物質(F1)、シリコン系活物質(F2)、ならびにスズ系活物質(F3)などがあげられる。これらのうち本発明の負極用結着剤(E)との親和性の観点から(F1)および(F2)が好ましく用いられる。
本発明の負極スラリーに用いられる結着剤は、本発明の負極用結着剤(E)を必須成分として含有する。結着剤全体に対する(E)の含有量としては電池性能の観点から10〜100重量%が好ましく、20〜90重量%がより好ましく、さらに好ましくは30〜80重量%である。
負極用結着剤(E)以外で用いることのできる結着剤(G)としてはデンプン、ポリフッ化ビニリデン、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフロオロエチレン、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の高分子化合物があげられる。これらのうち活物質の結着性および集電体との密着性の観点からSBRおよびカルボキシメチルセルロースが好ましく用いられる。
本発明の負極スラリーに用いられる溶媒(H)の具体例としては水、1−メチル−2−ピロリドン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンおよびテトラヒドロフラン等があげられる。これらのうち負極製造工程の容易さから水が好ましく用いられる。
本発明の負極スラリーが任意成分として含有することができる導電助剤(I)の具体例としてはカーボンブラック類(例えばカーボンブラック、アセチレンブラック、ケチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラックおよびサーマルブラック等)、金属粉末(例えばアルミニウム粉およびニッケル粉等)および導電性金属酸化物(例えば酸化亜鉛および酸化チタン等)などがあげられる。
本発明の負極スラリーにおける活物質(F)、負極用結着剤(E)の合計重量に基づくそれぞれの成分の好ましい含有量は以下のとおりである。
活物質(F)の含有量は電池容量の観点から好ましくは50〜98重量%であり、更に好ましくは80〜98重量%である。
負極用結着剤(E)の含有量は、電池容量の観点から、好ましくは0.01〜50重量%であり、更に好ましくは0.1〜15重量%である。
導電助剤(I)の含有量は、電池出力の観点から、好ましくは0〜30重量%であり、更に好ましくは1〜10重量%である。
本発明の負極スラリーにおける活物質(F)、負極用結着剤(E)の合計重量に基づく溶媒(H)は好ましくは50〜150重量%であり、更に好ましくは80〜120重量%である。
本発明の負極は負極スラリーを、集電体にバーコーター等の塗工装置で塗布後、乾燥して溶媒(H)を除去し、必要によりプレス機でプレスすることにより得られる。集電体としては、銅、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子及び導電性ガラスなどがあげられる。
上記乾燥時の温度としては50〜180℃が好ましく、より好ましくは80〜150℃である。さらに必要に応じて不活性ガス雰囲気下で送風を行なう、乾燥機を減圧するなどで効率的に溶媒(H)を除くことができる。
本発明のリチウムイオン電池は正極、負極およびセパレータを収納した電池缶内に電解液を注入して電池缶を密封する際に、負極として本発明の負極を用いることで得られる。
リチウムイオン電池におけるセパレータとしては、ポリエチレン又はポリプロピレン製フィルムの微多孔膜、多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロピレンとの多層フィルム、ポリエステル繊維、アラミド繊維及びガラス繊維等からなる不織布並びにこれらの表面にシリカ、アルミナおよびチタニア等のセラミック微粒子を付着させたものが挙げられる。
リチウムイオン電池における電池缶としては、ステンレススチール、鉄、アルミニウムおよびニッケルメッキスチール等の金属材料を用いることができるが、電池用途に応じてプラスチック材料を用いることもできる。また電池缶は、用途に応じて円筒型、コイン型、角型又はその他任意の形状にすることができる。
リチウムイオン電池における電解液としては、炭酸エステル系溶媒に電解質を溶解させたものを用いることができる。
炭酸エステル系溶媒の具体例としてはジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートおよびブチレンカーボネート等があげられる。
電解質としては例えば、LiPF6、LiBF4、LiSbF6、LiAsF6及びLiClO4等を用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
ポリウレタン(J)の数平均分子量はGPCを用いて以下の条件で測定した。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕 測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(Mw 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
<実施例1>
攪拌機、温度計および冷却管を取り付けたフラスコにイソホロンジイソシアネート8.3部、ポリエチレングリコール(数平均分子量2000、三洋化成工業(株)製)14.4部、ジメチロールプロピオン酸0.9部、メチルエチルケトン25.0部およびネオスタンU−600(日東化成社製ウレタン化触媒)0.2部を仕込み70℃で6時間撹拌した。その後、メタノール2.0部を加え末端イソシアネートを封鎖した。その後、トリエチルアミンを2.0部およびデナコールEX171(ナガセケムテックス社製、ラウリルアルコールEO15モル付加物のグリシジルエーテル)3.2部を仕込み4時間70℃で撹拌した。溶媒を減圧下で除去しポリウレタン(J−1)を27.0部えた。数平均分子量は5,500、酸成分の反応率は50%であった。
<実施例2>
デナコールEX171を4.4部から1.8部に変更したこと以外は実施例1と同様にして行いポリウレタン(J−2)を25.7部えた。数平均分子量は5,100、酸成分の反応率は20%であった。
<実施例3>
デナコールEX171を4.4部から3.2部に変更し、水酸化ナトリウム0.3部追加したこと以外は実施例1と同様にして行いポリウレタン(J−3)を24.3部えた。数平均分子量は6,300、酸成分の反応率は100%であった。
<実施例4>
ジメチロールプロピオン酸0.9部のかわりにジメチロールプロピオン酸0.5部、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸0.4部を用いた以外は実施例1と同様にして行いポリウレタン(J−4)を24.3部えた。数平均分子量は6,500、酸成分の反応率は50%であった。
<実施例5>
デナコールEX171をデナコールEX145(ナガセケムテックス社製、フェノールEO5モル付加物のグリシジルエーテル)1.5部に変更したこと以外は実施例1と同様にして行いポリウレタン(J−5)を25.5部えた。数平均分子量は5,300、酸成分の反応率は50%であった。
<実施例6>
デナコールEX171をデナコールKBM−403(信越シリコーン社製、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)1.1部に変更したこと以外は実施例1と同様にして行いポリウレタン(J−6)を25.5部えた。数平均分子量は4,700、酸成分の反応率は50%であった。
<実施例7>
ポリエチレングリコールを使用せずに、イソホロンジイソシアネートを3.0部使用したこと以外は実施例1と同様にして行いポリウレタン(J−7)を3.7部えた。数平均分子量は490、酸成分の反応率は50%であった。
<実施例8>
イソホロンジイソシアネート○○部のかわりに○○部、ポリエチレングリコール○○部のかわりに○○部を用いた以外は実施例1と同様にして行いポリウレタン(J−8)をえた。数平均分子量は110,000、酸成分の反応率50%であった。
<比較例1>
デナコールEX171を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして行い比較用ポリウレタン(J−1’)をえた。数平均分子量は4,800、酸成分の反応率0%であった。
表1に実施例および比較例の負極用結着剤を示す。
Figure 0006223808
<リチウムイオン電池の評価>
[リチウムイオン電池用負極の作製]
<実施例9〜17および比較例2〜3>
以下の要領で負極を作製した。
天然黒鉛95部、N−メチルピロリドン100部および負極用結着剤を表2に示した部数仕込み、乳鉢で充分に混合しスラリーを得た。得られたスラリーを、厚さ20μmの銅箔の片面に塗布し、100℃で60分間乾燥して溶媒を蒸発させた後、16.15mmφに打ち抜き、プレス機で厚さ30μmにして実施例9〜17および比較例2〜3のリチウムイオン電池用負極を作製した。
[リチウムイオン電池の作製]
2032型コインセル内の両端にリチウム金属および上記方法によって作製した負極を配置し、リチウム金属−負極間にセパレータ(ポリプロピレン製不織布)を挿入し、リチウムイオン電池用セルを作製した。エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(体積比率1:1)に、LiPFを12重量%の割合で溶解させた電解液を作製したセルに注液密封し、以下の方法で充放電サイクル特性を評価し、結果を表2にまとめた。
Figure 0006223808
<充放電サイクル特性の評価>
充放電測定装置「バッテリーアナライザー1470型」[東陽テクニカ(株)製]を用いて、0.1Cの電流で電圧0Vから2Vまで充電し、10分間の休止後、0.1Cの電流で電池電圧を0Vまで放電し、この充放電を50サイクル繰り返した。この充放電を繰り返した。この時の初回充電時の電池容量と、50サイクル目の充電時の電池容量を測定し、下記式から容量保持率を算出する。数値が大きい程、充放電サイクル特性が良好であることを示す。
充放電サイクル特性(%)=(50サイクル目充電時の電池容量/初回充電時の電池容量)×100
<二次電池出力特性の評価>
充放電測定装置「バッテリーアナライザー1470型」[東陽テクニカ(株)製]を用いて、0.1Cの電流で電圧2.0Vまで充電し、10分間の休止後、0.1Cの電流で電圧を0Vまで放電し、放電容量(以下0.1C放電容量と記載)を測定した。次に0.1Cの電流で電圧2.0Vまで充電し、10分間の休止後、1Cの電流で電圧を0Vまで放電し容量(以下1C放電容量と記載)を測定し、下記式から1C放電時の容量維持率を算出する。数値が大きい程、出力特性が良好であることを示す。
1C放電時の容量維持率(%)=(1C放電容量/0.1C放電容量)×100
<電極の電解液浸透性評価>
上記方法によって作製した負極を3cm×3cmの正方形に切り出し、その上にマイクロシリンジを用いて1μlの電解液(上記電池作製に用いたものと同じ)を滴下し、その液が負極表面から消失するまでの時間を測定した。消失までの時間が短いほど浸透性が良好であることを示す。
表2に示すように本発明にかかる負極用結着剤を含有する負極はサイクル特性、出力特性および浸透性において従来の結着剤よりも優れた性能を示した(実施例9〜17、比較例2〜3)。特に側鎖にアルコキシシリル基を有する実施例15においてはサイクル特性において優れている。これは該官能基同士の反応または該官能基と活物質表面との反応により結着剤特性が向上したためと考える。
本発明の負極用結着剤を使用したリチウムイオン電池はノートパソコンやスマートフォンなどのモバイル機器用電源として好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. カルボキシル基を有するジオール(B1)およびスルホ基を有するジオール(B2)の少なくとも一方を含有する多官能活性水素化合物(B)とポリイソシアネート(A)が反応してなるポリウレタン(C) と化合物(D)が反応してなるポリウレタン(J)を含有する負極用結着剤であって、(C)中のカルボキシル基およびスルホ基のうち(D)と反応したモル数が(C)中のカルボキシル基およびスルホ基の合計モル数に対して10〜100%であり、化合物(D)が1官能グリシジルエーテル(D11)である負極用結着剤(E)。
  2. 1官能グリシジルエーテル(D11)がオキシアルキレン基を有する請求項に記載の負極用結着剤(E)。
  3. ポリウレタン(J)の数平均分子量が400〜500,000である請求項1又は2に記載の負極用結着剤(E)。
  4. 活物質(F)、請求項1〜のいずれか1項に記載の負極用結着剤(E)および溶媒(H)を含有する負極スラリー。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の負極用結着剤(E)を含むリチウムイオン電池用負極。
  6. 請求項に記載のリチウムイオン電池用負極を有するリチウムイオン電池。
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