JP6221081B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットマシンやパチンコ機などの遊技機に関する。
従来から、メダルをベットした状態でスタートレバーを操作することで複数の役から当選する役を決定する内部抽選を行うとともに複数のリールが回転を開始させ、ストップボタンを操作することで複数のリールを停止させて内部抽選で当選を決定した役が入賞した場合に、入賞した役に対する配当としてのメダルが支払われるスロットマシンが知られている。
現在提供されているスロットマシンの多くは、例えば、内部抽選の結果として特定の当選状態となった場合において小役を確実に入賞させることができる操作手順を報知する期間であるアシストタイムや、アシストタイム中にアシストタイムの残り期間を増加させることが可能な上乗せ特化ゾーンといったような、通常の遊技状態よりも有利な複数の状態を有しており、このような有利な状態が繰り返し発生または継続することで、より多くのメダルを獲得できるような遊技性を備えている。
特開2010−284267号公報
上述した有利な状態の発生や継続は、内部抽選の結果を利用した都度の抽選により決定される仕組みが採用されている。これにより、各抽選ごとの抽選結果が変化するため、遊技としての単調性を回避している。
しかしながら、上述の仕組みでは、各抽選ごとの抽選結果が変化することで遊技としての単調性が回避されているものの、上述した一連の有利な状態の全体を一つのシナリオとして捉えた場合には、脈絡のないストーリー性に欠けるシナリオとなってしまっている。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、一連の有利な状態を、ストーリー性のあるものとして形成することが可能な遊技機を提供することを解決課題とする。
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号等を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を表示の形態に限定する趣旨ではない。
本発明の遊技機は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な状態である特別遊技状態(AT状態)との間で遊技状態を切り替えながら遊技を進行させる遊技機であって、前記特別遊技状態(AT)の開始時に、当該特別遊技状態(AT)の終了条件に係る第1変数(HP1)と、当該第1変数(HP1)の減少条件に係る第2変数(DPt)とをそれぞれ初期値に設定する初期設定手段と、前記特別遊技状態(AT状態)における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数(DPt)の現在値に対する増加量又は減少量を決定するとともに、当該決定した増加量又は減少量にて前記第2変数(DPt)を更新する第1更新手段と、前記特別遊技状態(AT状態)における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数(DPt)の現在値に応じて予め定められた条件で、前記第1変数(HP1)を減少させる第2更新手段と、前記第1変数(自HP)が第1閾値(0)以下となった場合は、前記特別遊技状態(AT状態)を終了させて前記通常遊技状態を開始させる遊技状態移行手段とを備える。
本発明の好適な態様の遊技機の前記初期設定手段は、前記特別遊技状態(AT状態)の開始時に、当該特別遊技状態の継続条件に係る第3変数(HP2)を初期値に設定し、前記第2更新手段は、前記特別遊技状態(AT状態)における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数(DPt)の現在値に応じて予め定められた条件で、前記第3変数(HP2)を減少させ、前記遊技状態移行手段は、前記第3変数(HP2)が第3閾値(0)以下となった場合は、前記特別遊技状態(AT状態)を継続させてもよい。
本発明の好適な態様の遊技機の前記初期設定手段は、前記遊技状態移行手段が前記特別遊技状態(AT状態)を継続させることを決定した場合に、第1変数(HP1)、前記第2変数(DPt)、及び前記第3変数(HP2)をそれぞれ初期値に設定してもよい。
また、本発明の好適な態様の遊技機は、前記特別遊技状態(AT状態)の開始時から所定ゲーム数を消化するまでの期間において、前記第1更新手段は、前記特別遊技状態(AT状態)における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数(DPt)に対する増加量又は減少量を決定するとともに当該増加量又は減少量にて前記第2変数(DPt)を更新する一方で、前記2更新手段は、前記特別遊技状態(AT状態)における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数(DPt)の現在値に応じて予め定められた条件による前記第1変数(HP1)の減少を許可しないようにしてもよい。
また、本発明の好適な態様の遊技機は、遊技の進行に応じて演出を表示する演出表示手段を備え、 前記演出表示手段は、前記特別遊技状態(AT状態)の開始時から前記所定ゲーム数を消化するまでの期間中においては、前記第2変数(DPt)の現在値に基づかず第1演出を表示させ、前記特別遊技状態(AT状態)における前記期間以外の期間においては、前記第2変数(DPt)の現在値に基づいて前記第1演出とは異なる第2演出を表示させるようにしてもよい。
また、本発明の好適な態様の遊技機は、ゲームの開始に応じて、相対的に抽選確率が高い予め定義された1以上の抽選対象を含む第1抽選対象(抽選対象5〜9)と、相対的に抽選確率が低い予め定義された1以上の抽選対象を含む第2抽選対象(抽選対象1〜4)とを含んだ複数種類の抽選対象から一の抽選対象を抽選により決定する内部抽選手段を備え、前記第2更新手段は、前記特別遊技状態(AT)における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数(DPt)の現在値が第2閾値(0)以下、かつ前記内部抽選手段により前記第1抽選対象(抽選対象5〜9)が決定された場合に、前記第1変数(HP1)を減少させるようにしてもよい。
また、本発明の好適な態様の遊技機の前記第2更新手段は、前記特別遊技状態(AT状態)における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数(DPt)の現在値が大きくなるにつれて、前記第3変数(HP2)を減少させる確率又は減少量の少なくとも一方が増加するよう制御されてもよい。
本発明によれば、一連の有利な状態を、ストーリー性のあるものとして形成することが可能な遊技機を提供することができる。
本発明の実施形態に係るスロットマシン1の概観を示す斜視図である。 (A)リールユニットRL全体の構造を示す説明図、(B)右リールの詳細の構造を示す明図である。 (A)リール帯58a〜58cに印刷された図柄の配置を示す説明図、(B)リール窓20内に表示される図柄の位置と入賞ラインLの関係を示す説明図である。 スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。 1回のゲームに係る処理の流れを示すフローチャートである。 内部抽選テーブルの構成を示す説明図である。 リール回転処理におけるウェイト処理に係る処理の流れを示すフローチャートである。 リール回転処理における基本処理に係る処理の流れを示すフローチャートである。 リール停止処理で用いられる停止テーブルの構成を示す説明図である。 図柄判定処理で用いられる役構成テーブルの構成を示す説明図である。 AT状態における押し順の報知に係る処理の流れを示すフローチャートである。 押し順報知テーブルの構成を示す説明図である。 AT抽選処理に係る処理の流れを示すフローチャートである。 AT抽選処理に利用されるAT抽選テーブルの構成を示す説明図である。 バトル演出に係る処理の流れを示すフローチャートである。 変形例のバトル演出に係る処理の流れを示すフローチャートである。 攻撃抽選テーブルの構成を示す説明図である。
<1.用語の定義> 本明細書で用いる用語について、以下に説明する。
「可変表示装置」とは、複数の図柄で構成された表示列を備え、表示列の図柄を可変表示させる表示装置のことをいう。表示列がリールで構成される場合には、リールの回転動作によりリール上に配置された図柄を可変表示させる。表示列が液晶表示器等による表示画像で構成される場合には、表示画像の内容を変化させることで表示画像としての図柄を可変表示させる。
「リール窓」とは、可変表示装置の備える表示列を構成する複数の図柄の一部を遊技者に視認可能とするものをいう。
「停止図柄」とは、可変表示装置により表示列の図柄の可変表示を停止した場合において、表示列を構成する複数の図柄のうち、リール窓を通して遊技者に視認可能となった図柄のことをいう。リール窓内に図柄が停止することを「停止表示」という。
「遊技媒体」とは、遊技機に使用されるメダル又は遊技球のことをいう。遊技機に電気的又は磁気的に記憶された遊技媒体の数を示す情報のことを「クレジット」といい、その数を「クレジット数」という。
「ベット」とは、ゲームを開始するために必要な遊技媒体を設定することをいう。ベットされた遊技媒体はゲームの開始とともに消費される。ゲームを開始するために設定された遊技媒体の数のことのことを「ベット数」という。「ベットボタン」とは、ゲームを開始するために必要な遊技媒体を設定するために遊技者が操作するための装置のことをいう。
「スタートレバー」とは、ゲームの開始を指示するために遊技者が操作するための装置のことをいう。
「ゲーム」とは、スタートレバーの操作を契機として可変表示装置が備える表示列の図柄の可変表示を開始したときから、表示列の図柄の可変表示が停止して入賞の判定の結果に基づく処理が終了するまでの一連の過程のことをいう。「1ゲーム」、「1回のゲーム」とは、その一連の過程の1回分のことをいう。
「ストップボタン」とは、可変表示装置が備える表示列の図柄の可変表示の停止を指示するために遊技者が操作するための装置のことをいう。
「内部抽選」とは、ゲームの開始を契機として、予め定められた複数の役から1以上の役の当選または何れの役も当選しないハズレを、抽選により決定することをいう。
「役」とは、所定の特典に対応付けられた図柄組合せパターンのことをいう。役に対応する図柄組合せが入賞ライン上に停止表示した場合に、役に対応する特典が付与される(本明細書では、例えば入賞ライン上に、表示列の左から右にかけて図柄「X」、図柄「Y」、図柄「Z」が停止表示した場合に所定の特典を付与するような役を、「X−Y−Z」役と称する場合がある)。役の「入賞」とは、役に対応する図柄組合せが入賞ライン上に停止表示することをいう。役の「当選」とは、内部抽選の結果として、役の入賞が許容される状態になることをいう。役は、特典の種別に応じてボーナス役、小役、再遊技役に大別される。小役は、入賞に応じてメダルが払出される役である。再遊技役は、入賞に応じて再遊技が付与される役であって、入賞に応じて追加のベットなしに再度のゲームの開始が可能となる。ボーナス役は、入賞に応じてボーナスゲームが作動する役であって、入賞に応じてメダルの払出しに関して有利な状態に移行する。
「入賞ライン」とは、役の入賞を判定する対象である所定の図柄位置の組合せのことをいう。ベットに応じて入賞の判定が無効の状態から有効な状態に変化する。
「停止テーブル」とは、ストップボタンが操作された場合に、ストップボタンが操作されたタイミングに応じてリール上の図柄をどのように停止表示させるかを定義したテーブルのことをいい、リールの停止制御に利用される。
「役構成テーブル」とは、役に対応する図柄組合せと特典が定義されたテーブルのことをいい、入賞の判定処理以降の処理に利用される。
「ボーナスゲーム」とは、ボーナス役の入賞に応じて移行する遊技状態であって、ボーナスゲームが作動中の遊技状態は、ボーナスゲームが作動していない遊技状態と比較して、メダルの払出しに関して有利な状態である。ボーナスゲームは、遊技規則における「第一種特別役物」、「第一種特別役物に係る役物連続作動装置」、「第二種特別役物」、「第二種特別役物に係る役物連続作動装置」等によって実現される。
「AT」(アシストタイム)及び「ART」(アシストリプレイタイム)とは、小役を確実に入賞させるためのストップボタンの操作方法(押し順又は操作タイミング)が遊技者に報知される遊技状態のことである。報知された通りに遊技者がストップボタンを操作することで小役が入賞し、より多くのメダルを獲得することができる。通常遊技状態と比較して、再遊技役の当選確率が一定のものを「AT」といい、再遊技役の当選確率が高確率に変動するものを「ART」という。
「押し順」とは、ストップボタンの操作順序のことをいい、「順押し」とは、左、中、右の順序、「ハサミ押し」とは、左、右、中の順序、「逆押し」とは、右、中、左の順序でストップボタンを操作することをいう。「順押し」又は「ハサミ押し」以外の押し順のことを「変則押し順」という。
以下に、本発明に係る遊技機を、実施形態としてスロットマシンを例に説明する。
<2.遊技機の構成>(1)全体構成
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン1の概観を示す斜視図である。スロットマシン1は、前面が開口した箱状の本体2と本体2の前面に配置した前面扉3から構成されている。本体2と前面扉3とは片側で蝶番により開閉できるようになっている。前面扉3は、遊技者が遊技を行うためのボタン類を配置した操作部OP、リールユニットRLが備える各リールR1〜R3の図柄を視認するリール窓20や遊技の進行に係る情報を表示するための表示器類を配置したパネル表示部DP、遊技の進行に係る情報を表示するための液晶表示器類や電飾装置を配置した演出表示部TP及び受皿部BPから構成されている。
操作部OPには、操作部OPの上面右側にメダル投入口10を配置し、上面左側にベットボタン11が配置されている。メダル投入口10へのメダルの投入、またはベットボタン11を操作することにより、スロットマシン1に対してベットすることができる。ベットボタン11の下部位置の前面側には、リールユニットRLの各リールR1〜R3の回転の開始を指示するためのスタートレバー12を配置し、その右側には左リールR1の回転の停止を指示するための左ストップボタン13a、中リールR2の回転の停止を指示するための中ストップボタン13b及び右リールR3の回転の停止を指示するための右ストップボタン13cを配置し、遊技を進行させるための基本操作順序となる、ベットボタン11→スタートレバー12→左ストップボタン13a→中ストップボタン13b→右ストップボタン13cという、一連の流れの操作を行い易いようになっている。
スタートレバー12の左側には、貯留装置(RAM105におけるメダルのクレジット数の記憶領域のこと)に記憶されたクレジットを精算してメダル受皿40にメダルを払い出す精算ボタン14を配置する。この精算ボタン14は遊技をやめる場合に使用し、操作の頻度が低いことや遊技中に誤って操作しないよう、上記一連の操作の流れから外れる位置に配置してある。さらに操作部OPには、メダル貸機がスロットマシン1に接続されている場合に使用する貸出ボタン15、メダル貸機に挿入されたプリペイカードや現金を返却する返却ボタン16及びメダル貸機の貸出可能な度数表示が行われる度数表示器17が設けてある。なお、このように、スロットマシン1にメダル貸機が接続されている場合には、スロットマシン1のこれらの貸出ボタン15、返却ボタン16の操作によるメダル貸機の作動及び度数表示器17による度数表示は、メダル貸機の制御によって行われる。
パネル表示部DPには、1つのリールにつき3個の連続した図柄が目視でき、3つのリールで9個分の図柄をのぞむ透明アクリル板からなるリール窓20を設け、さらにリール窓20上には水平の入賞ラインLを有する。このリール窓20の左側には、入賞ラインLに対応した入賞ライン表示器21を設け、メダルを3枚投入すると入賞ラインLに対応した入賞ライン表示器21が点灯するようになっている。
また、遊技の結果、入賞ラインL上に役に対応する図柄の組み合わせが成立した場合には役の入賞となり、入賞ラインLに対応した入賞ライン表示器21が点滅表示し、遊技者に知らせるようになっている。また、リール窓20の右側には、役が入賞した場合に点灯する表示器や遊技状態に応じて点灯するLEDなどの複数のLEDが配置された遊技ガイド表示器22が設けられている。さらにリール窓20の下側には、貯留装置に蓄えられたクレジット数を表示するクレジット数表示器23a、特定の遊技状態におけるメダルの獲得枚数の表示を行う獲得枚数表示器23b、及び役が入賞した場合に付与された配当数を表示する配当数表示器23cから構成される遊技価値情報表示部23を有している。
演出表示部TPには、遊技の進行状態を画像で表示する液晶表示装置30、遊技の進行状態に応じて色彩や点灯パターンを変化させて表示させる電飾LED31及び遊技の進行状態に応じて変化させるBGMやボタン操作に応じた操作音、ガイド音声を出力するスピーカ32が配置されている。
受皿部BPには、メダル払出装置が駆動されてメダル払出口40aから排出されたメダルを貯めるメダル受皿40を設け、メダル受皿40の左側には灰皿を設けてある。
(2)リールユニットの構成
図2は、スロットマシン1のリールユニットRLの構造を示す説明図である。図2(A)は、リールユニットRL全体の構造を示し、図2(B)は、右リールの詳細の構造を示す。
リールR1〜R3は、透明なABS樹脂等からなり、軸部から放射線状に延びた複数のスポーク部と環状の枠からなるリール枠56a〜56cと、そのリール枠56a〜56cの周面に貼り付けられている21個の各種の図柄(図柄番号PN:1〜21)が印刷されたリール帯58a〜58cから構成される。リールR1〜R3は、ステッピングモータ54a〜54cに固定され回転動作するようになっている。リールR1〜R3の回転動作には、504ステップのパルスを供給することで1回転するステッピングモータ54a〜54cを使用し、所定のパルスを供給することで所定の図柄をリール窓20に表示させることができる。さらにLED(図示せず)を設置したバックライト装置53a〜53cを設け、リール帯58a〜58cの内側から光を照射できるようになっている。このように、リール帯58a〜58cの内側からバックライト装置53a〜53cによって光を照射することで、遊技者にリール帯58a〜58c上の図柄を目立たせることができる。
またスポーク部の一つに検知板57a〜57cを取り付け、リール位置検出センサ55a〜55cによって、リールR1〜R3が1回転するごとに1パルスのリール位置検出信号155a〜155cを出力できるようになっている。このリール位置検出信号155a〜155cを検知してから12ステップ進めたときに、図柄番号PN=1がリール窓の中央の入賞ラインL上に位置するように検知板57a〜57cとリール帯58a〜58cとの位置が設定してある。
リールユニットRLにおいて、リールR1〜R3、リールR1〜R3が固定されたステッピングモータ54a〜54c、バックライト装置53a〜53c及びリール位置検出センサ55a〜55cを、それぞれベース板52a〜52cに固定することで一つのユニット構成としている。また、リールユニットRLは、ベース板52a〜52cをリールユニットRLのケース体50に設けられたガイドレール51a〜51cに沿って挿入してケース体50内に収容するようになっている。
図3(A)は、リール帯58a〜58cに印刷された図柄の配置を示す説明図である。左、中、右のそれぞれのリールには21個の図柄を等間隔で配置して印刷されている。504ステップのパルスを供給することで1回転するステッピングモータ54a〜54cを使用しているので、21個の図柄を配置すると図柄の間隔は24ステップとなる。また、リール位置検出信号155a〜155cを検知してから12ステップ進めたときに、図柄番号PN=1がリール窓の中央の入賞ラインL上に位置するようにしたから、リール位置検出信号155a〜155cを検知してから36ステップ進めれば図柄番号PN=2が入賞ラインL上に位置し、60ステップ進めれば図柄番号PN=3が入賞ラインL上に位置し、492ステップ進めれば図柄番号PN=21が入賞ラインL上に位置することになる。492ステップより先に進めると、再びリール位置検出信号155a〜155cが検知される。これにより、リール位置検出信号155a〜155cが検知されたタイミングを基点にして、進めるステップ数により所定の図柄を入賞ラインL上に位置させることができる。
図3(B)は、スロットマシン1の入賞ラインLを示す説明図である。スロットマシン1は1つの入賞ラインLを備えている。入賞ラインLは、リール窓20内における各リールの中段の図柄位置により形成される。スロットマシン1は、入賞ラインL上に役に対応する図柄組合せが停止表示したと判定された場合に、役が入賞したと判定される。
<3.スロットマシンの電気的構成>
図4は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、遊技の主たる制御を行うメイン制御基板100A、液晶表示器に対して表示制御を行い画像表示する表示制御基板100B、パネル表示部DP又は演出表示部TPのLED類や音の演出の制御を行う電飾制御基板100Cを備えている。メイン制御基板100Aは、CPU(central processing unit)101、クロック発生回路a102、クロック発生回路b103、ROM(read−only memory)104、RAM(random−access memory)105、データ送出回路106、入出力ポート107から構成されている。なお、CPU101としてROMやRAMを内蔵しているものを採用することができる。その場合には、外付けのROM104、RAM105を備えなくてもよい。
CPU101は、ROM104に格納されたプログラムを、クロック発生回路a102で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、プログラムを逐次実行する。CPU101は、電源が投入されるとあらかじめ定められたアドレスからメインプログラムを実行し、クロック発生回路a102の周期とは異なるクロック発生回路b103で発生されられたINTR信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。ここで、INTR信号のタイミングは、例えば、2ミリ秒である。CPU101はプログラムの実行に応じて、フラグ類やカウンタ類などの各種の遊技情報をRAM105に保存する。外部から供給される電源が遮断した場合でも、RAM105は電池により記憶情報が保持されており、その後電源が復帰した場合には、電源断発生の直前の状態から再開する。CPU101は、入出力ポート107を介して各種ボタン、センサの状態を読み取り、各種モータ、LEDを駆動する。
ベット操作指示信号111a〜111c、開始操作指示信号112、停止操作指示信号113a〜113c及び精算操作指示信号114は、それぞれ操作部OPに設けられたベットボタン11、スタートレバー12、ストップボタン13a〜13c、精算ボタン14ボタンが遊技者に操作されたことに応じて出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に入力されることで検知される。
表示制御信号123a〜123cは、それぞれパネル表示部DPに設けられたクレジット数表示器23a、獲得枚数表示器23b、配当数表示器23cに表示するための表示信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。リール位置検出信号155a〜155cのそれぞれは、リールユニットRLのそれぞれのリールに対応し、リールが1回転するたびに1回検出する信号であり入出力ポート107を介してCPU101に入力される。リール駆動信号154a〜154cのそれぞれは、リールユニットRLのそれぞれのリールR1〜R3を駆動するステッピングモータ駆動信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。
メダル投入信号160は、メダル投入口10から通ずる前面扉3の内部に設けられたメダル検出装置に設けられたメダル投入センサが、投入されたメダルを検出した場合に出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に入力される。また、メダルブロック信号161はメダル検出装置に設けられたソレノイドを駆動する信号であり入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。メダル払出信号162は、メダル払出装置のメダル放出部に設けられたメダル払出センサが、メダル払出装置により払い出されたメダルを検出した場合に出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に送られる。また、払出駆動信号163はメダル払出装置に設けられたモータを駆動する信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。
CPU101は、データ送出回路106を介して表示制御基板100B及び電飾制御基板100Cへ各種コマンドを出力する。電飾制御基板100Cは、メイン制御基板100Aより各種コマンドを受信し、入賞ライン表示器21、遊技ガイド表示器22、電飾LED31による電飾装置の点灯制御、リールユニットRLに設けられたバックライト装置53a〜53cの点灯制御及びBGMなどのサウンドをスピーカ32から出力する。
表示制御基板100Bは、CPU(central processing unit)191、クロック発生回路c192、クロック発生回路d193、ROM(read−only memory)194、RAM(random−access memory)195、データ入力回路196及びグラフィックLSIとその周辺回路からなる表示回路197を備えている。このCPU191は、ROM194に格納されたプログラムを、クロック発生回路c192で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、プログラムを逐次実行する。CPU191は、電源が投入されるとあらかじめ定められたアドレスからメインプログラムを実行し、クロック発生回路c192の周期とは異なるクロック発生回路b193で発生されられたINTR1信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。ここで、INTR1信号のタイミングは、例えば、2ミリ秒とする。CPU191のストローブ信号は、プログラムの実行に応じて、フラグ類やカウンタ類などの各種の遊技情報をRAM195に保存する。また、メイン制御基板100Aのデータ送出回路からのデータ送出タイミングに同期して送出されるストローブ信号に基づいてINTR2信号を発生させ、このINTR2信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。
<4.ゲーム基本処理>
スロットマシン1における1回のゲームに係る処理の流れを、図5を用いて説明する。
<4−1.処理の流れ>
(1)メダル受付処理
スロットマシン1は、メダル投入口10へメダルが投入されると、投入されたメダルを受け付けてスロットマシン1の内部に取り込むか、投入されたメダルを受け付けずにメダル受皿40に返却する(Sa501)。
具体的には、ベット数が3かつクレジット数が50未満の場合にメダル投入口10へメダルが投入されると、CPU101は、投入されたメダルをスロットマシン1の内部に取り込むとともに、投入されたメダルの枚数だけクレジット数を加算する。また、ベット数が3かつクレジット数が50の場合にメダル投入口10へメダルが投入されると、CPU101は、メダル検出装置に設けられたソレノイドを駆動して、投入されたメダルをメダル受皿40に返却する。
(2)ベット処理
スロットマシン1は、メダル投入口10へのメダルの投入、ベットボタン11の操作、または再遊技役の入賞に応じて、ゲームの開始に必要なベット数を設定する(Sa502)。
具体的には、ベット数が3未満の場合にメダル投入口10にメダルが投入されると、CPU101は、投入されたメダルの枚数だけベット数を加算する。また、ベット数が3未満の場合にベットボタン11が操作されると、CPU101は、クレジット数を減算してベット数を加算する。また、再遊技役が入賞した場合には、CPU101は、そのゲームでベットされていたベット数を、クレジット数の減算なしに再びベットする自動ベット処理を実行する。
(3)レバー受付処理
スロットマシン1は、3枚のメダルがベットされている状態でスタートレバー12の操作を受け付けた場合にゲームを開始させる(Sa503)。具体的には、ベット数が3に設定された状態でスタートレバー12が操作されると、CPU101は、後述する内部抽選処理以降の遊技処理を実行する。一方で、ベット数が3未満に設定された状態でスタートレバー12が操作された場合には、CPU101は、内部抽選処理以降の遊技処理を実行しない。
(4)内部抽選処理
スロットマシン1は、ゲームの開始にともない、予め定められた複数の役から1以上の役の当選または何れの役も当選しないハズレを、抽選により決定する(Sa504)。ベット数が3に設定された状態でスタートレバー12が操作されると、CPU101は、内部抽選処理を実行する。内部抽選処理の詳細については後述する。
(5)リール回転処理
スロットマシン1は、内部抽選処理の実行とともに、リールR上に配置された図柄を可変表示させるためにリールR1〜R3のそれぞれを回転動作させる(Sa505)。具体的には、CPU101は、ステッピングモータ54a〜54cのそれぞれに対して継続的にパルスを供給することで、リールR1〜R3のそれぞれを回転させる。リール回転処理の詳細については後述する。
(6)リール停止処理
スロットマシン1は、リールRの回転中にストップボタン13が操作されるとリールRの回転動作を停止させる(Sa506)。リールRの回転中にストップボタン13が操作されると、CPU101は、操作されたストップボタン13に対応するリールRが固定されたステッピングモータ54に所定のパルスを供給することで、対応するリールRの回転動作を停止させる。リール停止処理の詳細については後述する。
(7)図柄判定処理
スロットマシン1は、リールR1〜R3の全てが停止した後に、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せを判定する(Sa507)。リールR1〜R3の全てが停止した後に、CPU101は、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが、予め定められた所定の図柄組合せであるか否かを判定する。このとき、再遊技役が入賞したと判定した場合には、CPU101は、そのゲームでベットされていたベット数を、クレジット数の減算なしに再びベットする自動ベット処理を実行する(Sa502)。図柄判定処理の詳細については後述する。
(8)メダル払出処理
スロットマシン1は、入賞ラインL上に小役に対応する図柄組合せが停止表示されたと判定した場合には、小役の種類に対応する枚数のメダルの払出処理を実行する(Sa508)。メダルの払出処理では、クレジット数が50未満まではクレジット数を加算させ、クレジット数が50を超えた分についてはメダル受皿40にメダルを払い出す。
<4−2.各処理の詳細説明>
上述した1回のゲームに係る各処理の詳細について説明する。
(1)内部抽選処理の詳細
スロットマシン1における内部抽選処理の詳細について説明する。内部抽選処理は、予め定められた複数の役から、1もしくは複数の役の当選または何れの役も当選しないハズレを抽選により決定するための処理であり、図6に示す内部抽選テーブルを用いて実行される。内部抽選テーブルでは、1または複数の役と、抽選確率を示す抽選値との対応関係が定義されている。
CPU101は、スタートレバー12の操作を受け付けると、不図示の乱数発生器から0〜65535の範囲から1つの乱数値を取得する。次に、取得した乱数値を、内部抽選テーブルで定義された複数の抽選値と順次に比較しながら、該当する抽選値を特定する。より具体的には、CPU101は、乱数発生器から取得した乱数値と、内部抽選テーブルにおける1番目の抽選値とを比較する。比較した結果、乱数値が抽選値未満の場合には、1番目の抽選値に対応付けられた役の当選を決定する。乱数値が抽選値以上の場合には、乱数値と、1番目の抽選値に2番目の抽選値を加算した値とを比較する。比較した結果、乱数値が1番目と2番目の抽選値の合計未満の場合には、2番目の抽選値に対応付けられた役の当選を決定する。
このように、乱数値が、1番目からN番目までの抽選値の合計値未満となるまで繰り返したときのN番目の抽選値に対応付けられた役を、当選する役として決定する。例えば、CPU101は、乱数発生器から取得した乱数値が3077である場合、乱数値は1番目の抽選値(300)以上であるので、この値に2番目の抽選値(2500)を加える。乱数値(3077)は、1番目と2番目の抽選値の合計値(2800)以上であるので、これに3番目の抽選値(500)を加算する。乱数値(3077)は、1番目〜3番目の抽選値の合計値(3300)未満であるので、3番目の抽選値(500)に対応付けられた「スイカ1」役の当選を決定する。
以上のように、内部抽選処理では、内部抽選テーブルを利用して、乱数発生器から取得した乱数値に該当する抽選値を特定し、特定した抽選値に対応する役の当選を決定する。なお、本明細書では、内部抽選処理の結果として当選が決定され得る役のグループを、内部抽選テーブルで定義された複数の抽選値のそれぞれと対応付けて、抽選対象(N)の様に称する場合がある。
(2)リール回転処理の詳細
スロットマシン1におけるリール回転処理の詳細について説明する。上述したように、スロットマシン1は、ステッピングモータ54にパルスを供給することでリールRを回転動作させる。
(2−1)ウェイト処理
スロットマシン1は、リールRを回転動作に先だって、各ゲーム間における最小遊技時間を確保するためのウェイト処理を実行する。リール回転処理におけるウェイト処理に係る処理の流れを、図7を用いて説明する。
まず、スロットマシン1は、インターバルタイマの値が最小遊技時間を経過しているか否かを判断する(Sa701)。具体的には、CPU101は、RAM105に記憶されたインターバルタイマの値が、最小遊技時間を超えているか否かを判断する。スロットマシン1において、最小遊技時間は4.1秒に予め設定されている。CPU101は、インターバルタイマの値が最小遊技時間を超えていると判断した場合には処理を先に進め(Sa701:YES)、インターバルタイマの値が最小遊技時間を超えていないと判断した場合には、インターバルタイマの値が最小遊技時間を超えるまで処理を待機する(Sa701:NO)。これが、スロットマシン1における、各ゲーム間における最小遊技時間を確保するためのウェイト処理である。
CPU101は、インターバルタイマの値が最小遊技時間を超えていると判断した場合には、インターバルタイマの値を0にリセットするとともに(Sa702)、インターバルタイマの計時を開始させる(Sa703)。CPU101は、インターバルタイマをリセットして計時を開始させた後に、以降の処理を実行する。
以上のように、スロットマシン1では、3枚のメダルがベットされている状態でスタートレバー12の操作を受け付けた後に実行されるウェイト処理により、各ゲーム間の間隔が最小遊技時間である4.1秒以上となるよう制御される。
リールRが回転動作を開始してからストップボタン13が操作されるまでの間は、リールRは回転動作が継続される。そして、この間にもインターバルタイマは計時される。従って、リールRが回転動作を開始してからストップボタン13が操作されるまでの期間が長いほど、次回のゲームにおけるウェイト処理での待機時間は短くなり、リールRが回転動作を開始してからストップボタン13が操作されるまでの期間が短いほど、次回のゲームにおけるウェイト処理での待機時間は長くなる。このように、リールRが回転動作を開始してから、遊技者によりストップボタン13が操作されるまでの期間に応じて、次回のゲームにおけるウェイト処理での待機時間は変化する。
(2−2)基本処理
スロットマシン1は、上述したウェイト処理の後に、ステッピングモータ54にパルスを供給することでリールRを回転動作させる。メイン制御基板100A(CPU101)は、各リールRに供給したパルスのステップ数をそれぞれRAM105に保持しており、各リールRにパルスを供給するたびにステップ数をそれぞれ加算して更新する。また、CPU101は、リール位置検出センサ55から出力されるリール位置検出信号155が入力されると、対応するリールRについてのステップ数を0にリセットする。
このように、CPU101は、リール位置検出信号155が入力された時点で、リールの回転位置が基準回転位置にあると判断できるので、基準回転位置から供給したステップ数を管理することで、現在のリールの回転位置を常に把握することができる。
図8を用いて、スロットマシン1のリール回転処理における基本処理に係る処理の流れを説明する。なお、本処理は、上述したCPU101で実行される割込みプログラム内で実行される処理であり、リールRの回転動作が開始されてから、周期的に発生する割込みのたびに実行される。また、本処理は1つのリールRに対して実行される処理であり、複数のリールRが回転動作している場合は、回転動作する各リールRに対してそれぞれ実行される。
リール回転処理において、CPU101は、回転動作の対象であるリールRに対応するステッピングモータ54に対して、パルス(ステッピングモータ駆動信号)を供給する(Sa801)。これにより、リールRが1ステップだけ回転動作する。CPU101は、ステッピングモータ54に対してパルスを供給したことに応じて、ステップ数に1を加算する(Sa802)。これにより、CPU101は、ステッピングモータ54に供給した累積のパルス数を把握することができる。
次に、CPU101は、リール位置検出信号155が入力されているか否かを判定する(Sa803)。リール位置検出信号155が入力されていない場合は(Sa803:NO)、現在のステップ数が504を超えているか否かを判定する(Sa804)。現在のステップ数が504を超えていない場合は、そのまま処理を終了する(Sa804:NO)。
一方で、リール位置検出信号155が入力されている場合は(Sa803:YES)、現在のステップ数が504より少ないか否かを判定する(Sa805)。現在のステップ数が504より少なくない場合は(Sa805:NO)、ステップ数を0にリセットする(Sa806)。これにより、CPU101は、リールRの回転位置が基準回転位置に到達した時点からステッピングモータ54に供給した累積のパルス数を把握することができる。
これに対して、現在のステップ数が504より少ない場合には(Sa805:YES)、CPU101は、リールRの回転動作が異常状態にあると判断し、所定のエラー処理を実行する(Sa807)。これは、リールRの回転位置が基準回転位置に到達した時点から1周分を回転動作させるために必要な504パルスをステッピングモータ54に供給するよりも前に、リールRの回転位置が基準回転位置に到達してしまったことを意味する。つまり、何らかの理由によりリールが脱調してしまい、CPU101が把握しているリールRの回転位置と、実際のリールRの回転位置とのズレが発生していることを意味する。
また、現在のステップ数が504を超えているか否かを判定した際に(Sa804)、現在のステップ数が504を超えている場合(Sa804:YES)も、CPU101は、リールRの回転動作が異常状態にあると判断し、所定のエラー処理を実行する(Sa807)。これは、リールRの回転位置が基準回転位置に到達した時点から1周分を回転動作させるために必要な504パルスよりも多くのパルスをステッピングモータ54に供給しているにも関わらず、リールRの回転位置が基準回転位置に到達していないことを意味する。つまり、上述したケースと同様に、何らかの理由によりリールが脱調してしまい、CPU101が把握しているリールRの回転位置と、実際のリールRの回転位置とのズレが発生していることを意味する。
このように、スロットマシン1のリール回転処理において、CPU101は、現在のリールの回転位置を常に把握しながら、リールRの回転動作を制御している。また、リールRが脱調したことを正確に把握することができる。
(3)リール停止処理の詳細
スロットマシン1におけるリール停止処理の詳細について説明する。
スロットマシン1は、リールRの回転中にストップボタン13の操作を受け付けると、リールRの回転を停止させる。より具体的には、CPU101は、リールRの回転中にストップボタン13a〜13cのいずれかの操作を受け付けると、操作を受け付けたストップボタン13に対応するリールRを停止させる制御を実行する。これを、リールR1〜R3の全てが停止するまで繰り返す。このとき、CPU101は、ストップボタン13に対する操作がなされた時点から、最大4図柄分のリールの回転量の範囲内において、対応するリールRを停止させる。また、CPU101は、内部抽選処理により何らかの役の当選が決定されている場合には、当選した役に係る図柄を入賞ラインL上に引き込むように、リールRを停止させる。
例えば、CPU101は、リールR1〜R3が回転中であって、内部抽選処理により「スイカ1」役の当選が決定している状況において、左リールR1における図柄番号PN=15の「プラム」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで左ストップボタン13aが操作された場合、左リールR1を2図柄分だけ回転移動させて図柄番号PN=17の「スイカ」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで、左リールR1を停止させる。
次に、CPU101は、中リールR2における図柄番号PN=7の「チェリー」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで中ストップボタン13bが操作された場合、中リールR2を4図柄分だけ回転移動させて図柄番号PN=11の「スイカ」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで、中リールR2を停止させる。
次に、CPU101は、右リールR3における図柄番号PN=7の「ベル」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで右ストップボタン13cが操作された場合、右リールR3を2図柄分だけ回転移動させて図柄番号PN=9の「チェリー」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで、右リールR3を停止させる。リールR1〜R3の全てが停止した結果、入賞ラインL上には「スイカ」図柄(左リールR1)、「スイカ」図柄(中リールR2)、「チェリー」図柄(右リールR3)、が停止する。
内部抽選処理により「スイカ1」役の当選が決定していたにも関わらず右リールR3において入賞ラインL上に「スイカ」図柄を停止させないのは、右リールR3において、右ストップボタン13cが操作されたタイミングである図柄番号PN=7の図柄の位置から4図柄分先の図柄番号PN=11の図柄までの間に、「スイカ」図柄が存在しないためである。このようなタイミングでストップボタン13が操作された場合には、ストップボタン13が操作されたタイミングにおいて入賞ラインL上に位置する図柄から4図柄分先までの範囲内で予め定められた図柄を、入賞ラインL上に停止させる。
図9は、スロットマシン1におけるリール停止処理で用いられる停止テーブルの構成を示している。この停止テーブルは、内部抽選処理により「スイカ1」役の当選が決定している場合において、順押し(左リールR1に対応するストップボタン13a、中リールR2に対応するストップボタン13b、右リールR3に対応するストップボタン13cの順番で操作されること)された場合に用いられる停止テーブルを示している。
「図柄番号PN」はストップボタン13が操作されたタイミングで入賞ラインL上に位置する図柄の図柄番号、「滑りコマ数」は上記のタイミングでストップボタン13が操作された場合に、リールRが停止するまでにリールRを回転移動させる移動量を図柄数で示したものである。例えば、CPU101は、左リールR1が回転中に、図柄番号PN=17の「スイカ」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで左ストップボタン13aが操作されると、図柄番号PN=17に対応する滑りコマ数は「0」なので、図柄番号PN=17の「スイカ」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで、左リールR1を停止させる。
また、CPU101は、図柄番号PN=16の「ベル」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで中ストップボタン13aが操作されると、図柄番号PN=17に対応する滑りコマ数は「1」なので、図柄番号PN=17の「スイカ」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで、左リールR1を停止させる。また、CPU101は、図柄番号PN=15の「プラム」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングでストップボタン13aが操作されると、図柄番号PN=17に対応する滑りコマ数は「2」なので、図柄番号PN=17の「スイカ」図柄が入賞ラインL上に位置するタイミングで、左リールR1を停止させる。上記以外のタイミングでストップボタン13が操作された場合も、上記同様に、対応する滑りコマ数だけリールRを回転移動させて左リールR1を停止させる。
このように、CPU101は、特定のストップボタン13の操作に対して、ストップボタン13の操作タイミング応じた適切な滑りコマ数を取得するために予め定められた所定の要素データを適宜に組み合わせて構成される停止テーブルを用いて、リール停止処理を実行する。停止テーブルのデータ要素は、ベット数、内部抽選処理における当選の状態、停止済のリールRの停止の状態、及びストップボタン13の操作タイミングに対して同一の停止結果を得られることを前提としつつ、許容された引き込み範囲内で、当選している役に係る図柄組合せを入賞ラインL上に成立させるように、かつ当選していない役に係る図柄組合せを入賞ラインL上に成立させないようにするためのデータが予め定義されている。
(4)図柄判定処理の詳細
スロットマシン1における図柄判定処理の詳細について説明する。CPU101は、リールR1〜R3の全てが停止した後に、図柄判定処理を実行する。図10は、スロットマシン1における図柄判定処理で用いられる役構成テーブルの構成を示している。役構成テーブルでは、役ごとに、役に対応する図柄組合せと、役が入賞した場合に遊技者に付与する配当とが定義されている。「ANY」はいかなる図柄でもよいことを示している。
CPU101は、入賞ラインL上に停止した図柄組合せ(入賞ラインL上に停止した、左リールR1の図柄、中リールR2の図柄、及び右リールR3の図柄の組合せ)が、役構成テーブルで定義された図柄組合せのいずれかと一致するか否かを判定する。CPU101は、役構成テーブルで定義された図柄組合せのいずれかと一致すると判定した場合は、その図柄組合せに対応する役が入賞したと判定し、役構成テーブルで定義された図柄組合せのいずれにも一致しないと判定した場合には、何れの役にも入賞していないと判定する。
CPU101は、図柄判定処理により再遊技役である「リプレイ」役に入賞したと判定した場合に、自動ベット処理を実行する(図5:Sa507→Sa502)。自動ベット処理では、直前のゲームを開始させるためのベット数と同数のベット数を、RAM105に記憶するベットカウンタに設定する。CPU101は、図柄判定処理により「リプレイ」役に入賞していないと判定した場合であって、図柄判定処理により小役に入賞したと判定した場合に、入賞した小役に対応する配当で示された枚数のメダルを払出すためにメダル支払処理を実行する。
小役とは、配当としてのメダルの支払いが対応付けられた役であり、スロットマシン1においては、「チェリー1」役、「チェリー2」役、「スイカ1」役、「スイカ2」役、「ベル」役、「制御1」役、「制御2」役、「制御3」役、「制御4」役、「制御5」役、「制御6」役、及び「制御7」役が該当し、それぞれ2枚、2枚、3枚、3枚、9枚、1枚、1枚、1枚、1枚、1枚、1枚、及び1枚の配当が対応付けられている。CPU101は、メダル支払処理において、入賞したと判定した役に対応する配当に応じた値を、貯留装置に加算する。CPU101は、貯留装置のクレジット数が、メダル払出装置を駆動して50枚を超えた分の遊技メダルをメダル受皿40に払い出す。
<5.ATゲーム> スロットマシン1は、通常の遊技状態である通常遊技状態と、通常遊技状態と比較して遊技者にとって有利な遊技状態であるAT状態とを備える。スロットマシン1は、所定の開始条件が成立したことを契機として、遊技状態を通常遊技状態からAT状態に移行させ、所定の継続条件が成立したことを契機として、遊技状態をAT状態のまま維持してAT状態を継続させ、所定の終了条件が成立したことを契機として、遊技状態をAT状態から通常遊技状態に移行させる。このように、スロットマシン1は、通常遊技状態とAT状態との間で遊技状態を切り替え、遊技状態がAT状態である場合には、AT状態の継続を判定しながら遊技を進行させる。
スロットマシン1におけるAT状態では、内部抽選処理の結果として特定の抽選対象が抽選された場合に、その抽選対象に属する配当の異なる複数の小役のうち、最も配当の高い小役を入賞させるためのストップボタンの押し順(操作の順序)を遊技者に報知する遊技状態のことをいう。このとき、報知された押し順以外の押し順でストップボタンが操作された場合には、最も配当の高い小役は入賞させずに、ストップボタンの操作のタイミングに応じて配当の最も低い小役を入賞させるか、または小役を入賞させない。一方で、「通常遊技状態」とは、上述した小役を入賞させるための押し順を遊技者に報知しない状態のことである。
<5−1.押し順報知> スロットマシン1のAT状態における押し順の報知に係る処理の流れを、図11を用いて説明する。メイン制御基板100A(CPU101)は、内部抽選処理が実行されると、現在の遊技状態がAT状態であるか否かを判定する(Sa1101)。CPU101は、遊技状態がAT状態ではないと判定した場合には、そのまま処理を終了する(Sa1101:NO)。一方で、CPU101は、遊技状態がAT状態であると判定した場合には(Sa1101:YES)、内部抽選処理の結果に基づいて報知内容を特定する処理を実行する(Sa1102)。次に、特定された報知内容に応じた報知の実行を、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに指示する(Sa1103)。図示は省略するが、表示制御基板100B(CPU109)は、メイン制御基板100A(CPU101)から受け付けた報知の実行に係る指示に従って、特定された報知内容を液晶表示装置30に出力させる。
報知内容を特定する処理(Sa1102)は、図12に示す押し順報知テーブルを用いて実行される。押し順報知テーブルでは、内部抽選処理による抽選結果と、液晶表示装置30に表示すべき報知内容との対応関係が定義されている。押し順報知テーブルでは、抽選対象6と、第1停止として左ストップボタン13aを操作を促す報知内容、抽選対象7と、第1停止として中ストップボタン13bの操作を促す報知内容、抽選対象8と、第1停止として右ストップボタン13cを操作を促す報知内容、とがそれぞれ対応付けられており、その他の抽選対象には、報知を行わないことが対応付けられている。CPU101は、報知内容を特定する処理において、押し順報知テーブルを参照することで、内部抽選処理による抽選結果に基づいて、液晶表示装置30に出力させるための報知内容を特定する。このように、スロットマシン1は、遊技状態がAT状態である場合においては内部抽選処理の結果に応じた報知内容を遊技者に報知する。
<5−2.停止制御> スロットマシン1における、内部抽選処理の結果としてAT状態での押し順の報知の対象となる抽選対象が抽選された場合のリール停止処理について説明する。
(1)払出し数優先 スロットマシン1は、内部抽選処理で当選した役を可能な限り入賞させるようにリール停止処理を実行する。つまり、ストップボタン13が操作された時点から、引き込み可能な範囲内(最大4図柄分のリールの回転量の範囲内)において、当選している役に係る図柄組合せを構成する図柄が存在する場合には、当該図柄を入賞ラインL上に引き込んで停止させる。
以下に、図6で示す内部抽選テーブルを用いた内部抽選処理により抽選対象6が抽選された場合を例にとって説明する。この状態において、CPU101は、当選した役である「ベル」役、「制御1」役、「制御2」役、「制御3」役、「制御4」役、及び「制御5」役のいずれかの役を可能な限り入賞させるようにリール停止処理を実行する。
〔第1停止[左]正解時における第1停止[左]操作〕 CPU101は、第1停止として左ストップボタン13aが操作された場合に、左ストップボタン13aが時点での引き込み可能な範囲内に、当選役である「ベル」役を構成する「ベル」図柄が存在し、他の当選役である「制御1〜4」役のいずれかを構成する「スイカ」図柄、又は「制御5」役を構成する「プラム」図柄が存在しない場合には、「ベル」図柄を、入賞ラインL上に停止させるように、左リールR1に対するリール停止処理を実行する。
一方で、CPU101は、第1停止として左ストップボタン13aが操作された場合に、左ストップボタン13aが操作された時点での引き込み可能な範囲内に、当選役である「ベル」役(9枚配当)を構成する「ベル」図柄が存在し、さらに他の当選役である「制御1〜4」役(1枚配当)のいずれかを構成する「スイカ」図柄、又は「制御5」役(1枚配当)を構成する「プラム」図柄が存在する場合においては、配当が最も高い「ベル」役を構成する図柄である「ベル」図柄を、入賞ラインL上に停止させるように、左リールR1に対するリール停止処理を実行する。
つまり、CPU101は、内部抽選処理により抽選対象6が抽選された状況において第1停止で左ストップボタン13aが操作された場合には、左ストップボタン13aの操作のタイミングに関わらず、必ず「ベル」図柄を入賞ラインL上に停止させるように、左リールR1に対するリール停止処理を実行する。
左リールR1で入賞ラインL上に「ベル」図柄が停止した時点で、入賞の可能性のある役は「ベル」役しか残されていない。このため、CPU101は、中ストップボタン13bと右ストップボタン13cの操作の順番や操作のタイミングに関わらず、中リールR2、右リールR3のそれぞれにおいて、「ベル」役を構成する「ベル」図柄を入賞ラインL上に停止させるように、中リールR2、右リールR3のそれぞれに対するリール停止処理を実行する。
スロットマシン1では、各リールRにおける各「ベル」図柄は、最大4図柄の間隔で配置されている。つまり、内部抽選処理により抽選対象6が抽選された状況において第1停止として左ストップボタン13aが操作された場合には、どのようなタイミングでストップボタン13が操作された場合でも、ストップボタン13が操作された時点での引き込み可能な範囲内に存在する「ベル」図柄を停止させるように、各リールRに対するリール停止処理を実行することが可能である。
(2)組合せ数優先〔第1停止[左]正解時における第1停止[右]操作〕 上述した状況において、CPU101は、第1停止として右ストップボタン13cが操作された場合に、右ストップボタン13cが時点での引き込み可能な範囲内に、当選役である「制御3〜5」役のいずれかを構成する「プラム」図柄が存在し、他の当選役である「ベル」役を構成する「ベル」図柄、「制御1」役を構成する「バー」図柄、又は「制御2」役を構成する「チェリー」図柄が存在しない場合には、「プラム」図柄を、入賞ラインL上に停止させるように、右リールR3に対するリール停止処理を実行する。
一方で、CPU101は、第1停止として右ストップボタン13cが操作された場合に、右ストップボタン13cが時点での引き込み可能な範囲内に、当選役である「制御3〜5」役のいずれかを構成する「プラム」図柄(3種類の役の入賞に寄与)が存在し、さらに他の当選役である「ベル」役を構成する「ベル」図柄(1種類の役の入賞に寄与)、「制御1」役を構成する「バー」図柄(1種類の役の入賞に寄与)、又は「制御2」役を構成する「チェリー」図柄(1種類の役の入賞に寄与)が存在する場合においても、入賞が可能な役に係る図柄組合せを最も多く構成する図柄である「プラム」図柄を、入賞ラインL上に停止させるように、右リールR3に対するリール停止処理を実行する。
つまり、CPU101は、内部抽選処理により抽選対象6が抽選された状況において第1停止で右ストップボタン13cが操作された場合には、右ストップボタン13cの操作のタイミングに関わらず、必ず「プラム」図柄を入賞ラインL上に停止させるように、右リールR3に対するリール停止処理を実行する。
スロットマシン1では、各リールRにおける各「プラム」図柄は、最大4図柄の間隔で配置されている。つまり、内部抽選処理により抽選対象6が抽選された状況において第1停止として右ストップボタン13cが操作された場合には、どのようなタイミングでストップボタン13が操作された場合でも、ストップボタン13が操作された時点での引き込み可能な範囲内に存在する「プラム」図柄を停止させるように、各リールRに対するリール停止処理を実行することが可能である。
右リールR3で入賞ラインL上に「プラム」図柄が停止した時点で、入賞の可能性のある役は「制御3〜5」役のいずれかしか残されていない。このため、CPU101は、第2停止で中ストップボタン13bが操作された場合に、中ストップボタン13bが操作された時点での引き込み可能な範囲内に、「制御3」役を構成する「プラム」図柄、「制御4」役を構成する「ベル」図柄、又は「制御5」役を構成する「7」図柄が存在する場合には、いずれかの図柄を入賞ラインL上に停止させるように、中リールR2に対するリール停止処理を実行する。
次に、CPU101は、第3停止で左ストップボタン13aが操作された場合においても、左ストップボタン13aが操作された時点での引き込み可能な範囲内に存在する図柄のうち、右リールR3及び中リールR2が停止した時点で残されている入賞の可能性のある役を構成する図柄を入賞ラインL上に停止させるように、左リールR1に対するリール停止処理を実行する。
スロットマシン1では、各リールRにおける各「プラム」図柄は、最大4図柄の間隔で配置されている。つまり、内部抽選処理により抽選対象6が抽選された状況において第1停止として右ストップボタン13cが操作された場合には、どのようなタイミングで右ストップボタン13cが操作された場合でも、右ストップボタン13cが操作された時点での引き込み可能な範囲内に存在する「プラム」図柄を停止させるように、右リールR3に対するリール停止処理を実行することが可能である。つまり、内部抽選処理により抽選対象6が抽選された状況において第1停止として右ストップボタン13cが操作された場合には、「ベル」役は入賞しない。
〔第1停止[左]正解時における第1停止[中]操作〕 詳細な説明は省略するが、上述した状況において、CPU101は、第1停止として中ストップボタン13bが操作された場合には、上述した第1停止として右ストップボタン13cが操作された場合におけるリール停止処理と同様に、当選役のうち、「ベル」役以外の役を可能な限り入賞させるように、リール停止処理を実行する。
(3)まとめ このように、スロットマシン1は、内部抽選処理により抽選対象6が抽選された状況において、第1停止で左ストップボタン13aが操作された場合には必ず「ベル」役を入賞させ、第1停止で左ストップボタン13a以外のストップボタン13が操作された場合には必ず「ベル」役を入賞させないように、リール停止処理を実行する。また、内部抽選処理により抽選対象7が抽選された状況において、第1停止で中ストップボタン13bが操作された場合には必ず「ベル」役を入賞させ、第1停止で中ストップ
ボタン13b以外のストップボタン13が操作された場合には必ず「ベル」役を入賞させないように、リール停止処理を実行する。また、内部抽選処理により抽選対象8が抽選された状況において、第1停止で右ストップボタン13cが操作された場合には必ず「ベル」役を入賞させ、第1停止で右ストップボタン13c以外のストップボタン13が操作された場合には必ず「ベル」役を入賞させないように、リール停止処理を実行する。
以上のように、スロットマシン1は、内部抽選処理により特定の結果が得られた場合において、通常遊技状態では確実には入賞させることができない「ベル」役を、AT状態では報知された押し順の通りにストップボタン13を操作することにより、確実に入賞させることができる。
<5−3.状態管理>(1)AT状態の開始 スロットマシン1は、所定の条件の成立を契機として、遊技状態を通常遊技状態からAT状態に移行させてAT状態を開始させる。以下に、スロットマシン1におけるAT状態の開始に係る処理として、AT抽選処理に係る処理の流れを、図13を用いて説明する。
CPU101は、内部抽選処理の結果として特定の抽選対象(以下「特定抽選対象」という)が抽選されたか否かを判定する(Sa1301)。スロットマシン1における特定抽選対象とは、抽選対象1〜4のことをいい、他の抽選対象5〜9(以下「通常抽選対象」という)と比較して、内部抽選処理により抽選される確率が相対的に低い抽選対象のことである。CPU101は、特定抽選対象が抽選されていないと判定した場合は、そのまま処理を終了する(Sa1301:NO)。
一方で、CPU101は、特定抽選対象が抽選されたと判定した場合は(Sa1301:YES)、AT抽選処理を実行する(Sa1302)。AT抽選処理とは、ATの当選または非当選を抽選により決定する処理である。
図14は、AT抽選処理に利用されるAT抽選テーブルを説明するための説明図である。AT抽選テーブルでは、内部抽選処理による抽選結果と、抽選確率を示す抽選値との対応関係が定義されている。より具体的には、AT抽選処理において、CPU101は、不図示の乱数発生器から0〜65535の範囲で取得した乱数値と、内部抽選処理における抽選結果に対応する抽選値とを比較して、乱数値が抽選値よりも小さい場合に、ATに当選したと判断する。
AT抽選処理を実行した後、CPU101は、AT抽選処理によりATに当選したか否かを判定する(Sa1303)。CPU101は、ATに当選していないと判定した場合は、そのまま処理を終了する(Sa1303:NO)。一方で、CPU101は、ATに当選したと判定した場合は(Sa1303:YES)、ATセット開始フラグを初期化する。具体的には、RAM105に記憶されたATゲームの1セットの開始時を示すフラグであるATセット開始フラグを1に設定する。次に、CPU101は、遊技状態をAT状態に移行させる(Sa1305)。具体的には、CPU101は、遊技状態としてAT状態を示す情報を設定してRAM105に記憶する。スロットマシン1は、遊技状態が通常遊技状態からAT状態に移行したことを契機として、AT状態が開始される。
図示は省略しているが、このとき、CPU101は、AT状態が開始されたことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに対して送信する。表示制御基板100Bは、このコマンドを受信して、AT状態が開始されたことを表現する演出を液晶表示装置30に表示させる。
(2)AT状態の継続 スロットマシン1は、AT状態において、遊技者の立場を象徴するキャラクタである自キャラクタと、自キャラクタに敵対するキャラクタである敵キャラクタとが対決するバトル演出としてAT状態が表現される。自キャラクタと敵キャラクタとが対決を繰り返し、自キャラクタが敵キャラクタに敗北するまでAT状態が継続するという内容が、バトル演出により表現される。
スロットマシン1におけるバトル演出に係る処理の流れを、図15を用いて説明する。この処理は、1回のゲームが実行されるたびに実行される処理である。まず、CPU101は、ATゲームの1セットの開始時か否かを判定する(Sa1501)。具体的には、CPU101は、本判定において、RAM105に記憶されたATゲームの1セットの開始時を示すフラグであるATセット開始フラグが1を示す場合に肯定と判定し、当該フラグが0を示す場合に否定と判定する。
なお、ATゲームの1セットとは、AT状態が開始されてから自キャラクタまたは敵キャラクタのいずれかが敗北するまでのゲーム期間のことをいい、敵キャラクタが敗北した場合には、当該ATゲームの1セットを終了して次の1セットのATゲームを開始させる。自キャラクタが敗北した場合には当該ATゲームの1セットを終了するとともにAT状態を終了させる。つまり、ATセット開始フラグが1を示す場合とは、1セットのATゲームにおける初回のゲームである場合を示している。
CPU101は、ATゲームの1セットの開始時であると判定した場合には(Sa1501:YES)、バトル変数の初期化に係る処理を実行する(SA1502)。具体的には、CPU101は、自キャラクタの体力を示す変数HP1に初期値として4を、敵キャラクタの体力を示す変数HP2に初期値として4を、対決の優劣に係る度合いを示す変数DPtに初期値として0を設定してRAM105に記憶する。また、RAM105に記憶されたATセット開始フラグを0に設定する。バトル変数の初期化に係る処理は、ATゲームの1セットの開始時に実行されるので、ATゲームにおいて当該1セットの初回のゲームに1度だけ実行される処理である。
図示は省略しているが、このとき、CPU101は、自キャラクタと新たに出現した敵キャラクタが対決するバトル演出が開始されたことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに対して送信する。表示制御基板100Bは、このコマンドを受信して、自キャラクタと新たに出現した敵キャラクタが対決するバトル演出が開始されたことを表現する演出を液晶表示装置30に表示させる。
CPU101は、ATゲームの1セットの開始時ではないと判定した場合(Sa1501:NO)、またはバトル変数の初期化に係る処理(Sa1502)を実行した後に、バトル演出における行動抽選に係る処理を実行する(Sa1503)。スロットマシン1では、バトル演出における1ゲームごとの行動パターンとして、行動パターンA〜Dの4種類の選択肢が定義されており、行動抽選に係る処理とは、具体的にはCPU101が、これら複数の行動パターンから1つの行動パターンを抽選により決定する処理である。スロットマシン1における各行動パターンの抽選確率は、それぞれ25%に予め設定されている。
スロットマシン1では、行動抽選に係る処理(Sa1503)を実行した後、抽選された行動パターンを判別して、抽選された行動パターンに応じて処理を分岐させる(Sa1504)。
行動抽選に係る処理(Sa1503)により、行動パターンAが抽選された場合(Sa1504:行動パターンA)、対決の優劣に係る度合いを増加させる(Sa1505)。具体的には、CPU101は、RAM105に記憶された、対決の優劣に係る度合いを示す変数DPtに1を加算して記憶する。変数DPtの取り得る範囲は0〜31として予め定義されており、変数DPtの値がが31である場合にはそのまま31の値を維持する。この処理の後、CPU101は、バトル演出に係る1ゲームの処理を終了する。
図示は省略しているが、このとき、CPU101は、自キャラクタと敵キャラクタとの対決において自キャラクタの有利の度合いが増したことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに対して送信する。表示制御基板100Bは、このコマンドを受信して、自キャラクタの有利の度合いが増したことを表現する演出を液晶表示装置30に表示させる。
行動抽選に係る処理(Sa1503)により、行動パターンBが抽選された場合(Sa1504:行動パターンB)、対決の優劣に係る度合いを減少させる(Sa1506)。具体的には、CPU101は、RAM105に記憶された、対決の優劣に係る度合いを示す変数DPtに1を減算して記憶する。変数DPtの取り得る範囲は0〜31として予め定義されており、変数DPtの値がが0である場合にはそのまま0の値を維持する。この処理の後、CPU101は、バトル演出に係る1ゲームの処理を終了する。
図示は省略しているが、このとき、CPU101は、自キャラクタと敵キャラクタとの対決において敵キャラクタの有利の度合いが増したことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに対して送信する。表示制御基板100Bは、このコマンドを受信して、敵キャラクタの有利の度合いが増したことを表現する演出を液晶表示装置30に表示させる。
行動抽選に係る処理(Sa1503)により、行動パターンCが抽選された場合(Sa1504:行動パターンC)、優劣度レベルが低レベルではないか否かを判定する(Sa1507)。優劣度レベルとは、対決の優劣に係る度合いを示す変数DPtの取り得る範囲である0〜31を、8段階に区分して示される値である。具体的には、変数DPtが0〜3の場合には優劣度レベルは0、変数DPtが4〜7の場合には優劣度レベルは1、変数DPtが8〜11の場合には優劣度レベルは2、変数DPtが12〜15の場合には優劣度レベルは3、変数DPtが16〜19の場合には優劣度レベルは4、変数DPtが20〜23の場合には優劣度レベルは5、変数DPtが24〜27の場合には優劣度レベルは6、変数DPtが28〜31の場合には優劣度レベルは7として判定される。ステップSa1507の処理では、具体的には、CPU101は、優劣度レベルが0(変数DPtが0〜3)ではないか否かを判定する。つまり、優劣度レベルが1〜7の場合に、肯定の判定がなされる。
CPU101は、ステップSa1507の処理で否定の判定がなされた場合には、バトル演出に係る1ゲームの処理を終了する(Sa1507:NO)。一方で、CPU101は、ステップSa1507の処理で肯定の判定がなされた場合には、自キャラクタが敵キャラクタを攻撃する処理を実行する(Sa1508)。具体的には、CPU101は、RAM105に記憶された、敵キャラクタの体力を示す変数HP2に1を減算して記憶する。
図示は省略しているが、このとき、CPU101は、ステップSa1507の処理で肯定の判定がなされた場合には、自キャラクタが敵キャラクタを攻撃して敵キャラクタがダメージを受けたことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、ステップSa1507の処理で否定の判定がなされた場合には、自キャラクタが敵キャラクタを攻撃したが敵キャラクタが攻撃を回避したことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに対して送信する。表示制御基板100Bは、このコマンドを受信して、コマンドの内容に応じた演出を液晶表示装置30に表示させる。
次に、敵キャラクタが敗北したか否かを判定する(Sa1509)。具体的には、CPU101は、RAM105に記憶された、敵キャラクタの体力を示す変数HP2が0以下であるか否かを判定する。
CPU101は、敵キャラクタが敗北していないと判定した場合には、バトル演出に係る1ゲームの処理を終了する(Sa1509:NO)。CPU101は、敵キャラクタが敗北したと判定した場合
には(Sa1509:YES)、AT状態の継続に係る処理を実行する(Sa1510)。具体的には、RAM105に記憶されたATセット開始フラグを1に設定する。CPU101は、AT状態の継続に係る処理を実行した後、バトル演出に係る1ゲームの処理を終了する。
ATセット開始フラグに1が設定されると、上述したステップSa1501の処理において肯定と判定されるため、次回のゲームにおいて、自キャラクタの体力を示す変数HP1、敵キャラクタの体力を示す変数HP2、及び対決の優劣に係る度合いを示す変数DPtに、それぞれに初期値が設定されることになる。これにより、バトル演出において、今まで自キャラクタが対決していた敵キャラクタが敗北して、新たな敵キャラクタが出現し、新たな敵キャラクタを相手に再び対決が開始されるという様子を表現する。
(3)AT状態の終了 行動抽選に係る処理(Sa1503)により、行動パターンDが抽選された場合(Sa1504:行動パターンD)、優劣度レベルが低レベルであるか否かを判定する(Sa1511)。具体的には、CPU101は、優劣度レベルが0(変数DPtが0〜3)であるか否かを判定する。
CPU101は、ステップSa1511の処理で否定の判定がなされた場合には、バトル演出に係る1ゲームの処理を終了する(Sa1511:NO)。一方で、CPU101は、ステップSa1511の処理で肯定の判定がなされた場合には、敵キャラクタが自キャラクタを攻撃する処理を実行する(Sa1512)。具体的には、CPU101は、RAM105に記憶された、自キャラクタの体力を示す変数HP1に1を減算して記憶する。
図示は省略しているが、このとき、CPU101は、ステップSa1511の処理で肯定の判定がなされた場合には、敵キャラクタが自キャラクタを攻撃して自キャラクタがダメージを受けたことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、ステップSa1511の処理で否定の判定がなされた場合には、敵キャラクタが自キャラクタを攻撃したが自キャラクタが攻撃を回避したことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに対して送信する。表示制御基板100Bは、このコマンドを受信して、コマンドの内容に応じた演出を液晶表示装置30に表示させる。
次に、自キャラクタが敗北したか否かを判定する(Sa1513)。具体的には、CPU101は、RAM105に記憶された、自キャラクタの体力を示す変数HP1が0以下であるか否かを判定する。
CPU101は、自キャラクタが敗北していないと判定した場合には、バトル演出に係る1ゲームの処理を終了する(Sa1513:NO)。CPU101は、自キャラクタが敗北したと判定した場合には(Sa1513:YES)、遊技状態の移行に係る処理を実行する(Sa1514)。遊技状態の移行に係る処理では、具体的には、CPU101は、遊技状態として通常遊技状態を示す情報を設定してRAM105に記憶する。スロットマシン1は、遊技状態がAT状態から通常遊技状態に移行したことを契機として、AT状態が終了する。
図示は省略しているが、このとき、CPU101は、自キャラクタが敵キャラクタに敗北してAT状態が終了したことを表現する演出を実行する旨を指示するコマンドを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bに対して送信する。表示制御基板100Bは、このコマンドを受信して、自キャラクタが敵キャラクタに敗北してAT状態が終了したことを表現する演出を液晶表示装置30に表示させる。
以上のように、AT状態の終了条件に係る要素である自キャラクタの体力を示す変数HP1、及びAT状態の継続条件に係る要素である敵キャラクタの体力を示す変数HP2は、対決の優劣に係る度合いを示す変数DPtの値に基づいて、減少するか否かが決定される。変数DPtの値は、上述した行動抽選の結果に応じて、増加する場合と、減少する場合とがあり、ATゲームの1セットの期間中は、常に前回のゲームにおける値を引き継いだ値として利用される。このようにしてAT状態の終了条件及び継続条件を設定することで、1セットのATゲームの一連のゲーム期間を、ストーリー性のあるものとして形成することが可能となる。
<6.変形例> 前述の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)変形例1
上述の各形態においては、バトル演出に用いられるパラメータとして、自キャラクタの体力を示す変数HP1と、敵キャラクタの体力を示す変数HP2とを含んだ態様について説明した。しかし、敵キャラクタの体力を示す変数HP2を用いずに、バトル演出を構成しても構わない。この場合、ATゲームの継続という状況が発生しなくなるが、上述したように、ATゲームの終了条件は変数HP1に基づいて決定されるため、自キャラクタが敵キャラクタに敗北するか否か(つまり敵キャラクタが敗北することがない)を表現するバトル演出として成立する。
敵キャラクタの体力を示す変数HP2を用いないバトル演出に係る処理の流れを図16に示す。行動抽選に係る処理(Sa1603)の結果として、行動パターンCが選択されることがない。他の処理については基本的には図15と同様であるため、詳細な説明は省略する。
このようにバトル演出を構成した場合であっても、AT状態の終了条件に係る要素である自キャラクタの体力を示す変数HP1は対決の優劣に係る度合いを示す変数DPtの値に基づいて、減少するか否かが決定され、変数DPtの値は、上述した行動抽選の結果に応じて、増加する場合と、減少する場合とがあり、ATゲームの1セットの期間中は、常に前回のゲームにおける値を引き継いだ値として利用されるため、敵キャラクタの体力を示す変数HP2を用いてバトル演出を構成した場合と比較して、より簡略化されたバトル演出となるものの、1セットのATゲームの一連のゲーム期間を、ストーリー性のあるものとして形成することが可能となる。
(2)変形例2
上述の各形態においては、1セットのATゲームの開始時から終了時までの各ゲームにおいて、行動抽選に係る処理の結果として、行動パターンDが抽選され得る態様について説明した。しかし、1セットのATゲームの開始時から所定ゲーム数の期間においては、行動パターンDが抽選されないように行動抽選に係る処理を実行してもよい。
このようにバトル演出を構成することで、1セットのATゲームの開始時から所定ゲーム数の期間においては自キャラクタが敗北してATゲームが終了することがなくなるため、より安心感をもってATゲームに臨むことができるようになる。また、上述と同様の効果を得るために、1セットのATゲームの開始時から所定ゲーム数の期間において、行動抽選に係る処理の結果として行動パターンDが選択されても、行動パターンDに対応する処理を実行しないように制御されてもよい。さらには、1セットのATゲームの開始時から所定ゲーム数の期間においては、行動パターンDが選択された場合に行動パターンDに対応する処理が実行されるか否かを抽選によって決定するようにし、1セットのATゲームの開始時から所定ゲーム数の期間であるか否かに応じて当該抽選の確率を異なる確率として設定するようにしてもよい。
(3)変形例3
上述したように、1セットのATゲームの開始時から所定ゲーム数の期間とそれ以外の期間について、バトル演出における自キャラクタの敗北の可能性が異なるように設定した場合に、期間の種別に応じて演出により表現する内容に変化を持たせるようにしてもよい。
例えば、所定ゲーム数の期間中は、例えば背景画像といった、バトル演出中に表現される要素のうちの少なくとも一部について、所定ゲーム数の期間中であることに対応する一定の画像を表示させ、所定ゲーム数の期間中以外の期間中は、上述した優劣度レベルに応じてそれぞれ異なる背景画像として表現するようにしてもよい。
(4)変形例4
上述の各形態においては、バトル演出において、優劣度レベルが低レベルである場合に行動抽選に係る処理の結果として行動パターンDが抽選された場合に、自キャラクタの体力を示す変数HP1を減算する態様について説明した。しかし、内部抽選処理の結果として特定の抽選対象が抽選された場合には、上述した状況においても自キャラクタの体力を示す変数HP1を減少させないようにしても構わない。
具体的には、例えば、内部抽選処理の結果として抽選対象1〜4が抽選された場合には、優劣度レベルが低レベルである場合に行動抽選に係る処理の結果として行動パターンDが抽選された場合であっても、自キャラクタの体力を示す変数HP1を減算させず、内部抽選処理の結果として抽選対象5〜9が抽選された場合には、優劣度レベルが低レベルである場合に行動抽選に係る処理の結果として行動パターンDが抽選された場合に、自キャラクタの体力を示す変数HP1を減算させるように制御する。
このようにバトル演出を構成することで、遊技者にとって不利な状況(優劣度レベルが低レベルであること)であっても、内部抽選処理の結果次第では、不利益(自キャラクタの体力を示す変数HP1が減算されてATゲームの終了条件が成立し易くなること)を回避することが出来るため、遊技の興趣性をさらに向上させることが可能となる。
(5)変形例5
上述の各形態においては、バトル演出において、行動抽選の結果としてパターンCが選択された場合に、優劣度レベルが低レベルでない場合には、敵キャラクタの体力を示す変数HP2に1を減算させる態様について説明した。上述の態様では、優劣度レベルが低レベルでない場合、つまり優劣度レベルが1〜7の場合には優劣度レベルの高低に関わらず、必ず変数HP2が1だけ減算される。
しかし、変数HP2が減算されるか否かを、優劣度レベルに応じた抽選確率を用いた抽選によって決定するようにしてもよい。さらに、変数HP2を減算する量を、優劣度レベルに応じた量として決定させてもよい。具体的には、例えば、自キャラクタが敵キャラクタを攻撃する処理において、図17に示す攻撃抽選テーブルを用いて、攻撃の有無、及び敵キャラクタの体力を示す変数HP2の減算量を決定するようにしてもよい。図17の攻撃抽選テーブルでは、優劣度レベル1〜7のそれぞれについて、異なる減算量ごとに抽選確率が対応付けられている。また、優先度レベルが高いほど、攻撃が成功する確率が高く、また攻撃に応じた変数HP2の減算量が大きくなるように、予め定義されている。
このようにバトル演出を構成することで、優劣度レベルに応じて自キャラクタが敵キャラクタを攻撃する表現の内容がより多様になるため遊技の興趣性をさらに向上させることが可能となる。なお、この仕組みは、行動抽選の結果としてパターンCが選択されて自キャラクタが敵キャラクタを攻撃する場合に限らず、行動抽選の結果としてパターンDが選択されて敵キャラクタが自キャラクタを攻撃する場合においても、同様に適用することが可能である。
(6)変形例6
上述の各形態においては、バトル演出において、行動抽選に係る処理の結果として、対決の優劣に係る度合いの増加する処理、対決の優劣に係る度合いの減少する処理、自キャラクタが敵キャラクタを攻撃する処理、及び敵キャラクタが自キャラクタを攻撃する処理のうち、いずれか1つのみが抽選により選択されて態様について説明したが、これに限られない。これらの選択肢のうち2以上の選択肢が選択されるようにしてもよい。
例えば、対決の優劣に係る度合いの増加する処理と自キャラクタが敵キャラクタを攻撃する処理、または対決の優劣に係る度合いの減少する処理と敵キャラクタが自キャラクタを攻撃する処理とが、それぞれ同時に選択されるようにしても構わない。このようにバトル演出を構成することで、バトル演出の実行中における1回のゲームでの行動パターンがより多様になるため、遊技の興趣性をさらに向上させることが可能となる。
(7)変形例7
上述の各形態においては、バトル演出によって継続や終了を決定する対象としての期間を、ATゲームの期間として構成する態様について説明したが、これに限られない。本発明は、少なくとも終了条件の成立によって終了するような、複数のゲームで構成される有限の特定期間であれば、どのような期間であっても本発明を好適に適用することができる。
例えば、ATゲームの当選確率が相対的に高い状態で構成された、いわゆるチャンスゾーン(CZ)のような期間に対しても、本発明は適用され得る。また、上述の各形態においては、当該特定期間の継続や終了、及びそこに至るまでの過程を表現する演出として、自キャラクタと敵キャラクタとが対決するようなバトル演出として説明したが、演出によって表現される内容は様々な内容の演出であっても構わない。
1……スロットマシン、12……スタートレバー、13a〜13c……ストップボタン、R1〜R3……リール、20……リール窓、L……入賞ライン、14……精算ボタン、30……液晶表示装置、40……メダル受皿、100A……メイン制御基板、101……CPU、104……ROM、105……RAM、100B……表示制御基板、191……CPU、194……ROM、195……RAM。

Claims (5)

  1. 通常遊技状態と、当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な状態である特別遊技状態との間で遊技状態を切り替えながら遊技を進行させる遊技機であって、
    前記特別遊技状態の開始時に、当該特別遊技状態の終了条件に係る第1変数と、当該第1変数の減少条件に係る第2変数とそれぞれ初期値設定する初期設定手段と、
    前記特別遊技状態における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数の現在値に対する増加量又は減少量を決定するとともに、当該決定した増加量又は減少量にて前記第2変数を更新する第1更新手段と、
    前記特別遊技状態における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数の現在値に応じて予め定められた条件で、前記第1変数を減少させる第2更新手段と、
    前記第1変数が第1閾値以下となった場合は、前記特別遊技状態を終了させて前記通常遊技状態を開始させる遊技状態移行手段とを備え
    前記初期設定手段は、前記特別遊技状態の開始時に、当該特別遊技状態の継続条件に係る第3変数初期値設定し、
    前記第2更新手段は、前記特別遊技状態における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数の現在値に応じて予め定められた条件で、前記第3変数を減少させ、
    前記遊技状態移行手段は、前記第3変数が第3閾値以下となった場合は、前記特別遊技状態を継続させる
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記初期設定手段は、前記遊技状態移行手段が前記特別遊技状態を継続させることを決定した場合に、第1変数、前記第2変数、及び前記第3変数それぞれ初期値設定する
    ことを特徴とする請求項に記載の遊技機。
  3. 前記第2更新手段は、
    前記特別遊技状態における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数の現在値が大きくなるにつれて、前記第3変数を減少させる確率又は減少量の少なくとも一方が増加するよう制御される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記特別遊技状態の開始時から所定ゲーム数を消化するまでの期間において、
    前記第1更新手段は、前記特別遊技状態における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数に対する増加量又は減少量を決定するとともに当該増加量又は減少量にて前記第2変数を更新する一方で、
    前記2更新手段は、前記特別遊技状態における1回のゲームの実行を契機として、前記第2変数の現在値に応じて予め定められた条件による前記第1変数の減少を許可しない
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技機。
  5. 遊技の進行に応じて演出を表示する演出表示手段を備え、
    前記演出表示手段は、前記特別遊技状態の開始時から前記所定ゲーム数を消化するまでの期間中においては、前記第2変数の現在値に基づかず第1演出を表示させ、
    前記特別遊技状態における前記期間以外の期間においては、前記第2変数の現在値に基づいて前記第1演出とは異なる第2演出を表示させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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