JP6220246B2 - 直接変調レーザ - Google Patents

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Description

本発明は、マルチコアファイバと直接結合可能な直接変調レーザアレイに関し、特にレーザ光が7芯のマルチコアファイバに小さい損失で結合されるレーザアレイのレーザ素子部分に関する。
一般に、半導体レーザから出射されるレーザ光を光ファイバに結合する場合には、結合用レンズを用いて、光の電界強度分布を光ファイバに集光する必要がある。これはマルチコアファイバ、7芯のマルチコアファイバに対しても同様である。通常の半導体レーザは、光ファイバとNA(開口数)が大きく異なるため、光ファイバにレーザ光を効率よく結合するために、出射光をNA0.6程度の結合用レンズを用いてマルチコアファイバに集光しなければならない。しかし、NA0.6の結合用レンズの直径は、マルチコアファイバの直径(125μm)よりはるかに大きく、ましてコアのピッチ(40μm)に対してはさらに大きい。そのためマルチコアファイバのコアの数分のレンズをファイバ側に並べることは不可能であり、結合用レンズを用いて、半導体レーザからの出射光をマルチコアファイバの7つのコアすべてに光結合することは不可能だった。
半導体レーザと同一の基板にレンズを集積し、光ファイバとの結合を上述した結合用レンズなして実現できるようにした素子の報告として、EADFBレーザの裏面にInPレンズを集積した報告がある(非特許文献1)。
図1は、非特許文献1に記載のEA/DFBレーザを示す図であり、図1(a)はEA/DFBレーザのレーザ素子の断面図、図1(b)はEA/DFBレーザが形成された基板の上面図である。図1に記載のEA/DFBレーザ100は、レーザ素子後端面を劈開により形成し、劈開面110にHRコートを行っている。DFBレーザからの出射光は、45°ミラー112を用いて基板113側に取り出され、共振器114の裏面(基板側)に形成されたInPレンズ111で集光される。
S. Makino el al, OFC2012, OTh3F2, "A 40-Gbit/s MMF Transmission with 1.3-μm Lens-integrated EA/DBA Lasers for Optical Interconnect.
図1のEA/DFBレーザ100は、レーザのピッチが250μmで、InPレンズ111の直径は100μm程度である。
レーザ光が伝搬すると、伝搬する距離に応じてレーザ光の電界分布が広がるが、InPレンズは、この広がった光を集光するため、レーザ光の電界分布の直径と同等かそれより大きく設定しなければならない。したがって、レーザ光の伝搬距離が長くなると、電界分布が広がることにより、集光に必要となるInPレンズの直径も大きくなる。ここで、EA/DFBレーザ100の構成では、DFBレーザからの出射光が、45°ミラー112において反射された後、InPレンズ111に光を到達させるために基板113の厚さの分だけ光をさらに伝搬させなければならないため、InPレンズ111に到達するまでにさらに電界分布が広ってしまう。計算上、直径2μmの電界分布の光は、一般的な研磨後のInP基板厚と等しい150μm伝搬された場合、直径45〜50μmに広がる。そのためEA/DFBレーザ100のInPレンズ111の直径は、必然的にこの値より大きく設計する必要がある。
7芯のマルチコアファイバのコア間隔は一般的なもので40μmであるため、EA/DFBレーザの出射するレーザ光をマルチコアファイバへ結合することを考えると、InPレンズの直径は40μm以下にする必要がある。しかし、非特許文献1に記載のEA/DFBレーザ100の構成では、InPレンズ111の直径を40μm以下にすることができないため、レーザ素子をアレイ化して配置したとしても7芯のマルチコアファイバのコア間隔である40μmの間隔でInPレンズを集積させることが出来ない。
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、InP基板上に形成されたn−InP層と、前記n−InP層上に形成された活性層と、前記n−InP層上に形成され、前記活性層の一端に接する第1のi−InP層と、前記n−InP層上に形成され、前記活性層の他端に接する第2のi−InP層と、前記活性層及び前記第1のi−InP層上に形成されたp−InP層とを備える直接変調レーザであって、前記活性層の前記一端から前記InP基板に対し水平方向に出射され、前記第1のi−InP層に入射する第1のレーザ光を、反射により前記InP基板の前記直接変調レーザが形成されている面側に出射する、前記InP基板の水平面と45°の角度で形成されたミラーと、前記直接変調レーザの上面に形成されたInPを加工して形成されたレンズであって、前記InPレンズは、前記ミラーにより反射された前記第1のレーザ光が到達する部分に形成される、レンズと、前記レンズの表面に施されたARコートと、前記第2のi−InP層の前記活性層が接する部分とは反対側の端部に施されたARコートとを備えることを特徴とする。また、本発明の第2の態様は、InP基板上に形成されたn−InP層と、前記n−InP層上に形成された活性層と、前記n−InP層上に形成され、前記活性層の一端に接する第1のi−InP層と、前記n−InP層上に形成され、前記活性層の他端に接する第2のi−InP層と、前記活性層及び第1のi−InP層上に形成されたp−InP層と、前記p−InP層上に形成された第3のi−InP層とを備える直接変調レーザであって、前記活性層の前記一端から前記InP基板に対し水平方向に出射され、前記第1のi−InP層に入射する第1のレーザ光を、反射により前記p−InP層に出射する、前記InP基板の水平面と45°の角度で形成されたミラーと、前記第3のi−InP層を加工して形成されたレンズであって、前記ミラーにより反射された前記第1のレーザ光が到達する部分に形成される、レンズと、前記レンズの表面に施されたARコートと、前記第2のi−InP層の前記活性層が接する部分とは反対側の端部に施されたARコートとを備えることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様の直接変調レーザであって、前記活性層の前記一端と前記ミラーとの前記InP基板に水平方向の距離が30μmであり、前記ミラーと、前記レンズとの前記InP基板に垂直な方向の距離が2μmから8μmであり、前記レンズの直径が7μmから15μmであり、前記レンズのサグ量が0.5μmから1.6μmであることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様は、第1乃至第3の態様の直接変調レーザであって、前記直接変調レーザが、前記InP基板上に7箇所形成されたことを特徴とする。
また、本発明の第5の態様は、第4の態様の直接変調レーザであって、前記レンズ、マルチコアファイバの断面におけるコアの間隔と同一の間隔で配置されることを特徴とする。
また、本発明の第6の態様は、第65態様の直接変調レーザであって、前記第1のレーザ光が結合される前記マルチコアファイバは、コアが7つであることを特徴とする。また、本発明の第7の態様は、第6の態様の直接変調レーザであって、7つの前記直接変調レーザの共振器の電極及び電極に接続された電気配線をさらに有し、前記電気配線は、前記p電極及びn電極から端面までの距離がすべて等長であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、レーザ光の伝搬距離を短くでき、電界分布を調整することができるので、InPレンズの直径を7芯のマルチコアファイバのコア間隔より小さくすることができ、7つのInPレンズを同一半導体基板に集積させることができる。したがって7芯のマルチコアファイバのすべてのコアにレーザ光を小さい損失で結合することが可能となる。
非特許文献1に記載のEADFBレーザの構成を示す図である。 本発明の1実施形態にかかる直接変調レーザアレイの構成を示す構成図である。 図2に記載の直接変調レーザアレイと結合される7芯のマルチコアファイバの断面図である。 図2に記載の直接変調レーザアレイの1つのレーザ素子の構成を示す図である。 レーザ光の伝搬距離と伝搬後の電界強度分布の直径との関係を表す図表である。 図4に記載のレーザ素子の45°ミラー位置における第1のレーザ光の電界強度分布の広がりと反射の様子を示す図である。 各レンズ直径に対するレンズサグ量とその時の電界強度分布の広がり角を示す図表である。 広がり角度8.05を得るためのInPレンズのレンズ直径とレンズサグ量の関係を示す図表である。 図4のレーザ素子における、許容されるInPレンズのレンズ半径rと、レンズサグ量tと、第1のレーザ光の縦方向伝搬距離yとの関係を表す模式図である。 直接変調レーザアレイの1のレーザ素子の断面図である。 直接変調レーザアレイの1のレーザ素子の上面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図2は本発明の1実施形態にかかる直接変調レーザアレイ200の構成を示す上面透視図である。図2の直接変調レーザアレイ200は、SI基板201上に7つのレーザ素子210−1〜7が形成される。レーザ素子210−1〜7は、共振器211−1〜211−7と、共振器211−1〜211−7の第1の端部211−11〜211−71から出射される第1のレーザ光を反射する45°ミラー212−1〜212−7と、45°ミラー212−1〜212−7により反射された第1のレーザ光を集光するInPレンズ213−1〜213−7と、共振器211−1〜211−7の第2の端部211−12〜211−72に接続された導波路214−1〜214−7と、共振器211−1〜211−7とp−InP層を介して接続されるp電極215−1〜215−7と、共振器211−1〜211−7とn−InP層を介して接続されるn電極216−1〜216−7とにより構成される。共振器211−1〜211−7の共振器長は、70μm以下である。
45°ミラー212−1〜212−7は、第1のレーザ光を、反射角が90°でSI基板201の共振器211が形成される面(第1の面)側に取り出すことができるように、SI基板201の水平面に対して45°の角度をなすように形成されている。
直接変調レーザアレイ200のInPレンズ213−1〜213−7は、マルチコアファイバとの良好な結合を得るため、マルチコアファイバのコアピッチと同じピッチで集積される。ここで、図3は、直接変調レーザアレイ200と結合される7芯のマルチコアファイバの、導波方向と垂直な方向の断面図である。図3の7芯のマルチコアファイバ300は、直径が125μmで、それぞれ40μmの間隔でコア301が7本(中心に1本、周囲に6本)配置されている。コアの直径は9μmである。なお、図3のマルチコアファイバ300はあくまで一例であり、本発明において、7芯のマルチコアファイバのコアの間隔は、40μmに限定されるものではない。
図2の直接変調レーザアレイ200において、InPレンズ213−1〜213−7は、図3に示したマルチコアファイバのコア301の間隔と一致するように配置され、マルチコアファイバ300の7つのコア301とすべて接続できるように配置される。
共振器211−2〜211−5の第2の端部211−22〜211〜52から直接変調レーザアレイ200の基板端部202まで、光導波路214−2〜214−5が形成され、また、共振器211−1、211−6〜211−7の第2の端部211−12、211−62〜211〜72から直接変調レーザアレイ200の基板端面203まで、光導波路214−1、214−6〜214−7が形成される。
直接変調レーザアレイの基板端部202及び203にはARコートが施されている。また、各レーザ素子210−1〜210−7の表面の、共振器と重なる部分にはp電極215−1〜215−7が、各共振器211−1〜211−7の脇には、共振器の長さと同等の長さに渡ってn電極216−1〜216〜7が形成され、p電極にはp電極用50Ω電気配線217−1〜217−7が、n電極にはn電極用50Ω電気配線218−1〜218−7が接続される。すべての50Ω電気配線217−1〜217−7、218−1〜218−7は、基板端部202〜205のいずれかに引き出される。
ここで、7つのレーザ素子のうちレーザ素子210−2及び210−3の第2の端部211−22及び211−32から端面202までの距離をA、第2の端部211−22及び211−32から電気配線217−2、217−3、218−2、218−3のp電極またはn電極との接続点までの距離をBとする。同様に、レーザ素子210−6及び210−7の第2の端部211−62及び211−72から端面203までの距離をA、第2の端部211−62及び211−72から電気配線217−6、217−7、218−6、218−7のp電極またはn電極との接続点までの距離をBとする。そうすると、電気配線217−2、217−3、217−6、217−7、218−2、218−3、218−6、218−7の長さはA+Bとなる。
各レーザ素子のInPレンズは、マルチコアファイバの各コアと接続できるように配置されているため、40μmの間隔で配置されている。そうするとInPレンズ213−2と213−6との間隔は、約69μmであり、InPレンズ213−2とInPレンズ213−3を結ぶ線と、InPレンズ213−4とInPレンズ213−5を結ぶ線との間の基板長手方向の距離が約35μmである。
ここで、電気配線を等長化するために、以下の条件が必要となる。
共振器長が35〜70μmの場合、
1.電気配線217−2及び218−2、及び217−3及び218−3のBの長さを35μm以上に設定する。
2.電気配線217−2及び218−2、及び217−3及び218−3の長さはA+Bであるため、電気配線217−4及び218−4についてもA+Bに設定して、基板端部202から取り出す。また、電気配線217−5及び218−5についてもA+Bに設定して、基板端部202から取り出す。
3.電気配線217−6及び218−6、及び電気配線217−7、218−7の長さもA+Bに設定して、基板端部203から取り出す。
4.電気配線217−1及び218−1の長さもA+Bに設定して、基板端部204及び205から取り出す。
5.基板の幅を2A+2Bに設定する。
次に共振器長が約35μm以下の場合、
1.電気配線217−2及び218−2、及び217−3及び218−3の長さはA+Bであるため、電気配線217−4及び218−4についてもA+Bに設定して、基板端部204から取り出す。また、電気配線217−5及び218−5についてもA+Bに設定して、基板端部205から取り出す。ここで電気配線は202から取り出してしまうと、等長にできないので、基板端部204及び205から取り出さなければならない。
2.電気配線217−6及び218−6、及び電気配線217−7、218−7の長さもA+Bに設定して、基板端部203から取り出す。
3.電気配線217−1及び218−1の長さもA+Bに設定して、基板端部204及び205から取り出す。
4.基板の幅を2A+2Bに設定する。
図4は、図2に記載の直接変調レーザアレイ200の1のレーザ素子の構成を示す図である。図4のレーザ素子400は、SI基板401上に形成されており、SI基板401上のn−InP層402と、n−InP層402上に形成された共振器となる活性層403と、n−InP層402上に形成され、活性層403の第1の端部403−1からの第1のレーザ光が出射される第1の導波路404と、活性層403の第2の端部403−2からの第2のレーザ光が出射される第2の導波路406と、活性層403、第1の導波路404及び第2の導波路406上に形成したp−InP層405により構成される。ここで、図4に記載の基板は埋め込みヘテロ(BH)構造であるが、リッジ方構造の基板上にレーザ素子400を作成することもできる。
ここで、第1の導波路404の一端(活性層403の第1の端部403−1が接続される部分とは反対側)には、45°ミラー411が、SI基板の水平面と45°の角度で形成され、45°ミラー411に反射した第1のレーザ光を、SI基板401のp−InP層405が形成された側の面(第1の面)側に取り出すことが出来る。さらに、p−InP層405表面の、45°ミラー411により反射された第1のレーザが到達する部分に、InPを加工してInPレンズ412を形成しておき、第1の面側に配置されたマルチコアファイバ(図示せず)のうちのひとつのコアに結合されるようにする。
また、レーザ素子400の第2の導波路406の一端(活性層403の第2の端部403−1が接続される部分とは反対側)には、ARコート414が施されている。ARコートは、上面のInPレンズ412の部分にも施されている(415)。通常のDFBレーザでは、共振器の両端面にARコートを施して安定な発振状態を保っているが、本発明では共振器から第1のレーザ光が出射する方向であるInPレンズ412表面及び第2のレーザ光が出射される方向である導波路406端面にARコートを施すことより安定した発振状態を保っている。
図4に記載のレーザ素子400において、第1の導波路404の中心線の、活性層403の第1の端部403−1の接続点から45°ミラー411の中心部までのSI基板に水平方向の距離をxとする。xはSI基板401水平方向の第1のレーザ光の伝搬距離である。また、45°ミラー411の中心部からInPレンズ412上面までのSI基板に垂直方向の距離をyとする。yはレーザアレイ垂直方向の第1のレーザ光の伝搬距離である。さらに、InP層405を加工してInPレンズ412を形成する際の、レンズのサグ量をtとする。
次に、レーザ素子400において、本発明が効果を発揮するためのx、y、tの値及びInPレンズ412のレンズの形状について検討する。
まず、図4におけるx及びyの値について検討する。
最初に、InP材料の内部を光が伝搬した後の電界分布の広がりの計算結果を示す。図5は、レーザ光の伝搬距離と伝搬後の光フィールド(電界分布)の直径との関係を表す図表である。図5において、伝搬前の電界分布の直径を2μmとし、伝搬される光の波長が1.3μm(半導体内では屈折率で割った値)として計算した。また、マルチコアファイバのコア径は8〜9μmである。(電界分布は当然コア径より広がっている。)
半導体レーザの場合元々が光ファイバなどのガラス材料のデバイスと比べNAが大きく異なる。そのため、半導体内部の電界分布がマルチコアのコア径に近づくまで広げられれば高い結合が得られる。
図3に記載のマルチコアファイバ300のコア301のコア径が9μmであるため、半導体素子400において、伝搬後の電界分布の直径を8〜9μmにすることが必要であるが、この場合、伝搬距離は25μm程度に設定する必要がある。基板側に光を取り出す非特許文献1に記載のEADFBレーザ110の構成では、基板厚だけで150μmあると予想され、共振器からInPレンズまでの距離(伝搬距離)を25μmとすることは難しい。
次に、レーザ素子400における、実現可能なレーザ光の伝搬距離の範囲について説明する。ここで、伝搬後の電界分布の直径を約10μmとすると、レーザ光の伝搬距離として30μm以下が想定される。
まず、距離yの最適値を検討する。図4において、yはレーザ活性層211の上にエピタキシャル成長させたp−InP層205の層厚で決定される。MOCVD法でp−InPを結晶成長する場合、InPの層厚は、厚くても8μm程度である。本実施形態においては、レーザ活性層203の上のp−InP層として2〜8μmの範囲内とするのがよい。
次に、距離xの最適値を検討する。図4において、xは45°ミラー411位置での第1のレーザ光の電界分布の直径を決定するものである。図6は、45°ミラー411における第1のレーザ光の反射の様子を示す図である。xの上限値は、図6の(a)のように、ミラー位置における第1のレーザ光が導波路404内のクラッド層の上面にかかってしまわないように設定する。図6(a)において、導波路の垂直方向の幅aの値を10μmと想定した場合、電界分布の直径a´は10√2μm=約14μmまで許容できる。レーザ素子作製上の誤差を導波路上および下において2μmと考えると、ミラーを形成しているエッチング面での電界分布の直径a´は10μm程度まで許容できる。図5の図表から、電界分布が10μmとなるレーザ光の伝搬距離は30μmである。xが30μm以下のさらに小さい値になれば、図6(b)に示すように、電界分布の直径a´がさらに小さくなるため、エッチング面を浅くでき、レーザ素子の作製が容易になる。
次に、レーザ素子400におけるtの値及びInPレンズ形状について検討する。
図7は、各レンズ直径に対するレンズサグ量tとその時のビーム広がり角を示す図表である。ビーム広がり角>0においてレーザ光は集光し、ビーム広がり角<0においてレーザ光は放射する。レンズ作成時において、レンズ直径が小さくなるに従い、レンズサグ量tに対する作製トレランス(作成誤差の許容範囲)が小さくなる(0.1μmのズレに対する広がり過度の変動が大きい)。実際に作製する際、7個のレンズのレンズサグ量が±0.1μm程度のバラツキをもつ。そのため、できるだけレンズ直径は大きくし、作製トレランスを高めておく必要がある。
直接変調レーザアレイ200をマルチコアファイバ300と結合するために、InPレンズ211(411)におけるビーム広がり角として8.05°と設定する。これは一般的な光ファイバのNAに相当する。図8は、広がり角度8.05を得るためのInPレンズのレンズ直径とレンズサグ量の関係を示す図表である。レンズ直径を大きくすればするほど必要なレンズサグ量は上昇する。
ここで、レンズの直径の上限を決定する方法について説明する。レンズの直径の上限はy(図4)の値によって決定されてしまう。例えば7μmのy(導波路半径5μm+InP層厚2μm)を想定した場合について考える。
図9は、図4のレーザ素子400における、許容されるInPレンズ412のレンズ半径rと、レンズサグ量tと、第1のレーザ光の縦方向伝搬距離yとの関係を表す模式図である。図10より、rはy−tよりも大きくすることはできない。
直径12μm(半径r=6μm)のレンズを作るとすると、図9の図表より、必要サグ量は1.1μm程度であることがわかる。7μm−1.1μm=5.9μm<6μmであるため、y値を7μmと設定すると、直径12μmのレンズを作ることはできない。本発明では、実現可能な範囲として、y<8μm、r<7.5μm(直径<15μm)、t<1.6μmが想定される。
[実施例]
本発明の実施例を図10を用いて説明する。図10は直接変調レーザアレイの1のレーザ素子の断面図であり、図10(a)はレーザ素子1000の共振器及び導波路方向の断面図、図10(b)は、図10(a)におけるレーザ素子1000のA−A´における断面図である。また、図11はレーザ素子1000を7つ集積した直接変調レーザアレイ1100の上面図である。
本発明のレーザ素子1000は、基板としてSI(Semi insulating:半絶縁性)−InP基板1001を用い、InP基板1001上にn−InP層1002を2μm形成し、n−InP層1002の上にInGaAlAs材料の活性層1003を形成する。次にアンドープのi−InP層1015を、n−InP層1002上であって活性層1003の前後にバットジョイントする。さらに回折格子1008を活性層1003上部に形成し、さらに活性層1003及びi−InP層1005の上部全面に、p−InP層1005を2μm形成する。その後、ドライエッチングにより導波路部を残して他の部分を除去し、除去した箇所にFe添加のInP層1004を形成する。その後、レンズ部となるi−InP層1009を3μm形成する。その後、n−InP層1002を掘り出し、p電極1006、及びn電極1007を形成する。その後、45°ミラー1010ミリングで形成する。ここで、基板水平方向のi−InP層の伝搬距離(x)は8μmとした。その後、i−InP層1009にInPレンズ1011を形成する。レンズの直径は8μmとした。最後にInPレンズ1011表面及び基板1001及びレーザ素子1000の、ミラー1010が形成されている側と反対側の端面にARコート1012、1013を施した。
本実施例の直接変調レーザアレイは、図11に示すように、共振器の長さを45μmとし、InPレンズ1011は、7芯のマルチコアファイバのコアピッチと合うように40μmピッチで形成した。距離Aは30μm、距離Bは80μmと設定し、図11の周囲6つの共振器からのp電極用電気配線1101及びn電極用電気配線1102を端面1111及び1112から引き出すことができるようにした。
作製した直接変調レーザアレイ1100を用いてマルチコアファイバと結合実験をしたところ、すべてのコアに対して、結合損失4dB以下の良好な特性を実現した。さらに直接変調レーザアレイの一つのレーザ素子1000において、56Gb/s動作を行い、全体で56×7=392Gb/sの大容量伝送を可能とした。
本発明は、データセンタで使用される大容量・低消費電力な大容量光送信器使用することができる。
100 EA/DFBレーザ
111、213−1〜213−7、412、1011 InPレンズ
112、212−1〜212−7、411、1010 45°ミラー
114、211−1〜211−7 共振器
200、1100 直接変調レーザアレイ
201、401 SI基板
210−1〜210−7 レーザ素子
214−1〜214−7 導波路
215−1〜215−7、1006 p電極
216−1〜216−7、1007 n電極
217−1〜217−7、218−1〜218−7、1101、1102 電気配線
300 マルチコアファイバ
311 コア
402 n−InP層
403 活性層
404、406 導波路
405 p−InP層
415、416、1012、1013 ARコート
1001 SI−InP基板
1002 n−InP層
1003 InGaAls活性層
1004 Fe添加InP層
1005 p−InP層
1008 回折格子
1009、1015 i−InP層

Claims (7)

  1. InP基板上に形成されたn−InP層と、
    前記n−InP層上に形成された活性層と、
    前記n−InP層上に形成され、前記活性層の一端に接する導波路である第1のi−InP層と、
    前記n−InP層上に形成され、前記活性層の他端に接する導波路である第2のi−InP層と、
    前記活性層及び前記第1のi−InP層上に形成されたp−InP層と
    を備える直接変調レーザであって、
    前記活性層の前記一端から前記InP基板に対し水平方向に出射され、前記第1のi−InP層に入射する第1のレーザ光を、反射により前記p−InP層に出射する、前記InP基板の水平面と45°の角度で形成されたミラーと、
    前記p−InP層を加工して形成されたレンズであって、前記ミラーにより反射された前記第1のレーザ光が到達する部分に形成される、レンズと、
    前記レンズの表面に施されたARコートと、
    前記第2のi−InP層の前記活性層が接する部分とは反対側の端部に施されたARコートと
    を備えることを特徴とする直接変調レーザ。
  2. InP基板上に形成されたn−InP層と、
    前記n−InP層上に形成された活性層と、
    前記n−InP層上に形成され、前記活性層の一端に接する導波路である第1のi−InP層と、
    前記n−InP層上に形成され、前記活性層の他端に接する導波路である第2のi−InP層と、
    前記活性層及び前記第1のi−InP層上に形成されたp−InP層と、
    前記p−InP層上に形成された第3のi−InP層と
    を備える直接変調レーザであって、
    前記活性層の前記一端から前記InP基板に対し水平方向に出射され、前記第1のi−InP層に入射する第1のレーザ光を、反射により前記p−InP層に出射する、前記InP基板の水平面と45°の角度で形成されたミラーと、
    前記第3のi−InP層を加工して形成されたレンズであって、前記ミラーにより反射された前記第1のレーザ光が到達する部分に形成される、レンズと、
    前記レンズの表面に施されたARコートと、
    前記第2のi−InP層の前記活性層が接する部分とは反対側の端部に施されたARコートと
    を備えることを特徴とする直接変調レーザ。
  3. 前記活性層の前記一端と前記ミラーとの前記InP基板に水平方向の距離が30μmであり、
    前記ミラーと、前記レンズとの前記InP基板に垂直な方向の距離が2μmから8μmであり、
    前記レンズの直径が7μmから15μmであり、
    前記レンズのサグ量が0.5μmから1.6μmである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の直接変調レーザ。
  4. 前記直接変調レーザが、前記InP基板上に7箇所形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の直接変調レーザ。
  5. 前記レンズは、前記第1のレーザ光が結合されるマルチコアファイバの断面におけるコアの間隔と同一の間隔で配置されることを特徴とする請求項4に記載の直接変調レーザ。
  6. 前記第1のレーザ光が結合される前記マルチコアファイバは、コアが7つであることを特徴とする請求項5に記載の直接変調レーザ。
  7. 7つの前記直接変調レーザの共振器のp電極及びn電極に接続された電気配線をさらに有し、前記電気配線は、前記p電極及びn電極から端面までの距離がすべて等長であることを特徴とする請求項6に記載の直接変調レーザ。
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