JP6219066B2 - 建築用電動シートシャッター装置 - Google Patents
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Description
ところがこのものは、ボトム部で障害物を挟み込んでからシャッターケース内でシャッターカーテンが撓むまでに多少のタイムラグがあり、このため障害物を挟み込んでから開閉機が停止するまでのあいだにシャッターカーテンが下限位置(全閉位置)まで繰り出された場合には障害物検知がなされないという問題がある。
そこで開閉機が、シャッターカーテンを巻き下げる(閉鎖)駆動についてはシャッターカーテンの自重降下に逆らう駆動としてブレーキ(減速機)が機能する構成とした場合に、開閉機は発電機として機能することになって回生電圧を発生する。この発生した回生電圧が所定の電圧以下になった場合に、障害物検知であると判断するようにしたものがある(特許文献2参照)。
請求項2の発明は、ボトムシート材は、非金属製素材であるアスファルト、ゴム、樹脂材から選択される1種類又は任意に組み合わせたものであることを特徴とする請求項1記載の建築用電動シートシャッター装置である。
請求項3の発明は、ボトムシート材には、比重を高くするための金属材料が混入されていることを特徴とする請求項2記載の建築用電動シートシャッター装置である。
図面において、1は建築物躯体Bに形成される開口部を開閉して建築物の内外を仕切る高速シートシャッター装置のシャッターカーテンであって、該シャッターカーテン1は、可撓性を有したシート材からなり、開口部の上方に配設されたシャッターケース2に回転自在に内装された巻取りドラム3に巻装されている。そして、巻取りドラム3は、後述するように、シャッターケース2に内装される開閉機4に連動連結されており、巻取りドラム3に巻装されるシャッターカーテン1は、開閉機4の開閉駆動に基づいて巻取りドラム3から巻出されて開口部を閉鎖する全閉姿勢と、巻取りドラム3に巻取られて開口部を開放する全開姿勢とのあいだを姿勢変姿して開口部を開閉するが、このときシャッターカーテン1の左右両側縁部は、開口部の左右方向両側となる躯体Bにそれぞれ固定される左右一対のガイドレール5にそれぞれ移動案内されるように設定されており、これらの基本構成は何れも従来通りとなっている。
因みにシャッターカーテン1は、下端部にボトムウエイト1dが設けられるだけであって、上下方向中間部には骨材がない構成になっているため、自重降下するための錘としてはボトムウエイト1dだけが寄与する(シャッターカーテン1を構成するシート材は自重降下の錘としては殆ど寄与しない)ように設定されている。
また正面板11には、天井板13の上面、底面板12の下面にそれぞれ積層する上下片11a、11bが後方に向けて形成されており、これにより正面板11は天井板13、底面板12に前後方向抜き差し自在に嵌合することで仮保持されるようになっている。左右カバー板14は、左右方向内方が開口し、背面板のない箱形状に形成されており、そして、前記天井板13、底面板12が左右のケースブラケット10にビス15により固定され、かつ正面板11が仮保持され、この状態で左右カバー板14を前方側から正面板11の左右両端部に外嵌させて後方に移動させることで、左右カバー板14は正面板11、底面板12、天井板13の左右両端部に外嵌する状態で組み込まれ、ビス15によりガイドレール5と、ケースブラケット10の前片10cおよび正面板11の積層部とにそれぞれ固定されるようになっている。この結果、シャッターケース2内をメンテナンスする場合、左右カバー板14を取り外した後、正面板11を取り外すことでシャッターケース2を開口できるようになっている。
ケース本体17aは、正面板17d、左右側面板17e、17f、背面板17g、底面板17hにより構成されるが、正面板17dは、左右側面板17e、17f、背面板17gよりも高さが低い設定になっており、これら面板17d〜17hによってケース本体17aは、上側および前側上半部が開口した箱形状に形成されている。さらに、ケース本体17aの正面板17dには、蓋体17bを固定するためのビス43が左右に螺着されている。一方、蓋体17bは、前記ケース本体17aの上側および前側の開口側を覆蓋するべく、上面板17iと正面板17jとで側面視逆L字形に形成されていると共に、上面板17iの後端部からは、ケース本体17aの背面板17gの上部に上側から外嵌する背面板17nが形成されている。さらに、蓋体17bの正面板17jの下部には、ケース本体17aに螺着されたビス43の螺子部43aの径より僅かに大きいが頭部43bの径よりは小さい寸法に設定された逆L字形の溝孔(本実施の形態では溝孔上部が左方に折曲している。)17kが形成され、該溝孔17kの下端にはビス43の頭部43bの径より僅かに大きい取出し孔17lが形成されている。そして、ケース本体17aの正面板17dに螺着されたビス43を緩めた状態で、ケース本体17aの上側から蓋体17bを被せて、該蓋体17bの正面板17jに形成の取出し孔17lにビス43の頭部43bを貫通させ、この状態で蓋体17bを下動させることで、ビス43の螺子部43aが溝孔17kの上部に至り、さらに蓋体17bを右方に移動させて溝孔17kの左端を螺子部43aに至らしめると、蓋体17bが螺子部43aに仮保持される状態となり、この仮保持状態でビス43を螺入緊締することにより蓋体17bがケース本体17aに固定されるようになっており、これとは逆の操作をすることにより蓋体17bをケース本体17aから取外すことができるようになっている。
つまり制御装置20にはCPUを備えて構成される制御部21が設けられるが、該制御部21は、各種設定をするための設定スイッチ22、メンテナンス等の際にシャッターカーテン1を上昇させるための上昇スイッチ23、同じく下降させるための下降スイッチ24、異色発光する(例えば異常があった場合に赤発光し、前記設定状態である場合に橙発光をし、運転状態である場合に緑発光をする)三つのLEDランプ25、26、27、全開停止時間の設定をするためのロータリ式のスイッチ28が設けられている。尚、必要において閉鎖速度、開放速度等の各種の設定ができるようにするため別途設定用のロータリ式のスイッチを設けることができる。
さらに制御装置20には、制御部21に接続されるモータドライブ回路29、該モータドライブ回路29と開閉機4とのあいだの回路に接続され、該回路に流れる電流値を検出し、該検出した電流値を制御部21に出力する電流検出部30、モータドライブ回路29に接続される回生抵抗器31、制御部21に接続される電源回路32、制御部21に接続されていてシャッターカーテン1の開閉回数をカウントして表示するためのカウンター33、制御装置20への電源供給を断続するための電源スイッチ34が接続されている。
因みに、ケース本体17aの正面板17dおよび遮蔽板17cの左右両端部は、左右両側面板17e、17fに至らないように設定されていて、遮蔽板17cの左右両端部と左右両側面板17e、17fとのあいだには隙間が設けられており、これにより蓋体17bを取外した状態で、制御基板20に設けられた前記LEDランプ25、26、27、ロータリ式スイッチ28、設定スイッチ22、上昇スイッチ23、下降スイッチ24等の電気、電子器具をメンテナンス時等において視認したり調整したりすることができるようになっている一方、メンテナンス時等において手を振れさせたくない高圧、高温部品等の部品を遮蔽板17cによって遮蔽するようになっている。
また、モータドライブ回路29はモータ出力コネクタ線36を介して開閉機4に接続されていて開閉機4の開閉駆動時に電源供給をし、制御部21は、ブレーキ出力コネクタ線37、ホールセンサコネクタ線38、エンコーダーコネクタ線39を介してそれぞれ開閉機4に接続されていて、開閉機4に対する制動制御、シャッターカーテン1の速度制御や上下限位置の位置決め制御、シャッターカーテン1の上下限位置検出をするように構成されているが、これらコネクタ線36、37、38、39は、制御装置20にコネクタ接続されたものが、遮蔽板17cの底面部17mとケース本体底面板17hとのあいだにスペーサ19aを介して形成される隙間Sを通って右方に引出され、そして右側面板17fを貫通して制御ケース17外に配線され、開閉機4に至るようになっている。
開閉機4は、シャッターカーテン1を巻き上げる(開放)駆動については電動機として機能するが、シャッターカーテン1を巻き下げる(閉鎖)駆動についてはボトム部1cの自重降下に逆らう駆動としてブレーキ(減速機)として機能することになり、このため、開閉機4は発電機として機能することになって回生電流を発生する。この回生電流を回生抵抗器31に流し、ここで熱エネルギーとして放出することになり、これによって制御回路が過電圧状態になって制御部や開閉器等の各種の電気、電子機器に異常が発生することを防止しているが、制御部21は前記電流検出部30で検出された電流値に基づいて前記挟み防止制御を実行するようになっている。
因みに、モータドライブ回路29と開閉機4とのあいだの回路に流れる電流は、開閉機4が開放駆動しているときには図14(A)に示す変化をし、閉鎖駆動しているときには図14(B)に示す変化をしているが、この閉鎖駆動している、つまり開閉機4がボトムウエイト1dによる自重降下に制動を与えた閉鎖駆動になるため、開閉機4は発電機として機能することになり、このときに発生する電流が回生電流となって検出されるのであり、上下限値の幅(差)が予め設定される設定値Xよりも大きいものとなっている。これに対し、閉鎖駆動しているとき、ボトム部1cが障害物を挟んでボトム部1cの自重降下が妨げられると開閉機4は自重降下の制動をしなくなって回生電流の発生がなく、図14(C)に示すような波形の電流値が検出されるが、この電流値の上下限値の幅(差)が予め設定される設定値Xよりも小さいものとなり、これが予め設定される設定時間のあいだ検出された場合に開閉機4の閉鎖作動を緊急停止する挟み防止制御が実行される。
1d ボトムウエイト
3 巻取りドラム
4 開閉機
10 ケースブラケット
20 制御装置
29 モータドライブ回路
30 電流検出部
31 回生抵抗器
Claims (3)
- 左右のブラケットに回転自在に軸支され、シャッターカーテンが巻装される巻取りドラムと、巻取りドラムを回転駆動するための開閉機と、該開閉機の正逆駆動制御をしてシャッターカーテンの開閉作動をするための制御装置とを備えた建築用電動シートシャッター装置において、
前記シャッターカーテンの閉鎖作動についてはシャッターカーテンの自重降下に逆らう開閉機の閉鎖駆動となって該開閉機から発生する回生電流を処理するための回生抵抗器を設ける一方、
シャッターカーテンは、可撓性を有したシート材からなり、下端部にシャッターカーテンの自重降下を行わせるためのボトムウエイトが設けられるだけであって上下方向中間部には骨材がなく、自重降下するための錘としてはボトムウエイトが寄与する構成のものであり、
前記ボトムウエイトは、障害物を挟み込んだとき挟み込み位置に拘わらず荷重を均一に受けられる剛性を有し、シャッターカーテンが閉鎖作動の過程で障害物を挟み込んだとき前記開閉機の自重降下に逆らう閉鎖駆動が解消されるように構成されたものであって、該ボトムウエイトは、シート材の下端部を折り返すことで形成された袋状のボトム部に、上下方向に幅を有し、左右方向に長い板状のボトムシート材の複数枚を垂直姿勢として前後方向に重ね合わせた積層材を内装してボルトを介して一体化したものを、袋状をしたカバー部により全体を遊嵌状に覆蓋することで形成されており、
制御装置には、回生電流を検知する電流検出部と、開閉機が閉鎖駆動している状態で電流検出部で検出される回生電流の変化を判別し、検出される電流値の上下限幅が予め設定される設定値以下であると判別された場合に障害物の挟み込みがあったと判断をし、開閉機の緊急停止指令を出力する挟み込み防止手段とが設けられていることを特徴とする建築用電動シートシャッター装置。 - ボトムシート材は、非金属製素材であるアスファルト、ゴム、樹脂材から選択される1種類又は任意に組み合わせたものであることを特徴とする請求項1記載の建築用電動シートシャッター装置。
- ボトムシート材には、比重を高くするための金属材料が混入されていることを特徴とする請求項2記載の建築用電動シートシャッター装置。
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