JP2022060124A - 開閉体の開閉装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022060124000001
【課題】直流モータを用いた開閉体の開閉装置において、直流モータのモータ電流値に基づいて適切に障害物の検知を行うことができるようにする。
【解決手段】区間電流基準値更新手段が、区間毎にモータ電流検出手段で検出したモータ電流電圧変換値の当該区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求める第1算出手段S15,S35と、区間毎に当該区間における区間内最大電流電圧変換値とその前後の各区間における区間内最大電流電圧変換値との平均値である前後区間平均最大電流電圧変換値を求める第2算出手段S201,S401と、区間毎に区間内最大電流電圧変換値と前後区間平均最大電流電圧変換値のうちの大きい方の値である前後区間比較後最大電流電圧変換値を求める第3算出手段S202,S402を含み、前後区間比較後最大電流電圧変換値に基づいて区間電流基準値を更新する開閉体10の開閉装置1。
【選択図】図5

Description

本発明は、住宅やビル、工場、倉庫、車庫などの建築物・構築物の開口部に設置される各種のシャッター等の開閉体の開閉装置に関する。
開閉体の開閉装置は、開閉体の開閉動作を行うためのモータと、このモータの回転に連動して開閉体の開閉位置を検出する位置検出部とを備えており、位置検出部で検出した位置情報に基づいてモータを制御することで、開閉体の開閉動作を行うようになっている。
このような開閉体の開閉装置に用いるモータとしては、従来より、コンデンサラン形の単相100V用誘導モータや三相200V用誘導モータなどの交流モータが多く用いられているが、特許文献1に記載のシャッター開閉装置のように、三相DCブラシレスモータなどの直流モータを用いることもある。そして、この特許文献1にも記載されているように、直流モータを開閉体の開閉装置に用いる場合は、直流モータの回転数が目標回転数になるようなフィードバック制御が一般的に行われている。
また、開閉体の開閉装置は、安全装置として、開閉体の開閉動作を妨げる障害物を検知するための障害物検知手段を有するが、上記のような直流モータを用いた開閉体の開閉装置で、直流モータの回転数のフィードバック制御を行った場合は、モータの回転数に基づいて障害物の検知を行うと、検知までの時間が遅くなってしまう。そこで、このような直流モータを用いた開閉体の開閉装置では、同じく特許文献1に記載されているように、直流モータのトルクとモータ電流値が比例関係であることにより、直流モータに流れるモータ電流値を検出して、このモータ電流値に基づいて障害物の検知が行われるようになっている。
特開2011-80280号公報
直流モータを用いた開閉体の開閉装置の適用例としては、例えば、一般住宅の車庫などに設置される小型のシャッターで、開閉体の巻き取り部にバランスバネを設けた、いわゆる軽量バランスシャッター等のバネ併用式シャッター用のシャッター開閉機のほか、工場や倉庫などに設置される大型のシャッターで、開閉体の重量が大きい、いわゆる重量シャッターや、軽量シャッターに分類されるがバランスバネを設けないシャッター等のバネ併用式でないシャッター用のシャッター開閉機などが挙げられる。
このような直流モータを用いた開閉体の開閉装置において、開閉体が障害物に衝突するなどして、開放動作又は閉鎖動作が妨げられると、負荷トルクの変化によって直流モータのモータ電流値が変化するため、このモータ電流値の変化を適切に検出することで障害物の検知が可能になる。
但し、障害物によるモータ電流値の変化は、直流モータの負荷となるシャッター等の開閉体の負荷状態や、開放動作時と閉鎖動作時の違いによって異なることに注意が必要である。
例えば、上記の重量シャッター等のバネ併用式でないシャッター用のシャッター開閉機について考えると、開放動作の通常動作時には、直流モータは力行動作の状態になっており、モータ電流値は力行電流が大きい状態になっている。そして、この状態で障害物によって開放動作が妨げられると、モータ電流は力行電流が増加する方向、すなわち、力行電流がより大きくなる方向に変化する。
一方、閉鎖動作の通常動作時には、直流モータは回生動作の状態になっており、モータ電流値は回生電流が大きい状態になっている。そして、この状態で障害物によって閉鎖動作が妨げられると、モータ電流は回生電流が減少する方向に変化する。
また、上記の軽量バランスシャッター等のバネ併用式シャッター用のシャッター開閉機について考えると、バランスバネの調整具合によって、開放動作と閉鎖動作の負荷状態は異なり、開放動作と閉鎖動作の負荷状態がちょうどバランスが取れた状態になっている場合もあれば、開放動作の負荷状態が閉鎖動作の負荷状態よりも軽くなる上り勝手の状態になっている場合や、閉鎖動作の負荷状態が開放動作の負荷状態よりも軽くなる下り勝手の状態になっている場合もある。
このため、開放動作及び閉鎖動作のそれぞれの通常動作時に、直流モータが力行動作の状態になっているか回生動作の状態になっているかは、バランスバネの調整具合により異なる。
但し、いずれの場合であっても、障害物によって開放動作又は閉鎖動作が妨げられると、モータ電流は力行電流が増加する方向、及び、回生電流が減少する方向に変化することが分かっている。
また、この他に、開閉体の負荷状態は、全開位置から全閉位置の間で一定ではなく、シャッター巻き取り部の巻径の変化やシャッターレールとの摩擦の変化など、様々な影響を受けるため、開放動作及び閉鎖動作の各動作中に開閉体の開閉位置に応じて時々刻々と変化する。また、長期にわたる使用による経年劣化や機械的な摩擦の変化等も影響する。
よって、直流モータのモータ電流値に基づいて障害物の検知を行う場合、誤検知無く、かつ、感度良く適切に障害物を検知するためには、開放動作と閉鎖動作の違い、開閉体の開閉位置、対象となる開閉体の負荷状態、経年劣化の影響等に応じて、障害物検知におけるモータ電流値との比較基準値や判定の閾値をどのように定めるのが良いかという課題がある。
本発明の目的は、前記課題を解決するもので、直流モータを用いた開閉体の開閉装置において、直流モータのモータ電流値に基づいて適切に障害物の検知を行うことができるようにすることにある。
前記課題を解決するための本発明の一態様は、開放方向及び閉鎖方向の双方向に動作可能に支持された開閉体の開閉動作を行うための直流モータと、該直流モータの回転に連動して前記開閉体の開閉位置を検出する位置検出部と、前記開放方向への開放動作及び前記閉鎖方向への閉鎖動作の各動作時における前記直流モータの回転数がそれぞれ目標回転数になるようにフィードバック制御を行いつつ、前記位置検出部で検出した位置情報に基づいて前記直流モータを制御する制御部とを備えた開閉体の開閉装置であって、前記制御部は、前記直流モータに流れるモータ電流を所定の電圧範囲内の電圧値となるモータ電流電圧変換値に変換して検出するモータ電流検出手段と、前記開閉体の動作範囲である全開位置と全閉位置との間を所定の区間に分割して、前記開放動作及び前記閉鎖動作の各動作時について前記開閉体の開閉位置に対応する前記区間毎の前記モータ電流電圧変換値との比較基準となる区間電流基準値を記憶する区間電流基準値記憶手段と、前記開放動作及び前記閉鎖動作の各動作時について前記モータ電流検出手段で検出した前記モータ電流電圧変換値と前記区間電流基準値記憶手段で記憶した前記区間電流基準値とを前記区間毎にあらかじめ定めた比較係数を用いて比較した比較結果に基づいて前記開放動作及び前記閉鎖動作を妨げる障害物を検知する障害物検知手段と、前記開放動作及び前記閉鎖動作の各動作の開始から終了までの間に前記障害物検知手段で障害物が検知されなかった場合に、当該開放動作及び当該閉鎖動作の各動作中に前記モータ電流検出手段で検出した前記モータ電流電圧変換値を用いて前記区間電流基準値記憶手段で記憶した前記区間電流基準値を更新する区間電流基準値更新手段とを有し、前記モータ電流電圧変換値は、前記モータ電流が0のときを前記電圧範囲内の所定の基準電圧値として、前記直流モータの力行電流が大きくなるほど前記基準電圧値よりも大きな電圧値となる一方、前記直流モータの回生電流が大きくなるほど前記基準電圧値よりも小さな電圧値となるようになっていて、前記区間電流基準値更新手段は、前記区間毎に前記モータ電流検出手段で検出した前記モータ電流電圧変換値の当該区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求める第1算出手段と、前記区間毎に当該区間における前記区間内最大電流電圧変換値とその前後の各区間における前記区間内最大電流電圧変換値との平均値である前後区間平均最大電流電圧変換値を求める第2算出手段と、前記区間毎に前記第1算出手段で求めた前記区間内最大電流電圧変換値と前記第2算出手段で求めた前記前後区間平均最大電流電圧変換値のうちの大きい方の値である前後区間比較後最大電流電圧変換値を求める第3算出手段とを含み、前記前後区間比較後最大電流電圧変換値に基づいて前記区間電流基準値を更新する開閉体の開閉装置である。
この開閉体の開閉装置は、開閉体の開閉動作を行うためのモータとして直流モータを用いており、制御部は、開放動作及び閉鎖動作の各動作時における直流モータの回転数がそれぞれ目標回転数になるようにフィードバック制御を行いつつ、位置検出部で検出した位置情報に基づいて直流モータを制御している。そして、制御部は、直流モータに流れるモータ電流をモータ電流電圧変換値に変換して検出するモータ電流検出手段と、モータ電流電流電圧変換値との比較基準となる区間電流基準値を記憶する区間電流基準値記憶手段と、開閉体の開放動作及び閉鎖動作を妨げる障害物を検知する障害物検知手段と、区間電流基準値記憶手段で記憶した区間電流基準値を更新する区間電流基準値更新手段とを有している。
つまり、この開閉体の開閉装置は、直流モータのモータ電流の検出値であるモータ電流電圧変換値に基づいて障害物の検知を行い、モータ電流電圧変換値の比較基準となる区間電流基準値を区間電流基準値記憶手段で記憶する一方、その記憶した区間電流基準値を区間電流基準値更新手段によって更新するようになっている。
モータ電流検出手段で検出するモータ電流電圧変換値は、所定の電圧範囲内の電圧値となり、モータ電流が0のときを基準電圧値として、直流モータの力行電流が大きくなるほど基準電圧値よりも大きな電圧値となる一方、直流モータの回生電流が大きくなるほど基準電圧値よりも小さな電圧値となるようになっている。
このようなモータ電流電圧変換値を検出するモータ電流検出手段としては、直流モータを駆動するモータ駆動回路のグランド側と直流電源のグランドとの間に挿入された電流検出抵抗の両端間の電圧を所定の基準電圧値を基準にして差動増幅する差動増幅回路が挙げられる。
例えば、オペアンプ(演算増幅器)を用いた差動増幅回路において、オペアンプの正極電源端子を+5Vとし、負極電源端子を0Vとすることで、モータ電流電圧変換値の電圧範囲を0V~+5Vとすることができる。そして、電流検出抵抗の両端のうち、直流電源のグランドに接続された側の一端をオペアンプの反転入力端子に入力抵抗を介して接続すると共に、この反転入力端子を帰還抵抗を介して出力端子に接続する。ここで、入力抵抗と帰還抵抗の比は、反転増幅回路をなす差動増幅回路の増幅率となる。一方、モータ駆動回路のグランド側に接続された電流検出抵抗の他端については、上記の入力抵抗と同じ抵抗値の抵抗を介してオペアンプの非反転入力端子に接続すると共に、この非反転入力端子を抵抗分圧するなどして、基準電圧値となる+2.5Vにオフセットさせる。なお、抵抗分圧する場合には、抵抗分圧に用いる2つの抵抗を並列接続したときの合成抵抗が上記の帰還抵抗の抵抗値と同じになるようにすれば良い。そして、非反転入力端子を+2.5Vにすることで、差動増幅回路による増幅が正常に行われる範囲では、反転入力端子もほぼ+2.5Vで動作することになる。
直流モータの力行電流が回生電流を上回る場合は、上記の他端(モータ駆動回路のグランド側)から一端(直流電源のグランド)に向けて電流検出抵抗に電流が流れることにより、非反転入力端子に接続された電流検出抵抗の他端の方が反転入力端子に接続された電流検出抵抗の一端よりも電位が高くなるため、差動増幅回路の出力電圧は+2.5Vよりも大きな電圧値となる。そして、この差動増幅回路の出力電圧は、力行電流が大きくなるほど+2.5Vよりも大きな電圧値となる。
直流モータの回生電流が力行電流を上回る場合は、上記の一端(直流電源のグランド)から他端(モータ駆動回路のグランド側)に向けて電流検出抵抗に電流が流れることにより、非反転入力端子に接続された電流検出抵抗の他端の方が反転入力端子に接続された電流検出抵抗の一端よりも電位が低くなるため、差動増幅回路の出力電圧は+2.5Vよりも小さな電圧値となる。そして、この差動増幅回路の出力電圧は、回生電流が大きくなるほど+2.5Vよりも小さな電圧値となる。
また、モータ電流が0のときは、電流検出抵抗の両端間の電位差が0になるため、差動増幅回路の出力電圧は+2.5Vになる。
以上により、モータ電流が0のときに基準電圧値の+2.5Vになると共に、直流モータの力行電流が大きくなるほど+2.5Vよりも大きな電圧値となり、直流モータの回生電流が大きくなるほど+2.5Vよりも小さな電圧値となるような0V~+5Vの電圧範囲で変化するモータ電流電圧変換値が得られる。
そして、開閉体の開放動作時に、この開放動作が障害物によって妨げられた場合には、通常動作時に直流モータが力行動作の状態と回生動作の状態のいずれの状態になっていても、力行電流が増加する方向、及び、回生電流が減少する方向にモータ電流が変化するため、モータ電流電圧変換値は、その電圧値が大きくなる方向に変化する。
また、開閉体の閉鎖動作時に、この閉鎖動作が障害物によって妨げられた場合も、同様に、通常動作時に直流モータが力行動作の状態と回生動作の状態のいずれの状態になっていても、力行電流が増加する方向、及び、回生電流が減少する方向にモータ電流が変化するため、モータ電流電圧変換値は、その電圧値が大きくなる方向に変化する。
これにより、開放動作と閉鎖動作のいずれであっても、その動作が障害物で妨げられると、モータ電流電圧変換値が大きくなるので、このモータ電流電圧変換値の大きさを指標にして、障害物を検知することができる。
また、区間基準電流値記憶手段は、開閉体の動作範囲である全開位置と全閉位置との間を所定の区間に分割して、開放動作及び閉鎖動作の各動作時について開閉体の開閉位置に対応する区間毎の区間電流基準値を記憶するようになっている。
開放動作及び閉鎖動作の各動作中に開閉体の開閉位置に応じて時々刻々と変化する負荷状態の変化に細かく対応するため、分割した区間毎に区間電流基準値を記憶する。
障害物検知手段は、開放動作及び閉鎖動作の各動作時についてモータ電流検出手段で検出したモータ電流電圧変換値と区間電流基準値記憶手段で記憶した区間電流基準値とを区間毎にあらかじめ定めた比較係数を用いて比較した比較結果に基づいて障害物を検知するようになっている。
比較係数は、例えば、1より大きい所定の定数を区間毎に定めたものであり、区間電流基準値にこの比較係数を掛けた値とモータ電流電圧変換値とを比較して、モータ電流電圧変換値の方が大きければ、障害物を検知したと判定できる。また、この比較係数は、1通りの値には限定されず、例えば、複数パターンの値を用意して、それらを任意に選択出来るようにしておけば、実機の負荷状態に合わせて、所望の検知感度に調整することが出来る。
区間電流基準値更新手段は、開放動作及び閉鎖動作の各動作の開始から終了までの間に障害物検知手段で障害物が検知されなかった場合に、当該開放動作及び当該閉鎖動作の各動作中にモータ電流検出手段で検出したモータ電流電圧変換値を用いて区間電流基準値を更新するようになっている。
経年劣化の影響等による開閉体の負荷状態の変化に対応するため、障害物が検知されない正常動作が行われた場合には、最新の運転時のモータ電流電圧変換値を用いて、区間電流基準値を都度更新する。
さらに、区間基準電流値更新手段は、下記の第1~第3算出手段を含んでいる。
第1算出手段では、区間毎にモータ電流検出手段で検出したモータ電流電圧変換値の当該区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求める。
障害物によってモータ電流電圧変換値が正常動作時よりも大きくなるのを検出するために、まず、正常動作時に検出した区間毎のモータ電流電圧変換値の区間内の最大値を求めている。
第2算出手段では、区間毎に当該区間における区間内最大電流電圧変換値とその前後の各区間における区間内最大電流電圧変換値との平均値である前後区間平均最大電流電圧変換値を求める。
区間内最大電流電圧変換値は、区間毎の大小のばらつきが大きくなるため、ここでは、区間毎に当該区間とその前後の各区間の3つの区間についての区間内最大電流電圧変換値の平均値を求めている。
第3算出手段では、区間毎に第1算出手段で求めた区間内最大電流電圧変換値と第2算出手段で求めた前後区間平均最大電流電圧変換値のうちの大きい方の値である前後区間比較後最大電流電圧変換値を求める。
例えば、前後の区間よりも当該区間の区間内最大電流電圧変換値が大きい場合は、その当該区間の区間内最大電流電圧変換値が前後区間平均最大電流電圧変換値よりも大きくなるので、当該区間の区間内最大電流電圧変換値が前後区間比較後最大電流電圧変換値となる。一方、当該区間の区間内最大電流電圧変換値よりも前後の各区間の区間内最大電流電圧変換値の方が大きい場合は、当該区間の区間内最大電流電圧変換値よりも前後区間平均最大電流電圧変換値が方が大きくなるので、前後区間平均最大電流電圧変換値が前後区間比較後最大電流電圧変換値となる。
これにより、前後区間比較後最大電流電圧変換値は、区間電流基準値を更新するに当たって、前後の区間における区間毎の大小のばらつきを抑えると共に、このばらつきによる小さい値への変化を排除して、より大きい値を採用するようにしている。
そして、区間電流基準値更新手段は、このようにして求めた前後区間比較後最大電流電圧変換値に基づいて区間電流基準値を更新している。
以上により、区間電流基準値は、開放動作と閉鎖動作の違い、開閉体の開閉位置、対象となる開閉体の負荷状態、経年劣化の影響等に応じて、最新の運転時のモータ電流電圧変換値を用いて更新された値となる。そして、障害物検知手段によって検出したモータ電流電圧変換値と上記のようにして更新した区間電流基準値とを区間毎にあらかじめ定めた比較係数を用いて比較することで、適切に障害物の検知を行うことができる。
また、上述の開閉体の開閉装置であって、前記区間電流基準値更新手段は、前記区間電流基準値を更新する際に、前記第3算出手段で求めた前記区間毎の前記前後区間比較後最大電流電圧変換値を最新の動作を含んだ過去の指定回数分の動作について平均する指定回数平均手段を含む開閉体の開閉装置とすると良い。
この開閉体の開閉装置では、区間電流基準値更新手段が指定回数平均手段を含んでおり、区間電流基準値を更新する際に、第3算出手段で求めた区間毎の前後区間比較後最大電流電圧変換値を最新の動作を含んだ過去の指定回数分の動作について平均するようになっている。これにより、更新した区間電流基準値が動作毎のばらつきを抑えた値となり、より適切に障害物の検知を行うことができる。
また、上述のいずれかの開閉体の開閉装置であって、前記制御部は、前記直流モータのモータ温度を検出するモータ温度検出手段を有し、前記障害物検知手段は、前記モータ電流電圧変換値と前記区間電流基準値とを前記比較係数を用いて比較する際に、前記モータ温度検出手段で検出した前記モータ温度に応じて補正を行う障害物検知温度補正手段を含む開閉体の開閉装置とすると良い。
この開閉体の開閉装置では、制御部が直流モータのモータ温度を検出するモータ温度検出手段を有すると共に、障害物検知手段が障害物検知温度補正手段を含んでおり、モータ電流電圧変換値と区間電流基準値とを比較係数を用いて比較する際に、モータ温度に応じて補正を行うので、モータ温度によるモータ電流の変化を加味して、さらに適切に障害物の検知を行うことができる。
なお、モータ温度検出手段としては、直流モータの内部に取り付けたサーミスタと、その抵抗値を検出するための検出回路が挙げられる。
本発明の開閉体の開閉装置によれば、直流モータを用いた開閉体の開閉装置において、直流モータのモータ電流を検出したモータ電流電圧変換値に基づいて適切に障害物の検知を行うことができる。
実施形態の係る開閉体であるシャッターのスラットカーテン、及び、その開閉装置であるシャッター開閉機の取り付け状態を示す外観全体の説明図。 実施形態に係るシャッター開閉機の電気的な構成を示す説明図。 実施形態に係るシャッター開閉機の開放動作の処理全体を示すフローチャート。 実施形態に係るシャッター開閉機の開放動作時の障害物検知処理を示すフローチャート。 実施形態に係るシャッター開閉機の開放動作時の区間電流基準値更新処理を示すフローチャート。 実施形態に係るシャッター開閉機の閉鎖動作の処理全体を示すフローチャート。 実施形態に係るシャッター開閉機の閉鎖動作時の障害物検知処理を示すフローチャート。 実施形態に係るシャッター開閉機の閉鎖動作時の区間電流基準値更新処理を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、車庫などに設置される電動シャッターに本発明を適用した例を示す。図1は、本実施形態に係る開閉体であるシャッターのスラットカーテン10、及び、その開閉装置であるシャッター開閉機1の取り付け状態を示す外観全体の説明図である。また、図2は、シャッター開閉機1の電気的な構成を示す説明図である。
まず、図1を参照しつつ、シャッターのスラットカーテン10及びシャッター開閉機1の機械的な構造等について説明する。
図1に示すように、開閉体であるシャッターのスラットカーテン10は、水平方向に延びる略矩形板状の複数の金属板が垂直方向に連結された構成であり、その水平方向の両側がガイドレール11に挟まれて吊下状態で支持され、車庫などの建築物の開口部に設置されている。また、建築物の開口部上端には、まぐさ部12が設けられると共に、このまぐさ部12よりも上方には、シャッターケース13が設けられている。
また、シャッターケース13内には、スラットカーテン10を巻き取るための巻取軸14が支持固定されており、この巻取軸14に巻き取られたスラットカーテン10がシャッターケース13内に収容されるようになっている。
さらに、シャッターケース13内には、開閉装置であるシャッター開閉機1、及び、減速機構等からなる駆動伝達系15が設けられており、シャッター開閉機1が作動すると、スラットカーテン10の垂直方向の上端側が駆動伝達系15を介して巻取軸14に巻き取られるようになっており、これにより、スラットカーテン10は、その垂直方向について、開放方向DO(図1において上方)及び閉鎖方向DC(図1において下方)の双方向に動作可能になっている。
シャッター開閉機1は、スラットカーテン10の開閉動作を行うためのモータとして、三相DCブラシレスモータである直流モータ2を備えると共に、この直流モータ2を制御する制御部3を備えている。
また、スラットカーテン10及びガイドレール11に近接する建築物の壁面には、シャッター開閉機1の制御部3に電気的に接続された押ボタンスイッチボックス4が設置されている。押ボタンスイッチボックス4には、上昇(開放)ボタンPBU、下降(閉鎖)ボタンPBD及び停止ボタンPBSが設けられおり、各ボタンの操作に従って、スラットカーテン10の開放動作(上昇)、閉鎖動作(下降)及び停止が行われる。
なお、図1において説明したシャッターの構造は、主として、いわゆる重量シャッター等のバネ併用式でないシャッターの構造を示すものであるが、本発明を適用した開閉装置であるシャッター開閉機は、このようなバネ併用式でないシャッター用に限られず、巻き取り部にバランスバネを設けた軽量バランスシャッター等のバネ併用式シャッター用のシャッター開閉機に本発明を適用しても良い。
次いで、図2を参照しつつ、本実施形態に係るシャッター開閉機1の電気的な構成について説明する。
既に説明したように、シャッター開閉機1は、スラットカーテン10の開閉動作を行うための直流モータ2(三相DCブラシレスモータ)と、この直流モータ2を制御する制御部3とを備えている。また、直流モータ2の内部には、直流モータ2のローター(図示しない)の磁石の回転位置を検出するための3つのホール素子又はホールICからなるホールセンサ2bと、直流モータのモータ温度を検出するためのサーミスタ2cが取り付けれらている。
制御部3は、制御プログラムを実行するマイクロプロセッサ3aと、このマイクロプロセッサ3aに接続されて、各種設定値等を記憶するために用いられる不揮発性メモリのEEPROM3fのほか、整流平滑回路3b、モータ駆動回路3c、モータ電流検出回路3d、押ボタン入力回路3e、ホールセンサ信号入力回路3g、サーミスタ入力回路3hを備える。
また、マイクロプロセッサ3aは、上記のEEPROM3fのほかにも、自身の内部に揮発性メモリの内部RAM3a1を有しており、各種データの一時記憶や演算に、この内部RAM3a1が使用されるほか、EEPROM3fから読み出した各種設定値も内部RAM3a1に展開されて使用される。
整流平滑回路3bは、複数のダイオードと高容量の電解コンデンサからなり、AC100V電源等の商用交流電源に接続して、この商用交流電源から、ダイオードによる整流及びコンデンサによる平滑を経た直流電圧を生成する。この直流電圧は、次述するモータ駆動回路3cに供給され、直流モータ2を駆動するためのモータ駆動用の直流電源となる。
モータ駆動回路3cは、三相DCブラシレスモータである直流モータ2をPWM駆動するための回路であり、IGBT又はパワーMOS-FET等の6つのパワー素子(ハイサイド側×3素子+ローサイド側×3素子)及びこれらの素子のゲートドライブ用回路等を内部に有するIPM(インテリジェントパワーモジュール)によって構成されている。そして、このモータ駆動回路3cは、整流平滑回路3bで生成されたモータ駆動用の直流電源に接続されると共に、IPMのハイサイド側素子のエミッタ側(又はソース側)とローサイド側素子のコレクタ側(又はドレイン側)の接続点である3つの出力端子が、直流モータ2の各相に接続されている。また、モータ駆動回路3cのIPMの各素子のオン/オフは、マイクロプロセッサ3aが出力する制御信号によって行われる。
なお、モータ駆動回路3cと整流平滑回路3bで生成された直流電源とを接続するに当たっては、IPMのハイサイド側素子のコレクタ側(又はドレイン側)の共通ラインであるモータ駆動回路3cの高電圧側は、整流平滑回路3bで生成された直流電源の正極側に直結しているのに対し、IPMのローサイド側素子のエミッタ側(又はソース側)の共通ラインであるモータ駆動回路3cのグランド側は、次述するモータ電流検出回路3dの一部をなす抵抗値Rfの電流検出抵抗3d1を介して、整流平滑回路3bで生成された直流電源の負極側(グランド)に接続している。
モータ電流検出回路3dは、直流モータ2に流れるモータ電流をモータ駆動回路3cのグランド側において検出するための回路であり、上述の電流検出抵抗3d1のほか、オペアンプ(演算増幅器)3d2と複数の抵抗器によって構成された差動増幅回路である。
オペアンプ3d2の正極電源端子は、図示しない制御用電源回路で生成された制御用電源の+5Vに接続しており、オペアンプ3d2の負極電源端子は、同じく制御用電源のグランド(0V)に接続している。そして、この制御電源のグランドは、整流平滑回路3bで生成された直流電源のグランドと接続されて、同電位になっている。
また、電流検出抵抗3d1の両端のうち、整流平滑回路3bで生成された直流電源のグランドに接続された側の一端は、抵抗値Raの入力抵抗を介して、オペアンプ3d2の反転入力端子に接続しており、さらに、この反転入力端子は、抵抗値Rbの帰還抵抗を介して、オペアンプ3d2の出力端子に接続している。ここで、入力抵抗の抵抗値Raと帰還抵抗の抵抗値Rbの比(=Rb/Ra)は、反転増幅回路をなす差動増幅回路の増幅率となる。
一方、モータ駆動回路3cのグランド側に接続された電流検出抵抗3d1の他端については、上記の入力抵抗と同じ抵抗値Raの抵抗を介してオペアンプ3d2の非反転入力端子に接続している。また、この非反転入力端子は、抵抗値2Rbの2つの抵抗によって制御用電源の+5Vとグランド(0V)にもそれぞれ接続しており、これら2つの抵抗は、制御用電源の+5Vと0Vの間を抵抗分圧する形になっている。オペアンプ3d2の入力端子は入力インピーダンスが高いため、抵抗値2Rbの2つの抵抗によって+5V電圧が抵抗分圧された結果、オペアンプ3d2の非反転入力端子は+2.5Vにオフセットされる。そして、非反転入力端子を+2.5Vにすることで、差動増幅回路による増幅が正常に行われる範囲では、反転入力端子もほぼ+2.5Vで動作することになる。これにより、差動増幅回路の出力電圧は、+2.5Vを基準電圧値として、0V~+5Vの電圧範囲内で変化することになる。
なお、2つの抵抗の抵抗値2Rbは、これらを並列接続したときの合成抵抗が上記の帰還抵抗の抵抗値Rbに一致するようにしたものである。
直流モータ2をモータ駆動回路3cよって駆動した場合、この直流モータ2の負荷状態によって、直流モータ2に力行電流が流れる場合と、直流モータ2に回生電流が流れる場合がある。
力行電流が流れる場合は、直流モータ2が電動機として動作して、電力を消費する場合であり、図2において実線矢印の方向、すなわち、整流平滑回路3bで生成した直流電源からモータ駆動回路3cに向かう方向に力行電流が流れる。
一方、回生電流が流れる場合は、直流モータ2が発電機として動作して、電源に電力を返す場合であり、図2において破線矢印の方向、すなわち、モータ駆動回路3cから整流平滑回路3bで生成した直流電源に戻る方向に回生電流が流れる。
直流モータ2の力行電流が回生電流を上回る場合は、前述の他端(モータ駆動回路3cのグランド側)から一端(整流平滑回路3bで生成された直流電源のグランド)に向けて電流検出抵抗3d1に電流が流れることにより、オペアンプ3d2の非反転入力端子に接続された電流検出抵抗3d1の他端の方がオペアンプ3d2の反転入力端子に接続された電流検出抵抗3d1の一端よりも電位が高くなるため、差動増幅回路の出力電圧は、基準電圧値の+2.5Vよりも大きな電圧値となる。そして、この差動増幅回路の出力電圧は、力行電流が大きくなるほど、基準電圧値の+2.5Vよりも大きな電圧値となる。
直流モータの回生電流が力行電流を上回る場合は、上記の一端(整流平滑回路3bで生成された直流電源のグランド)から他端(モータ駆動回路3cのグランド側)に向けて電流検出抵抗3d1に電流が流れることにより、オペアンプ3d2の非反転入力端子に接続された電流検出抵抗3d1の他端の方がオペアンプ3d2の反転入力端子に接続された電流検出抵抗3d1の一端よりも電位が低くなるため、差動増幅回路の出力電圧は、基準電圧値の+2.5Vよりも小さな電圧値となる。そして、この差動増幅回路の出力電圧は、回生電流が大きくなるほど、基準電圧値の+2.5Vよりも小さな電圧値となる。
また、直流モータ2のモータ電流が0のときは、電流検出抵抗3d1の両端間の電位差が0になるため、差動増幅回路の出力電圧は、基準電圧値の+2.5Vになる。
なお、図2において実線矢印の力行電流の向きに流れる電流の大きさをIとすると、差動増幅回路であるモータ電流検出回路3dの出力電圧は、(I×Rf)×(Rb/Ra)+2.5Vとなる。
以上により、差動増幅回路であるモータ電流検出回路3dの出力電圧は、直流モータ2のモータ電流が0のときに基準電圧値の+2.5Vになると共に、直流モータ2の力行電流が大きくなるほど基準電圧値の+2.5Vよりも大きな電圧値となり、直流モータ2の回生電流が大きくなるほど基準電圧値の+2.5Vよりも小さな電圧値となるような0V~+5Vの電圧範囲で変化する電圧値となり、この電圧値が、直流モータ2に流れるモータ電流を検出した本発明のモータ電流電圧変換値となる。
このモータ電流電圧変換値は、マイクロプロセッサ3aのA/D入力ポートの1つであるA/D入力1に入力される。
このほか、押ボタン入力回路3eは、押ボタンスイッチボックス4の上昇(開放)ボタンPBU、下降(閉鎖)ボタンPBD及び停止ボタンPBSの各ボタンの操作信号をマイクロプロセッサ3aに入力するための入力回路である。マイクロプロセッサ3aは、各ボタンの操作信号の入力を検出することで、これに応じた処理を行う。
ホールセンサ信号入力回路3gは、直流モータ2に取り付けられたホールセンサ2bからのホールセンサ信号をマイクロプロセッサ3aに入力するための入力回路である。ホールセンサ信号は、直流モータ2のローターの磁石の回転位置を検出した3相のパルス信号であり、このホールセンサ信号を入力することで、マイクロプロセッサ3aは、直流モータ2の各相の通電を適切に切り換えることが出来るようになっている。また、この通電切り換えを行うのと同時に、ホールセンサ信号のパルスをカウントすることで、直流モータ2の回転に連動してシャッターのスラットカーテン10の開閉位置を検出することが出来るようになっている。また、このホールセンサ信号のパルスのカウント数の単位時間当たりの変化から、直流モータ2の回転数が分かるようになっている。
サーミスタ入力回路3hは、直流モータ2に取り付けられたサーミスタ2cの抵抗値を検出してマイクロプロセッサ3aに入力するための入力回路であり、検出したサーミスタ2cの抵抗値は電圧値に変換されて、マイクロプロセッサ3aのA/D入力ポートの1つであるA/D入力2に入力される。これにより、直流モータ2のモータ温度が検出出来るようになっている。
次いで、図3~図5を参照しつつ、本実施形態に係るシャッター開閉機1の開放動作における各処理について説明する。
図3は、本実施形態に係るシャッター開閉機1の開放動作の処理全体を示すフローチャートである。また、図4は、本実施形態に係るシャッター開閉機1の開放動作時の障害物検知処理を示すフローチャートである。さらに、図5は、本実施形態に係るシャッター開閉機1の開放動作時の区間電流基準値更新処理を示すフローチャートである。これらのフローチャートは、いずれも制御部3のマイクロプロセッサ3aが実行する制御プログラムの処理内容を示すものである。
図3に示すように、シャッター開閉機1が開放動作の処理を開始すると、まず、ステップS11で、押ボタン入力回路3eを介して開放操作信号(上昇(開放)ボタンPBU)の入力を検出したか否かを判定する。開放操作信号を検出しない場合(No)は、このステップS11を繰り返し、開放操作信号を検出した場合(Yes)は、ステップS12に進み、開放動作を開始する。なお、この開放動作中は、直流モータ2の回転数が目標回転数になるようにフィードバック制御が行われる。
ステップS12で開放動作を開始した後は、続くステップS13で、開放動作中の現在の開閉位置に対応する区間を求める。開閉体であるスラットカーテン10の開閉位置は、前述したように、ホールセンサ2bからのホールセンサ信号のパルスをカウントすることで求められる。そして、この開閉位置に対応する区間とは、スラットカーテン10の全開位置と全閉位置の間を開閉位置に対応させて所定の数に分割してものである。そして、この区間は、開放動作の場合と後述する閉鎖動作の場合で、それぞれ別々に設けている。
さらに、続くステップS14では、モータ電流検出回路3dによって、開放動作中のモータ電流電圧変換値を検出する。前述したように、モータ電流電圧変換値は、直流モータ2に流れるモータ電流を電圧値に変換して検出したものであり、直流モータ2の力行電流が大きくなるほど基準電圧値の+2.5Vよりも大きな電圧値となり、直流モータ2の回生電流が大きくなるほど基準電圧値の+2.5Vよりも小さな電圧値となるような0V~+5Vの電圧範囲で変化する電圧値である。そして、このモータ電流電圧変換値は、以下に説明する障害物検知処理及び区間電流基準値更新処理に用いる。
重量シャッター等のバネ併用式でないシャッター用のシャッター開閉機の場合、開放動作の通常動作時には、直流モータ2は力行動作の状態になっており、直流モータ2のモータ電流は力行電流が大きい状態になっている。そして、この状態で障害物によって開放動作が妨げられると、直流モータ2のモータ電流は力行電流がより大きくなる方向に変化する。これにより、モータ電流電圧変換値も、電圧値が大きくなる方向に変化する。
また、軽量バランスシャッター等のバネ併用式シャッター用のシャッター開閉機の場合は、開放動作の通常動作時に、直流モータが力行動作の状態になっているか回生動作の状態になっているかは、バランスバネの調整具合により異なるが、いずれの場合であっても、障害物によって開放動作が妨げられると、モータ電流は力行電流が増加する方向、及び、回生電流が減少する方向に変化する。これにより、モータ電流電圧変換値は、上記の場合と同じく、電圧値が大きくなる方向に変化する。
さらに、続くステップS15では、区間毎に、ステップS14で開放動作中に検出したモータ電流電圧変換値の当該区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求めて、これをメモリ(マイクロプロセッサ3aの内部RAM3a1)に記憶する。開放動作中に区間が変わる毎に、最初に検出したモータ電流電圧変換値を区間内の最大値としてメモリに一時的に記憶しておき、同じ区間内で新たに検出したモータ電流電圧変換値が先に記憶したモータ電流電圧変換値よりも大きい場合は、この新たに検出したモータ電流電圧変換値を区間内の最大値として上書き記憶することで、区間内のモータ電流電圧変換値の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求めることが出来る。この区間内最大電流電圧変換値は、区間電流基準値更新処理に用いる。
そして、続くステップS16では、図4のステップS161~ステップS164に詳細を示す開放動作時の障害物検知判定処理を行う。
まず、ステップS161では、開放動作中の現在の区間に対応する区間電流基準値をメモリから参照する。この区間電流基準値は、障害物検知の際に、区間毎のモータ電流電圧変換値との比較基準となる値であり、電源を遮断した時のために不揮発性メモリのEEPROM3fに記憶されていると共に、このEEPROM3fから読み出した値がマイクロプロセッサ3aの内部RAM3a1に展開されて記憶されている。このステップS161では、内部RAM3a1に記憶した値を参照する。
次いで、ステップS162では、開放動作中の現在の区間に対応する比較係数を区間電流基準値に掛けた値を求める。この比較係数は、障害物検知判定処理において、モータ電流電圧変換値と区間電流基準値とを比較する際に用いるために、1より大きい所定の定数を区間毎にあらかじめ定めたものであり、マイクロプロセッサ3aのプログラム用ROM(図示しない)のデータ領域に固定値として記憶されている。そして、この比較係数は、複数パターンの値が用意されており、シャッター設置の際に、それらを任意に選択出来るようになっている。これにより、シャッター実機の負荷状態に合わせて、障害物検知の検知感度を所望の検知感度に調整することが出来るようになっている。
さらに、続くステップS163では、サーミスタ入力回路3hで検出したサーミスタ2cの抵抗値から直流モータ2のモータ温度を検出し、このモータ温度に応じて、モータ電流電圧変換値を補正する。モータ温度が変化すると、同じトルクを発生する際のモータ電流が変化するため、モータの温度特性に応じて、検出したモータ電流電圧変換値を補正する。なお、このステップS163は、図4において破線で示すように、本発明の必須構成要素では無いが、このステップS163を設けることで、モータ温度によるモータ電流の変化を加味して、より適切に障害物の検知を行うことができる。
そして、続くステップS164において、ステップS162で求めた比較係数を区間電流基準値に掛けた値とステップS163で補正した補正後のモータ電流電圧変換値を比較する。そして、図3のステップS17に進み、その大小によって、障害物検知の判定を行う。
モータ電流電圧変換値が、比較係数を区間電流基準値に掛けた値以上の場合は、ステップS17において、障害物検知あり(Yes)と判定し、ステップS21に進んで、直流モータ2の停止処理を行う。そして、これにて、開放動作の処理が終了となる。
一方、モータ電流電圧変換値が、比較係数を区間電流基準値に掛けた値未満の場合は、ステップS17において、障害物検知なし(No)と判定し、ステップS18に進む。
ステップS18では、押ボタン入力回路3eを介して停止操作信号(停止ボタンPBS)の入力を検出したか否か、又は、スラットカーテン10の全開位置を検出したか否かを判定する。停止操作信号及び全開位置のいずれも検出しない場合(No)は、ステップS13に戻り、ステップS13~ステップS18の処理を繰り返しながら、開放動作を継続する。
一方、停止操作信号又は全開位置のいずれかを検出した場合(Yes)は、ステップS19に進んで、直流モータ2の停止処理を行う。そして、この場合は、障害物を検知することなく、開放動作が正常終了した場合であり、さらに、ステップS20に進み、図5のステップS201~ステップS204に詳細を示す開放動作時の区間電流基準値更新処理を行う。
開放動作時の区間電流基準値更新処理は、開放動作の開始から終了までの間に障害物が検知されなかった場合に実行されるようになっており、正常動作時の開放動作中に検出したモータ電流電圧変換値を用いて、メモリに記憶した区間電流基準値を更新する処理である。また、開放動作中にステップS15を繰り返すことで、ステップS20(図5のステップS201~ステップS204)の処理を開始する時点で、開放動作を行った各区間の区間内最大電流電圧変換値は、メモリに記憶済みとなっており、このステップS15の処理も、開放動作時の区間電流基準値更新処理の一部となっている。ステップS15では、障害物によってモータ電流電圧変換値が正常動作時よりも大きくなるのを検出するために、まず、正常動作時に検出した区間毎のモータ電流電圧変換値の区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求めている。
そして、図5のステップS201では、開放動作時の区間毎に、ステップS15の処理を通じて記憶した区間内最大電流電圧変換値を用いて、当該区間における区間内最大電流電圧変換値とその前後の各区間における区間内最大電流電圧変換値との平均値である前後区間平均最大電流電圧変換値を求める。
区間内最大電流電圧変換値は、区間毎の大小のばらつきが大きくなるため、このステップS201では、区間毎に当該区間とその前後の各区間の3つの区間についての区間内最大電流電圧変換値の平均値である前後区間平均最大電流電圧変換値を求めている。
続くステップS202では、開放動作時の区間毎に、ステップS15の処理を通じて記憶した区間内最大電流電圧変換値と、ステップS201で求めた前後区間平均最大電流電圧変換値のうちの大きい方の値である前後区間比較後最大電流電圧変換値を求める。
前後の区間よりも当該区間の区間内最大電流電圧変換値が大きい場合は、当該区間の区間内最大電流電圧変換値が前後区間比較後最大電流電圧変換値となる。一方、当該区間の区間内最大電流電圧変換値よりも前後の各区間の区間内最大電流電圧変換値の方が大きい場合は、前後区間平均最大電流電圧変換値が前後区間比較後最大電流電圧変換値となる。
これにより、前後区間比較後最大電流電圧変換値は、前後の区間における区間毎の大小のばらつきを抑えると共に、このばらつきによる小さい値への変化を排除して、より大きい値を採用することになる。
さらに、続くステップS203では、ステップS202で求めた区間毎の前後区間比較後最大電流電圧変換値を最新の動作を含んだ過去の指定回数分(例えば、4回分)の動作について平均する。これにより、指定回数分の動作についいて平均した後の前後区間比較後最大電流電圧変換値は、動作毎のばらつきを抑えた値となる。
そして、続くステップS204で、このようにして求めた前後区間比較後最大電流電圧変換値に基づいて、メモリ(マイクロプロセッサ3aの内部RAM3a1、及び、EEPROM3fの両方)に記憶した開放動作時の区間毎の区間電流基準値を更新する。そして、これにて、開放動作の処理が終了となる。
なお、ステップS203は、図5において破線で示すように、本発明の必須構成要素では無いが、このステップS203を設けることで、更新した区間電流基準値が動作毎のばらつきを抑えた値となり、より適切に障害物の検知を行うことができる。
次いで、図6~図8を参照しつつ、本実施形態に係るシャッター開閉機1の閉鎖動作における各処理について説明する。
図6は、本実施形態に係るシャッター開閉機1の閉鎖動作の処理全体を示すフローチャートである。また、図7は、本実施形態に係るシャッター開閉機1の閉鎖動作時の障害物検知処理を示すフローチャートである。さらに、図8は、本実施形態に係るシャッター開閉機1の開放動作時の区間電流基準値更新処理を示すフローチャートである。これらのフローチャートは、いずれも制御部3のマイクロプロセッサ3aが実行する制御プログラムの処理内容を示すものである。そして、これらは、図3~図5の開放動作時の各処理を閉鎖動作時の処理に置き換えたものである。よって、図3~図5と同様の部分については、簡単に説明を行う。
図6に示すように、シャッター開閉機1が閉鎖動作の処理を開始すると、まず、ステップS31で、閉鎖操作信号(下降(閉鎖)ボタンPBD)の入力を検出したか否かを判定する。閉鎖操作信号を検出しない場合(No)は、このステップS31を繰り返し、閉鎖操作信号を検出した場合(Yes)は、ステップS32に進み、閉鎖動作を開始する。なお、この閉鎖動作中は、開放動作中と同様に、直流モータ2の回転数が目標回転数になるようにフィードバック制御が行われる。
ステップS32で閉鎖動作を開始した後は、続くステップS33で、閉鎖動作中の現在の開閉位置に対応する区間を求める。
さらに、続くステップS34では、モータ電流検出回路3dによって、閉鎖動作中のモータ電流電圧変換値を検出する。
重量シャッター等のバネ併用式でないシャッター用のシャッター開閉機の場合、閉鎖動作の通常動作時には、直流モータ2は回生動作の状態になっており、直流モータ2のモータ電流は回生電流が大きい状態になっている。そして、この状態で障害物によって閉鎖動作が妨げられると、直流モータ2のモータ電流は回生電流が減少する方向に変化する。これにより、モータ電流電圧変換値は、電圧値が大きくなる方向に変化する。
また、軽量バランスシャッター等のバネ併用式シャッター用のシャッター開閉機の場合は、閉鎖動作の通常動作時に、直流モータが力行動作の状態になっているか回生動作の状態になっているかは、バランスバネの調整具合により異なるが、いずれの場合であっても、障害物によって閉鎖動作が妨げられると、モータ電流は力行電流が増加する方向、及び、回生電流が減少する方向に変化する。これにより、モータ電流電圧変換値は、上記の場合と同じく、電圧値が大きくなる方向に変化する。
つまり、閉鎖動作の通常動作時に、直流モータが力行動作の状態になっているか回生動作の状態になっているかにかかわらず、上記のいずれの場合も、障害物によって閉鎖動作が妨げられると、モータ電流電圧変換値は、電圧値が大きくなる方向に変化する。これは、開放動作時も閉鎖動作時も同じである。
さらに、続くステップS35では、区間毎に、ステップS34で閉鎖動作中に検出したモータ電流電圧変換値の当該区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求めて、これをメモリに記憶する。
そして、続くステップS36では、図7のステップS361~ステップS364に詳細を示す閉鎖動作時の障害物検知判定処理を行う。
まず、ステップS361では、閉鎖動作中の現在の区間に対応する区間電流基準値をメモリから参照する。
次いで、ステップS362では、閉鎖動作中の現在の区間に対応する比較係数を区間電流基準値に掛けた値を求める。
さらに、続くステップS363では、直流モータ2のモータ温度を検出し、このモータ温度に応じて、モータ電流電圧変換値を補正する。なお、このステップS363は、図7において破線で示すように、本発明の必須構成要素では無いが、このステップS363を設けることで、開放動作時と同様、より適切に障害物の検知を行うことができる。
そして、続くステップS364において、ステップS362で求めた比較係数を区間電流基準値に掛けた値とステップS363で補正した補正後のモータ電流電圧変換値を比較する。そして、図6のステップS37に進み、その大小によって、障害物検知の判定を行う。
モータ電流電圧変換値が、比較係数を区間電流基準値に掛けた値以上の場合は、ステップS37において、障害物検知あり(Yes)と判定し、ステップS41に進んで、直流モータ2の停止処理を行う。そして、これにて、閉鎖動作の処理が終了となる。
一方、モータ電流電圧変換値が、比較係数を区間電流基準値に掛けた値未満の場合は、ステップS37において、障害物検知なし(No)と判定し、ステップS38に進む。
ステップS38では、停止操作信号(停止ボタンPBS)の入力を検出したか否か、又は、スラットカーテン10の全閉位置を検出したか否かを判定する。停止操作信号及び全閉位置のいずれも検出しない場合(No)は、ステップS33に戻り、ステップS33~ステップS38の処理を繰り返しながら、閉鎖動作を継続する。
一方、停止操作信号又は全閉位置のいずれかを検出した場合(Yes)は、ステップS39に進んで、直流モータ2の停止処理を行う。そして、この場合は、障害物を検知することなく、閉鎖動作が正常終了した場合であり、さらに、ステップS40に進み、図8のステップS401~ステップS404に詳細を示す閉鎖動作時の区間電流基準値更新処理を行う。
閉鎖動作時の区間電流基準値更新処理は、開放動作時と同様、閉鎖動作の開始から終了までの間に障害物が検知されなかった場合に実行されるようになっており、正常動作時の閉鎖動作中に検出したモータ電流電圧変換値を用いて、メモリに記憶した区間電流基準値を更新する処理である。また、閉鎖動作中にステップS35を繰り返すことで、ステップS40(図8のステップS401~ステップS404)の処理を開始する時点で、閉鎖動作を行った各区間の区間内最大電流電圧変換値は、メモリに記憶済みとなっており、このステップS35の処理も、閉鎖動作時の区間電流基準値更新処理の一部となっている。ステップS35では、障害物によってモータ電流電圧変換値が正常動作時よりも大きくなるのを検出するために、まず、正常動作時に検出した区間毎のモータ電流電圧変換値の区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求めている。
そして、図8のステップS401では、閉鎖動作時の区間毎に、ステップS35の処理を通じて記憶した区間内最大電流電圧変換値を用いて、当該区間における区間内最大電流電圧変換値とその前後の各区間における区間内最大電流電圧変換値との平均値である前後区間平均最大電流電圧変換値を求める。
続くステップS402では、閉鎖動作時の区間毎に、ステップS35の処理を通じて記憶した区間内最大電流電圧変換値と、ステップS401で求めた前後区間平均最大電流電圧変換値のうちの大きい方の値である前後区間比較後最大電流電圧変換値を求める。
さらに、続くステップS403では、ステップS402で求めた区間毎の前後区間比較後最大電流電圧変換値を最新の動作を含んだ過去の指定回数分(例えば、4回分)の動作について平均する。なお、このステップS403は、図8において破線で示すように、本発明の必須構成要素では無いが、ステップS403を設けることで、開放動作時と同様、より適切に障害物の検知を行うことができる。
そして、続くステップS404で、このようにして求めた前後区間比較後最大電流電圧変換値に基づいて、メモリに記憶した開放動作時の区間毎の区間電流基準値を更新する。そして、これにて、閉鎖動作の処理が終了となる。
以上により、開放動作時及び閉鎖動作時のそれぞれに更新される区間電流基準値は、開放動作と閉鎖動作の違い、開閉体であるスラットカーテン10の開閉位置、スラットカーテン10の負荷状態、経年劣化の影響等に応じて、最新の運転時のモータ電流電圧変換値を用いて更新された値となる。そして、検出したモータ電流電圧変換値と上記のようにして更新した区間電流基準値とを区間毎にあらかじめ定めた比較係数を用いて比較することで、適切に障害物の検知を行うことができる。これにより、直流モータ2のモータ電流を検出したモータ電流電圧変換値に基づいて適切に障害物の検知を行うことができる。
また、既に説明したように、開放動作時と閉鎖動作時のいずれの場合も、直流モータが力行動作の状態になっているか回生動作の状態になっているかにかかわらず、障害物によって開放動作及び閉鎖動作が妨げられると、モータ電流電圧変換値は、電圧値が大きくなる方向に変化する。そして、この関係があるため、本発明では、モータ電流電圧変換値の区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値から求めた前後区間比較後最大電流電圧変換値に基づいて、区間電流基準値を更新している。従って、本発明は、重量シャッター等のバネ併用式でないシャッター用のシャッター開閉機と軽量バランスシャッター等のバネ併用式シャッター用のシャッター開閉機のいずれにも適用することが出来る。
以上により、開閉体をシャッターのスラットカーテン10として、また、その開閉装置をシャッター開閉機1として、本発明の開閉体の開閉装置を実施形態に即して説明した。
本実施形態では、直流モータ2に取り付けられたホールセンサ2b、及び、制御部3のホールセンサ信号入力回路3gが本発明の位置検出部に相当する。また、制御部3のモータ電流検出回路3d、並びに、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS14、及び、ステップS34が本発明のモータ電流検出手段に相当し、マイクロプロセッサ3aの内部RAM3a1、及び、制御部3のEEPROM3fが本発明の区間電流基準値記憶手段に相当する。
また、本実施形態では、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS16(ステップS161~S164)~ステップS17、及び、ステップS36(ステップS361~S364)~ステップS37が本発明の障害物検知手段に相当する。また、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS15、ステップS20(ステップS201~S204)、ステップS35、及び、ステップS40(ステップS401~S404)が本発明の区間電流基準値更新手段に相当する。
また、本実施形態では、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS15、及び、ステップS35が本発明の第1算出手段に相当し、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS201、及び、ステップS401が本発明の第2算出手段に相当する。また、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS202、及び、ステップS402が本発明の第3算出手段に相当する。
また、本実施形態では、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS203、及び、ステップS403が本発明の指定回数平均手段に相当する。また、直流モータ2に取り付けられたサーミスタ2c、及び、制御部3のサーミスタ入力回路3hが本発明のモータ温度検出手段に相当し、マイクロプロセッサ3aが実行するステップS163、及び、ステップS363が本発明の障害物検知温度補正手段に相当する。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、モータ電流をモータ電流電圧変換値に変換して検出するモータ電流検出手段として、図2に示すようなオペアンプ(演算増幅器)を用いた差動増幅回路で構成されるモータ電流検出回路3dを示したが、これは一例であり、同様にモータ電流電圧変換値を検出出来る回路であれば、他の構成の回路を用いても良い。
また、上記の差動増幅回路を直流モータの1相当たり1組ずつ計3組設けて、直流モータの各相のモータ電流を別々に検出する回路を用いる構成とした場合には、それらの回路による検出結果をマイクロプロセッサの演算によって合成したものを、本発明のモータ電流検出手段により検出したモータ電流電圧変換値としても良い。
1 シャッター開閉機(開閉装置)
2 直流モータ
2b ホールセンサ(位置検出部)
2c サーミスタ(モータ温度検出手段)
3 制御部
3a マイクロプロセッサ
3a1 内部RAM(区間電流基準値記憶手段)
3b 整流平滑回路
3c モータ駆動回路
3d モータ電流検出回路(モータ電流検出手段)
3e 押ボタン入力回路
3f EEPROM(区間電流基準値記憶手段)
3g ホールセンサ信号入力回路(位置検出部)
3h サーミスタ入力回路(モータ温度検出手段)
4 押ボタンスイッチボックス
10 スラットカーテン(開閉体)
11 ガイドレール
12 まぐさ部
13 シャッターケース
14 巻取軸
15 駆動伝達系
DO 開放方向
DC 閉鎖方向
PBU 上昇(開放)ボタン
PBD 下降(閉鎖)ボタン
PBS 停止ボタン
S14,S34 モータ電流検出手段
S16(S161~S164)~S17,S36(S361~S364)~S37 障害物検知手段
S15,S20(S201~S204),S35,S40(S401~S404) 区間電流基準値更新手段
S15,S35 第1算出手段
S201,401 第2算出手段
S202,402 第3算出手段
S203,403 指定回数平均手段
S163,S363 障害物検知温度補正手段

Claims (3)

  1. 開放方向及び閉鎖方向の双方向に動作可能に支持された開閉体の開閉動作を行うための直流モータと、
    該直流モータの回転に連動して前記開閉体の開閉位置を検出する位置検出部と、
    前記開放方向への開放動作及び前記閉鎖方向への閉鎖動作の各動作時における前記直流モータの回転数がそれぞれ目標回転数になるようにフィードバック制御を行いつつ、前記位置検出部で検出した位置情報に基づいて前記直流モータを制御する制御部とを備えた開閉体の開閉装置であって、
    前記制御部は、
    前記直流モータに流れるモータ電流を所定の電圧範囲内の電圧値となるモータ電流電圧変換値に変換して検出するモータ電流検出手段と、
    前記開閉体の動作範囲である全開位置と全閉位置との間を所定の区間に分割して、前記開放動作及び前記閉鎖動作の各動作時について前記開閉体の開閉位置に対応する前記区間毎の前記モータ電流電圧変換値との比較基準となる区間電流基準値を記憶する区間電流基準値記憶手段と、
    前記開放動作及び前記閉鎖動作の各動作時について前記モータ電流検出手段で検出した前記モータ電流電圧変換値と前記区間電流基準値記憶手段で記憶した前記区間電流基準値とを前記区間毎にあらかじめ定めた比較係数を用いて比較した比較結果に基づいて前記開放動作及び前記閉鎖動作を妨げる障害物を検知する障害物検知手段と、
    前記開放動作及び前記閉鎖動作の各動作の開始から終了までの間に前記障害物検知手段で障害物が検知されなかった場合に、当該開放動作及び当該閉鎖動作の各動作中に前記モータ電流検出手段で検出した前記モータ電流電圧変換値を用いて前記区間電流基準値記憶手段で記憶した前記区間電流基準値を更新する区間電流基準値更新手段とを有し、
    前記モータ電流電圧変換値は、前記モータ電流が0のときを前記電圧範囲内の所定の基準電圧値として、前記直流モータの力行電流が大きくなるほど前記基準電圧値よりも大きな電圧値となる一方、前記直流モータの回生電流が大きくなるほど前記基準電圧値よりも小さな電圧値となるようになっていて、
    前記区間電流基準値更新手段は、
    前記区間毎に前記モータ電流検出手段で検出した前記モータ電流電圧変換値の当該区間内の最大値である区間内最大電流電圧変換値を求める第1算出手段と、
    前記区間毎に当該区間における前記区間内最大電流電圧変換値とその前後の各区間における前記区間内最大電流電圧変換値との平均値である前後区間平均最大電流電圧変換値を求める第2算出手段と、
    前記区間毎に前記第1算出手段で求めた前記区間内最大電流電圧変換値と前記第2算出手段で求めた前記前後区間平均最大電流電圧変換値のうちの大きい方の値である前後区間比較後最大電流電圧変換値を求める第3算出手段とを含み、
    前記前後区間比較後最大電流電圧変換値に基づいて前記区間電流基準値を更新する
    開閉体の開閉装置。
  2. 請求項1に記載の開閉体の開閉装置であって、
    前記区間電流基準値更新手段は、
    前記区間電流基準値を更新する際に、前記第3算出手段で求めた前記区間毎の前記前後区間比較後最大電流電圧変換値を最新の動作を含んだ過去の指定回数分の動作について平均する指定回数平均手段を含む
    開閉体の開閉装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の開閉体の開閉装置であって、
    前記制御部は、
    前記直流モータのモータ温度を検出するモータ温度検出手段を有し、
    前記障害物検知手段は、
    前記モータ電流電圧変換値と前記区間電流基準値とを前記比較係数を用いて比較する際に、前記モータ温度検出手段で検出した前記モータ温度に応じて補正を行う障害物検知温度補正手段を含む
    開閉体の開閉装置。
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