JP2005042485A - 電動シャッター制御装置 - Google Patents

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久紀 小澤
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Abstract

【課題】経年変化や季節変化等により駆動部の負荷が変動するおそれがあるときであっても、障害物の存在を適切に判定するのに有利な電動シャッター制御装置を電動シャッター制御装置を提供する。
【解決手段】シャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量としきい値とを比較し、物理量がしきい値を越えるとき、または、物理量がしきい値に所定値以上接近しているとき、シャッターが障害物に接触していると判定する障害物接触判定手段を具備する。最近の物理量から基準物理量を取り出し、基準物理量にマージンを加えた値をしきい値として更新する更新手段を具備する。これによりしきい値が適切化し、シャッターが障害物に接触している旨の判定は適切化される。
【選択図】図6

Description

本発明はシャッターをモータ等の駆動部で開閉させる電動シャッター制御装置に関する。
従来、電動シャッター制御装置として、シャッターを開閉駆動させる駆動力を発揮するモータと、モータを駆動させるモータ駆動回路とを有するものが知られている(特許文献1)。このものによれば、モータが一方向に正回転すれば、シャッターは閉鎖及び開放のうちの一方の駆動を行う。また、モータが他方向に逆回転すれば、シャッターは閉鎖及び開放のうちの他方の駆動を行う。
このような電動シャッター制御装置によれば、特許文献1に係るものが知られている。このものによれば、シャッターを閉鎖方向または開放方向に駆動させるときにおけるモータの電流値をモータ負荷として検出することにしている。障害物にシャッターが衝突したときには、モータ電流が増加する。このため、モータの電流値がしきい値を越えたとき、障害物が存在すると認識する。このものによれば、障害物が存在すると認識すれば、モータの駆動を停止させるため、シャッターやモータに過剰な負荷がかかることを防止でき、故障等を回避することができる。
特開2002−194973
しかしながら電動シャッター制御装置によれば、経年変化や季節変化等により、モータ負荷は変動するおそれがある。例えば、錆の発生、塵埃の蓄積、グリースの粘性変化、熱膨張・熱収縮などの影響による摩擦変化によるものと推察される。この場合、予め設定したしきい値は固定的な値であるため、経年変化や季節変化等があり、モータ負荷が変動すると、障害物の存在を適切に認識できないおそれがある。
即ち、障害物が存在しないにもかかわらず、障害物として誤判定するおそれがある。また障害物が存在するにもかかわらず、障害物の存在の判定が遅れるおそれがある。このように障害物が存在するにもかかわらず、障害物の存在の判定が遅れると、モータ、シャッター及び障害物等にかかる負荷が過剰に大きくなり、モータ、シャッター及び障害物等の損傷を招く等の不具合が発生するおそれがある。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、経年変化や季節変化等により駆動部やシャッターの負荷が変動するおそれがあるときであっても、障害物の存在を適切に認識するのに有利な電動シャッター制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係る電動シャッター制御装置は、シャッターをこれの閉端位置と開端位置との間において開閉駆動させる駆動力を発揮する駆動部と、
シャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出する検出手段と、
シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶する記憶手段と、
検出手段で検出されたシャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量としきい値とを比較し、物理量がしきい値を越えるとき、または、物理量がしきい値に所定値以上接近しているとき、シャッターが障害物に接触していると判定する障害物接触判定手段とを具備する電動シャッター制御装置において、
駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量にマージンを加味した値をしきい値として更新する更新手段を具備することを特徴とするものである。
本発明に係る電動シャッター制御装置によれば、駆動部により、シャッターの閉端位置と開端位置との間においてシャッターは開閉駆動される。記憶手段は、シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶している。検出手段は、閉端位置と開端位置との間におけるシャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出する。当該物理量としてはモータ負荷トルク、モータ電流、単位時間当たりのモータ回転数を例示できる。一般的には、モータ負荷トルクが大きくなれば、モータ電流は増大し、単位時間当たりのモータ回転数は低下する。
障害物接触判定手段は、検出手段で検出されたシャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量と、しきい値とを比較し、そして、物理量がしきい値を越えるとき、または、物理量がしきい値に所定値以上接近しているとき、シャッターが障害物に接触していると判定する。このようにシャッターが障害物に接触していると判定されると、駆動部を停止または減速させたり、シャッターを反転駆動させたり、あるいは、警告を発したりする。
更新手段は、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量にマージンを加味した値をしきい値として更新する。このため経年変化や季節変化により駆動部の負荷が変動するようなときであっても、しきい値が適切化し、従って、シャッターが障害物に接触している旨の障害物接触判定手段による判定を適切化でき、誤判定を防止するのに有利となる。最近の物理量としては、シャッターを閉鎖方向に作動させるときには、例えば、最近N回以内の閉動時の物理量から選択することができ、また、シャッターを開放方向に作動させるときには、例えば、最近N回以内の開動時の物理量から選択することができる。ここで、最近N回とは最も新しいN回とすることができる。Nとしては50、30、20、10、5、3等の数値を適宜選択できる(但し、突発的な異常データを排除することが好ましい)。物理量にマージンを加味する形態としては、物理量とマージンとを合計する形態、あるいは、物理量に係数をかけることにより物理量にマージンを加味する形態を例示できる。なお、シャッターは開閉機能を有するものをいい、縦方向に開閉するもの、横方向に開閉するものでも良く、開口を完全に閉じるもの、隙間を形成しつつ開口を閉じるものでも良い。駆動部としてはモータを例示できる。モータとしては直流モータ、交流誘導モータ等を例示できる。
本発明に係る電動シャッター制御装置によれば、更新手段は、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量にマージンを加味した値をしきい値として更新する。このため経年変化や季節変化等により駆動部の負荷が変動するようなときであっても、しきい値が適切化し、従って、シャッターが障害物に接触している旨の障害物接触判定手段による判定を適切化でき、誤判定を防止するのに有利となる。
本発明に係る電動シャッター制御装置によれば、駆動部は、シャッターをこれの閉端位置と開端位置との間において開閉駆動させる駆動力を発揮するものであり、一般的にはモータが用いられる。モータとしては直流モータ、誘導モータを例示できる。検出手段は、シャッターの閉端位置と開端位置との間におけるシャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出するものである。当該物理量としては、前述したように、モータに係るモータ負荷、モータの電流値、単位時間当たりのモータ回転数、シャッターに係る負荷、シャッターの駆動速度などを例示することができる。
記憶手段は、シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶する。記憶手段としては、書き込み可能なメモリ等の記憶媒体を例示できる。障害物接触判定手段は、検出手段で検出されたシャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量としきい値とを比較する。障害物接触判定手段は、物理量がしきい値を越えるとき、または、物理量がしきい値に所定値以上接近しているとき、シャッターが障害物に接触していると判定する。所定値は適宜選択できる。
更新手段は、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した駆動部及びシャッターのうちの少なくとも一方に関する最近の物理量から基準物理量を取り出し、基準物理量にマージンを加味した値をしきい値として更新する形態を例示できる。基準物理量とは、マージンを付加する基準となる物理量を意味し、一般的には、最近の複数個の物理量から取り出されたものとする。この場合、基準物理量は、最近の複数個の物理量のうち最大値を選択することが好ましい。シャッターと障害物とが接触していないにもかかわらず、接触していると誤判定することを抑えるためである。なお、場合によっては、基準物理量として、最近の複数の物理量のうち最大値の次に大きい値を選択しても良いし、あるいは、最近の複数個の物理量のうち中間値を選択しても良いし、あるいは、最近の複数の物理量のうち平均値を選択しても良い。
図7は代表的な更新形態を示す。図7に示すように、検出手段により検出した物理量について、今回のデータ(6)、前回のデータ(3)、前々回のデータ(5)、前々々回のデータ(4)といった最近のデータを、抽出グループとしてメモリあるいはレジスタ等の記憶手段に格納しておく。( )内の数値は、検出手段により検出した駆動部及びシャッターのうちの少なくとも一方に関する物理量の相対値を示す。更新手段は、検出手段で検出した複数の最近の物理量から基準物理量として最大値(MAX)、つまり、この抽出グループではデータ(6)を取り出し、最大値(MAX)であるデータ(6)にマージンを加えた値をしきい値として更新し、メモリあるいはレジスタ等の記憶手段に格納しておく。そして最新の物理量が採られたときには、図7から理解できるように、最新の物理量をこの抽出グループに加えると共に、この抽出グループのうち最も古い物理量を抽出グループから破棄する。これにより直近に採取された複数個の物理量からなる抽出グループを選定しておく。このように抽出グループとして選定された直近の複数個の物理量のうち、最大値(MAX)を基準物理量として選定し、最大値(MAX)であるデータ(6)にマージンを加えた値をしきい値として更新し、メモリあるいはレジスタ等の記憶手段に格納しておく。
更新手段としては、シャッターを閉鎖方向に駆動するとき、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量から閉動用の基準物理量を取り出し、閉動用の基準物理量に閉動用のマージンを加味した値を閉動用のしきい値として更新する形態を例示できる。また、更新手段としては、シャッターを開放方向に駆動するとき、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量から開動用の基準物理量を取り出し、開動用の基準物理量に開動用のマージンを加味した値を開動用のしきい値として更新する形態を例示できる。なお、閉動用のマージンは開動用のマージンと同一の値でも良いし、異なる値でも良い。
従って、更新手段は、シャッターを閉鎖方向に駆動するとき、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量から閉動用の基準物理量を取り出し、閉動用の基準物理量にマージンを加味した値を閉動用のしきい値として更新する閉動用更新手段と、シャッターを開放方向に駆動するとき、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量から開動用の基準物理量を取り出し、開動用の基準物理量にマージンを加味した値を開動用のしきい値として更新する開動用更新手段とのうちの少なくとも一方で構成されている形態を採用できる。
本発明に係る電動シャッター制御装置によれば、シャッターの閉端位置と開端位置との間は複数(例えば2〜10)の領域に分割されており、シャッターを閉鎖方向に駆動するとき及びシャッターを開放方向に駆動するときのうちの少なくとも一方において、各領域ごとのしきい値が記憶手段に記憶されている形態を例示できる。この場合、閉端位置と開端位置との間における複数の領域ごとにしきい値が設定されているため、障害物の判定を領域毎に適切に行うことができる。
また、シャッターを閉鎖方向に駆動するとき、閉端位置に近い領域のしきい値のマージンは、閉端位置から遠い領域のしきい値のマージンよりも相対的に小さく設定されている形態を例示できる。これによりシャッターの閉端位置に近い領域において、障害物の判定の確実性を向上させることができる。更にまた、シャッターを駆動するとき、閉動用のしきい値のマージンは開動用のしきい値のマージンよりも相対的に小さく設定されている形態を例示できる。これによりシャッターを閉鎖方向に駆動するとき、障害物の判定の確実性を向上させることができ、シャッターで障害物を過剰に挟むといった不具合を低減できる。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1を図1〜図6を参照として具体的に説明する。本実施例は構造物の出入り用の開口を開閉する電動シャッター装置1に適用したものである。図1は電動シャッター装置1を模式的に示す。図1に示すように、シャッター装置1は家屋、ビル、工場、車両(乗用車、トレーラー、トラック、列車を含む)、船体等の構造物に設けられており、人または車両などが出入りする開口10を開閉するものである。電動シャッター装置1は、開口10に設けられた縦方向にのびる平行に並走された2本のガイドレール11と、ガイドレール11に沿って昇降され昇降に伴い開口を開閉させると共にストッパ12aをもつ開閉体としてのシャッター12と、ガイドレール11の上部側に設けられた非回転の横軸固定型の支軸13と、支軸13に保持され図略の連結部材により互いに一体回転可能に設けられた複数個の従動輪14(14a,14b,14c,14d)と、端側の従動輪14aに対して離間して配置された回転可能な駆動輪15(スプロケット)と、駆動輪15と端側の従動輪14aとの間に架設されたエンドレス状をなす伝達部材16(チェーン)と、駆動輪15を回転させるシャッター巻き上げ駆動装置2とを備えている。従動輪14aはスプロケット形状を有し、従動輪14b,14c,14dは円盤形状をなす。なお図1に示すように、ケース1c内には、支軸13、従動輪14、駆動輪15、伝達部材16、シャッター巻き上げ駆動装置2が内蔵されている。
支軸13には、ねじりコイルバネで形成された付勢部材17が装備されている。付勢部材17はシャッター12を上向きに付勢する付勢力を有する。付勢部材17の上向きの付勢力は、基本的には、シャッター12の重量による下向きの負荷力と釣り合うように設定されている。このためシャッター12を開放させるとき、付勢部材17の上向きの付勢力はアシスト力として機能するため、シャッター12を持ち上げて開放させる力としては小さくて済む。なお、図1に示すように、シャッター巻き上げ駆動装置2は支軸13に対して離間した位置に支軸13に沿って配置されている。従動輪14aの径は駆動輪15の径よりも大きく設定されていると共に、従動輪14aの歯数は駆動輪15の歯数よりも大きく設定されている。このため、従動輪14a、駆動輪15及び伝達部材16により減速機構19が構成されており、モータ20の駆動を減速させて従動輪14aを介してシャッター12に伝達させることができる。
図2に示すように、シャッター巻き上げ駆動装置2は、シャッター12を開閉駆動させる駆動部としてのモータ20とモータ駆動回路22とを有する。モータ20は直流モータとされている。更にモータ20の駆動を制御する制御部100と、モータ20の駆動を操作する操作盤200とが設けられている。操作盤200には、シャッター12を閉鎖方向に駆動させる閉動スイッチ201、シャッター12を開放方向に駆動させる開動スイッチ202、シャッター12を直ちに停止させる停止スイッチ203、シャッター12を停止させる位置を設定する設定スイッチ204、リセットスイッチ205が設けられている。なおスイッチ204、205は無くても良い。
図2に示すように、制御部100は、入力処理部104と、記憶手段としての書き込み可能なメモリ106(EPROM等)と、プログラム等を格納した書き込みできないメモリ107(ROM等)と、CPUをもつマイコン108と、出力処理部110とを有する。メモリ106は、シャッター12が障害物に接触したと判定するしきい値を記憶するものである。更に、閉動スイッチ201、開動スイッチ202、停止スイッチ203等の信号は、それぞれ入力処理部104を介して制御部100に入力される。
モータ20のモータ軸には、ロータリ式のエンコーダ等のシャッター位置検出器112(シャッター位置検出手段)が設けられている。モータ20が駆動してシャッター12が閉鎖方向または開放方向に駆動するとき、エンコーダ等のシャッター位置検出器112から出力された信号は、制御部100に入力される。制御部100はエンコーダ等のシャッター位置検出器112の信号に基づいて、モータ20の回転量、モータ20の回転速度、ひいてはシャッター12の現在位置を検出することができ、これによりシャッター12が閉端位置Ks、開端位置Koに到達したか否かを検出することができる。モータ駆動回路22には、モータ20にかかる負荷をモータ電流(物理量)として検出する検出手段としてのモータ電流検出器102が設けられている。モータ電流検出器102は、モータ20にかかる負荷をモータ電流として検出するため、モータ負荷検出器として機能することができる。モータ電流検出器102から出力されたモータ電流に関する信号は、制御部100に入力される。出力処理部110は、モータ駆動回路22を経てモータ20を制御する信号を出力すると共に、駆動回路130を経て警告器132(警告ブザー、警告灯等)を制御する信号を出力する。
更に説明を加える。図3は、障害物が存在しないとき、シャッター12を開端位置Koから閉鎖方向に駆動させて閉端位置Ksに到達させるときにおけるモータ負荷特性を示す。図4は、障害物が存在しないとき、シャッター12を閉端位置Ksから開放方向に駆動させて開端位置Koに到達させるときにおけるモータ負荷特性を示す。図3及び図4において、横軸はシャッター12のシャッター下端の現在位置を示し、縦軸はモータ20を流れるモータ電流値、つまりモータトルクを示す。図3に示すように、シャッター12を開端位置Koから閉鎖方向に駆動させて閉端位置Ksに到達させるとき、モータ電流は概略的には、開端位置Ko側ではモータ電流値は相対的に高く、中間領域では相対的に低下しており、閉端位置Ks側ではモータ電流値は相対的に高めになり、全体として概略的には下向き凸の特性が得られる。また図4に示すように、シャッター12を閉端位置Ksから開放方向に駆動させて開端位置Koに到達させるとき、モータ電流は概略的には、閉端位置Ks側ではモータ電流値は相対的に低く、中間領域では増加して相対的に高くなり、閉端位置Ks側ではモータ電流値は相対的に低めになり、全体として概略的には上向き凸の特性が得られる。
そこで本実施例によれば、シャッター12を閉動方向に駆動させるとき、シャッター12の閉端位置Ksと開端位置Koとの間を、開端位置Koから閉端位置Ksにかけて複数の領域A、B、Cに分割し、領域Aにおいて最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαAを加えた値を領域Aにおけるしきい値PAとして設定する。そしてその閉動用のしきい値PAをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。
同様に、領域Bにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαBを加えた値を領域Bにおけるしきい値PBとして設定し、その閉動用のしきい値PBをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。また、領域Cにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαCを加えた値を領域Cにおけるしきい値PCとして設定する。そしてその閉動用のしきい値PCをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。ここで、閉動用のマージンαA、αB、αCはそれぞれ同一とすることができるが、場合によっては異なる値としても良い。
更に、シャッター12を開放方向に駆動させるとき、シャッター12の閉端位置Ksと開端位置Koとの間を、閉端位置Ksから開端位置Koにかけて複数の領域D、E、Fに分割し、領域Dにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαDを加えた値を領域Dにおけるしきい値PDとして設定し、その開動用のしきい値PDをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。同様に、領域Eにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαEを加えた値を領域Eにおけるしきい値PEとして設定し、その開動用のしきい値PEをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。また、領域Fにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαFを加えた値を領域Fにおけるしきい値PFとして設定し、その開動用のしきい値PFをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。ここで、開動用のマージンαD、αE、αFはそれぞれ同一とすることができるが、場合によっては異なる値としても良い。
なお、領域A〜Fにおける基準物理量として取り出すモータ電流は、当該領域において最も高いもの(異常値を除く)である。シャッター12と障害物とが接触していないにもかかわらず、接触していると誤判定されることを防止するためである。領域A〜Fにおける基準物理量として取り出す最も高いモータ電流は、異常値は排除されている。これにより信頼性を高めることができる。
図5は、シャッター12を駆動させるとき制御部100のマイコン108が実行するサブルーチンのフローチャートの一例を示す。このフローチャートはあくまでも一例であり、マイコン108の処理形態はこのフローチャートに限定されるものではなく、適宜採用することができる。このフローチャートでは、まず、閉動スイッチ201及び開動スイッチ202の状況を確認する(ステップS100、S102、S140)。閉動スイッチ201がオン操作されていれば、閉動処理を行うため、シャッター12が閉鎖する方向にモータ20を駆動するようにモータ20をオンする(ステップS104)。閉動における領域A、B、Cのしきい値(しきい値PA、PB、PC)をメモリ106から読み込む(ステップS106)。更に、シャッター12の現在位置を読み込む(ステップS108)。この場合、モータ20に付けられているシャッター位置検出器112に基づいて、シャッター12の現在位置を求めることができる。そして、シャッター12の現在位置が読み込みのタイミングであるか否かどうか判定する(ステップS110)。
読み込みのタイミングであれば、モータ電流である物理量Pnを読み込む(ステップS112)。更に、物理量Pnと当該しきい値とを比較する(ステップS114)。物理量Pnが当該しきい値よりも小さければ、障害物は不存在であり、閉動するシャッター12と障害物とは接触していないと推定できるため、物理量Pnをメモリ106の所定のエリアに書き込む(ステップS116)。更にシャッター12の閉鎖の終端つまり閉端位置Ksか否か比較し(ステップS118)、終端でなければ、ステップS108に戻り、上記した操作を繰り返す。もしシャッター12が閉動の終端に位置しておれば、モータ20を停止させ(ステップS120)、ファイナル処理(ステップS122)を行い、メインルーチンにリターンする。
これに対して、ステップS114において判定した結果、検出した物理量Pnがしきい値と等しいか大きければ、障害物が存在しており、閉動するシャッター12と障害物との接触が発生していると推定できるため、モータ20を停止させる(ステップS124)と共に、警告器132が警告を発する信号を出力する(ステップS126)。従って、ステップS114は、シャッター12が閉動方向に駆動するとき、モータ電流である物理量Pnがしきい値を越えるとき、シャッター12が障害物に接触していると判定する閉動用の障害物接触判定手段として機能することができる。ステップS124、S126は、シャッター12が障害物に接触していると閉動用の障害物接触判定手段により判定されたときに、モータ20を停止させると共に、警告器132を介して警告を発する閉動用の警告手段として機能することができる。なお、図示はしないが、シャッター12が障害物に接触していると閉動用の障害物判定手段により判定されたときには、モータ20を停止後に、更に所定量逆回転させ、シャッター12を反転駆動させても良い。
また開動スイッチ202がオン操作されていれば、開動処理を行うため、シャッター12が開放する方向にモータ20を駆動するようにモータをオンする(ステップS142)。開動における領域D、E、Fのしきい値(しきい値PD、PE、PF)をメモリ106から読み込む(ステップS144)。更にシャッター12の現在位置を求める(ステップS108)。そして閉動の場合と同様に、ステップS110〜126の操作を行う。即ち、読み込むべきタイミングに到達しているか否か判定する(ステップS110)。読み込むべきタイミングであれば、モータ電流である物理量Pnを読み込む(ステップS112)。更に、物理量Pnと開動用のしきい値とを比較する(ステップS114)。物理量Pnが開動用のしきい値よりも小さければ、障害物は不存在であり、開動するシャッター12と障害物とは接触していないと推定できるため、物理量Pnをメモリ106の所定のエリアに書き込む(ステップS116)。更にシャッター12の開放の終端つまり開端位置Koか否か比較し(ステップS118)、終端でなければ、ステップS108に戻り、上記した操作を繰り返す。もしシャッター12が開端位置Koにあれば、モータ20を停止させ(ステップS120)、ファイナル処理(ステップS122)を行い、メインルーチンにリターンする。
これに対して、ステップS114において判定した結果、検出した物理量Pnがしきい値と同じか大きければ、障害物が存在しており、開動するシャッター12と障害物との接触が発生していると推定できるため、モータ20を停止させる(ステップS124)と共に、警告器132が警告を発する信号を出力する(ステップS126)。従って、ステップS114は、シャッター12が開動方向に駆動するとき、モータ電流である物理量Pnがしきい値を越えるとき、シャッター12が障害物に接触していると判定する開動用の障害物接触判定手段として機能することができる。ステップS124、S126は、シャッター12が障害物に接触していると開動用の障害物接触判定手段により判定されたときに、モータ20を停止させると共に、警告器132を介して警告を発する開動用の警告手段として機能することができる。
図6はしきい値更新処理のフローチャートの一例を示す。しきい値更新処理のフローチャートはあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、適宜採用できる。しきい値更新処理は、シャッター12の閉動処理または開動処理が終了した後で行うことができる。図6に示すように、領域A〜領域Fのうち、しきい値を更新する領域を選定する(ステップS202)。その領域において測定した物理量のうち異常データを排除する(ステップS204)。更に、当該領域において測定した物理量のうち最も高い物理量を選定する(ステップS206)。更に、図7から理解できるように、当該領域において最も高い物理量を最も新しい物理量として抽出グループに加えると共に、抽出グループのうち最も古い物理量を抽出グループから破棄し、これにより直近に採取された複数個の物理量からなる抽出グループを選定する(ステップS208)。当該領域において直近の複数個の物理量のうち、当該領域における最大値(MAX)を基準物理量として選定する(ステップS210)。
更に、当該領域に応じたマージンを設定する(ステップS212)。前述したように、閉動時には領域AにおけるマージンはαAとされ、領域BにおけるマージンはαBとされ、領域CにおけるマージンはαCとされている。開動時には、領域DにおけるマージンはαDとされ、領域EにおけるマージンはαEとされ、領域FにおけるマージンはαFとされている。そして、基準物理量として機能する最大値(MAX)と、当該領域におけるマージンとを加えた値を更新しきい値として演算する(ステップS214)。その更新しきい値をメモリ106の所定のエリアに書き込む(ステップS216)。閉動の場合には、領域A、B、Cについて更新しきい値をメモリ106に書き込んだか否か確認する。開動の場合には、領域D、E、Fについて更新しきい値をメモリ106に書き込んだか否か確認する。所要の領域について更新しきい値をメモリ106に書き込んでいなければ、ステップS202に戻る。メモリ106に書き込んでいれば、メインルーチンにリターンする。
(実施例2)
実施例2は実施例1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。共通する部分には共通の符号を付する。本実施例によれば、シャッター12を閉鎖方向に駆動するとき、閉端位置Ksに近い領域Cのしきい値のマージンαCは、閉端位置Ksに遠い領域Aのしきい値のマージンαAよりも相対的に小さく設定されている。障害物は床面に設置されることが多い。このため前述したように、シャッター12の閉端位置Ksに近い領域Cのしきい値のマージンαCを、閉端位置Ksに遠い領域Aのしきい値のマージンαAよりも相対的に小さく設定すれば、閉端位置Ks側、つまり床面側における障害物の検出を確実に行うことができる。
(実施例3)
実施例3は実施例1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。共通する部分には共通の符号を付する。本実施例によれば、シャッター12を駆動するとき、閉動用のしきい値のマージンαA、αB、αCは、開動用のしきい値のマージンαD、αE、αFよりも相対的に小さく設定されている。これによりシャッター12を閉鎖方向に駆動させるとき、障害物の検出を確実に行うことができる。
(実施例4)
実施例4は実施例1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。共通する部分には共通の符号を付する。本実施例によれば、閉動用のしきい値のマージンαA、αB、αC、開動用のしきい値のマージンαD、αE、αFをそれぞれ可変に人為的に増加及び減少できる設定器220が操作盤200に設けられている。これにより電動シャッター装置を設置した環境等の状況(場所、季節等)に応じて上記マージンの大きさを設定すれば、領域A〜領域Fにおける障害物検出の感度を調整することができる。風等の影響でシャッター12やモータ20にかかる負荷が大きくなるときには、上記したマージンを調整すれば、検出感度を良好に設定することができる。設定器220は、障害物の検出感度を調整する調整手段として機能することができる。
(実施例5)
実施例5は実施例1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。共通する部分には共通の符号を付する。本実施例によれば、領域A〜領域Fに応じた係数を予め設定しておく。そして、検出した基準物理量に係数をそれぞれかけることにより、上記したマージンαA〜αFを演算で求めることにしている。この場合には、モータ負荷の大きさに応じてマージンαA〜αFを決定することができる。
(適用例)
図8は適用例を示す。モータ駆動回路22はこの適用例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜選択できる。この例によれば、図8に示すように、モータ駆動回路22は、モータ20の回転方向を切り替えることによりシャッター12の駆動方向を切り替える切替手段3と、モータ20に対して直列に接続されモータ20の速度制御を行う速度制御手段4とを有する。速度制御手段4は、モータ20のモータ電流に対してオンオフを繰り返すスイッチング制御を行うものであり、モータ20の正回転及び逆回転に共用されている。以下、このモータ駆動回路22について説明を加える。切替手段3はモータ20の回転方向を切り替えるものであり、第1切替手段としての第1リレー31と、第2切替手段としての第2リレー32とで構成されている。第1リレー31は有接点式であり、モータ20の一方のモータ端子に繋がる第1接点31aと、電源線50につながる接点31bと、スイッチング素子40のドレンDに繋がる接点31cと、接点31b及び接点31cを切り替える可動接片31dとをもつ。また、第2リレー32は有接点式であり、モータ20の他方のモータ端子に繋がる第2接点32aと、電源線50につながる接点32bと、スイッチング素子40のドレンDに繋がる接点32cと、接点32b及び接点32cを切り替える可動接片32dとをもつ。
第1リレー31は、モータ20側の第1接点31aと電源線50側の接点31bとを導通させることにより、モータ20の正回転及び逆回転のうちのいずれか一方を実行する。第2リレー32は、モータ20側の第2接点32aと電源線50側の接点32bとを導通させることにより、モータ20の正回転及び逆回転のうちのいずれか他方を実行する。
速度制御手段4は、モータ20に流れるモータ電流をオンオフさせてモータ20をスイッチング制御(デューティ制御)するものであり、唯一の(1個の)スイッチング素子40(半導体スイッチング素子)で構成されている。スイッチング素子40はFETとされている。このスイッチング素子40はモータ20の正回転及び逆回転の双方に共用される。従って、スイッチング素子40のドレンDは、第1リレー31の接点31c及び第2リレー32の接点32cに繋がる。スイッチング素子40のゲートGはPWM信号発生回路55に繋がれている。PWM信号発生回路55からPWMパルス信号S1がスイッチング素子40のゲートGに入力される。PWMパルス信号S1がHiのとき、スイッチング素子40がオンとなり、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が導通する。これに対してPWMパルス信号S1がLowのとき、スイッチング素子40がオフとなり、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が非導通となる。これによりスイッチング素子40のオン時間/(オン時間+オフ時間)が規定され、モータ20はデューティ制御される。シャッター12の要請される駆動速度が速いときには、デューティ比が高いPWMパルス信号S1が入力される。シャッター12の要請される駆動速度が遅いときには、デューティ比が低いPWMパルス信号S1が入力される。
モータ20において電流が矢印X1方向に流れるときを正回転(シャッター12の閉鎖方向の駆動)、矢印X2方向に流れるときを逆回転(シャッター12の開放方向の駆動)と仮定する。シャッター12が停止しているときには、図8に示すように、第1リレー31の可動接片31dは接点31c側に存在し、電源線50側の接点31bに非導通状態に維持され、且つ、第2リレー32の可動接片32dは接点32c側に存在し、電源線50側の接点32bに非導通状態に維持されている。
モータ20を正回転させるときには、第1リレー31の可動接片31dを動作させ、モータ20側の第1接点31aと電源線50側の接点31bとを導通させる。この場合、第2リレー32については、これの可動接片32dを動作させず、電源線50側の接点32bとモータ20側の第2接点32aとを非導通とさせておく。これにより、モータ20の一方向のモータ端子が第1リレー31を介して電源線50に繋がると共に、モータ20の他方向のモータ端子が第2リレー32、P3点、スイッチング素子40を介してGND線51に繋がる。このため電源線50からの電流は、第1リレー31の接点31b→第1接点31a→モータ20(矢印X1方向)→第2リレー32の第2接点32a→接点32c→P3点→スイッチング素子40の順に流れることになる。
ここで本例によれば、シャッター12の要請される駆動速度に応じたデューティ比をもつPWMパルス信号S1がPWM信号発生回路55からスイッチング素子40のゲートGに入力される。このため、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が導通し、モータ20が正回転する。この場合、スイッチング素子40のオン時間/(オン時間+オフ時間)、つまりデューティ比により、モータ20を流れるモータ電流の平均電流が変化し、モータ20に要請される回転速度に応じて、モータ20の速度は制御され、ひいてはシャッター12の駆動速度が制御される。
モータ20を逆回転させるときには、第2リレー32の可動接片32dを動作させ、第2リレー32の電源線50側の接点32bとモータ20側の第2接点32aとを導通させる。この場合、第1リレー31の可動接片31dについては、これを作動させず、電源線50側の接点31bとモータ20側の第1接点31aとを非導通とさせておく。これによりモータ20の他方向のモータ端子が第2リレー32を介して電源線50に繋がると共に、モータ20の一方向のモータ端子が第1リレー31、P2点、P3点及びスイッチング素子40を介してGND線51に繋がる。このため電源線50からの電流は、P1点→第2リレー32の接点32b→第2リレー32の第2接点32a→モータ20(矢印X2方向)→第1リレー31の第1接点31a、接点31c→P2点→P3点→スイッチング素子40の順に流れることになる。ここで本例によれば、シャッター12に要請される駆動速度に応じたデューティ比をもつPWMパルス信号S1がPWM信号発生回路55からスイッチング素子40のゲートGに入力される。このため、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が導通し、モータ20が回転する。この場合、スイッチング素子40のオン時間/(オン時間+オフ時間)、つまりデューティ比により、モータ20を流れるモータ電流の平均電流が変化し、モータ20に要請される回転速度に応じて、モータ20の速度は制御され、ひいてはシャッター12の駆動速度が制御される。
本実施例によれば、電源線50とスイッチング素子40との間には、フライホィールダイオードとして機能するダイオード57がモータ20と並列に設けられている。ダイオード57は、PWMパルス信号S1がオフ(Low)とされたとき、つまり、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が非導通とされたとき、モータ20のインダクタに蓄えられたエネルギをモータ20に電流として流し、モータ電流を滑らかにするものである。
以上説明したように本適用例によれば、単一電源方式(電源線20)を採用しつつも、第1リレー31及び第2リレー32の切替作用により、モータ20のモータ電流の方向を切り替えて、モータ20の正回転及び逆回転を切り替えることができ、シャッター12の駆動方向を切り替えることができる。しかも4個のスイッチング素子を用いるHブリッジ回路とは異なり、唯一(1個)のスイッチング素子40は正回転及び逆回転において共用されており、スイッチング素子40の数を減らすことができる。故に、定格が大きい高価なトランジスタを4個必要するHブリッジ回路と異なり、複数のスイッチング素子のターンオン及びターンオフのタイミングがずれる不具合を防止することができ、制御の信頼性を高めることができる。しかも、複数のスイッチング素子を用いる場合に比較してコスト的にも有利である。
また本例によれば、モータ電流をオンオフするスイッチング制御は、無接点式のスイッチング素子40により行われる方式が採用されている。即ち、第1リレー31の可動接片31d、あるいは、第2リレー32の可動接片32dを切替駆動させた後に、スイッチング素子40をPWMパルス信号S1によりモータ20のモータ電流のオンオフを繰り返すスイッチング制御を行う方式が採用されている。このため本実施例によれば、有接点式の第1リレー31及び第2リレー32における接片31d、32dではモータ電流のオン・オフを繰り返すスイッチング制御を直接的に行わず、無接点式のスイッチング素子40によりスイッチング制御を行うため、有接点式の第1リレー31及び第2リレー32のオンオフの回数は著しく低減され、第1リレー31及び第2リレー32の長寿命化を図り得る。
上記した既述によれば、モータ20において電流が矢印X1方向に流れるときを正回転、矢印X2方向に流れるときを逆回転としたが、逆に、モータ20において電流が矢印X2方向に流れるときを正回転、矢印X1方向に流れるときを逆回転としても良い。上記した例によれば、スイッチング素子40としてFETが採用されているが、これに限らず、通常のトランジスタでも良く、IGBT等でもよく、要するにスイッチング素子40はオンオフのスイッチング制御できるものであれば良い。
(その他)
上記した実施例1によれば、モータ20の駆動力は減速機構19を介して従動輪14aに伝達されるが、これに限らず、減速機構19を廃止しても良い。上記した実施例1によれば、物理量がしきい値を越えるときにシャッター12が障害物に接触していると判定するが、これに限らず、物理量がしきい値に所定値以上接近しているときにシャッター12が障害物に接触していると判定することもできる。上記した実施例1によれば、物理量としてモータ電流を検出しているが、これに限らず、モータの回転数を物理量としても良く、更には、シャッター12の移動抵抗に関する物理量を用いても良い。障害物にシャッターが衝突すると、モータの回転数が低下するからである。実施例1では、シャッター12を閉動方向に駆動させるとき、開端位置Koと閉端位置Ksとの間を3つの領域A、B、Cに分割しているが、これに限らず、2つの領域、4つの領域、5つの領域、それ以上の領域に分割しても良い。シャッター12を開動方向に駆動させるときも同様である。本発明は上記した各実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。発明の実施の形態、実施例に記載の語句は一部であっても、請求項に記載できるものである。
本発明は家屋、ビル、工場、車両(乗用車、トレーラー、トラック、列車を含む)、船体等の構造物に装備される開閉体であるシャッターを開閉させる用途に適用できる。
実施例1に係り、電動シャッター装置全体を模式的に示す斜視図である。 電動シャッター制御装置を模式的に示すブロック図である。 シャッターを閉鎖方向に駆動させるとき、シャッターの位置とモータ電流との関係を示すグラフである。 シャッターを開放方向に駆動させるとき、シャッターの位置とモータ電流との関係を示すグラフである。 シャッターを駆動させるとき、制御装置のマイコンが実行するフローチャートである。 シャッターを駆動させるとき、制御装置のマイコンが実行するしきい値更新処理のフローチャートである。 しきい値の更新処理の概念を示す図である。 適用例に係り、電動シャッター装置に装備されているモータが非駆動時の状態のモータ駆動回路の回路図である。
符号の説明
1は電動シャッター装置、12はシャッター、2はシャッター巻き上げ駆動装置、20はモータ(駆動部)、22はモータ駆動回路、31は第1リレー、32は第2リレー、4はスイッチング素子、100は制御部、108はマイコン(障害物接触判定手段、更新手段、排除手段)、102はモータ電流検出器(検出手段)、112はシャッター位置検出器、106はメモリ(記憶手段)、132は警告器、210は閉動スイッチ、202は開動スイッチ、203は停止スイッチを示す。

Claims (6)

  1. シャッターをこれの閉端位置と開端位置との間において開閉駆動させる駆動力を発揮する駆動部と、
    前記シャッター及び前記駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出する検出手段と、
    前記シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶する記憶手段と、
    前記検出手段で検出された前記シャッター及び前記駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量と前記しきい値とを比較し、前記物理量が前記しきい値を越えるとき、または、前記物理量が前記しきい値に所定値以上接近しているとき、前記シャッターが障害物に接触していると判定する障害物接触判定手段とを具備する電動シャッター制御装置において、
    前記駆動部の駆動に基づいて前記検出手段で検出した最近の前記物理量にマージンを加味した値をしきい値として更新する更新手段を具備することを特徴とする電動シャッター制御装置。
  2. 請求項1において、前記更新手段は、
    前記シャッターを閉鎖方向に駆動するとき、前記駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量から閉動用の基準物理量を取り出し、閉動用の前記基準物理量にマージンを加味した値を閉動用のしきい値として更新する閉動用更新手段と、
    前記シャッターを開放方向に駆動するとき、前記駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の前記物理量から開動用の基準物理量を取り出し、開動用の前記基準物理量にマージンを加味した値を開動用のしきい値として更新する開動用更新手段とのうちの少なくとも一方で構成されていることを特徴とする電動シャッター制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記閉端位置と前記開端位置との間は複数の領域に分割されており、
    前記シャッターを閉鎖方向に駆動するとき及び前記シャッターを開放方向に駆動するときのうちの少なくとも一方において、各領域ごとのしきい値が記憶手段に記憶されていることを特徴とする電動シャッター制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項において、前記シャッターを閉鎖方向に駆動するとき、前記閉端位置に近い領域のしきい値のマージンは、前記閉端位置から遠い領域のしきい値のマージンよりも相対的に小さく設定されていることを特徴とする電動シャッター制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、前記シャッターを駆動するとき、閉動用のしきい値のマージンは、開動用のしきい値のマージンよりも相対的に小さく設定されていることを特徴とする電動シャッター制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項において、前記駆動部はモータと前記モータを駆動させるモータ駆動回路とで構成されており、
    前記モータ駆動回路は、
    前記モータの回転方向を切り替えることにより前記シャッターの駆動方向を切り替える切替手段と、前記モータに対して直列に接続され且つ前記モータの正回転及び逆回転に共用され前記モータのモータ電流に対してオンオフを繰り返すスイッチング制御により前記モータの速度制御を行う速度制御手段とを具備しており、
    前記切替手段は、前記モータの一方のモータ端子に電気的に繋がる第1接点をもつ第1リレーと、前記モータの他方のモータ端子に電気的に繋がる第2接点をもつ第2リレーとで構成されており、
    前記第1リレーは、前記第1接点と電源線との導通により前記モータの正回転及び逆回転のうちのいずれか一方を実行し、
    前記第2リレーは、前記第2接点と電源線との導通により前記モータの正回転及び逆回転のうちのうちのいずれか他方を実行することを特徴とする電動シャッター制御装置。
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