JP4455842B2 - 電動シャッター制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はシャッターをモータ等の駆動部で開閉させる電動シャッター制御装置に関する。
従来、電動シャッター制御装置として、シャッターを開閉駆動させる駆動力を発揮するモータと、モータを駆動させるモータ駆動回路とを有するものが知られている。このものによれば、モータが一方向に正回転すれば、シャッターは閉鎖及び開放のうちの一方の駆動を行う。また、モータが他方向に逆回転すれば、シャッターは閉鎖及び開放のうちの他方の駆動を行う。
このような電動シャッター制御装置によれば、特許文献1に係るものが知られている。このものによれば、シャッターを閉鎖方向または開放方向に駆動させるときにおけるモータの電流値をモータ負荷として検出する。障害物にシャッターが衝突したときには、モータ電流が増加する。このため、モータの電流値がしきい値を越えたとき、障害物が存在すると判定する。このものによれば、障害物が存在すると判定すれば、モータの駆動を停止させるため、シャッターやモータに過剰な負荷がかかることを防止でき、故障等を回避することができる。
特開2002−194973
しかしながら施工工事等においては、上記した電動シャッター制御装置を別のシャッターに取り付けることが往々にしてある。この場合、しきい値は別のシャッターに取り付ける前のものであるため、障害物の判定を良好にできないおそれがある。例えば、大きなサイズのシャッターから小さなサイズのシャッターへ電動シャッター制御装置を組み替えるときには、大きなサイズのシャッターでは上記しきい値が相対的に大きいため、小さなサイズのシャッターへ組み替えたときには、しきい値をそのままにしておくと、障害物とシャッターとが接触しているにもかかわらず、障害物とシャッターとが接触していないと誤認識するおそれがある。
また、小さなサイズのシャッターから大きなサイズのシャッターへ電動シャッター制御装置を組み替えるときには、小さなサイズのシャッターではしきい値が相対的に小さいため、大きなサイズのシャッターへ交換したときには、しきい値をそのままにしておくと、障害物とシャッターとが接触していない通常の駆動であるにもかかわらず、障害物とシャッターとが接触していると誤認識してしまうおそれがある。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、電動シャッター制御装置を別のシャッターに組み替えるときであっても、障害物の存在を適切に判定することができる電動シャッター制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係る電動シャッター制御装置は、シャッターを閉鎖方向または開放方向に駆動させる駆動力を発揮する駆動部と、
シャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出する検出手段と、
シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶する記憶手段と、
検出手段で検出されたシャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量としきい値とを比較し、物理量がしきい値を越えるとき、または、物理量がしきい値に所定値以上接近しているとき、シャッターが障害物に接触していると判定する障害物接触判定手段とを具備する電動シャッター制御装置において、別のシャッターに組み替えた際、検出手段で検出された物理量の正常データに基づいてしきい値を更新する更新手段を具備しており、
更新手段は、検出手段で検出された物理量のうち、設定値を異常な側に超えるデータを異常なデータとして排除すると共に、正常と判定された前の正常データと比較して所定値以上の差があり且つ設定値を異常な側に超えないと判定されたデータをこれが所定回数連続しないとき異常なデータとして排除する排除手段と、検出手段で検出された物理量のうち、正常と判定された前の正常データと比較して所定値以上の差があり且つ設定値を異常な側に超えないと判定されたデータが所定回数連続するとき、そのデータを正常データとして取り扱う排除阻止手段とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る電動シャッター制御装置によれば、駆動部によりシャッターは開閉駆動される。記憶手段は、シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶している。検出手段は、シャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出する。当該物理量としてはモータ負荷トルク、モータ電流、単位時間当たりのモータ回転数を例示できる。一般的には、モータ負荷トルクが大きくなれば、モータ電流は増大し、単位時間当たりのモータ回転数は低下する。障害物接触判定手段は、検出手段で検出されたシャッターの駆動に関する物理量としきい値とを比較し、そして、物理量がしきい値を越えるとき、または、物理量がしきい値に接近しているとき、シャッターが障害物に接触していると判定する。電動シャッター制御装置を別のシャッターに組み替えたとき、更新手段は、検出手段で検出された最近の物理量に基づいて、記憶手段のしきい値を更新するため、組み替えたシャッターに適合するしきい値が記憶手段に新たに記憶される。なおシャッターは開閉機能を有するものをいい、縦方向に開閉するもの、横方向に開閉するものでも良く、開口を完全に閉じるもの、隙間を形成しつつ開口を閉じるものでも良い。
本発明に係る電動シャッター制御装置によれば、電動シャッター制御装置を別のシャッターに組み替えたとき、更新手段は、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量に基づいて記憶手段のしきい値を更新する。このため、電動シャッター装置を大きなサイズのシャッターから小さなサイズのシャッターに組み替えるときであっても、しきい値が適切化なものに更新される。あるいは、電動シャッター装置を小さなサイズのシャッターから大きなサイズのシャッターに組み替えるときであっても、しきい値が適切化なものに更新される。従って、シャッターの組み替えにもかかわらず、シャッターが障害物に接触している旨の障害物接触判定手段による判定を適切化でき、誤判定を防止するのに有利となり、障害物、シャッター、駆動部の保護性を高めることができる。
本発明に係る電動シャッター制御装置によれば、駆動部は、シャッターを開閉駆動させる駆動力を発揮するものであり、モータを例示できる。モータとしては直流モータでも、交流誘導モータでも良い。検出手段は、シャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出するものである。当該物理量としてはモータに係るモータ負荷、モータの電流値、単位時間当たりのモータ回転数、シャッターに係る負荷、シャッターの駆動速度などを例示することができる。記憶手段は、シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶する。記憶手段としては、書き込み可能なメモリ等の記憶媒体を例示できる。障害物接触判定手段は、検出手段で検出されたシャッター及び駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量と、しきい値とを比較する。障害物接触判定手段は、物理量がしきい値を越えるとき、または、物理量がしきい値に所定値以上接近しているとき、シャッターが障害物に接触していると判定する。判定されると、駆動部の停止、減速、逆駆動、警告のうちの少なくともいずれか一つを行うことが好ましい。
検出手段で検出された物理量の異常なデータ(異常データともいう)は、誤判定の要因となるため、しきい値を決定する要因としてはできるだけ排除することが好ましい。しかしながら電動シャッターを別のシャッターに組み替えた後には、検出手段で新しい検出される最近の物理量のデータは、記憶手段に記憶されている前のデータとかなり異なるおそれがあり、しかもその発生頻度が高くなる。このため、電動シャッターを別のシャッターに組み替えた後では、物理量のデータが異常データとして排除されてしまうおそれがある。
そこで、本発明に係る更新手段は、図6から理解できるように、検出手段で検出された物理量のうち、設定値を異常な側に超えるデータを異常なデータとして排除すると共に、正常と判定された前の正常データと比較して所定値以上の差があり且つ設定値を異常な側に超えないと判定されたデータをこれが所定回数連続しないとき異常なデータとして排除する排除手段と、検出手段で検出された物理量のうち、正常と判定された前の正常データと比較して所定値以上の差があり且つ設定値を異常な側に超えないと判定されたデータが所定回数連続するとき、そのデータを正常データとして取り扱う排除阻止手段を有する。これにより電動シャッター制御装置を別のシャッターに組み替えたときであっても、そのデータが連続するように、発生頻度が増加したら、排除阻止手段は、そのデータを正常データとして認識し、これに基づいてしきい値を設定する。従って、電動シャッター制御手段を別のシャッターに組み替えたときであっても、そのシャッターに適応するしきい値を設定でき、障害物の判定に良好に対処することができる。発生する頻度が増加するとは、異常なデータがN回以上連続することを例示できる(Nは2〜30のうちの数値)。
常なデータは、予め設定された設定値を異常な側に超えシャッターの正常駆動としてはあり得ない異常なデータと、正常とされた前の正常データと比較して所定値以上の差があるが所定回数連続する前の異常なデータとに分けて考えることができる。この場合、更新手段は、前記シャッターの正常駆動としてはあり得ない異常なデータを排除し、且つ、正常と判定された前の正常データと比較して所定値以上の差があり且つ所定回数連続する前のデータを異常なデータとして排除し、正常なデータに基づいてしきい値を設定する
しきい値を決定するときには、検出手段で検出した物理量(正常データ)にマージンを加味する形態を例示することができる。この場合、検出手段で検出した物理量(正常データ)とマージンとを合計する形態、あるいは、検出手段で検出した物理量に係数をかけることにより物理量(正常データ)にマージンを加味する形態を例示できる。
更新手段としては、抽出グループのうち正常とされた最近の物理量のデータから基準物理量を取り出し、基準物理量にマージンを加味した値をしきい値として更新する形態を例示できる。基準物理量とは、マージンを付加する基準となる物理量を意味し、一般的には、最近の複数個の物理量から取り出されたものとすることができる。基準物理量は、最近の複数個の物理量のうち最大値を選択することが好ましい。この場合、シャッターと障害物とが実際に接触していないにもかかわらず、接触していると誤認識することを抑えるのに貢献できる。なお、場合によっては、最近の複数の物理量のうち最大値の次に大きい値を選択しても良いし、あるいは、最近の複数個の物理量のうち中間値を選択しても良いし、あるいは、最近の複数の物理量のうち平均値を選択しても良い。
更新手段としては、シャッターを閉鎖方向に駆動するとき、抽出グループのうち最近の物理量から閉動用の基準物理量を取り出し、閉動用の基準物理量(正常データ)に閉動用のマージンを加えた値を閉動用のしきい値として更新する形態を例示できる。また、更新手段としては、シャッターを開放方向に駆動するとき、駆動部の駆動に基づいて検出手段で検出した最近の物理量から開動用の基準物理量を取り出し、開動用の基準物理量(正常データ)に開動用のマージンを加えた値を開動用のしきい値として更新する形態を例示できる。なお、閉動用のマージンは開動用のマージンと同一の値でも良いし、異なる値でも良い。
図7は、電動シャッター制御装置を、大きなサイズのシャッターから小さなサイズのシャッターに組み替える際における代表的な更新形態を示す。図7では、データの番号は最近のものほど、小さい番号を付している。図7に示す更新形態によれば、No.17〜No.12では、電動シャッター制御装置は大きなサイズのシャッターに組み付けられている。駆動部及びシャッターのうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量について、No.17〜No.12はシャッターが大きなサイズのときに測定されたデータを相対表示として示すため、データは相対的に大きい値である。No.12の終了後に、電動シャッター制御装置を、大きなサイズのシャッターから小さなサイズのシャッターに組み替えている。このため、組み替え直後のNo.11〜No.9のデータは、前のデータとかなり異なるため、異常データとして認識されて排除されている。しかしながら異常データが連続する等して、異常データの発生頻度が高くなるため、No.8〜No.1のデータについては正常データとして認識されている。そして、最新の物理量のデータNo.1が採取されたら、最新の物理量のデータNo.1を抽出グループに今回のプール分として加えると共に、抽出グループのうち最も古い物理量のデータNo.5を抽出グループから破棄する。これにより直近に採取された複数個の物理量からなる抽出グループのプール分を選定する。抽出グループを構成する直近の複数個の物理量の正常データのうち、最大値(MAX、No.2)を基準物理量として選定し、この最大値(MAX)にマージンを加えた値を、今回のしきい値として記憶手段に設定する形態を例示できる。
図8は、電動シャッター制御装置を、小さなサイズのシャッターから大きなサイズのシャッターに組み替える際における代表的な更新形態を示す。図8では、データの番号は最近のものほど、小さい番号を付する。図8に示す更新形態によれば、No.17〜No.12では、電動シャッター制御装置は小さなサイズのシャッターに組み付けられている。駆動部及びシャッターのうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量について、No.17〜No.12はシャッターが小さなサイズのときに検出されたデータを相対表示として示すため、データは相対的に小さな値である。No.12の終了後に、電動シャッター制御装置を、小さなサイズのシャッターから大きなサイズのシャッターに組み替えている。このため、組み替え直後のNo.11〜No.9のデータは、前のデータとかなり異なるため、異常データとして認識されて排除されている。しかしながら異常データが連続する等して、異常データの発生頻度が高くなるため、No.8〜No.1のデータについては正常データとして認識されている。そして、最新の物理量のデータNo.1が採取されたら、最新の物理量のデータNo.1を抽出グループに今回のプール分として加えると共に、抽出グループのうち最も古い物理量のデータNo.5を抽出グループから破棄する。これにより直近に採取された複数個の物理量からなる抽出グループのプール分を選定する。抽出グループを構成する直近の複数個の物理量の正常データのうち、最大値(MAX、No.2)を基準物理量として選定し、この最大値(MAX)にマージンを加えた値を、今回のしきい値として記憶手段に設定する形態を例示できる。上記した排除手段は、電動シャッター装置の正常駆動としてはあり得ないデータを排除する形態を例示できる。あるいは、排除手段は、正常とされた前回のデータと比較して所定値以上の差があるデータを排除する形態を例示できる。所定値としては、電動シャッター装置に応じて適宜設定することができる。なお、図7に示す形態、図8に示す形態によれば、No.14のデータは異なる値として突発的に出現しており、前のデータとかなり相違するため、異常データとして認識され、排除される。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1を図1〜図6を参照として具体的に説明する。本実施例は構造物の出入り用の開口を開閉する電動シャッター装置1に適用したものである。図1は電動シャッター装置1を模式的に示す。図1に示すように、電動シャッター装置1は家屋、ビル、工場、車両(乗用車、トレーラー、トラック、列車を含む)、船体等の構造物に設けられており、人または車両などが出入りする開口10を開閉するものである。電動シャッター装置1は、開口10に設けられた縦方向にのびる平行に並走された2本のガイドレール11と、ガイドレール11に沿って昇降され昇降に伴い開口10を開閉させると共にストッパ12aをもつ開閉体としてのシャッター12と、ガイドレール11の上部側に設けられた非回転の横軸固定型の支軸13と、支軸13に保持され図略の連結部材を介して互いに一体回転可能に連結された複数個(本例では4個)の従動輪14(14a,14b,14c,14d)と、複数の従動輪14のうちの端側に対して離間して配置された回転可能な駆動輪15(スプロケット)と、駆動輪15と端側の従動輪14aとの間に架設されたエンドレス状をなす伝達部材16(チェーン)と、駆動輪15を回転させるシャッター巻き上げ駆動装置2とを備えている。従動輪14aはスプロケット形状をなし、従動輪14b,14c,14dは円盤形状をなす。なお図1に示すように、ケース1c内には、支軸13、従動輪14a、駆動輪15、伝達部材16、シャッター巻き上げ駆動装置2が内蔵されている。
支軸13には、ねじりコイルバネで形成された付勢部材17が装備されている。付勢部材17はシャッター12を上向きに付勢する付勢力を有する。付勢部材17の上向きの付勢力は、基本的には、シャッター12の重量による下向きの負荷力と釣り合うように設定されている。このためシャッター12を開放させるとき、付勢部材17の上向きの付勢力はアシスト力として機能するため、シャッター12を持ち上げて開放させる力としては小さくて済む。なお、図1に示すように、シャッター巻き上げ駆動装置2は支軸13に対して離間した位置に支軸13に沿って配置されている。従動輪14aの径は駆動輪15の径よりも大きく設定されていると共に、従動輪14aの歯数は駆動輪15の歯数よりも大きく設定されている。このため、従動輪14a、駆動輪15及び伝達部材16により減速機構19が構成されており、モータ20の駆動を減速させて従動輪14aに伝達し、従動輪14b〜14dにシャッター12を巻き付けたり巻き外したりすることができる。
シャッター巻き上げ駆動装置2は、図2に示すように、電動シャッター制御装置を搭載しており、シャッター12を開閉駆動させる駆動部としてのモータ20とモータ駆動回路22とを有する。モータ20は直流モータとされている。更にモータ20の駆動を制御する制御部100と、モータ20の駆動を操作する操作盤200とが設けられている。操作盤200には、シャッター12を閉鎖方向に駆動させる閉動スイッチ201、シャッター12を開放方向に駆動させる開動スイッチ202、シャッター12を直ちに停止させる停止スイッチ203、シャッター12を停止させる位置を設定する設定スイッチ204、リセットスイッチ205が設けられている。なお設定スイッチ204、リセットスイッチ205は無くても良い。
図2に示すように、制御部100は、入力処理部104と、記憶手段としての書き込み可能なメモリ106(EPROM等)と、プログラム等を格納した書き込みできないメモリ107(ROM等)と、CPUを有するマイコン108と、出力処理部110とを有する。メモリ106は、シャッター12が障害物に接触したと判定するしきい値を記憶するものである。更に、閉動スイッチ201、開動スイッチ202、停止スイッチ203等の信号はそれぞれ入力処理部104を介して制御部100に入力される。モータ20のモータ軸には、ロータリ式のエンコーダ等のシャッター位置検出器112(シャッター位置手段)が設けられている。モータ20が駆動してシャッター12が閉鎖方向または開放方向に駆動するとき、エンコーダ等のシャッター位置検出器112から出力された信号は、制御部100に入力される。制御部100はエンコーダ等のシャッター位置検出器112の信号に基づいて、モータ20の回転量、モータ20の回転速度、ひいてはシャッター12の下端の現在位置を検出することができ、これによりシャッター12の下端が閉端位置Ks、開端位置Koに到達したか否かを検出することができる。モータ駆動回路22には、モータ20にかかる負荷をモータ電流(物理量)として検出する検出手段としてのモータ電流検出器102が設けられている。モータ電流検出器102は、モータ20にかかる負荷をモータ電流として検出するため、モータ負荷検出器として機能することができる。モータ電流検出器102から出力されたモータ電流に関する信号は、制御部100に入力される。出力処理部110は、モータ駆動回路22を経てモータ20を制御する信号を出力すると共に、駆動回路130を経て警告器132(警告ブザー、警告灯等)を制御する信号を出力する。
更に説明を加える。図3は、障害物が存在しないとき、シャッター12を開端位置Koから閉鎖方向に駆動させて閉端位置Ksに到達させるときにおけるモータ電流の変化を特性線X1として示す。図3において、横軸は、シャッター位置検出器112により検出されたシャッター12のシャッター下端の現在位置を示す。縦軸は、モータ20を流れるモータ電流値つまりモータトルクを示す。図3に示すように、シャッター12を開端位置Koから閉鎖方向に駆動させて閉端位置Ksに到達させるとき、モータ電流は概略的には、開端位置Ko側ではモータ電流値は相対的に高く、中間領域では相対的に低下しており、閉端位置Ks側ではモータ電流値は相対的に高めになり、全体として概略的には下向き凸の特性が得られる。そこで本実施例によれば、シャッター12を閉鎖方向に駆動させるとき、シャッター12の閉端位置Ksと開端位置Koとの間を、開端位置Koから閉端位置Ksにかけて複数の領域A、B、C、D、E、Fに分割している。そして領域Aにおいて最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαAを加えた値を領域Aにおけるしきい値PAとして設定する。そしてその閉動用のしきい値PAをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。同様に、領域Bにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαBを加えた値を領域Bにおけるしきい値PBとして設定し、その閉動用のしきい値PBをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。また、領域Cにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαCを加えた値を領域Cにおけるしきい値PCとして設定する。そしてその閉動用のしきい値PCをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。領域Dにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαDを加えた値を領域Dにおけるしきい値PDとして設定する。そしてその閉動用のしきい値PDをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。また、領域Eにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαEを加えた値を領域Eにおけるしきい値PEとして設定し、その閉動用のしきい値PEをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。また、領域Fにおける最も高いモータ電流を基準物理量として取り出し、その基準物理量にマージンαFを加えた値を領域Fにおけるしきい値PFとして設定する。そしてその閉動用のしきい値PFをメモリ106の所定のエリアに記憶させている。ここで、閉動用のマージンαA、αB、αC、αD、αE、αFはそれぞれ同一とすることができるが、異なる値としても良い。
なお、領域A〜領域Fにおける基準物理量として取り出すモータ電流は、前述したように、各領域において最も高いもの(異常値を除く)である。シャッター12と障害物とが接触していないにもかかわらず、接触していると誤判定されることを防止するためである。
図4は、シャッター12を駆動させるとき制御部100のマイコン108が実行するサブルーチンのフローチャートの一例を示す。このフローチャートはあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。まず、閉動スイッチ201及び開動スイッチ202の状況を確認する(ステップS100、S102、S140)。閉動スイッチ201がオン操作されていれば、閉動処理を行うため、シャッター12が閉鎖する方向にモータ20を駆動するようにモータ20をオンする(ステップS104)。閉動における領域A〜Fのしきい値(しきい値PA〜PF)をメモリ106から読み込む(ステップS106)。更に、シャッター12の現在位置を読み込む(ステップS108)。この場合、モータ20に付けられているシャッター位置検出器112に基づいて、シャッター12の現在位置を求めることができる。そして、シャッター12の現在位置が物理量を読み込むべきタイミングか否か判定する(ステップS110)。
読み込むタイミングであれば、モータ電流である物理量Pnを読み込む(ステップS112)。更に、物理量Pnと当該しきい値とを比較する(ステップS114)。物理量Pnが当該しきい値よりも小さければ、障害物は不存在であり、閉動するシャッター12と障害物とは接触していないと推定できるため、物理量Pnをメモリ106の所定のエリアに書き込む(ステップS116)。更にシャッター12の閉鎖の終端つまり閉端位置Ksか否か比較し(ステップS118)、終端でなければ、ステップS108に戻り、上記した操作を繰り返す。もしシャッター12が終端に位置しておれば、モータ20を停止させ(ステップS120)、ファイナル処理(ステップS122)を行い、メインルーチンにリターンする。
これに対して、ステップS114において判定した結果、検出した物理量Pnがしきい値と等しいか大きければ、障害物が存在しており、シャッター12と障害物との接触が発生していると推定できるため、モータ20を停止するか、停止後に所定量逆回転させる(ステップS124)と共に、警告器132が警告を発する信号を出力する(ステップS126)。従って、ステップS114は、シャッター12が閉動方向に駆動するとき、モータ電流である物理量Pnがしきい値を越えるとき、シャッター12が障害物に接触していると判定する閉動用の障害物接触判定手段として機能することができる。ステップS124、S126は、シャッター12が障害物に接触していると閉動用の障害物接触判定手段により判定されたときに、モータ20を停止または逆回転させると共に、警告器132を介して警告を発する閉動用の警告手段として機能することができる。
また開動スイッチ202がオン操作されていれば、開動処理を行うため、シャッター12が開放する方向にモータ20を駆動するようにモータをオンする(ステップS142)。開動における領域のしきい値をメモリ106から読み込む(ステップS144)。更にシャッター12の現在位置を求める(ステップS108)。そして閉動の場合と同様に、ステップS110〜126の操作を行う。即ち、物理量を読み込むべきタイミングか否か判定する(ステップS110)。読み込むべきのタイミングであれば、モータ電流である物理量Pnを読み込む(ステップS112)。更に、物理量Pnと開動用のしきい値とを比較する(ステップS114)。物理量Pnが開動用のしきい値よりも小さければ、障害物は不存在であり、開動するシャッター12と障害物とは接触していないと推定できるため、物理量Pnをメモリ106の所定のエリアに書き込む(ステップS116)。更にシャッター12の開放の終端つまり開端位置Koか否か比較し(ステップS118)、終端でなければ、ステップS108に戻り、上記した操作を繰り返す。もしシャッター12が開端位置Koにあれば、モータ20を停止させ(ステップS120)、ファイナル処理(ステップS122)を行い、メインルーチンにリターンする。
これに対して、ステップS114において判定した結果、検出した物理量Pnがしきい値と同じか大きければ、障害物が存在しており、開動するシャッター12と障害物との接触が発生していると推定できるため、モータ20を停止するか逆回転させる(ステップS124)と共に、警告器132が警告を発する信号を出力する(ステップS126)。従って、ステップS114は、シャッター12が開動方向に駆動するとき、モータ電流である物理量Pnがしきい値を越えるとき、シャッター12が障害物に接触していると判定する開動用の障害物接触判定手段として機能することができる。ステップS124、S126は、シャッター12が障害物に接触していると開動用の障害物接触判定手段により判定されたときに、モータ20を停止または逆回転させると共に、警告器132を介して警告を発する開動用の警告手段として機能することができる。
図5はしきい値更新処理(更新手段)のフローチャートの一例を示す。このフローチャートはあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。しきい値更新処理は、シャッター12の閉動処理または開動処理が終了した後で行うことができる。図5に示すように、領域A〜領域Fのうち、しきい値を更新する領域を選定する(ステップS202)。その領域において測定した物理量のうち異常データを排除する(ステップS204)。更に、当該領域において測定した物理量のうち最も高い物理量を選定する(ステップS206)。更に、当該領域において測定した物理量のうち最も高い物理量を、最も新しい物理量として抽出グループに加えると共に、抽出グループのうち最も古い物理量を抽出グループから破棄し、これにより直近に採取された複数個の物理量からなる抽出グループを選定する(ステップS208)。当該領域において抽出グループを構成する直近の複数個の物理量(正常データ)のうち、当該領域における最大値(MAX)を基準物理量として選定する(ステップS210)。更に、当該領域に応じたマージンを設定する(ステップS212)。前述したように、領域AにおけるマージンはαAとされ、領域BにおけるマージンはαBとされ、領域CにおけるマージンはαCとされている。領域DにおけるマージンはαDとされ、領域EにおけるマージンはαEとされ、領域FにおけるマージンはαFとされている。
そして、基準物理量として機能する正常データの最大値(MAX)と、当該領域におけるマージンとを加えた値を更新しきい値として演算する(ステップS214)。その更新しきい値をメモリ106の所定のエリアに書き込む(ステップS216)。領域A〜Fについて更新しきい値をメモリ106に書き込んだか否か確認する(ステップS218)。領域A〜Fについて更新しきい値をメモリ106に書き込んでいなければ、ステップS202に戻り、上記した操作を繰り返す。メモリ106に書き込んでいれば、メインルーチンにリターンする。なお、シャッター12を開放方向に駆動させる際のしきい値についても同様に設定できる。
図6は、物理量の異常データを排除する異常データ排除処理(排除手段、排除阻止手段)のサブルーチンのフローチャートの一例を示す。このフローチャートはあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、適宜採用できるものである。図6に示すように、予め設定されている設定値と物理量Pnとを比較する(ステップS402)。物理量Pnが設定値を異常な側に越えていれば、第1の異常データとして排除する(ステップS412)。なおこの第1の異常データは子供等のぶら下がり等の悪戯に起因するものが多い。当該設定値は、当該電動シャッター装置1の正常駆動としては、あり得ない値であることを判定するものである。
更に、物理量Pnが上記設定値を異常な側に越えていなければ、その物理量Pnと前回の物理量Pn−1とを比較する(ステップS404)。その物理量Pnと前回の物理量Pn−1との間に大きな差があれば、第2の異常データであると推定される。そして、第2の異常データの発生頻度が増加している(第2の異常なデータが所定回数連続している)か否か判定する(ステップS410)。発生頻度が増加していなければ(データが所定回数連続していなければ)、その物理量Pnを第2の異常データとして排除する(ステップS412)。その物理量Pnと前回の物理量Pn−1との間に大きな差がなければ、その物理量Pnを抽出グループ内にプールすべき正常データである識別を行い(ステップS406)、メインルーチンにリターンする。なお、上記した物理量Pnを異常データ(第1の異常データおよび第2の異常データ)として排除するときには、データのサンプル数が減少するため、抽出グループ外のうち直も新しいデータを抽出グループに入れ、データ数を増加する(ステップS414)。上記した異常データを排除する処理は、シャッター12を閉鎖方向に駆動させるときにおいても、シャッター12を開放方向に駆動させるときにおいても行われ、物理量のデータの適切化を図ることができる。
ところで、電動シャッター制御装置(シャッター巻き上げ駆動装置2)を別のシャッター12に組み替えたときには、モータ電流検出器102で検出された物理量Pnのデータは、メモリ106に記憶されている前のデータとかなり異なり、第2の異常データとして判定されるおそれがある。このため物理量Pnのデータが、組み替えた別のシャッター12では正常なデータであるにもかかわらず、第2の異常データとして排除されてしまう。そこで本実施例によれば、第2の異常なデータの発生頻度が増加している(そのデータが所定回数連続している)か否か判定する(ステップS410)。そしてこのデータが連続して出現して発生頻度が増加(そのデータが所定回数連続している)ときには、識別用のフラグを立て(ステップS416)、連続して出現したこの第2の異常データを正常データとして取り扱い、しきい値設定用の抽出グループの中にプールする(ステップS406)。発生頻度が高いとは、第2の異常データがN回連続する形態を採用する(Nは2〜30の数値のうちのいずれかを採用できる)。
ステップS410、S416、S406は、第2の異常なデータの発生頻度が高い(すなわち、そのデータが所定回数連続している)ときには、そのデータを正常データとして取り扱う排除阻止手段として機能することができる。これにより電動シャッター制御装置を別のシャッター12に組み替えたときであっても、そのシャッター12に対応したしきい値を良好に設定することができ、障害物の判定に良好に対処することができる。
以上説明したように本実施例によれば、更新手段は、モータ20の駆動に基づいて検出した正常データの最近の物理量に基づいてしきい値を更新する。このため経年変化や季節変化等によりモータ20の負荷が変動するようなときであっても、しきい値PA〜PFが適切化し、従って、シャッター12が障害物に接触している旨の障害物接触判定手段による判定を適切化でき、誤判定を防止するのに有利となる。更に本実施例によれば、検出した物理量のうちある値以上変化している物理量を異常なデータとして排除するため、物理量のデータの適切化を図り得、この意味においても、シャッター12が障害物に接触している旨の障害物接触判定手段による判定を適切化できる。従って、しきい値のマージンを必要最小限にするのに有利となる。更には、障害物が不存在であるにもかからず、障害物の存在を判定したり、あるいは、逆に、障害物が存在するにもかかわらず、障害物の存在を見落としたりする誤判定を抑制することができる。更に本実施例によれば、異常データの発生頻度が高いときには、その異常データを正常データとして認識するため、電動シャッター制御装置を別のシャッター12に組み替えたときであっても、物理量のデータが異常データとして排除されてしまうことを未然に防止でき、適切なしきい値を設定することができ、障害物の判定に良好に対処することができる。
(組み替え形態1)
図9は、電動シャッター制御装置を、大きなサイズのシャッター12から小さなサイズのシャッター12に組み替えた場合を示す。電動シャッター制御装置を大きなサイズのシャッター12に組み付けている状態のとき、モータ電流の変化は特性線X1として示され、各領域におけるしきい値は特性線Y1として示される。これに対して、電動シャッター制御装置を小さなサイズのシャッターに組み替えられた後には、モータ電流の変化は特性線X2として示される。このようにモータ電流の変化が特性線X2として示されるときには、モータ電流は、特性線Y1で示されるしきい値になかなか到達できないため、障害物にかかる荷重が大きくなる。そこで、シャッターサイズに適応するように、更新手段は、検出手段で検出された最近の物理量の正常データに基づいてしきい値を新しく更新する。この結果、電動シャッター制御装置を小さなサイズのシャッターに組み替えたときには、各領域におけるしきい値は特性線Y2として示されるようになる。
(組み替え形態2)
図10は、電動シャッター制御装置を、小さなサイズのシャッター12から大きなサイズのシャッター12に組み替えた場合を示す。電動シャッター制御装置を小さなサイズのシャッター12に組み付けている状態のとき、モータ電流の変化は特性線X3として示され、各領域におけるしきい値は特性線Y3として示される。これに対して、電動シャッター制御装置を大きなサイズのシャッターに組み替えたときには、モータ電流の変化は特性線X4として示される。このようにモータ電流の変化が特性線X4として示されるときには、障害物が存在していないにもかかわらず、特性線X4として示されるモータ電流は、特性線Y3で示されるしきい値に到達し(図9におけるA点)、障害物とシャッターとが接触していなくても、障害物とシャッターとが接触していると誤認識してしまう。そこで、シャッターサイズに適応するように、更新手段は、検出手段で検出された最近の物理量の正常データに基づいてしきい値を新しく更新する。この結果、電動シャッター制御装置を大きなサイズのシャッターに組み替えたときには、各領域におけるしきい値は特性線Y4として示されるようになる。
(適用例)
図11は適用例を示す。この適用例はあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、適宜変更できる。この例によれば、モータ駆動回路22は、モータ20の回転方向を切り替えることによりシャッター12の駆動方向を切り替える切替手段3と、モータ20に対して直列に接続されモータ20の速度制御を行う速度制御手段4とを有する。速度制御手段4は、モータ20のモータ電流に対してオンオフを繰り返すスイッチング制御を行うものであり、モータ20の正回転及び逆回転に共用されている。以下、このモータ駆動回路22について説明を加える。切替手段3はモータ20の回転方向を切り替えるものであり、第1切替手段として機能する第1リレー31と、第2切替手段として機能する第2リレー32とで構成されている。第1リレー31は有接点式であり、モータ20の一方のモータ端子に繋がる第1接点31aと、電源線50につながる接点31bと、スイッチング素子40のドレンDに繋がる接点31cと、接点31b及び接点31cを切り替える可動接片31dとをもつ。また、第2リレー32は有接点式であり、モータ20の他方のモータ端子に繋がる第2接点32aと、電源線50につながる接点32bと、スイッチング素子40のドレンDに繋がる接点32cと、接点32b及び接点32cを切り替える可動接片32dとをもつ。
第1リレー31は、モータ20側の第1接点31aと電源線50側の接点31bとを導通させることにより、モータ20の正回転方向に駆動させる。第2リレー32は、モータ20側の第2接点32aと電源線50側の接点32bとを導通させることにより、モータ20の逆回転方向に駆動させる。
速度制御手段4は、モータ20に流れるモータ電流をオンオフさせてモータ20をスイッチング制御(デューティ制御)するものであり、唯一の(1個の)スイッチング素子40(半導体スイッチング素子)で構成されている。スイッチング素子40はFETとされている。このスイッチング素子40はモータ20の正回転及び逆回転の双方に共用される。従って、スイッチング素子40のドレンDは、第1リレー31の接点31c及び第2リレー32の接点32cに繋がる。スイッチング素子40のゲートGはPWM信号発生回路55に繋がれている。PWM信号発生回路55からPWMパルス信号S1がスイッチング素子40のゲートGに入力される。PWMパルス信号S1がHiのとき、スイッチング素子40がオンとなり、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が導通する。これに対してPWMパルス信号S1がLowのとき、スイッチング素子40がオフとなり、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が非導通となる。これによりスイッチング素子40のオン時間/(オン時間+オフ時間)が規定され、モータ20はデューティ制御される。シャッター12の負荷が大きいときには、デューティ比が高いPWMパルス信号S1が入力される。シャッター12の要請される負荷が小さいときには、デューティ比が低いPWMパルス信号S1が入力される。
モータ20において電流が矢印X1方向に流れるときを正回転(シャッター12の閉鎖方向の駆動)、矢印X2方向に流れるときを逆回転(シャッター12の開放方向の駆動)と仮定する。シャッター12が停止しているときには、第1リレー31の可動接片31dは接点31c側に存在し、電源線50側の接点31bに非導通状態に維持され、且つ、第2リレー32の可動接片32dは接点32c側に存在し、電源線50側の接点32bに非導通状態に維持されている。
モータ20を正回転させるときには、第1リレー31の可動接片31dを動作させ、モータ20側の第1接点31aと電源線50側の接点31bとを導通させる。この場合、第2リレー32については、これの可動接片32dを動作させず、電源線50側の接点32bとモータ20側の第2接点32aとを非導通とさせておく。これにより、モータ20の一方向のモータ端子が第1リレー31を介して電源線50に繋がると共に、モータ20の他方向のモータ端子が第2リレー32、P3点、スイッチング素子40を介してGND線51に繋がる。このため電源線50からの電流は、第1リレー31の接点31b→第1接点31a→モータ20(矢印X1方向)→第2リレー32の第2接点32a→接点32c→P3点→スイッチング素子40の順に流れることになる。ここで本例によれば、シャッター12の負荷に応じたデューティ比をもつPWMパルス信号S1がPWM信号発生回路55からスイッチング素子40のゲートGに入力される。このため、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が導通し、モータ20が正回転する。この場合、スイッチング素子40のオン時間/(オン時間+オフ時間)、つまりデューティ比により、モータ20を流れるモータ電流の平均電流が変化し、モータ20に要請される回転速度に応じて、モータ20の速度は制御され、ひいてはシャッター12の駆動速度が制御される。
モータ20を逆回転させるときには、第2リレー32の可動接片32dを動作させ、第2リレー32の電源線50側の接点32bとモータ20側の第2接点32aとを導通させる。この場合、第1リレー31の可動接片31dについては、電源線50側の接点31bとモータ20側の第1接点31aとを非導通とさせておく。これによりモータ20の他方向のモータ端子が第2リレー32を介して電源線50に繋がると共に、モータ20の一方向のモータ端子が第1リレー31、P2点、P3点及びスイッチング素子40を介してGND線51に繋がる。
このため電源線50からの電流は、P1点→第2リレー32の接点32b→第2リレー32の第2接点32a→モータ20(矢印X2方向)→第1リレー31の第1接点31a、接点31c→P2点→P3点→スイッチング素子40の順に流れることになる。
ここで本例によれば、第1リレー31の可動接片31d、第2リレー32の可動接片32dを切替駆動させた後に、シャッター12の負荷に応じたデューティ比をもつPWMパルス信号S1がPWM信号発生回路55からスイッチング素子40のゲートGに入力される。このため、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が導通し、モータ20が回転する。この場合、スイッチング素子40のオン時間/(オン時間+オフ時間)、つまりデューティ比により、モータ20を流れるモータ電流の平均電流が変化し、モータ20に要請される回転速度に応じて、モータ20の速度は制御され、ひいてはシャッター12の駆動速度が制御される。
本例によれば、電源線50とスイッチング素子40との間には、フライホィールダイオードとして機能するダイオード57がモータ20と並列に設けられている。ダイオード57は、PWMパルス信号S1がオフ(Low)とされたとき、つまり、スイッチング素子40のドレンDとソースSとの間が非導通とされたとき、モータ20のインダクタに蓄えられたエネルギをモータ20に電流として流し、モータ電流を滑らかにするものである。
以上説明したように本適用例によれば、単一電源方式(電源線20)を採用しつつも、第1リレー31及び第2リレー32の切替作用により、モータ20のモータ電流の方向を切り替えて、モータ20の正回転及び逆回転を切り替えることができ、シャッター12の駆動方向を切り替えることができる。しかも4個のスイッチング素子を用いるHブリッジ回路とは異なり、唯一(1個)のスイッチング素子40は正回転及び逆回転において共用されており、スイッチング素子40の数を減らすことができる。故に、定格が大きい高価なトランジスタを4個必要するHブリッジ回路と異なり、複数のスイッチング素子のターンオン及びターンオフのタイミングがずれる不具合を防止することができ、制御の信頼性を高めることができる。しかも、複数のスイッチング素子を用いる場合に比較してコスト的にも有利である。
また本例によれば、モータ電流をオンオフするスイッチング制御は、無接点式のスイッチング素子40により行われる方式が採用されている。即ち、第1リレー31の可動接片31d、第2リレー32の可動接片32dを切替駆動させた後に、スイッチング素子40をPWMパルス信号S1によりモータ20のモータ電流のオンオフを繰り返すスイッチング制御を行う方式が採用されている。このため本実施例によれば、有接点式の第1リレー31及び第2リレー32における接片31d、32dではモータ電流のオン・オフを繰り返すスイッチング制御を直接的に行わず、無接点式のスイッチング素子40によりスイッチング制御を行うため、有接点式の第1リレー31及び第2リレー32のオンオフの回数は著しく低減され、第1リレー31及び第2リレー32の長寿命化を図り得る。
なお、第1リレー31及び第2リレー32を介して、モータ20のモータ端子同士をダイオード57を介して繋ぐ閉回路が形成可能とされている。
上記した既述によれば、モータ20において電流が矢印X1方向に流れるときを正回転、矢印X2方向に流れるときを逆回転としたが、逆に、モータ20において電流が矢印X2方向に流れるときを正回転、矢印X1方向に流れるときを逆回転としても良い。上記した例によれば、スイッチング素子40としてFETが採用されているが、これに限らず、通常のトランジスタでも良く、IGBT等でもよく、要するにスイッチング素子40はオンオフのスイッチング制御できるものであれば良い。
(その他)
上記した実施例1によれば、モータ20の駆動力は減速機構19を介して伝達されるが、これに限らず、減速機構19を廃止しても良い。上記した実施例1によれば、物理量がしきい値を越えるときにシャッター12が障害物に接触していると判定するが、これに限らず、物理量がしきい値に所定値以上接近しているときにシャッター12が障害物に接触していると判定することもできる。上記した実施例1によれば、物理量としてモータ電流を検出しているが、これに限らず、モータの回転数を物理量としても良く、更には、シャッター12の移動抵抗に関する物理量を用いても良い。障害物にシャッターが衝突すると、モータの回転数、シャッターの駆動速度が低下するからである。本発明は上記した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。発明の実施の形態、実施例に記載の語句は一部であっても、請求項に記載できるものである。
本発明は家屋、ビル、工場、車両(乗用車、トレーラー、トラック、列車を含む)、船体等の構造物に装備される開閉体であるシャッターを開閉させる用途に適用できる。
実施例1に係り、電動シャッター装置全体を模式的に示す斜視図である。 電動シャッター制御装置を模式的に示すブロック図である。 シャッターを閉鎖方向に駆動させるとき、シャッターの位置とモータ電流としきい値との関係を示すグラフである。 シャッターを駆動させるとき、制御装置のマイコンが実行するフローチャートである。 シャッターを駆動させるとき、制御装置のマイコンが実行するしきい値更新処理を示すフローチャートである。 制御装置のマイコンが実行する異常データの排除処理を示すフローチャートである。 電動シャッター制御装置を大きいサイズのシャッターから小さいサイズのシャッターに組み替えたときにおけるデータの変化を示す図である。 電動シャッター制御装置を小さいサイズのシャッターから大きいサイズのシャッターに組み替えたときにおけるデータの変化を示す図である。 電動シャッター制御装置を大きなサイズのシャッターから小さなサイズのシャッターに組み替えた場合を示す特性図である。 電動シャッター制御装置を小さなサイズのシャッターから大きなサイズのシャッターに組み替えた場合を示す特性図である。 適用例に係り、電動シャッター装置に装備されているモータ駆動回路の回路図である。
符号の説明
1は電動シャッター装置、2はシャッター巻き上げ駆動装置、20はモータ、22はモータ駆動回路、31は第1リレー(切替手段)、32は第2リレー(切替手段)、4はスイッチング素子(速度制御手段)、100は制御部、108はマイコン(障害物接触判定手段、更新手段、排除手段、排除阻止手段)、102はモータ電流検出器(検出手段)、112はシャッター位置検出器、106はメモリ(記憶手段)、132は警告器、201は閉動スイッチ、202は開動スイッチ、203は停止スイッチを示す。

Claims (2)

  1. シャッターを閉鎖方向または開放方向に駆動させる駆動力を発揮する駆動部と、
    前記シャッター及び前記駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量を検出する検出手段と、
    前記シャッターが障害物に接触したと判定するしきい値を記憶する記憶手段と、
    前記検出手段で検出された前記シャッター及び前記駆動部のうちの少なくとも一方の駆動に関する物理量と前記しきい値とを比較し、前記物理量が前記しきい値を越えるとき、または、前記物理量が前記しきい値に所定値以上接近しているとき、前記シャッターが障害物に接触していると判定する障害物接触判定手段とを具備する電動シャッター制御装置において、
    別の前記シャッターに組み替えた際、前記検出手段で検出された最近の前記物理量の正常データに基づいて前記しきい値を更新する更新手段を具備しており、
    前記更新手段は、前記検出手段で検出された物理量のうち、設定値を異常な側に超えるデータを異常なデータとして排除すると共に、正常と判定された前の正常データと比較して所定値以上の差があり且つ前記設定値を異常な側に超えないと判定されたデータをこれが所定回数連続しないとき異常なデータとして排除する排除手段と、前記検出手段で検出された物理量のうち、正常と判定された前の前記正常データと比較して所定値以上の差があり且つ前記設定値を異常な側に超えないと判定されたデータが所定回数連続するとき、そのデータを正常データとして取り扱う排除阻止手段とを有することを特徴とする電動シャッター制御装置。
  2. 請求項1において、前記シャッターの閉端位置と開端位置との間は複数の領域に分割されており、
    前記シャッターを閉鎖方向に駆動するとき及び前記シャッターを開放方向に駆動するときのうちの少なくとも一方において、各領域ごとのしきい値が前記記憶手段に記憶されていることを特徴とする電動シャッター制御装置。
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