JP6219020B2 - プラスチックラベル、ラベル付き容器、及びラベル付き容器の製造方法 - Google Patents

プラスチックラベル、ラベル付き容器、及びラベル付き容器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラスチックラベル、ラベル付き容器、及びラベル付き容器の製造方法に関する。
ペットボトルなどの容器に装着されるプラスチックラベルとしては、例えば、シュリンクラベル、ストレッチラベル、又はストレッチシュリンクラベルが用いられる。これらのプラスチックラベルには、商品名やイラスト、使用上の注意等を表示するための印刷層がラベル基材上に設けられる。そして、かかる印刷層を保護するために、架橋した樹脂からなる耐スクラッチ性の高いコーティング層が設けられる。或いは、印刷層自体に耐スクラッチ性が付与される。
例えば、架橋した樹脂からなるコーティング層は、2液硬化型インキ、又はエネルギー線硬化型インキを用いて形成される。2液硬化型インキとしては、ウレタン‐イソシアネート系インキが、エネルギー線硬化型インキとしては、ラジカル重合性モノマーを含有するインキが公知技術として例示される(特許文献1参照)。
特開2011‐153172号公報
しかし、2液硬化型インキを用いた場合には、硬化反応の完結に時間がかかり、且つ硬化反応が硬化条件(温度、湿度等)の変化に影響され易い。このため、製造コストの問題に加えて、製造直後のコーティング層の品質が不安定であるといった問題があった。
また、エネルギー線硬化型インキを用いた場合には、未反応の残存モノマーに起因する臭気が嫌がられる。さらに、塗膜が硬いため、ラベルが熱収縮や伸縮した場合に、ラベルに追従し難く所謂ゆず肌や白化が発生し易い。なお、従来のエネルギー線硬化型インキにおいて、ブロッキングを防止しながら、塗膜を柔らかくして、ゆず肌や白化の発生を抑制することは容易ではない。
即ち、本発明の目的は、上記のような不具合がなく、ラベルの熱収縮や伸縮に対する追従性と、耐スクラッチ性とに優れたプラスチックラベルを提供することである。
本発明に係るプラスチックラベルは、少なくとも熱収縮性又は伸縮性を有するラベル基材と、前記ラベル基材の少なくとも片面側に形成されたコーティング層と、を備え、前記コーティング層は、バインダ樹脂として、エネルギー線硬化型の官能基を含み、重量平均分子量が10,000〜100,000、二重結合当量が200〜2000である第1の樹脂を含有する未硬化塗膜からなり、未硬化塗膜は固化していることを特徴とする。
上記コーティング層は、上記官能基同士が反応して結合する前はラベルの熱収縮や伸縮に対する追従性に優れ、未反応の残存モノマーに起因する臭気がなく、且つ安定した品質を実現できる。そして、上記コーティング層は、エネルギー線の照射により上記官能基同士が反応して硬化することで耐スクラッチ性が向上する。このため、上記コーティング層は、デザイン印刷層等の保護層として有用である。
本発明に係るプラスチックラベルにおいて、前記コーティング層は、前記バインダ樹脂として、さらに、重量平均分子量が5,000〜30,000であり、且つガラス転移温度が0℃〜60℃である第2の樹脂を含有し、前記バインダ樹脂の全重量に対して、前記第1の樹脂が50〜90重量%、前記第2の樹脂が10〜50重量%であることが好適である。
また、当該コーティング層は、前記第1の樹脂の前記官能基同士が反応することにより硬化してなることが好適である。
上記第2の樹脂を含有することにより、硬化前後においてコーティング層の柔軟性を高めてラベルの熱収縮や伸縮に対する追従性を向上させることができる。そして、重量平均分子量、ガラス転移温度、各樹脂の混合比等を上記範囲に調整することによって、ブロッキングを抑制しながら、優れた耐スクラッチ性と、ラベルの変形に対する追従性とを両立できる。例えば、コーティング層が硬化されてなるプラスチックラベルを容器等の被着物に熱収縮又は伸縮によって装着した場合であっても、コーティング層の割れや剥離を抑制して、ゆず肌や白化等の発生を抑制できる。
また、前記第1の樹脂は、主鎖として(メタ)アクリル系ポリマー鎖を有し、側鎖に前記官能基を含むことが好適であり、前記官能基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
本発明に係るラベル付き容器は、上記プラスチックラベルによって形成された筒状体が、熱収縮又は伸縮によって容器に装着されてなるラベル付き容器であって、前記プラスチックラベルの前記コーティング層は、前記第1の樹脂の前記官能基同士が反応することにより硬化してなることを特徴とする。
本発明に係るラベル付き容器の製造方法は、上記プラスチックラベルを筒状体に成形し、該筒状体を熱収縮又は伸縮させて容器に装着した後、エネルギー線を照射して前記第1の樹脂の前記官能基同士を反応させ、前記プラスチックラベルの前記コーティング層を硬化させることを特徴とする。
プラスチックフィルムの筒状体を容器に装着した後、コーティング層を硬化させることにより、ゆず肌や白化の発生をより高度に抑制できる。
本発明によれば、耐スクラッチ性に優れたプラスチックラベルを提供することができる。さらに、本発明のプラスチックラベルは、硬化反応が硬化条件の変化に影響され難く、コーティング層の品質が安定であり、また、未反応の残存モノマーに起因する臭気がなく、ラベルの熱収縮や伸縮に対する追従性が良好である。
本発明の実施形態の一例であるプラスチックラベルを模式的に示す断面図である。 本発明の他の実施形態の一例であるプラスチックラベルを模式的に示す断面図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明の実施形態の一例であるプラスチックラベル10(以下、ラベル10とする)について詳細に説明する。
本実施形態では、コーティング層が、印刷層12を保護するトップコート層13に適用された場合を図示して説明するが、コーティング層の適用はこれに限定されない(トップコート層13以外の適用形態についても言及する)。
図1及び図2は、少なくとも熱収縮性又は伸縮性を有するラベル基材11と、ラベル基材11の少なくとも片面側に形成されたコーティング層であるトップコート層13とを備えたラベル10を示す。トップコート層13は、バインダ樹脂として、エネルギー線硬化型の官能基を含み、重量平均分子量が10,000〜100,000のである第1の樹脂を含有してなることを特徴とする。また、トップコート層13は、バインダ樹脂として、さらに、重量平均分子量が5,000〜30,000であり、且つガラス転移温度が0℃〜60℃である第2の樹脂を含有することが好適であり、バインダ樹脂の全重量に対して、第1の樹脂を50〜90重量%、第2の樹脂を10〜50重量%とすることがより好適である。以下、トップコート層13(コーティング層)のバインダ樹脂を「バインダ樹脂(13)」として、印刷層12等のバインダ樹脂と区別する。
図1に例示する形態では、ラベル基材11とトップコート層13との間に形成された印刷層12を備える。つまり、印刷層12は、ラベル基材11上に形成され、印刷層12を覆ってトップコート層13が形成されている。印刷層12は、例えば、ラベル基材11上に油性インキ(溶剤系インキ)又は水性インキを塗工して形成され、塗膜を構成するバインダ樹脂と、バインダ樹脂中に分散された色材と、必要により添加される添加剤とを含んで構成されている。
印刷層12は、商品名やイラスト、使用上の注意等を表示するためのデザイン印刷層12aと、背景印刷層12bとを含んでいる。背景印刷層12bは、ラベル基材11上の略全域を覆って形成されている。そして、デザイン印刷層12aは、デザイン等に応じて、背景印刷層12b上の任意の領域に形成される。ラベル基材11と背景印刷層12bとの間には、両者の密着性を向上させるために、アンカーコート層が設けられてもよい。
トップコート層13は、ラベル10の表面保護層であり、印刷層12を覆って形成されている場合には印刷層12の保護層である。トップコート層13は、ラベル基材11の略全域を覆って形成されており、また印刷層12上の全域を覆って形成されている。トップコート層13は、バインダ樹脂(13)として上記第1の樹脂を含有する塗膜を印刷層12上に形成した後、乾燥固化することにより形成される。当該乾燥固化しただけでは、上記官能基同士は反応しないため、固化した塗膜は未硬化塗膜である。例えば、ラベル10を後述の容器等に装着した後に、該未硬化塗膜にエネルギー線を照射して上記官能基同士を硬化反応させることができる。エネルギー線の照射により硬化したトップコート層13は、耐スクラッチ性が高く、また有機溶剤や水に対する耐久性(耐溶剤性)にも優れる。なお、トップコート層13には、バインダ樹脂(13)として、上記第2の樹脂を含有することが好適である。
ラベル10は、例えば、筒状体に成形されてペットボトル等の容器に装着されるが、印刷層12、トップコート層13が形成されるラベル基材11の面は、当該筒状体の外側に向いた面とすることができる。当該筒状体には、例えば、ラベル10の端縁同士を接合する所謂センターシール部が形成されるため、センターシール部を避けて各層を形成することが好適である。
ラベル10を構成するラベル基材11、及び各層の厚みは、特に限定されないが、好適な厚みは、以下の通りである。
ラベル基材11の厚みは、好ましくは10〜100μmであり、より好ましくは12〜80μm、特に好ましくは15〜70μmである。デザイン印刷層12a、背景印刷層12bの厚みは、0.1〜10μmが好ましい。トップコート層13の厚みは、0.1〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。
図2に例示する形態では、ラベル基材11とデザイン印刷層12aとの間に背景印刷層12bが設けられず、ラベル基材11上には、デザイン印刷層12a及びトップコート層13のみが設けられている。この場合、デザイン印刷層12a等が形成された面を上記筒状体の内側に向いた面とすることができる。そして、トップコート層13に白色顔料等を添加して背景印刷層の機能を持たせることができる。
なお、ラベル10の形態は、図1及び図2に例示する形態に限定されず、例えば、図1において背景印刷層12bが設けられておらず、ラベル基材11上にデザイン印刷層12aとトップコート層13のみが設けられている構成や、図2においてデザイン印刷12aの上に背景印刷層12bを重ねて形成した後、その背景印刷層12b上にトップコート層13が設けられている構成であってもよい。
また、ラベル基材11の一方の面にデザイン印刷層12a、又はデザイン印刷層12a及び背景印刷層12bを有し、且つ他方の面の略全域にトップコート層13を有する構成であってもよい。また、トップコート層13は、ラベル基材11の片面側の略全域に形成される場合に限定されず、ラベル基材11の両面の略全域に形成されている構成であってもよいし、略全域でなく、ラベル基材11の面に部分的に形成されていてもよい。
さらに、上記実施形態では、コーティング層がトップコート層13として適用される場合を例示したが、上記第1の樹脂を用いて、好ましくは上記第1及び上記第2の樹脂を用いてデザイン印刷層12aや背景印刷層12bを形成し、トップコート層13を省略したものであってもよい。この場合、ラベル10の最外面となるデザイン印刷層12aや背景印刷層12b自体が耐スクラッチ性等に優れるコーティング層となる。即ち、コーティング層は、印刷層の保護用途に限定されず、ラベル基材11上に直接形成されてもよく、或いは印刷層以外の層(例えば、アンカーコート層等)の上に形成されてもよい。そして、印刷層を上記第1及び上記第2の樹脂により形成してコーティング層としてもよい。換言すると、コーティング層に印刷層の機能を持たせてもよい。
以下、ラベル10の構成要素の各々について詳説する。
<ラベル基材11>
ラベル基材11は、コーティング層の支持体であり、印刷層12、トップコート層13の支持体として機能する。ラベル基材11としては、熱収縮性(シュリンク特性)を有するシュリンク基材、伸縮性(ストレッチ特性)を有するストレッチ基材を用いることができる。なお、ラベル基材11として、シュリンク基材を用いた場合には、シュリンクラベルが得られ、ストレッチ基材を用いた場合には、ストレッチラベルが得られる。また、ラベル10は、シュリンク特性とストレッチ特性とを有するストレッチシュリンクラベルであってもよい。
ここで、「熱収縮性を有する」とは、シュリンク基材の後述する熱収縮率(90℃、10秒)が10%以上であることを意味し、「伸縮性を有する」とは、25%の引っ張り試験における残留歪みが10%以下であることを意味する。
[シュリンク基材]
シュリンク基材は、ラベル10の強度や剛性、シュリンク特性(熱収縮特性)に主たる影響を及ぼす。シュリンク基材は、特に限定されず、従来公知の樹脂フィルムを用いることができる。シュリンク基材に適用される樹脂フィルムとしては、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)、ポリ乳酸など)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリスチレン系樹脂(スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体など)、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂から選択される1種単独又は2種以上の混合物からなるフィルムが例示できる。また、2種以上のフィルムを積層した積層フィルム、不織布、金属蒸着層、発泡層等との積層フィルムとすることもできる。これらのうち、柔軟性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート系樹脂(PET系樹脂)、ポリスチレン系樹脂(PS系樹脂)、ポリプロピレン系樹脂(PP系樹脂)、及びこれらの積層体を用いることが好ましく、PET系樹脂、PS系樹脂を用いることが特に好ましい。
シュリンク基材は、良好な熱収縮性を発現するために、少なくとも一方向に延伸(一軸延伸)されていることが好ましい。延伸温度は、フィルムを構成する樹脂の種類によっても異なるが、例えば、70〜100℃の温度範囲である。延伸倍率は、例えば、フィルムの主延伸方向に2〜6倍程度であることが好ましい。主延伸方向と直交する方向の収縮、膨張を抑えるために、場合によっては、当該方向にも1.01〜2倍程度の倍率で延伸(二軸延伸)することができる。シュリンク基材の熱収縮率は、主延伸方向に対して、20〜80%であることが好ましく、30〜80%であることが特に好ましい(加熱処理条件:90℃の温水に10秒間浸漬)。主延伸方向に直交する方向に対しては、好ましくは−3〜15%、さらに好ましくは−1〜10%、特に好ましくは−1〜5%である(加熱処理条件:同上)。延伸方式は、ロール方式、テンター方式及びチューブ方式等を使用できる。なお、主延伸方向は、通常、上記筒状体の周方向とされる。
[ストレッチ基材]
ストレッチ基材は、ラベル10の強度や剛性、ストレッチ特性(伸縮特性)に主たる影響を及ぼす。ストレッチ基材は、特に限定されず、従来公知のストレッチフィルムを用いることができる。ストレッチ基材に適用される樹脂フィルムとしては、柔軟性の高いものが例示できる。好適な樹脂フィルムは、例えば、スチレン‐ジエン共重合体エラストマー及びその水素添加物(例えば、スチレン‐ブタジエン‐スチレンブロック共重合体エラストマー、その水素添加物であるスチレン‐エチレン‐ブチレン‐スチレンブロック共重合体エラストマー、スチレン‐ブタジエン‐ブチレン‐スチレンブロック共重合体エラストマーなど)、ポリエチレン系樹脂(低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン系触媒を用いた重合により得られるメタロセン系LLDPE、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、エチレン‐(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン‐(メタ)アクリル酸共重合体など)などの熱可塑性樹脂から選択される1種単独又は2種以上の混合物からなるフィルムである。ストレッチ基材は、シュリンク基材と同様に、積層フィルムを用いてもよい。
ストレッチ基材は、ストレッチ特性の観点から、LLDPEを主成分として構成されることが好適であり、メタロセン系触媒を用いて重合された所謂メタロセン系LLDPEを主成分とすることが特に好適である。LLDPEの含有量は、ラベル基材を構成する樹脂の総重量に対して、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、90重量%以上が特に好ましい。上記LLDPEは、エチレンと、αオレフィンとの共重合体である。αオレフィンとしては、炭素数が3〜20のαオレフィンであることが好ましく、炭素数が4〜8のαオレフィン(例えば、1‐ブテン、1‐ペンテン、4‐メチル‐1‐ペンテン、1‐ヘキセン、1‐ヘプテン、1‐オクテンなど)であることが特に好ましい。αオレフィン成分の含有量は、単量体成分の全重量に対して、1〜20重量%であり、より好ましくは2〜15重量%であり、特に好ましくは5〜10重量%である。
上記LLDPEの密度は、0.880〜0.930g/cm3であることが好ましく、0.890〜0.925g/cm3であることがより好ましく、0.900〜0.915g/cm3であることが特に好ましい。密度がこの範囲内であれば、良好なストレッチ特性が得られる。上記LLDPEのメルトフローレート(以下、MFRとする)は、1〜30g/分であることが好ましく、1〜20g/分であることがより好ましく、1〜10g/分であることが特に好ましい。MFRがこの範囲内であれば、ストレッチ特性及び生産性が良好なものとなる。
ストレッチ基材は、少なくとも上記筒状体の周方向に対して、好ましくは25%以上、より好ましくは40%以上、特に好ましくは60%以上伸張する。そして、それぞれ伸張させた後において、その残留歪み(瞬間歪み)が10%以下であることが好ましく、9%以下であることが特に好ましい。また、上記筒状体の周方向に対して、10%伸張させたときの引っ張り応力(F10値)が10N/mm2以下であることが好ましく、8N/mm2以下であることが特に好ましい。ここで、「引っ張り応力」とは、引っ張り試験の評価サンプルを50mm/分の速度で引っ張って伸張させたときに、引っ張り試験機に作用する力である。即ち、伸張に対抗する力であり、引っ張り応力が小さいほど、ラベルは伸ばし易く伸張性が高いことを意味する。「残留歪み(%)」は、引っ張り力を加えて評価サンプルを伸長させた後、その力を解除して、弾性的に収縮させる引っ張り試験において、測定した応力−歪み線図から、引っ張りによる応力がゼロに戻った時の歪み値を読み取ったものであって、評価サンプルが元の長さに戻らずに塑性変形した度合いを示す。
<印刷層12>
印刷層12は、従来公知の溶剤系インキ又は水性インキを用いて形成できる。これらインキは、例えば、バインダ樹脂と、色材と、任意の添加剤と、溶媒又は分散媒(以下、溶媒等という)とを含有し、バインダ樹脂や色材が溶媒等に溶解又は分散したものである。溶媒等は、バインダ樹脂等を溶解又は分散させることができれば特に限定されない。また、印刷層12は、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、凸版輪転印刷法、及びインクジェット印刷法などの従来公知の印刷法により形成することができる。これらの印刷法により、ラベル基材11上にインキを塗工した後、溶媒等を揮発除去して、バインダ樹脂と、色材と、任意の添加剤とを含む印刷層12を形成する。
[バインダ樹脂]
バインダ樹脂は、印刷層12の塗膜を形成し、色材を保持する。バインダ樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、ポリN−ビニルピロリドン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂などから選択される1種単独又は2種以上の混合物が例示できる。水性インキ用のバインダ樹脂は、分子構造に水系溶媒(例えば、水や水とアルコールとの混合溶媒)に溶解又は分散するために必要な極性基(例えば、カルボキシ基やアミノ基、スルホン酸基)を有することが好適である。
[色材]
色材としては、従来公知の染料や顔料を用いることが可能であり、特に顔料を用いることが好適である。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を用いることができ、酸化チタン等の白顔料、銅フタロシアニンブルー等の藍(青色)顔料、縮合アゾ系顔料などの赤顔料、アゾレーキ系顔料等の黄顔料、カーボンブラック等の黒顔料、その他、アルミフレーク、雲母(マイカ)等が例示できる。また、光沢調整などの目的で、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アクリルビーズ等の体質顔料を使用してもよい。顔料は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記顔料の含有量は、顔料の種類や目的の色の濃度等に応じて任意に設計できるが、印刷層12の全構成材料に対して、1〜70重量%が好ましく、より好ましくは2〜60重量%である。
[添加剤]
印刷層12には、必要に応じて、可塑剤、滑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色別れ防止剤、香料、消臭剤等の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含んでいてもよい。
<トップコート層13>
トップコート層13は、コーティング層を適用したものであって、コーティング層は、バインダ樹脂(13)として、エネルギー線硬化型の官能基を含み、重量平均分子量が10,000〜100,000である第1の樹脂を含有する未硬化塗膜からなる。トップコート層13は、上記のように、ラベルの表面保護層であり、印刷層12を覆っている場合には印刷層12の保護層として機能する。以下、コーティング層をトップコート層13として適用した場合について説明するが、当該説明において、「トップコート層13」を「コーティング層」と読み替え、コーティング層をトップコート層13以外の層とした場合にも適用できるものとする。第1の樹脂の重量平均分子量は、35,000〜50,000が特に好適である。重量平均分子量が10,000未満では、塗膜の硬化後においても目的とする耐スクラッチ性を得ることができず、一方、重量平均分子量が10,0000を超えると、印刷性が悪くなり均質な塗膜を形成することが困難になる。また、未硬化塗膜は、ラベルの熱収縮又は伸縮に対する追従性に優れている。
また、トップコート層13のバインダ樹脂(13)は、第1の樹脂に加えて、重量平均分子量が5,000〜30,000であり、且つガラス転移温度(Tg)が0℃〜60℃である第2の樹脂を含有することが好適である。第2の樹脂は、トップコート層13の柔軟性を高めて、ラベル10の変形に対する追従性を向上させる機能を有するため、トップコート層13を硬化させた後であってもラベルの熱収縮又は伸縮に対する優れた追従性を付与することができる。但し、重量平均分子量が5,000未満又はTgが0℃未満では、塗膜がべとつき、ブロッキングが発生する場合があり、一方、重量平均分子量が30,000又はTgが60℃を超えると、ラベル10の変形に対する追従性を向上させることができない。
バインダ樹脂(13)は、トップコート層13の全重量に対して、15〜90重量%含有されていることが好適である。なお、バインダ樹脂(13)の含有量は、トップコート層13の用途や目的に応じて適宜変更することがより好ましい。バインダ樹脂(13)の含有量は、例えば、透明なトップコート層13の場合は80〜90重量%程度、マット調のトップコート層13の場合は70〜85重量%程度、白色のトップコート層13の場合は15〜60重量%程度がより好ましい。
バインダ樹脂(13)が第1の樹脂と第2の樹脂とを含有する場合、第1の樹脂と第2の樹脂との混合比は、バインダ樹脂(13)の全重量に対して、第1の樹脂が50〜90重量%、第2の樹脂が10〜50重量%とすることが好ましい。より好ましくは、第1の樹脂が60〜90重量%、第2の樹脂が10〜40重量%であり、特に好ましくは、第1の樹脂が70〜90重量%、第2の樹脂が10〜30重量%である。第1の樹脂が50重量%未満又は第2の樹脂が50重量%を超える場合では、塗膜が柔らかくなり過ぎて目的とする耐スクラッチ性を得ることができず、一方、第1の樹脂が90重量%を超える場合又は第2の樹脂が10重量%未満では、塗膜を硬化させた後においてラベル10の変形に追従することが困難になり、ラベル10の熱収縮や伸縮によりゆず肌や白化が発生する。
つまり、トップコート層13は、上記の条件を満たすように、第1の樹脂と第2の樹脂とを混合して用いることにより、硬化前だけでなく、硬化後においても変形に対して高い追従性を有することができる。このため、当該トップコート層13は、ブロッキングを抑制しながら、優れた耐スクラッチ性と、ラベル10の変形に対する追従性とを両立できる層となる。
トップコート層13は、第1の樹脂、第2の樹脂以外に、光重合開始剤やその他の添加剤を含有することができる。
トップコート層13(コーティング層)は、例えば、第1の樹脂と、第1の樹脂等を分散又は溶解する溶媒とを有し、適宜、第2の樹脂と、光重合開始剤と、その他の任意の添加剤等とを含有する溶剤乾燥型インキを用いて、グラビア印刷法等の従来公知の印刷法により形成することができる。第1の樹脂は、エネルギー線の照射により硬化するエネルギー線硬化型樹脂であるが、常温で固体であるため、溶剤に分散又は溶解させて用いられ、溶剤を乾燥させて固化することによって未硬化塗膜を形成できる。
上記溶剤乾燥型インキは、塗膜を形成するバインダ樹脂(13)成分として、モノマー成分を実質的に含有しないことが好適である。ここで、「モノマー成分を実質的に含有しない」とは、モノマー成分がそれに起因する臭気が発生しないレベル以下であることを意味する。例えば、第1の樹脂、第2の樹脂の残存モノマーは、1000ppm以下である。
トップコート層13(コーティング層)は、未硬化塗膜にエネルギー線を照射することによって硬化する。具体的には、エネルギー線の照射により、第1の樹脂の官能基同士が反応して塗膜が硬化する。つまり、硬化後のトップコート層13は、第1の樹脂の官能基同士が反応して結合した層である。硬化後のトップコート層13は、硬化前よりも塗膜が固くなっているため、耐スクラッチ性がさらに向上し、優れた耐溶剤性を発現する。
上記エネルギー線としては、可視光線(VR)、電子線(EB)、紫外線(UV)が例示できるが、UV又はEBを用いることが好適であり、特にUVが好適である。上記溶剤乾燥型インキを印刷層12上に塗工、乾燥して未硬化塗膜を形成した後、該未硬化塗膜にUVを照射して第1の樹脂の官能基同士を硬化反応させ、硬化した第1の樹脂を含む、又は、硬化した第1の樹脂とそれと混和した第2の樹脂とを含むトップコート層13を形成する。なお、UVの照射は、UVランプ、UVLEDやUVレーザーなどを用いて行うことができる。照射するUVは、インキ組成によっても異なり、特に限定されないが、硬化性の観点から、波長が200〜460nmのUVが好ましく、また、積算光量は50〜2000(mJ/cm2)が好ましい。
[第1の樹脂]
第1の樹脂は、エネルギー線硬化型の官能基を含み、重量平均分子量が10,000〜100,000の樹脂である。第1の樹脂の上記官能基としては、UV等のエネルギー線により硬化反応するものであれば特に限定されず、ラジカル重合性の不飽和基又はカチオン重合性の官能基(例えば、エポキシ基)が適用できる。官能基は、不飽和基であることが好ましく、好適な不飽和基は、(メタ)アクリロイル基、アルケニル基である。アルケニル基としては、例えば、エテニル基(ビニル基)、プロペニル基(アリル基)、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキセジエニル基等が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリロイル基、アリル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタアクリルを意味する。例えば、(メタ)アクリル系ポリマーとは、アクリル酸、メタクリル酸、及び/又はその誘導体を含むモノマー成分の重合体を意味する。同様に、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味する。
第1の樹脂は、上記官能基を含み、重量平均分子量が10,000〜100,000であれば特に限定されない。第1の樹脂としては、上記官能基が導入された、(メタ)アクリル系、ポリウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、シリコーン系、(メタ)アクリルシリコーン系、フェノール系、塩化ビニル系、アルキド系、メラミン系、セルロース系などのポリマー鎖を有するポリマー(樹脂)が例示できる。これらのうち、(メタ)アクリル系、ポリウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、ポリエステル系が好ましく、(メタ)アクリル系ポリマー鎖が特に好ましい。
第1の樹脂は、主鎖として(メタ)アクリル系ポリマー鎖を有し、側鎖に上記官能基、特に好ましくは(メタ)アクリロイル基を含むことが好適である。つまり、第1の樹脂は、(メタ)アクリル系ポリマー主鎖に、反応性の(メタ)アクリロイル基を側鎖として導入した(メタ)アクリル系ポリマーであることが好適である。また、当該側鎖には、重量平均分子量が6000程度の(メタ)アクリル系マクロモノマーが共重合されていることが好適である。当該(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、一段目に溶剤中でラジカル重合等によってカルボキシ基を含む(メタ)アクリル酸エステル系モノマー及び(メタ)アクリル系マクロモノマーを共重合したポリマーを合成し、二段目にエポキシ基を含む(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを一段目に重合したポリマーに付加反応することによって得られる。なお、一段目のポリマーの官能基及び二段目のモノマーの官能基は、一段目にエポキシ基、二段目にカルボキシ基の組み合わせであってもよく、互いに反応するものであれば、カルボキシ基、エポキシ基の組み合わせに限定されず、例えば、イソシアネート基とヒドロキシル基であってもよい。(メタ)アクリル系ポリマー主鎖は、種々の(メタ)アクリル酸エステル系モノマーから設計され、用途や要求性能等に応じて、その分子量や二重結合当量等が適宜変更される。
上記二重結合当量は、200〜2,000が好ましく、300〜1,000であることがより好ましい。ここで、「二重結合当量」とは、二重結合1モルに対して必要な(メタ
アクリル系ポリマーの重量(g)を表す。
上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸C1−12アルキルエステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどの直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好適である。
また、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルやイソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロイルモルホリンやN−ビニルピロリドン等のヘテロ環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、フェニル(メタ)アクリレートやパラクミルフェノールEO変性アクリレート等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどを用いてもよい。
また、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー以外のモノマー、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーなどを共重合成分として用いてもよい。
上記カルボキシ基を含むモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などが例示できる。
上記エポキシ基を含むモノマーとしては、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートなどが例示できる。
上記イソシアネート基を含むモノマーとしては、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、それらのアルキレンオキサイド付加物などが例示できる。
上記ヒドロキシル基を含むモノマーとしては、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが例示できる。
なお、(メタ)アクリル系ポリマー鎖以外に、例えば、ポリウレタン系ポリマー鎖に、不飽和基を導入する場合は、不飽和基を含むジイソシアネート化合物やジオール化合物(例えば、1,4−ブテンジオール等のアルケンジオール、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物と、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの低分子量ポリオールとの1:1付加物)を用いることができる。この場合、不飽和基を含む化合物の混合量を調整することで、架橋密度を適宜変更することができる。また、アルケンジオールを用いた場合には、通常、主鎖中に二重結合が導入されるが、例えば、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル等を用いて、ポリウレタン系ポリマーの側鎖に二重結合を導入してもよい。
[第2の樹脂]
第2の樹脂は、第1の樹脂と混和するものであって、重量平均分子量が5,000〜30,000であり、且つTgが0℃〜60℃であれば特に限定されず、従来公知の樹脂を用いることができる。好適な第2の樹脂としては、第1の樹脂で例示した上記(メタ)アクリル系ポリマーであって、上記エネルギー線硬化型の官能基を含まないものが例示できる。より詳しくは、側鎖にヒドロキシル基が導入されたヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーが特に好適である。ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、(メタ)アクリル酸エステル等の上記(メタ)アクリル酸誘導体と、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート等の上記ヒドロキシル基を含むモノマーとを共重合することで合成できる。
[光重合開始剤]
上記光重合開始剤としては、特に限定されないが、光ラジカル重合開始剤が好ましい。光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンジルケタール類、アセトフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アセトフェノン誘導体、ベンジル、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、α−アシロキシムエステル、チオキサントン誘導体、アントラキノン誘導体、芳香族過酸化エステル類などが挙げられる。これらは単独もしくは2種以上を混合して使用される。光ラジカル重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、トップコート層13の総重量に対して、1〜20重量%が好ましく、より好ましくは2〜15重量%である。
上記光重合開始剤としては、市販品を用いることも可能であり、例えば、BASF製、商品名「DAROCUR TPO」、「IRGACURE 184、651、2959、907、369、1700、1800、1850、819」、「DAROCUR 1173」などが挙げられる。
[その他の添加剤]
上記その他の添加剤としては、色材、ワックス(滑剤)、光増感剤、可塑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、香料、消臭剤等の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含んでいてもよい。トップコート層13は、例えば、トップコート層13の全体に対して、0.5〜10重量%のワックスを含んでいることが好ましい。これによって、ラベル10に表面すべり性を付与でき、ラベル保護効果が向上できる。例えば、透明なトップコート層13を形成する場合には、バインダ樹脂(13)とワックスと光重合開始剤とを少なくとも含有することが特に好ましい。また、トップコート層13の全体に対して、1〜15重量%程度のシリカやアクリルビーズ等を添加して、マット感を有するトップコート層13としてもよい。
また、コーティング層にデザイン印刷層や背景印刷層の機能を付与する場合(即ち、デザイン印刷層や背景印刷層自体がコーティング層となる場合)には、所望の色材を添加したインキを用いてコーティング層を形成する。色材としては、印刷層12で例示した色材等が使用できる。例えば、白色のコーティング層とする場合には、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム等の白顔料を用いることができる。この場合、白顔料はコーティング層(トップコート層13)の全体に対して30〜70重量%含有することが好ましい。
なお、上記溶剤乾燥型インキは、第1の樹脂、溶剤、必要により、第2の樹脂、光重合開始剤、及びその他の添加剤などの各成分を配合し、混合して製造することができる。混合は、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ポニーミキサー、ディゾルバー、タンクミキサー、ホモミキサー、ホモディスパーなどのミキサーや、ペイントシェイカー、ロールミル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、ラインミルなどのミル、ニーダーなどが用いられる。混合の際の混合時間(滞留時間)は、特に限定されないが、10〜120分が好ましい。得られたインキは、必要に応じて、濾過してから用いてもよい。
上記溶剤乾燥型インキの粘度(23±2℃)は、特に限定されないが、例えば、グラビア印刷やフレキソ印刷により塗工される場合には、10〜3000mPa・sが好ましく、より好ましくは20〜1000mPa・sである。粘度が3000mPa・sを超える場合には、印刷性が低下し、「かすれ」などが生じて、加飾性が低下する場合がある。また、粘度が10mPa・s未満の場合には、貯蔵安定性が低下する場合がある。インキの粘度は、各配合成分の配合比、増粘剤、減粘剤等によって制御することが可能である。なお、本明細書中、「粘度」とは、特に限定しない限り、E型粘度計(円錐平板形回転粘度計)を用い、23±2℃、円筒の回転数50回転の条件下、JIS Z 8803に準じて測定した値を意味している。
ここで、ラベル10の製造方法、及びラベル10の筒状体が装着されたラベル付き容器の製造方法について詳説する。なお、ラベル10は、図1に例示する形態とする。
ラベル10の製造過程では、まず初めに、ラベル基材11の長尺体が準備される。ラベル基材11の長尺体(以下、単に長尺体ともいう)は、シュリンク基材、ストレッチ基材、ストレッチシュリンク基材のいずれであってもよく、従来公知の方法により製造することができる。以下では、ラベル基材11をシュリンク基材として説明する。
続いて、準備されたラベル基材11の長尺体にグラビア印刷法等によって印刷層12を形成する。まず、長尺体の片面上の全域(後述のセンターシール部となる部分を除く)に背景印刷層12bを形成する。そして、背景印刷層12b上の任意の領域にデザイン印刷層12aを形成する。具体的に、印刷層12は、上記溶剤系インキ又は上記水性インキ、或いは上記溶剤乾燥型インキを用いて、長尺体の片面上にインキを塗布し、乾燥して水や溶剤を気化させることによって固化し形成する。
続いて、ラベル11の略全面、即ち印刷層12上の全域を覆ってトップコート層13を形成する。トップコート層13は、上記溶剤乾燥型インキを用いて、グラビア印刷法等によって形成できる。具体的には、印刷層12が形成された長尺体の印刷層12の設けられた面に、上記溶剤乾燥型インキを塗布し、乾燥して溶剤を気化して固化することによって、未硬化塗膜であるトップコート層13が形成できる。上記溶剤乾燥型インキには、トップコート層13の塗膜を形成するバインダ樹脂(13)成分として、上記第1の樹脂に加えて、上記第2の樹脂が含有されていることが好適である。このとき、上記第1の樹脂と、上記第2の樹脂との混合比は、バインダ樹脂(13)の全重量に対して、第1の樹脂が50〜90重量%、第2の樹脂が10〜50重量%となるように調整される。
上記トップコート層13が形成された後、筒状化やカット等して所定形状に加工することで、ラベル10が得られる。例えば、ラベル10の筒状体は、印刷層12及びトップコート層13が形成されたラベル10の長尺体の両端を、テトラヒドロフラン(THF)等の有機溶剤や接着剤でシール又は熱シール(センターシール)して長尺状の筒状体を成形する。長尺状の筒状体は、ラベル基材11の主延伸方向(熱収縮方向)が円周方向となるようにセンターシールされることで形成されている。なお、ラベル10では、トップコート層13が形成された面が、筒状体の外側に向く面となる。このように、トップコート層13が外側の面に形成された筒状体は、硬化後において耐スクラッチ性や耐溶剤性に優れるため好ましい。この長尺状の筒状体を所定長さにカットすることで、ラベル10の筒状体を得ることができる。また、慣用の方法により、ラベル10の切除用のミシン目を設けることもできる。
このとき、トップコート層13の塗膜は、未硬化塗膜である。つまり、エネルギー線の照射工程を経ておらず、第1の樹脂には、多数の二重結合が存在している。第1の樹脂は、重量平均分子量が10,000以上であるから、未硬化状態であってもタック感のない塗膜を形成できる。また、当該塗膜は、適度な耐スクラッチ性を有する。
次に、ラベル10の筒状体の容器への装着は、例えば、以下のようにして行われる。
筒状体を容器に装着する自動ラベル装着装置(シュリンクラベラー)には、長尺状の筒状体が供給される。シュリンクラベラーにおいて、長尺状の筒状体を個々の容器に装着可能な筒状体にカットした後、該筒状体を容器に外嵌し、所定温度の熱風トンネルやスチームトンネル(例えば、80〜100℃のスチームを使用)を通過させる等の加熱処理を行ってラベル基材11を熱収縮させ、ラベル10が装着されたラベル付き容器を得る。
なお、ストレッチラベルの場合は、ストレッチラベラーにおいて、カットして筒状体を形成した後、当該筒状体を伸張させて容器に外嵌装着し、該筒状体が弾性収縮することで、ラベル10が装着されたラベル付き容器を得る。
最後に、トップコート層13の未硬化塗膜にUV等のエネルギー線を照射して第1の樹脂の上記官能基同士を反応させ、未硬化塗膜を硬化させる。このように、筒状体を熱収縮(又は伸縮)させて容器に装着した後、未硬化塗膜を硬化させることによって、ゆず肌や白化の発生をより高度に抑制できる。
なお、バインダ樹脂(13)として、第1及び第2の樹脂を含有する場合、好ましくは両者の混合比がバインダ樹脂(13)の全重量に対して第1の樹脂が50〜90重量%、第2の樹脂が10〜50重量%である場合、硬化後においてもラベルの変形に対する追従性に優れる。このため、トップコート層13を硬化させた後に容器に装着しても、ゆず肌や白化の発生を防止することが可能である。具体的には、トップコート層13の未硬化塗膜を形成した上記長尺体にエネルギー線を照射して、硬化したトップコート層13を有する長尺体を作製し、該長尺体を筒状にしてカットすることでラベル10を製造する。そして、このラベル10をラベラーにより容器に装着して、ラベル付き容器を得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例における評価結果等を表1に示す。
<実施例1>
(ラベル基材)
ラベル基材(シュリンク基材)として、表層がPET系、中心層がPS系のシュリンクフィルム(グンゼ(株)製、商品名「HGSA」、厚み:45μm、主配向方向の熱収縮率(90℃、10秒):60%)を用いた。
(コーティング層用の溶剤乾燥型インキ)
バインダ樹脂として、第1の樹脂である、メタアクリロイル基を有するアクリル樹脂(分子量;25000、二重結合当量;473g/mol、大成ファインケミカル社製「8KX−012C」)92重量部を用いた。なお、当該UV硬化型アクリル樹脂は、酢酸n−ブチルとn−プロピルアルコールとの混合溶剤(重量比1:1)により、固形分濃度が40重量%に調整されている(固形分;37重量部)。
光重合開始剤として、BASF社製の「IRGACURE184」5重量部、滑剤として、サゾール社製の「SPRAY105」3重量部を用いた。
ホモディスパーを用いて上記各成分を混合し、溶剤乾燥型インキを作製した。
(シュリンクラベル)
コーティング層は、ラベル基材上に、グラビア印刷機を使用して上記溶剤乾燥型インキを塗工し、塗膜を乾燥固化し、シュリンク基材の上に、厚み2.5μmの未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベルを得た。その後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズジャパン(株)製、商品名「LIGHT HAMMER−10」:H+バルブ)を用いて、ランプ出力120W/cm、工程速度50m/分の条件で2回(2パス)、紫外線照射を行い、未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。
<実施例2>
光重合開始剤として、BASF社製の「IRGACURE184」の代わりに、BASF社製の「IRGACURE127」を用いた以外は、実施例1と同様にして、未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル、及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。
<実施例3>
バインダ樹脂として、第1の樹脂である、アクリル樹脂(分子量;25000、二重結合当量;473g/mol、大成ファインケミカル社製「8KX−012C」)67重量部、及び第2の樹脂であるエネルギー線硬化型の官能基を含まないアクリル樹脂(分子量;5800、東亜合成社製「ARUFON UH−2012」)25重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル、及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。
<実施例4>
バインダ樹脂として、第1の樹脂である、アクリロイル基を有するアクリル樹脂(分子量;23000、二重結合当量;480g/mol、大成ファインケミカル社製「8KX−077」)を用いた以外は、実施例1と同様にして、未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル、及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。なお、当該アクリロイル基を有するアクリル樹脂は、酢酸n−ブチルとメチルエチルケトンとn−プロピルアルコールとの混合溶剤(重量比1:3:6)により、固形分濃度が40重量%に調整されている(固形分;37重量部)。
<実施例5>
光重合開始剤として、BASF社製の「IRGACURE184」の代わりに、BASF社製の「IRGACURE127」を用いた以外は、実施例4と同様にして、未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル、及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。
<実施例6>
バインダ樹脂として、第1の樹脂である、アクリル樹脂(分子量;23000、二重結合当量;480g/mol、大成ファインケミカル社製「8KX−077」)67重量部、及び第2の樹脂であるエネルギー線硬化型の官能基を含まないアクリル樹脂(分子量;5800、東亜合成社製「ARUFON UH−2012」)25重量部を用いた以外は、実施例4と同様にして、未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル、及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。
<比較例1>
コーティング層用の溶剤乾燥型インキのバインダ樹脂として、アクリル樹脂(分子量;23000、二重結合当量;480g/mol、大成ファインケミカル社製「8KX−077」)の代わりに、エネルギー線硬化型の官能基を含まないアクリル樹脂(分子量;25000、二重結合なし、Tg;105℃、三菱レイヨン社製「BR−87」、固形分100%)40重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル、及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。なお、当該アクリル樹脂は、酢酸n−ブチルとn−プロピルアルコールとの混合溶剤(重量比1:1)52重量部により、固形分濃度を43重量%に調整して使用した。
<比較例2>
コーティング層用の溶剤乾燥型インキのバインダ樹脂として、エネルギー線硬化型の官能基を含まないアクリル樹脂(分子量;30000、二重結合なし、Tg;75℃、三菱レイヨン社製「BR−113」、固形分100%)を用いた以外は、比較例1と同様にして、未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル、及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルについて、インキ密着性(耐剥離性、耐もみ性、耐スクラッチ性)、シュリンク加工に対する追従性(シュリンク追従性)を以下の方法で評価し、また、未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルについて、耐溶剤性を以下の方法で評価した。
(ラベル片の作成)
実施例及び比較例で得られた未硬化塗膜であるコーティング層を備えたシュリンクラベル及び未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルから、12cm(主配向方向に対して直交方向)×12cm(主配向方向)の大きさのラベル片を切り出した。インキ密着性の評価では、当該ラベル片を測定用サンプルとした。
(1)インキ密着性
(1−1)耐剥離性(テープ剥離試験)
碁盤目のクロスカットを入れない以外は、JIS K 5600−5−6に準じて、試験を行った。上記測定用サンプルのコーティング層の表面に、幅18mmの粘着テープ(ニチバン(株)製、商品名「セロテープ(登録商標)」)を貼り付け、この粘着テープを90度方向に引き剥がした。
粘着テープを貼り付けたコーティング層の表面のうち、5mm(主配向方向に対して直交方向)×5mm(主配向方向)の領域において、コーティング層の剥離面積(割合)を目視で観察し、下記の基準で判断した。
剥離がない(剥離面積が0%):耐剥離性良好(○)
剥離面積が0%超過30%未満:使用可能なレベル(△)
剥離面積が30%以上:耐剥離性不良(×)
(1−2)耐もみ性(もみ試験)
上記測定用サンプルの両端を両手でつかみ、10回手でもんだ。コーティング層が剥離していないか(コーティング層の残存面積(割合))を目視で観察し、以下の基準で評価した。
残存面積が90%以上:耐もみ性良好(○)
残存面積が90%未満:耐もみ性不良(×)
(1−3)耐スクラッチ性(スクラッチ試験)
上記測定用サンプルを平滑なテーブルの上に置き、コーティング層を設けた側の表面を、手の爪の先の部分で、5往復(長手方向20mmの区間)こすった後に表面を観察し、下記の基準で判断した。
コーティング層は全く剥離していない:耐スクラッチ性良好(○)
コーティング層にわずかに剥離がみられる:耐スクラッチ性はやや不良であるが使用可能なレベル(△)
コーティング層が著しく剥離している:耐スクラッチ性不良(×)
(2)シュリンク追従性
上記ラベル片の主配向方向の両端を固定した状態で90℃の温水に20秒間浸漬して主配向方向に20%熱収縮させた測定用サンプルについて、ヘイズを測定し、以下の基準で判断した。ヘイズは、コーティング層の割れやひび等により発生する白化の程度を示すものであり、その値が高いほど白化度が高いことを意味する。
ヘイズ10未満:シュリンク追従性良好(○)
ヘイズ10以上20未満:使用可能なシュリンク追従性(△)
ヘイズ20以上:シュリンク追従性不良(×)
(3)耐溶剤性
上記ラベル片(未硬化塗膜を硬化してなるコーティング層が形成されたシュリンクラベルから切り出したもの)を測定用サンプルとして、酢酸エチルを染み込ませた綿棒でコーティング層の表面をこすった後に表面を観察し、下記の基準で判断した。
5往復を超えてもコーティング層の剥離がない:耐溶剤性良好(○)
4往復又は5往復でコーティング層が剥離する:使用可能なレベル(△)
3往復以下でコーティング層が剥離する:耐溶剤性不良(×)
Figure 0006219020
表1に示すように、コーティング層の硬化後における耐スクラッチ性は、いずれの実施例のラベルにおいても良好であって、実施例のラベルは、比較例のラベルよりも耐スクラッチ性に優れている。また、実施例のラベルは、比較例のラベルよりも耐溶剤性に優れている。実施例1,2,4,5のラベルは、特に良好な耐溶剤性を有する。
シュリンク追従性は、コーティング層が未硬化状態である場合、いずれの実施例のシュリンクラベルについても良好であった。なお、表1には示していないが、コーティング層の硬化後におけるシュリンク追従性は、実施例3,6のシュリンクラベルについては未硬化状態の場合と同様に良好であったが、他の実施例のシュリンクラベルは実施例3,6のラベルと比較すればやや白化が見られた。
10 ラベル、11 ラベル基材、12 印刷層、12a デザイン印刷層、12b 背景印刷層、13 トップコート層。

Claims (7)

  1. 少なくとも熱収縮性又は伸縮性を有するラベル基材と、
    前記ラベル基材の少なくとも片面側に形成されたコーティング層と、
    を備え、
    前記コーティング層は、バインダ樹脂として、エネルギー線硬化型の官能基を含み、重量平均分子量が10,000〜100,000、二重結合当量が200〜2000である第1の樹脂を含有する未硬化塗膜からなり、未硬化塗膜は固化している、プラスチックラベル。
  2. 請求項1に記載のプラスチックラベルにおいて、
    前記コーティング層は、前記バインダ樹脂として、さらに、重量平均分子量が5,000〜30,000であり、且つガラス転移温度が0℃〜60℃である第2の樹脂を含有し、
    前記バインダ樹脂の全重量に対して、前記第1の樹脂が50〜90重量%、前記第2の樹脂が10〜50重量%であるプラスチックラベル。
  3. 請求項2に記載のプラスチックラベルにおいて、
    前記コーティング層は、前記第1の樹脂の前記官能基同士が反応することにより硬化してなるプラスチックラベル。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラスチックラベルにおいて、
    前記第1の樹脂は、主鎖として(メタ)アクリル系ポリマー鎖を有し、側鎖に前記官能基を含むプラスチックラベル。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラスチックラベルにおいて、
    前記官能基は、(メタ)アクリロイル基であるプラスチックラベル。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラスチックラベルによって形成された筒状体が、熱収縮又は伸縮によって容器に装着されてなるラベル付き容器であって、
    前記プラスチックラベルの前記コーティング層は、前記第1の樹脂の前記官能基同士が反応することにより硬化してなることを特徴とするラベル付き容器。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラスチックラベルを筒状体に成形し、該筒状体を熱収縮又は伸縮させて容器に装着した後、エネルギー線を照射して前記第1の樹脂の前記官能基同士を反応させ、前記プラスチックラベルの前記コーティング層を硬化させるラベル付き容器の製造方法。
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