JP6218780B2 - シリコンブロック、該シリコンブロックを製造する方法、該方法を実施するのに適した透明又は不透明な溶融シリカのルツボ及び該ルツボの製造方法 - Google Patents

シリコンブロック、該シリコンブロックを製造する方法、該方法を実施するのに適した透明又は不透明な溶融シリカのルツボ及び該ルツボの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単結晶構造又は多結晶構造を有するシリコンブロックに関する。
更に、本発明は、内壁を有し、該内壁が少なくとも部分的に、SiO2を含有する結晶粒層により覆われる透明又は不透明な溶融シリカ製のルツボ基体を有するソーラールツボ(solar crucible、太陽電池級シリコン製造用ルツボ)を提供することにより、シリコンの結晶成長法においてそのようなシリコンブロックを製造する方法に関し、その際に、該シリコンは、該ソーラールツボ中へ充填され、該シリコンは加熱されてシリコン融液を形成し、かつ該シリコン融液は、結晶化しながらかつ該シリコンブロックを形成しながら、冷却される。
更に、本発明は、結晶成長法において使用するための、透明又は不透明な溶融シリカ製の、内壁を有するルツボ基体と、該内壁を少なくとも部分的に覆うSiO2含有層とを含んでなる、長方形状のソーラールツボに関する。
更にまた、本発明は、結晶成長法において使用するための長方形状のソーラールツボを製造する方法に関し、該方法は、透明又は不透明な溶融シリカ製の、内壁を有するルツボ基体を用意し、非晶質SiO2粒子を含有する分散液を用意し、該分散液を使用することにより少なくとも0.1mmの層厚を有するSiO2含有スリップ層を該内壁の少なくとも一部に塗付し、該スリップ層を乾燥させて、SiO2を含有する結晶粒層を形成し、かつ該SiO2を含有する結晶粒層を熱により緻密化して、拡散バリア層を形成することを含んでなる。
太陽電池用途の単結晶又は多結晶シリコンのブロックは、ブリッジマン法又は垂直勾配凝固(Vertical Gradient Freeze)(VGF)法により、透明又は不透明な溶融シリカのソーラールツボ中で融解される。
これらのソーラールツボは、しばしば、セラミックスリップ法を用いて製造され、かつ多角形の、最も簡単な場合に、長方形のルツボの口を有する。コストの理由のために、該ルツボは、天然に存在する石英原料から主に製造される。ゆえに、該ルツボ材料の純度は、合成的に製造される透明溶融シリカの純度よりも基本的に低い。該結晶成長法において、該ルツボ壁中へ、1,410℃を上回る温度に少なくとも部分的に加熱される。該ルツボ壁中に存在する不純物は、クリストバライトの形成を伴う結晶化を引き起こす。冷却中に、“クリストバライトジャンプ”として知られる構造転移は、該ルツボの破壊をまねき、ゆえに該ルツボは一度のみ使用することができる。
冷却中に、該シリコンブロックは、該ルツボよりも収縮する。該ルツボ壁に付着する場合に、応力及び亀裂が該シリコンブロック中に生じうる。これは、Si34、SiC等の分離層で対処される。
更に、金属不純物も、該結晶成長法において該ルツボ壁から該シリコン中へ導入される。それらは、体積拡散、表面拡散によるか又は該溶融シリカ本体からの揮発性金属化合物の蒸発により、すなわち該液体シリコン相中へ並びに結晶化された固相中へ、導入される。先年、不純物の含有率は絶えず低下しており、かつ例えばCr又はCuのような他の金属不純物の代表例でもある主不純物である鉄も、約100質量ppmから10質量ppmに低下している。しかしながら、鉄不純物は特に重大である、それというのも、それらは、該半導体材料の電子的性質を損ね、かつ特に容易に拡散するからである。
ゆえに、凝固されたシリコンブロック(“インゴット”とも呼ばれる)上に、該周縁帯域において増加されたFe全濃度の領域が見出される。この濃度は典型的には1014〜1016原子/cm3の範囲内である。好ましくない状況下では、該周縁帯域は、太陽電池の製造コストに著しく寄与する材料損失である。(注:文献はしばしば、該シリコン格子中の格子間に溶解された鉄のみの濃度データを与えるが、しかし上記のデータは、鉄の全濃度を基準としている)。
該汚染は、該周縁領域における悪化した電気的性質から推論することができる。その少数キャリヤ−電荷キャリヤライフタイム(LTDL)を用いる測定において、その不良領域は、赤色で示され、ゆえに“赤色帯域”とも呼ばれる。低下された電気セル効率を有する周縁領域は、加工されたセル中で、フォトルミネセンス測定(PL)の助けを借りて検出され、かつ暗い領域として目に見える。
該ルツボ壁からの不純物の供給を低下させるために、該ルツボの内壁に、拡散バリアが設けられる。このために多数の方法が知られている。
例えば、DE 10 2011 082 628 A1には、該ルツボの底部及び側壁を、例えば1mmの厚さを有する高純度の透明溶融シリカ製の挿入されたプレートの形態の拡散バリアで覆うことが提案されている。該透明溶融シリカプレートは、付加的に、内側にSi34層を設けて、該シリコンブロックの除去を簡単にすることができる。
個々の該プレート間及び該周縁領域中には、開放型の隙間が残り、これらは密封しなければならない。該ルツボ中の不規則性及びシリコン充填後の点負荷のために該プレートの破損の高いリスクがある。不確定の熱転移は、異なる支持隙間幅から生じる。更に、高純度の透明溶融シリカのプレートは、極めて高価である。高い材料コスト及び取付けの労力は、該製造プロセスを、特に0.5mより大きい幅及び0.25m以上の壁高さを有する大容量ルツボの被覆のためには、費用のかかるものにする。
EP 0 949 358 A1には、ルツボを製造する方法が提案されており、該方法において、該ルツボの内壁の形態のワックスコアが用意され、かつスリップ層が、浸漬によりそれに塗付され、その際に該層は、40μmの粒度を有する微結晶粒のSiO2粒子並びにコロイド状SiO2を含有する。約150μmの粒度を有する高純度の微細な溶融シリカ砂は、該スリップ層上に振りかけられる。浸漬及び振りかけは、3mmの層厚に到達するまで繰り返される。より低い純度の500μm〜1500μmの粒度を有する粗大な溶融シリカ砂が、該スリップ中への繰り返された浸漬後に振りかけられる。この過程も、8mmの層厚に到達するまで繰り返される。内層と外層とからなり、それにより製造される層複合体は、該ワックスコアの融解後に800℃の温度で2時間にわたって焼き付けられる。該結晶成長法において、該内層のみが、該シリコンと接触しており、冷却する際に該シリコンブロックに付着し、かつ該外層から剥離する。該シリコンブロック中の機械的応力の形成は、それにより回避される。
類似の方法は、WO 2005/106084 A1からも知られている。それには、ソーラールツボ基体の底部及び内壁を、異なるサイズのSiO2粒子を含有する水性スラリーでコーティングすることが記載されている。該SiO2層は、500μmまでの厚さを有し、かつ中間層として利用される。該表面層自体はSi34からなる。該基体への該SiO2中間層の付着は故意に僅かに維持されるので、該層は冷却中に剥離し、かつ該シリコンブロックは、未損傷のままであり、かつできる限り応力のないままで維持される。該中間層の僅かな付着は、ある程度の気孔度を前記層に付与することにより発生される。
US 5,053,359 Aには、高純度の非晶質SiO2粉末製の焼結されたルツボが記載されており、該粉末には、酸化アルミニウムの形態の結晶化促進剤がドーパントとして添加されている。該酸化アルミニウム添加は、該溶融プロセス中の該ルツボ壁の結晶化を生じさせる。結晶化促進剤の添加は、該アーク法においてガラス状に溶融される溶融シリカルツボについても、例えばWO 2007/063996 A1に、記載されている。該結晶形成は第一に、その温度安定性を高めるのに役立つ。該ルツボ壁から生じる汚染が、それにより低下させることができることも注記される。
DE 10 2009 049 032 B3には、コーティングされた石英ガラスの構成部材―例えば、ルツボ―を、SiO2を含有するスラリーをその表面上にスプレーすることにより製造する方法が記載されている。該スラリーは、破片状の非晶質SiO2粒子と球状の非晶質SiO2粒子との双方を含有し、かつ0.2〜10質量%の質量分率を有するSiO2ナノ粒子を含有する。該粒子は、少なくとも99.99質量%のSiO2からなる。該クリストバライト含有率は0.1質量%以下である。該スラリー組成は、垂直かつ傾斜した表面をスプレーすることによりコーティングするのに粘稠な流れに関して最適化される。
DE 10 2011 082 628 A1 EP 0 949 358 A1 WO 2005/106084 A1 US 5,053,359 A WO 2007/063996 A1 DE 10 2009 049 032 B3
最後に挙げた特許は、該チョクラルスキー法による結晶引上げ法用の溶融シリカルツボに関する。その中で使用されるルツボは、回転対称であり、かつアーク法において融解される。該基体の製造後に、高純度SiO2製の薄い内層は、付加的な工程においてその内側にしばしば熱的に塗付されて、該表面品質を改良する。しかしながら、それらの多角形の内部断面のために、該アーク溶融法は、ソーラールツボに適していない。
太陽電池ルツボは典型的には、焼結炉中での焼結により凝固される。しかしながら、焼結中に、該ルツボ壁を緻密化する焼結プロセス及び考えられる結晶化プロセスが、互いに重複するリスクがあり、それにより該ルツボ壁の緻密化が妨げられ、その際に、残存気孔度が該構造中に残っている。しかしながら、多孔質構造の場合に、不純物は、該溶融材料中へ特に容易に到達することができる。
これらの問題は基本的には、上記で説明された先行技術による粒状出発材料を使用することにより製造される拡散バリア層の焼結中にも、特にこれらの層が該結晶成長法中にのみ熱により緻密化される場合に、生じ;ゆえに、十分に緻密な層が生じるだけではなく、該加熱段階及び初期の溶融段階中に該ルツボ壁から該融液へ到達する不純物の量ができる限り少ないことも保証されなければならない。
これらの条件を満足することは容易でないので、シリコンブロックの周縁領域からのセルはしばしば、暗いセルエッジ、すなわち低下された効率の帯域を、前記エッジがフォトルミネセンス測定により目に見えるようにされる場合に、依然として示す。
ゆえに、本発明の課題は、高純度のシリコンブロックを提供し、かつ材料の低い損失でそのようなシリコンブロックの費用のかからない製造を可能にする方法を示すことである。
更に、本発明の課題は、この要求を確実に満足するソーラールツボを提供することである。
更にまた、本発明の課題は、そのようなソーラールツボを製造する、費用のかからない方法を提供することである。
非晶質SiO2粒子を含有する分散液を使用することにより該ルツボを製造する方法に関して、この課題は、前記の種類の方法から出発して、本発明によれば、
(a)該分散液が、分散液体と、1μm〜50μmの範囲内の粒度を有する粗大分及び100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子を有する微細分を形成する非晶質SiO2粒子とを含有し、その際に、該分散液の固形分を基準とした該SiO2ナノ粒子の質量百分率は、2〜15質量%の範囲内であり、
(b)かつ、該SiO2を含有する結晶粒層が、該結晶成長法における該シリコンの加熱により熱により緻密化されて、該拡散バリア層となる
ことによって、達成される。
上記で説明した理由のために、特に該ルツボ基体の結晶化傾向のため及び緻密化に必要とされる高い温度のために、該ルツボの意図した使用前のSiO2を含有する結晶粒層からの緻密な拡散バリア層の製造は、困難に直面する。本発明による方法において、SiO2を含有する該結晶粒層は、該結晶成長法においてのみ熱により緻密化されて、該拡散バリア層となる。
従って、本発明による方法の特別な挑戦は、できれば不純物不含であり、かつ該結晶成長法における加熱の際に、できる限り緻密な拡散バリア層に急速に緻密化することができる、SiO2を含有する結晶粒層を提供することにある。該結晶成長法における該シリコンの加熱中に、該ルツボ壁は、1,370℃〜1,450℃の範囲にわたる温度に達する。該ルツボ壁上の最高温度は通常、シリコンの溶融温度のすぐ上であるが、しかし、該ルツボの底部領域においてはより低くてもよい。
この手順は、このプロセスにおいて結晶化及び亀裂を形成し得たかもしれない該ルツボ基体の熱応力を回避する利点を提供する。殊に、その冷却プロセスにより引き起こされる亀裂は、ありうる熱によるコーティングプロセスに続いて生じうる。ゆえに、該シリコン溶融プロセス中の該緻密な拡散バリア層の形成は、該層が亀裂を形成することなく生じるという利点を有する。該未焼結層(green layer)の焼結は既に、相対的に低い温度で開始し;依然として開気孔の焼結層が最初に得られる。該焼結層の閉気孔形成をもたらす著しい緻密化は、該結晶粒層の透明溶融シリカのタイプに応じて1,000℃〜約1,200℃の温度範囲内である変態範囲を上回ると始まる。緻密化された該焼結層は、該拡散バリア層に相当し;熱により導入される応力を緩和することができ、それにより亀裂の形成に抵抗することができる。前提条件は、該拡散バリア層が、ガラス状−無定形であり、かつ結晶化しないことである。シリコンの溶融温度に到達する際に(1,410℃)、ガラス状−無定形の緻密化された焼結層は、有意な塑性変形能が与えられる(1010dPasのオーダーの)粘度を有する。
該シリコンブロック中の“赤色帯域”を有意に低下させるために、2質量ppm未満、好ましくは0.5質量ppm未満の低い鉄含有率が必要とされる。これが緻密な拡散バリア層を必要とするだけでなく、該拡散バリア層の密度が、そのシリコン装入物の加熱中にできる限り迅速に、すなわちできれば、該結晶成長法においてその最高温度に到達する前に、与えられなければならないことも見出された。
焼結助剤又は結合剤が、該結晶粒層の急速焼結に寄与できるかもしれないけれども、それらは同時に、不純物を該スリップ層中へ導入し、それにより該層の結晶化傾向を促進するかもしれず、ゆえに適していない。それにもかかわらず、該拡散バリア層の急速かつ確実な緻密化を達成するために、本発明は、特に焼結活性な結晶粒層を提供する。その高い焼結活性は、1μm〜50μmの範囲内の粒度(粗大分)及び2〜15質量%の質量百分率でのSiO2ナノ粒子(微細分)を有する非晶質SiO2粒子が提供される多峰性の粒度分布により、達成される。
該結晶粒層の焼結性は、該表面近傍領域における該スリップ層の組成に特に依存する。SiO2ナノ粒子の分布及び割合は、ここでは決定的である。多い量が、増大した焼結活性を生じさせ、これは比較的低い温度で又は短い焼結期間中に、高められた密度及び低下された気孔度のガラスに、熱により緻密化することを可能にする。理想的には、相対的に微細なSiO2粒子のみが、該スリップ層の表面近傍領域中に見出される。
そのような状況に近づくために、該スリップ層は、例えば該乾燥プロセス中に凝離するための十分な機会が与えられる。製造されるスリップ層の内部で、該凝離は、該SiO2粒子の粗大分が主に見出され、該ルツボの内壁に隣接している下部の部分と、該微細分が豊富化され、該層の自由表面に隣接している外側部分とへの分割をもたらす。該SiO2粒子の微細分は、ナノ粒子により形成される。ナノ粒子は典型的には、数千のSiO2分子の群からなり、かつ通常、50〜400m2/gの範囲内のBET比表面積を有する。複数の副層が製造される、上記で説明されたEP 0 949 358 A2による方法とは異なり、本発明による方法において単層塗付で十分であり;異なる粒度の該粒子は、ここでは凝離及び他の物理的作用により分離され;これらは、以下に、より詳細に説明される。
該スリップ層内部で、不均質な粒度分布は、該ルツボの内壁への塗付後すぐに形成され、その際に、該未焼結層中の下部領域と上部領域との間での移行は、顕微鏡下で認知できる形状を示す(乾燥されたスリップ層は、ここでは未焼結層と呼ばれる)。凝離を成功させるのに決定的なパラメーターは次の通りである:
・該スリップの初期液体含有率―該含有率は、該スリップ層内部の該SiO2ナノ粒子の十分な移動度を保証するために、十分に高くあるべきであり、好ましくは少なくとも20質量%であるべきである。
・該スリップ層の塗付法。該層は好ましくは、例えば該スリップ層が、噴霧(“Aufspruehen”)される場合のように、逐次、複数の副層で構成されるのではなくて、1つの操作で、好ましくはキャスティング又は吹付け(“Aufspritzen”)によりかつ0.1mmの最小厚さ、好ましくは0.3mmの最小厚さで、製造される。これは、一方では、SiO2ナノ粒子の十分に大きな貯蔵部を提供し、かつ他方では十分な凝離を妨げうる該層の極端に速い乾燥が防止される。該層がキャスティング又は吹付け(“Aufspritzen”)により塗付される場合には、該スリップは、連続ジェットとして、すなわち個々の滴へ分割することなく、又は該スリップの滴直径がその平衡サイズを下回り低下するのが回避されるような小さな分割パルスを用いるかのいずれかで、塗付される;該サイズは、少なくとも1mmである。ゆえに、該スリップの液体含有率は、該スリップ層が塗付される際に著しく低下されない。該スリップ層は、ここでは好ましくは、用具、例えばナイフ、ブラシ、吹付けノズル又はスパチュラの作用下で、その最終形状を与える。該加工用具の塗り拡げる作用を通じて、該層表面は、幾分より液状になり、これは、相対的に低い液体含有率の場合にもSiO2ナノ粒子の豊富化を容易にする。この点について、スプレーコーティングは、キャスティング又は吹付け(“Aufspritzen”)と比べて、別の欠点を示す、それというのも、スプレー掛け中の機械的なパルスのために、小さな滴直径を有する懸濁液滴が形成され、その場合に、乾燥は不可避に既に、その浮遊相中でかなりの程度で始まる。スプレー掛けにより形成される該スリップ層の液体含有率はゆえに、初期スリップのそれとはかなり異なる。該液体損失は、それから増大していく凝離傾向のために、該初期液体含有率を高めることにより容易に補償されることはできない。
・該スリップ層の外側領域中での著しい豊富化を生じさせるのに十分に高いSiO2ナノ粒子の量―該スリップ中で、該量は、2〜15質量%及び好ましくは10質量%未満の範囲内である。該層厚を通して粒度の実質的に均質な分布により特徴付けられるスプレー層とは異なり、該スリップ層は、好ましくは不均質であり、それというのも、該表面近傍領域におけるSiO2ナノ粒子の豊富化を伴う、該層厚を通して該粒度分布の不均質で不規則な経過を示すからである。セラミックプロセスエンジニアリングにおいて、これらの表面近傍領域は、“鋳肌”とも呼ばれ、しばしば、該スリップ層の望ましくない不均質性の現れであるとみなされ、通常、除去される。しかしながら、この豊富化のために、該未焼結層は、該層がない場合よりも容易にかつ急速に緻密焼結されることができる。これは、緻密焼結が、均質な粒度分布を有するスリップ層の場合よりも、より低い焼結温度及び/又は短縮された焼結期間を必要とすることを意味する。極めて大量のSiO2ナノ粒子の場合に、乾燥又は焼結中に亀裂を形成する傾向が観察されうる。
・該分散液体の除去法―これは、好ましくは、スローペースでかつ目的に向けて、その自由表面の方向で行われるので、逃出する液体が、SiO2ナノ粒子を上向きに該外側領域へ同伴することができる。好ましくは、該スリップ層は、該分散液体が、除去されうる分散液体の作用下で、該微細分が該スリップ層の外側領域中で豊富化され、その際に“鋳肌”が形成されるような速度及び方向で除去されるようにして乾燥され、鋳肌は以下においてより詳細に定義される。
相対的に大量のSiO2ナノ粒子を有し、特に均質、緻密及び焼結活性な表面近傍の体積部分は、それにより該スリップ層内部に製造され、その際に該量は、該スリップ層中の該SiO2ナノ粒子の平均的な量よりも多い。
該スリップ層の表面上でのより微細なSiO2粒子及び特に微細分の豊富化は、肌形成として視覚的に認知でき、ここでは“鋳肌”とも呼ばれる。視覚的には、該スリップ層は場合により、ワックス層により覆われているように見える。
該鋳肌は、乾燥後にも(該未焼結層中で)目に見える。僅かな気孔度を示す、該未焼結層の表面領域は、ここでは該鋳肌とみなされる。前記肌の厚さは、好ましくは3〜15μmの範囲内、特に好ましくは5〜10μmの範囲内である。更に、該鋳肌は、100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子からなる微細分が、該鋳肌の70%より多い体積割合、好ましくは80%より多い体積割合を占めることにより特徴付けられる。
通常、該SiO2ナノ粒子は、該鋳肌中で、ばらばらにではなく、該粗大分の少しのSiO2粒子を部分的に又は完全に埋め込むアグリゲート又はアグロメレートの形態で存在する。該鋳肌の気孔度は低いので、その体積割合は、該SiO2ナノ粒子の質量百分率にほぼ相当する。ゆえに、該鋳肌中の70%より多い体積割合は、SiO2ナノ粒子約7%以下の平均質量百分率を有する典型的な出発スリップと比べて、10倍より多い豊富化に相当する。
そのようなスリップ層が、再現可能にかつ中程度の焼結条件(すなわち、比較的低い焼結温度及び/又は短い焼結期間)下で、相対的に低い表面粗さを有する緻密な透明溶融シリカ層に焼結することができることが見出された。これらの中程度の焼結条件は通常、該ルツボの意図した使用において該シリコン装入物の加熱中に、該最高温度が該結晶成長法において、例えば該シリコンの溶融温度(約1,410℃)に到達する前に、満たされる。好ましくは10%以下の低い閉気孔度が、元の鋳肌の領域中に残留する。
そのような、薄いが、しかし緻密な表面層が既に、特に鉄の、効果的な拡散バリアであることが見出された。
一般に知られるように、SiO2ナノ粒子が、比較的低い焼結温度を説明する高い焼結活性を示すのに対して、それらはそれにもかかわらず、他方では、高濃度で、しかも横方向で(該層平面で)、高い乾燥収縮を生じさせ、それにより、該層の層間剥離及び亀裂の形成をまねきうる。これらの作用が、本発明による方法において起こらないということは、むしろ大きな該SiO2粒子による鋳肌と残りの未焼結層との良好なかみ合いに帰するとすることができる。
該ルツボの意図した使用の際に初めての該スリップ層(もしくは該未焼結層)の最終緻密化は、製造プロセスを単純化させ、かつさもなければ必要とされる熱処理プロセスを回避する。根本的に、これは、ある程度の緻密化も行われうる、該結晶成長法における最高温度を下回る温度での該未焼結層の熱処理を、例えばクリストバライト形成温度を下回る温度で該ルツボ壁を焼結するため、又は典型的に1,200℃未満で行われるSi34の表面層を焼き付けるために、排除するものではない。しかしながら、該未焼結層の高温への繰り返される加熱は、隣接している層領域との望ましくない相互作用をまねきうるので、この手順は原則として有利ではない。
ブリッジマン法又はVGF法においてシリコンブロックを製造するための本発明により製造されるルツボの使用の際に、“赤色帯域”及び暗いセルエッジは、かなり低下又は回避されることが見出された。
該スリップ層又は該未焼結層の焼結活性はそれぞれ、少なくとも50質量ppmのヒドロキシル基含有率を有する、合成的に製造される透明溶融シリカ製のSiO2結晶粒が使用される場合に、更に高めることができる。
非晶質の合成SiO2結晶粒は、高純度の点で優れており、かつ天然に存在する石英原料から製造されている非晶質SiO2結晶粒と比較して、同じ温度でより低い粘度を示す。高められる温度の方へシフトされる、天然のSiO2結晶粒の粘度範囲は一部には、その中に典型的に含まれる該酸化アルミニウムのためである。合成SiO2結晶粒は、大体において酸化アルミニウム不含である。対照的に、ヒドロキシル基(OH基)は付加的に、透明溶融シリカの粘度を低下させる。ゆえに、該粘度プロファイルは、OHを有するSiO2結晶粒の使用のために、より低い温度に更にシフトする。結果として、該焼結プロセス、ひいては該層の緻密化も、比較的に低い温度で開始する。
該非晶質SiO2粒子のSiO2含有率は、好ましくは少なくとも99.99質量%である。ゆえに、そのようなSiO2粒子を使用することにより製造されるスリップの固形分は、少なくとも99.99質量%のSiO2からなる。結合剤又は他の添加物は提供されない。該遷移元素の金属不純物の全含有率は、好ましくは5質量ppm未満、特に好ましくは2.5質量ppm未満であり、かつ鉄の含有率は、2質量ppm未満、好ましくは1質量ppm未満及び特に好ましくは0.5質量ppm未満である。この出発材料は、汚染又は結晶化のリスクを何ら有していない。乾燥されたSiO2スリップ層(=未焼結層)中のクリストバライト量は1質量%以下であるべきである、それというのも、さもなければ、該未焼結層は、焼結中に結晶化するかもしれず、このことは緻密化を妨げうるものであり、かつ該ルツボの廃棄をまねくからである。
該SiO2結晶粒の鉄含有率が低ければ低いほど、焼結中の該結晶粒層の結晶化傾向はますます低くなり、かつ該シリコン融液中への導入がますます少なくなる。ゆえに、該結晶粒の全鉄含有率は、好ましくは2質量ppm未満、好ましくは1質量ppm未満及び特に好ましくは0.5質量ppm未満である。
該分散液体は好ましくは、水性ベースである。該水相の有極性は、該SiO2粒子の相互作用に有利な効果を有しうる。
該分散液の固形分が、80質量%未満、好ましくは70〜80質量%及び極めて特に好ましくは74〜78質量%の範囲内である場合に有利であることが判明している。
これは、例えばスプレースリップに典型的であるように、相対的に低い固形分である。そのスプレー適性は、低い粘度、ひいては低い固形分を必要とする。他方では、そのような少ない固形分は、それ自体として望ましくない、それというのも、該スリップ層の増大した収縮及び亀裂の形成をまねきうるからである。しかしながら、その低い固形分は、SiO2ナノ粒子を該スリップ層の外側領域中へ輸送することをより容易にするので、本発明による方法において、該分散液が、スプレースリップとして使用されるのではなく、しかし他の塗付技術、例えば該ルツボの内壁上への塗り拡げ又はナイフ塗付が使用される場合でさえも、好ましく、これはそれ自体として、むしろ高い固形分を有する分散液の使用を可能にするであろう。
該スリップ層の組成以外に、該分散液体の除去は、緻密な鋳肌の形成のための重要なパラメーターである。この点について、該スリップ層が、措置が講じられない場合よりもよりスローペースで乾燥する効果を有する措置が好ましくは講じられる。
速度を落とした乾燥は、最も簡単な場合に、乾燥が通常よりも高い水分を有する環境中で又は比較的低い温度で実施されることによって達成することができる。該基材の温度は、しばしば、乾燥のために、例えば100℃より高く、上昇される;この温度上昇はここでは省略することができる。該表面上での該SiO2ナノ粒子の十分な凝離を保証するためかつ鋳肌の形成のために、少なくとも2分、好ましくは少なくとも3分の初期乾燥期間が、特に有用であることが判明している。
最も単純な場合に、該ルツボ基体は、平均的な純度の多孔質の透明溶融シリカ製又は多孔質の不透明溶融シリカ製の商業的に入手可能なソーラールツボである。通例、コーティングされうるルツボ壁は、それゆえ多孔質であり、かつ吸収性である。この場合に、該分散液の塗付前の給湿は、該乾燥速度の低下が達成されるべきである場合に有益である。予めの給湿も、この場合に開気孔又は閉気孔を液体で予め満たす助けとなるので、その吸収作用は、該スリップ層のその後の塗付において低下され、該分散液体の除去は、該自由表面の方へできる限り完全に行われるので、SiO2ナノ粒子が、該液体によりこの方向で同伴されることができる。気孔による吸収作用の場合に、SiO2ナノ粒子は、反対方向で輸送されるだろう。それゆえ、考えられる選択肢であり、すなわち、該吸収作用を補償するための該分散液の液体割合の上昇は全く効果がなく、かつ更に、―極めて大きな該液体割合のために―該分散液の不安定性をまねきうる。該コーティング領域を湿らせるための液体は、該分散液体又は他の液体である。該多孔質コーティング領域は、例えば、該ルツボ基体の気孔度からか又は該ルツボ基体の表面層の気孔度から結果として生じる。
吸収性の該ルツボ基体は、該スリップ層及びそれから製造されうる該拡散バリア層との特に緊密な結合をもたらす。このことは、均一に厚いスリップ層の塗付を、特に角及びエッジにおいても容易にし、かつ全ルツボ表面上の均質な熱転移に寄与する。
該スリップ層が、機械的に圧縮されるか又は緻密化される場合に有利であることも判明している。緻密化は、該スリップ層の塗付の際に直接実施することができる。適した方法は、該層中の圧縮力又はせん断力、例えば塗り拡げ又はナイフ塗付を発生させる。機械的な緻密化の場合に、該SiO2粒子間に存在する隙間体積は縮小し、かつその中に含まれる該分散液体は押し出され、それにより該自由表面上に集積する。この過程において、該液体は、SiO2ナノ粒子を同伴することができ、かつそれらを該スリップ層の表面に輸送することができる。SiO2ナノ粒子を含有し、かつ乾燥中に鋳肌を形成する傾向のある液膜は、それにより、該表面上に形成される。更に、機械的な緻密化も、該SiO2粒子同士のより緊密な接触を生じさせ、このことは、乾燥後の該スリップ層の高められた生強度及び該ルツボの内壁との改善されるかみ合いを生じさせる。該スリップ層の乾燥後に残る気孔度は、好ましくは15%未満である。
該スリップ層が、3mm以下、好ましくは1.5mm以下の層厚を有して製造される場合に有用であることが判明している。
3mmより大きい該スリップ層の層厚の場合―10%より多いSiO2ナノ粒子の高い質量百分率の場合とちょうど同じように、乾燥及び焼結中の収縮亀裂のリスクが上昇する。これは、該未焼結層が、該鋳肌のかみ合いに寄与し、それにより乾燥又は焼結中の破損を妨げる、むしろ粗大なSiO2粒子である程度浸透することが、亀裂の形成を防止するのに重要であることによって説明されることができる。ゆえに、該スリップ層の好ましい厚さは、該SiO2粒子の粗大分中の粒度分布のD50値よりもあまり高くない。該スリップ層の乾燥後に得られる該未焼結層の層厚は、有利に0.1〜1.5mmの範囲内、好ましくは0.5〜1.5mmの範囲内及び特に好ましくは0.7〜1mmの範囲内である。
好ましくは、該粗大分は、3μm〜30μmの範囲内のD50値を有する粒度分布を有し、破片状の非晶質SiO2結晶粒からなる。
該破片状SiO2結晶粒は、該スリップ層の完全性及び該表面とのかみ合いに寄与し、かつその付着を改良する。かみ合い及び改良される付着に関する効果は、3μm〜30μmのD50値を有する特異的な粒度分布の場合に最も良好に達成される。3μm未満のD50値は、該スリップ層の著しく増大した乾燥収縮の結果となり、かつ30μmより大きいD50値を有する結晶粒は、該スリップ中の高い固体密度を妨げ、これは、増大した乾燥収縮にも寄与する。該破片状の結晶粒は最も単純には、粉砕により、好ましくは湿式粉砕により、製造される。
好ましくは、結合剤を含まない分散液が使用される。
該スリップ中への不純物の供給は、結合剤の不在下で回避される。焼結は好ましくは、焼結助剤の助けを借りずに実施される。それにより製造される層は、高純度の点で優れている。99.99%より多いSiO2含有率が達成される。とりわけ、結合剤添加物中の成分として又は不純物としても生じうるアルカリ金属元素は、高められた温度でのクリストバライトの形成をまねく。そのような失透過程は、該焼結プロセスにおける緻密化を妨げることができる。
結晶成長法において使用するための該ソーラールツボに関して、上記で示された技術的課題は、結晶粒層が設けられている前記の種類のソーラールツボから出発して、本発明によれば、一方では、該SiO2含有層が、1μm〜50μmの範囲内の粒度を有する粗大分と、100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子の微細分とを形成する非晶質SiO2粒子を含有する結晶粒層として形成されることによって達成され、その際に、該結晶粒層中の該SiO2ナノ粒子の質量百分率は、2〜15質量%の範囲内である。
純度及び気孔度に関して、該ルツボ基体は、高い要求を満たす必要はない。最も単純な場合に、それは、平均的な純度の多孔質透明溶融シリカ製又は多孔質不透明溶融シリカ製の商業的に入手可能なソーラールツボである。
本発明によるソーラールツボの内壁には、SiO2を含有する結晶粒層が設けられており、該層は意図した通り、該結晶成長法において初めて、該シリコンの加熱中に熱により緻密化されて、該拡散バリア層となる。
該ルツボ基体の結晶化する傾向のため、及び高いケイ酸含有率を有する結晶粒層の緻密化に根本的に必要とされるような高温のために、該ルツボの意図した使用前のSiO2を含有する結晶粒層からの緻密な拡散バリア層の製造は、困難に直面する。該シリコンブロック中の“赤色帯域”を有意に低下させるために、2.5質量ppm未満、好ましくは0.5質量ppm未満の低い鉄含有率が必要とされる。このために緻密な拡散バリア層が必要とされるだけでなく、該シリコン装入物の加熱の際の該拡散バリア層の緻密性が、できる限り迅速に、すなわち該溶融温度に到達される前に、達成されなければならないことも見出された。
焼結助剤及び結合剤が、該結晶粒層の急速焼結に寄与するけれども、それらは、同時に該層の結晶化傾向を促進し、ゆえに適していない。それにもかかわらず、該拡散バリア層の急速かつ確実な緻密化を達成するために、本発明は、極めて焼結活性な結晶粒層を提供する。その高い焼結活性は、多峰性の粒度分布により達成され、その際に、1μm〜50μmの範囲内の粒度(粗大分)及び2〜15質量%の質量百分率でのSiO2ナノ粒子(微細分)を有する非晶質SiO2粒子が提供される(質量百分率は、該結晶粒層の固形分を基準としている)。
該結晶粒層の焼結性は、該表面近傍領域におけるその組成に特に依存する。SiO2ナノ粒子の割合は、ここでは決定的である。高い割合は、比較的低い温度で又は短い焼結期間で熱により緻密化して増加された密度及び低下された気孔度のガラスとなることを可能にする増大した焼結活性を生じさせる。理想的には、相対的に微細なSiO2粒子のみが、該結晶粒層の表面近傍領域中に見出される。
本発明の上記で説明された方法は、凝離による該結晶粒層内部の該SiO2粒子のこの種の分布をもたらす。該結晶粒層内部で、これは、該SiO2粒子の粗大分が主に見出される、該ルツボの内壁に隣接している内側領域と、該微細分が豊富化される、該層の自由表面に隣接している外側領域とを生成する。該SiO2粒子の微細分は、ナノ粒子により形成される。
不均質な粒度分布は、該結晶粒層内部に見出され、その際に、下部領域と上部領域との間での移行は、連続的又は段階的ではなく、むしろ明瞭である。
該結晶粒層の外側領域において十分に高い量のSiO2ナノ粒子を達成するために、該結晶粒層内部のSiO2ナノ粒子の量は、全体として2〜15質量%の範囲内であるが、しかし収縮問題のために、好ましくは10質量%未満である。
該層厚を通して該粒度の大体において均質な分布により特徴付けられる標準の結晶粒層とは異なり、本発明による該結晶粒層は、不均質である、それというのも、該表面近傍の外側領域におけるSiO2ナノ粒子の豊富化を伴う、該層厚を通して粒度分布の変化を示すからである。この豊富化のために、前記豊富化なしの場合よりも該結晶粒層をより容易に緻密焼結することができる。このことは、緻密焼結が、均質な粒度分布を有する結晶粒層の場合よりも、より低い焼結温度及び/又は短縮された焼結期間を必要とすることを意味する。極めて高い割合のSiO2ナノ粒子の場合に、乾燥又は焼結中に亀裂が形成される傾向が観察される。
相対的に高い割合のSiO2ナノ粒子を有し、特に均質で、緻密で、焼結活性な表面近傍の体積部分は、該結晶粒層内部に現れる。ゆえに、該表面近傍の体積部分において、それらの割合は、残りの結晶粒層中の該SiO2ナノ粒子の平均割合よりも高い。
該表面近傍の体積部分は、低い気孔度を示す。該厚さは、好ましくは3〜15μmの範囲内、特に好ましくは5〜10μmの範囲内である。該表面近傍の体積部分において、100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子からなる微細分が、70%より多い体積割合、好ましくは80%より多い体積割合を占める。
そのような結晶粒層が、再現可能にかつ中程度の焼結条件(すなわち、比較的低い焼結温度及び/又は短い焼結期間)下で、相対的に低い表面粗さを有する緻密な半透明溶融シリカ層に焼結することができることが見出された。これらの中程度の焼結条件は、該ルツボの意図した使用において、該シリコン装入物の加熱中に、該最高温度が、該結晶成長法において、例えば該シリコンの溶融温度(約1,410℃)に到達する前に、規定に従い満たされる。好ましくは10%以下の低くかつ閉じた気孔度を有する薄層は、ここでは、元の表面近傍の体積部分の領域中に残留する。この百分率値は概ね、開気孔度(>10%)と閉気孔度(<10%)との間の移行を際立たせる。ゆえに、10%未満の気孔度を有する材料は、ここでは“緻密”であると呼ばれる。そのような、薄いが、しかし緻密な表面層が既に、鉄の効果的な拡散バリアであることが見出された。
該ルツボの意図した使用中のみでの該結晶粒層の最終的な緻密化は、該製造プロセスを単純化させ、かつさもなければ必要とされる熱処理プロセスを回避する。これは、該結晶粒層が、既に前もって高温に、例えば該クリストバライト形成温度を下回る温度で該ルツボ壁を焼結するため又は典型的に1,200℃未満で行われるSi34の表面層を焼き付けるために、さらされていることを排除しない。しかしながら、高温への該結晶粒層の繰り返される加熱は、隣接している層部分との望ましくない相互作用をまねきうるので、これは好ましくない。
ブリッジマン法又はVGF法においてシリコンブロックを製造するための本発明によるソーラールツボの使用において、“赤色帯域”及び暗いセルエッジが、かなり低下又は回避できることが見出された。
該結晶粒層の表面近傍の体積部分内部の該微細分が、SiO2ナノ粒子が、70%より多い体積割合、好ましくは80%より多い体積割合を占めるように豊富化される場合に、有用であることが判明している。
通常、該SiO2ナノ粒子は、該結晶粒層の該表面近傍の体積部分中に、ばらばらにではなくて、該粗大分の少しのSiO2粒子を部分的に又は完全に埋め込むアグリゲート又はアグロメレートの形態で存在する。該表面近傍の体積部分中の気孔度は小さいので、該体積割合は、該SiO2ナノ粒子の質量百分率にほぼ相当する。ゆえに、70%より多い体積割合は、該結晶粒層の該表面近傍の体積部分中におけるSiO2ナノ粒子の約7%の典型的な割合と比べて、10倍より多い豊富化に相当する。
本発明によるソーラールツボの有利な展開は、従属請求項から明らかになる。従属請求項に示された該ソーラールツボの展開として、本発明による製造方法に関して従属請求項に示された手順をまねる限りは、補足説明のために、相応する方法に係る請求項に関する上記の説明が参照される。
他方では、本発明の上記で示された技術的課題は、結晶成長法における使用のためのソーラールツボに関して、結晶粒層を備えた前記の種類のソーラールツボから出発して、該SiO2含有層が、10%未満の気孔度、0.1〜1.3mmの範囲内の厚さ及び2質量ppm未満の鉄の含有率を有する拡散バリア層として形成されることによっても、達成される。
本発明によるソーラールツボのこの実施態様において、該SiO2含有層は、緻密な拡散バリア層として形成される。緻密性は、該拡散バリア層が、少なくとも表面近傍領域において、該表面近傍領域が開気孔度を示さないが、しかしせいぜい閉気孔度を示すという意味で、緻密である場合に与えられる。
材料の開気孔度は、該材料が吸収性であることに現れ、これは染料浸透試験により検査することができる。開気孔の不在は、10%未満の気孔度の場合に想定される。ゆえに、10%未満の気孔度を有する材料は、ここでは“緻密”であると呼ばれる。―開気孔度を有しない―緻密な該拡散バリア層は、―特に鉄の―比較的急速な表面拡散を低下させ、かつ比較的よりゆっくりした体積拡散のみを可能にする。
該拡散バリア層がそれ自体として作用できるためには、緻密な該表面近傍領域が、数(a few)マイクロメートルの厚さを有する場合で十分である。ゆえに、例えば、100μm未満又はそれどころか80μm未満の該拡散バリア層の薄いが、しかし緻密な表面領域が既に、鉄の効果的な拡散バリアである。しかしながら、緻密な、焼結された拡散バリア層の厚さは全体として、該製造プロセスのせいではるかに大きく、かつ0.1〜1.3mmの範囲内、好ましくは0.4〜1.3mmの範囲内及び特に好ましくは0.6〜0.9mmの範囲内である。
更に、該拡散バリア層は、2.5質量ppm未満、好ましくは1質量ppm未満及び特に好ましくは0.5質量ppmの低い鉄含有率を有する。
ブリッジマン法又はVGF法においてシリコンブロックを製造するための本発明によるソーラールツボの使用の際に、該シリコンブロック中の“赤色帯域”及び該“暗いエッジ”の双方とも、有意に低下又は回避されることができることが見出された。
内壁を有し、該内壁が少なくとも部分的にSiO2を含有する結晶粒層により覆われる、透明又は不透明な溶融シリカ製のルツボ基体を有するソーラールツボを提供することにより結晶成長法におけるシリコンブロックを製造する方法に関して、前記の技術的課題は、本発明によれば、該結晶粒層が、1μm〜50μmの範囲内の粒度を有する粗大分と、100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子の微細分とを形成する非晶質SiO2粒子を含有し、その際に、該結晶粒層上の該SiO2ナノ粒子の質量百分率は、2〜15質量%の範囲内であり、かつSiO2を含有する該結晶粒層が、該シリコンの加熱の際に熱により緻密化される、ソーラールツボが使用されることによって達成される。
最も単純な場合に、該ルツボ基体は、平均的な純度の多孔質の透明溶融シリカ製又は多孔質の不透明溶融シリカ製の商業的に入手可能なソーラールツボである。その内壁に、予め、すなわちシリコン装入物を満たす前に、SiO2を含有する結晶粒層が完全に又は部分的に設けられる。上記で説明された製造方法は、該結晶粒層を備えた該ソーラールツボの製造に適している。任意に、該結晶粒層は付加的に、離型剤層で、例えば離型剤としてのSi34で覆われることができる。
該シリコン装入物を装填した後に、該ソーラールツボは、通常の方法で加熱される。該結晶成長法に応じて、満たされたシリコンが完全に融解されるか、又はシリコン融液のみが、該ルツボ底部上に配置された固体の種晶の上方で製造される。後者に挙げた場合に、該ソーラールツボの底部領域は、シリコンの溶融温度を下回る温度で、例えば1375℃の温度で維持される。該加熱エネルギーは通常、該ソーラールツボの外側に配置され、かつ別個に調節することができる複数の加熱帯域を形成する抵抗加熱器を介して入力結合される。該融液の均質化後に、該冷却段階は、配向された結晶化に導くために開始する。
該加熱段階中に、該結晶粒層は、緻密焼結される。緻密化は、理想的には、該最高温度に到達する前に完了している。該結晶粒層が、該シリコン融液が形成される前に、その理論密度の90%より大きい、好ましくは少なくとも93%の密度に到達された場合に有用であることが判明している。
緻密焼結された結晶粒層は、効果的な拡散バリア層を形成し;これは、該ルツボ壁から該シリコン融液中へ及び発生するシリコンブロック中への不純物の拡散導入を低下させる。
該融解及び結晶化プロセスにおいて、該ルツボ基体の汚染された不透明溶融シリカは結晶化してクリストバライトとなるのに対し、該結晶粒層は、ガラス状のままである。冷却中に、該クリストバライトの相転移及び付随した2.8%の体積変化は、該基体の破損をまねく。
ブリッジマン法又はVGF法の助けを借りた拡散バリア層を用いる上記で説明された方法により製造された本発明のシリコンブロックは、低い材料損失の点で優れている。拡散バリア層を有しない標準プロセスと比べて、該“赤色帯域”及び該“暗いエッジ”(初めに述べた測定法LTLD及びPLを用いて測定)の双方とも、有意に低下される。
好ましい実施態様
本発明は、実施態様及び図面を参照してより詳細に説明される。詳細には以下の通りである。
1,300℃で3hの焼結期間後の、スリップとして塗付されたSiO2バリア層を有する溶融シリカプレートの焼結試料のSEM像。 1,500℃で3hの焼結期間後の、スリップとして塗付されたSiO2バリア層を有する溶融シリカプレートの焼結試料のSEM像。 参考試料における未焼結層の写真。 本発明による結晶粒層が設けられている溶融シリカルツボを側面図で示す略示図。 垂直に切断した、典型的なシリコンブロックにおける電荷キャリヤライフタイムのMDP(マイクロ波検出光伝導度)像。 拡散バリア層あり又はなしのソーラールツボを用いて製造されたシリコンブロックにおける、MDP測定により決定された横方向の拡散導入層の厚さの比較を示す図。 拡散バリア層あり及びなしで製造された、角部分からのシリコンセルのフォトルミネセンス測定の結果を示す図。 該層に対して横方向の、幾つかのポリシングされた構造試料で測定された、全鉄濃度の濃度曲線を有する線図。 シリコンブロックのGDMS測定の結果を有する線図。
SiO2スリップの製造―第一選択肢
非晶質の透明溶融シリカ結晶粒を、透明溶融シリカでライニングされたドラムミル中で分散液体中へ混入する。該透明溶融シリカ結晶粒は、天然に存在する原料から製造されており、かつ250μm〜650μmの範囲内の粒度を有する、透明溶融シリカからなる。この混合物を、透明溶融シリカ製の粉砕ボールを用いて、回転架台上で、23rpmで3日の期間にわたって、均質なスリップが形成されるように粉砕する。該粉砕プロセスの過程で、そのpHは、SiO2の溶解のために約4に低下される。
該透明溶融シリカ結晶粒の粉砕後に得られるSiO2結晶粒粒子は、破片状のタイプのものであり、かつ約8μmのD50値及び約40μmのD90値により特徴付けられる粒度分布を示す。10質量%の質量百分率(該分散液の固形分を基準として)を有する約40nmの直径を有するSiO2ナノ粒子(“ヒュームドシリカ”)を、該均質なスリップに添加する。更なる均質化後に、結合剤不含のSiO2スリップが得られる。該分散液の固形分は、75質量%であり;該非晶質SiO2粒子の該SiO2含有率は、少なくとも99.99質量%であり、かつ該遷移元素の金属不純物の全含有率は、2.5質量ppm未満である。鉄の含有率は0.5質量ppm未満である。
SiO2スリップの製造―第二選択肢
天然に存在する原料の透明溶融シリカ結晶粒の代わりに、約800質量ppmのヒドロキシル基含有率を有する、合成的に製造された透明溶融シリカのSiO2結晶粒を使用する。これらのSiO2結晶粒は、高純度で及び異なる粒度で商業的に入手可能である。該非晶質SiO2粒子のSiO2含有率は、少なくとも99.99質量%であり、かつ該遷移元素の金属不純物の全含有率は、1質量ppm未満である。鉄の含有率は0.1質量ppm未満である。
脱イオン水と、約15μmの平均粒度(D50値)を有する非晶質SiO2結晶粒との分散液を、粉砕ボールを用いずに均質化する。約40nmの直径を有するSiO2ナノ粒子(“ヒュームドシリカ”)を、該均質なスリップに添加する。更なる均質化後に、結合剤不含のSiO2スリップが得られ、該スリップ中で該SiO2ナノ粒子は、8質量%の質量百分率(該分散液の固形分を基準として)を有し、その際に、該分散液の全固形分は、75質量%である。
予備試験―試料1
不透明溶融シリカのルツボ材料は、開気孔度を有し、かつスリップキャスティング用の吸収性基材を形成する。この材料(本体)上に、スリップ層を、該結合剤不含のスリップから、ナイフ塗付(“キャスティング”とも呼ばれる)により製造する。このプロセスにおいて、約1mmの厚さを有するSiO2スリップ層を、水平に支持されたプレート上へナイフ塗付し、その直後に、機械的圧力を、該ナイフ装置を用いて該スリップ層上に作用させる。
薄い液膜が、このようにして塗付され、緻密化されたスリップ層上に形成され、かつ均質で閉じた表面層が、その後の空気中での表面乾燥中に形成される。
これは、巨視的に均一な厚さの緻密な層の形成をもたらす本体構造を生成し、該層は、未焼結層として並びに焼結層として焼結された状態で、該ルツボ基材との緊密な接着結合を形成する。該層の上側部分(鋳肌)における凝離された高い微細分は、該顕微鏡下で見ることができる。該鋳肌内部で、微細なSiO2粒子及び特にSiO2ナノ粒子の割合は、残りのスリップ層中よりもはるかに高い。
1つの操作で完全な層厚を塗付するやり方は、一方では、該表面上での凝離に適しているSiO2ナノ粒子の十分に大きな貯蔵部を提供し、かつ他方では、さもなければ凝離及び該鋳肌の形成を妨げる、空気中での該層の極端に速い乾燥が、防止される。従って、これは、約3〜5分のよりゆっくりとした乾燥及び該スリップ層の凝固をもたらし、実質的に滑らかな鋳肌の形成を可能にする支持層となる。
キャスティング中に、該スリップ層は、用具、例えばナイフ、ブラシ、スパチュラ、又は塗付中に連続スリップジェットを排出する排出ノズルの作用によりその最終形状を有する。該加工用具の塗り拡げる作用のために、該層表面は、幾分より液状になり、これは、比較的低い液体含有率の場合でもSiO2ナノ粒子の豊富化を容易にする。この結果、すなわち、該スリップの液体含有率が著しく低下しないことは、他の塗付技術(例えば吹付け(“Aufspritzen”))からも予測することができず、その際に、該スリップ層は、その全厚で一度にかつ1mm未満の微細な滴へ分割することなく、製造される。
このようにして製造されるスリップ層を3分以内に乾燥させて、支持層とし、引き続き―なおスローペースで―空気中で1時間放置することにより、乾燥される。該鋳肌は、ここではワックス様の外観を得ている。その完全乾燥を、赤外線放射体を使用することにより、空気中で4〜8時間実施する。
乾燥されたスリップ層は、約0.8mmの平均厚さを有する。該層は“未焼結層”とも呼ばれる。該未焼結層の表面領域に豊富化されたSiO2ナノ粒子は、高い焼結活性を示し、かつ該層の緻密化を改良する。図1は、この方法で製造され、焼結炉中で約1,300℃の温度で3時間焼結後の該層を示す。完全な緻密化は、このプロセスにおいてまだ達成されていない。多くの微細分散した気孔を有する粗く亀裂のある破断面が、明らかに分かる。
それに対し、図2は、1,500℃の高められた温度で3時間の焼結後の類似の焼結層の外観を示す。約2.1g/cm3の密度を有する不透明溶融シリカ製の、亀裂不含で実質的に滑らかで、著しく緻密化され、かつガラス化した破断面が得られる。該表面層は、5%未満の閉気孔度及び約750μmの厚さを示す。(注:開気孔度から閉気孔度への移行は、文献によれば5〜10%の範囲内である)。
図1の層も、図2の層も、その内部にも表面上にも考えられる結晶化生成物の示唆は得られない。
本発明により製造される結晶粒層の高い焼結活性は、第1表に与えられた詳細から明らかになる。ここで、焼結期間及び焼結温度及びそれぞれの焼結結果は、分割表中にまとめられている。
第1表
“不透明/多孔質”は、該層に必要な密度が足りず、かつこの層が、本発明の意味での拡散バリア層として適していないことを意味する。該気孔度は、10%より多く、かつ該密度は、透明溶融シリカの理論密度(約2.2g/cm3)の90%未満である。
“半透明/緻密”は、緻密化された焼結層が、その理論密度の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の密度を有するので、本発明の意味での拡散バリア層として適していることを意味する。
結晶成長法において、該ルツボ壁は、1,375℃〜約1,450℃の範囲内の温度に加熱される。シリコン装入物がルツボ中で加熱される場合に、該最高温度に到達するまで少なくとも1時間は典型的にかかるという想定で、該結晶粒層は通常、“半透明/緻密”の状態を有し、ゆえに、その理論密度の少なくとも95%の密度に到達していた。これは、該ルツボ底部が、いわゆる“擬似単結晶プロセス(quasi mono process)”において有する1,375℃の最高温度についてのみある程度まで当てはまる。この場合に、該結晶粒層の所望の密度に、3時間後に初めて到達する。
参考例―試料2
上記の結合剤不含のSiO2スリップは、低い粘度を有し、かつそれ自体として、スプレースリップとして直接使用することができる。試験において、このスリップを、開気孔度を有する吸収性の不透明溶融シリカ本体上へのスプレーコーティングを製造するのに使用した。
コーティングのためには、該不透明溶融シリカプレートを、スプレーチャンバ中へ水平の配置方向で導入し、かつその上面に、該スリップのスプレー掛けにより、約0.7mmの厚さを有する支持SiO2スリップ層を逐次設けた。該スプレースリップが連続的に供給されるスプレーガンを、このために使用した。
粗く、亀裂のある表面層が、その後の空気中での1分以内の表面乾燥により、逐次塗付されるスリップ層上に形成される。この結果は、いずれにせよ部分的には、該スリップ層の乾燥が、該多孔質基材のために、該スリップ層の上側領域における該微細分の凝離が不可能であるほど急速に行われたためであり、緻密で閉じた鋳肌は、形成することができなかった。
更なる乾燥プロセスを次いで、該スリップ層を空気中に8時間放置することによりスローペースで行った。完全乾燥を、赤外線放射体を使用することにより、空気中で4時間実施する。
これは、図3に示される外観を有する、不透明な多孔質溶融シリカ製の粗くかつひび割れのある不均質な表面層を生じる。
乾燥された未焼結層は、その後に焼結炉中で約1,410℃の温度で焼結されて、約2.0g/cm3の密度を有する半透明溶融シリカ製の緻密化された焼結層とすることができた。この密度は、拡散バリア層のためになお受け入れることができる。
ルツボのコーティング
天然に存在する原料製の透明溶融シリカから製造された商業的に入手可能な不透明な溶融シリカルツボ1のコーティングを、図4に略示的に示された多段構成において行った。
該拡散バリアのために形成されうるSiO2結晶粒層2を、全ての面(底部及び側壁)で、室温に温度制御された、多孔質の不透明溶融シリカ製の該ルツボ1の予め給湿された内壁に塗付する。異なる厚さ及び幾何学的設計の層を、それにより製造することができる。該実施態様において、該結晶粒層を、塗付(ナイフ塗付による)及び該スリップ層の乾燥のために、上記のSiO2スリップ層―第一選択肢―を使用することによりかつ該予備試験―試料1における記載された方法に基づき、製造した。このようにして製造された未焼結層(=結晶粒層2)は、乾燥後に約0.8mmの大体において均一な平均厚さを示す。それから得られる、焼結後の(該結晶成長法において)該拡散バリア層の厚さは、約10%小さく、ゆえに約0.7mmである。前記結晶粒層2の塗付後に、該層を、窒化ケイ素と、シリカと、脱イオン水との懸濁液でコーティングした(層3)。
コーティングされた不透明溶融シリカルツボを、以下においてより詳細に説明される結晶成長法において使用した。該結晶粒層はここでは焼結され、ひいては熱により緻密化されて、約0.6mmの平均厚さを有する緻密な拡散バリア層となった。
シリコンブロックの製造
シリコンブロックを製造するための結晶成長を、コーティングされた不透明溶融シリカルツボを使用することにより、かつそれ以外は例えばDE 10 2005 013 410 B4に記載されたような標準プロセスにおいて、実施した。
該結晶成長法における加熱中に、約0.6mmの平均厚さ及び10%未満の気孔度を有する緻密化されたSiO2バリア層が、該結晶粒層から生じる。このバリア層は、開気孔度を示さず、かつ不純物、特に鉄の急速な表面拡散に関して、拡散バリア層として効率的に作用する。
測定結果
図5は、“MDP”(“マイクロ波検出光伝導度(microwave detected photoconductivity)”)により測定される、該シリコンブロックの典型的な断面を示す。この測定法を用いて、半導体材料中の少数電荷キャリヤライフタイム(LTLD)が測定される。該少数電荷キャリヤライフタイムは通常、擬似カラー表示で図示される―図5において、該図は、グレースケールで維持され、かつ該グレー値は、項目“g”(緑)、“b”(青)及び“r”(赤)で補足される実際に着色された領域に相当する。長い電荷キャリヤライフタイムは、緑色及び青色の測定点に割り当てられる。該擬似カラー表示は、赤の色が、短い電荷キャリヤライフタイム(LTLD<6μs)を有する帯域に割り当てられるようにスケーリングされている。ゆえに、赤に着色された帯域は、短い電荷キャリヤライフタイムを有する拡散導入帯域を表す。それらは、ここでは“赤色帯域”と呼ばれる、低質の材料領域を表す。除去されうる外皮の厚さは、該赤色帯域の厚さに依存する。
該“赤色帯域”は、該底部及び横方向のブロック領域において明らかに分かり;ここでは主に、該ソーラールツボからの不純物の固相拡散により引き起こされる。
図6の線図は、拡散バリア層を有しないルツボからのシリコンブロック(測定系列(a))と、拡散バリア層を有するルツボからのシリコンブロック(測定系列(b))とのMDP測定により目に見えるようにした拡散導入帯域の比較を示す。該縦座標上で、該シリコンブロックの幾つかの高さ位置で測定された横方向の拡散導入帯域の幅dが、ここではそれぞれプロットされる(単位:mm)。双方の測定系列のほぼ同じ高さ位置の測定点が、三角、円及び四角としてそれぞれ示されている。
それからは、拡散バリア層を有する該ルツボからのシリコンブロック(測定系列b)において、全体として横方向の拡散導入帯域及び短い電荷キャリヤライフタイムの領域(赤色帯域)の双方ともが、比較的薄いことが明らかである。
図7は、加工された角ウェーハの図を示し、そのセル効率が、フォトルミネセンスにより目に見えるようにされている。2枚の角ウェーハが、同じブロック高さのシリコンブロックから採取される。図(a)に示されたウェーハは、拡散バリアを有しないルツボ中で製造されたシリコンブロックに由来する。該角ウェーハは、有害な拡散導入のためにより低い電荷キャリヤ濃度を有する2つの暗いエッジ領域を示す。図(b)による角ウェーハは、拡散バリアを有するブロックに由来する。このウェーハにおいて、暗いエッジ領域ははるかに小さくなっている。
図8の鉄濃度プロファイルにおいて、鉄の濃度CFeは、質量ppmで、測定位置P(単位:μm)に対してプロットされる。該プロファイルを、結晶成長法の完了後に、コーティングされたルツボのポリシングした断面で測定した。
該鉄汚染の全濃度を、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)により測定した。“SL1”及び“SL2”と呼ぶ試料を、本発明によるスリップをベースとする拡散バリア層を有するルツボにより製造した。“PLA”と呼ぶ比較試料において、該拡散バリア層を、前記のDE 10 2011 082 628 A1に記載されたような透明溶融シリカ製の挿入プレートを用いることにより製造した。該x軸上の値ゼロは、該ルツボ壁(基材S)と、それぞれの該拡散バリア層(L)との境界を印付けしている。
該Si溶融プロセス後の該拡散バリア層Lが、該ルツボ材料(基材)よりもはるかに低いFe濃度を示すことが分かる。拡散プロファイルが認知できる。当初に塗付の際にはるかに純粋であった(Feレベル約0.2質量ppm、すなわち該プレート試料の濃度レベルに類似する)、該スリップをベースとする層(SL1及びSL2)のより高い濃度レベルに注目すべきである。これは、該全層を経て浸透するFeでのある程度の豊富化が既に、該試料のそれぞれ、加熱又は緻密化中に起こることを示唆する。これは、できる限り速い該層の緻密化に本質的な技術的要求をまねく。
注目すべきであるのは、該SiO2出発スリップが、該SiO2プレート材料(“PLA”)の漸近的なレベルにほぼ相当するFe初期濃度を有することである。該溶融プロセス後の該Fe濃度レベルが、1ppmを僅かに上回り上昇した事実は、該緻密化過程中の該全層の豊富化を示している。最後に著しく緻密化される層が、最初から緻密なプレート材料と類似の挙動を示すと推定せざるを得ないので、これは、該初期気孔度がこの豊富化を促進するという想定、及び該材料ができる限り低い温度(1410℃未満)で緻密化するという結論を支持している。
図9は、拡散バリア層なしで製造されたシリコン参考ブロック(“Ref”と呼ぶ)と、本発明により拡散バリア層ありで製造されるシリコンブロック(“SL”と呼ぶ)との、比較による、GDMS測定(グロー放電質量分析法)の結果を示す。該線図の縦座標上に、それぞれの金属含有率(鉄、銅)CMeはここでは、質量ppmで、対数スケールで、該ルツボ壁からの距離A(単位:mm)に対してプロットされる。それから、該金属濃度が、増大する距離と共に減少し、かつ完成したシリコンブロック中の該鉄及び銅含有率の低下が、該SiO2拡散バリアを使用することにより達成することができたことが明らかである。鉄のための拡散バリア層を有する本発明による試料(SL−Fe)において、該エッジ濃度だけではなく、全体のプロファイルも、拡散バリア層を有しない参考試料(Ref−Fe)におけるよりも明らかに低いことが目立っている。
1 不透明な溶融シリカルツボ、 2 SiO2結晶粒層、 3 層

Claims (11)

  1. シリコン用の結晶成長法において使用するための長方形状のソーラールツボを製造する方法であって、内壁を有する透明又は不透明な溶融シリカ製のルツボ基体を用意し、かつ非晶質SiO2粒子を含有する分散液を用意し、該分散液を使用することにより少なくとも0.1mmの層厚を有するSiO2含有スリップ層を該内壁の少なくとも一部に塗付し、該スリップ層を乾燥させて、SiO2を含有する粒子層を形成し、かつSiO2を含有する該粒子層を熱により緻密化させて拡散バリア層を形成することを含んでなり、前記方法は、
    (a)該分散液が、分散液体と、1μm〜50μmの範囲内の粒度を有する粗大分及び100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子を有する微細分を形成する非晶質SiO2粒子とを含有し、その際に、該分散液の固形分を基準として該SiO2ナノ粒子の質量百分率は、2〜15質量%の範囲内であり、
    (b)かつSiO2を含有する該粒子層が、該結晶成長法における該シリコンの加熱により熱により緻密化されて、該拡散バリア層となる
    ことを特徴とする、ソーラールツボの製造方法。
  2. 該分散液の固形分が、80質量%未満である、請求項1記載の方法。
  3. 該分散液が、結合剤不含であり、かつ該非晶質SiO2粒子のSiO2含有率が、少なくとも99.99質量%であり、その際に、該遷移元素の金属不純物の全含有率が、5質量ppm未満である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 該スリップ層を、該分散液のキャスティングにより該内壁上へ塗付する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. キャスティングにより該スリップ層を塗付することにより、3〜15μmの範囲内の厚さを有する鋳肌を形成し、前記鋳肌は、100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子からなる微細分が、鋳肌の70%より多い体積割合を占めることにより定義される、請求項4記載の方法。
  6. 該内壁が、該スリップ層の塗付前に給湿され、かつ多孔質内壁を有するルツボ基体が使用される、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 該スリップ層の乾燥後に得られる未焼結層が、0.1〜1.5mmの範囲内の層厚を有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 透明又は不透明な溶融シリカ製の、内壁を有するルツボ基体と、該内壁を少なくとも部分的に覆うSiO2含有層とを有する、結晶成長法において使用するための長方形状のソーラールツボにおいて、該SiO2含有層が、1μm〜50μmの範囲内の粒度を有する粗大分及び100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子の微細分を形成する非晶質SiO2粒子を含有する粒子層として形成されており、その際に、該粒子層中の該SiO2ナノ粒子の質量百分率が、2〜15質量%の範囲内であり、それによって該粒子層の表面近傍微細分が豊富化されており、SiO2ナノ粒子が70%より多い体積割合を占めることを特徴とする、ソーラールツボ。
  9. 該粒子層が、少なくとも50質量ppmのヒドロキシル基含有率を有する合成透明溶融シリカガラスからなる、請求項8記載のソーラールツボ。
  10. 内壁を有し、該内壁が少なくとも部分的にSiO2を含有する粒子層により覆われている、透明又は不透明な溶融シリカ製のルツボ基体を有するソーラールツボを用意し、その際にシリコンを該ソーラールツボ中へ満たし、該シリコンを加熱してシリコン融液を形成し、かつ該シリコン融液を、結晶化及びシリコンブロックの形成を伴いながら冷却させることによって、結晶成長法においてシリコンブロックを製造する方法において、該粒子層が、1μm〜50μmの範囲内の粒度を有する粗大分及び100nm未満の粒度を有するSiO2ナノ粒子の微細分を形成する非晶質SiO2粒子を含有し、その際に、該粒子層中の該SiO2ナノ粒子の質量百分率が、2〜15質量%の範囲内であり、かつSiO2を含有する該粒子層が、該シリコンの加熱中に熱により緻密化される、ソーラールツボが使用されることを特徴とする、シリコンブロックの製造方法。
  11. 該シリコン融液の形成前に、該粒子層が、その理論密度の90%より大きい密度に達している、請求項10記載の方法。
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