JP2013095650A - シリカ焼結体ルツボ - Google Patents

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祐司 深沢
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Abstract

【課題】投入されるポリシリコン塊による、ルツボの内表面に欠け、割れの損傷を抑制すると共に、ルツボの内表面に凹みの損傷を受けた場合にも、シリコン等の溶融熱によってシリカガラスに変化する際に、前記凹みの損傷を修復することができるシリカ焼結体ルツボを提供する。
【解決手段】溶融シリカ粒子を堆積させて成形し、焼成された外層1aと、前記外層の内周面に、合成シリカ球状フィラーを含有する内層用コーティング液を塗布し、焼成して形成された内層1bとを備え、圧子(形状:コーン状ポリシリコン)に荷重を加え、内層表面の圧痕幅、圧痕深さに基づいて、硬さ(kg重/mm)=荷重を加え続けた際の解放点から求められる軸力(破壊力)(kg重)/圧痕面積(mm)から求められる前記内層の硬さが、700kg重/mm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリカ焼結体ルツボに関し、例えば、シリコン等の溶融熱によってシリカ焼結体からシリカガラスルツボとすることができるシリカ焼結体ルツボに関する。
シリコン等の半導体単結晶は、主にチョクラルスキー(CZ)法により製造されている。このCZ法によるシリコン単結晶の製造は、シリコン単結晶の種結晶を、多結晶シリコンを溶融したシリコン原料融液に着液させて、回転させながら徐々に引上げていき、シリコン単結晶インゴットを成長させることにより行われる。このようなシリコン単結晶の引上げにおいて、シリコン原料を加熱溶融する容器として、シリカガラスルツボが用いられている。
シリカガラスルツボは、一般的に内周面に原料粉末層G2を形成し、外周面に原料粉末層G1を形成し、一対の電極からなるアーク放電装置をその上部から挿入し、電極に発生するアーク放電熱により、原料粉末G1、G2がアーク溶融によってガラス化させる。
そして、図6に示すように、外層が多数の気孔を含む見かけ上、不透明な天然質シリカガラス層F1からなり、内層が透明な合成シリカガラス層F2からなるシリカガラスルツボ100が製造される。
特開2000−169164号公報
ところで、前記シリカガラスルツボ内に原料のポリシリコン塊を充填し、減圧下で、前記シリカガラスルツボの周囲に配置されたヒータによって、ポリシリコン塊を加熱、溶融し、シリコン原料融液を形成している。
このようにシリコン原料融液を形成する際、シリカガラスルツボの内部に原料のポリシリコン塊の充填が行われるが、ポリシリコン塊を投入時の衝撃によって、シリカガラスルツボの内表面に欠け、割れ(クラック)の損傷が生じる虞があった。
これらシリカガラスルツボの内表面の欠け、割れ(クラック)の損傷によって、シリコン原料融液中に、前記損傷によって生じたシリカガラスの破片が混入し、引き上げられる単結晶シリコンに取り込まれる虞があった。
即ち、シリカガラスの破片の混入による単結晶シリコンに結晶転位による有転位化(結晶欠陥)を招来し、単結晶化率を低下させるという技術的課題があった。
また、シリカガラスルツボの内表面の割れ(クラック)中に大気が取り込まれ、シリコン原料融液中にシリコン融液中に混入し、引上げられるシリコン単結晶中に気泡が取込まれる虞があった。
即ち、シリコン単結晶中に取り込まれる気泡による結晶転位による有転位化(結晶欠陥)を招来し、単結晶化率を低下させるという技術的課題があった。
本発明者らは、上記技術的課題を解決するために、ルツボの内表面に欠け、割れ(クラック)の損傷が生じ難いルツボを鋭意研究した。
その結果、ルツボがシリカ焼結体で形成されている場合には、従来のシリカガラスルツボに比べて柔らかく、ルツボに原料のポリシリコン塊を充填する際、ルツボの内表面が凹むという損傷を受ける可能性は有るものの、欠け、割れ(クラック)の損傷は生じ難いことを知見した。しかも、前記シリカ焼結体からなるルツボを、シリコン等の溶融熱等の加熱によってシリカ焼結体からシリカガラスに変化させてシリカガラスルツボとなし、このシリカガラスルツボを用いることによって単結晶引上げができること知見し、本発明を完成するに至った。
本発明は、投入されるポリシリコン塊による、ルツボの内表面に欠け、割れの損傷を抑制すると共に、ルツボの内表面に凹みの損傷を受けた場合にも、シリコン等の溶融熱等の加熱によってシリカガラスに変化する際に、前記凹みの損傷を修復することができるシリカ焼結体ルツボを提供することを目的とする。
前記した課題を解決するためになされた本発明にかかるシリカ焼結体ルツボは、シリカ粒子を成形し、焼成された外層と、前記外層の内周面に、球状シリカ粒子を含有する成形層を焼成して形成された内層とを備え、圧子(形状:コーン状ポリシリコン)に荷重を加え、内層表面の圧痕幅、圧痕深さに基づいて、
硬さ(kg重/mm)=荷重を加え続けた際の解放点から求められる軸力(破壊力)(kg重)/圧痕面積(mm
から求められる前記内層の硬さが、700kg重/mm以下であることを特徴としている。
また、本発明にかかるシリカ焼結体ルツボは、シリカ粒子を堆積させて成形し、焼成された外層と、前記外層の内周面に、球状シリカ粒子を含有する内層用コーティング液を塗布して形成された成形層を焼成して形成された内層とを備え、圧子(形状:コーン状ポリシリコン)に荷重を加え、内層表面の圧痕幅、圧痕深さに基づいて、
硬さ(kg重/mm)=荷重を加え続けた際の解放点から求められる軸力(破壊力)(kg重)/圧痕面積(mm
から求められる前記内層の硬さが、700kg重/mm以下であることを特徴としている。
このようにシリカ焼結体ルツボの硬さが、700kg重/mm以下であるため、従来のシリカガラスルツボに比べて柔らかく、ルツボ内に原料のポリシリコン塊を充填する際、ルツボの内表面に凹みの損傷を受ける可能性は有るものの、欠け、割れ(クラック)の損傷は受けにくい。
また、このシリカ焼結体からなるルツボに、シリコン等の溶融熱等の加熱によってシリカ焼結体からシリカガラスに変化させてシリカガラスルツボとすることができ、その際、ルツボの内表面に凹み等の損傷が修復される。
その結果、シリカガラスの破片、あるいは気泡の混入による、単結晶シリコンに結晶転位による有転位化(結晶欠陥)を抑制でき、単結晶化率を向上させることができる。
また、前記外層は、かさ比重1.6〜2.2、気孔率7%〜15%の多孔質焼結体として形成され、かつ前記内層はかさ比重1.6〜2.0、気孔率15%〜20%の多孔質焼結体として形成されていることが望ましい。
また、前記外層は、かさ比重1.6未満、気孔率15%を超える場合には機械的強度が弱く、かさ比重2.2を超え、気孔率7%を未満の場合にはルツボ自体が重量化し、好ましくない。
前記内層はかさ比重1.6未満、気孔率20%を超える場合には、機械的強度が弱いため、好ましくなく、かさ比重2.0を超え、また気孔率15%を未満の場合ではポリシリコン塊を充填する際の衝撃が吸収できず、好ましくない。
更に、前記外層の厚さ(肉厚)は、5mm〜20mmに形成され、かつ前記内層の厚さ(肉厚)は、0.5mm〜5mmに形成されていることが望ましい。
前記外層の厚さ(肉厚)が5mm未満である場合には機械的強度が弱く、また、20mmを超える場合には、ルツボ自体が重量化し、好ましくない。
また、前記内層の厚さ(肉厚)が0.5mm未満である場合には充填されるポリシリコン塊の衝撃を吸収できず、また、5mmを超える場合には、ポリシリコン等の溶融時の変形が起こりやすく、好ましくない。
尚、前記シリカ焼結体ルツボを1400℃に加熱することにより、前記外層の少なくとも一部が結晶化し、前記内層が緻密化することが望ましい。
このようにシリカ焼結体ルツボを1400℃に加熱することにより、外層の少なくとも一部が結晶化し、内層が緻密化するため、シリコン単結晶引上げ時にはシリカガラスルツボとして形成されている。すなわち、前記シリカ焼結体ルツボ内部に収容したポリシリコン塊が溶融を開始した時点では、ポリシリコン融液と接する内容が緻密化しており、ルツボ内へのシリコン融液の侵入などの不具合が生じることなく、ポリシリコン融液を保持することができる。
本発明は、投入されるポリシリコン塊による、ルツボの内表面に欠け、割れの損傷を抑制すると共に、ルツボの内表面に凹みの損傷を受けた場合にも、シリコン等の溶融熱等の加熱によってシリカガラスに変化する際に、前記凹みの損傷を修復することができるシリカ焼結体ルツボを得ることができる。
図1は、本発明に係るシリカ焼結体ルツボを示す一部断面図である。 図2は、本発明に係るシリカ焼結体ルツボの一の製造工程を示すフローチャートシート図である。 図3は、本発明に係るシリカ焼結体ルツボの他の製造工程を示すフローチャートシート図である。 図4は、本発明に係るシリカ焼結体ルツボの口元部の内層形成を示す図である。 図5は、本発明に係るシリカ焼結体ルツボからシリカガラスルツボへの変化を示す模式図であって、図1のXの部分の模式図である。 図6は、従来のシリカガラスルツボを示す断面図である。
以下、本発明にかかるシリカ焼結体ルツボの一実施形態について、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明にかかるシリカ焼結体ルツボ1は、シリカ粒子を成形し、焼成された外層1aと、前記外層1aの内周面に、球状シリカ粒子を含有する成形層を形成し、焼成して形成された内層1bとを備えている。このように構成されたシリカ焼結体ルツボ1は、所定温度で所定時間加熱することにより、シリカ焼結体は結晶化し、シリカガラスに変化する。即ち、シリカガラスルツボを形成することができる。
このシリカ焼結体ルツボ1における内層1bの内径は、引上げるシリコン単結晶径により適宜設定され、外層1aの厚さ寸法は5mm〜20mmに形成されている。また、内層1bの厚さ寸法は0.5mm〜5mmに形成されている。
前記外層の厚さ(肉厚)が5mm未満である場合には機械的強度が弱く、また、20mmを超える場合には、ルツボ自体が重量化し、好ましくない。また、前記内層の厚さ(肉厚)が0.5mm未満である場合には充填されるポリシリコン塊の衝撃を吸収できず、また、5mmを超える場合には、ポリシリコン等の溶融時の変形が起こりやすく、好ましくない。
このシリカ焼結体ルツボ1における外層1aは、かさ比重1.6〜2.2、気孔率7%〜15%の焼結体として形成され、かつ前記内層1bはかさ比重1.6〜2.0、気孔率15%〜20%の焼結体として形成されていることが望ましい。
前記外層1aは、かさ比重1.6未満、気孔率15%を超える場合には機械的強度が弱く、また、かさ比重2.2を超え、気孔率7%未満の場合にはルツボ自体が重量化し、好ましくない。
前記内層1bはかさ比重1.6未満、気孔率20%を超える場合には、機械的強度が弱いため、好ましくなく、またかさ比重2.0を超え、気孔率15%を未満の場合ではポリシリコン塊を充填する際の衝撃が吸収できず、好ましくない。
また、このシリカ焼結体ルツボ1における外層1aの吸水率は2%〜10%に形成されている。内層1bの吸水率は7%〜15%に形成されている。
このように構成されたシリカ焼結体ルツボ1はシリカガラスルツボと比べて、硬さが小さく、ルツボの内表面に凹みの損傷を受け易いものの、ルツボの内表面に欠け、割れの損傷を抑制することができる。
具体的には、シリカ焼結体ルツボ1の圧縮強度(硬さ)を、圧縮強度は精密万能試験機を用い、圧子にコーン状のポリシリコンを使用し、圧子の頂点をルツボ片に押し当て荷重を加え、その軸力(破壊力)の解放点を計測した。その結果、このシリカ焼結体ルツボ1の圧縮強度(硬さ)は、400kg重/mm以上700kg重/mm以下であった。
そして、仮に、ルツボ内周面に凹みの損傷を受けたとしても、シリコン等の溶融熱等の加熱によってシリカガラスに変化する際に、前記損傷が修復される。
その結果、シリカガラスの破片、あるいは気泡の混入による、単結晶シリコンに結晶転位による有転位化(結晶欠陥)を抑制でき、単結晶化率を向上させることができる。
次に、本発明にかかるシリカ焼結体ルツボの製造方法について、図2乃至図5に基づいて説明する。
本発明に係るシリカ焼結体ルツボの製造方法は、CIP(冷間等方圧成形法)や、いわゆる鋳込み成形(加圧鋳込み法、ゲルキャスト法、スリップキャスト法など)が製造方法として適応可能である。
先ず、シリカ焼結体ルツボの外層(基体)を製造する方法について説明する。
CIP(冷間等方圧成形法)とは、金属製の内型(マンドレル)と外型であるゴム型との間に粉体を充填して、静水圧を印加して成形する方法であり、粒度配合を調製した原料粉末をゴム型に充填し、乾式成形で当方加圧するため得られた成形体の密度が均一となる成形方法である。
また、スリップキャスト法とは、セラミックス製造における成形方法の一つとして知られている方法であり、原料粉末と分散媒、分散剤、バインダ等を混合・分散して調製したスリップ(泥漿又はスラリーともいう)を石膏等の多孔質体で作製された型に注型し、該型の毛細管現象によってスリップ中の液体を吸収させて、前記型表面に固体粒子を堆積させて着肉成形する方法である。
[外層製造方法1]
まず、シリカ焼結体ルツボの外層(基体)をCIP(冷間等方圧成形法)によって製造する方法を説明する。
図2に示すように、粒径0.1μm以上5.0mm以下のシリカ粉にバインダーとしてグリコール系可塑剤を混合し、スプレードライで造粒し、顆粒原料粉末を調製する(図2のS1)。
この顆粒原料粉末中のシリカ粉の粒径が0.1μm未満のものを含む場合、粉末粒子が微細すぎて、ルツボ成形体の強度を保持するための骨材として役割を十分に果たすことが困難となる。一方、前記粒径が5.0mmを超えるものを含む場合、粉末粒子が粗すぎて、粒子間に空隙が生じ、これに起因して、ルツボが破損しやすくなる。
この原料粉末をルツボ形状となる金属製内型とゴム型との間に充填し(図2のS2)、バイブレーターで充填する(図2のS3)。その後、このゴム型を冷間静水圧加圧装置にて150MPa以下の圧力で成形する(図2のS4)。この成形体を型から取り外し(図2のS5)、前記成形体を、電気炉にて1200℃以下、大気中で焼成する(図2のS6)。
このルツボの外層(基体)は、かさ比重1.6〜2.2、気孔率7〜15%の多孔質焼結体として形成される。このルツボの外層(基体)の厚さ(肉厚)は、5mm〜20mmに形成される。
[外層製造方法2]
まず、シリカ焼結体ルツボの外層(基体)をスリップキャスト法によって製造する。
図3に示すように、粒径0.1μm以上5.0mm以下の溶融シリカ粉を分散させたスラリーを調整する(図3のS21)。
このスラリー中に添加される溶融シリカ粉の粒径が0.1μm未満のものを含む場合、粉末粒子が微細すぎて、ルツボ成形体の強度を保持するための骨材として役割を十分に果たすことが困難となる。一方、前記粒径が5.0mmを超えるものを含む場合、粉末粒子が粗すぎて、粒子間に空隙が生じ、これに起因して、ルツボが破損しやすくなる。
なお、前記シリカ粉は、天然シリカ粉、合成シリカ粉、溶融シリカ粉などを用いることができる。
また、前記シリカ粉は、高純度シリカ粉を用いることが好ましい。このように高純度のシリカを用いることにより、アルカリ金属等による不純物汚染を抑制することができる。
しかし、ルツボの外層(基体)を構成するシリカ粉は低純度のシリカであっても良い。後述する内層のシリカ粉を高純度のものを用いることによって、不純物汚染を抑制するようになしても良い。
また、前記バインダや分散剤等のルツボの構成材料以外の添加剤には、焼成時に焼失し、溶融シリカ純度に影響を及ぼさないものを用いる。
前記スラリーを、鋳込み型(石膏型)へ供給し(図3のS22)、型の毛細管現象によってスラリー中の水分を吸収させ(図3のS23)、前記型表面にシリカ粒子を堆積させて着肉成形させる。
その後、成形体を型から取り外し(図3のS24)、前記成形体を100℃以上で、乾燥させた後(図3のS25)、電気炉にて温度1200℃以下、大気中で焼成する(図3のS26)。
この焼成によって形成された焼結体は、外径は、460mm、内径は440mm、高さは365mm、側壁の厚さ(肉厚)は、10mm、底面の厚さ(肉厚)は、6mm〜15mmに形成される。
尚、このシリカ焼結体ルツボ1における外層1aの吸水率は2%〜10%、気孔率は7%〜15%、嵩比重は、1.6〜2.2に形成されている。
[内層製造方法]
次に、前記焼結体に内層を形成する。この焼結体(外層)の内層は、いわゆるコーティング法(排泥法)、スプレーコーティング法、スピンコート法などによって製造される。
コーティング法(排泥法)は、前記焼結体を内層用コーティング液内に浸漬し、焼結体の内周面に内層を形成するものである。
スプレーコーティング法は、前記焼結体の内周面に内層用コーティング液を吹付け、焼結体の内周面に内層用コーティング液によって成形層を形成するものである。
スピンコート法は、前記焼結体の内周面に内層用コーティング液を投入し、焼結体を回転させることにより、焼結体の内周面に内層用コーティング液を塗り広げ、成形層を形成するものである。
内層用コーティング液は、内層原料粉末(図2のS7、図3のS27)とバインダ(図2のS8、図3のS28)、分散媒、分散剤を混合・分散して調製した内層用コーティング液を形成する(図2のS9、図3のS29)。
ここで、内層原料粉としては、球状シリカ粒子が用いられる。例えば、平均粒径が10μm以下、半値全幅10μm以上の球状シリカ粒子が用いられる。
ここで、平均粒径が10μm以下、半値全幅10μm以上の球状シリカ粒子を用いるは、成形体の充填率を上げ、成形体強度を維持するためである。
また、平均粒径が10μm以下、半値全幅10μm以上となるように平均粒径の異なる2以上の球状シリカ粒子を混合したものを用いることが好ましい。
また、内層原料粉として用いられる球状シリカ粒子は、高純度のものを用いることが好ましい。このように高純度のものを用いることにより、引き上げられる単結晶の不純物汚染を抑制することができる。
また、前記バインダとしては、アクリル系バインダーが好適に用いられる。
このように調整された内層用コーティング液を撹拌し、均一に分散した状態になす(図2のS10、図3のS30)。
そして、この内層用コーティング液を、前記製造した焼結体の内面に塗布ことにより、焼結体(外層)の内周面に内層を形成する(図2のS11、図3のS31)。この内層は、厚さ0.5mm〜5mmに形成される。
この内層を形成する際、図4に示すように、ルツボ1の口元部1cに前記内層1bを形成しても良い。このようにルツボ1の口元部1cに前記内層1bを形成することにより、ルツボ1の内周面に形成された内層1bの剥離を抑制することができる。口元部1cの内層1bの形成は、タンク10に貯留した内層用コーティング液Cに、前記口元部1cを漬けることにより形成することができる。
また、内周面がコーティングされた焼結体を100℃以上で、所定時間乾燥させた後(図2のS12、図3のS32)、 電気炉にて温度1200℃以下、大気中で焼成する(図2のS13、図3のS33)。これにより、コーティングされた内周面も焼結体として形成される。
この内周面(内層)は、かさ比重1.6〜2.0、気孔率15〜20%の多孔質焼結体として形成される。内層の肉厚は、0.5mm〜5mmに形成される。また、この内層1bの吸水率は7%〜15%、に形成されている。
このようにして、図1に示すような外層(基体)1aと内層1bがシリカ焼結体で形成されたルツボ1が製造される。
このシリカ焼結体ルツボ1は、シリカ焼結体ルツボの外層(基体)1aをCIP法またはスリップキャスト法によって製造し、内層1bをコーティング法で形成するため、コスト的に安価であり、大量生産に好適である。尚、内層用コーティング液を、前記製造した焼結体の内面に塗布することにより、焼結体(外層)の内周面に内層を形成する場合について説明したが、塗布の方法については特に限定されず、例えば、刷毛塗り等の方法を用いることもでき、均一な厚さで内層を形成することができるものであれば良い。
次に、前記シリカ焼結体ルツボを用いて、単結晶引上げる場合について説明する。尚、単結晶引き上げ装置は一般的な引上げ装置を用いることができる。
シリカ焼結体ルツボ1を単結晶引上げ装置内に載置する。図5(a)に示すように、シリカ焼結体ルツボ1に原料のポリシリコン塊Pを充填する。この際、また、このシリカ焼結体ルツボ1はシリカガラスルツボと比べて、硬さが小さいため、ルツボの内表面に凹みの損傷を受けるものの、ルツボの内表面に欠け、割れの損傷を抑制することができる。
そして、焼結体ルツボの周囲に配置された、ヒータ(単結晶引き上げ装置)より加熱する。このとき、単結晶引き上げ装置内部は減圧状態になされており、ヒータによる加熱は減圧下でなされる。なお、前記減圧状態は、単結晶引上げ時の圧力より低くすることが好ましい。
この加熱によりシリカ焼結体ルツボ1が昇温すると、シリカ焼結体ルツボ1の内層1bは緻密化し始める(図中の符号1b1は緻密化部分を示す)。また、シリカ焼結体ルツボ1の外層1aは原料粉に含まれている不純物により、の結晶化が始まる(図中の符号1a1は一部結晶化した部分を示す)。
尚、減圧下でシリカ焼結体ルツボ1が昇温されているため、シリカ焼結体ルツボ1内部の気泡Aが存在しているとしても、前記気泡Aは膨張することなく、緻密化がなされる(図5(b)乃至(e)参照)。
そして、図5(b)に示すようにシリカ焼結体ルツボ1が1400℃に昇温する(ポリシリコン塊が溶融を開始する前)までに内層1bは緻密化を終了し、シリカ焼結体ルツボ1は、シリカガラスルツボとして形成される。
尚、シリカ焼結体ルツボ1に原料のポリシリコン塊Pを充填した際に、内周面に凹みが生じた場合にも、内層1bが緻密化する際に、前記凹みは修復される。その結果、シリカガラスの破片、あるいは気泡の混入による、単結晶シリコンの結晶転位による有転位化(結晶欠陥)を抑制でき、単結晶化率を向上させることができる。
また、外層1aは原料粉に含まれている添加剤により一部結晶化する。即ち、前記ポリシリコン塊が溶融を開始する前に、シリカ焼結体の内層は少なくとも緻密化し、外層の一部は結晶化する。
また、内層用コーティング液に結晶化剤が含まれている場合には、図5(c)に示すように、内層1bの結晶化(クリストバラスト化)が始まる。
更に、図5(c)に示すように、シリカ焼結体ルツボ1が1420℃を超えて昇温する(ポリシリコン塊が溶融を開始する)と、内層1b及び外層1aは結晶化(クリストバラスト化)が進行する。図中、PLは原料のポリシリコンPの融液を示している。また、図中の符号1a2,1b2は結晶化部分を示す。
そして、図5(d)に示すように、シリカ焼結体ルツボ1が1450℃で、原料のポリシリコンPの溶融が終了し、この1450℃の状態を2時間維持することにより、シリカ焼結体ルツボ1の内層1b及び外層1aの結晶化(クリストバラスト化)が終了する(図5(e)参照)。この結晶化(クリストバラスト化)により、シリカ焼結体ルツボ1は、シリカガラスルツボとして形成される。
この結晶化(クリストバラスト化)により、機械的強度が増し、坐折変形を抑制することができる。
シリカ焼結体ルツボ1がシリカガラスルツボとして形成された後、一般的な引上げ方法により、単結晶が引き上げられる。具体的には、ルツボ回転昇降機構により前記ルツボを回転させ、引上げ機構のワイヤに設けられたチャックに取付けられた種結晶を降下させて、原料シリコンの融液に浸漬した後、引上げ機構によりワイヤを徐々に巻取り、シリコン単結晶の育成を行う。
尚、上記実施形態にあっては、ルツボ内周面に凹みの損傷を受けたとしても、シリコン等の溶融熱によって前記損傷が修復されることを説明したが、この別の加熱手段により加熱し、シリカガラスルツボとした後に、シリコン単結晶の引き上げに用いても良い。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
図2に示すように、粒径0.1μm以上5.0mm以下の溶融シリカ粉にバインダーとしてグリコール系可塑剤を混合し、原料粉末を調製する。この原料粉末をルツボ形状となる金属製内型とゴム型との間に充填し、バイブレーターで充填した。その後、このゴム型を冷間静水圧加圧装置にて150MPa以下の圧力で成形した。この成形体を型から取り外し、前記成形体を、電気炉にて1200℃以下、大気中で焼成した。
尚、この多孔質焼結体(外層)の厚さを、5mm〜20mmに形成した。
この焼成によって得た焼結体(外層)の内周面に、いわゆるコーティング法(排泥法)によって成形層を形成した。この成形層を形成するための内層用コーティング液は、平均粒径が10μm(半値全幅:15μm)の球状シリカ粉と、アクリル系バインダーとを添加しスラリーを調製した。そして、この内層用コーティング液を、前記製造した焼結体(外層)の内周面に塗布することにより、焼結体(外層)の内周面に厚さ0.5mm〜5.0mmの成形層を形成した。
この内周面がコーティングされた焼結体を100℃以上で乾燥させた後、1200℃以下、大気中で焼成した。このようにして、外層(基体)と内層が多孔質シリカ焼結体で形成されたルツボを形成した。
また、外層1aの気孔率10%、内層1bの気孔率19%であった。
更に、外層1aの吸水率は5%、見掛け比重は2.2、嵩比重は2.0であった。内層1bの吸水率は10%見掛け比重は2.2、嵩比重は1.8であった。
そして、このシリカ焼結体ルツボを、圧縮強度(硬さ)を測定した。この圧縮強度(硬さ)の測定は、下記の条件下で測定した。
試験機として、株式会社島津製作所製の精密万能試験機オートグラフを用いた。圧子にはコーン状のポリシリコンを使用した。一方、一辺が約50mmの矩形状に切断したルツボ片の内層を上面とし、外層を試験機の定盤上に固定した。そして、圧子の頂点を、前記ルツボ片の内層に押し当て、荷重を加え軸力の解放点を計測した。計測後、光学顕微鏡にてルツボ片を観察し、内層表面の圧痕幅、圧痕深さに基づいて、圧痕面積(mm2)を求め、
硬さ(kg重/mm)=荷重を加え続けた際の解放点から求められる軸力(破壊力)(kg重)/圧痕面積(mm
から硬さを算出した。その結果、硬さ690kg重/mmにて表面クラックによる破壊が観察された。その結果を表1に示す。
[実施例2]
図3に示すように、粒径0.1μm以上5.0mm以下の溶融シリカ粉を分散させたスラリーを調整する。このスラリーは、水の分散媒中に、ルツボの構成材料である前記溶融シリカ粉を90重量%、イオン交換水を10重量%、添加し撹拌・混合することにより調整する。
このスラリーを、鋳込み型(石膏型)へ供給した後、前記型表面に溶融シリカ粒子を堆積させて成形した。この成形体を型から取り外し、前記成形体を100℃以上で乾燥させた後、電気炉にて温度1200℃以下、大気中で焼成した。
この焼成によって得た焼結体(外層)の内周面に、実施例1と同様の条件によって内層を形成した。そして、このシリカ焼結体ルツボの内層を、実施例1と同様の条件で圧縮強度(硬さ)を測定した。
その結果、硬さ700kg重/mmにて表面クラックによる破壊が観察された。その結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例2とと同様に形成した焼結体(外層)の内周面に、いわゆるスプレーコーティング法によって内層を形成した。この内層を形成するための内層用コーティング液は、平均粒径が10μm(半値全幅:15.5μm)の球状シリカ粒子にアクリル系バインダーとを添加し、スラリーを調製した。またスラリー粘性は0.50ポイズ(poise)以下で調合した。そして、重力式エアスプレーガンにて、この内層用コーティング液を、前記製造した焼結体(外層)の内周面に塗布することにより、焼結体(外層)の内周面に厚さ0.5mm〜5.0mmの内層を形成した。
また、内周面がコーティングされた焼結体を100℃以上で、乾燥させた後、電気炉にて温度1200℃以下、大気中で焼成した。
このようにして、外層(基体)と内層が多孔質シリカ焼結体で形成されたルツボを形成した。
また、外層1aの気孔率10%、内層1bの気孔率19%であった。
更に、外層1aの吸水率は5%、見掛け比重は2.2、嵩比重は2.0であった。内層1bの吸水率は10%見掛け比重は2.2、嵩比重は1.8であった。
そして、このシリカ焼結体ルツボの内層を、実施例1と同様の条件で圧縮強度(硬さ)を測定した。その結果、硬さ680kg重/mmにて表面クラックによる破壊が観察された。その結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例2と同様に形成した焼結体(外層)の内周面に、いわゆるスピンコーティング法によって内層を形成した。この内層を形成するための内層用コーティング液は、平均粒径が10μm(半値全幅:15.5μm)の球状シリカ粉と、アクリル系バインダーとを添加しスラリーを調製した。またスラリー粘性は0.75ポイズ(poise)以下となるように調製した。
そして、前記焼結体(外層)を偏心旋回駆動をもつ自動スピンコーティング装置に挿入し、内層用コーティング液スラリーを投入した後、回転数200rpm以下にて焼結体(外層)を回転させ焼結体(外層)の内周面に塗布することにより、焼結体(外層)の内周面に厚さ0.5mm〜5.0mmの成形層を形成した。
成形層が形成された焼結体を100℃以上で乾燥させた後、1200℃以下、大気中で焼成した。このようにして、外層(基体)と内層が多孔質シリカ焼結体で形成されたルツボを形成した。
また、外層1aの気孔率10%、内層1bの気孔率19%であった。
更に、外層1aの吸水率は5%、見掛け比重は2.2、嵩比重は2.0であった。内層1bの吸水率は10%見掛け比重は2.2、嵩比重は1.8であった。
そして、このシリカ焼結体ルツボの内層を、実施例1と同様の条件で圧縮強度(硬さ)を測定した。その結果、硬さ690kg重/mmにて表面クラックによる破壊が観察された。その結果を表1に示す。
[比較例1]
従来と同様に、モールド成形し、アーク溶融によって、外径460mm、内径440mmの シリカガラスルツボを製造し、実施例1と同一条件で圧縮強度の測定を行った。
その結果、硬さ800kg重/mmにて表面クラックによる破壊が観察された。
Figure 2013095650
[実施例5]
実施例1と同様にしてシリカ焼結体ルツボを10個製造した。製造したシリカ焼結体ルツボを単結晶引上げ装置内に載置し、原料のポリシリコン塊を充填し、減圧下で、シリカ焼結体ルツボの周囲に配置された、ヒータ(単結晶引き上げ装置)より加熱した。シリカ焼結体ルツボを1450℃の状態を2時間維持し、シリカ焼結体ルツボの内層及び外層の結晶化(クリストバラスト化)を行った。
引き続き、前記ルツボを一般的な引上げ装置に設置し、所定の条件下でシリコン単結晶の引上げを行った。そして、それぞれのルツボについて、シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさを、光学顕微鏡により観察した。また、それぞれのルツボによりシリコン単結晶を引上げた際に、有転位化(結晶欠陥)の発生などにより結晶再溶融(メルトバック)した回数を記録した。それらの結果を表2に示す。
シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさは50μm以下であり、泡膨れしていないことが確認された。また、メルトバックが生じたのは10個中1個であり、良好であった。
[実施例6]
実施例2と同様にしてシリカ焼結体ルツボを10個製造した。製造したシリカガラスルツボを用いて、実施例5と同一条件で結晶化およびシリコン単結晶の引上げを行った。
そして、それぞれのルツボについて、シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさを、光学顕微鏡により観察した。また、それぞれのルツボによりシリコン単結晶を引上げた際に、有転位化(結晶欠陥)の発生などにより結晶再溶融(メルトバック)した回数を記録した。それらの結果を表2に示す。
シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさは50μm以下であり、泡膨れしていないことが確認された。また、メルトバックが生じたのは10個中0個であり、良好であった。
[実施例7]
実施例3と同様にしてシリカ焼結体ルツボを10個製造した。製造したシリカガラスルツボを用いて、実施例5と同一条件で結晶化およびシリコン単結晶の引上げを行った。
そして、それぞれのルツボについて、シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさを、光学顕微鏡により観察した。また、それぞれのルツボによりシリコン単結晶を引上げた際に、有転位化(結晶欠陥)の発生などにより結晶再溶融(メルトバック)した回数を記録した。それらの結果を表2に示す。
シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさは50μm以下であり、泡膨れしていないことが確認された。また、メルトバックが生じたのは10個中1個であり、良好であった。
[実施例8]
実施例4と同様にしてシリカ焼結体ルツボを10個製造した。製造したシリカガラスルツボを用いて、実施例5と同一条件で結晶化およびシリコン単結晶の引上げを行った。
そして、それぞれのルツボについて、シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさを、光学顕微鏡により観察した。また、それぞれのルツボによりシリコン単結晶を引上げた際に、有転位化(結晶欠陥)の発生などにより結晶再溶融(メルトバック)した回数を記録した。それらの結果を表2に示す。
シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさは50μm以下であり、泡膨れしていないことが確認された。また、メルトバックが生じたのは10個中1個であり、良好であった。
[比較例2]
比較例1と同様にしてシリカ焼結体ルツボを10個製造した。製造したシリカガラスルツボを用いて、実施例5と同一条件で結晶化およびシリコン単結晶の引上げを行った。
そして、それぞれのルツボについて、シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさを、光学顕微鏡により観察した。また、それぞれのルツボによりシリコン単結晶を引上げた際に、有転位化(結晶欠陥)の発生などにより結晶再溶融(メルトバック)した回数を記録した。それらの結果を表2に示す。
シリコン単結晶引上げ後の内層に含まれる泡の大きさは500μm以上1.0mm以下であり、泡膨していることが確認された。また、メルトバックが生じたのは10個中3個であり、良好ではなかった。
Figure 2013095650
このように実施例5〜8に示すように、結晶転位による有転位化(結晶欠陥)が抑制され、単結晶化率が向上することが認められた。
1 シリカ焼結体ルツボ
1a 外層
1a1 外層一部結晶化部分
1a2 外層結晶化部分
1b 内層
1b1 内層緻密化部分
1b2 内層結晶化部分
A 気泡
C 内層用コーティング液
P ポリシリコン塊
PL シリコン融液PL

Claims (4)

  1. シリカ粒子を成形し、焼成された外層と、
    前記外層の内周面に、球状シリカ粒子を含有する成形層を焼成して形成された内層とを備え、
    圧子(形状:コーン状ポリシリコン)に荷重を加え、内層表面の圧痕幅、圧痕深さに基づいて、
    硬さ(kg重/mm)=荷重を加え続けた際の解放点から求められる軸力(破壊力)(kg重)/圧痕面積(mm
    から求められる前記内層の硬さが、700kg重/mm以下であることを特徴するシリカ焼結体ルツボ。
  2. シリカ粒子を堆積させて成形し、焼成された外層と、
    前記外層の内周面に、球状シリカ粒子を含有する内層用コーティング液を塗布して形成された成形層を焼成して形成された内層とを備え、
    圧子(形状:コーン状ポリシリコン)に荷重を加え、内層表面の圧痕幅、圧痕深さに基づいて、
    硬さ(kg重/mm)=荷重を加え続けた際の解放点から求められる軸力(破壊力)(kg重)/圧痕面積(mm
    から求められる前記内層の硬さが、700kg重/mm以下であることを特徴するシリカ焼結体ルツボ。
  3. 前記外層は、かさ比重1.6〜2.2、気孔率7〜15%の多孔質焼結体として形成され、かつ前記内層はかさ比重1.6〜2.0、気孔率15〜20%の多孔質焼結体として形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のシリカ焼結体ルツボ。
  4. 前記外層の厚さ(肉厚)は、5mm〜20mmに形成され、かつ前記内層の厚さ(肉厚)は、0.5mm〜5mmに形成されていることを特徴とする請求項1及至請求項3のいずれかに記載のシリカ焼結体ルツボ。
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