JP6217079B2 - カード状印画物 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線照射により蛍光を発光する白色基材上に、染料による熱転写画像と、紫外線照射により蛍光を発光する印刷部を設けたカード状印画物に関わるものである。
近年、例えば銀行、会社、学校及び官公庁等のサービス産業分野で、接触式、非接触式の電子、磁気等のカードを発行する場合が多くなってきた。これらの分野で使用されるキャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証及び各種免許証等には個人情報が記録されるために、容易に偽造、変造できないようにセキュリティ処理(偽造防止処理)が施されている。
特許文献1にあるように、カード基材上に、紫外線照射で視認可能な真偽判定像と、可視光線で視認可能な可視像を設けたカードが開示されている。このカードにおいて、可視像上を紫外線遮断層で覆い、その紫外線遮断層の上に、真偽判定像を設けることで、可視像の褐色発生を防止する技術が記載されている。
また特許文献2には、カード上に、熱転写による画像が形成された受容層(受像層)、紫外線吸収層、電離放射線硬化樹脂層を積層した印画物が開示され、耐光性、耐候性および耐摩擦性等の耐久性に優れた画像を有することが記載されている。
一方で、熱転写画像を有するカード用で適用されるプラスチック基材としては、白色PETであり、白色顔料の他に蛍光増白剤をPET樹脂に添加して、白色度を高めたものを汎用基材として使用している。その汎用基材の白色PET上に、紫外線照射で蛍光を発光する、UV蛍光インキによる真贋判定用の印刷が施されたカードにおいて、その真贋判定用の印刷が、背景となる基材自体が蛍光を発光するので、その印刷部とその隣接部との間のコントラストが低く、視認しにくい課題がある。
上記の課題に対し、UV蛍光インキを厚く盛って印刷することで、その印刷部の蛍光発光性を高められるが、製造コストがアップする点、またUV蛍光インキの印刷の膜厚を大きくすると、印刷(プリント)時に汚れ発生や、UV蛍光インキの印刷部の凹凸増加で個人情報印刷のカスレなどのトラブルが生じやすい問題がある。
このような課題は、上記の特許文献で示したような技術を利用したカードでは、解決することは困難であった。
特開2000−52675号公報 特開平10−315639号公報
したがって、上記の課題を解決するために本発明の目的は、紫外線照射により蛍光を発光する白色基材上に、染料による熱転写画像と、紫外線照射により蛍光を発光する印刷部を有するカード状印画物において、その蛍光を発光する印刷部と、その印刷部の隣接部との間のコントラストが高く、視認性に優れ、また印画物を製造する上で、支障が生じないカード状印画物を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、紫外線照射により蛍光を発光する白色基材上に、紫外線吸収層、染料受像層を順に有し、前記染料受像層は熱転写画像を有し、かつ前記染料受像層の上に、紫外線照射により蛍光を発光する蛍光発光印刷部を有し、前記紫外線吸収層は所定のパターン形状を有し、かつ少なくとも前記蛍光発光印刷部の下の位置に有し、前記白色基材の紫外線照射により蛍光発光する波長と、前記蛍光発光印刷部の紫外線照射により蛍光発光する波長が、異なっていることを特徴とするカード状印画物の構成とした。
これにより、その蛍光を発光する印刷部と、その印刷部の隣接部との間のコントラストが高く、視認性に優れ、また印画物を製造する上で、支障が生じない。
また、本発明は前記紫外線吸収層が、所定のパターン形状を有することにより、紫外線吸収層の有していない箇所で、白色基材からの蛍光の発光が生じ、また蛍光発光印刷部からの蛍光発色が生じ、両者の蛍光発光が生じて、カード状印画物の偽造防止性が非常に高いものとなる。
また、本発明は前記白色基材の紫外線照射により蛍光発光する波長と、前記蛍光を発光する印刷部の紫外線照射により蛍光発光する波長が、異なっていることにより、白色基材と、蛍光を発光する印刷部とから発光する蛍光の色が異なっているので、そのカード状印画物を偽造、変造することが困難であり、つまり偽造防止性が非常に高いものとなる。
また本発明は前記白色基材と染料受像層との間に、活性放射線硬化樹脂を主成分に含有するクッション層を有することを特徴とするカード状印画物の構成とした。これにより、染料の熱転写画像及び蛍光を発光する印刷部の鮮明性が向上したカード状印画物が得られた。
また、本発明は前記熱転写画像と前記蛍光発光印刷部とが、カード状印画物の熱転写画像面の垂直方向に対して、部分的に重なっていることを特徴とするカード状印画物の構成とした。これにより、カード状印画物を偽造、変造することがより困難であり、偽造防止性が非常に高いものとなる。
本発明のカード状印画物によれば、蛍光を発光する印刷部と、その印刷部の隣接部との間のコントラストが高く、視認性に優れ、偽造防止性の高いものが得られ、また印画物を製造する上で、支障が生じないものである。
本発明のカード状印画物の一つの実施形態を示す概略断面図である。 本発明のカード状印画物の他の実施形態を示す概略断面図である。 本発明のカード状印画物の他の実施形態を示す概略図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1は本発明のカード状印画物1の一つの実施形態を示し、紫外線照射により蛍光発光する白色基材2上に、紫外線吸収層3、染料受像層4を順に積層し、その染料受像層4の上に、全面ではなく、部分的に熱転写画像5が形成されている。また、その染料受像層4の上に、蛍光発光印刷部6が設けられている。図1では熱転写画像5と、蛍光発光印刷部6が重なっていないが、両者が部分的に重なっていてもよい。そして、紫外線吸収層3は、少なくとも蛍光発光する印刷部6の下の位置している。図1では、紫外線吸収層3が白色基材の全面に設けられているが、少なくとも蛍光発光する印刷部6の下で、その印刷部6と同一形状に設けられていてもよい。
図2は本発明のカード状印画物1の他の実施形態を示し、紫外線照射により蛍光発光する白色基材2上に、クッション層7、紫外線吸収層3、染料受像層4を順に積層し、その染料受像層4の上に、部分的に熱転写画像5と蛍光発光印刷部6が設けられている。なお、紫外線吸収層3はクッション層7の上の全面ではなく、部分的に設けられているが、紫外線吸収層3は、少なくとも蛍光発光する印刷部6の下の位置に有する条件で存在する。また図2で示したカード状印画物は、白色基材と紫外線吸収層との間に、クッション層を設けているが、これに限らずに、紫外線吸収層と染料受像層との間に、クッション層を設けることができる。
図3は本発明のカード状印画物1の他の実施形態を示し、図3(1)はカード状印画物の平面図であり、その平面図の矢印に示す位置における断面図を図3(2)に示した。同様に、図3(3)はカード状印画物の平面図であり、その平面図の矢印に示す位置における断面図を図3(4)に示した。
図3(1)、(2)に示すカード状印画物1は、紫外線照射により蛍光発光する白色基材2上に、紫外線吸収層3、クッション層7、染料受像層4、保護層9を順に積層し、その染料受像層4の上に、顔写真の熱転写画像5と、星形の蛍光発光印刷部6が設けられている。さらに、その染料受像層4の上に、個人情報記録部8が、基材上に熱溶融性着色層を設けたインクリボンを用いて、熱転写方式で記録形成されている。図3(1)、(2)に示すカード状印画物1は、白色基材表面の全面に紫外線吸収層3が覆う形態で設けられているので、その白色基材の有する紫外線照射による蛍光発光性は、カード状印画物の熱転写画像5、星形の蛍光発光印刷部6の有する側では、全く発現されていない。これにより、蛍光発光印刷部6と、その印刷部6の隣接部との間のコントラストが高く、視認性に優れたものとなる。つまり、蛍光発光印刷部6の隣接部を含めて、カード状印画物の表面には白色基材による蛍光発光が、現れていなく、蛍光発光印刷部6のみが蛍光発光して、見やすいものとなっている。また、図3(1)、(2)に示すカード状印画物1は、蛍光発光印刷部6と個人情報記録部8が、カード状印画物の熱転写画像面の垂直方向に対して、部分的に重なっているので、カード状印画物を偽造防止性が高いものである。
図3(3)、(4)に示すカード状印画物1は、紫外線照射により蛍光発光する白色基材2上に、紫外線吸収層3、クッション層7、染料受像層4、保護層9を順に積層している。但し、紫外線吸収層3が白色基材2上に、碁盤目状のパターンで形成されている。染料受像層4の上に、顔写真の熱転写画像5が、基材上に昇華性染料を含有した染料層を設けたインクリボンを用いて熱転写で形成され、また、個人情報記録部8が、基材上に熱溶融性着色層を設けたインクリボンを用いて、熱転写方式で記録形成されている。
図3(3)、(4)に示すカード状印画物1は、保護層9の上に、星形の蛍光発光印刷部6が設けられていて、星形の蛍光発光印刷部6の紫外線照射による発色が、例えば黄緑色で蛍光発光し、またカード状印画物1の表面全体が、白色基材2からの紫外線照射による青色の発色の蛍光発光が碁盤目状に発生する。この碁盤目状の蛍光発光は、白色基材上に、碁盤目状のパターンで紫外線吸収層を設けているから発現できる。詳しくは、紫外線吸収層で覆われている白色基材からは、蛍光発光が認められず、紫外線吸収層の形成されていない箇所の白色基材からは、蛍光発光が生じる。(図3(4)の矢印で示されたように、蛍光発光が生じる。)このように、蛍光発光のパターンが単一ではなく、複数パターンを組み合わせることができ、さらに蛍光発光印刷部からの蛍光発色の色相と、白色基材からの蛍光発光の色相を変えることができ、カード状印画物の偽造防止性が非常に高まり、実用上、好ましい。また図3(3)、(4)に示すカード状印画物1は、蛍光発光印刷部6と、熱転写画像5及び個人情報記録部8が、カード状印画物の熱転写画像面の垂直方向に対して、部分的に重なっているので、カード状印画物の偽造防止性がより高いものとなる。
以下、カード状印画物の構成する要素(層)について、詳細に説明する。
(白色基材)
カード状印画物の白色基材2は、紫外線照射により蛍光発光性を有する基材であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフッ化エチレン系樹脂、ナイロン(登録商標)6、ナイロン(登録商標)6.6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性ポリカーボネート、生分解性ポリ乳酸、生分解性ポリビニルアルコール、生分解性セルロースアセテート、生分解性ポリカプロラクトン等の生分解性樹脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂シート、又は上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙の単層体或いはこれら2層以上の積層体が挙げられる。白色基材の厚みは、30〜800μm、好ましくは50〜800μmである。
但し、上記の中でも合成樹脂シートは平滑性が高く、引裂強度、引張強度など強度が高く、好ましく用いられる。また、上記に挙げた合成樹脂シートは、各種の合成樹脂に白色顔料を添加することで、白色性をもたせている。その白色顔料としては、例えばチタンホワイト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が使用される。さらに、本発明の白色基材は、蛍光発光性をもたせるために、その基材に蛍光物質である蛍光増白剤を含有するものである。この蛍光増白剤により、白色基材の表面の白色性をより高くすることができる。
その蛍光増白剤は、従来公知のいずれの化合物でも使用でき、スチルベン系、ジスチルベン系、ベンゾオキサゾール系、スチリル−オキサゾール系、ピレン−オキサゾール系、クマリン系、アミノクマリン系、イミダゾール系、ベンゾイミダゾール系、ピラゾリン系、ジスチリル−ビフェニル系、チアゾール系などの蛍光増白剤が挙げられる。
(紫外線吸収層)
紫外線吸収層3は、バインダー中に紫外線吸収剤が添加されて形成され、他の添加剤として、界面活性剤、帯電防止剤、光安定化剤、酸化防止剤等を加えてもよい。紫外線吸収剤としては、公知の化合物を使用することができ、具体的にはサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系のものが挙げられ、例えばTinuvin P、Tinuvin 123、234、320、326、327、328、312、315、384、400(チバガイギー社製)、Sumisorb−110、130、140、200、250、300、320、340、350、400(住友化学工業(株)製)、MarkLa−32、36、1413(アデカア−ガス化学(株)製)等の商品名のものが使用できる。また、ベンゾフェノン誘導体等を側鎖に持つペンダントポリマーも好ましく用いられる。また、紫外線領域に吸収を持つ無機微粒子、超微粒子金属酸化物粉末分散剤等も使用することができる。無機微粒子としては酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ素化合物等が挙げられる。超微粒子金属酸化物粉末分散剤としては、超微粒子酸化亜鉛粉末、超微粒子酸化チタン粉末、等を水又はアルコール混合液又は各種油性分散媒体と、界面活性剤や水溶性高分子や溶剤可溶性高分子等の分散剤を用いて作られたものが挙げられる。
紫外線吸収層のバインダーとしては、例えば熱可塑性樹脂として塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アミド系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、熱可塑性エラストマーとして、スチレン系(スチレンブロック共重合体(SBC))、オレフィン系(TP)、ウレタン系(TPU)、ポリエステル系(TPEE)、ポリアミド系(TPAE)、1,2−ポリブタジエン系、塩ビ系(TPVC)、フッ素系、アイオノマー樹脂、塩素化ポリエチレン、シリコーン系樹脂等が挙げられる。
紫外線吸収剤はバインダーに対し、0.05〜20質量%で含有することが好ましく、更に好ましくは0.05〜10質量%である。紫外線吸収層を形成するための塗工液を用意して、リバースコート法、ロールコート法、グラビアコート法、押出法、ダイコーター法などの各種の塗工方法を用いて、紫外線吸収層を形成することができる。紫外線吸収層の塗工量は、但し紫外線吸収層を塗工して固化後の塗工量で、0.05〜15.0g/m2であることが好ましく、より好ましくは0.05〜10g/m2、更に好ましくは0.1〜10.0g/m2である。
紫外線吸収層は、少なくとも蛍光発光する印刷部の下の位置に有する条件を満足するものである。これは、白色基材自体が蛍光発光性を有するので、蛍光発光する印刷部と、その印刷部の下の白色基材との両者から、蛍光発光が生じる場合、蛍光発光する印刷部と、その印刷部の隣接部との間のコントラストが低くなり、視認性が悪くなることを防止するため、少なくとも蛍光発光する印刷部の下の位置に、紫外線吸収層を存在させるものである。
(染料受像層)
白色基材上の紫外線吸収層の上に、染料受像層4が設けられる。その染料受像層、すなわち画像を受容しうる層を形成する材料としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂のような高分子材料が用いられる。また、画像を形成する方法としては、熱転写であることが好ましく、熱転写画像を形成する方法としては、サーマルヘッドにより書き込む方法、あるいは、既に書き込んだ画像シートから熱転写により画像を転写する方法、熱現像により得られた写真画像等いずれであってもよい。
熱転写により形成される画像情報としては、写真画像のような階調画像であることが好ましく、特に昇華型熱転写色素により形成された階調画像であることが好ましい。これら昇華型熱転写色素は、画像を受容しうる層においてキレートを形成しうるポストキレート型色素であることが好ましい。
このようなキレート形成可能なポストキレート型色素としては、例えば特開昭59−78893号、同59−109349号、特願平2−213303号、同2−214719号、同2−203742号に記載されている、少なくとも2座のキレートを形成することができるシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素を挙げることができる。
キレートの形成可能な好ましいポストキレート型色素は、下記一般式で表すことができる。
一般式 X1−N=N−X2−G

但し、式中X1は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族の炭素環、または複素環を完成するのに必要な原子群を表し、アゾ結合に結合する炭素原子の隣接位の少なくとも一つが、窒素原子またはキレート化基で置換された炭素原子である。
2は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族複素環または、芳香族炭素環を表す。Gはキレート化基を表す。
染料受像層中には、熱転写されたポストキレート型色素とキレート化することが可能な金属イオン含有化合物が含有されていることが好ましい。
キレート化可能な金属イオン含有化合物としては、金属イオンの無機又は有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩及び錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜第VIII族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、中でもAl,Co,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,Sn,Ti及びZnが好ましく、特にNi,Cu,Cr,Co及びZnが好ましい。金属イオン含有化合物(メタルソース)の具体例としては、Ni2+,Cu2+,Cr2+,Co2+及びZn2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族の塩、或いは安息香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙げられる。
また、下記一般式で表される錯体が、染料受像層中に安定に添加でき、且つ実質的に無色であるために、特に好ましく用いることができる。
一般式 [M(Q1x(Q2y(Q3Zp+ p(L-
ただし、上記式中、Mは金属イオン、好ましくはNi2+,Cu2+,Cr2+,Co2+,Zn2+を表す。Q1,Q2,Q3は各々Mで表される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。これらの配位化合物としては、例えばキレート科学(5)(南江堂)に記載されている配位化合物から選択することができる。L-は有機アニオン基を表し、具体的にはテトラフェニルホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオン等を挙げることができる。xは1、2又は3の整数を表し、yは1、2又は0を表し、zは1又は0を表すが、これらは上記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位かによって決定されるか、或いはQ1,Q2,Q3の配位子の数によって決定される。pは1又は2を表す。この種のメタルソースの具体例は米国特許第4,987,049号明細書に例示されたものを挙げることができる。
これらポストキレート型色素は、画像形成時には昇華型の少量の熱量で、染料層から染料受像層へ容易に転写し、染料受像層においては金属イオン含有化合物と反応してキレート色素となり、不動性で耐候性の優れた強固な色素となるものである。
染料受像層は、上記の高分子材料、金属イオン含有化合物の他に、添加剤としては、酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、フィラー(無機微粒子、有機樹脂粒子)などを添加してもよい。また増感剤として可塑剤、熱溶剤などを挙げることができる。
染料受像層の形成方法は、リバースコート法、ロールコート法、グラビアコート法、押出法、ダイコーター法などの各種塗工方法を用いることができる。染料受像層の塗工量は、但し染料受像層を塗工して固化後の塗工量で、0.10〜20g/m2であり、好ましくは0.20〜5.0g/m2である。
(蛍光発光印刷部)
カード状印画物における染料受像層の上に、紫外線照射により蛍光発光する印刷部である蛍光発光印刷部6を有する構成である。ただし、上記の紫外線吸収層は、少なくとも蛍光発光印刷部の下の位置に有する条件を満足する。蛍光発光印刷部は、バインダーに蛍光顔料又は蛍光染料を加えたインキで、印刷形成することができる。その使用する蛍光顔料又は蛍光染料は、太陽光、電灯光、紫外線などにより刺激されてエネルギーを吸収し、刺激中にそのエネルギーを光に変えて発光(蛍光)する性質を有するものである。蛍光顔料は、主に無機系の蛍光体材料であり、Ca、Ba、Mg、Zn、Cdなどの酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩などの結晶を主成分とし、Mn、Zn、Ag、Cu、Sb、Pbなどの金属元素もしくはランタノイド類などの希土類元素を活性剤として添加して焼成して得られる顔料である。これら無機系の蛍光体材料の具体的化合物としては、例えば、タングステン酸カルシウム、タングステン酸マグネシウム等の酸化物系、或いは硫化カルシウム・ビスマス、硫化亜鉛・銀、硫化亜鉛・銅、硫化亜鉛・金・アルミニウム等の複合硫化物系、酸化亜鉛・亜鉛、バナジウム酸イットリウム・ユーロピウム、酸化イットリウム・ユーロピウム、硫酸化イットリウム・ユーロピウム、硫酸化イットリウム・テルビウム、硫酸化ガドリニウム・テルビウム、硫酸化ランタン・テルビウム、酸臭化ランタン・テルビウム等の複合酸化物系等の蛍光体材料が挙げられる。
また、蛍光染料は、有機系の蛍光体材料であり、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル酸、イミダゾロン等の誘導体、フロオレセイン、エオシン等の色素、アントラセン等のベンゼン環を持つ化合物などが挙げられる。有機蛍光顔料は、上記蛍光染料をアクリル樹脂、メラミン樹脂等の透明な合成樹脂に溶解して粉体化して蛍光顔料としたものを使用する。有機蛍光顔料としては、水系又は非水系において乳化剤や安定化剤を使用し、蛍光顔料の存在下で重合するか、又は乳化重合物を蛍光顔料で染着する、いわゆる乳化重合法によって得られる顔料として、例えばシンロイヒ社よりシンロイヒ・カラーベースSW−10シリーズや、同SP−10シリーズ、SF−5000シリーズ、SF−8000シリーズ等として上市されている。また、樹脂及び蛍光顔料を溶融混和後、冷却固化し得られた塊を粉砕する、いわゆる塊状樹脂粉砕法によって得られる顔料として、例えば日本触媒化学工業社よりエポカラーFPシリーズとして上市されている。上記の蛍光染料又は蛍光顔料の平均粒径は、0.1〜1.0μm程度の超微粒子で使用することが好ましい。
蛍光発光印刷部を形成するための層は、蛍光発光印刷層として各種パターン、文字等で表現されるが、上記の蛍光顔料又は蛍光染料は蛍光発光印刷層中に、20〜70質量%、より好ましくは30〜60質量%添加することが望ましい。20%以下では充分な蛍光発光性が得られず、70%以上では転写感度が低下してしまう。
バインダーとして熱可塑性樹脂が使用され、具体的には、セルロース系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン、塩化ゴム、スチレン−ブタジエンゴム等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。また、これらの樹脂の共重合体や変性物も使用できる。
バインダーとして、熱溶融性物質であるワックスを使用することができる。ワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが挙げられる。このなかで、特に融点が50〜85℃であるものが好ましい。50℃以下であると、保存性に問題が生じ、又85℃以上であると印字の感度不足になる。上記ワックスは、熱可塑性樹脂に添加して使用されることが、蛍光発光印刷層を、基材から剥離可能に設けたインクリボンを用い、染料受像層上に蛍光発光印刷層を熱転写して形成することができる点で好ましい。
蛍光発光印刷層の形成は、上記のインクリボンを用いた熱転写方式で形成する、あるいはインクジェット記録により形成する、あるいは蛍光発光印刷層用インキを凸版印刷等の公知の印刷方式で形成することができる。インクリボンを用いた熱転写方式で、供給する電気信号を変化させるだけで、簡単に、任意のパターン、絵柄などで蛍光発光印刷層を設けることができるので、好ましく行われる。
インクリボンとして、基材上に剥離可能に蛍光発光印刷層を形成する場合、上記のような蛍光顔料(蛍光染料)、バインダーと、さらに、これに必要に応じて水、有機溶剤等の溶媒成分を配合調整した蛍光発光印刷層形成用塗工液を、従来公知のグラビアダイレクトコート、グラビアリバースコート、ナイフコート、エアコート、ロールコート等の方法により、蛍光発光印刷層を形成することができる。蛍光発光印刷層の塗工量は、但し蛍光発光印刷層を塗工して固化後の塗工量で、0.5〜20g/m2程度、好ましくは1.0〜10g/m2を設ける。乾燥塗膜が、0.5g/m2未満の場合、充分な蛍光色相が得られず、また、その乾燥塗膜が20g/m2を越えた場合、印字転写の際に、高エネルギーが必要となり、特殊な熱転写プリンターでしか印字できない、または、印字の感度不足となる。
(クッション層)
カード状印画物の白色基材と染料受像層との間に、クッション層7を設ける。このクッション層は、白色基材と染料受像層との接着性を高める接着層として、また染料受像層に金属イオン含有化合物を含む場合は、その金属イオン含有化合物が白色基材側に拡散(移行)することを防止する、またその金属イオン含有化合物と反応してキレートを形成する昇華性色素が、染料受像層から白色基材側に拡散(移行)することを防止し、カード状印画物における熱転写画像の滲みなどを防止する層として、また硬い材質で構成することが多い白色基材の上の染料受像層に、熱転写画像を形成する際、受像シートとサーマルヘッドとの接触を良くして、熱転写画像の画質を高めるために、クッション性を有する層として、各種の機能をもたせることができる。クッション層は、単層で設ける、あるいは上記の機能を分担するように、複数層で構成することもできる。またクッション層に、前記紫外線吸収剤を含有させて、前記の紫外線吸収層を兼ねる構成にすることもできる。
クッション層は、活性放射線硬化樹脂を含有することが好ましい。上記の活性放射線硬化樹脂とは、活性放射線硬化性化合物を含有する組成物が硬化した樹脂を意味する。上記の活性放射線硬化樹脂は、軟質の樹脂であり、すなわち、白色基材よりも引張弾性率が低く、活性放射線硬化樹脂からなるクッション層における引張弾性率(ASTM D790)が196〜1960N/mm2であるものが好ましい。このクッション層は、白色基材上に塗工あるいは貼合されて、形成されることが好ましい。クッション層の塗工量は、但しクッション層を塗工して固化後の塗工量で、3〜50g/m2、好ましくは5〜30g/m2、より好ましくは5〜20g/m2である。塗工する場合、リバースコート法、ロールコート法、グラビアコート法、押出法、ダイコーター法などの各種方法を用いることができる。
活性放射線硬化性樹脂は、付加重合性または開環重合性を有する化合物を含有する組成物の活性放射線、例えば紫外線(UV)、電子線(EB)などの照射により硬化する樹脂である。尚、活性放射線は、活性放射線硬化性樹脂に対して、化学的に作用させて重合を促進させる放射線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線などを意味する。上記の付加重合性化合物とは、ラジカル重合性化合物、例えば特開平7−159983号、特公平7−31399号等の各号公報明細書に記載されている光重合性化合物などが挙げられる。また、付加重合性化合物として、カチオン重合系の光硬化性化合物が知られており、可視光以上の長波長域に増感されたカチオン重合系の光硬化性化合物でもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。活性放射線硬化性樹脂がラジカル重合性化合物を含有する組成物から得られる場合には、ラジカル重合開始剤を併用する。その重合開始剤はラジカル重合可能なエチレン不飽和結合を有する化合物100質量部に対して0.01〜30質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
上記のラジカル重合開始剤、さらに光カチオン重合開始剤を含む光重合開始剤が使用でき、例えば、イルガキュアー127、イルガキュアー651、イルガキュアー184、ダロキュアー1173、イルガキュアー907、イルガキュアー369(以上、チバ・スペシャルティーケミカルズ社製);カヤキュアーDETX、カヤキュアーITX(以上、日本化薬社製);ベンゾフェノン、アセトフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル等であり、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明ではラジカル重合性化合物と、ラジカル重合開始剤の組み合わせで使用することが好ましく、さらにラジカル重合開始剤として、α−ヒドロキシアセトフェノン系の光重合開始剤であるイルガキュアー127(2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)が、反応性に優れていて、また皮膜強度が高く、特に好ましい。また、光硬化開始剤とともに、増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル等の脂肪族アミン、芳香族アミンを併用してもよい。
(樹脂層)
カード状印画物の染料受像層の上に、樹脂層を設けることで、熱転写時の熱転写シートの染料層との融着を防止する、あるいは転写した色素の逆転写を防止することができる。その樹脂層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸コポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アクリル酸エチル等のオレフィン系樹脂、及びそれらの変成物を含有して形成することができる。
ポリエチレン系樹脂の中でも、エチレン−アクリル酸変性ポリエチレン、ウレタン変性ポリエチレン、パラフィン変性ポリエチレン、低分子ポリエチレンが好ましく、特にエチレンアクリル酸変性ポリエチレン、低分子ポリエチレンが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、プロピレンとエチレン以外の他のα−オレフィンとの共重合体、変性ポリプロピレン等を挙げることができる。
ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とはいずれかのみを使用してもよいし、またポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とを混用してもよい。上記ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂は、その一部がウレタン変性されていてもよい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、上記ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の外に、軟化点100℃以上のポリプロピレンワックス及びポリエチレンワックス、ナトリウムアイオノマー、シリカ変性エチレン−アクリル酸樹脂等を挙げることができる。
樹脂層の塗工量は、但し樹脂層を塗工して固化後の塗工量で、0.03〜3g/m2であり、好ましくは0.10〜2g/m2である。樹脂層の形成方法は、上記のクッション層で説明した場合と同様である。
(絵柄層)
カード状印画物は、染料受像層あるいは樹脂層の上に、部分的に絵柄層を設けることが可能であり、その絵柄層は例えば、バーコード、マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなどで設けることができる。また、絵柄層は、日本印刷技術協会出版の「平版印刷技術」、「新・印刷技術概論」、「オフセット印刷技術」、「製版・印刷はやわかり図鑑」等に記載されている一般的なインキを用いて形成することができ、光硬化型インキ、油溶性インキ、溶剤型インキなどにより形成することができる。
また、カード状印画物の染料受像層あるいは樹脂層の上に、基材上に熱溶融性着色層を設けたインクリボンを用いて、熱転写方式で、供給する電気信号を変化させるだけで、簡単に、任意の文字、パターンなどで、カード所有者の個人情報などの記録が可能であり、好ましく行われる。
(保護層)
カード状印画物の熱転写画像、蛍光発光印刷部の設けられた側の最表面に、各種の耐久性を高めるために、保護層を設けることができる。この保護層は、カード状印画物の熱転写画像及び蛍光発光印刷部が形成された後に、保護層用塗工液を用いて塗工して形成できる。また、基材上に保護層を設けた保護層転写シートを用いて、カード状印画物の表面に、保護層を熱転写して形成することができる。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部又は%は質量基準である。
参考実施例1)
紫外線照射により蛍光発光する白色基材として、厚さ188μmの白色のポリエチレンテレフタレートフィルム(ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤含有)を用い、該基材の一方の面へ、グラビア印刷で、下記組成の紫外線吸収層形成用塗工液で、塗工量が(但し紫外線吸収層を塗工して固化後の塗工量で)、5.0g/m2になるように塗工し乾燥して、紫外線吸収層を形成した。
<紫外線吸収層形成用塗工液>
ポリビニルブチラール樹脂 8部
〔積水化学工業(株)製:エスレックBL−1〕
イソシアネート 1部
〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕
紫外線吸収剤 1部
(BASFジャパン(株)製:TINUVIN P)
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
上記の紫外線吸収層の上に、下記組成の染料受像層形成用塗工液で、塗工量が(但し染料受像層を塗工して固化後の塗工量で)、2.45g/m2になるように塗工し乾燥して、染料受像層を形成して、参考実施例1のカードを作製した。(図1参照)
<染料受像層形成用塗工液>
ポリビニルブチラール樹脂 6.0部
(積水化学工業(株)製、エスレックBX−1)
金属イオン含有化合物(下記の化学式1で示すメタルソース) 4.0部
メチルエチルケトン 80部
酢酸n−ブチル 10部
(実施例2)
参考実施例1で使用した紫外線照射により蛍光発光する白色基材の一方の面へ、グラビア印刷で、下記組成のクッション層形成用塗工液で、塗工量が(但しクッション層を塗工して固化後の塗工量で)、8.0g/m2になるように塗工し乾燥して、活性放射線硬化樹脂を主成分に含有するクッション層を形成した。但し、塗工後の活性放射線硬化性化合物は、90℃/30secで乾燥を行い、次いで水銀灯(300mJ/cm2)で光硬化を行なった。
<クッション層形成用塗工液>
ウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学社製:NKオリゴUA−160TM)
50部
アクリル酸エステルポリマー(新中村化学社製:バナレジンGH−5270)
30部
ウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学社製:NKオリゴUA1280T)
18部
2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(BASFジャパン(株)製:イルガキュアー127) 2部
メチルエチルケトン 100部
次いで、このクッション層上に、グラビア印刷で、図2に示すようなパターンで、参考実施例1で使用した紫外線吸収層形成用塗工液で、塗工量が(但し紫外線吸収層を塗工して固化後の塗工量で)、5.0g/m2になるように塗工し乾燥して、紫外線吸収層を形成した。さらに、その紫外線吸収層と、クッション層の上を覆うように、図2に示すように、染料受像層を、参考実施例1で使用した染料受像層形成用塗工液で、塗工量が(但し染料受像層を塗工して固化後の塗工量で)、2.45g/m2になるように塗工し乾燥して、染料受像層を形成して、実施例2のカードを作製した。(図2参照)
上記の参考実施例1及び実施例2のカードに対し、染料受像層に熱転写画像を形成するためのインクリボンを以下の条件にて作成した。
背面に耐熱スリップ層(厚み1μm)を有し、かつ表面にプライマー処理されている厚さ6μmのPETフィルム(東レ製、商品名ルミラー)を支持体として、下記組成のイエロー、マゼンタ、シアンの染料層をグラビア法により面順次に繰り返し塗工して、インクリボンを作製、用意した。
<染料層形成用塗工液(イエロー染料層、塗工量1.1g/m2(固化後))>
Y:下記の化学式で表される色素Y−1 3.0部
ポリビニルブチラール 5.5部
(電気化学工業(株)製 デンカブチラールKY−24)
エポキシ変性アクリル樹脂 1.0部
(東亜合成化学(株)製 レゼタGP−305)
ウレタン変性シリコーンオイル 0.5部
(大日精化工業(株)製 ダイアロマーSP2105)
メチルエチルケトン 80部
トルエン 10部
<染料層形成用塗工液(マゼンタ染料層、塗工量1.1g/m2(固化後))>
上記イエロー染料層形成用塗工液組成の色素を、下記の化学式で表されるM−1にしたもの
<染料層形成用塗工液(シアン染料層、塗工量1.1g/m2(固化後))>
上記イエロー染料層形成用塗工液組成の色素を、下記の化学式で表されるC−1にしたもの
上記で作製した参考実施例1及び実施例2のカードと、上記のインクリボンの染料層を重ねて、インクリボンの背面側からサーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス幅0.3〜4.5m秒、ドット密度16ドット/mmの熱転写条件で熱転写を行うことにより、染料受像層に、階調性のある人物画像の熱転写画像を記録、形成した。
さらに、下記条件にて、蛍光発光印刷層を、基材から剥離可能に設けたインクリボンを作製、用意した。
厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし、その一方の面に、下記組成で剥離層を塗工量が(但し剥離層を塗工して固化後の塗工量で)、0.3g/m2になるように、グラビア印刷で形成した。
<剥離層形成用塗工液>
アクリル樹脂 20部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10部
メチルエチルケトン 35部
トルエン 35部
上記剥離層の上に、下記組成の蛍光発光印刷層形成用塗工液で、塗工量が(但し蛍光発光印刷層を塗工して固化後の塗工量で)、4.0g/m2になるように、グラビア印刷で蛍光発光印刷層を形成して、インクリボンを用意した。
<蛍光発光印刷層形成用塗工液>
蛍光ピンク顔料エマルジョン 40部
(シンロイヒ・カラーベースSP−17、固形分40%)
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン 15部
(中京油脂社製、レゼムEV3、固形分30%)
カルナバワックスエマルジョン(コニシ社製、固形分40%) 35部
パラフインワックスエマルジョン(コニシ社製、固形分40%) 20部
界面活性剤(旭硝子社製、サーフロンS132) 0.13部
50%イソプロパノール水溶液 30部
上記の熱転写画像の形成された参考実施例1及び実施例2の印画物の画像面と、上記の蛍光発光印刷層を有するインクリボンの蛍光発光印刷層側を重ね合わせ、サーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/mmの熱転写条件で熱転写を行うことにより、所定パターンの蛍光発光印刷部を記録、形成して、参考実施例1及び実施例2のカード状印画物を作製した。(参考実施例1は図1のカード状印画物の構成を参照、実施例2は図2のカード状印画物の構成を参照)
参考実施例3)
参考実施例1で使用した紫外線照射により蛍光発光する白色基材の一方の面へ、参考実施例1で使用した紫外線吸収層形成用塗工液で、グラビア印刷で、塗工量が(但し紫外線吸収層を塗工して固化後の塗工量で)、5.0g/m2になるように塗工し乾燥して、紫外線吸収層を形成した。さらに、その紫外線吸収層の上に、グラビア印刷で、実施例2で使用したクッション層形成用塗工液で、塗工量が(但しクッション層を塗工して固化後の塗工量で)、8.0g/m2になるように塗工し乾燥して、クッション層を形成した。但し、塗工後の活性放射線硬化性化合物は、90℃/30secで乾燥を行い、次いで水銀灯(300mJ/cm2)で光硬化を行なった。
上記のクッション層の上に、参考実施例1で使用した染料受像層形成用塗工液で、塗工量が(但し染料受像層を塗工して固化後の塗工量で)、2.45g/m2になるように塗工し乾燥して、染料受像層を形成した。この染料受像層に、上記の参考実施例1及び実施例2で人物画像の記録、形成した条件と同じように、人物画像を形成した。さらに、染料受像層に、上記の参考実施例1及び実施例2で蛍光発光印刷部を記録、形成した条件と同じようにして、星型の蛍光発光印刷部を形成した。
また、下記条件の基材上に熱溶融性着色層を設けたインクリボンを用いて、個人情報記録部を、染料受容層の上に、熱転写により形成した。さらに、この熱転写画像、蛍光発光印刷部、個人情報記録部が形成されたカード全面を覆うように、特願2011−216440の実施例で記載された保護層の転写箔を用いて、保護層を転写して形成し、参考実施例3のカード状印画物を作製した。(図3(1)、(2)のカード状印画物の構成を参照)
<熱溶融性着色層形成用塗工液>熱溶融性着色層、塗工量2g/m2(固化後)
カルナバワックス 1部
エチレン−酢酸ビニル共重合体 1部
(三井デュポンケミカル社製:EV40Y)
カーボンブラック 3部
フェノール樹脂(荒川化学工業(株)製:タマノル521) 5部
メチルエチルケトン 90部
(実施例4)
参考実施例1で使用した紫外線照射により蛍光発光する白色基材の一方の面へ、参考実施例1で使用した紫外線吸収層形成用塗工液で、グラビア印刷で、図3(3)に示す碁盤目状のパターンで、塗工量が(但し紫外線吸収層を塗工して固化後の塗工量で)、5.0g/m2になるように塗工し乾燥して、紫外線吸収層を形成した。さらに、その紫外線吸収層の上及び白色基材の上で、カード全面を覆うように、グラビア印刷で、実施例2で使用したクッション層形成用塗工液で、塗工量が(但しクッション層を塗工して固化後の塗工量で)、8.0g/m2になるように塗工し乾燥して、クッション層を形成した。但し、塗工後の活性放射線硬化性化合物は、90℃/30secで乾燥を行い、次いで水銀灯(300mJ/cm2)で光硬化を行なった。
上記のクッション層の上に、参考実施例1で使用した染料受像層形成用塗工液で、塗工量が(但し染料受像層を塗工して固化後の塗工量で)、2.45g/m2になるように塗工し乾燥して、染料受像層を形成した。この染料受像層に、上記の参考実施例1及び実施例2で人物画像の記録、形成した条件と同じように、人物画像を形成した。さらに、染料受像層に、参考実施例3で個人情報記録部の記録、形成した条件と同じように、個人情報記録部を形成した。さらに、この熱転写画像、個人情報記録部が形成されたカード全面を覆うように、参考実施例3で保護層を形成した条件と同じように、保護層を形成した。さらに、その保護層の上に、上記の参考実施例1及び実施例2で蛍光発光印刷部を記録、形成した条件と同じようにして、星型の蛍光発光印刷部を形成し、実施例4のカード状印画物を作製した。(図3(3)、(4)のカード状印画物の構成を参照)
上記の参考実施例1で得られたカード状印画物は、白色基材全面に紫外線吸収層3が覆う形態で設けられているので、その白色基材の有する紫外線照射による蛍光発光性がなく、蛍光発光印刷部だけからの蛍光発光となり、その蛍光発光印刷部の隣接部との間のコントラストが高く、視認性に優れたものであった。さらに人物の熱転写画像を有するもので、偽造防止性を有するものであった。また、実施例2で得られたカード状印画物は、参考実施例1のカード状印画物と比べ、クッション層を有するため、人物の熱転写画像及び蛍光発光印刷部がより鮮明なものであった。また、実施例2のカード状印画物は、紫外線吸収層の有していない箇所で、白色基材からの蛍光発光が生じ、蛍光発光印刷部からの蛍光発色のピンク色相と、白色基材からの蛍光発光の青白の色相が異なって、カード状印画物の偽造防止性が非常に高いものであった。
参考実施例3で得られたカード状印画物は、白色基材全面に紫外線吸収層3が覆う形態で設けられているので、蛍光発光印刷部と、その印刷部の隣接部との間のコントラストが高く、視認性に優れていた。また、人物の熱転写画像と、個人情報記録部を有し、蛍光発光印刷部と個人情報記録部が、カード状印画物の熱転写画像面の垂直方向に対して、部分的に重なっているので、そのカード状印画物は偽造防止性が高いものであった。
実施例4で得られたカード状印画物は、紫外線吸収層の有していない箇所で、白色基材からの蛍光発光が生じ、蛍光発光印刷部からの蛍光発色のピンク色相と、白色基材からの蛍光発光の青白の色相が異なり、かつ蛍光発光のパターンが単一ではなく、複数パターンを組み合わせているので、カード状印画物の偽造防止性が非常に高いものであった。さらに、実施例4で得られたカード状印画物は、熱転写画像と蛍光発光印刷部、蛍光発光印刷部と個人情報記録部が、カード状印画物の熱転写画像面の垂直方向に対して、部分的に重なっているので、カード状印画物の偽造防止性がより高いものであった。
1 カード状印画物
2 白色基材
3 紫外線吸収層
4 染料受像層
5 熱転写画像
6 蛍光発光印刷部(蛍光を発光する印刷部)
7 クッション層
8 個人情報記録部
9 保護層

Claims (3)

  1. 紫外線照射により蛍光を発光する白色基材上に、紫外線吸収層、染料受像層を順に有し、前記染料受像層は熱転写画像を有し、かつ前記染料受像層の上に、紫外線照射により蛍光を発光する蛍光発光印刷部を有し、前記紫外線吸収層は所定のパターン形状を有し、かつ少なくとも前記蛍光発光印刷部の下の位置に有し、
    前記白色基材の紫外線照射により蛍光発光する波長と、前記蛍光発光印刷部の紫外線照射により蛍光発光する波長が、異なっていることを特徴とするカード状印画物。
  2. 前記白色基材と染料受像層との間に、活性放射線硬化樹脂を主成分に含有するクッション層を有することを特徴とする請求項1に記載のカード状印画物。
  3. 前記熱転写画像と前記蛍光発光印刷部とが、カード状印画物の熱転写画像面の垂直方向に対して、部分的に重なっていることを特徴とする請求項1または2に記載のカード状印画物。
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