JP2019188722A - 感熱転写媒体 - Google Patents

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佑介 大島
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Abstract

【課題】個々の情報記録体に印字されている情報が真正であるかどうかの真偽判定が可能で、かつ改ざん等の不正行為の痕跡があるかどうかを判定することが可能な感熱記録媒体を提供する。【解決手段】基材11上に、色素を含む1つ以上のインク層12とプライマ層とが、それぞれパネル状に面順次に設けてなる感熱転写媒体10であって、プライマ層が、パターン状に形成されたプライマ層1P1と、ベタ柄からなるプライマ層2P2との2つのパネルからなる。【選択図】図1

Description

本発明は、パスポートやIDカードなどに代表される個人認証媒体を作成するための感熱転写媒体に関する。
運転免許証、パスポートなどに代表される個人認証媒体をはじめ、クレジットカード、通帳などセキュリティ性の求められる情報記録体は、広く用いられており、これらの情報記録体を作成する手法として、感熱転写媒体(インクリボン等)を用いる方法が知られている。
感熱転写媒体を用いた画像形成法は、カラー画像の形成が可能であり、顔写真などを情報記録体に設ける手段として、広く用いられている。
一般にパスポート、運転免許証、IDカードのような個人認証媒体などは、悪意ある第三者にとって偽造あるいは改ざんの対象となることが多く、単に顔写真画像を設けるだけではなく、偽造防止などのセキュリティ対策を求められることが多いと言える。
そこで、簡便な機器による判別を実施可能とする手段として、例えば特許文献1では、オフセット印刷などの従来公知の印刷技術を用いて、蛍光物質を含有した無色の蛍光インクをカードに印刷し、潜像を形成することが提案されている。
しかし、このような方法では、ある種のカードに対して共通の潜像画像を形成するのに適しており、使用されているカード基材が本物であるかどうかの識別には良いが、発行されたカードの表示内容が本物かどうかを判別することができない。
また、特許文献2では、情報を印字したカードの表面に、接着層を介して透明保護層を設けるというもので、その際の接着層及び/または保護層が、カードに印字された情報を実質的に隠蔽しない感光材料(蛍光染料など)を含有しているカード構成が提案されている。
この場合には、印字された情報を覆うように感光材料が設けられているため、印字されている情報を改ざんするためには、感光材料を取り去る必要があるため不正が発覚し易いということが言えるが、例えば顔写真情報を改ざんしようとする場合、本来の顔写真画像と共に除去された場合には、例え感光材料が含まれていなかったとしても、改ざんの結果として含まれていないのか、あるいは最初から含まれていなかったのか判断の難しい事態が生じる場合がある。
実用新案登録第3029273号公報 特開平3−159796号公報
本発明は、以上のような問題点を踏まえてなされたもので、個々の情報記録体に印字されている情報が真正であるかどうかの真偽判定が可能で、かつ改ざん等の不正行為の痕跡があるかどうかを判定することが可能な感熱記録媒体を提供しようとするものである。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基材上に、色素を含む1つ以上のインク層とプライマ層とが、それぞれパネル状に面順次に設けてなる感熱転写媒体であって、前記プライマ層が、パターン状に形成されたプライマ層1と、ベタ柄からなるプライマ層2との2つのパネルからなることを特徴とする感熱転写媒体である。
請求項2に記載の発明は、前記プライマ層1に形成されたパターンが、第三者に判別可能な記号、文字、数字あるいは絵柄などからなることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写媒体である。
請求項3に記載の発明は、前記プライマ層1ならびに前記プライマ層2の膜厚が、0.1μm以上4μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱転写媒体である。
請求項4に記載の発明は、前記プライマ層1が、光学機能性材料を添加してなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の感熱転写媒体である。
本発明によれば、パスポートやIDカードなどの個人認証媒体である情報記録体において、偽造や変造などの不正行為がなされたどうか判定の容易な情報記録体の作成を可能とする感熱転写媒体を得ることができる。
本発明の感熱転写媒体の例を示す平面図である。 図1におけるA−A’切断面の例を示す断面図である。 本発明の感熱転写媒体を用いた印字方法の例を示す概念図である。 本発明の感熱転写媒体を用いた印画物の例を示す平面図である。 本発明の感熱転写媒体を用いた印画物の断面例を示す断面図である。 本発明の感熱転写媒体を用いた印画物の偽造防止効果例を示す概念図である。 印画物に対し偽造しようとした例を示す平面図である。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明において適宜図面を参照するが、図面に記載された態様は本発明の例示であり、本発明はこれらの図面に記載された態様に制限されない。
図1は、本発明の感熱転写媒体(10)の例を示す平面図であり、図2は図1におけるA−A’切断面の例を示す断面図である。
図1では、基材(11)上に、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色素を含むインク層(12)、プライマ層1(P1)、プライマ層2(P2)が、面順次に設けられている様子を示している。
図1および図2から判る通り、プライマ層1(P1)は「NG」という文字状のネガパターンとして設けられており、プライマ層2(P2)はベタ柄として形成されている。
プライマ層1(P1)に設けられるパターンは、必ずしもネガパターンである必要はなく、ポジパターンで形成されてあっても何ら問題ない。
また、プライマ層1(P1)に設けられるパターンは、文字に限定されるものではなく、第三者にとって判別可能なものであればどの様なパターンでも良く、例えば、文字の他に、記号や数字、コード、絵柄などとして設けられてあっても良い。
本発明の感熱転写媒体(10)に用いることのできる基材(11)としては、従来、昇華転写型や溶融転写型用として一般に用いられているものを用いることができる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリイミド、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチックフィルムや、コンデンサペーパー、パラフィン紙等の紙類などを例示することができるが、特に好ましいのはポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系のフィルムである。
基材(11)の厚みとしては、2〜50μmのものを用いることができるが、より好ましくは、2〜l6μmである。
このような基材(11)には、状況に応じて、各種インク層が設けられる面とは反対側の面に耐熱滑性層などが設けられてあっても良いし、また任意の面に帯電防止用、易接着用、離型用などの各種処理あるいは機能層などが、全面あるいは任意の場所に施されてあっても良い。
図1に示したインク層(12)は、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4種類であるが、用途に応じて特別に調合した特色などのインク層が設けられてあっても何ら問題ない。
このようなインク層(12)は、昇華転写型、溶融転写型などいずれのタイプのものが用いられても良いが、個人認証などを目的とする用途においては、高い耐久性などの観点から、溶融転写型のタイプを好適に用いることができる。
溶融型のインク層(12)は、主に色素、バインダー樹脂、ワックス類などを含有している。
色素としては、無機顔料、有機顔料などを任意に選定して用いることができ、具体的には、例えば、カーボンブラックをはじめ、フタルイミド系イエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、スルホアミドイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ジケトピロロピロール、キノフタロン、イソインドリノン、ジアミノジアントラキノンなどを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
これらの色素は、1種類もしくは2種以上を組み合わせて用いられてもよく、状況に応じて染料などを添加して用いられてもよい。
また、バインダー樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂、ロジン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニルなどのビニル系樹脂などを例示することができるが、これらに限定されるものではなく、単独あるいは混合物または共重合体などの複合物として用いることができる。
ワックス類としては、カルナバワックス、キャンデリラワックスなどの植物系ワックス、蜜蝋などの動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックスといった天然ワックス、あるいはフィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックスなどの合成ワックスや酸化ワックス、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸金属塩などから任意に選定して用いることができる。
また、インク層(12)には必要に応じて、分散剤などの各種添加剤が加えられてあっても何ら問題ない。
プライマ層1(P1)ならびにプライマ層2(P2)は、実質的に透明な熱可塑性樹脂であれば、いずれも用いることができ、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ塩化ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などビニル系樹脂、塩素化ポリオレフィン、エチレン−アクリル共重合体、ロジン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではなく、また各熱可塑性樹脂を単独あるいは混合物、更には共重合物などの複合物として用いることができる。
プライマ層1(P1)とプライマ層2(P2)には、状況に応じて、無機系フィラー類、有機系フィラー類などの他に、ワックス類、界面活性剤、レベリング剤などが添加されてあっても何ら問題ない。
上述のような、プライマ層1(P1)とプライマ層2(P2)は、同様の樹脂材料が用いられてあっても良いし、それぞれ異なる材料が用いられてあっても良い。
このようなプライマ層1(P1)とプライマ層2(P2)の膜厚は、0.1μm以上4μm以下であることが望ましい。
また、プライマ層1(P1)には、光学機能材料が添加されてあっても良く、光学機能材料としては、特殊光を照射した際に、照射された波長とは異なる波長の光を発光するものや、特殊光を吸収するものなどを例示することができる。
特殊光としては、紫外線領域や赤外線領域の光が好適に用いられる。
紫外光の照射により励起し、可視光領域の光を発光する発光材料としては、例えば無機蛍光顔料、有機蛍光顔料などを例示することができ、無機系の蛍光材料の例としては、希土類金属で賦活した材料などが知られており、ツリウム賦活バナジン酸イットリウムやツリウム賦活タングステン酸カルシウム、ユーロピウム賦活バナジン酸イットリウム等の各種材料が知られている。
また、有機系の蛍光材料としては、クマリン類、ベンゾオキサジン誘導体、ユーロピウム錯体等を例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
この他にも、CaWO、ZnSiO:Mn、Y:Eu、MgAs11:Mn、Y3Al5O12:Ce、ZnS:Ag、ZnO:Zn、GdS:Tb、YS:Eu、SrAl:Eu,Dy等の無機蛍光顔料やベンゾオキサジン誘導体、ユーロピウム錯体等の有機蛍光染料および有機金属錯体などを使用することができる。
長波長紫外光および短波長可視光線(350nm〜420nm)で励起する蛍光体としては、蛍光色が青色のBaMgAl1627:Eu,(Sr,Ca,Ba)(POCl:Eu、緑色のBaMgAl1627:Eu,Mn,ZnGeO:M
nや、赤色のY2O2S:Eu、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mnなどがある。
これらの3色の蛍光体を任意の割合で混合することによって、長波長紫外線および短波長可視光線で多くの発光色を作ることが知られている。
赤外光を可視光に変換する蛍光材料として、輝尽蛍光体などを例示することができる。輝尽蛍光体の例としては、硫化カルシウム(CaS)にユーロピウム(Eu)およびサマリウム(Sm)を添加した赤外輝尽蛍光体(CaS:Eu,Sm)などがある。
また、1つの活性イオンに複数のフォトンが作用し、より高いエネルギー順位に励起されることによって発光が起こるアップコンバージョン型の蛍光材料を用いることにより、赤外光の照射により、照射光よりも波長の短い可視光領域の発光を得ることができる。
このようなアップコンバージョン型の蛍光材料としては、Ca、Ba、Mg、Zn、Cdなどの酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩などの結晶を主成分とし、Mn、Zn、Ag、Cu、Sb、Pbなどの金属元素もしくはランタノイド類などの希土類元素を活性剤として添加して焼成して得られる顔料などを例示することができる。
上述のような各種蛍光材料を単独あるいは2つ以上の混合物として、プライマ層2(P2)に含むことが可能である。
次いで、紫外線領域の光を吸収する材料としては、例えば、有機系化合物の例として、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、あるいはベンゾフェノン誘導体等を側鎖に持つペンダントポリマーなどを例示することができる。
また、無機系の材料としては、紫外線領域に吸収を持つ無機微粒子、超微粒子金属酸化物などを例示することができ、具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、珪素化合物などを挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
赤外領域の光を吸収する材料としては、例えば、無機系の材料として、Nd、Yb、In、Sn等の金属およびこれらの酸化物、硫化物、ハロゲン化物などの化合物、およびこれらの複合物、下記の式(1)で示される複合タングステン酸化物などを例示することができる。
… (1)
式中のMとしては、例えばCs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snなどのうち、1種以上の材料を含むものである。
また、赤外領域の光を吸収する有機材料の例としては、シアニン系色素、クロコニウム系色素、アズレニウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノン系色素、チオピリリウム系色素、ジチオール金属錯体系色素、アントラキノン系色素、インドアニリン金属錯体系色素、分子間CT色素等を例示することができる。
上述の様な光吸収材料は、単独で用いられても良いし、2種以上の混合物などとして用いられても良い。
このような光学機能材料をプライマ層1(P1)に添加することにより、紫外線や赤外
線などの特殊光を照射することで、通常の環境下では目視で観察できなかった画像を視認ないし機械読取することが可能となり、セキュリティ性をより高めることが可能となる。
また、後述するような改ざん行為がなされた場合にも、特殊光照射時に本来確認されるべき画像があるかどうかを確認することによって、改ざんの有無を判定することが可能となる。
図3は、上述のようにして得られた感熱転写媒体(10)を用いて、印画物を作製するための印画方法の例を示す概念図である。
図3では、感熱転写媒体巻出部(15)より感熱転写媒体(10)が巻き出され、支持体上に剥離可能にオーバーレイ層を設けた中間転写箔(20)と対向配置して、サーマルヘッド(30)によってインク層(12)をオーバーレイ層上に転写して画像形成し、少なくともインク層(12)によって形成された画像領域を含む領域を覆うようにプライマ層1(P1)を転写し、少なくともプライマ層1(P1)が転写された領域を覆うようにプライマ層2(P2)を転写した後、被転写体(33)に対し、熱ロール(31)を用いて、形成された画像をオーバーレイ層も含めて転写する中間転写方式を例示している。
ここで、プライマ層1(P1)とプライマ層2(P2)の転写順は、必ずしもこの順に転写形成する必要はなく、プライマ層2(P2)を先にインク層(12)によって形成された画像領域を含む領域を覆うように形成されてあっても良い。
図4は、このようにして画像を形成した情報記録媒体(40)の例を示す平面図である。
図4では、情報記録体(40)における個人情報印字領域(43)に、顔写真画像からなる第1画像形成部(41)と、氏名、生年月日、個人番号などに代表されるような文字情報からなる第2画像形成部(42)が設けられている。
図4では、個人情報印字領域(43)を例示するために、破線を設けているが、実施にはこのような破線は表示されない。
悪意ある第三者が、このような情報記録体(40)を改ざんして悪用しようとする場合には、第1画像形成部(41)および/または第2画像形成部(42)の情報を書き換える必要がある。
情報書き換えに当たり、本来の情報を除去する手段として、例えば、粘着テープなどを用いて、個人情報印字領域(43)に設けられた第1ならびに第2画像形成部(41、42)の情報を剥がし取る方法などが考えられる。
図5ならびに図6は、このような行為を例示する断面図である。図5では、被転写体基材(51)上に、プライマ層1(P1)ならびにプライマ層2(P2)からなるプライマ層(52)を介して、印画された画像を構成する転写インキ層(53)、オーバーレイ層(54)が設けられた印画物(50)が示されている。
ここで、被転写体基材(51)に用いられる材料としては、紙などの他に、ポリ塩化ビニル樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレートサクシネートなどの生分解プラスチック類などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、これらの材料は、酸化チタンなどの体質顔料が添加されてあっても良いし、気泡やボイドなどを層内に内包していても何ら問題なく、更には単一の層として用いても良いし、1種以上の材料からなる積層体として用いられていても良い。
また被転写体基材(51)は、いずれかの層に印刷層やコーティング層、更には磁気記録層、ICチップやアンテナなどが設けられてあっても何ら問題ない。
オーバーレイ層(54)は、単独の層であっても良いし、剥離性保護層、中間層、受像層などが積層された構成であっても良い。
積層構成とした場合の剥離性保護層は、オーバーレイ層(54)をオーバーレイ基材、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムなどから剥離し易くすると伴に、被転写体基材(51)に転写した後に、保護層として機能するものである。
剥離性保護層は、樹脂と剥離性材料などから形成することができ、樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ゴム系樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂はなどを使用することができ、剥離性材料としては、フッ素樹脂パウダー、ポリエチレンパウダー、動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸金属塩などが使用できる。
中間層としては、印画物(50)の耐久性を向上させるための層や偽造防止効果を高める光学的可変素子(OVD;Optical Variable Device)などを設けることができる。
耐久性を向上させるための層としては、用途に応じて熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂などを任意に選定して用いることができる。
また、中間層には、剥離層保護層や受像層などとの接着性を向上させるための接着層が別途設けられてあっても何ら問題ない。
中間層として、光学的可変素子を設ける場合には、例えばホログラムや回折格子などを例示することができる。
ホログラムや回折格子としては、リップマン型のものやレリーフ型などのいずれが用いられてもよいが、レリーフ型を用いる場合には、レリーフ構造形成層とレリーフ面に沿って形成された光反射層を有する。
レリーフ構造形成層は、各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、あるいは放射線硬化性樹脂などを使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等が例示できる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレートなどを例示することができる。
光反射層としては、Al、Cu、Ag、Au、Crなどの金属薄膜を任意のパターン状に形成する方法や、酸化チタンや硫化亜鉛などの誘電体薄膜を形成する方法、あるいは金属薄膜と誘電体薄膜の組合せたものなどを用いることができる。
金属や誘電体の薄膜を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法などの気相堆積法などを用いることができ、任意のパターンを形成する場合には、従来公知のエッチング法などを用いることができる。
受像層は、感熱転写媒体(10)を用いた画像が形成される層であり、インク層(12)、プライマ層(52)などの受容性を有する。
受像層の材料としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エポキシ樹脂等を例示することができ、これらの樹脂を単独あるいは混合物などとして利用することができる。
また、受像層には必要に応じて、フィラー類や紫外線吸収剤などが添加されてあっても良い。
図5に示した断面図からも判る通り、プライマ層(52)は、パターン状に形成されたプライマ層1(P1)とベタ柄のプライマ層2(P2)の積層構造からなり、プライマ層1(P1)に形成されたパターンに応じて、膜厚が異なる。
このため、オーバーレイ層(54)ならびに転写インキ層(53)を被転写体基材(51)から剥がし取ろうとする時、プライマ層(52)の剥離強度が部分的に異なることとなる。
よって、図6に示したように、印画物(50)のオーバーレイ層(54)側に粘着テープ(55)を圧着して、剥離を試みると、プライマ層1(P1)に形成されたパターンに応じて、オーバーレイ層(54)や転写インキ層(53)が剥がされる部分と剥がされない部分とが現れ、いわゆる脆性効果が発揮されることとなる。
従って、悪意ある第三者が印画物(50)の改ざんを試みようとしても、本来設けられている筈の画像の痕跡が残り、改ざんを困難なものとすることができる。
図7では、情報記録体(40)において、画像の改ざんを試み、第1画像形成部(41)ならびに第2画像形成部(42)の剥離行為がなされた場合の例を示している。
図7に示すように、粘着テープ(55)などを用いて無理やり画像を剥ぎ取ろうとしても画像の一部のみが剥離して、改ざん行為の痕跡を残すことが可能となる。
また、残された画像部分を機械的に削り取ろうとする行為に対しては、先の述べた様にプライマ層1(P1)に光学機能材料を添加することによって、不正行為の有無を判定することが可能となる。
以上のように、本発明の感熱転写媒体を用いることにより、個人認証媒体などの情報記録体に設けられた画像情報などを、偽造あるいは改ざんしようとすることを困難なものとすることができる。
10 … 感熱転写媒体
11 … 基材
12 … インク層
Bk … ブラック
C … シアン
M … マゼンタ
Y … イエロー
P1 … プライマ層1
P2 … プライマ層2
15 … 感熱転写媒体巻き出し部
16 … 感熱転写媒体巻き取り部
20 … 中間転写箔
25 … 中間転写箔巻き出し部
26 … 中間転写箔巻き取り部
30 … サーマルヘッド
31 … 熱ロール
32 … プラテンローラ
33 … 被転写体
40 … 情報記録体
41 … 第1画像形成部
42 … 第2画像形成部
43 … 個人情報印字領域
50 … 印画物
51 … 被転写体基材
52 … プライマ層
53 … 転写インキ層
54 … オーバーレイ層
55 … 粘着テープ
60 … 画像剥離部

Claims (4)

  1. 基材上に、色素を含む1つ以上のインク層とプライマ層とが、それぞれパネル状に面順次に設けてなる感熱転写媒体であって、
    前記プライマ層が、パターン状に形成されたプライマ層1と、ベタ柄からなるプライマ層2との2つのパネルからなることを特徴とする感熱転写媒体。
  2. 前記プライマ層1に形成されたパターンが、第三者に判別可能な記号、文字、数字あるいは絵柄からなることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写媒体。
  3. 前記プライマ層1ならびに前記プライマ層2の膜厚が、0.1μm以上4μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱転写媒体。
  4. 前記プライマ層1が、光学機能性材料を添加してなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の感熱転写媒体。
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