JP3833665B2 - 記録物、記録方法、及び記録物の読み取り装置 - Google Patents

記録物、記録方法、及び記録物の読み取り装置 Download PDF

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本発明は、記録物、記録方法、及び記録物の読み取り装置に関する。特に本発明は、紫外線の照射によって蛍光パターンを表示する記録物、当該記録物の記録方法、及び当該記録物の記録内容を読み取る読み取り装置に関する。
従来、蛍光材料層と紫外線吸収パターンにより、画像を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、同様の構成により、セキュリティーパターンを形成する技術も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003―82263号公報 特開2000―168243号公報
しかしながら、上記従来の技術では、紫外線の照射によって発光する蛍光パターンを一通りしか形成できず、記録あるいは表示する情報量が限られていた。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態において、紫外線が照射された場合に蛍光パターンを表示する記録物は、紫外線が照射されることによって発光する蛍光体と、蛍光体を内部に分散して、あるいは上面に積層して支持する支持体と、蛍光体の少なくとも一部を覆うように設けられ、紫外線吸収波長が互いに異なる複数の紫外線吸収層とを備え、複数の紫外線吸収層は、互いに独立した吸収パターンを形成している。これにより、紫外線の波長に応じて独立した蛍光パターンを表示することができる。
吸収パターンは、可視光に対して透明であることが望ましい。これにより、蛍光パターンは、紫外線吸収層が吸収する波長の紫外線を照射した場合に限って視認できる。あるいは、支持体、蛍光体、及び紫外線吸収層の色が可視光下で目視上同一であってもよい。これにより、記録内容に関する一定の秘匿性が確保される。
吸収パターンは、バーコードを形成していてもよい。これにより、バーコードで記録する情報量が増える。また、波長の異なる紫外線を照射しない限り全ての情報を読み取ることができないので、秘匿性が高まる。
吸収パターンは、2次元コードを形成していてもよい。これにより、2次元コードで記録する情報量が増える。また、波長の異なる紫外線を照射しない限り全ての情報を読み取ることができないので、秘匿性が高まる。
複数の紫外線吸収層は、少なくとも一部が重なって設けられていてもよい。これにより、複数の独立した蛍光パターンを互いに重複した範囲に記録できる。従って、情報の記録密度が高まる。
支持体は、蛍光体の発光を紫外線吸収層と反対側の面に透過させてもよい。この場合、紫外線吸収層と反対側の面、即ち裏面からの読み取りが可能である。汚れが付着する可能性が表面よりも低い裏面から蛍光パターンを読み取ることによって、読み取り精度が向上する。
支持体は、紫外線吸収層と反対側の面に予め撥水加工が施されていてもよい。これにより、裏面の汚れが更に防止されるので、裏面からの読み取り精度が更に向上する。
記録物の両面は、ラミネート加工されていてもよい。これにより、記録後の汚れの付着による読み取り精度の低下が防止される。さらに、紫外線吸収層及び蛍光体が空気から遮断されるので、記録性能の劣化が抑えられる。
本発明の第2の形態によれば、紫外線が照射された場合に発光する蛍光パターンを記録する記録方法は、紫外線が照射されることによって発光する蛍光体が、上面に積層、あるいは内部に分散した支持体を準備する工程と、互いに異なる波長領域の紫外線を吸収する複数の紫外線吸収インクを、蛍光体の上方で互いに独立したパターンを形成するように、それぞれ支持体に向けて吹き付ける工程を備える。この様な方法によれば、インクジェットプリンタなどの一般に広く普及した記録手段を用いて、所望の蛍光パターンを容易に記録できる。
本発明の第2の形態によれば、紫外線を吸収する吸収パターンが蛍光体上に記録された記録物の記録内容を読み取る読み取り装置は、記録物に対して、波長の異なる紫外線を順次照射する照射部と、照射部が波長の異なる紫外線を記録物に照射するたびに、記録物が発する蛍光パターンを光学的に読み取る読取部と、読取部が読み取った蛍光パターンを解読し、解読結果を出力する解読部とを備える。これにより、照射部が照射する紫外線の波長に応じた蛍光パターンを発する記録物の記録内容を確実に読み取り、出力することができる。
上記読み取り装置は、照射部及び記録物と外部とを光学的に遮断するシェードを更に有してもよい。これにより、照射部からの紫外線を外部に出射しないので安全性が高まる。また、外部からの光が記録物に到達しないので、読取部による読み取り精度が向上する。
上記読み取り装置は、記録物を載置する透明な載置部を更に有し、照射部と読取部とは、載置部に対して互いに反対側に設けられていてもよい。このような構成によれば、照射部と記録物と読取部とを同一線上にレイアウトすることができるので、装置のレイアウト効率が向上する。また、照射部及び読取部の位置がいずれも最適化しやすいので、読み取り精度が向上する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1、図2、図3は、本発明の一実施形態に係る記録物100の第1実施例を示す。図1は、記録物100を上面から見た状態を、図2は、図1の記録物100におけるX断面の一例を、図3は、X断面の他の例を示す。記録物100の用途は、例えば、情報を記録する用途、各種証明の用途、及び画像表示の用途等である。
記録物100は、紫外線が照射された場合に蛍光パターンを表示する。記録物100は、支持体10、蛍光体20、紫外線吸収層30、及び紫外線吸収層40を備える。蛍光体20は、例えば蛍光剤を含むインク又は塗料で形成され、紫外線が照射されることによって発光する。支持体10は、紙又は樹脂で形成され、図2に示すように、蛍光体20を上面に積層して支持する。支持体10は、図3に示すように、蛍光体20を内部に分散して支持してもよい。
紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40は、紫外線の照射に対して、蛍光体20の少なくとも一部を覆うように設けられている。紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40は、それぞれ異なる波長の紫外線を吸収する紫外線吸収剤を含み、互いに独立した吸収パターンを形成している。従って、紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40は、それぞれ独立したパターンで、互いに異なる波長の紫外線を吸収する。以上の構成により、記録物100は、照射される紫外線の波長に応じて独立した蛍光パターンを表示することができる。ここで。記録物100が表示する蛍光パターンは、紫外線吸収層が形成する吸収パターンとネガポジの関係にある。
紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40が形成する吸収パターンは、可視光に対して透明であることが望ましい。これにより、蛍光パターンは、紫外線吸収層30又は紫外線吸収層40が吸収する波長の紫外線を照射した場合に限って視認できる。従って、記録物100の記録内容に関する一定の秘匿性が確保される。あるいは、支持体10、蛍光体20、紫外線吸収層30、及び紫外線吸収層40の色が可視光下で目視上同一であってもよい。このような構成の場合にも、記録内容に関する一定の秘匿性が確保される。
紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40は、本実施例のように、少なくとも一部が重なって設けられていることが望ましい。この様な構成によれば、記録物100は、複数の独立した蛍光パターンを互いに重複した範囲に記録できる。従って、記録物100に記録する情報の記録密度が向上する。
記録物100の両面は、本図のようにラミネートフィルム12でラミネート加工されていることが望ましい。これにより、紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40による吸収パターンを形成した後に、当該吸収パターンの上面及び裏面に汚れが付着することが防止される。これにより、読み取り装置による読み取り精度の低下が防止される。さらに、紫外線吸収層30、紫外線吸収層40、及び蛍光体20が空気から遮断されるので、これらの性能劣化が防止される。従って、記録物100は、記録内容を長期間保持することができる。
図4は、紫外線を紫外線吸収層に照射した場合における、紫外線の波長と透過率の関係を示す。紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40に含まれる紫外線吸収剤は、以下の条件を満足するように選択する。まず、紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40の一方の最大吸収波長に相当する紫外線を、他方の紫外線吸収層がほとんど吸収しない、すなわち当該紫外線の大部分を透過することが要求される。さらに紫外線光源の特性上想定される波長のずれを考慮し、当該ずれの範囲の上限又は下限において、一方の紫外線吸収層が当該紫外線の大部分を吸収し、他方の紫外線吸収層が当該紫外線の大部分を吸収しないような特性を満足することが更に望ましい。紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40のそれぞれには、上記特性を満足するような最大吸収波長及び紫外線透過率を有する紫外線吸収剤を含有させる。ここで、透過率と吸収率の間には、(透過率)=1−(吸収率)の関係が成立する。
紫外線は波長の長い順からA波、B波、及びC波に分類される。それぞれA波は320nm〜380nm、B波は280nm〜320nm、C波は280nm以下の波長を有する。本実施例の紫外線吸収層30は、例えばA波の波長領域の中央部(350nm)付近に最大吸収波長を有する。このような紫外線吸収剤は、例えば特開2002−169020号公報に記載のUVP−3(表1)である。一方、紫外線吸収層40は、B波の波長領域の中央部(300nm)付近に最大吸収波長を有する。このような紫外線吸収剤は、例えば特公平7−53861号公報に記載のα−デヒドロアミノ酸誘導体(6頁下段)である。紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40は、280nm以下のC波の大部分を透過してもよい。
図5は、紫外線吸収層30の最大吸収波長の紫外線を図1の記録物100に照射した場合の蛍光パターンを示す。紫外線吸収層30の最大吸収波長の紫外線を記録物100に照射した場合、当該紫外線は、吸収パターンBを形成している紫外線吸収層40にはほとんど吸収されず、吸収パターンAを形成している紫外線吸収層30で大部分が吸収される。この結果、蛍光体20の吸収パターンAに覆われていない部分に、より多くの紫外線が到達し、本図に示すように吸収パターンAを除く部分が蛍光パターンAとして発光する。
図6は、紫外線吸収層40の最大吸収波長の紫外線を図1の記録物100に照射した場合の蛍光パターンを示す。紫外線吸収層40の最大吸収波長の紫外線を記録物100に照射した場合、当該紫外線は、吸収パターンAを形成している紫外線吸収層30にはほとんど吸収されず、吸収パターンBを形成している紫外線吸収層40で大部分が吸収される。この結果、蛍光体20の吸収パターンBに覆われていない部分に、より多くの紫外線が到達し、本図に示すように吸収パターンBを除く部分が蛍光パターンBとして発光する。この様にして、記録物100は、照射される紫外線の波長に応じて独立した蛍光パターンを表示することができる。
図7は、記録物100の記録内容を読み取る読み取り装置500の構成の一例を示す。読み取り装置500は、主要な構成として、照射部510、照射制御部518、読取部520、及び解読部540を備える。照射部510は、記録物100に対して、波長の異なる紫外線を順次照射する。読取部520は、照射部510が波長の異なる紫外線を記録物100に照射するたびに、記録物100が発する蛍光パターンを光学的に読み取る。解読部540は、読取部520が読み取った蛍光パターンを解読し、解読結果を出力する。この様な構成により、読み取り装置500は、照射される紫外線の波長に応じた蛍光パターンで発光する記録物100の記録内容を確実に読み取り、読み取り結果を出力することができる。
照射部510は、それぞれ波長の異なる紫外線を照射する複数の紫外線ランプ(512、514、516)を有する。複数の紫外線ランプ(512、514、516)のそれぞれは、照射制御部518による制御に応じて、それぞれ固有の波長の紫外線を順次出力する。紫外線ランプ512は、紫外線吸収層30の最大吸収波長である350nmの紫外線を中心に出力する。紫外線ランプ514は、紫外線吸収層40の最大吸収波長である300nmの紫外線を中心に出力する。紫外線ランプ516は、紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40でほとんど吸収されない波長の紫外線を照射する。
本実施例の読み取り装置500は、更に、載置部580、シェード560、及び走査ガイド522を備える。走査ガイド522は、読取部520が記録物100を走査しながら蛍光パターンを読み取る場合に、当該読取部520の運動を案内する。シェード560は、照射部510及び記録物100と、読み取り装置500の外部とを光学的に遮断する。シェード560を備えることにより、照射部510が照射する紫外線を読み取り装置500の外部に出射しないので安全性が高まる。また、外部からの光が記録物100に到達しないので、読取部520による読み取り精度が向上する。
本実施例の支持体10は、蛍光体20の発光を紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40と反対側の面、すなわち本図の下方に透過させる。従って、記録物100の下方から蛍光パターンを読み取ることができる。ここで、紫外線は透過性が高いので、紫外線吸収層30又は紫外線吸収層40の上面に多少の汚れが付着していても、照射部510から照射された紫外線は蛍光体20まで到達する。一方で、蛍光体20が発する可視光は、記録物100に付着した汚れによって透過率が大きく低下する。従って、汚れが付着する可能性が表面よりも低い裏面から蛍光パターンを読み取ることによって、蛍光パターンの読み取り精度の低下を抑制することができる。
このような記録物100に対応して、記録物100を載置する載置部580は、透明なガラス又はプラスチック板で構成される。そして読取部520は、載置部580を介して記録物100の裏面から蛍光パターンを読み取ることができる。照射部510と読取部520とを、載置部580に対して互いに反対側に設けることにより、照射部510と記録物100と読取部520とを同一線上にレイアウトすることができる。従って、記録物100のレイアウト効率が向上する。この場合、照射部510及び読取部520の位置がいずれも最適化しやすい。記録物100に対する照射部510の位置を最適化することによって、蛍光パターンを鮮明に発光させることができる。また、記録物100に対する読取部520の位置を最適化することによって、読取部520の正面で蛍光パターンを読み取らせることができる。従って、読取部520による読み取り精度が向上する。
この場合、支持体10には、紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40と反対側の面、すなわち本実施例の読取部520が蛍光パターンを読み取る裏面に、予め撥水加工が施されていることが望ましい。撥水加工は、ラミネート加工のように、フィルムを貼り付ける方式でもよいし、フッ素加工のように撥水剤を塗布する方式でも良い。このような撥水加工により、読取部520が蛍光パターンを読み取る裏面の汚れが更に防止されるので、読取部520の読み取り精度が更に向上する。当該撥水加工は、記録物100の両面に施してもよい。
解読部540は、照射制御部518及び読取部520の両方に接続しており、記録物100に照射する紫外線の波長を照射制御部518から取得し、当該紫外線の照射に応じた記録物100の蛍光パターンを読取部520から取得する。そして、照射制御部518から取得する紫外線の波長と読取部520から取得する蛍光パターンとを対応付けて記憶する。解読部540は、紫外線の波長に応じて記録物100が表示すべき蛍光パターンを予め記憶していてもよい。そして、読取部520から取得した蛍光パターンが当該表示すべき蛍光パターンと一致しているか否かに応じて、記録物100が真正であるか否かを判断してもよい。
図8は、記録物100の第2実施例を示す。図9は、2次元コード50のみに吸収される紫外線を、図10は、2次元コード60のみに吸収される紫外線を、それぞれ本実施例の記録物100に照射した場合の蛍光パターンを示す。以下、第1実施例と同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。本実施例の記録物100は、例えば証明の用途に用いられる証明書であり、波長の異なる紫外線を照射した場合に所定の蛍光パターンが表示されるか否かによって、当該証明書が真正であるか否かを判断することができる。
支持体10は、例えば紙又は樹脂であって、表面の少なくとも一部の範囲に蛍光体20が塗布されている。支持体10の蛍光体20が設けられていない範囲には文字情報が記録されている。蛍光体20の上面には、紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40によって、それぞれ2次元コード50及び2次元コード60が形成されている。紫外線吸収層30及び紫外線吸収層40は、バーコードを形成していてもよい。2次元コード50及び2次元コード60は、少なくとも一部が重なって形成されている。以上の構成によれば、一定の面積中に従来よりも多くの情報を2次元コードで記録することができる。また、波長の異なる紫外線を照射しない限り全ての情報を読み取ることができないので、2次元コード50及び2次元コード60で記録する情報の秘匿性が高まる。
記録物100に蛍光パターンを記録するには、例えば以下のような方法を用いる。まず、紫外線が照射されることによって発光する蛍光体20が、上面に積層、あるいは内部に分散した支持体10を準備する。上面に蛍光体20が積層した支持体10の例は、液状の蛍光体20を塗布して乾燥させた支持体10、及び蛍光体20を含有するフィルムを貼り付けた支持体10である。内部に蛍光体20が分散した支持体10の例は、蛍光体20を添加した透明樹脂で成形した薄板である。
次に、最大吸収波長が互いに異なる複数の紫外線吸収インクを、蛍光体20の上方で互いに独立したパターンを形成するように、それぞれ支持体10に向けて吹き付ける。例えば、まず、350nm付近に最大吸収波長を有する紫外線吸収インクAを、図9に示す2次元コード50を形成するように、蛍光体20の上面に吹き付ける。次に、300nm付近に最大吸収波長を有する紫外線吸収インクBを、図10に示す2次元コード60を形成するように、蛍光体20の上面に吹き付ける。このような方法によれば、インクジェットプリンタなどの一般に広く普及した記録手段を用いて、所望の蛍光パターンを容易に記録することができる。
このように記録された記録物100を、図7の読み取り装置500が読み取る動作を説明する。まず、記録物100が載置部580に載置され、シェード560が閉じられると、照射制御部518は、2次元コード50の最大吸収波長を出力する紫外線ランプ512を発光させる。読取部520は、紫外線ランプ512の光量が安定した状態で、記録物100の蛍光パターンを読み取る。このとき、読取部520は、走査ガイド522の案内に沿って移動することによって、記録物100の全体を漏れなく走査する。このとき、読取部520は、例えば図9の2次元コード50を除く部分の蛍光体20が発光した蛍光パターンを読み取る。読取部520は、読み取った蛍光パターンを解読部540に出力する。
解読部540は、読取部520から受信する蛍光パターンから2次元コード50を抽出する。そして2次元コード50の種別を認識し、認識した種別に応じたアルゴリズムで記録内容を解読する。解読部540はさらに、当該蛍光パターンの読み取り時に照射部510が照射していた紫外線の波長を、照射制御部518から取得する。そして、2次元コード50の解読結果を、当該紫外線波長に対応付けて記憶する。
次に、照射制御部518は、2次元コード60の最大吸収波長を出力する紫外線ランプ514を発光させる。読取部520は、例えば図10の2次元コード60を除く部分の蛍光体20が発光した蛍光パターンを読み取る。読取部520は、読み取った蛍光パターンを解読部540に出力する。解読部540は、読取部520から受信する蛍光パターンから2次元コード60を抽出する。そして2次元コード60の種別を認識し、認識した種別に応じたアルゴリズムで記録内容を解読する。解読部540はさらに、当該蛍光パターンの読み取り時に照射部510が照射していた紫外線の波長を、照射制御部518から取得する。そして、2次元コード60の解読結果を、当該紫外線波長に対応付けて記憶する。
次に、照射制御部518は、2次元コード50及び2次元コード60のいずれにも吸収されない波長の紫外線を出力する紫外線ランプ516を発光させる。これにより、蛍光体20が存在する部分の全体が発光する。従って、読取部520は、蛍光体20そのもののパターンを読み取る。解読部540は、読取部520から取得する蛍光パターンに2次元コードが含まれていないと判断する。解読部540はさらに、当該蛍光パターンを発光させた紫外線の波長を照射制御部518から取得する。そして、蛍光体20のパターンそのものを、当該紫外線波長に対応付けて記憶する。
解読部540は、記録物100に照射する紫外線の波長と、当該紫外線の波長に応じて記録物100が表示すべき蛍光パターンとを、予め対応付けて格納している。あるいは、2次元コード50又は2次元コード60の記録内容の一部に、当該対応付けが記録されていてもよい。照射制御部518は、照射部510による紫外線の照射が全て終了した場合、その旨を解読部540に通知する。解読部540は、当該通知を受けると、それまでの記憶内容を読み出し、照射部510が照射した波長と読取部520が読み取った蛍光パターンとの対応が、予め記録されていた紫外線波長及び蛍光パターンの対応と一致するか否かを判断する。そして一致した場合に、記録物100が真正であると判断し、当該判断結果を外部に出力する。解読部540は、判断結果を外部の情報処理装置、例えばパーソナルコンピュータ等に出力してもよい。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の記録物100、記録方法、及び読み取り装置500によれば、照射する紫外線の波長に応じて独立した蛍光パターンを記録、及び表示することができる。即ち、蛍光パターンで記録あるいは表示する情報量を単純な構成により増大させることができる。特に、複数の紫外線吸収層のそれぞれが吸収する波長に合わせて、異なる波長の紫外線をそれぞれ単独で記録物100に照射するということは、第3者には容易に実施することができない。従って、記録物100の記録内容の秘匿性を高めることができると共に、記録物100の複製を防止することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
記録物100の第1実施例を示す図である。 図1の記録物100におけるX断面の一例を示す断面図である。 図1の記録物100におけるX断面の他の例を示す断面図である。 紫外線吸収層に於ける紫外線の透過率と紫外線波長との関係を示す図である。 紫外線吸収層30の最大吸収波長の紫外線を図1の記録物100に照射した場合の蛍光パターンを示す図である。 紫外線吸収層40の最大吸収波長の紫外線を図1の記録物100に照射した場合の蛍光パターンを示す図である。 読み取り装置500の構成の一例を示す図である。 記録物100の第2実施例を示す図である。 2次元コード50の最大吸収波長の紫外線を図8の記録物100に照射した場合の蛍光パターンを示す図である。 2次元コード60の最大吸収波長の紫外線を図8の記録物100に照射した場合の蛍光パターンを示す図である。
符号の説明
10 支持体
12 ラミネートフィルム
20 蛍光体
30、40 紫外線吸収層
50、60 2次元コード
100 記録物
500 読み取り装置
510 照射部
512、514、516 紫外線ランプ
518 照射制御部
520 読取部
522 走査ガイド
540 解読部
560 シェード
580 載置部

Claims (13)

  1. 紫外線が照射された場合に蛍光パターンを表示する記録物であって、
    紫外線が照射されることによって発光する蛍光体と、
    前記蛍光体を少なくとも一部の領域の内部に分散して支持する支持体と、
    前記蛍光体の少なくとも一部を覆うように設けられ、紫外線吸収波長が互いに異なる複
    数の紫外線吸収層と
    を備え、
    前記複数の紫外線吸収層は、互いに独立した吸収パターンを形成している記録物。
  2. 前記蛍光パターンは、前記紫外線吸収層が吸収する波長の紫外線を照射した場合に限っ
    て視認できる、請求項1に記載の記録物。
  3. 前記吸収パターンは、可視光に対して透明である、請求項1に記載の記録物。
  4. 前記吸収パターンは、バーコードを形成している、請求項1に記載の記録物。
  5. 前記吸収パターンは、2次元コードを形成している、請求項1に記載の記録物。
  6. 前記複数の紫外線吸収層は、少なくとも一部が重なって設けられている、請求項1に記
    載の記録物。
  7. 前記支持体は、前記蛍光体の発光を前記紫外線吸収層と反対側の面に透過させる、請求
    項1に記載の記録物。
  8. 前記支持体は、前記紫外線吸収層と反対側の面に予め撥水加工が施されている、請求項
    7に記載の記録物。
  9. 前記記録物の両面は、ラミネート加工されている、請求項1に記載の記録物。
  10. 紫外線が照射された場合に発光する蛍光パターンを記録する記録方法であって、
    紫外線が照射されることによって発光する蛍光体が、少なくとも一部の領域の内部に分散された支持体を準備する工程と、
    互いに異なる波長領域の紫外線を吸収する複数の紫外線吸収インクを、前記蛍光体の上
    方で互いに独立したパターンを形成するように、それぞれ前記支持体に向けて吹き付ける
    工程と
    を備える記録方法。
  11. 紫外線が照射されることによって発光する蛍光体が少なくとも一部の領域の内部に分散され、紫外線を吸収する吸収パターンが前記蛍光体上に記録された記録物の記録内容を読み取る読み取り装置であって、
    前記記録物に対して、波長の異なる紫外線を順次照射する照射部と、
    前記照射部が前記波長の異なる紫外線を前記記録物に照射するたびに、前記記録物が発
    する蛍光パターンを光学的に読み取る読取部と、
    前記読取部が読み取った蛍光パターンを解読し、解読結果を出力する解読部と
    を備える読み取り装置。
  12. 前記照射部及び前記記録物と外部とを光学的に遮断するシェード
    を更に有する、請求項11に記載の読み取り装置。
  13. 前記記録物を載置する透明な載置部
    を更に有し、
    前記照射部と前記読取部とは、前記載置部に対して互いに反対側に設けられている、請
    求項11に記載の読み取り装置。
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