JP6094042B2 - ホログラム積層体、情報記録媒体 - Google Patents
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Description
上記した画像情報の赤外線読取の場合も同じく、よりセキュリティ性を高めることが望ましい。
これにより、赤外線蛍光層が画像情報に近くなり、赤外線での読取時に画像情報の輪郭がよりはっきりするので、読取が容易になる。
あるいは、前記赤外線を透過しかつ可視光を反射または吸収する材料を含む層の下に、前記赤外線蛍光層が設けられ、前記赤外線蛍光層の下に、基材層が設けられることも望ましい。
前者の場合、ホログラムの基材原反として一般的に流通している層構成のものをホログラム積層体の作成に利用できるので、製造時に都合がよいという利点があり、後者の場合、ホログラムが見やすく、ホログラムの目視による認証がしやすい利点がある。
これにより、ホログラム積層体を情報記録媒体上に容易に貼付することができる。
(ホログラムラベル等の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るホログラム積層体であるホログラムラベル1aについて示す図である。
ただし、赤外線透過・可視光反射/吸収層13はこれに限らず、赤外線を透過し、かつ可視光を反射もしくは吸収するような材料を含んでいればよい。例えば、ホログラムの見えをより向上させるために、金属薄膜を用いることも可能である。
一方、ホログラムラベル1aを貼付した情報記録媒体20に赤外線による励起光を照射することにより、情報記録媒体20の画像情報23の読取が可能である。以下、この赤外線を用いた読取について説明する。
図3は、ホログラムラベル1aが貼付された情報記録媒体20の画像情報23を読取るための読取装置の構成例を示す図である。
図3(a)に示すように、画像情報23の読取は、赤外線照射装置51、赤外線カメラ55、フィルタ53等で構成される読取装置50を用いて行われる。読取装置50による読取結果は、画像データとして赤外線カメラ55に接続された外部の情報処理装置57に入力され、画像処理および認証等の処理が行なわれる。
赤外線カメラ55は、励起光により励起されたホログラムラベル1aの赤外線蛍光層17の蛍光体から発光される赤外線を受光素子で受光し、各受光素子での受光量を画像上の輝度値に変換する赤外線撮像装置である。赤外線カメラ55は、赤外線領域に感度を有するものであれば、特に限られることはない。
フィルタ53としては、例えば、波長901nm以上の赤外線のみを透過するフィルタを用いることにより、赤外線照射装置51からの励起光をカットし、赤外線蛍光層17から発光した赤外線のみ赤外線カメラ55で受光し撮像を行うことができる。
また、このホログラムラベル1aは、画像情報23を基材21に印刷して情報記録媒体20を作成した後、目視されたくない画像情報23の部分に後から貼付するだけでよく、必要な部分の保護を容易に行える。
さらに、画像情報23と赤外線蛍光層17が近いので、赤外線での読取時に画像情報23の輪郭がよりはっきりし、画像情報23の読取も容易である。
次に、本発明の第2の実施形態について図5を参照して説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係るホログラムラベル1bについて示す図である。図5(a)は、ホログラムラベル1bの断面構成を示す図、図5(b)は、ホログラムラベル1bが貼付された情報記録媒体20を示す図である。
また、第2の実施形態のホログラムラベル1bでは、粘着層19、基材層11、およびBkの色の層である赤外線透過・可視光反射/吸収層13が隣接するが、このような層構成はホログラム用の基材原反として一般的に用いられているものの一つであるので、これを利用することができ製造時のコストダウンにつながるという効果もある。
図6は、本発明の第3の実施形態に係るホログラムラベル1cについて示す図である。図6(a)は、ホログラムラベル1cの断面構成を示す図、図6(b)は、ホログラムラベル1cが貼付された情報記録媒体20を示す図である。
また、ホログラム層15の直下に、ホログラムの反射吸収層として機能する赤外線透過・可視光反射/吸収層13が形成されているので、第2の実施形態に比べ、ホログラムが見やすいという利点もある。
(ホログラムラベルの構成)
図7は、本発明の第4の実施形態に係るホログラムラベル2aについて示す図である。
図に示すように、このホログラムラベル2aの層構成は第1の実施形態のホログラムラベル1aと同様であるが、その内部において、基材層11の赤外線蛍光層17側の面に画像情報31aが形成されている点で異なる。この画像情報31aは、前記の画像情報23と同様、カーボンを含んだ黒色のインキによる印刷を行い形成するが、これに限らず、赤外線を吸収する材料であれば、これを使用して画像情報31aを形成することができる。
この画像情報31aも、赤外線透過・可視光反射/吸収層13等によりホログラム層15側からは不可視であるが、前記と同様にして、赤外線を用いて読取ることができる。図9に画像情報31aを赤外線で読取った画像データ90aの例を示す。
画像情報31aの読取時には、前記と同様、赤外線による励起光をホログラムラベル2aに照射する。すると、ホログラム層15、赤外線透過・可視光反射/吸収層13、基材層11を透過した励起光により、赤外線蛍光層17の、画像情報31aが上部に形成された部分を除く部分が励起され赤外線を発光し、この赤外線が上記の層を透過するので、画像データ90a上で高輝度の部分として現れる。一方、画像情報31aの部分は励起光を吸収するので、画像データ90aで、周囲よりも低輝度の部分として強いコントラストで現れる。従って、前記と同様にこれを読取ることが可能である。
なお、ホログラムラベル2a内に画像情報を形成する位置は上記の例に限らない。図10の画像情報31b〜31hは、それぞれ、ホログラムラベル2a内に画像情報を形成可能な位置の例を示している。図に示すように、ホログラムラベル2aでは、その内部において、各層に画像情報を設けることが可能である。
例えば画像情報31bの場合、赤外線透過・可視光反射/吸収層13の上面に画像情報31bを形成した後、その下面に基材層11、赤外線蛍光層17、粘着層19を順次貼り合せ、最後に、ホログラム層15を赤外線透過・可視光反射/吸収層13の上面に貼り合せてホログラムラベル2aが形成できる。
なお、赤外線透過・可視光反射/吸収層13の上方で形成する画像情報31b、31cは、本実施形態において画像情報31b、31cの色が赤外線透過・可視光反射/吸収層13と同じ黒色であることから、この層が背景となることにより目視し難くなっている。
図11は、本発明の第5の実施形態に係るホログラムラベル2bについて示す図である。
ホログラムラベル2bは、第2の実施形態のホログラムラベル1bの層構成と同じであるが、その内部において、いずれかの層の上面または下面に、第4の実施形態と同様、赤外線を吸収する画像情報32a〜32hのいずれかが形成されたものである。
図12は、本発明の第6の実施形態に係るホログラムラベル2cについて示す図である。
ホログラムラベル2cは、第3の実施形態のホログラムラベル1cの層構成と同じであるが、その内部において、いずれかの層の上面または下面に、第4の実施形態と同様、赤外線を吸収する画像情報33a〜33hのいずれかが形成されたものである。
11………基材層
13………赤外線透過・可視光反射/吸収層
15………ホログラム層
17………赤外線蛍光層
19………粘着層
21………基材層
23、31a〜31h、32a〜32h、33a〜33h………画像情報
Claims (6)
- 赤外線を透過しかつ可視光を反射または吸収する材料を含む層と、
赤外線による励起光により励起され、励起光と異なるピーク波長の赤外線を発光する蛍光体を含む赤外線蛍光層とが、
ホログラム層の下に設けられ、
赤外線を吸収する材料で形成した画像情報を、内部且つ前記赤外線蛍光層の前記ホログラム層側とは反対の側のみに有することを特徴とするホログラム積層体。 - 前記赤外線を透過しかつ可視光を反射または吸収する材料を含む層の下に、基材層が設けられ、
前記基材層の下に、前記赤外線蛍光層が設けられることを特徴とする請求項1に記載のホログラム積層体。 - 前記赤外線を透過しかつ可視光を反射または吸収する材料を含む層が、前記赤外線蛍光層の下に設けられ、
前記赤外線を透過しかつ可視光を反射または吸収する材料を含む層の下に、基材層が設けられることを特徴とする請求項1に記載のホログラム積層体。 - 前記赤外線を透過しかつ可視光を反射または吸収する材料を含む層の下に、前記赤外線蛍光層が設けられ、
前記赤外線蛍光層の下に、基材層が設けられることを特徴とする請求項1に記載のホログラム積層体。 - 粘着層が最下層として設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のホログラム積層体。
- 赤外線を吸収する材料で形成した画像情報を有し、
赤外線を透過しかつ可視光を反射または吸収する材料を含む層と、赤外線による励起光により励起され、励起光と異なるピーク波長の赤外線を発光する蛍光体を含む赤外線蛍光層とがホログラム層の下に設けられたホログラム積層体が、前記画像情報の上に前記ホログラム層を上として付され、
前記赤外線蛍光層の前記ホログラム層側とは反対の側のみに、赤外線を吸収する材料で形成した画像情報を有することを特徴とする情報記録媒体。
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