JP6215231B2 - リゾチームのタグとしての使用 - Google Patents

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Description

組み換えポリペプチド及びタンパク質の発現と精製は、バイオテクノロジーの研究におけるルーチンな手法である。一般的に、精製プロセスには、原核細胞又は真核細胞中に所望のポリペプチドを発現させて、次いで、宿主細胞のその他の非タンパク性粒子とタンパク性粒子から分離するステップが含まれる。これによって、様々なタイプのクロマトグラフィを用いて、例えば、サイズ、電荷又は疎水性によって、所望の分子を精製する。
更なる特別な戦略は、対象となるポリペプチドに融合させたタグを使用することである。特定のタグは、対象となるポリペプチドのフォールディング、溶解度、安定性及び発現をサポートするのに使用することができるが、その他のタグは主に精製に使用される。これによって、所望のポリペプチドが原核細胞又は真核細胞中に融合構造で発現し、特定の抗体結合部位で検出される融合したタグを介して生成される。この種の精製戦略は、親和性クロマトグラフィと呼ばれる。
科学会で使用されている一つの精製タグは、例えばHisタグである。これによって、Hisタグに融合しているポリペプチドを、例えば、Hisタグに強い親和性がある固定化ニッケルイオン又はコバルトイオンを持つ精製カラムを用いて分離することができる。このタンパク質は、次いで、ニッケル又はコバルトの結合に対してHisタグと競合するイミダゾールと関連して、溶出プロセスでカラムから放出される。更なる例は、FlagタグとStrepタグである。これらは両方とも対象となるポリペプチドに融合し、それぞれ、例えば、抗体やストレプトアクチン(Streptactin)などのような、タグ特定抗原結合部の抗原として働く。生成に使用する(例えば、それぞれ、Flagタグ、Strepタグ、又はHisタグを介して)これらの結合部位(例えば、抗体、ストレプトアクチン(Streptactin)又は金属イオン)は、例えば、固相基体(例えば、メンブレイン、ビーズ)の上に固定化することができる。所定のタグ用に特定の結合部位に結合されたこれらの固相基体を用いて、タグ化ポリペプチドを、溶解物や馴化培地としての複合サンプルから容易に捕捉することができる。しかしながら、短ペプチドであるFlagタグ、Strepタグ、及びHisタグは、時に、特定のポリペプチド又はタンパク質の三次元構造にアクセスすることができず、したがって、精製に適さないことがある。更に、Strepタグを介しての哺乳類細胞培地の上澄からの精製は、大部分の培地でビオチン濃度が高いため、正常に機能しない。
ある種のより大きな球形タグは、発現が困難なポリペプチドのタンパク質としてのフォールディング、溶解度、及び発現をサポートすることができる。利用可能な遺伝子融合テクノロジィのほとんどは、大腸菌の発現と粗溶解物からの精製向けに開発されたものである。これらの融合タンパク質の例は、MBP(マルトース結合タンパク質)、GST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ)、及びSUMO(ユビキチン類似タンパク質;例えば、WO03/057174号参照)である。
SUMOタグは、もともと、原核細胞の発現用に設計されたものであり(例えば、SUMOpro(登録商標)発現キット、http://www.lifesensors.com)、その後、哺乳類細胞歯柘植尿に開発された(SUMOstar(登録商標)発現キット、http://www.lifesensors.com)。SUMOは、シャペロンとしても、タンパク質フォールディングの開始剤としても機能し、対象となるタンパク質の溶解度と発現レベルを改善する。Desumoylaseを使用することによって、対象となるタンパク質のN末端に融合したSUMOタグを除去して、タンパク質の天然N末端を産生する。対象となるタンパク質のC末端に対するSUMOタグの融合では、融合タグの除去はできない。SUMOタグに融合したターゲットタンパク質の精製では、SUMOタグは使用せず、Hisタグなどの精製タグを利用する必要がある。
哺乳類細胞発現用の代替法は、ヒンジ領域である、ヒトlgG1のCH2及びCH3ドメインを有するFcタグを使用することである。Fcタグは、特定のポリペプチドの発現、フォールディング、及び分泌をサポートするのに使用され、並行して、その精製用タグとしても使用される。Hisタグ及びFlagタグは低分子量の短ペプチドであり可溶性ポリペプチドとタンパク質の発現に適しているが、Fcタグは、200アミノ酸長以上のポリペプチドであり、特定の疎水性で溶解性がより低いタンパク質の発現をサポートする。しかしながら、比較的大きいFc部分は、ジスルフィド架橋凝集体を形成し、単離して生成した対象となるタンパク質の二量体形又は多量体形を作る。
その他の一般的な代替法は、それぞれ、グルタチオンとマルトースに結合する、GST(グルタチオンS−トランスフェラーゼ)とMBP(マルトース結合タンパク質)である。両タグともに、高分子量(>25kDa)であり、対象となるポリペプチド又はタンパク質の溶解度と安定性を大幅に上げる。しかしながら、両遺伝子融合システムともに、媒質の成分が、融合タグの結合パートナー、すなわち、グルタチオン又はマルトースに対する結合を阻止するため、調整した哺乳類細胞培地上澄から分泌したタンパク質のタンパク質精製に使用することはできない。更に、両融合タグとも哺乳類細胞の発現システム中で凝集する傾向があり、また、封入体を形成しやすい。
このように、例えば、Fcタグは哺乳類ポリペプチドとタンパク質の発現には適さないが、その他の入手可能なタグは、特定の有用性と欠点を有しており、ある種の特定のポリペプチドとタンパク質の発現及び/又は生成に適さない。総合すると、発現及び精製の質は、対象となるポリペプチド又はタンパク質の性質に依存するばかりでなく、使用するそれぞれのタグにも依存している。従って、最良の結果を得るには、特定のタグと、対象となる特定のポリペプチド又はタンパク質の組み合わせが重要ではあるが、予測することが非常に難しい。結果的に特定の困難な組み換えポリペプチドとタンパク質の発現と精製を可能にする、あるいは品質を改善する新規で使いやすいタグが、常に求められている。本出願に開示した方法は、リゾチームをタグとして使用することによってポリペプチドとタンパク質を発現させ生成する効率的な方法を提供するものである。
本開示は、モノマーポリぺプチドとタンパク質を発現させ、精製する方法を提供する。本開示により、この分野で知られているその他のタグを用いては発現及び精製できないポリペプチドとタンパク質の生成が可能になる。本開示では、融合パートナーとしてリゾチームを使用することを開示する。更に、リゾチームに特異的な抗体を介して、リゾチームをタグにしたポリペプチドとタンパク質を単離する精製方法が述べられている。リゾチームをタグとして使用することで、モノマーポリペプチドとタンパク質の発現が可能であり、あるいは、従来技術であるその他のタグに比べて、ポリペプチドとタンパク質の発現速度が改善されることがわかった。不適当なフォールディング、低い溶解度と発現、単離したポリペプチドの活性並びに凝集のロス、所望しない多量体タンパク質の形成の誘導は、融合パートナーとしてリゾチームを用いることによって、回避することができる。更に、リゾチームを使用することのもう一つの利点は、その抗菌活性であり、これによって、殺菌状態での細胞培養及びタンパク質発現プロセスに通常必要とされる抗生物質の使用を低減又は回避することができる。
リゾチーム(EC 3.2.1.17)は、ムラミダーゼ又はN−アセチルムラミドグリカンヒドロラーゼとしても知られており、約14.6kDaの分子量を持ち、N−アセチルムラミン酸とペプチドグリカン中のN−アセチル−D−グルコサミン残基間、及び、キトデキシトリン(chitodextrin)中のN−アセチル−D−グルコサミン残基間の、1,4−ベータ−リンケージの加水分解に触媒作用を及ぼす。
リゾチームは、通常、ウイルス、植物、昆虫、鳥類、爬虫類、及び哺乳類など、多くの有機体によって、バクテリアに対する防衛機構として生成される。この酵素は、バクテリアの重要な構造分子であるペプチドグリカンのグリコシド結合を開裂させることによって、バクテリア細胞壁に加水分解を引き起こす。リゾチームの作用によって細胞壁を弱めた後、浸透圧の結果、バクテリアの細胞が溶解する。
リゾチームは、ニワトリ卵白リゾチーム(GH22)、ガチョウ卵白リゾチーム(GH23)、バクテリオファージT4リゾチーム(GH24)、スフィンゴモナス(sphingomonas)鞭毛タンパク質(GH73)、及び、キャラロプシス(Chalaropsis)リゾチーム(GH25)の5種類の糖質加水分解(GH)ファミリーに分類される(Cazy,http://www.cazy.org)。リゾチームファミリーGH25は、その他のリゾチームファミリーとは構造的に関係がないことがわかっている。
リゾチームの使用は、動物の飼料(例えば、WO00/21381号及びWO04/026334号参照)、チーズの製造(例えば、WO05/080559号)で、食品保存用に(Hughey and Johnson(1987)Appl Environ Microbiol 53:2165)、洗剤として(例えば、米国特許出願第07/428,273号及びEP0425016号)、口腔ケアに(例えば、米国特許出願06/279,536号、WO04/017988号、WO08/124764号、美容術及び皮膚科学、避妊、泌尿器学、婦人科において(例えば、WO08/124764号)、提言されている。ニワトリ卵白リゾチームは、商業的に入手可能なリゾチーム製品である。微生物から単離されたリゾチームは、哺乳類由来のものも知られている。しかしながら、哺乳類細胞培地における組み換えリゾチームの発現、あるいは、細胞培地中でリゾチームに融合したペプチド又はタンパク質の発現についての公的報告書はない。
米国特許出願第10/024,597号及びWO01/00855号は、トランスジェニック動物の乳でリゾチームに融合した少量のペプチド発現を開示している。リゾチームは、天然に発現した乳タンパク質であるため、リゾチームに融合したペプチドは乳中に発現し、基本的なリゾチーム融合ペプチドは、乳中の主な酸性タンパク質から生成できた。しかしながら、乳腺からの細胞は、細胞培地でリゾチームなどの乳タンパク質を生成できないと記載されている(Steruli an Bissell(1990)The Journal of Cell Biology,Volume 110,April 1990 1405−1415)。更に、トランスジェニック動物の乳タンパク質のタンパク質発現は、細胞培地の発現として予測することができず、それぞれの発見は、細胞培地システムに導入することができない(例えば、Furth et al.,(1991),19 Nucleic Acids Res.6205 and Whitelaw et al.,(1991);1 Transgenic Res.3)。
別の出願である、Kobilka et al.では、リゾチームをG−タンパク質に結合したレセプタ(GPCRs)として用いて、GPCRsの結晶化ができるようにしている。これによって、T4リゾチームを、昆虫の細胞に発現した各GPCRの細胞内ループの一つに挿入する(WO09/051769号)。
本開示は、宿主細胞中の単離したタンパク質、ペプチド、及び/又はアミノ酸を生成及び精製する方法を提供するものであり、このタンパク質、ペプチド、及び/又はアミノ酸は、リゾチームに融合している。この方法は:
(a)対象となるタンパク質をコードする遺伝子が発現する条件下で宿主細胞を培養するステップと;
(b)このタンパク質、ペプチド、又はアミノ酸を単離するステップと;
を具える。
本開示は、また、ここに開示した方法で使用する宿主細胞とベクターを提供する。本開示は、また、本発明の方法に使用する、発酵槽などの反応容器を提供する。本発明はまた:
(a)本発明に係るベクター;
(b)リゾチームに特異的な抗体;
(c)選択的に、ここに記載した方法によるベクターと抗体の使用指示書;
を具えるキットを提供する。
図1にリゾチーム融合タンパク質の発現に用いるベクターを示す。ニワトリリゾチームをコードする配列を、pMaxベクター骨格にサブクローンした。 図2A−Cは、ニワトリリゾチーム(下線)を含む全pMax発現構造をコードする核酸配列(配列番号:15)を示す。
一の態様において、本開示は、対象となるポリペプチド又はタンパク質をリゾチームを含む融合タンパク質として発現させることによって、対象となるポリペプチド又はタンパク質の発現を強化する方法に関する。
本開示の一実施例では、対象となるポリペプチド又はタンパク質が、対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質である。更なる実施例では、この対象となるポリペプチド又はタンパク質が、生理学的単量体組成物を有する。別の実施例では、この対象となるポリペプチド又はタンパク質が、生理学的単量体組成物を有し、単量体として作用する。別の実施例では、対象となるタンパク質が、生理学的に単量体として発現した細胞表面受容体である。更なる実施例では、対象となるタンパク質が、生理学的に単量体として発現した可溶性タンパク質である。
本開示の一実施例では、融合タンパク質が、対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含み、リゾチームが対象となるポリペプチド又はタンパク質のN末端に融合している。本開示の一実施例では、融合タンパク質が、対象となるポリペプチド又はタンパク質及びリゾチームを含み、リゾチームが、対象となるポリペプチド又はタンパク質のC末端に融合している。
一実施例では、本開示は、対象となるポリペプチド又はタンパク質をリゾチームを含む融合タンパク質として発現させることによって、対象となるポリペプチド又はタンパク質の発現を強化する方法であって、この融合タンパク質の収量が、リゾチームを含まない対象となるポリペプチド又はタンパクの収量に比べて少なくとも2倍高いポリペプチド又はタンパク質に関する。
一実施例では、本開示は、対象となるポリペプチド又はタンパク質をリゾチームを含む融合タンパク質として発現させることによって、対象となるポリペプチド又はタンパク質の発現を強化する方法であって、対象となるポリペプチド又はタンパク質を含む融合タンパク質が、凝集体又は封入体を形成しない。本開示の更なる実施例では、対象となるポリペプチド又はタンパク質及びリゾチームを含む融合タンパク質の、50%、40%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以下が凝集体を形成する。
本開示の一実施例では、融合タンパク質が宿主細胞に発現している。本開示の更なる実施例では、この宿主細胞が真核細胞又は原核細胞であり、好ましい実施例では、宿主細胞が真核細胞である。より好ましい実施例では、この真核細胞がCHO細胞、PER.C6細胞、HKB11細胞、及びHEK293細胞から選択された細胞である。
本開示の一実施例では、宿主細胞が、対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含む融合タンパク質をコードする発現ベクターで形質転換した細胞である。
本開示の一実施例では、この融合タンパク質が宿主細胞中に発現しており、この宿主細胞の培養に、培地の補填として、リゾチームに融合していない対象となるタンパク質またはポリペプチドの培養に必要な培地に比較して、少なくとも50%少ない抗生物質を要する。本開示の好ましい実施例では、この融合タンパク質が宿主細胞中に発現しており、この宿主細胞の培養に、培地の補填として、リゾチームに融合していない対象となるタンパク質またはポリペプチドの培養に必要な培地に比較して、少なくとも50%少ない、60%少ない、70%少ない、80%少ない、90%少ない、あるいは95%少ない抗生物質を要する。本開示のより好ましい実施例では、この融合タンパク質が宿主細胞中に発現しており、宿主細胞の培養に用いる培地に、抗生物質が含まれていない。
本開示に一実施例では、対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームの融合タンパク質が、発現後に単離される。本開示の更なる実施例では、この融合タンパク質が、宿主細胞、培地、またはその両方から単離される。
本開示の一実施例では、融合タンパク質がリゾチームに特異的な抗体と共に単離される。本開示の更なる実施例では、このリゾチームに特異的な抗体がモノクロナール抗体である。本開示の好ましい実施例では、このリゾチームに特異的な抗体が、配列NSAAWS(配列番号9)のHCDR1領域と、配列RIYYRSKWYNDYAVSVKS(配列番号10)のHCDR2領域と、配列LDHRYHEDTVYPGMDV(配列番号11)のHCDR3領域と、配列SGDNLPAYTVT(配列番号12)のLCDR1領域と、配列DDSDRPS(配列番号13)のLCDR2領域と、配列ASWDPSSGV(配列番号14)のLCDR3領域と、を含む。本開示の好ましい実施例では、リゾチームに特異的抗体がMOR03207である。本開示の別の実施例では、リゾチームに特異的な抗体が、MOR03207と同じエピトープに結合する。本開示の更なる実施例では、リゾチームに特異的な抗体が、MOR03207と競合する。
本開示の一実施例では、リゾチームに特異的な抗体が、支持基体に付着する。本開示の更なる実施例では、リゾチームに特異的な抗体が、アガロース、セファロース、ポリアクリルアミド、アガロース/ポリアクリルアミドコポリマー、デキシトラン、セルロース、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ニトロセルロース、ガラス、紙、及び磁気粒子からなる群から選択された支持基体に付着する。更なる実施例では、この支持基体が精製カラムに組み込まれている。更なる実施例では、この支持基体が、分離可能なビーズ上に組み込まれている。
本開示の一態様では、対象となるポリペプチド又はタンパク質が哺乳類リゾチームに融合している。一実施例では、この哺乳類リゾチームが、ヒト、マウス、ラット、ニワトリ、ウサギ、ヤギ、及び、霊長類リゾチームからなる群から選択される。好ましい実施例では、哺乳類リゾチームがニワトリリゾチームである。
本開示の一態様では、対象となるポリペプチド又はタンパク質が、リゾチーム、又は、その断片、類似体、同族体、異形、又は誘導体に融合している。一実施例では、このリゾチーム、又は、その断片、類似体、同族体、異形、又は誘導体が、哺乳類リゾチームから抽出される。更なる実施例では、この哺乳類リゾチームが、ヒト、マウス、ラット、ニワトリ、ウサギ、ヤギ、及び、霊長類リゾチームからなる群から選択される。好ましい実施例では、この哺乳類リゾチームが、ニワトリリゾチームである。
一実施例では、融合タンパク質が、対象となるポリペプチド又はタンパク質と、リゾチーム、又は、その断片、類似体、同族体、異形、又は誘導体と、プロテアーゼ開裂部位を含む。好ましい実施例では、この開裂部位が、活性化第X因子、エンテロキナーゼ(エンテロペプチダーゼ)、TEV−プロテナーゼ、又は、HRV3C−プロテナーゼ(PreScissionプロテナーゼ)である。好ましい実施例では、このプロテナーゼ開裂部位を用いて、リゾチームポリペプチドドメインを除去できる。
一の態様では、本開示は、融合タンパク質をコード得る発現ベクターを含むキットに関し、これは、対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチーム、及びリゾチームに特異的な抗体を含む。一実施例では、このリゾチームに特異的な抗体が支持基体に付着している。好ましい実施例では、この支持基体が固相支持基体である。更なる実施例では、この固相支持基体が、アガロース、セファロース、ポリアクリルアミド、アガロース/ポリアクリルアミドコポリマー、デキシトラン、セルロース、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ニトロセルロース、ガラス、紙、及び磁気粒子から選択される。
一の態様では、本開示は、対象となるポリペプチド又はタンパク質を含む融合タンパク質に関し、この対象となるポリペプチド又はタンパク質の長さが、少なくとも5アミノ酸長、少なくとも10アミノ酸長、少なくとも20アミノ酸長、少なくとも50アミノ酸長、少なくとも80アミノ酸長、少なくとも90アミノ酸長、少なくとも100アミノ酸長、少なくとも110アミノ酸長、少なくとも120アミノ酸長、少なくとも125アミノ酸長、少なくとも150アミノ酸長、少なくとも200アミノ酸長、少なくとも250アミノ酸長、少なくとも300アミノ酸長、少なくとも400アミノ酸長、又は、少なくとも500アミノ酸長である。
一の態様では、本開示は、リゾチームでタグ化したポリペプチド又はタンパク質に関する。一の態様では、このリゾチームでタグ化したポリペプチド又はタンパク質の長さが、少なくとも5アミノ酸長、少なくとも10アミノ酸長、少なくとも20アミノ酸長、少なくとも50アミノ酸長、少なくとも80アミノ酸長、少なくとも90アミノ酸長、少なくとも100アミノ酸長、少なくとも110アミノ酸長、少なくとも120アミノ酸長、少なくとも125アミノ酸長、少なくとも150アミノ酸長、少なくとも200アミノ酸長、少なくとも250アミノ酸長、少なくとも300アミノ酸長、少なくとも400アミノ酸長、又は、少なくとも500アミノ酸長である。
一の態様では、本開示は、対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質の発現を、この対象となるポリペプチド又はタンパク質をリゾチームを含む融合タンパク質として発現させることによって、強化する方法に関する。
一の態様では、本開示は対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質の発現を、この対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質をリゾチームを含む融合タンパク質として発現させることによって、強化する方法に関し、ここで、この融合タンパク質の収率が、リゾチームを含まない対象となるポリペプチド又はタンパク質の収率と比べて、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも10倍、少なくとも15倍、少なくとも20倍、少なくとも25倍、少なくとも50倍、あるいは少なくとも100倍高い。
一実施例では、本開示は、対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質の発現を、この対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質をリゾチームを含む融合タンパク質として発現させることによって強化する方法に関し、ここで、対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含むこの融合タンパク質が、凝集又は封入体を形成しない。この開示の更なる実施例では、対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含む融合タンパク質の、50%、40%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以下が、凝集を形成する。
本開示の一実施例では、宿主細胞が、単量体ポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含む融合タンパク質をコードする発現ベクターで形質転換されている。
本開示の一実施例では、融合タンパク質が対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含み、このリゾチームが対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質のN末端に融合している。本開示の一実施例では、この融合タンパク質が対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含み、リゾチームが対象となるポリペプチド又はタンパク質のC末端に融合している。
本開示の一実施例では、対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含む融合タンパク質が、発現後単離される。本開示の更なる実施例では、この融合タンパク質が、宿主細胞、培地、又はその両方から単離される。
一の態様では、本開示は融合タンパク質の製造方法に関し、この方法は、
(a)宿主細胞中に誘導タンパク質を発現させるステップと、
(b)この融合タンパク質を単離するステップと、
を具え、この融合タンパク質のポリペプチドドメインの一つがリゾチームである。
本開示の一実施例では、融合タンパク質が宿主細胞から単離される。更なる実施例では、融合タンパク質が、培地から単離される。好ましい実施例では、融合タンパク質が、宿主細胞と培地から単離される。
一の態様では、本開示は融合タンパク質の製造方法に関し、この方法は、
(a)宿主細胞中に融合タンパク質を発現させるステップと、
(b)この融合タンパク質を宿主細胞と培地から単離するステップと、
を具え、この融合タンパク質のポリペプチドドメインの一つがリゾチームであり、ステップ(a)の融合タンパク質の収率が、リゾチームポリペプチドドメインを含まないタンパク質の収率に比べて、少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍より高い。
一の態様では、本開示は融合タンパク質の製造方法に関し、この方法は、
(a)宿主細胞中に融合タンパク質を発現させるステップと、
(b)この融合タンパク質を宿主細胞と培地から単離するステップと、
を具え、この融合タンパク質のポリペプチドドメインの一つがリゾチームであり、ステップ(a)で発現した融合タンパク質が、凝集又は封入体を形成しない。
本開示の一の態様では、単離した融合タンパク質の50%、40%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以下が、凝集を形成する。
一の態様では、本開示が、対象となる単離したポリペプチド又はタンパク質を製造する方法に関し、この方法が、
(a)宿主細胞中に誘導タンパク質を発現させるステップであって、融合タンパク質が対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含むステップと、
(b)この融合タンパク質を単離するステップと、
を具える。
本開示の一実施例では、融合タンパク質が宿主細胞から単離されている。更なる実施例では、融合タンパク質が培地から単離されている。好ましい実施例では、融合タンパク質が、宿主細胞と培地から単離されている。
一の態様では、本開示は、単離した単量体ポリペプチド又はタンパク質を製造する方法に関する。一の態様では、この開示は、対象となる単離した単量体ポリペプチド又はタンパク質の製造方法に関する。好ましい実施例では、このポリペプチド又はタンパク質が、生理学的単量体組成物を有する。好ましい実施例では、対象となるタンパク質が、生理学的単量体組成物を有する。好ましい実施例では、対象となるタンパク質が、生理学的にモノマーとして発現した細胞表面受容体である。好ましい実施例では、対象となるタンパク質が、生理学的にモノマーとして発現した可溶性タンパク質である。
一の態様では、本開示は、対象となる単離した単量体ポリペプチド又はタンパク質の製造方法に関し、この方法が、
(a)宿主細胞中に誘導タンパク質を発現させるステップであって、融合タンパク質が対象となるポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含むステップと、
(b)この融合タンパク質を宿主細胞と培地から単離するステップと、
を具える。
本開示の一実施例では、ステップ(a)の融合タンパク質の収率が、リゾチームを含まない対象となる単量体ポリペプチド又はタンパク質の収率に比べて、少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍より高い。
本開示の一実施例では、ステップ(a)で発現した融合タンパク質が、凝集又は封入体を形成しない。本開示の好ましい実施例では、単離した融合タンパク質の50%、40%、30%、25%、20%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以下が、凝集を形成する。
本開示の一実施例では、リゾチームがタグである。更なる実施例では、リゾチームが、発現又は精製タグである。好ましい実施例では、リゾチームが発現及び精製タグである。
一の態様では、本開示は、リゾチームに融合した対象となるポリペプチド又はタンパク質を発現させ、このリゾチームに融合した対象となるポリペプチド又はタンパク質を単離することによって特徴づけられる、対象となるポリペプチド又はタンパク質の製造用タグとしてのリゾチームの使用に関する。
一の態様では、本開示は、宿主細胞中でリゾチームに融合した対象となるポリペプチド又はタンパク質を発現させ、宿主細胞及び培地からこのリゾチームに融合した対象となるポリペプチド又はタンパク質を単離することによって特徴づけられる、対象となるポリペプチド又はタンパク質の製造用タグとしてのリゾチームの使用に関する。
一の態様では、本開示は、宿主細胞中でリゾチームに融合している対象となるポリペプチド又はタンパク質を発現し、この宿主細胞及び培地からリゾチームに融合した対象となるポリペプチド又はタンパク質を単離することによって特徴づけられた、対象となるポリペプチド又はタンパク質の製造用タグとしてのリゾチームの使用であって、このリゾチームに融合した対象となるポリペプチド又はタンパク質が、リゾチームに特異的な抗体と共に単離されている、使用に関する。
本開示の一実施例では、リゾチームに融合した対象となるポリペプチド又はタンパク質の収率が、リゾチームポリペプチドドメインを含まない対象となるポリペプチド又はタンパク質の収率に比べて、少なくとも、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍より高い。
定義
用語「ポリペプチド」は、ここでは、当業者に認識されている最も広い意味で使用されている。ポリペプチドは、ペプチド結合を介して結合された少なくとも二つのアミノ酸を含む。通常、ポリペプチドは30以上のアミノ酸を含む。
用語「タンパク質」は、ここでは、当業者に認識されている最も広い意味で使用されている。タンパク質は一またはそれ以上のポリペプチドを含み、このポリペプチドの少なくとも部分が、ポリぺプチド鎖内及び/又は間に第1、第2、第3、又は第4構造を形成することによる、所定の三次元構造配列を有するあるいは得ることができる。タンパク質は単量体(一のポリペプチド鎖からなる)又は多量体(2又はそれ以上のポリペプチド鎖からなる)であってもよい。
用語「宿主細胞」は、ここでは、外来性ポリペプチド又はタンパク質の製造における任意数の共通に使用されている細胞であり、真核宿主細胞と原核宿主細胞を含む。本発明の好ましい宿主細胞は、菌細胞、イースト細胞、植物細胞、昆虫細胞、又は哺乳類細胞などの、真核細胞である。最も好ましい宿主細胞は、哺乳類宿主細胞である。更に好ましい実施例では、この哺乳類宿主細胞が、CHO細胞(European Collection of Cell Culture;ECACC #85050302)、PER.C6細胞(Crucell,Leiden,The Netherlands)、HKB11細胞(Bayer HealthCare,Berkley/CA,USA)、及びHEK293(American Type Culture Collection;Order No.CRL−1573)である。
ここで用いられている用語「(ポリペプチドを)発現する条件」とは、所定のポリペプチドの発現を促す条件を意味する。宿主細胞の条件の意図的な選択によって、本発明のポリペプチドの発現スイッチをオンにする(あるいはシャットダウンする)ことができる。通常、このような条件の変更は、化学的化合物あるいは天然に生じる化合物である、「誘導物質」を宿主細胞の成長媒体に加えることによって行われる。使用する特定の促進剤に応じて、誘導物質の性質は変わる。ポリペプチドの発現を促す条件のその他の変更は、温度の上昇や、あるいは、光又は紫外線への露出である。
ここで用いられている用語「リゾチーム」は、ニワトリ卵白リゾチームなどの天然に生じるリゾチーム、合成リゾチーム、及びヒト組み換えリゾチーム、並びにリゾチーム塩など、すべてのリゾチームを含む。好ましい実施例では、リゾチームがニワトリリゾチーム(配列番号1)である。一実施例では、用語「リゾチーム」が、藻、始原細菌、バクテリア、イースト、糸状菌、又は原生動物由来のリゾチームを意味する。一実施例では、用語「リゾチーム」が、マウス(配列番号2)、ウサギ(配列番号3)、ヤギ(配列番号4)、ヒト(配列番号5)、ウシ(配列番号6)、ネズミ(配列番号7)、あるいはカニクイザル(配列番号8)リゾチームである。好ましい実施例では、本開示で使用されているリゾチームが、天然由来の有機体で発現されるリゾチームのアミノ酸配列に、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、あるいは100%共通している。
用語「変異」は、一またはそれ以上の特定位置に置ける一またはそれ以上のアミノ酸残基の、置換、挿入、及び/又は削除といった変形を含むポリペプチドとして定義される。変形ポリぺプチド(変異)は、親リゾチームをコードするポリヌクレオチド配列の変形によって人間の介入を介して入手できる。親リゾチームは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、又は、これらの配列の一つに、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%共通している配列によってコードすることができる。変異ポリペプチド配列は、自然界にないものが好ましい。本発明は、好ましくは、一またはそれ以上の位置における置換及び/又は挿入及び/又は削除の形をした、変形を含むリゾチーム変異に関する。
ここで用いられている用語「単離されている」は、例えば、発現がなされている宿主細胞などの現から単離されたポリペプチド又はタンパク質又はその変異を意味する。好ましくは、このポリペプチドは、SDS−PAGEできめられている、少なくとも60%純粋、少なくとも80%純粋、少なくとも90%純粋、あるいは少なくとも95%純粋など、少なくとも40%純粋である。
用語「融合タンパク質」は、少なくとも二つのポリペプチドドメインを持つ単ポリペプチド鎖を意味する。通常は、天然の単ポリペプチドには、二つのポリペプチドドメインは存在しない。従って、ここで用いられているように、自然界に生じるタンパク質は「融合タンパク質」ではない。好ましくは、対象となるポリペプチドは、少なくとも一のポリペプチドドメインにペプチド結合によって融合しており、この融合タンパク質は、別のタンパク質由来にアミノ酸部分間にアミノ酸の結合領域も有する。対象となるポリペプチドに融合したポリペプチドドメインは、対象となるポリペプチドの溶解度及び/又は発現を強化し、宿主細胞、培地上澄、あるいはその両方から組み換え融合タンパク質の生成ができるようにする精製タグを提供する。対象となるポリペプチドに融合したポリペプチドドメインは、対象となるポリペプチドのN−末端又はC−末端で融合する。
用語「組み換え」は、例えば、化学合成によって、あるいはアミノさ又は核酸の単離したセグメントを遺伝子工学技術を用いて操作することによって、二つの分離した配列の人工的な組み合わせを意味する。
ここで使用している用語「発現」は、例えば、mRNA又はタンパク質(前駆体又は成熟タンパク質)などの、機能性最終生成物の生成を意味する。
用語「ベクター」は、リンクしている別のポリヌクレオチド分子を搬送できるポリヌクレオチド分子を意味する。ある種のベクターは「プラズミド」であり、これは、中に更にDNAセグメントを挿入することができる、環状二重標準DNAループを意味する。更に、対象となる遺伝子のコード配列は、細胞転写機構によって所定のベクターから転写し、更に、対象となるタンパク質へ翻訳することができる。このようなベクターをここでは、「発現ベクター」と呼んでいる。一般的に、組み換えDNA技術に有用な発現ベクターは、プラズミドの形をしている。「プラズミド」は最も普通に使用されている形のベクターであるので、本明細書では、「プラズミド」と「ベクター」は交換可能に使用されている。しかしながら、本開示は、ウイルスベクター(例えば、複製欠落レトロウイルス、アデノウイルス、及びアデノ関連ウイルス)など、同等に機能する他の形の発現ベクターを含むよう意図されている。
ここで使用されているように、用語「単量体」及び文法的にこれと同等の用語は、単ポリペプチド鎖からなるポリペプチド又はタンパク質を意味する。本発明の単量体ポリペプチド又はタンパク質は、別のポリペプチド又はタンパク質に共有結合も非共有結合もしていない。
用語「タグ」は、第2のポリペプチドに付着できるペプチド又はポリペプチド配列を意味する。
ここで使用されている用語「精製タグ」は、ポリペプチドの生成又は同定に適しているペプチド配列を意味する。「精製タグ」は、特に、精製タグに親和性がある別の部分に結合する。このような精製タグに特に結合する部分は、通常、アガロースビーズなどのマトリックス又は樹脂に付着する。精製タグに特に結合する部分は、抗体、その他のタンパク質(例えば、タンパク質A又はストレプタビジン)、ニッケル又はコバルトイオン又は樹脂、ビオチン、アミロース、マルトース、及びシクロデキシトリン、を含む。例示的な精製タグは、ヒスチジン(HIS)タグ(ヘキサヒスチジンペプチドなど)を含み、これは、ニッケル又はコバルトイオンなどの金属イオンに結合する。その他の例示的な精製タグはmycタグ(EQKLISEEDL)、Strepタグ(WSHPQFEK)、Flagタグ(DYKDDDDK)、及びV5タグ(GKPIPNPLLGLDST)である。用語「精製タグ」には、「エピトープタグ」、すなわち抗体によって特異に気に認識されるペプチド配列も含まれる。例示的エピトープタグには、モノクロナール抗FLAG抗体によって特異的に認識される、FLAGタグがある。抗FLAG抗体によって認識されるペプチド配列は、配列DKYDDDDK又はこれのほぼ同一である変異からなる。用語「精製タグ」は、精製タグの実質的に同一である変異も含む。ここで用いられている「実質的に同一である変異」は、原精製タグと比較して変形されている(例えば、アミノ酸置換、削除、挿入を介して)が、精製タグを特に認識する部分に特異的に結合する精製タグの特性を残している、精製タグの誘導体、又は断片を意味する。
ここで用いられている用語「発現タグ」は、第2ポリペプチドに付着でき、その溶解度、安定性、及び/又は対象となる組み換えポリペプチドの発現をサポートすると考えられる、ペプチド又はポリペプチドを意味する。例示的発現タグには、Fc−タグとSUMO−タグがある。原理的には、どのペプチド、ポリペプチド又はタンパク質も、発現タグとして使用することができる。
ここで用いられている用語「抗体」は、全抗体と、抗体断片又は単鎖を含む。天然の「抗体」は、ジスルフィド結合で相互に結合された少なくとも2つの重(H)鎖と二つの軽(L)鎖を含むタンパク質である。好ましい実施例では、本出願に開示された抗体は、「モノクロナール抗体」である。ここで用いられている用語「モノクロナール抗体」は、単モノクロナール組成物の抗体分子の製剤を意味する。モノクロナール抗体組成物は、特定のエピトープに対する独自の結合特異性と親和性を有する独自の結合部位が見られる。
ここで用いられている用語「トランスフェクション」は、外来性DNAの原核宿主細胞又は真核宿主細胞への導入に一般的に使用される様々な技術を意味し、例えば、電気穿孔法、リン酸カルシウム沈殿、DEAE−デキシトラントランスフェクション、などがある。宿主細胞は、当業者に公知の従来の手段を用いて、本発明のベクターでトランスフェクトすることができる。例えば、トランスフェクションは、一過性トランスフェクションであってもよい。従って、本発明の所定の実施例では、対象となるポリペプチド又はタンパク質及びリゾチームを含む上述の融合タンパク質をコード化する遺伝子が、一過性トランスフェクションを介して真核宿主細胞に導入される。
明細書及び請求項を通じて使用されている用語「%共通している」は、以下のように計算される。CLUSTAL Wアルゴリズム(Thompson,J.D.,Higgins,D.G.and Gibson,T.J.,Nucleic Acids Research,22:v4673−4680(1994))を用いて、ターゲット配列に問い合わせ配列を整列させる。整列した配列の最も短い者に対応するウインドで比較を行う。各位置でのアミノ酸残基を比較して、ターゲット配列中の同一対応性を有する問い合わせ配列の一のパーセンテージを、%共通として報告する。
Figure 0006215231
すべての試薬は、商業的に入手可能であり、例えば、Sigma−Aldrich,Sartorius,TTP,GE Healthcare社、その他から購入できる。また、分子生物学の研究所で使用されている標準試薬である。
特に表示されていない限り、分子クローニングは、Sambrook et al.: Molecular Cloning;A Laboratory Manual,3 Vol.;Cold Spring Harbor Laboratory(December 2000)に実質的に記載されている、標準プロトコルを用いて実行した。発現と精製は、Current Protocols in Protein Science(Wiley Interscience)に記載されている標準的手順に従って行った。
例1: 本発明の方法に使用するのに適したベクターの生成
例えば、標準pcDNA3.1ベクター(Invitorogen)又はpMAX発現ベクター(図1、図2)などの真核発現ベクターであり、pcDNA3.1に基づいて改変した発現ベクターを用いて、本発明を実行した。pMAX発現ベクターは、効率のよいトランスクリプションと翻訳のために、例えば、複製源、抗生物質耐性、並びに調節配列(例えば、促進剤、強化材、ポリアデニル化部位)を含む。各融合パートナー又はタグ(例えば、リゾチーム、GST,His,Fc)を、標準サブクローニングを用いて、多重クローニング部位(MCS)の3’−末端に挿入した(図1)。図2では、ニワトリリゾチームを含むpMax発現構造のヌクレオチド配列が例示されている。
対象となるタンパク質のコード配列を発現ベクターのMCSに挿入し、対象となる遺伝子の融合構造と例えばリゾチームを得る。このようにして取得したベクターを、対象となるタンパク質を含む融合タンパク質が発現されている条件下で、例えばHKB11又はHEK293細胞などの哺乳類宿主細胞にトランスフェクトする。
実施例2: 適当な宿主細胞へのベクターの転写
実施例1に係るベクターの様々な変異を精製して、特定のタグ(例えば、リゾチーム、GST,His,Fc)に融合した対象となる特定のたんぱく質をコードして、哺乳類宿主細胞の転写した。
例えば、HKB11懸濁細胞を、0.5×10vc/mlの密度で播種し、加湿したCOインキュベータ中で、37℃、及び6%のCO濃度でインキュベートした。翌日、製造者の指示書に従って、Lipofectamin2000とOptiMEM(Invitorogen)を用いて、細胞をプラズミド−DNAで転写した。3日後、調整した細胞培地上澄を採取した。その後、発現したタンパク質を、採取した上澄から標準的な精製方法(Fc−tag用のタンパク質A親和性クロマトグラフィ、又はHisタグ用のIMAC)を用いて、または、リゾチームタグ化タンパク質用には、リゾチーム(MOR03207)に特異的な抗体を用いて、精製した。この場合、リゾチームに特異的な抗体を、製造者の指示書に基づいて、セファロース4FF(GE Healthcare)に結合させた。対象となる発現した融合タンパク質が、カラムに結合し、サンプルを100mMのグリシン、pH4.0で溶出した。
280nmの波長におけるUV吸収測定を使用して、タンパク質濃度を測定した。生成したタンパク質の自然な状態を、サイズ排除クロマトグラフィ(凝集のパーセンテージの測定に使用する)と、ダイナミック光散乱(粒子サイズの測定に使用する)によって分析した。
実施例3:リゾチームをタグとして使用した対象となるタンパク質の発現と精製
3.1 8種のタンパク質を分析
対象となる8種類のタンパク質を、リゾチーム融合タンパク質として発現させ及び精製するために選択した。全てのタンパク質は哺乳類細胞株(例えば、HKB11)によって発現及び分泌され、細胞培地上澄から生成した。選択したタンパク質は、非常に発現率が低く、及び/又はFc−融合、GST−融合、あるいはHis−タグ化タンパク質として高い凝集を示した。反対に、リゾチームとの融合は、すべてのタンパク質について、発現率を高め、及び/又は、タンパク質の品質を大きく改善した。
表1−8において、8つの異なるタンパク質の発現と精製を試験して比較した。分析した対象となるすべてのタンパク質は、単量体として生理学的に発言したタンパク質であり、110アミノ酸長より長いタンパク質である。例示したタンパク質は、タンパク質1の場合、116アミノ酸最短長を有し、タンパク質2は517アミノ酸長、タンパク質3は257アミノ酸長、タンパク質4は237アミノ酸長、タンパク質5は217アミノ酸長、タンパク質6及びタンパク質7は、193アミノ酸長、タンパク質8は209アミノ酸長である。
いくつかの例示したタンパク質は、Fc−タグに融合した場合に発現しなかった。結論として、His−タグ、リゾチーム、あるいはその組み合わせについて対象となる単量体タンパク質を発現することを試験した。続く精製は、His−タグ又はリゾチームを介して行った。Avi−タグを更なるタグとして用いて、各タンパク質を続いてビオチン化した。Avi−タグは15アミノ酸長であり、部位特定ビオチン化を媒介するBirA酵素に対する認識部位を有する。Avi−タグは、組み換えで発現したポリペプチド又はタンパク質の発現レベルに影響を与えず、凝集傾向を損なわない。
3.2 タンパク質の発現を可能にするあるいは強化するリゾチーム−タグ
タンパク質1は、哺乳類発現ベクターでコードされ、二つの異なるタグの特定の組み合わせに融合した。これによって、His−タグ又はリゾチームタグのいずれかを使用して、His−タグ(固定化金属親和性クロマトグラフィ、IMACを用いて)又はリゾチーム(セファロース4FFに結合したリゾチーム特異的抗体としてMOR3207を用いて)を介して生成を行った。His−タグを用いてはタンパク質1の発現が検出されなかったのに対して、リゾチームを用いた融合によって、タンパク質1を発現することができた(表1)。更に、リゾチーム特異的抗体を介した融合タンパク質の精製では、IMACを介した精製に比べて非常に大量のタンパク質を算出した。更に、精製したタンパク質の凝集は検出されなかった。
Figure 0006215231
表2及び3では、更に、Fc−タグ又はHis−タグの組み合わせを用いて発現できなかったタンパク質を例示している。しかしながら、リゾチームとの融合によって、タンパク質2及びタンパク質3ともに発現し、精製することができた。タンパク質2については、リゾチームをタンパク質2に融合させることで、精製後の収率が0.3mg./Lから4.0mg/Lに増えた。更に、凝集のレベルは、精製した融合タンパク質の7%を下回った。
Figure 0006215231
Figure 0006215231
3.2 リゾチーム融合タンパク質は凝集が少ない
分析したタンパク質4、5、及び6は、発現率が強化されているだけではなく、リゾチーム融合タンパク質として発現されている場合に凝集が少ないことを示す。タンパク質4の発現は3倍以上増えており、タンパク質がHisに代えてリゾチームと融合している場合は、凝集が3倍以上低減された(表4)。
Figure 0006215231
タンパク質5について(表5)も、6(表6)についても、リゾチームタグをGST−タグに比較した場合、同じ結果が見られた。
Figure 0006215231
Figure 0006215231
したがって、表7及び8で分析されているタンパク質もGST−His−タグ又はHis−タグに融合したタンパク質に比べてリゾチームでタグ化した場合、有意に少ない凝集で生成することができた。更に、タンパク質8の発現レベルは、GST−His−タグ又はHis−タグに比べてリゾチーム−融合によって高くなったが、タンパク質7の発現レベルは、His−タグに比べた場合にのみ上がり、GST−His−タグの場合は上がらなかった。
Figure 0006215231
Figure 0006215231
まとめると、分析したすべてのタンパク質に対してリゾチームの融合は、代替のタグ(例えば、His,GST−His,Fc−His,His)に比べて有益であった。
タンパク質1、2、及び3については、タンパク質がリゾチームに融合している場合、発現レベルが非常に高くなった。タンパク質7については、発現レベルは上がらなかったが、リゾチームへの融合によって、凝集が少なくなったという意味で、精製したタンパク質の品質を有意に改良した。しかしながら、タンパク質4、5、6及び8に関しては、タンパク質がリゾチームに融合した場合の高い発現率を持って、凝集する傾向が有意に小さくなったことが観察された。

Claims (13)

  1. 単離した単量体ポリペプチド又はタンパク質を生成する方法において、当該方法が:
    (a)前記単量体ポリペプチド又はタンパク質を宿主細胞中で融合タンパク質として発現させるステップであって、前記融合タンパク質が前記単量体ポリペプチド又はタンパク質リゾチーム含み前記融合タンパク質が前記宿主細胞から細胞培地上澄へと分泌されるステップ;および
    (b)前記分泌融合タンパク質を前記細胞培地上澄から単離するステップ;
    を具え、前記単量体ポリペプチド又はタンパク質が少なくとも110アミノ酸長の長さを有することを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記融合タンパク質の収率が、リゾチームを含まない単量体ポリペプチド又はタンパク質の収率に比べて、少なくとも2倍高いことを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、前記単量体ポリペプチド又はタンパク質及びリゾチームを含む融合タンパク質の15%未満が凝集を形成することを特徴とする方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法において、前記宿主細胞が真核細胞又は原核細胞であることを特徴とする方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法において、前記宿主細胞が、前記単量体ポリペプチド又はタンパク質とリゾチームとを含む前記融合タンパク質をコードする発現ベクターでトランスフェクトされていることを特徴とする方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法において、前記単量体ポリペプチド又はタンパク質が、少なくとも120アミノ酸長、少なくとも125アミノ酸長、少なくとも150アミノ酸長、少なくとも200アミノ酸長、少なくとも250アミノ酸長、少なくとも300アミノ酸長、少なくとも400アミノ酸長、又は少なくとも500アミノ酸長の長さを有することを特徴とする方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法において、前記融合タンパク質が培地から単離されていることを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載の方法において、前記融合タンパク質が、リゾチームに特異的な抗体で単離されていることを特徴とする方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法において、前記リゾチームが哺乳類リゾチームであることを特徴とする方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法において、前記リゾチームが、リゾチームの断片、類似体、同族体、変異又は誘導体であることを特徴とする方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法に用いるための、少なくとも110アミノ酸長の長さのポリペプチド又はタンパク質とリゾチームを含む融合タンパク質をコードする発現ベクターと、リゾチームに特異的な抗体を含むことを特徴とするキット。
  12. 請求項11に記載のキットにおいて、前記リゾチームに特異的な抗体が、支持基体に付着していることを特徴とするキット。
  13. 請求項12に記載のキットにおいて、前記支持基体が、アガロース、セファロース、ポリアクリルアミド、アガロース/ポリアクリルアミドコポリマー、デキシトラン、セルロース、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ニトロセルロース、ガラス、紙、及び磁気粒子からなる群から選択されることを特徴とするキット。
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