JP6214973B2 - ヒートシンク及びヒートシンクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートシンク及びヒートシンクの製造方法に係り、特に車両の電力変換装置に使用されるヒートシンク及びヒートシンクの製造方法に関する。
ピンフィン型ヒートシンクの成形方法は、従来から冷間鍛造による成形が知られている。材質は熱伝導に優れたアルミ材が適用されることが多い。板材をプレス抜きしてブランクを準備、ブランクに潤滑処理後、冷間鍛造により複数のピンフィンを押出成形する。
冷間鍛造によるピンフィン型ヒートシンクの成形方法は、特許文献1に示される金型構造が一般的である。特許文献1は、工業的に製造できるピンフィン型ヒートシンクを詳細に調査・検討・実験し、他形状ヒートシンクの性能を凌ぐピンフィン型ヒートシンクを提供するものであるが、そのなかで、成形時に発生する金型の焼付きに起因するダイス孔詰りの問題や、成形後のピン高さの不揃いを起因とするノックアウトピンの破損の問題を取り上げている。
金型の焼付きについては、前工程の潤滑処理で解決できる場合がある。
潤滑処理の目的は、冷間鍛造時、ブランクの変形に伴い発生する金型との摩擦力低減を図ることである。これにより、金型の焼付きを防止する事と、成形荷重低減により金型に発生する応力を低減し金型寿命延長を図ることであり、量産が可能となる。
この潤滑処理方法として挙げられるのは、第1に化成皮膜処理のアルボンデ処理、第2にステアリン酸の白粉末を塗布する方法、第3にラード等の動物性油脂やなたね油等の植物性の油脂を塗布する方法が挙げられる。
第1のアルボンデ処理は、潤滑性能そのものが優れており、その上、全表面に均一な膜厚の化成皮膜面が形成されるので、金型の耐焼付性も確保でき、冷間鍛造の前処理工程としては非常に多く適用されている。しかし、この処理方法は、ボンデ処理設備・排水処理設備が必要な上に、化成処理である為にスラッジが発生するので環境負荷が高く、処理コストが高価といった問題も残されている。
第2のステアリン酸の白粉末をブランク表面に塗布する方法は、前処理として10%濃度の硝酸で酸洗い後に処理を行うと良い。粉末をブランクに塗布する方法としては、揮発性溶剤に溶かして塗布する方法があるが管理が難しく、溶剤が揮発後、ステアリン酸の膜がムラになりやすく均一な粉末膜を形成させることは難しい。また、別の方法として、回転バレル等でブランクと粉末を擦り合わせて塗布する方法もあるが、プレス抜きしたブランクは、鋭角な角をもった板状であり、キズがついて製品上適さない場合が多い。
第3に挙げた油脂を使用する方法は、多く塗布しすぎて、冷間鍛造時、油脂の逃場が無くなると、ヘアクラックと呼ばれる微細な割れや皺が発生する。また、列挙した方法のなかでは最も潤滑性能が劣る。しかし、作業性が良いので、ヘアクラック・焼付き・金型寿命の問題が発生しない場合は、コストを低く抑えられる利点がある。
以上、三つの潤滑方法について説明したが、ピンフィン型ヒートシンクの冷間鍛造用には特許文献1に示されるように、成形時に発生する金型の焼付きに起因するダイス孔詰りの問題や、成形後のピン高さの不揃いを起因とするノックアウトピンの破損の問題があるので第1のアルボンデ処理が一般的である。
一方、近年、車両に搭載される電力変換装置には小型化が求められ、その主要部品であるパワー半導体モジュールも小型化・高性能化され、様々な構造が開発されている。
特許文献2に示すパワー半導体モジュールの構造は両面冷却タイプと呼ばれており、ピンフィン型ヒートシンクを採用しており、ヒートシンクには高い冷却性能が求められている。よって、そのピンフィンも多数化・密集化されるので、冷間鍛造する際の金型の断面積が必然的に小さくなり、金型剛性が低下してしまう。よって、成形難易度が高くなっている。
その上、特許文献2のヒートシンク形状は、複数のピンフィンを連結するベース部外周にフランジが形成され、このフランジが形成されることにより、冷間鍛造時、ピンに流れる塑性流動(材料の流れ)は、フランジに近い外周側ピンと中心側ピンとで大きく異なってしてしまう。
よって、アルボンデ処理をしても、特許文献1に示されるピン高さの不揃いが大きく発生し、ダイス孔の焼付きや、ノックアウトピンの折損し、量産が困難であった。
ピン高さの不揃いを少なく成形する技術としては、特許文献3に示されるように背圧成形を適用することが考えられる。
特許文献3の対象製品は、スクロールであるが、ピンフィン型ヒートシンクに適用する場合もピン先端に背圧を負荷することでピン高さの不揃いがある程度は抑えられる。
ピンフィン型ヒートシンクに適用する場合、ノックアウトピンを介して背圧を掛けることになるが、強力な背圧を掛けるに従い、ピン高さの不揃いは減少するものの、その反面ノックアウトピンの折損が生じたり、成形荷重が上昇し、金型が焼付きを起こすので量産が困難となる。結局、背圧を負荷するだけで、フランジ付ピンフィン型ヒートシンクの量産性を解決することは難しいのが現状だった。
特開平5−190711号公報 特開2012−15224号公報 特開昭60−31022431号公報
本発明の課題は、ピンフィンを有するヒートシンクの生産性及び歩留まりを向上させることである。
本発明に係るヒートシンクは、ベース部と、前記ベース部から突出する複数のピンフィンと、を備え鍛造により形成されたヒートシンクであって、前記ベース部は、フランジ部を形成し、前記ピンフィンの突出方向から投影した場合、前記フランジ部は、当該フランジ部の射影部が前記複数のピンフィンの形成領域の射影部を囲むように形成され、さらに前記フランジ部又は前記ベース部は、当該フランジ部又は当該ベース部の第1所定位置から前記ピンフィンに向かって形成される第1塑性流動部と、前記第1所定位置から前記フランジ部の外縁部に向かって形成される第2塑性流動部と、を形成する。
本発明に係るヒートシンクの製造方法は、フランジ部を有するベース部と、前記ベース部から突出する複数のピンフィンと、を備えるヒートシンクの製造方法であって、前記複数のピンフィンを形成し、かつ前記フランジ部が前記複数のピンフィンの形成領域を囲むように形成し、さらに当該フランジ部の端部にブランク部を形成するように前記ヒートシンクを鍛造により形成する第1工程と、前記ブランク部を切断する第2工程と、を備え、前記第1工程において、前記フランジ部又は前記ベース部では、当該フランジ部又は当該ベース部の第1所定位置から前記ピンフィンに向かって形成される第1塑性流動部と、前記第1所定位置から前記フランジ部の外縁部に向かって形成される。
本発明に、ピンフィンを有するヒートシンクの生産性及び歩留まりを向上させることができる。
パワー半導体モジュールの正面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明に係るフランジ付ピンフィン型ヒートシンクの工程図である。(a)ブランク断面図を示す。(b)潤滑処理を示す。(c)成形工程を示す。フランジ付ピンフィン型ヒートシンク中間素材の断面図。(d)外周抜き工程を示す。フランジ付ピンフィン型ヒートシンク素材の断面図(e)切削加工工程を示す。フランジ付ピンフィン型ヒートシンクの断面図。 図3(c)工程の成形金型構造の断面図である。 本実施例により得られた図3(c)工程の断面組織写真であり、塑性流動状態を示す。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
フランジ付ピンフィン型ヒートシンクとフランジ付ピンフィン型ヒートシンクを使用したパワー半導体モジュールについて説明する。
図1は、フランジ付ピンフィン型のヒートシンク250を使用したパワー半導体モジュール100の正面図である。図2は、図1の平面A−Aの矢印方向から見た断面図である。
図1及び図2に示すように、パワー半導体モジュール100は、ケース110と、ケース110内に収容された回路体120と、回路体120の正負極直流端子にそれぞれが接続された外部直流正負極端子130と、電動機へ交流電力を供給する交流外部端子140と、回路体120の各ゲート信号用外部端子150と、エミッタ電圧検出用外部端子160とを備えている。
3相交流電動機を駆動制御する場合、パワー半導体モジュール100は、U相,V相、W相ごとに設けられ、3相ブリッジ回路を構成する。図2に示されるように、各相の回路体120は、上アーム用のIGBT及びダイオードや、下アーム用のIGBT及びダイオードを内蔵する。
パワー半導体モジュール100は、図示しない流路形成体に形成された流路空間に浸漬され、パワー半導体モジュール100の外面が直接冷却される。
図2に示されるように、ケース110は、回路体120を内部に収容するケース本体200と、フランジ付ピンフィン型のヒートシンク250、を備えている。ヒートシンク250は2つ設けられ、2つのヒートシンク250は回路体120を挟むように配置される。
開口210は、ケース本体200の面積が大きい2つの面に形成される。ヒートシンク250は、開口210の周縁に摩擦攪拌接合され、ケース本体200の内部を封止している。
図2に示されるように、リードフレーム121とリードフレーム122は、前述のIGBT等のパワー半導体素子を挟む。リードフレーム121とリードフレーム122は、ヒートシンク250の内壁面である密着面255と、絶縁部材(不図示)を介して密着している。
パワー半導体素子において発生した熱は、リードフレーム122および密着面255を介して、ヒートシンク250に伝わり、流路空間を流通する流体に伝熱することにより放熱される。
ケース本体200は、アルミダイカスト製によって、強度を確保している。ヒートシンク250も高熱伝導率のアルミニウム材料であり、放熱性を確保している。例えば、ケース本体200とヒートシンク250の材料を異ならせている。このように、ケース本体200とヒートシンク250でケース110を構成するようにしたので、強度と製造コストと放熱性を両立したケース110を実現している。
ヒートシンク250は、ベース部251と、ベース部251の表面から突設された複数のピンフィン252とを有する。さらにベース部251は、ピンフィン252が形成された部分よりも薄肉に形成されたフランジ部253を有する。フランジ部253は、ベース部251の外周に形成され、本実施形態においてはベース部251と一体に形成される。つまり図1に示されるように、フランジ部253は、フランジ部253の射影部301が複数のピンフィン252の形成領域の射影部302を囲むように形成される。
フランジ部253の外周は摩擦攪拌接合部253bであり、ベース部251外周に四角環状に設けられた薄肉部253aと、薄肉部253aのさらに外周に四角環状に設けられ、薄肉部253aよりも厚肉に形成される。
ケース本体200の開口210の内周縁には、ケース表面から摩擦攪拌接合部253bの厚みと略同じ深さの窪み、開口210の中心側に突設するヒートシンク載置部211が形成されている。載置部211は、載置面211aと、載置面211aからケース外方に立ち上がる側壁211bとを有する。
ヒートシンク250の摩擦攪拌接合部253bは載置面211aに載置され、摩擦攪拌接合部253bは側壁211bに当接して固定される。その後、摩擦攪拌接合部FSWは、図1に示すように、ヒートシンク250の全周縁に沿って四角環状に設けられている。
フランジ部253の薄肉部253aが必要な理由は、摩擦攪拌接合時に発生する摩擦熱と接合ツールからの押付け荷重が密着面255に伝達されることによって生じる密着面255の平面度の悪化を抑制することにある。
次にヒートシンク250の製造工程について説明する。
図3は、ヒートシンク250の製造工程を示す工程図である。各工程の形状を示すものは断面をあらわしている。
図3(a)は板材をプレス抜きしてブランク231を準備するブランク抜き工程である。ブランク231の抜き寸法は、後に説明する成形工程(図3(c))のダイスのキャビティに嵌合するように設定する。板材の厚み寸法はベース部251の厚みと、複数のピンフィン252の総体積をベース面積で割って厚みに換算したものと、切削加工(図3(e))の切削代を合計してブランク厚み寸法234とする。ここで、ブランク厚み寸法234は、板材厚みと同寸法である。
板材からプレス抜きするので、ブランク外周にはダレ232、バリ233が発生するが、後に説明する成形工程(図3(c))で、ブランク231のダイス投入方向を、ダレ232をダイス側(下方向)に向けて成形すると、挿入性も良く、バリ233がフランジ外周の縁部後方に押出されるので問題無い。また、ダレ232の塑性流動(材料の流れ)は、成形でフランジ外周の縁部後方に発生する塑性流動と同じ向きなので、まくれ込みの発生がなく品質が安定する。
図3(b)は潤滑処理235である。工程潤滑処理の目的は、後に説明する成形工程(図3(c))で、ブランク231の変形に伴い発生する金型との摩擦力低減を図ることである。これにより、成形工程で、金型の焼付きを防止する事と、成形荷重低減により金型に発生する応力を低減し金型寿命延長を図る。本実施例では、潤滑処理方法として油脂を塗布する方法(以後、油脂潤滑と呼ぶ)とした。理由は、アルボンデ処理と比較して潤滑性能は劣るが、処理設備の必要がなく、コストを低く抑えられる為である。
図3(c)は、フランジ付ピンフィン型のヒートシンク中間素材236の成形工程である。
フランジ部237の余分な材料はフランジ外周の縁部後方238に押出し、ベース部239の材料の一部を前方に押出して複数のピンフィン240を成形する。同時に複数のピンフィン240の先端に背圧を負荷し、複数のピンフィン240の背面ベース外周241にはベース部239の材料の流出防止用の段差242を設け、さらにピンフィン240とベース部239の付根にR形状243を設けることにより、フランジ付ピンフィン型のヒートシンク中間素材236の成形を行う。
図3(c)成形工程を、図4の成形金型構造にて説明する。図4は、フランジ付ピンフィン型ヒートシンクの中間素材236を成形した直後の金型構造断面図である。
下受圧台419は上受圧台418に固定され、ダイス401は下受圧台419に固定される。ダイス401は、横断面が略長方形状のキャビティ404を有する。キャビティ側壁406は、キャビティ底面405とR形状にて繋がれている。つまりキャビティ側壁406は、略長方形の角部はR形状となっている。なお、R形状の代わりにテーパー形状を採用してもよい。
キャビティ底面405には、ピンフィン240を成形するダイス孔407が複数形成されている。キャビティ底面405とダイス孔407へは、R形状408で繋がっている。このR形状408は、先に説明した潤滑性能に劣る油脂潤滑でもピン成形を可能にする役割をもっている。このR形状408を形成することによって、ピンフィン240とベース部239の付根表面の局部的な拡大を防ぎ油脂の膜が途切れないように配慮している。
また、ダイス孔407の奥はニゲ409を形成することにより、成形されたピンフィン240がダイス孔407と接触する面積を少なくして、ブランク材料が金型に焼付くことを抑え、また、成形荷重を低下させている。よって、ニゲ409も、潤滑性能に劣る油脂潤滑でも成形を可能にする役割をもっている。
パンチ402は横断面が略長方形状でありかつパンチ402はキャビティ404より小さく形成されることによりダイス401のキャビティ側壁406と周状隙間410を形成している。
プレス動作によりブランク231を押圧403した際、キャビティ底面405に形成されたダイス孔407と周状隙間410にブランク231を構成していた材料が流動する仕組みになっている。
ダイス孔407に流動411する材料によって、パンチ402の押圧403方向と同方向で流れる前方押出しによりピンフィン240が成形される。一方、周上隙間410に流動412する材料は、パンチ402の押圧403方向と逆方向(後方)に流れる後方押出しにより略長方形のカップ状に成形される。
本実施例では、フランジ部237の余分な材料は、パンチ402とダイス401から形成される周状隙間410に後方押出したが、ダイス401に空間等を設けて、前方押出または前後方押出としても構わない。
材料の流動411及び412を正確な流動とする為にパンチ402の成形面に凹部413を設けている。凹部413の外周414は、外周ピンフィン244の外側に設定する。これにより、ベース部239の材料が、フランジ部237へ流動し、外周ピンフィン244の材料が不足し長さが短くなる不具合を防止している。つまり、ベース部239は、ピンフィン240が形成された面とは反対側の面にピンフィン240と重なる凸部を形成する。前記ピンフィンが形成された面とは反対側の面に前記ピンフィンと重なる凸部を形成する
更に、ピンフィン240の長さバラツキを少なくする為に、ノックアウトピン415とノックアウトプレート416を介して、成形途中のピンフィン240の先端に、背圧417を負荷しながら成形する。
この背圧417は、上記に説明してきた工法と組合せることで、小さな背圧で効果を得ることが出来る。本実施例では、ピンフィン成形荷重の1%で十分な効果が得られた。更に、バネやガススプリングなどコンパクトでシンプルな装置で成形が可能になることが挙げられる。この事により、金型もコンパクトになりプレス設備への搭載も簡単な上に、油圧発生装置などの特別な背圧装置も必要としない。
小さな背圧で効果が得られる利点は、背圧によりピンフィン240の先端をノックアウトピン415が潰してしまうことで発生するダイス孔407詰まりを防止すること、ノックアウトピン415の折損が防止できることが挙げられる。
成形完了後は、ノックアウトピン415、ノックアウトプレート416に製品排出用の荷重を背圧417の代わりに負荷して製品を排出する。
仮に、ピンフィン240の長さが不揃いに成形された場合、製品排出時、長いピンフィンがノックアウトピン415に潰されてダイス孔407とニゲ409に詰まってしまい、ダイス孔407の焼付きやノックアウトピン415の座屈による折損が起こり量産困難になる。
図5は、本実施例により得られたフランジ付ピンフィン型のヒートシンク中間素材236の断面組織写真であり、塑性流動状態を示す。写真撮影箇所は、外周ピンフィン244を含めたピンフィン240とベース部239とフランジ部237の一部分である。
図5の断面組織写真に示されるように、ベース部239からピンフィン240の材料の流れは、外周ピンフィン244を含めて均一であり、長さバラツキも非常に少なく良好なものが得られている。つまりフランジ部237又はベース部239は、フランジ部237又はベース部239の第1所定位置303から外周ピンフィン244に向かって形成される第1塑性流動部304と、第1所定位置303からフランジ部237の縁部後方238(図4参照)に向かって形成される第2塑性流動部305と、を有する。
これにより、外周ピンフィン244の長さ他のピンフィンよりも大きくなってしまうことを抑制することができる。
またベース部239は、ベース部239の第2所定位置306からピンフィン240に向かって形成される第3塑性流動部307と、第2所定位置306から外周ピンフィン244に向かって形成される第4塑性流動部308と、を形成する。そして第4塑性流動部308の塑性流動は、第3塑性流動部307の塑性流動と同じになるように形成される。
これにより、外周ピンフィン244とピンフィン240との長さのバラツキを抑制することができる。
図3の工程図に戻り、後工程について説明する。
図3(d)は、フランジ付ピンフィン型のヒートシンク中間素材236の外周縁部245をプレス抜きし、フランジ付ピンフィン型のヒートシンク素材246を得る外周抜き工程である。図2に示すケース本体200の側壁211bと当接して固定される摩擦攪拌接合部253bの外周寸法をプレス抜きする。
図3(e)は、フランジ付ピンフィン型のヒートシンク素材246を切削加工してヒートシンク250を得る工程である。図2に示す、密着面255、薄肉部253a、摩擦攪拌接合部253b厚み、ピンフィン250の先端などを切削する。切削加工後は洗浄を行いケース本体200に組付け、摩擦攪拌接合FSWしてケース110とする。
以上説明したように、本実施形態は、ヒートシンク250の生産において、成形する際に、外周側ピンと中心側ピンの塑性流動を均一化する事により、ピン高さの不揃いを防止、更にはダイス孔焼付きやノックアウトピンの折損を防止し量産可能なものとする。
また、成形前潤滑処理のアルボンデ処理等の化成皮膜処理をなくすこともできるため、油脂による潤滑処理で成形することが可能なので、潤滑処理の簡素化が図れ、低コスト化とすることができる。
更に、塑性流動の均一化により、ピン高さの不揃いを防止しているので、成形品の残留応力も少なく、組立時や製品搭載後の反りも小さく信頼性も高い。
100…パワー半導体モジュール、110…ケース、200…ケース本体、
231…ブランク、235…潤滑処理、
236…フランジ付ピンフィン型ヒートシンク中間素材
237…フランジ部、238…縁部後方、239…ベース部、240…ピンフィン
246…フランジ付ピンフィン型ヒートシンク素材
250…フランジ付ピンフィン型ヒートシンク
252…ピンフィン、253…フランジ部253a…薄肉部、
253b…摩擦攪拌接合部、255…密着面
401…ダイス、402…パンチ、403…押圧、
407…ダイス孔、410…周状隙間、415…ノックアウトピン、
416…ノックアウトプレート、417…背圧

Claims (7)

  1. ベース部と、前記ベース部から突出する複数のピンフィンと、を備え鍛造により形成されたヒートシンクであって、
    前記ベース部は、フランジ部を形成し、
    前記ピンフィンの突出方向から投影した場合、
    前記フランジ部は、当該フランジ部の射影部が前記複数のピンフィンの形成領域の射影部を囲むように形成され、
    前記フランジ部外周から前記ピンフィンまでの距離は、前記複数のピンフィン同士の間隔よりも大きく形成され、
    さらに前記フランジ部又は前記ベース部は、当該フランジ部又は当該ベース部の第1所定位置から前記ピンフィンに向かって形成される第1塑性流動部と、前記第1所定位置から前記フランジ部の外縁部に向かって形成される第2塑性流動部と、を形成するヒートシンク。
  2. 請求項1に記載されたヒートシンクであって、
    前記ベース部は、前記ピンフィンが形成された面とは反対側の面に前記ピンフィンと重なる凸部を形成するヒートシンク。
  3. 請求項1または2に記載されたヒートシンクであって、
    前記複数のピンフィンは、当該複数のピンフィンが形成されたピンフィン形成領域において、当該ピンフィン形成領域の外周側に配置された第1ピンフィンと、当該ピンフィン形成領域の内周側に配置された第2ピンフィンと、を含んで構成され、
    前記ベース部は、当該ベース部の第2所定位置から前記第2ピンフィンに向かって形成される第3塑性流動部と、前記第2所定位置から前記第1ピンフィンに向かって形成される第4塑性流動部と、を形成し、
    前記第4塑性流動部の塑性流動は、前記第3塑性流動部の塑性流動と同じになるように形成されるヒートシンク。
  4. フランジ部を有するベース部と、前記ベース部から突出する複数のピンフィンと、を備えるヒートシンクの製造方法であって、
    前記複数のピンフィンを形成し、かつ前記フランジ部が前記複数のピンフィンの形成領域を囲むように形成し、前記フランジ部外周から前記ピンフィンまでの距離は、前記複数のピンフィン同士の間隔よりも大きく形成し、さらに当該フランジ部の端部にブランク部を形成するように前記ヒートシンクを鍛造により形成する第1工程と、
    前記ブランク部を切断する第2工程と、を備え、
    前記第1工程において、前記フランジ部又は前記ベース部では、当該フランジ部又は当該ベース部の第1所定位置から前記ピンフィンに向かって形成される第1塑性流動部と、前記第1所定位置から前記フランジ部の外縁部に向かって形成されるヒートシンクの製造方法。
  5. 請求項4に記載のヒートシンクの製造方法であって、
    前記第1工程において、前記ベース部のピンフィン成形面と反対側のベース面に成形する金型には、前記ピンフィンと重なる凹みの段差が設けられるヒートシンクの製造方法。
  6. 請求項4または5に記載のヒートシンクの製造方法であって、
    前記第1工程において、前記ベース部の一部の材料を成形押圧に対し前方に複数のピンフィン状に押出す過程においては、前記ピンフィンの先端から、前記成形押圧の方向とは反対方向の背圧を負荷しながら押出すヒートシンクの製造方法。
  7. 請求項4ないし6に記載のいずれかのヒートシンクの製造方法であって、
    前記ベース部と前記ピンフィンとの結合部は、R形状またはテーパ形状が形成され、
    前記第1工程前のブランク材には、化成皮膜処理が施されていないヒートシンクの製造方法。
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