JP6214034B2 - 静的破砕装置、コンクリート処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばコンクリートの静的破砕技術に関する。
岩石や鉄筋コンクリート構造物に穴(孔)が穿たれた後、前記穴(孔)内に水で混練りされた静的破砕剤が充填されることが提案されている。すなわち、前記穴(孔)内に充填された混練物(水で混練りされた静的破砕剤)の水和反応による膨張現象によって、前記岩石や鉄筋コンクリート構造物は破砕される。前記破砕は、静かに、しかも計画的に発生する亀裂によって、実現される。
従来の静的破砕剤は、膨張性クリンカと、自硬性物質(アルミナセメント等)から構成されている。これに水および可使時間調整剤などが添加されて調整されたスラリーが、前記穴(孔)内に充填(注入)される。前記充填(注入)後、約12〜24時間経過すると、前記亀裂が発生する。前記静的破砕剤の成分調整によっては、前記亀裂は1時間程度で発生する。
膨張性クリンカを用いた破砕工法として、鉄筋コンクリート製造成杭(コンクリート杭)の杭頭の切断処理が行われている。建設構造物のコンクリート杭は、杭頭の余盛コンクリート部分の撤去が必要である。この為、現場造成杭の鉄筋籠に、予め、破砕目的に応じた静的破砕剤を設置し、コンクリートを打設する。打設後、静的破砕剤は、杭坑内に安定液として存在していたベントナイト溶液中の水分やコンクリート中の余剰水と反応し、緩やかに膨張圧が発現し、硬化後の余盛りコンクリートに所定のクラックを発生させる。破砕後、重機で余盛りコンクリートを吊り上げて撤去する。杭頭処理の方法の一つとして、水平切断と垂直切断を組み合わせて実施されることがある。この場合、水平切断部のクラックを先に発生させた後に、垂直切断のクラックが発生するようにそれぞれ静的破砕剤が配置される。
特開2000−109785 特開2000−109786
しかし、これまでの静的破砕剤は、膨張圧が大きくなかった。
また、杭頭の切断処理における水平切断と垂直切断を組み合わせた工法において、稀に、垂直破断用の静的破砕剤によるクラック発生が、水平破断の静的破砕剤によるクラック発生よりも先に起こる場合が有り、角欠け等の問題が起こっている。
従って、本発明が解決しようとする課題は、大きな膨張圧が得られる静的破砕技術を提供することである。適切な時間内に安定した膨張圧が得られる静的破砕技術を提供することである。特に、コンクリートの打設前に破砕剤を破砕予定箇所の配筋(鉄筋)に設置し、コンクリートの硬化後に破砕させる方法において、接水後、破砕剤が、直ちに、過剰反応によって膨張作用をするものではなく、コンクリートが硬化した後に、膨張作用により、効率よく、破砕が起きる技術を提供する。
本発明は、
膨張性クリンカと骨材とを含み、
前記膨張性クリンカおよび前記骨材は透水性容器内に充填されてなり、
前記膨張性クリンカは粒状物であり、
(前記粒状膨張性クリンカの質量)/(前記骨材の質量)=70/30〜95/5である
ことを特徴とする静的破砕装置を提案する。
本発明は、前記静的破砕装置であって、前記膨張性クリンカは0.6〜15mmの大きさであり、前記骨材は0.1〜1.5mmの大きさであることを特徴とする静的破砕装置を提案する。
本発明は、前記静的破砕装置であって、前記膨張性クリンカは1.2〜10mmの大きさのものが70質量%以上であり、前記骨材は0.2〜1.3mmの大きさのものが60質量%以上であることを特徴とする静的破砕装置を提案する。
本発明は、前記静的破砕装置であって、前記膨張性クリンカおよび前記骨材が充填された前記透水性容器が破砕しようとするコンクリート物の所定位置に配置された後、前記コンクリート物中の水分が前記透水性容器内に侵入して来て前記膨張性クリンカとの反応が起きて静的破砕が起きるように構成されてなることを特徴とする静的破砕装置を提案する。
本発明は、前記静的破砕装置であって、前記透水性容器はネット内に装着されてなることを特徴とする静的破砕装置を提案する。
本発明は、前記静的破砕装置が破砕個所に配置され、コンクリートが充填されることを特徴とするコンクリート処理方法を提案する。
本発明は、前記コンクリート処理方法であって、コンクリート構造物の切断に用いられる方法であることを特徴とする処理方法を提案する。
本発明は、前記コンクリート処理方法であって、コンクリート杭の杭頭部の水平方向切断および/または垂直方向切断に用いられる方法であることを特徴とする処理方法を提案する。
本発明は、前記コンクリート処理方法であって、水平方向切断の静的破砕の発生時刻が垂直方向切断の静的破砕の発生時刻より早いように構成されてなる静的破砕装置が各々の破砕個所に配置されてなり、前記水平方向切断の為に配置された静的破砕装置および前記垂直方向切断の為に配置された静的破砕装置の中の少なくとも一方が前記静的破砕装置であることを特徴とする処理方法を提案する。
本発明は、前記コンクリート処理方法であって、前記静的破砕装置が配置された後、コンクリートが打設されることを特徴とする処理方法を提案する。
短時間で大きな膨張圧が得られ、正確、かつ、迅速、更には低廉なコストでな破砕処理が行える。特に、コンクリートの打設前に静的破砕装置を破砕予定箇所に配置し、コンクリートの硬化後に破砕させる方法において、有効に、使用される。例えば、コンクリート杭の杭頭処理工法において、本発明の静的破砕装置を配置することにより、角欠けや縦クラックの発生が杭に生ずることなく、杭頭の切断処理が行える。
コンクリート杭の静的破砕の説明図
第1の発明は静的破砕装置である。前記静的破砕装置の実施形態が説明される。前記装置は、例えばコンクリート製構造物(杭など)の静的破砕に用いられる装置である。例えば、膨張性クリンカおよび骨材が充填された透水性容器が破砕しようとするコンクリートの所定位置(破砕予定位置)に配置された後、前記コンクリート中の水分(コンクリートの混練水)が前記透水性容器内に侵入して来て前記膨張性クリンカとの反応が起きて静的破砕が起きるように構成された装置である。前記静的破砕装置は、膨張性クリンカと骨材とを有する。前記膨張性クリンカおよび前記骨材は、透水性容器内に充填されている。好ましくは、前記透水性容器はネット内に装着(配置)されている。前記透水性容器は、例えば不織布製の袋である。前記膨張性クリンカは粒状物である。前記膨張性クリンカは、好ましくは、0.6〜15mm(より好ましくは、1.2mm以上。より好ましくは、10mm以下)の大きさである。前記膨張性クリンカは、好ましくは、1.2〜10mmの大きさのものが70質量%(より好ましくは、80質量%)以上である。前記骨材は、好ましくは、0.1〜1.5mm(より好ましくは、0.2mm以上。より好ましくは、1.3mm以下)の大きさである。前記骨材は、好ましくは、0.2〜1.3mmの大きさのものが60質量%(より好ましくは、75質量%)以上である。(前記粒状膨張性クリンカの質量)/(前記骨材の質量)=70/30〜95/5である。より好ましくは、75/25以上である。より好ましくは、92/8以下である。
第2の発明はコンクリート処理方法である。前記コンクリート処理方法の実施形態が説明される。前記方法は、前記静的破砕装置が破砕個所に配置され、コンクリートが充填される方法である。例えば、破砕しようとする個所に前記静的破砕装置が配置され、コンクリートが充填(打設)される方法である。コンクリート充填後、充填コンクリート中の水分(コンクリート混練水)、又はベントナイト溶液中の水分等が前記静的破砕装置内に浸入して来る。これによって、前記粒状膨張性クリンカと前記水分との間で、所定の反応が発生する。前記反応によって、膨張現象が起きる。前記膨張によって、コンクリートには亀裂が生じる。前記方法は、例えばコンクリート構造物の切断に用いられる方法である。前記方法は、例えばコンクリート杭の杭頭部の水平方向切断および/または垂直方向切断に用いられる方法である。前記方法は、水平方向切断の静的破砕の発生時刻が垂直方向切断の静的破砕の発生時刻より早いように構成されてなる静的破砕装置が各々の破砕個所に配置され、前記水平方向切断の為に配置された静的破砕装置および前記垂直方向切断の為に配置された静的破砕装置の中の少なくとも一方が前記静的破砕装置である。前記静的破砕装置が配置された後、コンクリートが打設される。
以下、更に説明される。
前記膨張性クリンカは、例えば生石灰を主成分とする膨張性クリンカである。例えば、石灰質原料を焼成して得られる。或いは、石灰質原料(CaO)を主成分とし、これにシリカ(SiO)、アルミナ(Al)、酸化鉄(Fe)、石膏(CaSO)等の原料が混合され、焼成して得られる。これが、適度に粉砕され、分級が行われる。これによって、粒状クリンカが得られる。例えば、篩によって、前記大きさの粒状クリンカが得られる。この粒状クリンカが用いられる点において、本発明と前記特許文献の技術とは大きく異なる。例えば、前記特許文献1においては、その段落番号[0017]の記載「膨張性クリンカ:(1)軟焼生石灰80重量部、粘土15重量部、石膏5重量部、(2)生石灰90重量部、粘土8重量部、石膏2重量部、(3)生石灰95重量部、粘土4重量部、石膏1重量部の3種の混合粉末を1450℃で1時間で焼成して得た焼結クリンカをおのおのインペラブレーカーで粗砕し、更にミルで粉砕したものを用いた。」、前記特許文献2においては、その段落番号[0015]の記載「生石灰を主成分とする膨張性クリンカ:軟焼生石灰95重量部、粘土4重量部、石膏1重量部の混合粉末を1450℃で1時間で焼成して得た焼結クリンカをインペラブレーカーで粗砕し、更にミルで粉砕したものを用いた。」からも判る通り、ミルで粉砕された前記特許文献1,2で用いられた膨張性クリンカは粉末状である。粒状の膨張性クリンカではない。そして、粉状クリンカが用いられた場合には、後述の比較例からも判る通り、粒状膨張性クリンカが用いられた場合の特長が、到底に、奏されない。
前記骨材(硬質粒状物)は、好ましくは、前記膨張性クリンカによる膨張圧で破砕されず、かつ、膨張圧を吸収しない硬質の粒状物である。このような物として、例えば川砂、山砂、珪砂、石灰砂、転炉スラグなどが挙げられる。尚、未使用状態において、前記骨材(硬質粒状物)の含水率は、好ましくは、0.5%以下である。この意味で、前記骨材(硬質粒状物)は乾燥物である。これによって、未使用状態において、前記膨張性クリンカの水和反応が起きない。前記骨材(硬質粒状物)の大きさは、好ましくは、前記の通りである。特に好ましくは、前記骨材の平均粒径は前記膨張性クリンカの平均粒径より小さい。但し、小さ過ぎる(0.1mm未満)骨材が用いられた場合、前記骨材は前記粒状膨張性クリンカ間の間隙部に留まらず、膨張性クリンカと骨材とは分離する傾向が有る。逆に、大き過ぎる(1.5mm以上)骨材が用いられた場合、前記骨材は前記粒状膨張性クリンカ間の間隙部に留まることが困難になる。すなわち、前記大きさの骨材が用いられた場合、前記骨材は前記粒状膨張性クリンカの間隙部に効率よく充填される。従って、粒状膨張性クリンカによる膨張圧が、前記粒状膨張性クリンカ粒子間の隙間に逃げることなく、外部のコンクリート構造物へ効率よく伝達される。従って、大きな膨張圧が得られる。
前記膨張性クリンカと前記骨材との配合割合は前記の通りである。骨材が少な過ぎた場合、大きな値の膨張圧が得られ難い。骨材が多すぎた場合、これ、また、大きな値の膨張圧が得られ難い。
前記特許文献1,2においても、膨張性クリンカと硬質粒状物(骨材)とが用いられている。しかし、前記特許文献2にあっては、その表−1におけるNo.1(硬質粒状物が用いられず、クリンカのみが用いられた例)と、No.2(クリンカと硬質粒状物とが用いられた例)との対比から判る通り、硬質粒状物(骨材)が用いられたNo.2の場合、膨張圧が小さい結果となっている。この為、コンクリートの破砕も遅くなることが理解できる。これは、本発明とは逆の結果である。この違いは、前記特許文献の記載から判る通り、クリンカが粉末状のものであることから、前記特許文献における前記クリンカと前記硬質粒状物(骨材)との関係が、本願発明における前記クリンカと前記硬質粒状物(骨材)との関係「前記骨材は前記粒状膨張性クリンカの間隙部に効率よく充填され、粒状膨張性クリンカによる膨張圧が、前記粒状膨張性クリンカ粒間の隙間に逃げることなく、外部のコンクリート構造物へ効率よく伝達される。」を満たしていないからであろうと推察された。更に、前記特許文献にあっては、穴(孔)に充填されるに前以って粉末状クリンカと硬質粒状物(骨材)と水とを含む組成物が混練りされ、この混練物が前記穴(孔)に充填されて静的破砕が行われたからではないかと推察している。すなわち、前記特許文献にあっては、スラリー化した静的破砕剤が充填(使用)されるのに対して、本発明にあっては、スラリー化したものでは無く、粒状クリンカと硬質粒状物(骨材)との混合物に対して、水分が、徐々に、侵入して行く形態の相違によるものであろうと推察している。そして、前記特許文献の技術は、硬質粒状物の役割は、水和反応熱を硬質粒状物が吸収し、これにより水和反応熱が孔内に急激に蓄熱されることを抑制するものであろうと推察している。
本発明において使用される透水性容器は、透水性を有し、膨張時の膨張圧を外部に伝達することを阻害しない材質の容器であれば、特に限定されない。例えば、不織布製の袋である。透水性容器は、膨張性クリンカと骨材とが充填された後、密封され、直接的な水の浸入は起こらない。水分は、透水性を有する容器の壁を通過して、浸入する。容器の透水係数としては、1×10−2cm/sec以上であることが好ましい。
本発明において使用されるネットは、透水容器への水分の浸入を阻害することがないよう十分な開口部が確保されていること、かつ、透水性容器を保持し、更に透水容器の膨張時における膨張圧を速やかに被破砕物へ伝達できるものであれば、特に限定されない。例えば、高密度ポリエチレン製のネットである。ネットの形状は扁平した筒状であり、透水性容器が膨張した場合、その膨張の方向を限定する効果を有する。膨張圧は主に扁平した面に対して垂直方向へ発生する。
以下、より具体的な実施例が挙げられる。但し、本発明は以下の実施例のみに限定されない。本発明の特長が大きく損なわれない限り、各種の変形例や応用例も本発明に含まれる。
[実施例]
〔原材料〕
(1) 生石灰を主成分とする膨張性クリンカ:石灰質原料、珪石質原料及び石膏を原料とし、ロータリーキルンにより1500℃で焼成した。得られた焼成物は、遊離CaOを主成分とし、少量のエーライト(3CaO・SiO2)、及び石膏(Ca2SO4)を含む膨張性クリンカであった。この膨張性クリンカが粉砕され、下記の粒状の膨張性クリンカが得られた。
・粒状膨張性クリンカA:粉砕(粗砕)後、1mmの篩と15mmの篩とが用いられ、粒度調整された。この粒度調整になる粒状膨張性クリンカAは、1.2mm〜7.0mmのものが99質量%であった。
・粒状膨張性クリンカB:粉砕(粗砕)後、5mmの篩と25mmの篩とが用いられ、粒度調整された。この粒度調整になる粒状膨張性クリンカBは、5〜25mmのものが95質量%であった。
・粉状膨張性クリンカC:前記粉砕(粗砕)後のクリンカがミルで粉砕された。これにより、粉状(0.7mm未満)膨張性クリンカCが得られた。
(2) 骨材(硬質粒状物:砂)
・珪砂a:5号珪砂;粒度0.3〜0.8mm
・珪砂b:6号珪砂;粒度0.2〜0.4mm
・珪砂c:8号珪砂;粒度0.05〜0.2mm
・珪砂d:3号珪砂;粒度1.2〜2.4mm
・石灰砂:粒度0.2〜1.0mm
〔静的破砕装置の作製・配置〕
上記の膨張性クリンカと骨材(硬質粒状物)とが所定の割合で配合・混合された。
前記混合の静的破砕剤が不織布(透水係数:1×10−2cm/sec以上)製の袋内に充填された。更に、前記不織布製袋は高密度ポリエチレン製の筒状ネット内に装填された。前記静的破砕剤が充填されたネット(静的破砕装置)は扁平した柱状体である。
前記静的破砕装置1が、鉄筋コンクリート構造物における所定個所の鉄筋3に対して、垂直方向に、取り付けられた。かつ、前記静的破砕装置2が、鉄筋コンクリート構造物における所定個所の鉄筋3に対して、水平方向に、取り付けられた。尚、前記静的破砕装置1と前記静的破砕装置2とを比べた場合、前記静的破砕装置2の方が早く(例えば、10分以上早く)静的破砕が起きるように成分調整されている。この後、コンクリートが打設され、鉄筋コンクリート製の杭4が出来た(図1(a)参照)。
所定時間が経過すると、先ず、水平方向に配置された静的破砕装置2によるクラックがコンクリート杭4に発生した。この後、垂直方向に配置された静的破砕装置1によるクラックがコンクリート杭4に発生した。これにより、コンクリート杭4の頭部が取り除かれる(図1(b)参照)。
〔静的破砕装置の特性〕
(1) クラック発生時間の測定
前記静的破砕装置(長さ700mm×幅55mm)を2本の鉄筋(直径10mm)に拘束し、梁状のモルタル供試体(長さ900mm×幅200mm×高さ300mm)の中に埋設した。モルタル配合は、水/セメント比(W/C):43%、セメント量:606kg/m3、砂/セメント(S/C)比:2.5である。
この供試体を20℃の環境下に置き、モルタル打設からクラック発生までの時間を測定した。
(2) 膨張圧試験
円筒状鋼製型枠(外径46mm、内径42mm、高さ155mm)の一方が塞がれた状態で、先ず、静的破砕装置(長さ150mm×幅40mm;ネット未装着)が充填された。この後、注水が行われた。次に、他方の開口部が鉄板で塞がれた。そして、20℃水中環境下の拘束条件下で膨張圧を測定した。
その結果が下記の表−1に示される。
表−1
Figure 0006214034
表−1から、本発明の静的破砕装置の優秀性が判る。特に、No.2,3,4,6,7になる本発明のものは、15時間以内でクラックが発生している。しかも、24時間時点における膨張圧は約30kg/cm以上の大きな値である。これに対して、膨張性クリンカが粉状のものであった場合、No.11のデータから判る通り、クラック発生が非常に遅い。24時間時点においても、未だ、クラックの発生が認められなかった。膨張性クリンカが粒状であっても、骨材配合量が少ない場合、No.1から判る通り、膨張圧が小さく、本願発明の特長が奏されていない。膨張性クリンカが粒状であっても、その大きさが大きいNo.10のものは、クラック発生が遅くなっている。骨材が大き過ぎる場合や小さ過ぎる場合のNo.8,9のものも、クラック発生が遅くなっている。尚、クラック発生が遅くなると、それだけ、例えば24時間時点における膨張圧は小さいことが予想される。
1,2 静的破砕装置
3 鉄筋
4 鉄筋コンクリート製杭

Claims (9)

  1. 第1の静的破砕装置と第2の静的破砕装置とを具備してなり、
    前記第1の静的破砕装置および第2の静的破砕装置の少なくとも一方は、
    膨張性クリンカと骨材とを含み、前記膨張性クリンカおよび前記骨材は透水性容器内に充填されてなり、前記膨張性クリンカは粒状物であり、(前記粒状膨張性クリンカの質量)/(前記骨材の質量)=70/30〜95/5であり、
    前記第1の静的破砕装置は水平方向切断の為に配置された静的破砕装置であり、
    前記第2の静的破砕装置は垂直方向切断の為に配置された静的破砕装置であり、
    前記第1の静的破砕装置の静的破砕の発生時刻が前記第2の静的破砕装置の静的破砕の発生時刻より早いように構成されてなる
    静的破砕装置。
  2. 前記膨張性クリンカは0.6〜15mmの大きさであり、
    前記骨材は0.1〜1.5mmの大きさである
    請求項1の静的破砕装置。
  3. 前記膨張性クリンカは1.2〜10mmの大きさのものが70質量%以上であり、
    前記骨材は0.2〜1.3mmの大きさのものが60質量%以上である
    請求項1又は請求項2の静的破砕装置。
  4. 前記膨張性クリンカおよび前記骨材が充填された前記透水性容器が破砕しようとするコンクリート物の所定位置に配置された後、前記コンクリート物中の水分が前記透水性容器内に浸入して来て前記膨張性クリンカとの反応が起きて静的破砕が起きるように構成されてなる
    請求項1〜請求項3いずれかの静的破砕装置。
  5. 前記透水性容器はネット内に装着されてなる
    請求項1〜請求項4いずれかの静的破砕装置。
  6. 請求項1〜請求項5いずれかの静的破砕装置が破砕個所に配置され、コンクリートが充填される
    コンクリート処理方法。
  7. コンクリート構造物の切断に用いられる方法である
    請求項6の処理方法。
  8. コンクリート杭の杭頭部の水平方向切断および/または垂直方向切断に用いられる方法である
    請求項6の処理方法。
  9. 前記静的破砕装置が配置された後、コンクリートが打設される
    請求項6〜請求項いずれかの処理方法。
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