JP6213483B2 - クランク角センサの故障診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クランク角センサの故障診断装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関の停止過程では、圧縮行程中の気筒内の圧力が上昇することにより、クランクシャフトの正回転を妨げる方向の力が作用するため、機関回転速度が低下してゆく。内燃機関の停止過程において、クランクシャフトの上記正回転時の機関回転速度が低下しきった後には、圧縮行程中の気筒内の圧力によってクランクシャフトが逆回転し始めて機関回転速度が上昇してゆく。
このクランクシャフトの逆回転時にも、圧縮行程中の気筒内の圧力に基づきクランクシャフトの逆回転を妨げる方向の力が作用するため、そのクランクシャフトの逆回転時には上述したように機関回転速度が上昇した後に低下してゆく。更に、こうしたクランクシャフトの逆回転時に機関回転速度が低下しきった後、今度は圧縮行程中の気筒内の圧力によってクランクシャフトが正回転し始める。そして、内燃機関は、その停止過程で上述したクランクシャフトの回転方向の反転を繰り返した後に停止する。
内燃機関には自動停止再始動を行うものがあり、同機関では自動停止したときのクランク角を検出しておき、そのクランク角を内燃機関の再始動で用いることによって速やかな再始動を行うことが望まれている。このことを実現するためには、内燃機関の停止時のクランク角を検出可能なクランク角センサを採用することが必要になる。同クランク角センサとしては、内燃機関のクランクシャフトが回転する際、その回転方向に応じてパルス信号を異なる態様で出力するものが知られている。こうしたクランク角センサを用いれば、同センサからのパルス信号の出力態様に基づきクランクシャフトの回転方向を判別できるため、その回転方向の判別と上記パルス信号の出力とに基づき、機関停止過程でのクランクシャフトの回転方向の反転から影響を受けることなくクランク角を正しく検出することができる。
また、上記クランク角センサの故障の有無を判定する装置としては、例えば特許文献1の故障診断装置が知られている。同装置では、クランクシャフトの回転方向が正回転にしかならないと想定される内燃機関の回転速度領域を設定しておき、その回転速度領域にてクランク角センサからのパルス信号の出力態様がクランクシャフトの逆回転に対応した態様であることに基づき、クランク角センサが故障していると判定する。なお、特許文献1では、上記回転速度領域の下限値として、アイドル回転速度未満の値(具体的には400rpm)が例示されている。
特開2011−2383公報
ところで、内燃機関の停止過程でクランクシャフトが逆回転したときの機関回転速度の上昇は、必ずしも一定の態様で生じるとは限らず、同機関の停止に至る状況等に応じて変わる。このため、上記故障診断装置におけるクランク角センサの故障の有無の判定に用いられる回転速度領域の設定の仕方によっては、内燃機関の停止過程でクランクシャフトが逆回転したときの機関回転速度が上記回転速度領域の下限値を越えて上昇する可能性がある。このようにクランクシャフトの逆回転時の機関回転速度が上記回転速度領域の下限値を越えて上昇すると、機関回転速度が上記回転速度領域内に入り、かつ、クランク角センサからのパルス信号の出力態様が逆回転に対応した態様となることから、クランク角センサが故障していると誤判定してしまう。
本発明の目的は、クランク角センサが故障しているとの誤判定を抑制することができるクランク角センサの故障診断装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するクランク角センサの故障診断装置は、クランク角センサからのパルス信号の出力態様がクランクシャフトの正回転に対応する態様から逆回転に対応する態様に変化したことが確認されたとき、その変化の確認時点の機関回転速度がアイドル回転速度よりも低い判定値以上であり、かつ、上記変化の確認時点から機関回転速度が上記判定値以上である状態が続いている、という故障判定条件が成立していることに基づきクランク角センサが故障していると判定する一方、上記故障判定条件が不成立であるときにはクランク角センサが故障していると判定しないよう構成される判定部を備える。
内燃機関の停止過程において、クランクシャフトの回転方向が正回転から逆回転に反転する際には、機関回転速度が低下して機関回転速度が「0」になることを伴う。このため、機関回転速度が低下して「0」になることを伴わずに、クランク角センサからのパルス信号の出力態様がクランクシャフトの正回転に対応する態様から逆回転に対応する態様に変化したときには、クランク角センサが故障している蓋然性が高い。機関回転速度が低下して「0」になったか否かを判断するためには、機関回転速度がアイドル回転速度よりも低い上記判定値未満に低下したか否かを判断すればよい。これは、機関回転速度がアイドル回転速度よりも低い上記判定値未満に低下すれば、内燃機関が自立運転できなくなり、機関回転速度が「0」まで低下したと判断できるためである。
上記故障診断装置では、上述した故障判定条件が成立していることに基づき、クランク角センサが故障していると判定される。このため、機関回転速度のアイドル回転速度未満への低下を伴わずにクランク角センサからのパルス信号の出力態様がクランクシャフトの正回転に対応する態様から逆回転に対応する態様に変化したとき、クランク角センサが故障していると判定されるようになる。
一方、機関回転速度がアイドル回転速度よりも低い上記判定値未満になった状態で、クランク角センサからのパルス信号の出力態様がクランクシャフトの正回転に対応する態様から逆回転に対応する態様に変化したときには、上述した故障判定条件が成立しないため、クランク角センサが故障しているとは判定されない。従って、内燃機関の停止過程で、クランクシャフトの回転方向が正回転から逆回転に反転した後、クランクシャフトが逆回転しつつ機関回転速度が上記判定値以上に上昇したとき、クランク角センサが正常であるにもかかわらず故障していると誤判定してしまうことを抑制できる。
また、上記判定部は、次のように構成することが考えられる。すなわち、上記変化時点の機関回転速度が上記判定値以上であれば、機関回転速度が上記判定値以上であるか否かの判定を定められた周期毎に行う判定処理を通じて、上記変化時点の後に機関回転速度が上記判定値以上であると判定された回数を数えるよう、上記判定部を構成する。更に、その回数が規定回数以上となることに基づきクランク角センサが故障していると判定するよう上記判定部を構成する。
クランク角センサの故障診断装置が適用される内燃機関全体を示す略図。 クランクシャフトの近傍に設けられたクランク角センサの内部構造、及び、同センサの周辺構造を示す略図。 クランクシャフトが正回転するときのメインセンサからのメイン信号及びサブセンサからのサブ信号の出力態様、並びに、クランク角センサからのパルス信号の出力態様を示すタイミングチャート。 クランクシャフトが逆回転するときのメインセンサからのメイン信号及びサブセンサからのサブ信号の出力態様、並びに、クランク角センサからのパルス信号の出力態様を示すタイミングチャート。 (a)及び(b)は、クランクシャフトの回転方向が正回転から逆回転に反転するときの機関回転速度の変化、及び、クランク角センサのパルス信号の幅の変化を示すタイムチャート。 (a)及び(b)は、クランク角センサが故障したときの機関回転速度の変化、及び、パルス信号の幅の変化を示すタイムチャート。 (a)及び(b)は、ストール防止制御の実行後に内燃機関がストールするときの機関回転速度の変化、及び、クランク角センサのパルス信号の幅の変化を示すタイムチャート。 クランク角センサが故障しているか否かを判定する手順を示すフローチャート。
以下、クランク角センサの故障診断装置の一実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
図1に示す内燃機関11において、気筒12の内面とピストン13の頂面とによって区画された燃焼室14には、燃料噴射弁15から噴射された燃料が吸気通路21を介して空気とともに吸入される。そして、燃焼室14内で空気と燃料とからなる混合気が点火プラグ16による点火を通じて燃焼すると、そのときの燃焼エネルギによりピストン13が往復移動してクランクシャフト31が回転する。また、燃焼室14内の混合気は燃焼した後に排気として排気通路23に送り出される。
また、内燃機関11のクランクシャフト31には、同機関11を始動させる際にクランクシャフト31を強制的に回転(クランキング)させるスタータ33が接続されている。停止中の内燃機関11を始動させる際には、スタータ33によるクランキングを行いつつ燃料噴射弁15からの燃料噴射を行うことにより、燃焼室14内に混合気が充填される。更に、燃焼室14内の混合気に対し点火プラグ16による点火が行われる。そして、燃焼室14内の混合気が点火プラグ16による点火を通じて燃焼(着火)すると、それに伴って内燃機関11が自立運転を開始して同機関11が始動する。
図2は、クランクシャフト31の近傍に設けられたクランク角センサ42、及び、その周辺の構造を示している。クランクシャフト31の端部には、シグナルロータ51が同クランクシャフト31と一体回転可能に設けられている。このシグナルロータ51の外周には、複数の歯52が所定角度(10°CA)毎に設けられるとともに、その一部には、基準角度を検知すべく2枚の歯52を欠損させた欠歯部53が形成されている。そして、クランク角センサ42は、シグナルロータ51の上記歯52と対向する位置に配置されており、クランクシャフト31の回転位置(クランク角CA)及び回転速度(機関回転速度NE)の検出に用いられる。
クランク角センサ42は、歯52と対向するメインセンサ61と、同メインセンサ61から上記シグナルロータ51の周方向に所定間隔を空けて配置されるサブセンサ62と、これらメインセンサ61からのメイン信号Sm及びサブセンサ62からのサブ信号Ssに応じたパルス信号Spを出力する処理装置63と、を備えている。なお、処理装置63には、パルス信号Spのパルス幅を制御するためのタイマ64が設けられている。そして、クランク角センサ42は、クランクシャフト31が所定角度回転する毎に、その回転方向に応じて異なるパルス幅のパルス信号Spを出力する。言い換えれば、クランク角センサ42は、クランクシャフト31の回転方向に応じてパルス信号Spを異なる出力態様で出力する。
次に、図1を参照して、クランク角センサ42の故障診断装置の電気的構成について説明する。
上記故障診断装置は、内燃機関11の各種制御を行う電子制御装置41を備えている。電子制御装置41には、内燃機関11の制御にかかる演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果が一時的に記憶されるRAM、外部からの信号を入力するための入力ポート及び外部に信号を出力するための出力ポート等が設けられている。
電子制御装置41の入力ポートには、内燃機関11や車両の状態を把握するための各種センサが接続されている。この各種センサとしては、上記クランク角センサ42の他、運転者により操作されるイグニッションスイッチ44、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量)を検出するためのアクセルポジションセンサ45、ブレーキペダルの操作状態を検出するためのブレーキセンサ46、及び、車両走行速度を検出するための車速センサ47等があげられる。一方、電子制御装置41の出力ポートには、燃料噴射弁15、点火プラグ16、及びスタータ33等の機器の駆動回路がそれぞれ接続されている。
電子制御装置41は、各種センサから入力した信号に基づき、内燃機関11及び車両の実際の状態、並びに、内燃機関11及び車両に対する駆動指令状態を把握し、それらに基づいて燃料噴射弁15、点火プラグ16、及びスタータ33などの駆動回路に対し指令信号を出力する。こうして内燃機関11の燃料噴射制御、停止始動制御、及び点火時期制御など、同機関11の運転にかかわる各種制御が電子制御装置41を通じて実施される。
電子制御装置41は、運転者の手動によるイグニッションスイッチ44の操作に基づき内燃機関11の停止及び始動を行う。運転者の手動による内燃機関11の停止は、同機関11のアイドル運転状態のもとで行われることが普通であり、そのアイドル運転状態のもとで燃料噴射弁15の燃料噴射を停止することによって実現される。更に、電子制御装置41は、手動による内燃機関11の停止及び始動の他、内燃機関11のアイドル運転状態のもとでの車両の走行可能性の有無等に応じて同機関11の自動停止、及び、自動再始動も行う。
一方、電子制御装置41は、運転者の誤操作に起因して内燃機関11の回転速度がアイドル回転速度未満に低下するとき、同機関11がストールしないよう吸入空気量を増量するとともに点火時期を遅角させるストール防止制御を実行する。このストール防止制御では、内燃機関11の吸入空気量の増加を通じて燃焼室14に充填される混合気を増加させるとともに、その混合気に対する点火を同機関11の点火時期の遅角により、内燃機関11の回転速度の低下が抑制される。
次に、電子制御装置41によるクランク角CA及び機関回転速度NEの検出処理について説明する。
図3及び図4には、クランクシャフト31が回転するときのメインセンサ61からのメイン信号Sm及びサブセンサ62からのサブ信号Ssの出力態様、並びに、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様が示されている。クランクシャフト31のシグナルロータ51とクランク角センサ42のメインセンサ61及びサブセンサ62とは、メイン信号Sm及びサブ信号Ssの出力態様がクランクシャフト31の正回転時には図3に示される態様となるように、かつ、クランクシャフト31の逆回転時には図4に示される態様となるように設けられている。
図3に示すように、クランクシャフト31の正回転時のメインセンサ61のメイン信号Smは、同メインセンサ61がシグナルロータ51の歯52と対向するときに電圧レベルがLレベル(例えば0V)となり、歯52と対向しないときに電圧レベルがHレベル(例えば5V)となる。また、サブセンサ62のサブ信号Ssは、同サブセンサ62がシグナルロータ51の歯52と対向するときに電圧レベルがLレベルとなり、歯52と対向しないときに電圧レベルがHレベルとなる。
クランク角センサ42の処理装置63は、メイン信号Smの立ち下がり時にサブ信号SsがHレベルであれば、クランクシャフト31が正回転していることを示す所定幅αのパルス信号Spを生成する。そして、クランク角センサ42は、処理装置63によって生成された上記パルス信号Spを電子制御装置41に出力する。このときの、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様は、クランクシャフト31の正回転に対応した態様となる。
図4に示すように、クランクシャフト31の逆回転時のメインセンサ61のメイン信号Smは、正回転時と同様、メインセンサ61がシグナルロータ51の歯52と対向するときに電圧レベルがLレベル(例えば0V)となり、歯52と対向しないときに電圧レベルがHレベル(例えば5V)となる。また、サブセンサ62のサブ信号Ssも、クランクシャフト31の正回転時と同様、サブセンサ62がシグナルロータ51の歯52と対向するときに電圧レベルがLレベルとなり、歯52と対向しないときに電圧レベルがHレベルとなる。
クランク角センサ42の処理装置63は、メイン信号Smの立ち上がり時にサブ信号SsがHレベルであれば、クランクシャフト31が逆回転していることを示す所定幅βのパルス信号Spを生成する。なお、この所定幅βは、上述した所定幅αとは異なる幅であって、この例では所定幅αよりも大きく設定されている。クランク角センサ42は、処理装置63によって生成された上記パルス信号Spを電子制御装置41に出力する。このときの、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様は、クランクシャフト31の逆回転に対応した態様となる。
電子制御装置41は、クランク角センサ42から出力されるパルス信号Spの立ち上がりタイミングと、そのパルス信号Spの次に出力されるパルス信号Spの立ち上がりタイミングとの間隔に基づき、クランクシャフト31の回転速度(機関回転速度NE)を検出する。また、電子制御装置41は、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様に応じてクランクシャフト31の回転方向を判別し、その回転方向の判別と上記パルス信号Spの出力とに基づき、クランク角CAに対応した算出値であるクランクカウンタCcを増減させ、そのクランクカウンタCcに基づいてクランク角CAを検出する。
詳しくは、電子制御装置41は、パルス信号Spの立ち下がりを検出すると、クランク角CAに対応するクランクカウンタCcを図3に示すように1つインクリメント(Cc←Cc+1)する。更に、上記パルス信号Spのパルス幅が所定幅αである場合には、クランクシャフト31が正回転していることを判別し、クランクカウンタCcの値を維持する。一方、パルス信号Spのパルス幅が所定幅βである場合には、クランクシャフト31が逆回転していることを判別し、クランクカウンタCcを図4に示すように2つデクリメント(Cc←Cc−2)する。このようにクランクカウンタCcを増減させることにより、クランクシャフト31の回転方向にかかわらず、クランクカウンタCcに基づきクランク角CAを検出することができる。
ところで、アイドル運転中の内燃機関11の手動による停止と自動停止とのいずれの場合も、その停止過程では圧縮行程中の気筒12(燃焼室14)内の圧力が上昇することにより、クランクシャフト31の正回転を妨げる方向の力が作用するため、機関回転速度NEが低下してゆく。内燃機関11の停止過程において、クランクシャフト31の正回転時の機関回転速度NEが低下しきった後には、圧縮行程中の気筒12内の圧力によってクランクシャフト31が逆回転し始めて機関回転速度NEが上昇してゆく。
このクランクシャフト31の逆回転時にも、圧縮行程中の気筒12内の圧力に基づきクランクシャフト31の逆回転を妨げる方向の力が作用するため、そのクランクシャフト31の逆回転時には上述したように機関回転速度NEが上昇した後に低下してゆく。更に、こうしたクランクシャフト31の逆回転時に機関回転速度NEが低下しきった後、今度は圧縮行程中の気筒12内の圧力によってクランクシャフト31が正回転し始める。そして、内燃機関11は、その停止過程で上述したクランクシャフト31の回転方向の反転を繰り返した後に停止する。
このように内燃機関11の停止過程でクランクシャフト31の回転方向が正回転と逆回転との間で反転を繰り返すときでも、上記クランク角センサ42を用いればクランク角CAを正しく検出することができる。そして、内燃機関11の停止が完了したときのクランク角CAを、次回の始動時における燃料噴射及び点火の際に用いることにより、内燃機関11の始動を速やかに行うことが可能になる。
次に、クランク角センサ42の故障診断について説明する。
クランク角センサ42のタイマ64が故障すると、クランクシャフト31が正回転しているにもかかわらず、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様がクランクシャフト31の逆回転に対応する態様になるということが生じる。電子制御装置41は、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様がクランクシャフト31の正回転に対応する態様から逆回転に対応する態様に変化したとき、すなわちパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したとき、その変化時点及び同変化時点の後の機関回転速度NEに応じて、次のようにクランク角センサ42が故障しているか否かを判定する。
すなわち、電子制御装置41は、(A)上記変化時点の機関回転速度NEがアイドル回転速度よりも低い値に設定された判定値H以上であり、かつ、(B)上記変化時点から機関回転速度NEが上記判定値H以上である状態が続いている、という故障判定条件が成立していることに基づき、クランク角センサ42が故障していると判定する。また、電子制御装置41は、上述した故障判定条件が不成立であるとき、言い換えれば上記(A)の条件もしくは上記(B)の条件が不成立であるときには、クランク角センサ42が故障していると判定しない。このように故障判定条件の成立または不成立に応じて、クランク角センサ42が故障しているか否かを判定する電子制御装置41は、クランク角センサ42が故障していることを判定するための判定部としての役割を担う。
ちなみに、上記変化時点の機関回転速度NEとしては、パルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化する直前のパルス信号Spの立ち上がりタイミングと同変化直後のパルス信号Spの立ち上がりタイミングとの間隔に基づいて検出される機関回転速度NEを用いることが可能である。
図5(a)及び(b)はそれぞれ、アイドル運転状態にある内燃機関11の通常の停止過程でクランクシャフト31の回転方向が正回転から逆回転に反転するときのクランク角センサ42の正常時の機関回転速度NEの変化、及び、パルス信号Spの幅の変化を示したタイムチャートである。
アイドル運転状態にある内燃機関11を停止させるために燃料噴射弁15からの燃料噴射が停止されると、図5(a)に示すように機関回転速度NEがアイドル回転速度から徐々に低下する。こうした内燃機関11の停止過程では、圧縮行程中の気筒12内の圧力上昇によってクランクシャフト31の正回転を妨げる方向の力が作用する。このため、クランクシャフト31の正回転時に機関回転速度NEが低下しきると(タイミングT1)、圧縮行程中の気筒12内の圧力によってクランクシャフト31が逆回転し始め、その逆回転に伴って機関回転速度NEが上昇する。一方、クランクシャフト31の回転方向が正回転から逆回転に反転することにより、図5(b)に示すようにパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化する。
アイドル運転時には内燃機関11の吸入空気量が少なくなるため、そのアイドル運転状態からの内燃機関11の停止では、クランクシャフト31の正回転時に機関回転が停止したとき、圧縮行程中の気筒12内の圧力がある程度は高くはなるものの、それほど高くはならない。従って、上記のように機関回転が停止した後、圧縮行程中の気筒12内の圧力によってクランクシャフト31が逆回転したとき、機関回転速度NEがアイドル回転速度Nid(図5(a)の破線)よりも高くなることはないと考えられる。
こうしたことをふまえ、上記判定値Hは、例えば図5(a)の二点鎖線で示すように設定される。詳しくは、上記判定値Hは、内燃機関11のアイドル運転からの通常の停止過程において、クランクシャフト31の回転方向が正回転から逆回転に反転した後に上昇する機関回転速度NEの最高値よりも高い値であり、且つ、アイドル回転速度Nid未満の可能な限り低い値に設定される。このように判定値Hをアイドル回転速度Nidに対し可能な限り低い値に設定することにより、クランク角センサ42が故障しているとの判定の機会を多くすることができる。
図6(a)及び(b)はそれぞれ、クランク角センサ42が故障したときの機関回転速度NEの変化、及び、パルス信号Spの幅の変化を示したタイムチャートである。
内燃機関11が通常の運転状態にあるときには、機関回転速度NEが、アイドル回転速度Nid(図6(a)の破線)よりも低い値に設定された上記判定値H(図6(a)の二点鎖線)未満になることはない。こうした内燃機関11の通常の運転状態のもと、例えば機関回転速度NEが例えばアイドル回転速度Nidに調整された状態のもと、クランク角センサ42のタイマ64の故障が発生すると、パルス信号Spの幅が図6(b)に示すように所定幅αから所定幅βに変化する(タイミングT2)。
この場合、パルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したときには、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H未満に低下することはなく、その変化時点の後も機関回転速度NEが上記判定値H以上となる状態が続く。その結果、上記(A)の条件及び上記(B)の条件が共に成立するという上記故障判定条件の成立に基づき、クランク角センサ42が故障していると判定される。すなわち、クランク角センサ42からのパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したとき、その変化時点(タイミングT2)の機関回転速度NEが上記判定値H以上であり、且つ、上記変化時点の後に機関回転速度NEが上記判定値H以上である状態が続くことに基づき、クランク角センサ42が故障していると判定される。
ところで、内燃機関11の停止過程でクランクシャフト31が逆回転したときの機関回転速度NEの上昇は、必ずしも一定の態様で生じるとは限らず、同機関11の停止に至る状況等に応じて変わる。このため、クランクシャフト31の上記逆回転時の機関回転速度NEは、アイドル回転速度Nidよりも高くならないとは必ずしも言い切れず、内燃機関11の停止に至る状況によっては、クランクシャフト31の上記逆回転時の機関回転速度NEがアイドル回転速度Nidよりも高くなり得る。なお、クランクシャフト31の上記逆回転時の機関回転速度NEがアイドル回転速度Nidよりも高くなる状況としては、例えば、上述したストール防止制御を実行したにもかかわらず同機関11がストールするという状況があげられる。
図7(a)及び(b)は、ストール防止制御を実行したにもかかわらず内燃機関11がストールするときの機関回転速度NEの変化、及び、パルス信号Spの幅の変化を示すタイムチャートである。
上記ストール防止制御では、内燃機関11の吸入空気量の増量によりクランクシャフト31の逆回転前(正回転時)の気筒12内の圧縮圧力が高くなるとともに、点火時期の遅角によって気筒12内での燃料の燃焼が可能な限り維持される。従って、ストール防止制御を実行したにもかかわらず内燃機関11がストールするという状況下で、クランクシャフト31の逆回転が生じる場合には気筒12内の圧力が高くなり、その逆回転時の機関回転速度NEが大きく上昇する。
すなわち、クランクシャフト31の正回転時の機関回転速度NEが図7(a)に示すように低下しきると(タイミングT3)、気筒12内の圧力に基づいてクランクシャフト31の回転方向が正回転から逆回転に反転し、その逆回転時の機関回転速度NEがアイドル回転速度Nidを越えて上昇する。また、クランクシャフト31の回転方向が正回転から逆回転に反転するとき、クランク角センサ42が正常であればパルス信号Spの幅が図7(b)に示すように所定幅αから所定幅βに変化する。
このため、上述した状況下でクランク角センサ42が正常であれば、パルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したとき(タイミングT3)、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H(図7(a)の二点鎖線)未満の低い値になる。その結果、クランク角センサ42が故障していると判定するための上記(A)の条件、すなわち上記変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H以上であるという条件が成立することはなくなる。言い換えれば、上記(A)の条件及び上記(B)の条件が共に成立するという上記故障判定条件が成立することはなくなり、その成立に基づきクランク角センサ42が故障していると判定されることもなくなる。
従って、内燃機関11の停止過程で、クランクシャフト31の回転方向が正回転から逆回転に反転した後、クランクシャフト31が逆回転しつつ機関回転速度NEが上記判定値Hよりも高く上昇したとき、クランク角センサ42が正常であるにもかかわらず故障していると誤判定してしまうことを抑制できる。
次に、クランク角センサ42の故障診断装置の動作について説明する。
図8は、クランク角センサ42が故障しているか否かを判定するための故障診断ルーチンを示すフローチャートである。この故障診断ルーチンは、電子制御装置41を通じて、例えば所定クランク角毎(この例では10°CA毎)の角度割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンのステップ101〜104(S101〜S104)の処理は、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様がクランクシャフト31の逆回転に対応する態様に変化したとき、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H以上であるか否か(上記(A)の条件が成立したか否か)を判定するためのものである。
電子制御装置41は、同ルーチンのステップ101(S101)の処理として、クランク角センサ42からのパルス信号Spの幅が所定幅βであるか否か、すなわちパルス信号Spの出力態様がクランクシャフト31の逆回転に対応した態様であるか否かを判断する。ここで肯定判断であればS102に進む。電子制御装置41は、S102の処理として、前回の故障診断ルーチンの実行時のパルス信号Spの幅が所定幅αであったか否か、すなわちパルス信号Spの出力態様がクランクシャフト31の正回転に対応した態様であったか否かを判断する。
S102で肯定判断であればS103に進む。電子制御装置41は、S103の処理として、パルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したことを表すパルス幅変化履歴をオン(変化あり)に設定する。その後にS104に進む。また、S102で否定判断がなされた場合には、S103をスキップしてS104に進む。電子制御装置41は、S104の処理として、機関回転速度NEが上記判定値H以上であるか否かを判定する。そして、S104で機関回転速度NEが上記判定値H以上であると判定されたときにはS105に進む。
このようにS105に進むということは、クランク角センサ42からのパルス信号Spの出力態様がクランクシャフト31の逆回転に対応する態様に変化したとき、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H以上であったこと(上記(A)の条件が成立したこと)を意味する。故障診断ルーチンにおけるS104〜S108に処理は、上記変化時点の後に機関回転速度NEが上記判定値H以上となる状態が続いているか否か(上記(B)の条件が成立したか否か)を判断するためのものである。
この一連の処理では、上記変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H以上であれば、機関回転速度NEが上記判定値H以上であるか否かの判定を定められた周期毎(故障診断ルーチンの実行周期毎)に行う判定処理(S104)を通じて、上記変化時点の後に機関回転速度NEが上記判定値H以上であると判定された回数を数える(S105)。更に、その回数が規定回数以上となることに基づき(S107:YES)、クランク角センサ42が故障していると判定する(S108)。
詳しくは、電子制御装置41は、S104で肯定判定である場合にS105の処理として、パルス幅変更履歴がオンに設定されているか否かを判断する。ここで肯定判断であればS106に進む。電子制御装置41は、S106の処理で故障カウンタC1を1つインクリメント(C1←C1+1)し、続くS107の処理で故障カウンタC1の値が所定値Nよりも大きいか否かを判断する。なお、所定値Nとしては例えば自然数を用いることが可能である。そして、S107で否定判断であれば、電子制御装置41は、故障診断ルーチンを一旦終了する。一方、S107で肯定判断であればS108に進む。
このようにS107で肯定判断がなされてS108に進むということは、パルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したとき、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H以上であり、且つ、上記変化時点の後に機関回転速度NEが上記判定値H以上となる状態が続いていることを意味する。言い換えれば、上記(A)及び上記(B)の条件が共に成立するという上記故障判定条件の成立を意味する。そして、電子制御装置41は、S108の処理としてクランク角センサ42が故障していると判定し、その後に故障診断ルーチンを一旦終了する。なお、電子制御装置41は、S108でクランク角センサ42が故障していると判定すると、そのことを運転者に報知するために車室内のスピーカー等から警告音を発したり警告灯を点灯させたりするとともに、クランク角センサ42の故障時における内燃機関11のフェイルセーフ制御を実行する。
一方、故障診断ルーチンのS101でパルス信号Spの幅が所定幅βでないと判断された場合、すなわちパルス信号Spの幅が所定幅αであってパルス信号Spの出力態様がクランクシャフト31の正回転に対応した態様である場合には、S109に進む。また、S104で機関回転速度NEが上記判定値H未満であると判定された場合にも、S109に進む。電子制御装置41は、S109の処理として、パルス幅変化履歴をオフに設定する。その後にS110に進む。電子制御装置41は、S110の処理として故障カウンタC1を「0」にリセットし、その後に故障診断ルーチンを一旦終了する。
クランク角センサ42からのパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したとき、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H未満であれば(上記(A)の条件が不成立であれば)、故障診断ルーチンにおけるS104で否定判定がなされる。その結果、上述したS109及びS110の処理が実行されることにより、S105〜S108の処理を通じてクランク角センサ42が故障していると判定されることはなくなる。その結果、ストール防止制御の実行後に内燃機関11がストールする等の状況下で、クランクシャフト31が逆回転しつつ機関回転速度NEが上記判定値Hよりも高く上昇するとき、クランク角センサ42が正常であるにもかかわらず故障していると誤判定されることは抑制される。
なお、S104の処理で肯定判定がなされた後、次回以降のS104で否定判定がなされる場合(上記(B)の条件が不成立の場合)にも、上述したS109及びS110の処理が実行される。従って、クランク角センサ42からのパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化した時点の機関回転速度NEが上記判定値H以上であっても、その変化時点の後に機関回転速度NEが上記判定値H未満に低下した場合には、S104で否定判定がなされる。その結果、S109及びS110の処理が実行されることにより、S105〜S108の処理を通じてクランク角センサ42が故障していると判定されることはなくなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)ストール防止制御により内燃機関11の吸入空気量の増量及び点火時期の遅角が行われたにもかかわらず同機関11がストールする状況等に起因して、クランクシャフト31の逆回転時の機関回転速度NEが上記判定値Hを越えて上昇する際、クランク角センサ42が正常であるにもかかわらず故障していると誤判定することを抑制できる。
(2)電子制御装置41によって実行される故障診断ルーチンでは、S107における故障カウンタC1の値が所定値Nよりも大きくなること(機関回転速度NEが上記判定値H以上と判定される回数が規定回数以上になること)により、クランク角センサ42が故障していると判定される。すなわち、クランク角センサ42からのパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化したとき、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H以上であり、且つ、その後に機関回転速度NEが上記判定値H以上となる状態が続くことに基づき、クランク角センサ42が故障していると判定される。言い換えれば、上記(A)の条件及び上記(B)の条件が共に成立するという上記故障判定条件の成立に基づき、クランク角センサ42が故障していると判定される。ここで、クランク角センサ42の故障により、パルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化した場合、その変化時点の機関回転速度NEが上記判定値H未満に低くなることはなく、その変化時点の後も機関回転速度NEが上記判定値H以上となる状態が続く。従って、上記故障判定条件の成立に基づきクランク角センサ42が故障していると判定することにより、その判定を正しく行うことができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・クランクシャフト31の回転方向に応じてパルス信号Spを異なる態様で出力するクランク角センサとして、クランクシャフト31の回転方向に応じてパルス信号Spの幅を変える代りにパルス信号Spの電圧レベルを変えるものを採用してもよい。
・クランク角センサ42からのパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化した時点の後に、機関回転速度NEが上記判定値H以上であると判定される回数が規定回数以上であるとき、上記(B)の条件が成立したと判断したが、この(B)の条件が成立したとの判断は必ずしも上述した仕方で行う必要はない。例えば、クランク角センサ42からのパルス信号Spの幅が所定幅αから所定幅βに変化した時点の後に、機関回転速度NEが継続的に上記判定値H以上となっている時間を計測し、その時間が規定時間以上となったとき、上記(B)の条件が成立したと判断してもよい。
11…内燃機関、12…気筒、13…ピストン、14…燃焼室、15…燃料噴射弁、16…点火プラグ、21…吸気通路、23…排気通路、31…クランクシャフト、33…スタータ、41…電子制御装置、42…クランク角センサ、44…イグニッションスイッチ、45…アクセルポジションセンサ、46…ブレーキセンサ、47…車速センサ、51…シグナルロータ、52…歯、53…欠歯部、61…メインセンサ、62…サブセンサ、63…処理装置、64…タイマ。

Claims (2)

  1. 内燃機関のクランクシャフトが回転する際、その回転方向に応じてパルス信号を異なる態様で出力するクランク角センサの故障診断装置において、
    前記クランク角センサからのパルス信号の出力態様が前記クランクシャフトの正回転に対応する態様から逆回転に対応する態様に変化したことが確認されたとき、その変化の確認時点の機関回転速度がアイドル回転速度よりも低い判定値以上であり、かつ前記変化の確認時点から機関回転速度が前記判定値以上である状態が続いている、という故障判定条件が成立していることに基づき前記クランク角センサが故障していると判定する一方、前記故障判定条件が不成立であるときには前記クランク角センサが故障していると判定しないよう構成される判定部を備える
    ことを特徴とするクランク角センサの故障診断装置。
  2. 前記判定部は、前記クランク角センサからのパルス信号の出力態様が前記クランクシャフトの正回転に対応する態様から逆回転に対応する態様に変化したとき、その変化時点の機関回転速度が前記判定値以上であれば、機関回転速度が前記判定値以上であるか否かの判定を定められた周期毎に行う判定処理を通じて、前記変化時点の後に機関回転速度が前記判定値以上であると判定された回数を数え、その回数が規定回数以上となることに基づき前記クランク角センサが故障していると判定する
    請求項1記載のクランク角センサの故障診断装置。
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