JP2015143480A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイドルストップした内燃機関の再始動のより一層の迅速化を図る。
【解決手段】アイドルストップした内燃機関を再始動する際、その始動のためのクランキングを開始してから待機時間が経過した時点で複数の気筒に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行うものとし、待機時間の長さを、アイドルストップ時における各気筒の推定のピストン停止位置に応じて変更するようにした。また、非同期噴射後に最初に実行する火花点火のタイミングを、アイドルストップ時における各気筒の推定のピストン停止位置に応じて変更するようにした。
【選択図】図8

Description

本発明は、アイドルストップ車両の制御装置に関する。
車両の停車中に、内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施することが知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。既存のアイドリングストップシステムでは、車速が所定値以下で、ブレーキペダルが閾値以上に踏み込まれており、内燃機関の冷却水温及び車載バッテリの電圧が十分高い、等といった諸条件が成立したときに、内燃機関を停止させる。アイドルストップ中、運転者がブレーキペダルから足を離すか、アクセルペダルを踏み込む等の再始動要求があったときには、内燃機関を再始動する。
アイドルストップは、信号待ち等の一時的な停車時に生起する。それ故、アイドルストップからの再始動は、可及的速やかに完了することが求められる。従来より、内燃機関の再始動を早める目的で、クランキングの開始後、各気筒の現在の行程を判別する気筒判別が完了する前に、予め全気筒に一斉に燃料を噴射(非同期噴射)しておき、気筒判別の完了後最初に圧縮上死点が訪れる気筒において即座に火花点火を実行する始動制御が行われている(例えば、下記特許文献2を参照)。このような制御によれば、各気筒の吸気行程に合わせた気筒毎の燃料噴射(同期噴射)を待つことなく、初回の燃焼を早期に実施することができ、クランキング期間の短縮に寄与し得る。
しかしながら、クランキングの開始後最も早く吸気が行われる気筒が、非同期噴射のタイミングにおいて既に吸気行程の半ばに達していた場合には、吸気ポートに噴射した非同期噴射の燃料のかなりの部分が当該気筒に吸引されない。となれば、気筒判別の完了後に当該気筒において火花点火を実行したとしても、当該気筒に充填された混合気の空燃比がリーンであるために、うまく燃焼しないか、仮に燃焼したとしても十分なエンジントルクを得られない。結果、内燃機関の回転が速やかに加速せず、クランキング期間が延びる(再始動が速やかに完了しない)ことがあった。
特開2012−137018号公報 特開2012−087733号公報
本発明は、アイドルストップした内燃機関の再始動のより一層の迅速化を図ろうとするものである。
上述した課題を解決するべく、本発明では、アイドルストップ条件が成立したときに内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施する車両の制御装置であって、アイドルストップした内燃機関を再始動する際、その始動のためのクランキングを開始してから待機時間が経過した時点で複数の気筒に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行うものとし、前記待機時間の長さを、アイドルストップ時における各気筒の推定のピストン停止位置に応じて変更する制御装置を構成した。
並びに、本発明では、アイドルストップ条件が成立したときに内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施する車両の制御装置であって、アイドルストップした内燃機関を再始動する際、その始動のためのクランキングを開始してから待機時間が経過した時点で複数の気筒に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行うものとし、前記非同期噴射後に最初に実行する火花点火のタイミングを、アイドルストップ時における各気筒の推定のピストン停止位置に応じて変更する制御装置を構成した。
本発明によれば、アイドルストップした内燃機関の再始動のより一層の迅速化を図ることができる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関に付随するクランク角センサの態様を模式的に示す図。 同実施形態の内燃機関に付随するカム角センサの態様を模式的に示す図。 同実施形態の内燃機関において実行される気筒判別の内容を説明するタイミング図。 図4の一部を拡大して示すタイミング図。 図4の一部を拡大して示すタイミング図。 図4の一部を拡大して示すタイミング図。 同実施形態の制御装置が実行する制御の内容を示すタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(特に、三気筒エンジン。図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
本実施形態の車両には、ブレーキブースタ5が付帯している。ブレーキブースタ5は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側の部位、より具体的にはサージタンク33から吸気負圧を導き入れ、その負圧を用いてブレーキペダルの踏力を倍力する、この分野では広く知られているものである。ブレーキブースタ5は、負圧を蓄える定圧室と、大気圧が加わる変圧室とを有し、定圧室が負圧管路51を介してサージタンク33に接続している。負圧管路51は、スロットルバルブ32の下流側の吸気負圧を定圧室へと導く。負圧管路51上には、負圧を定圧室内に留め、定圧室に正圧が加わることを防止するためのチェックバルブ52を設けてある。
運転者によりブレーキペダルが操作されていないとき、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室が大気圧から隔絶される。ブレーキペダルが操作されると、定圧室と変圧室との間が遮断され、かつ変圧室に大気が導入される。結果、定圧室と変圧室との圧力差が、ブレーキペダルの踏力を倍力する制御圧力となる。ブレーキブースタ5により増幅されたブレーキ踏力は、マスタシリンダ6において液圧力に変換される。マスタシリンダ6が出力する作動液圧は、液圧回路(図示せず)を介してブレーキキャリパやホイールシリンダといったブレーキ装置(図示せず)に伝達され、当該ブレーキ装置による車両の制動に用いられる。
本実施形態の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルが踏まれているか否かまたはブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキスイッチまたは踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気負圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、マスタシリンダ6が吐出する作動液の圧力であるマスタシリンダ圧を検出する液圧センサから出力されるマスタシリンダ圧信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、kを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、内燃機関の始動(冷間始動であることもあれば、アイドルストップからの復帰であることもある)時において、電動機(スタータモータまたはモータジェネレータ。図示せず)に制御信号oを入力し、電動機によりクランクシャフトを回転させるクランキングを行う。クランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、エンジン回転数即ちクランクシャフトの回転速度が冷却水温等に応じて定まる判定値を超えたときに(完爆したものと見なして)終了する。
本実施形態のECU0は、信号待ち等による車両の停車の際に、内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施する。ECU0は、車速が所定値(例えば、10km/hないし13km/hの値)以下で、運転者によりブレーキペダルが踏まれている(ブレーキスイッチがON)かブレーキの操作量(ブレーキペダルの踏込量またはマスタシリンダ圧)が判定閾値を上回っており、内燃機関の冷却水温及び車載バッテリ(図示せず)の電圧がそれぞれ所定値よりも高く、直近の内燃機関の再始動後に車速が所定値(例えば、10km/hないし13km/hの値)以上に上昇した履歴がある、といった諸条件がおしなべて成立したことを以て、アイドルストップ条件が成立したものと判断し、アイドルストップを実行する。
アイドルストップ条件の成立後、ECU0は、運転者がブレーキペダルから足を離した(ブレーキスイッチがOFF)かブレーキの操作量(ブレーキペダルの踏込量またはマスタシリンダ圧)が判定閾値を下回った、逆にブレーキペダルがさらに強く踏み込まれた(ブレーキペダルの踏込量またはマスタシリンダ圧がさらに上昇した)、アクセルペダルが踏まれた、アイドルストップ状態で所定時間(例えば、3分)が経過した、等のうちの何れかの成立を以て、アイドルストップ終了条件が成立したものと判断し、内燃機関を再始動する。
アイドルストップした内燃機関を再始動するにあたり、ECU0は、クランキングを開始し、そのクランキングの開始から待機時間が経過した時点で全気筒1に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行う。また、各気筒1が現在どの行程にあるのかを判別する気筒判別を行うとともに、気筒判別の完了後、最初に圧縮上死点が訪れる気筒1において即座に火花点火を実行することで、非同期噴射により当該気筒1に供給した燃料を燃焼させる。詳しくは後述するが、本実施形態において、非同期噴射した燃料に対する火花点火のタイミングは可変である。
並びに、気筒判別の完了後、各気筒1の吸気行程に合わせて(より具体的には、排気上死点近傍のタイミングで)気筒1毎に順次燃料を噴射する同期噴射を開始する。同期噴射した燃料に対する火花点火のタイミングは、各気筒1における圧縮上死点から所定クランク角度遅角したタイミングである。
内燃機関の始動の際の気筒判別方法に関して補記する。気筒判別においては、クランク角センサの出力するクランク角信号b及びカム角センサの出力するカム角信号gを参照する。図2に示すように、クランク角センサは、クランクシャフトに固定されクランクシャフトと一体となって回転するロータ75の回転角度をセンシングするものである。そのロータ75には、クランクシャフトの回転方向に沿った所定角度毎に、歯または突起76が形成されている。典型的には、クランクシャフトが10°回転する毎に、歯または突起76が配置される。
クランク角センサは、ロータ75の外周に臨み、個々の歯または突起76が当該センサの近傍を通過することを検知して、その都度クランク角信号bとしてパルス信号を発信する。ECU0は、このパルスをクランク角信号bとして受信する。
但し、クランク角センサは、クランクシャフトが一回転する間に三十六回のパルスを出力するわけではない。クランクシャフトのロータ75の歯または突起76は、その一部が欠けている。図3に示す例では、十七番目、十八番目及び二十番目、二十一番目の欠歯部分761、並びに、三十五番目、三十六番目の欠歯部分762という、大きく分けて二つの欠歯部分761、762が存在する。欠歯部分761、762はそれぞれ、クランクシャフトの特定の回転位相角に対応する。即ち、連続する欠歯部分761は180°CA(クランク角度)及び540°CAに対応しており、単独の欠歯部分762は0°及び360°CAに対応している。
そして、図4ないし図7に示しているように、上記の欠歯部分761、762に起因して、クランク角信号bのパルス列もまた一部が欠損する。この欠損を基にして、クランクシャフトの絶対的な角度を知ることが可能である。欠損した三十六番目のパルスの次の一番目のパルスのタイミングを0°CA(または、360°CA)とおくと、欠損した十八番目のパルスに続く十九番目のパルスのタイミングが180°CA(または、540°CA)ということになる。上記の0°CAのパルスのタイミングは、特定の気筒(図示例では、第二気筒)1の圧縮上死点に略等しい。
図3に示すように、カム角センサもまた、カムシャフトに固定されカムシャフトと一体となって回転するロータ77の回転角度をセンシングするものである。そのロータ77には、少なくともカムシャフトの一回転を気筒数で割った角度毎に、歯または突起78が形成されている。三気筒エンジンの場合、カムシャフトが120°回転する毎に、歯または突起78が配置される。
カムシャフトは、巻掛伝動機構(チェーン及びスプロケット。図示せず)等を介してクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて回転するもので、その回転速度はクランクシャフトの二分の一である。故に、上記の歯または突起78は、クランク角度に換算すれば240°CA毎に配置されていることになる。
加えて、本実施形態においては、ロータ77に、追加的なカム角信号gを発生させるための歯または突起79が、240°CA毎の歯または突起78の間に一つ設けられる。
カム角センサは、ロータ77の外周に臨み、個々の歯または突起78、79が当該センサの近傍を通過することを検知して、その都度カム角信号gとしてパルス信号を発信する。ECU0は、このパルスをカム角信号gとして受信する。
歯または突起78に起因して発生する基本カム角信号gは、何れかの気筒1が所定の行程に至ったことを表す。吸気カムシャフトにカム角センサが付随している場合、そのカム角センサが出力する基本カム角信号gは、図4ないし図7に示しているように、各気筒1における圧縮上死点の近傍、または圧縮上死点から所定クランク角度(30°CAないし70°CAの範囲内の値)だけ進角側に偏倚したタイミングを示唆する。いわゆる位相変化型の可変バルブタイミング機構が付随している内燃機関にあっては、カム角信号gが当該機構により調節されるバルブタイミングをも表す。
歯または突起79に起因して発生する追加カム角信号gは、カムシャフト(及び、クランクシャフト)の特定の回転位相角に対応しており、各気筒1の行程を判別するための補助となるものである。図3及び図4ないし図7に示している例では、第一気筒1の圧縮上死点の近傍を表す基本カム角信号gのパルスから60°CA進角したタイミングに、追加カム角信号gのパルスが存在している。クランク角信号bのパルス列から明らかとなる60°CAの間隔を隔ててこれら二つのカム角信号gのパルスを連続して受信したとき、後者のパルスの直後が第一気筒1の圧縮上死点であることが分かる。
ECU0は、カム角信号gの検出個数を計数するカム角信号検出カウンタ部と、クランク角信号bの検出個数を計数するクランク角信号検出カウンタ部と、クランク角信号bに含まれるパルスの欠損に基づいて定められるタイミングで各気筒1の行程を判別する気筒判別部とを備えている。図4ないし図7では、カム各信号検出カウンタ部が計数しているカム角信号gの個数を下段に表示(例えば、0°CA付近に記載された「0、1、1、1、1、1、1、1、1、1、0」)し、クランク角信号検出カウンタ部が計数しているクランク角信号bの個数を下段に表示(例えば、0°CA付近に記載された「0、7、7、7、6、5、4、3、2、1、0」)している。
カム角信号検出カウンタ部は、カム角信号の検出個数に応じて値を「1」ずつ増加させる。クランク角信号検出カウンタ部は、カム角信号gの検出を契機としてクランク角信号bの検出個数の計数を開始し、その計数しているクランク角信号bの検出個数が上限値に達したときに、カム角信号検出カウンタ部の計数している値をリセットしてクランク角信号bの計数を終了する。
クランク角信号検出カウンタ部は、減数カウンタであり、カム角信号gの検出を契機として「7」からクランク角信号bの検出個数に応じて「1」ずつ減ずるカウントを行う。即ち、カム角信号gの検出後、クランク角信号bを7回検出したら(クランク角信号bのカウンタ値が「0」となったら)、カム角信号検出カウンタ部の検出個数(「1」または「2」)を「0」にリセットする。カム角信号検出カウンタ部の値及びクランク角信号検出カウンタ部の値がともに「0」になると、次にカム角信号gが検出されるまでクランク角信号bの計数は行われない。
さらに、クランク角信号検出カウンタ部は、クランク角信号bの検出個数を計数している間にカム角信号gが検出されると、クランク角信号bの検出個数を所定数減じる。
図4ないし図7に示しているクランク角信号検出カウンタ部は、クランク角信号bの検出個数を計数している間にカム角信号gが検出されると、クランク角信号bの検出個数を「3」減ずる。即ち、クランク角信号検出カウンタ部の計数している値を「3」増加させる。
そして、気筒判別部は、クランク角信号bに含まれるパルスの欠損に基づいて定められる気筒判別タイミングで、カム角信号検出カウンタ部の計数している検出個数を参照し、各気筒1の行程を判別する。このタイミングは、図4ないし図7に二点鎖線で示しているように、半サイクルのうちに二回到来する。具体的には、
第一パターン:パルスの単独欠損(欠歯部分762に起因する三十五番目及び三十六番目のパルスの欠損)後90°CAのタイミング
第二パターン:パルスの連続欠損(欠歯部分761に起因する十七番目、十八番目及び二十番目、二十一番目のパルスの欠損)後30°CAのタイミング
の何れかのタイミングで気筒判別を実施する。
因みに、クランク角信号bのパルスの欠損を検出するためには、欠損したパルスの直前のパルスと直後のパルスとの間隔に等しい30°CA分のパルス列をさらに受信することが必要である。故に、三十五番目及び三十六番目のパルスの欠損が検出されて気筒判別が完了するのは、クランク角信号bの三番目のパルスを受信した後である。また、十七番目、十八番目及び二十番目、二十一番目のパルスの欠損が検出されて気筒判別が完了するのは、クランク角信号bの二十四番目のパルスを受信した後である。
第一パターンの気筒判別タイミングにあっては、図5に示すように、カム角信号検出カウンタ部の値が「0」である場合に、第三気筒1の圧縮上死点前150°CAのタイミングであることが判明する。よって、その後に訪れる第三気筒1の圧縮上死点を基準としたタイミング(圧縮上死点は、クランク角信号bにより明らかとなる)で火花点火を実行し、非同期噴射された燃料に着火して燃焼させる膨張行程を営むことができる。
あるいは、図7に示すように、カム角信号検出カウンタ部の検出個数が「1」または「2」である場合には、第一気筒1の圧縮上死点前30°CAのタイミングであることが判明する。よって、その後に訪れる第一気筒1の圧縮上死点を基準としたタイミングで火花点火を実行し、非同期噴射された燃料に着火して燃焼させる膨張行程を営むことができる。
第二パターンの気筒判別タイミングにあっては、図6に示すように、カム角信号検出カウンタ部の値が「1」である場合に、第三気筒1の圧縮上死点に到達したタイミングであることが判明する。このとき、第三気筒1の圧縮上死点を基準としたタイミングで火花点火を実行し、非同期噴射された燃料に着火して燃焼させる膨張行程を営むことができる。
あるいは、図7に示すように、カム角信号検出カウンタ部の値が「0」である場合には、第二気筒1の圧縮上死点前120°CAのタイミングであることが判明する。よって、その後に訪れる第二気筒1の圧縮上死点を基準としたタイミングで火花点火を実行し、非同期噴射された燃料に着火して燃焼させる膨張行程を営むことができる。
しかしながら、クランキングの開始後最も早く吸気が行われる気筒1が、非同期噴射のタイミングにおいて既に吸気行程の半ばに達していた場合には、吸気ポートに噴射した非同期噴射の燃料のかなりの部分が当該気筒1に吸引されない。となれば、気筒判別の完了後に当該気筒1の圧縮上死点において火花点火を実行したとしても、当該気筒1に充填された混合気の空燃比がリーンであるために、うまく燃焼しないか、仮に燃焼したとしても十分なエンジントルクを得られない。
そこで、本実施形態では、内燃機関の再始動のためのクランキングを開始してから非同期噴射を実行するまでの待機時間の長さを、アイドルストップ時における各気筒1の推定のピストン停止位置に応じて変更することとしている。
本実施形態のECU0は、アイドルストップ条件の成立後、内燃機関のクランクシャフトの回転速度の低下の推移に基づき、クランクシャフトの回転が停止したときのピストンの位置、換言すればクランクシャフトの絶対的な回転角度(いわば、クランクシャフトの姿勢)を推定する。即ち、クランク角信号bのパルスの間隔から、クランクシャフトが所定角度(例えば、30°CA)回転するために要した時間を反復的に計測して、クランクシャフトの回転速度を知得する。並びに、今回計測された所要時間から前回計測された所要時間を減算する(即ち、30°CAの所要時間の変化量を得る)ことで、クランクシャフトの回転速度の加速度/減速度を知得する。
但し、ピックアップコイルを用いたエンジン回転センサは、20rpm以下の極低回転域では適正なパルス信号bを出力できない。つまり、極低回転域では、ECU0がクランクシャフトの回転角度や回転速度を実測できなくなる。よって、ECU0は、クランクシャフトの回転速度がある下限値(例えば、エンジン回転センサの検出限界である20rpm)以下に低下した後は、それ以前の時期にクランク角信号bを参照して実測したクランクシャフトの回転の減速度をそのまま現在の回転の減速度であると見なし、クランクシャフトの回転速度が0(または、0近傍の所定値)に低下する時点及び当該時点でのクランクシャフトの絶対的な回転角度(即ち、クランクシャフトの回転速度が下限値に到達してから当該時点までの間にクランクシャフトが何°CA回転するか)を推測して、これをアイドルストップ時のピストン停止位置であると見なす。
このようなピストン停止位置の推定は、必ずしも精密なものとは言えない。クランクシャフトの回転速度が落ち込むと、車軸側の慣性力が働き、クランクシャフトまたは駆動系において捻れが生じ、その反動によりクランクシャフトの回転速度が振動する揺り戻し現象が起こる。そして、揺り戻し中には、クランクシャフトが逆回転する瞬間が発生する。エンジン回転センサが安価なMPUセンサであると、クランクシャフトの逆回転を感知できない。従って、推定のピストン停止位置と、実際のピストン停止位置との間に誤差が発生することは避けられない。
その上で、本実施形態のECU0は、アイドルストップ時の推定ピストン停止位置に応じて、内燃機関の再始動の際の非同期噴射までの待機時間を設定する。図8に、推定のピストン停止位置と、クランキングの開始後最も早く吸気が行われる気筒1及び非同期噴射までの待機時間との関係を示している。
ピストン停止位置に対応した待機時間については、「A」、「B」及び「C」の三通りのパターンがある。
Aパターン:クランキングの開始から標準的な待機時間(例えば、90°CAまたはこれに相当する時間)が経過した後に非同期噴射を実行する
Bパターン:クランキングの開始から、Aパターンよりも短い待機時間(例えば、30°CAまたはこれに相当する時間。なお、待機時間を0またはほぼ0とすることを妨げない)が経過した後に非同期噴射を実行する
Cパターン:クランキングの開始から、Aパターンよりも長い待機時間(例えば、180°CAまたはこれに相当する時間)が経過した後に非同期噴射を実行する
クランキングの開始時、ECU0は、アイドルストップ時の推定ピストン停止位置が、上記のAパターン、Bパターン及びCパターンのうちの何れの範囲内に属しているのかを判断する。そして、対応するパターンに従って待機時間を設定し、その待機時間の経過を待って非同期噴射を行う。
どのパターンも、何れかの気筒1の吸気行程の半ば以前(望ましくは、排気上死点近傍)に非同期噴射タイミングを位置付け、非同期噴射した燃料を十分に当該気筒1に吸引させることを意図している。推定のピストン停止位置がBパターンの範囲内にある場合、クランキング開始から標準的な待機時間の経過後に非同期噴射を実行すると、その噴射タイミングが遅く、最初に吸気行程を迎える対象の気筒1に十分に燃料を吸引させられないおそれがある。そのため、待機時間を標準よりも短縮して非同期噴射タイミングを早める。
他方、推定のピストン停止位置がCパターンの範囲内にある場合には、標準的な待機時間の経過後に非同期噴射を実行しても、噴射タイミングが早すぎて、最初に吸気行程を迎える対象の気筒1に十分に燃料を吸引させられないおそれがある。そのため、待機時間を標準よりも延長して非同期噴射タイミングを遅らせる。
翻って、推定のピストン停止位置がAパターンの範囲内にある場合には、クランキング開始から標準的な待機時間の経過後に非同期噴射を実行すればよい。
さらに、本実施形態のECU0は、アイドルストップ時の推定ピストン停止位置に応じて、非同期噴射後に最初に実行する火花点火のタイミングを変更する。
冷間始動と異なり、アイドルストップからの再始動では、既に内燃機関の温度が十分に高く、エンジンオイルの粘性も低くなっている。それ故、冷間始動と比較して内燃機関のメカロスが小さく、エンジン回転数が速やかに加速できる。さらには、冷間始動と比較してクランキング期間が短く、サージタンク33内の吸気圧も比較的高い(吸気負圧が低い)。よって、気筒1により多くの吸気が流入し、冷間始動よりも大きいエンジントルクが出力される傾向にある。
従って、冷間始動と同等の点火タイミングで混合気に点火すると、エンジン回転数が急上昇してしまい、完爆後にエンジン回転数が大きくオーバシュートする吹き上がりが生じる。そこで、元来、アイドルストップ後の再始動における点火タイミングを、冷間始動における点火タイミングよりも遅角させている。要するに、アイドルストップ後の再始動における標準的な点火タイミングは、各気筒1の圧縮上死点よりも遅い。
つまり、アイドルストップ後の再始動では、点火タイミングを進角補正してエンジントルクの増強を図る余地が残されている。このことを利用して、本実施形態のECU0は、推定のピストン停止位置がBパターンまたはCパターンの範囲内にある場合、気筒判別の完了後に最初に圧縮上死点が訪れる気筒1における火花点火のタイミングを標準よりも進角し、当該気筒1の圧縮上死点に近づける。
翻って、推定のピストン停止位置がAパターンの範囲内にある場合には、気筒判別の完了後に最初に圧縮上死点が訪れる気筒1にて、標準のタイミングで火花点火を実行すればよい。このときの点火タイミングは、当該気筒1の圧縮上死点から所定クランク角度遅角したタイミングであり、BパターンまたはCパターンの点火タイミングよりも遅い。
本実施形態では、アイドルストップ条件が成立したときに内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施する車両の制御装置0であって、アイドルストップした内燃機関を再始動する際、その始動のためのクランキングを開始してから待機時間が経過した時点で複数の気筒1に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行うものとし、前記待機時間の長さを、アイドルストップ時における各気筒1の推定のピストン停止位置に応じて変更する制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、アイドルストップ時の各気筒1のピストンの停止位置如何を問わず、クランキングの開始後最も早く吸気が行われる気筒1に非同期噴射の燃料を十分に吸引させることが可能となり、気筒判別完了後に当該気筒1において火花点火を実行することで、当該気筒1にて良好な燃焼を得られる。結果、十分なエンジントルクが発生し、内燃機関のクランクシャフトの回転が速やかに加速して、始動完了(完爆)までのクランキング期間が短縮する。
並びに、本実施形態では、アイドルストップ条件が成立したときに内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施する車両の制御装置0であって、アイドルストップした内燃機関を再始動する際、その始動のためのクランキングを開始してから待機時間が経過した時点で複数の気筒1に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行うものとし、前記非同期噴射後に最初に実行する火花点火のタイミングを、アイドルストップ時における各気筒1の推定のピストン停止位置に応じて変更する制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、クランキングの開始後最も早く吸気が行われる気筒1に非同期噴射の燃料を必ずしも十分に吸引させることができなかったとしても、気筒判別完了後に当該気筒1において実行する火花点火のタイミングを進角し、発生するエンジントルクを増強することができる。従って、内燃機関のクランクシャフトの回転が速やかに加速して、始動完了(完爆)までのクランキング期間が短縮する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、アイドルストップした内燃機関の再始動の際、アイドルストップ時の推定ピストン停止位置に応じて、クランキング開始から非同期噴射までの待機時間の可変調整と、気筒判別完了後の最初の火花点火タイミングの可変調整との双方を実施することとしていたが、前者の待機時間の可変調整のみを行う(最初の火花点火タイミングはピストン停止位置によらず一定とする)態様を妨げるものではなく、また、後者の火花点火タイミングの可変調整のみを行う(非同期噴射の実行までの待機時間をピストン停止位置によらず一定とする)態様を妨げるものではない。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、アイドルストップ車両の制御に適用することができる。
0…制御装置
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
a…車速信号
b…クランク角信号
d…ブレーキスイッチ(または踏量)信号
g…カム角信号
h…マスタシリンダ圧信号

Claims (2)

  1. アイドルストップ条件が成立したときに内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施する車両の制御装置であって、
    アイドルストップした内燃機関を再始動する際、その始動のためのクランキングを開始してから待機時間が経過した時点で複数の気筒に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行うものとし、
    前記待機時間の長さを、アイドルストップ時における各気筒の推定のピストン停止位置に応じて変更する制御装置。
  2. アイドルストップ条件が成立したときに内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施する車両の制御装置であって、
    アイドルストップした内燃機関を再始動する際、その始動のためのクランキングを開始してから待機時間が経過した時点で複数の気筒に一斉に燃料を噴射する非同期噴射を行うものとし、
    前記非同期噴射後に最初に実行する火花点火のタイミングを、アイドルストップ時における各気筒の推定のピストン停止位置に応じて変更する制御装置。
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