JP2012047104A - エンジンの始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動時に圧縮行程にある気筒の筒内空気量を推定して最適な空燃比で初爆させ、排出ガスエミッションを低減しつつエンジン始動時間を短縮する。
【解決手段】エンジン始動条件が成立する場合、クランキングを開始し、圧縮行程にある気筒を判別する(S103)。次に、圧縮行程にある気筒の筒内空気量を推定し(S104)、クランキング開始時におけるクランク角θ1を閾値θ2と比較して燃料噴射の可否を判別する(S105)。θ1≧θ2の場合、燃料噴射可であると判定して筒内空気量に対応した燃料噴射量を算出し(S106)、燃料噴射実行時期が到来したとき、圧縮行程気筒への燃料噴射を実行する(S108)。これにより、エンジン始動時に圧縮行程にある気筒を最適な空燃比で初爆させ、排出ガスエミッションを低減しつつエンジン始動時間を短縮することが可能となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、気筒内に燃料を直接噴射するエンジンの始動制御装置に関する。
一般に、複数の気筒を有するエンジンでは、クランキング開始から初爆するまでに、クランク位置特定及び気筒判別を経て気筒内へ混合気を供給する必要があり、これらに要する時間がエンジン始動時間に影響する。特に、気筒内に燃料を直接噴射する筒内直噴エンジンでは、高圧で燃料噴射を行うため、クランク位置特定及び気筒判別に要する時間に燃料ポンプの燃圧立ち上がり遅れが加わり、エンジンの迅速な始動を妨げる要因となっている。
このため、例えば特許文献1には、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒で燃料噴射が実行可能であるか否かを判断し、燃料噴射が実行可能であれば、筒内圧の変化量に基づいて点火時期、燃料噴射量を制御し、各気筒に順次燃料噴射を実行することでエンジン始動時間を短縮する技術が開示されている。
特開2005−120905号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、圧縮行程にある気筒の筒内圧の変化量に基づいてクランキング開始時のクランク角を推定している。そのため、筒内圧の変化量とクランキング開始時のクランク角との関係がエンジン始動毎に異なる可能性があり、筒内圧に基づいて算出される燃料噴射量による空燃比を常に最適な状態に設定することは困難である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、エンジン始動時に圧縮行程にある気筒の筒内空気量を推定して最適な空燃比で初爆させ、排出ガスエミッションを低減しつつエンジン始動時間を短縮することのできるエンジンの始動制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明によるエンジンの始動制御装置は、エンジンの始動条件が成立したときにクランキングを開始させ、各気筒の筒内に燃料を直接噴射するエンジンの始動制御装置であって、クランキング開始時に圧縮行程にある特定気筒を判別する気筒判別部と、上記特定気筒の筒内空気量を、上記特定気筒のクランキング開始時におけるクランク角に基づいて推定する筒内空気量推定部と、上記筒内空気量に基づいて燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出部と、上記特定気筒への燃料噴射の実行の可否を判定する燃料噴射実行判定部と、上記特定気筒への燃料噴射の実行可と判定されたとき、上記特定気筒への燃料噴射を上記筒内空気量に基づく燃料噴射量で実行する始動制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、エンジン始動時に圧縮行程にある気筒の筒内空気量を推定して最適な空燃比で初爆させることができ、排出ガスエミッションを低減しつつエンジン始動時間を短縮することができる。
エンジン系の概略構成を示す説明図 クランキング開始時における各気筒の状態を示す説明図 クランキング開始時に圧縮行程にある気筒のクランキング開始から点火までを示す説明図 クランキング開始直後の各気筒の筒内圧の変化を示すグラフ クランキング開始時におけるクランク角と筒内空気量との関係を示すグラフ 筒内空気量と燃料噴射量との関係を示すグラフ 始動制御処理のフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すエンジン1は、複数の気筒(同図においては1つの気筒を示す)2を有する多気筒内燃機関であり、本実施の形態においては、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の4つの行程からなる燃焼サイクルを繰り返し、気筒内に直接噴射した燃料と空気との混合気に火花点火する火花点火式内燃機関である。このエンジン1の各気筒2には、それぞれ吸気ポート3と排気ポート4とが備えられ、吸気ポート3が吸気弁5によって開閉されると共に、排気ポート4が排気弁6によって開閉される。
また、エンジン1の各気筒2にはピストン7が摺動可能に挿入され、ピストン7と気筒2の壁面、吸気弁5、排気弁6によって燃焼室8が形成される。ピストン7は、コンロッド9を介してクランクシャフト10に連結され、各気筒2におけるピストン7の位相はクランク角にして180°ずつずれている。
さらに、エンジン1の各気筒2には、燃焼室8内に燃料を直接噴射するインジェクタ11と、放電部を燃焼室8内に露呈する点火プラグ12とが配設されている。インジェクタ11には、図示しない高圧燃料ラインを介して燃料ポンプが接続され、燃料ポンプにより昇圧された燃料が高圧燃料ラインを介してインジェクタ11に供給される。
高圧燃料ラインは、燃料圧力を保持する機構を有しており、エンジン1がアイドル停止機能を備える場合やクランキング始動を行う電動モータを動力源として併用する車両に搭載される場合においても、エンジン停止に伴う燃料ポンプの停止に対して所定時間燃料圧力を規定圧力に保持する。
このようなエンジン1は、マイクロコンピュータを中心として構成されるエンジンコントロールユニット(ECU)18によって制御される。ECU18には、所定のクランク角間隔でパルス信号を出力するクランク角センサ13、所定のカム角間隔でパルス信号を出力するカム角センサ14、各気筒の筒内圧を検出する筒内圧センサ15、ブレーキペダルを開放したか否かを検出するブレーキペダルセンサ16、イグニッション(IGN)スイッチ17、その他、図示しない各種センサが接続されている。
ECU18は、各種センサの出力信号を参照してエンジン1の運転状態を検出し、インジェクタ11を介した燃料噴射制御、点火プラグ12を介した点火時期制御等の各種エンジン制御を実行する。このエンジン制御においては、クランク角センサ13及びカム角センサ14からの信号に基づいて制御タイミングを決定し、この制御タイミングに従って燃料噴射制御や点火時期制御を実行する。
また、ECU18は、エンジン始動時、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒を判別し、その気筒内への燃料噴射によってエンジン回転を上昇させるトルクを発生可能な空気量が存在するか否かを判断する。そして、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒内にエンジン回転を上昇させるトルクを発生可能な空気量が存在する場合、圧縮行程気筒の筒内空気量から算出した燃料量で燃料噴射を実行することにより、クランキング開始から初爆までのエンジン始動時間を短縮すると共に、最適な空燃比で初爆を行うことを可能として排出ガスエミッションを低減する。
図2は、クランキング開始時における各気筒の状態を示している。本実施の形態におけるエンジン1では、各気筒が吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程を順次繰り返すため、クランキング開始時、各気筒は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程のうちの何れかの行程の途中にある。図2においては、クランキング開始時に第1気筒が膨張行程、第2気筒が排気行程、第3気筒が圧縮行程、第4気筒が吸気行程の途中にあることを示している。また、各気筒の点火時期は圧縮上死点(TDC)付近であり、図2中に○印で示している。
ここで、クランキング開始からのエンジン始動時間を短縮するためには、クランキングを開始して最も早く点火できる気筒から燃料噴射を開始するのが好ましい。すなわち、図2のエンジン始動状態において、クランキング開始時に圧縮行程にある第3気筒が最も早く点火対象気筒になるため、この気筒から燃料噴射を開始するのが好ましいといえる。
しかしながら、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒から必ずしも燃料噴射が可能であるとは限らない。つまり、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒内に存在する空気量が燃料噴射時に回転上昇可能なトルクを発生する空気量に満たない場合には、燃料噴射を実行することができない。
そこで、ECU18は、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒内の空気量を推定し、回転上昇可能なトルクを発生するだけの空気量が存在し、燃料噴射可能であるか否かを判断する。この空気量の推定は、後述するように、クランキング開始時のクランク角から推定する。
図3は、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒のクランキング開始から点火までを示している。先ず、クランキング開始から各気筒に対して気筒判別期間を設け、圧縮行程気筒を判別する。そして、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒内に回転上昇可能なトルクを発生させるだけの空気量がある場合、燃料噴射が可と判断して推定した空気量に見合う燃料を筒内に噴射する。一方、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒内に回転上昇可能なトルクを発生させるだけの空気量が無く、燃料噴射不可と判断した場合には、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒からの燃料噴射を中止し、次に圧縮行程となる気筒すなわちクランキング開始時に吸気行程にある気筒から燃料噴射を開始し、通常の始動制御に移行する。
このようなECU18の始動制御に係る機能は、図1中に示すように、気筒判別部20、筒内空気量推定部21、燃料噴射実行判定部22、燃料噴射量算出部23、始動制御部24の各機能部によって形成される。
気筒判別部20は、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒を特定気筒として判別する。本実施の形態においては、電磁ピックアップ等からなるクランク角センサ13及びカム角センサ14から出力されるパルス信号に基づいて、クランキング開始時の特定気筒を判別する。
図1に示すように、エンジン1のクランクシャフト10にはタイミングロータ19が固定されており、このタイミングロータ19の外周側に、所定角度θ(本実施の形態においてはθ=10°)の間隔で複数の歯が形成されている。クランク角センサ13は、タイミングロータ19の複数の歯に対向して配置されており、タイミングロータ19の歯がクランク角センサ13を通過する毎にパルス信号を出力する。こうして、ECU18は入力されたパルス信号の信号列から所定角度毎にクランク角を認識することができる。
尚、タイミングロータ19の歯の間隔は、θ=10°に限定されるものではなく、必要とされるクランク角の推定精度及び制御精度に応じて、より細かい間隔とすることも可能である。
また、タイミングロータ19の複数の歯のうち、燃料噴射開始直前の隣り合った2歯は欠歯している。圧縮行程にある気筒の判別は、気筒判別期間で、クランク角センサ13の欠歯部分に相当する基準信号位置と、カムシャフトのタイミングロータに対向して配設されたカム角センサ14の信号とにより判別する。
ここで、基準信号位置とは燃料噴射時期の直前に設定された燃料噴射時期の基準位置のことを示しており、この場合ではクランク角センサから出力される信号列のタイミングロータの欠歯部分に相当する信号列の欠損位置を示している。
次いで、圧縮行程気筒と判別された気筒のクランキング開始からタイミングロータ19の欠歯を検出するまでのパルス信号の数を確認し、検出したパルス信号の数と欠歯の数の合計に相当するクランク角を算出する。ここでは、図3に示すように、燃料噴射開始時期を圧縮上死点前30°(BTDC30°CA)付近に設定するものとして、その直前のBTDC40°CAとBTDC50°CAの位置にある2歯を欠歯にする。
そのため、クランキング開始から欠歯を検出するまでのパルス信号は4つとなり、欠歯が2つであることを考慮すると、クランキング開始から50°進んだことになる。従って、クランキング開始時におけるクランク角は、欠歯を検出した30°から50°前の80°付近であることが推定される。
尚、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒の判別は、筒内圧センサ15によって検出される筒内圧に基づいて判別するようにしても良い。筒内圧は、図4に示すクランキング開始直後の各気筒の筒内圧の変化からわかるように、クランキング開始からクランク角センサ13で欠歯を検出するまでの間に、圧縮行程にある気筒(図4においては、第3気筒)の筒内圧が大気圧PaからΔPだけ上昇する。つまり、クランク角の欠歯部分に相当する信号を検出したときに、筒内圧センサ15によりクランキング開始時からの筒内圧の変化量ΔPを検出することにより、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒を判別することができる。
次に、筒内空気量推定部21でクランキング開始時に圧縮行程にある気筒の筒内空気量を求め、この筒内空気量に基づいて、圧縮行程気筒からの燃料噴射が可能であるか否かを燃料噴射実行判定部22で判定する。本実施の形態においては、クランキング開始時のクランク角に基づいて、図5に示すような特性のマップを参照してクランキング開始時における筒内空気量を推定する。
図5はクランキング開始時におけるクランク角と筒内空気量との関係を示している。図5の関係から、クランキング開始時におけるクランク角が小さい場合(TDCに近い場合)には筒内空気量が少なく、クランク角が大きくなるにつれて(TDCから遠くなるにつれて)筒内空気量が増えることがわかる。
従って、図5に示す特性のマップを用いてクランキング開始時のクランク角から圧縮行程にある気筒の筒内空気量を推定することにより、回転上昇可能なトルクを発生するに足りる空気量がクランキング開始時に圧縮行程にある気筒内に存在し、圧縮行程気筒から燃料噴射を開始することができるか否かを判断することができる。
本実施の形態においては、燃料噴射実行判定部22は、筒内空気量を直接的に用いることなく、クランキング開始時のクランク角で筒内空気量を代表し、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒からの燃料噴射の可否を判定する。具体的には、燃料噴射実行判定部22は、クランキング開始時のクランク角を予め設定した閾値と比較することにより、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒からの燃料噴射の可否を判定する。
クランキング開始時のクランク角が閾値以上の場合、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒内に回転上昇可能なトルクを発生するだけの空気量が存在し、燃料噴射を実行可能と判定する。一方、クランキング開始時のクランク角が閾値未満の場合、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒内に回転上昇可能なトルクを発生するだけの空気量が存在せず、燃料噴射不可と判定する。この場合には、次に圧縮行程となる気筒すなわちクランキング開始時に吸気行程にある気筒から燃料噴射を実行させる。
尚、本実施の形態においては、クランキング開始時のクランク角を用いて燃料噴射の可否を判定しているが、推定した筒内空気量を所定の閾値と比較することで、燃料噴射の可否を判定するようにしても良い。
燃料噴射量算出部23は、筒内空気量推定部21で推定した筒内空気量に基づいて初爆に最適な量の燃料噴射量を算出する。この燃料噴射量は、初爆時に最適な空燃比になるよう、図6に示すような筒内空気量と燃料噴射量との関係を予め求め、マップに格納しておく。そして、推定した筒内空気量でマップを参照することにより、最適な燃料噴射量を求めることができる。
始動制御部24は、クランキング開始と共に、規定の燃料圧力を保持する高圧燃料ラインのインジェクタ11を所定のタイミングで駆動し、筒内への燃料噴射を制御する。そして、所定の点火準備期間を経て点火プラグ12から火花放電を発生させる。例えば、図3に示すように、BTDC30°CA付近で燃料噴射を開始し、その後、TDC付近で点火プラグ12から火花放電を発生させることにより、初爆を完了させる。
尚、図3においては、クランキングが開始されたとき、クランク位置が燃料噴射可能な位置にあるため圧縮行程の気筒から燃料噴射が実行されるが、仮に、クランキングが燃料噴射不可能な位置で開始された場合には、圧縮行程の気筒に回転上昇可能なトルクを発生するだけの筒内空気量がないため、圧縮行程気筒で点火することができない。そのため、この圧縮行程気筒での燃料噴射を中止し、他の気筒で最も早く圧縮行程になる気筒、つまりクランキング開始時点で吸気行程にある気筒から順次燃料噴射を行うようにする。
次に、以上の始動制御を実現するECU18のプログラム処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップS101でエンジン始動条件が成立したか否かを判別する。ここで、エンジン始動条件とは、IGNスイッチ17がオンに切り替わったか否かの判別や、アイドル停止中にブレーキペダルセンサ16から検出される信号によりエンジンを再始動する条件が成立したか否かを判別する場合等がある。
そして、エンジン始動条件が成立しない場合には、処理サイクルを終了し、エンジン始動条件が成立する場合、ステップS101からステップS102に進み、クランキングを開始する。このクランキングは、エンジンの完爆が検出されるまで継続される。
続くステップS103では、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒を判別する。本実施の形態では、先ずクランク角センサ13の欠歯部分に相当する信号を検出する。次いで、その信号検出したときのカム角センサ14の信号に基づいてクランキング開始時に圧縮行程にある気筒を判別する。この場合、筒内圧センサ15によって検出される筒内圧とクランク角センサ13の欠歯部分に相当する信号とに基づいて、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒を判別しても良い。
次にステップS104へ進み、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒の筒内空気量を推定する。具体的には、圧縮行程気筒と判別された気筒のクランキング開始からクランク角センサ13の欠歯部分に相当する信号を検出するまでのロータの歯数を確認し、クランキング開始時におけるクランク角θ1を推定する。そして、図5に示すようなマップを用い、クランク角θ1からクランキング開始時における筒内空気量を算出する。
その後、ステップS105へ進み、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒において、燃料噴射時に回転上昇可能なトルクを発生させる空気量が気筒内にあり、燃料噴射可であるか否かを判別する。本実施の形態においては、ステップS104で算出したクランキング開始時におけるクランク角θ1を用い、このクランク角θ1を閾値θ2と比較することにより、燃料噴射の可否を判定する。
ステップS105において、θ1≧θ2の場合、気筒内に回転上昇可能なトルクを発生する空気量が存在し、燃料噴射可能であると判定し、ステップS106に進む。一方、θ1<θ2の場合には、気筒内に回転上昇可能なトルクを発生させるだけの空気量が存在しないため、燃料噴射不可と判定して本処理を終了し、通常始動制御に移行する。
ステップS106では、ステップS104で算出した筒内空気量に対応した燃料噴射量を算出する。続くステップS107は燃料噴射実行時期が到来するまでのループ処理となり、燃料噴射実行時期が到来したとき、ステップS108へ進んで圧縮行程気筒への燃料噴射を実行する。更に、ステップS109で点火制御実行時期が到来するまで待機し、点火制御実行時期が到来したとき、ステップS110へ進んで点火制御を実行する。
このように本実施の形態においては、クランキング開始時のクランク角から圧縮行程にある気筒内の空気量を推定し、圧縮行程気筒の筒内に回転上昇可能なトルクを発生する空気量があるかを判断する。そして、推定した筒内空気量から初爆に最適な燃料噴射量を算出することにより、初爆可能な気筒から最適な空燃比で燃焼させることが可能となり、排出ガスエミッションを低減しつつ、クランキング開始からエンジン始動までの時間を最小化することが可能となる。
しかも、クランク角センサ13からのクランク角信号(或いは筒内圧センサ15によって検出される筒内圧)と、クランク角センサ13の欠歯部分に相当する信号とに基づいて、クランキング開始時に圧縮行程にある気筒を判別して筒内空気量を推定するため、高精度のクランク位置検出や不確定なクランク位置推定を用いることなく、初爆に最適な燃料噴射量を算出することができ、クランキング開始から最も早く燃料噴射可能な気筒から燃料噴射することができる。
尚、以上の実施の形態においては、エンジン1は火花点火式エンジンを例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧縮着火式エンジンにも適用可能である。また、以上の実施の形態においては、クランキング開始時のクランク角の推定は、タイミングロータ19の欠歯位置の検出完了後に終了するようにしている。しかしながら、例えばパルス信号の検出時間を考慮することができれば、欠歯のパルス信号を検出している間にクランキング開始時のクランク角を推定することも可能であり、燃料噴射の実行判定をするまでの時間をより短縮することが可能になる。
1 エンジン
2 気筒
13 クランク角センサ
14 カム角センサ
15 筒内圧センサ
18 エンジンコントロールユニット
19 タイミングロータ
20 気筒判別部
21 筒内空気量推定部
22 燃料噴射実行判定部
23 燃料噴射量算出部
24 始動制御部

Claims (8)

  1. エンジンの始動条件が成立したときにクランキングを開始させ、各気筒の筒内に燃料を直接噴射するエンジンの始動制御装置であって、
    クランキング開始時に圧縮行程にある特定気筒を判別する気筒判別部と、
    上記特定気筒の筒内空気量を、上記特定気筒のクランキング開始時におけるクランク角に基づいて推定する筒内空気量推定部と、
    上記筒内空気量に基づいて燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出部と、
    上記特定気筒への燃料噴射の実行の可否を判定する燃料噴射実行判定部と、
    上記特定気筒への燃料噴射の実行可と判定されたとき、上記特定気筒への燃料噴射を上記筒内空気量に基づく燃料噴射量で実行する始動制御部と
    を備えたことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  2. 上記特定気筒のクランキング開始時におけるクランク角を、クランク角センサから所定クランク角毎に出力される信号列と、この信号列に対して燃料噴射開始時期の直前に設定された基準信号位置とに基づいて求めることを特徴とする請求項1記載のエンジンの始動制御装置。
  3. 上記基準信号位置は、クランク軸と共に回転するタイミングロータの上記クランク角センサによって検出される複数の検出部における信号列の欠損位置であることを特徴とする請求項2記載のエンジンの始動制御装置。
  4. 上記気筒判別部は、所定のカム角でカム角センサから出力される信号と、上記クランク角センサから出力される信号列の欠損位置とに基づいて、上記特定気筒を判別することを特徴とする請求項2又は3記載のエンジンの始動制御装置。
  5. 上記気筒判別部は、筒内圧センサによって検出される筒内圧と上記クランク角センサから出力される信号列の欠損位置とに基づいて、上記特定気筒を判別することを特徴とする請求項2又は3記載のエンジンの始動制御装置。
  6. 上記筒内空気量推定部は、クランク角と筒内空気量との対応関係を示すマップに基づいて、上記特定気筒の筒内空気量を推定することを特徴とする請求項1〜5の何れか一に記載のエンジンの始動制御装置。
  7. 上記エンジンはアイドル停止機能を備えることを特徴とした請求項1〜6の何れか一に記載のエンジンの始動制御装置。
  8. 上記エンジンは、クランキング始動を行う電動モータを動力源として併用する車両に搭載されることを特徴とする請求項1〜7の何れか一に記載のエンジンの始動制御装置。
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