JP6213289B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、着用者の股下に装着されて、尿などの液体を吸収し保持するための使い捨ておむつに関する。具体的に説明すると、本発明は、例えば後身頃に設けられた止着テープを前身頃に止め付けることにより、着用者の身体に装着されるテープ型の使い捨ておむつに関する。
従来から、テープ型やパンツ型など、種々のタイプの使い捨ておむつが知られている。例えば、テープ型の使い捨ておむつは、例えば後身頃側に止着テープが設けられ、前身頃側に止着テープを止め付けるための手段が設けられている展開可能なおむつである。テープ型の使い捨ておむつは、後身頃を着用者の背部にあてがい、前身頃を着用者の腹部にあてがった状態で、後身頃に取り付けられている止着テープを、前身頃に止め付けることにより、着用者の身体に装着することが可能である(特許文献1〜3参照)。
また、使い捨ておむつには、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートの間に吸収体が介在する構成の吸収性本体が含まれる。通常の使い捨ておむつでは、トップシートとバックシートが吸収性本体の長さ方向全体に亘って存在し、それらのシートの間に吸収体が挟み込まれている。ただし、バックシートは液不透過性のシートであり、通気性が悪いため、このバックシートが吸収性本体の長さ方向の端縁まで存在していると、吸収性本体の通気性と柔軟性が損なわれるという問題がある。特に、使い捨ておむつのウエスト周りにまでバックシートが延在していると、着用者の腹周り部分に蒸れが生じたり、肌触りが悪くなるという問題があった。
ここで、バックシートに起因する通気性や柔軟性の低下を解消するための技術として、従来から、トップシートをバックシートよりも長さ方向に長く延ばし、バックシートの長さを比較的短くする技術が提案されている。ただし、この従来技術では、バックシートの外面に、通気性の良い外面シート(例えば不織布)を配置し、この外面シートをバックシートよりも長さ方向に長く延ばすこととしている。これにより、吸収性本体の端縁(使い捨ておむつのウエスト周り)においては、通気性の高い外面シートとトップシートと互いにが貼り合わせられる。そして、この外面シートとトップシートの間には、通気性の低いバックシートが存在しないことなる。このような構造(トップシートをバックシートよりも長く延ばす構造)を採用することで、使い捨ておむつのウエスト周りにおける通気性と柔軟性を良化させることできるとされている。
特開2012−179070号公報 特開2013−070818号公報 特開2013−070819号公報
しかしながら、トップシートは、吸収体の内面側(着用者の肌に触れる側)に配置され、着用者が排泄した尿などの液体が直接的に接するシート部材である。つまり、上記した従来の構造のように、トップシートがバックシートよりも長さ方向に長く延びており、このトップシートが吸収性本体の端縁を構成する構造である場合、排泄された尿などの液体がトップシートを伝って吸収性本体の端縁にまで到達し易くなる。このため、トップシートによって吸収性本体の端縁を構成すると、尿などの液体が吸収性本体の端縁にまで到達して、この端縁部分から尿漏れが発生する原因となっていた。
これに対し、この尿漏れを防ぐために、液不透過性のバックシートを吸収性本体の端縁にまで延在させることも考えられるが、上述したとおり、液不透過性のバックシートが吸収性本体の端縁に存在すると、吸収性本体の通気性と柔軟性が損なわれる。
このため、現在では、吸収性本体の端縁近傍(ウエスト周り)の通気性と柔軟性を損なうことなく、しかも尿などの排泄物が漏れ出しにくい使い捨ておむつが求められている。
そこで、本発明の発明者は、上記の従来技術の問題を解決する手段について鋭意検討した結果、吸収性本体の外面に、さらに別のシート部材(ウエスト形成シート)を貼り付けて、このシート部材を折り返した部分によって吸収性本体の端縁を形成することとした。これにより、吸収性本体のウエスト周りの通気性と柔軟性を維持しつつ、且つ、尿漏れを防止することができるという知見を得た。そして、本発明者は、上記知見に基づけば、従来技術の課題を解決できることに想到し、本発明を完成させた。
具体的に説明すると、本発明は以下の構成を有する。
本発明は、使い捨ておむつに関する。
本発明の使い捨ておむつは、吸収性本体10を備える。
吸収性本体10は、吸収体11と、当該吸収体11の内面を被覆する液透過性のトップシート12と、当該吸収体11の外面を被覆する液不透過性のバックシート13と、を有する。
ここで、本発明の使い捨ておむつは、さらに、通気性を持つ少なくとも一つのウエスト形成シート20を備える。
まず、ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の外面側に重ねられている。また、ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の長手方向の端縁寄りの一端縁が固定端縁21となり、他端縁が自由端縁22となる。また、ウエスト形成シート20は、固定端縁21側の一部が、固定部23において、吸収性本体10の外面に対して固定されている。そして、ウエスト形成シート20は、固定部23を折返線として折り返すことで、自由端縁22側の一部が、吸収性本体10の長手方向の端縁から延出する。
上記構成のように、本発明では、使い捨ておむつの長手方向の端縁の少なくとも一方を、ウエスト形成シート20によって構成している。ウエスト形成シート20は、液不透過性のバックシート13と比較して通気性及び柔軟性が高い。このため、使い捨ておむつの端縁をバックシート13ではなく、このウエスト形成シート20によって形成することで、使い捨ておむつの端縁近傍(ウエスト周り)の通気性と柔軟性を良好に維持することができる。他方、ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の外面(着用者の肌に接しない面側)に固定されており、着用者の排泄物に直接的に接触するトップシート12とは別体となっている。このため、使い捨ておむつの端縁をトップシート12ではなく、このウエスト形成シート20によって形成することで、使い捨ておむつの端縁近傍(ウエスト周り)からの尿漏れを防止することができる。
さらに付言すると、本発明の使い捨ておむつは、吸収性本体10の外面にウエスト形成シート20を固定し、このウエスト形成シート20を折り返すことによって、使い捨ておむつのウエスト周りを形成するものである。このような構造の使い捨ておむつは、吸収性本体10の外面にウエスト形成シート20を貼り合わせるだけで簡単に製造することができる。従って、本発明によれば、通気性及び手触りが良く、漏れ防止効果の高い使い捨ておむつを、安価且つ高速で大量に生産することができる。
また、本発明の使い捨ておむつでは、吸収性本体10の外面に固定したウエスト形成シート20を、この固定部23において折り返して使用することとしている。このように、ウエスト形成シート20を折り返して使用する形態とすることにより、ウエスト形成シート20を備える使い捨ておむつを、より安価に製造することが可能となる。
例えば、本発明のようにウエスト形成シート20を折り返す構造を用いずとも、図8の参考図に示されるように、ウエスト形成シート20を固定部23において折り返さない態様で、順手方向に固定する形態も考えられる。しかし、図8の参考図に示す形態は、使い捨ておむつの連続的生産が困難になることから現実的ではない。すなわち、通常、使い捨ておむつを製造するにあたり、まず、吸収性本体10が長手方向に複数個連続した状態にある連続体を製造する。つまり、製造途中の段階においては、吸収性本体10は、その長手方向両端部に他の吸収性本体10´が連続した状態にある。そして、個別の吸収性本体10を製造するに際し、長手方向の両端縁に相当する位置において、吸収性本体の連続体を順番に切断していく。このとき、図8に示されるように、ウエスト形成シート20が吸収性本体10の長手方向端縁から延出した状態となっていると、吸収性本体10を個別に切断する際に、このウエスト形成シート20も一緒に切断されてしまうこととなる。このため、ウエスト形成シート20は、使い捨ておむつの製造途中においては、吸収性本体10の長手方向端縁から延出しないように取り付けられていることが好ましいといえる。
一方、本発明の技術では、上述したとおり、ウエスト形成シート20を固定部23において折り返すことで、はじめてウエスト形成シート20が、吸収性本体10の長手方向端縁から延出するようになる。つまり、ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の切断位置と離れた位置において、吸収性本体10と重ねて固定されている。このため、吸収性本体の連続体に対してウエスト形成シート20を取り付けた場合であっても、この吸収性本体の連続体が切断される際に、ウエスト形成シート20が共に切断されるようなことがない。このため、本発明のように、ウエスト形成シート20が、初期状態においては、吸収性本体10の長手方向端縁から延出しないように取り付けられている方が、圧倒的に生産性が高くなる。すなわち、本発明の使い捨ておむつは、より安価で製造できることになる。
本発明の使い捨ておむつにおいて、ウエスト形成シート20には、当該ウエスト形成シート20の幅方向両端縁から延出する少なくとも左右一対の止着テープ30が取り付けられていることが好ましい。
上記構成のように、ウエスト形成シート20に止着テープ30を取り付けることで、簡単にテープ型の使い捨ておむつおを形成することができる。特に、本発明では、ウエスト形成シート20を固定部23で折り返して、ウエスト形成シート20と吸収性本体10を剥がれにくくしているため、着用時に強く引っ張られる止着テープ30を取り付けても問題なく使用することができる。
本発明の使い捨ておむつにおいて、ウエスト形成シート20は、2つ含まれることが好ましい。ウエスト形成シート20のうちの一つは、吸収性本体10の前身頃10A側に位置する前身頃シート20Aであり、ウエスト形成シート20のうちのもう一つは、吸収性本体10の後身頃10B側に位置する後身頃シート20Bである。
そして、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、切断可能線24を介して予め一体に形成されていることが好ましい。この場合に、切断可能線24を破断させたときの破断線が、前身頃シート20Aの自由端縁22と、後身頃シート20Bの自由端縁22と、に相当するものとなる。
上記構成のように、本発明の好ましい形態では、吸収性本体10の外面に一つのシート部材を取り付け、このシート部材を切断可能線24(ミシン目等)において分断するとで、2つのウエスト形成シート(前身頃シート20Aと後身頃シート20B)を形成する。この構成によれば、切断可能線24が形成されたシート部材を吸収性本体10の外面に固定するだけで、簡単に使い捨ておむつを製造することが可能となる。つまり、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bを同時に形成することができるため、これらのシートを別々に形成するコストを省略することができる。また、本発明の好ましい形態によれば、着用者は、使い捨ておむつを装着する直前まで、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bを繋ぐ切断可能線24を破断させずにおくことができる。このため、装着前の段階において、着用者は使い捨ておむつをコンパクトに収納できる。さらに、本発明の好ましい形態によると、使い捨ておむつを装着するためには、切断可能線24を破断させる必要がある。従って、着用者は、切断可能線24が破断されていなければ未使用のおむつであることを確認することができるため、安心して未使用のおむつを使用することができる。
本発明の使い捨ておむつにおいて、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、別々のシートであってもよい。
上記構成のように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bを別体で形成することで、各シート20A、20Bの長さの調整や素材の選択を、それぞれ自由に行うことができる。例えば、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、その幅や長さを、別々に好ましい値に設定することができる。また、後身頃側の後身頃シート20Bは、幅方向に伸縮性があることが好ましいが、前身頃側の前身頃シート20Aは伸縮性を付与する必要性が低い。従って、前身頃側と後身頃側のウエスト形成シート20を素材は同じにする必要はない。一般的に、伸縮性の材料は、たとえば不織布などの非伸縮性の材料と比較して材料コストが高い。このため、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bの両方を伸縮性材料で形成した場合と比較し、後身頃シート20Bのみを伸縮性材料で形成した場合の方が、使い捨ておむつの製造コストを抑えることができる。
本発明の使い捨ておむつにおいて、吸収性本体10は、前身頃10A及び後身頃10Bの少なくともいずれか一方に、幅方向の左右外側に延出した左右一対のサイドフラップ14を有することとしてもよい。この場合、サイドフラップ14には、幅方向の端縁から延出する止着テープ15が取り付けられていることが好ましい。
さらに、ウエスト形成シート20の固定端縁21側の一部は、固定部23において、吸収性本体10のサイドフラップ14が形成された部分の外面に対して固定されていることが好ましい。
上記構成のように、吸収性本体10にサイドフラップ14を形成し、このサイドフラップ14に止着テープ15を取り付けて、さらに、止着テープ30が取り付けられたウエスト形成シート20を、このサイドフラップ14に取り付ける。これにより、吸収性本体10とウエスト形成シート20のそれぞれに、止着テープ15、30を取り付けることができるようになる。その結果、吸収性本体10と着用者の身体との密着性が高まる。
本発明の使い捨ておむつは、さらに、ポケットシート50を有していてもよい。
ポケットシート50は、接合部51において、固定部23において折り返された状態におけるウエスト形成シート20の内面側に接合されている。
ここで、この接合部51は、ポケットシート50が、ウエスト形成シート20の固定端縁21側が開口となるポケットを形成するように、ポケットシート50とウエスト形成シート20を接合する。
上記構成のように、折り返された状態におけるウエスト形成シート20の内面側に、ポケットシート50を取り付けることで、例えば吸収性本体10の長手方向端部を収納するためのポケットを形成することができる。すなわち、ポケットシート50によって、吸収性本体10の長手方向端部を覆うことで、この端部から尿などの排泄液が漏れ出すことを防止できる。さらに、ポケットシート50により形成されたポケット(収納空間)に、吸収性本体10の長手方向端部を挿し込むことで、吸収性本体10が幅方向にずれにくくなる。これにより、吸収性本体10が適切に着用者の股下にフィットするようになるため、漏れ防止効果がさらに向上する。
本発明によれば、使い捨ておむつの端縁近傍(ウエスト周り)の通気性と柔軟性を損なうことなく、しかも尿などの排泄物が漏れ出しにくい使い捨ておむつを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る使い捨ておむつを説明するための平面展開図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る使い捨ておむつの断面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る使い捨ておむつを説明するための平面展開図である。 図4は、本発明の第3の実施形態に係る使い捨ておむつを説明するための平面展開図である。 図5は、本発明の第4の実施形態に係る使い捨ておむつを説明するための平面展開図である。 図6は、本発明の第5の実施形態に係る使い捨ておむつを説明するための平面展開図である。 図7は、本発明の第5の実施形態に係る使い捨ておむつの断面図である。 図8は、本発明とは異なる形態を示す参考図である。
本願明細書において、「長手方向」というときは、吸収性本体の前身頃と後身頃を結ぶ方向(図のY軸方向)を意味し、「幅方向」というときは、吸収性本体の長手方向と直交する方向(図のX軸方向)を意味する。
また、本願明細書において、「A〜B」とは、「A以上B以下」であることを意味する。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は、以下に説明する形態に限定されるものではなく、以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。以下では、本発明に係る使い捨ておむつとして、テープ型の使い捨ておむつを例に挙げて説明する。たたし、本発明の技術は、テープ型の使い捨ておむつだけでなく、パンツ型の使い捨ておむつにも流用することができる。
[1.第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る使い捨ておむつを示している。図1では、使い捨ておむつを外面側(着用者の肌に接しない面側)から見た状態を示している。図1(a)は、ウエスト形成シート20を折り返す前の状態であり、図1(b)は、ウエスト形成シート20を折り返した後の状態である。また、図2は、図1に示した使い捨ておむつの断面図である。図2(a)は、図1(a)に示したY1−Y1線における断面図であり、図2(b)は、図1(b)に示したY2−Y2線における断面図である。
図1及び図2に示されるように、本発明の使い捨ておむつ100は、吸収性本体10を含む。吸収性本体10は、その長手方向において、着用者の腹部側に接する前身頃10Aと、着用者の背部側に接する後身頃10Bの2つの領域に区分することができる。本実施形態において、吸収性本体10は、その外形が略矩形状に形成されている。
図2の断面図に示されるように、吸収性本体10は、基本的に、吸収体11と、トップシート12と、バックシート13と、を含む。吸収体11は、尿などの液体を吸収し、吸収した液体を保持するための部材である。トップシート12は、吸収体11の内面側を被覆し着用者の肌に直接接するように配置された液透過性のシート部材である。また、バックシート13は、吸収体11の外面側を被覆するように配置された液不透過性のシート部材である。トップシート12とバックシート13は、吸収体11の周囲において、互いに接合されていることが好ましい。このようにして、トップシート12とバックシート13の間に吸収体11が封入される。
具体的に説明すると、吸収体11は、吸収性材料をコアラップシートによって被包することにより構成することができる。吸収性材料としては、公知の材料を採用できる。吸収性材料としては、例えば、粉砕パルプ(フラッフパルプ)、高吸収性ポリマー、又は親水性シートのうち1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用することとしてもよい。吸収性材料は、通常、単層又は複数層のマット状に形成されて用いられる。また、吸収性コアを被包するコアラップシートとしては、ティッシュペーパーなどの公知の液透過性シートを採用すればよい。
トップシート12は、着用者の股下部の肌に直接接し、尿などの液体を吸収体30に透過させる。このため、トップシート12は、柔軟性が高い液透過性材料で構成される。液透過性とは、例えば、標準の大気圧下において、常温の水を5mlその上に載せた場合に、1分未満の時間で水を透過する性質を意味する。トップシート12を構成する液透過性材料の例は、織布、不織布、又は多孔性フィルムである。また、トップシート12は、例えばポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
バックシート13は、トップシート12を透過して吸収体11に吸収された液体が、外部に漏出することを防止する。このため、バックシート13は、液不透過性材料によって構成される。液不透過性とは、例えば、標準の大気圧下において、常温の水を5mlその上に載せた場合に、1分以上経過してもその水を透過しない性質を意味する。バックシート13を構成する液不透過材料の例は、ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に、バックシート13としては、0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
上記した吸収性本体10の構造は、最も基本的なものであり、その他公知の構成を適宜採用することができる。例えば、吸収性本体10は、幅方向両側に防漏壁として機能する立体ギャザー(図示省略)が形成されていてもよい。また、吸収性本体10は、バックシート13のさらに外面に、カバーシート(図示省略)を貼り合わせることとしてもよい。カバーシートは、吸収性物品の最外層に位置するシート部材であり、バックシート13を保護するとともに、バックシート13の手触りを良好なものとするために配置される。カバーシートは、手触りの良い不織布などで構成することが好ましい。
続いて、図1及び図2に示されるように、本発明の使い捨ておむつ100は、ウエスト形成シート20をさらに含む。ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の外面(バックシート13の外面)に重ね合わされる。ウエスト形成シート20は、使い捨ておむつの長手方向の端縁を形成するためのシート部材である。
ウエスト形成シート20は、使い捨ておむつの長手方向端縁近傍(ウエスト周り部分)の通気性と手触りの良さを確保するために、通気性があり、且つ、柔らかい素材で形成することが好ましい。例えば、ウエスト形成シート20は、上述したトップシート12と同様の素材で形成することができる。例えば、ウエスト形成シート20は、通気性と手触りが良い不織布で形成することが好ましい。さらに、ウエスト形成シート20は、液不透過性不織布であることが好ましい。ウエスト形成シート20は、一枚のシート部材によって構成することとしてもよいし、複数枚のシート部材を重ね合わせて構成することもできる。
また、ウエスト形成シート20は、幅方向の伸縮性を有することが好ましい。例えば、ウエスト形成シート20は、伸縮性を有する伸縮シートによって形成されていてもよいし、糸ゴムなどの弾性伸縮部材によって伸縮性が付与されたものであってもよい。例えば、ウエスト形成シート20は、複数枚のシート部材の間に伸長状態にある弾性伸縮部材を挟み込んで固定したものであってもよい。
図1(a)及び図2(a)に示されるように、本実施形態において、ウエスト形成シート20は、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bとが予め一体に形成されたシート部材によって構成されている。前身頃シート20Aは、吸収性本体10の前身頃10A側の外面に位置するウエスト形成シートである。また、後身頃シート20Bは、吸収性本体10の後身頃10B側の外面に位置するウエスト形成シートである。具体的には、本実施形態において、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bとは、幅方向に延びる一本の切断可能線24において分断することができるように、予め互いに連結された状態にある。切断可能線24の例は、ミシン目である。この切断可能線24を破断させることで、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bとが別々の部材に分断されるように構成されている。
図1(a)及び図2(a)に示されるように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、それぞれ、固定端縁21と自由端縁22とを有している。具体的に説明すると、前身頃シート20Aの固定端縁21とは、前身頃シート20Aの長手方向の両端縁のうち、吸収性本体10の前身頃10A側の長手方向端縁に近い方の端縁である。また、前身頃シート20Aの自由端縁22とは、前身頃シート20Aの長手方向の両端縁のうち、吸収性本体10の前身頃10A側の長手方向端縁から遠い方の端縁である。本実施形態において、前身頃シート20Aの自由端縁22は、切断可能線24と一致している。他方、後身頃シート20Bの固定端縁21とは、後身頃シート20Bの長手方向の両端縁のうち、吸収性本体10の後身頃10B側の長手方向端縁に近い方の端縁である。また、後身頃シート20Bの自由端縁22とは、後身頃シート20Bの長手方向の両端縁のうち、吸収性本体10の後身頃10B側の長手方向端縁から遠い方の端縁である。本実施形態において、後身頃シート20Bの自由端縁22は、切断可能線24と一致している。すなわち、切断可能線24を破断させることで、前身頃シート20Aの自由端縁22と、後身頃シート20Bの自由端縁22とが、同時に形成される。
図1(a)及び図2(a)に示されるように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、それぞれ、固定端縁21側の一部に、固定部23が形成されている。固定部23は、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bが、それぞれ、吸収性本体10の外面に固定された部分である。固定部23は、例えば、ホットメルト接着剤を塗布したり、超音波シールやヒートシールを施すことにより形成することができる。図1(a)に示されるように、固定部23は、各シート20A、20Bの固定端縁21の近傍において、固定端縁21に沿って幅方向に延びるように形成されていることが好ましい。例えば、固定部23は、各シート20A、20Bの固定端縁21からの距離が0〜40mmの範囲内に形成されていることが好ましい。また、図1(a)に示されるように、固定部23は、固定端縁21の近傍において吸収性本体10と各シート20A、20Bが重なる領域の幅方向の略全域に亘って形成されていることが好ましい。また、固定部23は、直線状であることが好ましい。さらに、吸収性本体の長手方向(Y軸方向)における固定部23の幅は、3mm〜30mm、5mm〜25mm、又は10mm〜20mmであることが好ましい。
このように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、固定部23において、吸収性本体10の外面に固定される。このとき、図1(a)に示されるように、各シート20A、20Bは、吸収性本体10の長手方向の両端縁から延出しないように、その外面に固定されることとなる。つまり、各シート20A、20Bは、後述するように折り返す前の状態において、吸収性本体10の長手方向の両端縁から延出しないようにして、その外面に固定されている。すなわち、ウエスト形成シート20の固定端縁21は、吸収性本体10の長手方向端縁と一致するか、若しくは、吸収性本体10の長手方向端縁よりも股下側よりの位置に固定されている。同様に、ウエスト形成シート20の自由端縁22も、吸収性本体10の長手方向端縁と一致するか、若しくは、吸収性本体10の長手方向端縁よりも股下側よりの位置に位置している。
また、図1(a)に示されるように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、固定部23で固定された状態において、吸収性本体10の幅方向の両端縁から延出するものであることが好ましい。つまり、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、それぞれ、吸収性本体10の幅よりも幅広に形成されていることが好ましい。例えば、吸収性本体10の幅を100%とした場合に、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bの幅は、それぞれ、110%〜200%、又は120%〜180%であることが好ましい。
図1(a)に示されるように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、固定端縁21側の一部が固定部23において吸収性本体10に固定されているものの、固定部23よりも自由端縁22側に位置する領域は、吸収性本体10に固定されていない。このため、図1(a)に示されるように、前身頃シート20Aは、固定部23に沿った折返線(A)において、自由端縁22側の領域を、吸収性本体10の前身頃10A側の長方向端縁側に向かって、折り返すことができる。同様に、後身頃シート20Bは、固定部23に沿った折返線(B)において、自由端縁22側の領域を、吸収性本体10の後身頃10B側の長方向端縁側に向かって、折り返すことができる。このように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bとを折り返した状態が、図1(b)及び図2(b)に示されている。
図1(b)及び図2(b)に示されているように、まず、前身頃シート20Aを、固定部23に沿った折返線(A)において折り返すことで、自由端縁22側の領域の一部が、吸収性本体10の前身頃10A側の長手方向端縁よりも延出する。このように前身頃シート20Aを折り返すことで、延出部分26が形成される。同様に、後身頃シート20Bを、固定部23に沿った折返線(B)において折り返すことで、自由端縁22側の領域の一部が、吸収性本体10の後身頃10B側の長手方向端縁よりも延出する。このように後身頃シート20Bを折り返すことで、延出部分26が形成される。前身頃シート20Aと後身頃シート20Bの延出部分26の長さ(Y軸方向の長さ)は、適宜調節できる。例えば、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bの延出部分26は、それぞれ、5mm〜100mm、20mm〜80mm、又は30mm〜60mm程度の長さを有していることが好ましい。
図1(b)に示されるように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bを折り返すことで、吸収性本体10の長手方向両側に、着用者の腹部に接するウエスト部分が形成される。つまり、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bの延出部分26が、それぞれ、着用者の腹部に接するウエスト部分となる。上述したとおり、ウエスト形成シート20(前身頃シート20Aと後身頃シート20B)は、液不透過性のバックシート13と比較して通気性及び柔軟性が高い。このため、使い捨ておむつの端縁をバックシート13ではなく、このウエスト形成シート20によって形成することで、使い捨ておむつの端縁近傍(ウエスト周り)の通気性と柔軟性を良好に維持することができる。他方、ウエスト形成シート20(前身頃シート20Aと後身頃シート20B)は、吸収性本体10の外面(に固定されており、着用者の排泄物に直接的に接触するトップシート12とは別体となっている。このため、使い捨ておむつの端縁をトップシート12ではなく、このウエスト形成シート20によって形成することで、使い捨ておむつの端縁近傍(ウエスト周り)からの尿漏れを防止することができる。
また、図1(a)及び図1(b)に示されるように、本発明の使い捨ておむつ100は、さらに、止着テープ30を含むことが好ましい。本実施形態において、止着テープ30は、後身頃シート20Bの幅方向の両側の端縁から延出するように、後身頃シート20Bの幅方向の両側に取り付けられている。止着テープ30は、少なくとも左右一対設けられていることが好ましく、左右二対設けられていてもよい。止着テープ30は、後身頃シート20Bを前身頃シート20Aに連結するための部材である。止着テープ30は、ファスニングテープとも呼ばれる公知の部材である。止着テープ30は、前身頃シート20Aと係合するものであればよく、例えば面ファスナーのフック材などの公知の部材を利用することができる。
また、図1(a)に示されるように、本実施形態において、後身頃シート20Bは、固定端縁21側の両角部分に、切欠部25が形成されている。図1(b)に示した状態を見れば判るように、固定端縁21側の両角に切欠部25を形成することで、着用者の脚周りに相当する部分を広く開放できる。これにより、後身頃シート20Bに切欠部25を形成することで、着用者の両脚に後身頃シート20Bが接触しにくくなるため、着用感が向上する。なお、本実施形態では、後身頃シート20Bにのみ切欠部25を形成しているが、前身頃シート20Aに切欠部を形成することも可能である。
図1及び図2に示した第1の実施形態では、吸収性本体10の外面に一つのシート部材を取り付け、このシート部材を切断可能線24(ミシン目等)において分断するとで、2つのウエスト形成シート20(前身頃シート20Aと後身頃シート20B)を形成する。この構成によれば、切断可能線24が形成されたシート部材を吸収性本体10の外面に固定するだけで、簡単に使い捨ておむつを製造することが可能となる。つまり、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bを同時に形成することができるため、これらのシートを別々に形成するコストを省略できる。また、第1の実施形態によれば、着用者は、使い捨ておむつを装着する直前まで、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bを繋ぐ切断可能線24を破断させずにおくことができる。このため、装着前の段階において、使い捨ておむつをコンパクトに収納できる。さらに、第1の実施形態では、使い捨ておむつを装着するためには、切断可能線24を破断させる必要がある。従って、着用者は、切断可能線24が破断されていなければ未使用のおむつであることを確認することができるため、安心して未使用のおむつを使用することができる。
また、本発明の使い捨ておむつでは、図1及び図2に示すように、吸収性本体10の外面に固定したウエスト形成シート20を、この固定部23において折り返して使用することとしている。このように、ウエスト形成シート20を折り返して使用する形態とすることにより、ウエスト形成シート20を備える使い捨ておむつを、より安価に製造することが可能となる。
例えば、本発明のようにウエスト形成シート20を折り返す構造を用いずとも、図8の参考図に示されるように、ウエスト形成シート20を固定部23において折り返さない態様で、順手方向に固定する形態も考えられる。しかし、図8の参考図に示す形態は、使い捨ておむつの連続的生産が困難になることから現実的ではない。すなわち、通常、使い捨ておむつを製造するにあたり、まず、吸収性本体10が長手方向に複数個連続した状態にある連続体を製造する。つまり、製造途中の段階においては、吸収性本体10は、その長手方向両端部に他の吸収性本体10´が連続した状態にある。そして、個別の吸収性本体10を製造するに際し、長手方向の両端縁に相当する位置において、吸収性本体の連続体を順番に切断していく。このとき、図8に示されるように、ウエスト形成シート20が吸収性本体10の長手方向端縁から延出した状態となっていると、吸収性本体10を個別に切断する際に、このウエスト形成シート20も一緒に切断されてしまうこととなる。このため、ウエスト形成シート20は、使い捨ておむつの製造途中においては、吸収性本体10の長手方向端縁から延出しないように取り付けられていることが好ましいといえる。
一方、本発明の技術では、図1及び図2に示されるように、ウエスト形成シート20を固定部23において折り返すことで、はじめてウエスト形成シート20が、吸収性本体10の長手方向端縁から延出するようになる。つまり、ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の切断位置と離れた位置において、吸収性本体10と重ねて固定されている。このため、吸収性本体の連続体に対してウエスト形成シート20を取り付けた場合であっても、この吸収性本体の連続体が切断される際に、ウエスト形成シート20が共に切断されるようなことがない。このため、本発明のように、ウエスト形成シート20が、初期状態においては、吸収性本体10の長手方向端縁から延出しないように取り付けられている方が、圧倒的に生産性が高くなる。すなわち、本発明の使い捨ておむつは、より安価で製造できることになる。
[2.第2の実施形態]
続いて、図3を参照して、本発明の使い捨ておむつの第2の実施形態について説明する。以下の実施形態については、上述した第1の実施形態と異なる点を中心に説明を行い、第1の実施形態と同じ構成についてはその説明を割愛する。
図3に示されるように、第2の実施形態では、前身頃側と後身頃側のウエスト形成シート20(前身頃シート20Aと後身頃シート20B)が、別々のシート部材によって形成されている。前身頃形成シート20Aと後身頃シート20Bは、同じ素材で形成されていてもよいし、異なった素材で形成されていてもよい。また、前身頃形成シート20Aと後身頃シート20Bは、もともと同一の長尺シートであったものを切断して別々に形成されていてもよいし、もとから別々のシートとであってもよい。
例えば、図3(a)に示されるように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、別々のシート部材であるため、それぞれの自由端縁22が互いに乖離したり又は重畳した状態で、吸収性本体10に固定することができる。また、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、それぞれの幅が異なるものとすることもできる。また、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、長手方向の長さを自由に調節することができる。さらに、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、独立したシート部材であるため、それぞれを形成する材料を異ならせることもできる。
第2の実施形態のように、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bを別体で形成することで、各シート20A、20Bの長さの調整や素材の選択を、それぞれ自由に行うことができる。例えば、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bは、その幅や長さを、別々に好ましい値に設定することができる。また、後身頃側の後身頃シート20Bは、幅方向に伸縮性があることが好ましいが、前身頃側の前身頃シート20Aは伸縮性を付与する必要性が低い。従って、前身頃側と後身頃側のウエスト形成シート20を素材は同じにする必要はない。一般的に、伸縮性の材料は、たとえば不織布などの非伸縮性の材料と比較して材料コストが高い。このため、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bの両方を伸縮性材料で形成した場合と比較し、後身頃シート20Bのみを伸縮性材料で形成した場合の方が、使い捨ておむつの製造コストを抑えることができる。
[3.第3の実施形態]
続いて、図4を参照して、本発明の使い捨ておむつの第3の実施形態について説明する。
図4に示されるように、第3の実施形態では、ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の後身頃10B側にのみ取り付けられている。すなわち、第3の実施形態は、第1の実施形態とは異なり、前身頃シート20Aが存在せず、後身頃シート20Bのみが設けられている。
また、第3の実施形態では、前身頃シート20Aの代わりとして、吸収性本体10の前身頃10Aの左右両端に、フラップシート40が設けられている。左右一対のフラップシート40は、吸収性本体10の幅方向の左右両端縁から延出するようにして、吸収性本体10の外面に固定される。フラップシート40は、後身頃シート20Bに取り付けられた止着テープ30と係合する部材である。つまり、後身頃シート20Bの止着テープ30をフラップシート40に係合させることで、着用者は使い捨ておむつを着用することができる。
また、第3の実施形態では、後身頃シート20Bに切欠部25が形成されていない。このため、後身頃シート20Bは、略矩形状に構成されている。
第3の実施形態のように、吸収性本体10の後身頃10B側にのみウエスト形成シート20(後身頃シート20B)を設けることで、使い捨ておむつの製造コストを低減させることができる。また、ウエスト形成シート20(後身頃シート20B)に切欠部25を形成しないことで、生産性も向上する。
[4.第4の実施形態]
続いて、図5を参照して、本発明の使い捨ておむつの第4の実施形態について説明する。
図5(a)は、ウエスト形成シート20(後身頃シート20B)を吸収性本体10の外面に固定する前の状態を模式的に示している。図5(a)に示されるように、第4の実施形態では、吸収性本体10の後身頃10Bに、サイドフラップ14が形成されている。サイドフラップ14は、吸収性本体10の長手方向中央(股下部分)よりも幅広に形成されている部分である。本実施形態では、吸収性本体10の後身頃10B側にのみサイドフラップ14を形成しているが、前身頃10A側にサイドフラップ14を形成することもできる。
また、第4の実施形態において、サイドフラップ14には、止着テープ15が取り付けられている。ここで、本願明細書では、後身頃シート20Bに取り付けられている止着テープ30を「第1の止着テープ30」とし、サイドフラップ14に取り付けられている止着テープ15を「第2の止着テープ15」として、それぞれ区別する。第2の止着テープ15は、サイドフラップ14の幅方向の両端縁から延出するように、このサイドフラップ14に対して固定されている。
また、第4の実施形態では、ウエスト形成シート20は、吸収性本体10の後身頃10B側にのみ取り付けられている。すなわち、第3の実施形態は、第1の実施形態とは異なり、前身頃シート20Aが存在せず、後身頃シート20Bのみが設けられている。その代わりとして、第4の実施形態では、上述した第3の実施形態と同様に、吸収性本体10の前身頃10Aの左右両端に、フラップシート40が設けられている。
また、図5(b)は、後身頃シート20Bを吸収性本体10の外面に取り付けた状態を示している。図5(b)に示されるように、第4の実施形態において、後身頃シート20Bは、吸収性本体10うち、サイドフラップ14が形成された後身頃10B側の部分の外面に対して取り付けられている。すなわち、後身頃シート20Bの固定端縁21側の一部は、固定部23において、吸収性本体10のサイドフラップ14が形成された部分の外面に固定されている。
また、後身頃シート20Bは、吸収性本体10のサイドフラップ14が形成された部分と、ほぼ等しい幅を有することが好ましい。これにより、吸収性本体10と後身頃シート20Bとで、着用者の背部側を広く覆うことができるようになる。
また、図5(c)は、後身頃シート20Bを固定部23に沿って折り返した状態を示している。図5(c)に示されるように、後身頃シート20Bを、固定部23に沿った折返線(B)において折り返すことで、後身頃シート20Bの自由端縁22側の一部が、吸収性本体10の後身頃10Bの端縁から延出する。これにより、後身頃シート20Bによって、着用者の背部に接するウエスト部分が形成される。
図5に示されるように、第4の実施形態では、後身頃シート20Bに第1の止着テープ30が取り付けられており、さらに、吸収性本体10のサイドフラップ14に第2の止着テープ15が取り付けられている。このため、本実施形態では、吸収性本体10とウエスト形成シート20のそれぞれに、第1の止着テープ15と第2の止着テープ30とが取り付けられていることとなる。このため、第1の止着テープ15と第2の止着テープ30を利用して、着用者の股下に使い捨ておむつを装着することで、吸収性本体10と後身頃シート20Bとが、それぞれ着用者の身体に密着するようになる。その結果、使い捨ておむつ100全体の密着性が高まる。
[5.第5の実施形態]
続いて、図6及び図7を参照して、本発明の使い捨ておむつの第5の実施形態について説明する。図6は、第5の実施形態に係る使い捨ておむつを示した平面展開図であり、図6(a)は、ウエスト形成シート20を折り返す前の状態を示し、図6(b)は、ウエスト形成シート20を折り返した後の状態を示している。また、図7は、第5の実施形態に係る使い捨ておむつを示した断面図であり、図7(a)は、図6(a)のY3−Y3線における断面状態を示し、図7(b)は、図6(b)のY4−Y4線における断面状態を示している。
図6及び図7に示されるように、第5の実施形態に係る使い捨ておむつは、ポケットシート50を有している。この点において、第1の実施形態とは異なる。
図6及び図7に示されるように、ポケットシート50は、ウエスト形成シート20のうちの前身頃シート20Aと後身頃シート20Bの両方に取り付けることとしてもよい。ただし、ポケットシート50は、前身頃シート20Aと後身頃シート20Bのいずれか一方に取り付けられていればよい。また、ポケットシート50は、図6(b)や図7(b)に示されるように、ウエスト形成シート20が固定部23において折り返された状態において、そのウエスト形成シート20の内面側(着用者の肌に対向する面側)に取り付けられている。つまり、ポケットシート50は、ウエスト形成シート20が折り返される前の状態においては、ウエスト形成シート20の外面側(着用者の肌に対抗しない面側)に位置する。そして、ポケットシート50は、ウエスト形成シート20が折り返されたときには、ウエスト形成シート20の内面側(着用者の肌に対抗する面側)に位置するようになる。
図6及び図7に示されるように、ポケットシート50は、接合部51において、ウエスト形成シート20に接合されている。接合部51は、ホットメルト接着剤などの接着剤で形成されていてもよいし、ヒートシールや超音波シールなどの融着によって形成されていてもよい。図6(a)や図7(a)に示されるように、接合部51は、ポケットシート50が、ウエスト形成シート20の固定端縁21側が開口となるポケットを形成するように、ポケットシート50とウエスト形成シート20を接合している。図6(a)に示された例において、接合部51は、ウエスト形成シート20の固定端縁21側が開口となる略コの字型に形成されている。ただし、接合部51の形状は、コの字型に限定されるものではなく、U字型であってもよいし、その他一端縁が開口された多角形で形成されていてもよい。このように、ポケットシート50が、例えば略コの字型の接合部51で、ウエスト形成シート20に接合されていることにより、ポケットシート50とウエスト形成シート20の間にはポケット(収納空間)が形成される。このポケットは、図6(a)や図7(a)に示されるように、ウエスト形成シート20が折り返される前の状態において、ウエスト形成シート20の固定端縁23側が開口となっている。
図6(b)や図7(b)に示されるように、ウエスト形成シート20を折り返した状態において、ポケットシート50とウエスト形成シート20の間に生じるポケットには、吸収性本体10の長手方向の端縁部分が挿し込まれることが好ましい。図7(b)に示されるように、ポケットシート50によって吸収性本体10の長手方向端部を覆うようにすることで、この端部に尿などの液体が達した場合であっても、このポケット内に流れ込むため、この端部から尿などの排泄液が漏れ出すことを防止できる。さらに、ポケットシート50により形成されたポケット(収納空間)に、吸収性本体10の長手方向端部を挿し込むことで、吸収性本体10が幅方向にずれにくくなる。これにより、吸収性本体10が適切に着用者の股下にフィットするようになるため、漏れ防止効果がさらに向上する。
具体的に説明すると、図7(b)に示されるように、ポケットシート50をウエスト形成シート20に接合するための接合部51は、折り返されたウエスト形成シート20が吸収性本体10の長手方向端縁から延出する部分(延出部分26)に形成されている。このようにウエスト形成シート20の延出部分26に、ポケットシート50の接合部51の少なくとも一部を形成することで、ポケットシート50が形成するポケットの中に、吸収性本体10の長手方向端部を適切に挿し込むことができるようになる。さらに具体的に説明すると、この接合部51は、ウエスト形成シート20の自由端縁22に沿って、ポケットシート50をウエスト形成シート20に接合するものであることが好ましい。これにより、ポケットシート50が、ウエスト形成2シート20の自由端縁22近傍に位置するようになるため、ポケット内に吸収性本体10の長手方向端部を挿し込み易くなる。
以上、本願明細書では、本発明の内容を表現するために、図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
本発明は、使い捨ておむつに関する。従って、本発明は、使い捨ておむつの製造業において好適に利用し得る。
10…吸収性本体 10A…前身頃 10B…後身頃
11…吸収体 12…トップシート 13…バックシート
14…サイドフラップ 15…止着テープ 20…ウエスト形成シート
20A…前身頃シート 20B…後身頃シート 21…固定端縁
22…自由端縁 23…固定部 24…切断可能線
25…切欠部 26…延出部分 30…止着テープ
40…フラップシート 50…ポケットシート 51…接合部
100…使い捨ておむつ

Claims (6)

  1. 吸収体(11)と、当該吸収体(11)の内面を被覆する液透過性のトップシート(12)と、当該吸収体(11)の外面を被覆する液不透過性のバックシート(13)と、を有する吸収性本体(10)を備えた、
    使い捨ておむつであって、
    通気性を持つ少なくとも一つのウエスト形成シート(20)を、さらに備え、
    前記ウエスト形成シート(20)は、
    前記吸収性本体(10)の外面側に重ねられ、
    前記吸収性本体(10)の長手方向の端縁寄りの一端縁が固定端縁(21)となり、他端縁が自由端縁(22)となり、
    固定端縁(21)側の一部は、固定部(23)において、前記吸収性本体(10)の外面に対して固定されており、
    前記固定部(23)を折返線として折り返すことで、前記自由端縁(22)側の一部が、前記吸収性本体(10)の長手方向の端縁から延出する、
    使い捨ておむつ。
  2. 前記ウエスト形成シート(20)には、当該ウエスト形成シート(20)の幅方向両端縁から延出する少なくとも左右一対の止着テープ(30)が取り付けられている、
    請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記ウエスト形成シート(20)のうちの一つは、前記吸収性本体(10)の前身頃(10A)側に位置する前身頃シート(20A)であり、
    前記ウエスト形成シート(20)のうちのもう一つは、前記吸収性本体(10)の後身頃(10B)側に位置する後身頃シート(20B)であり、
    前記前身頃シート(20A)と前記後身頃シート(20B)は、切断可能線(24)を介して予め一体に形成されており、
    前記切断可能線(24)を破断させたときの破断線が、前記前身頃シート(20A)の前記自由端縁(22)と、前記後身頃シート(20B)の前記自由端縁(22)と、に相当する、
    請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記ウエスト形成シート(20)のうちの一つは、前記吸収性本体(10)の前身頃(10A)側に位置する前身頃シート(20A)であり、
    前記ウエスト形成シート(20)のうちのもう一つは、前記吸収性本体(10)の後身頃(10B)側に位置する後身頃シート(20B)であり、
    前記前身頃シート(20A)と前記後身頃シート(20B)は、別々のシートである、
    請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記吸収性本体(10)は、前記前身頃(10A)及び前記後身頃(10B)の少なくともいずれか一方に、幅方向の左右外側に延出した左右一対のサイドフラップ(14)を有し、
    前記サイドフラップ(14)には、幅方向の端縁から延出する止着テープ(15)が取り付けられており、
    前記ウエスト形成シート(20)の前記固定端縁(21)側の一部は、前記固定部(23)において、前記吸収性本体(10)の前記サイドフラップ(14)が形成された部分の外面に対して固定されている、
    請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  6. ポケットシート(50)をさらに有し、
    前記ポケットシート(50)は、接合部(51)において、前記固定部(23)において折り返された状態における前記ウエスト形成シート(20)の内面側に接合されており、
    前記接合部(51)は、前記ポケットシート(50)が、前記ウエスト形成シート(20)の前記固定端縁(21)側が開口となるポケットを形成するように、前記ポケットシート(50)と前記ウエスト形成シート(20)を接合する
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
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