JP2009136600A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】漏れ防止性が高く、装着感が良好な吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性物品1は、本体4の長手方向左右両側部の肌当接面側に、その長手方向の全長に亘って伸縮性シート71が配されて一対の立体ガード7,7が形成されている。伸縮性シート71は、その本体長手方向の全長に亘って本体4の長手方向側縁から本体幅方向外方に延出されて延出部75を形成しており、該延出部75は、その本体長手方向の全長に亘って伸縮性シート71の非肌当接面側に折り返されて折り返し部76を形成している。折り返し部76は、2本の折曲線L1,L2それぞれの該折曲線を含むその近傍部7L1,7L2が、吸収性物品1の構成部材の何れにも接合されておらず、折り返し部76におけるこれら2つの近傍部に挟まれた部分7Cは、少なくとも本体4を長手方向に二分する仮想直線CLを含むその近傍部が、防漏層3に接合されて中央接合部78を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、未使用時には長手方向に3つ折りされた状態で保管され、使用時には下着に装着して使用される失禁パッド等の吸収性物品に関する。
失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品においては、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有する縦長の本体を備えたものが広く用いられている。このような吸収性物品には、高い漏れ防止性や装着時に違和感の無い良好な装着感等が要求されており、種々提案がなされている。
例えば、特許文献1には、前記本体の長手方向左右両側部の肌当接面側に、前記吸収層と離隔された中空のループを有するループ部材(立体ガード)が形成された吸収性物品が記載されている。このループ部材は、吸収層の長手方向側縁から幅方向外方に延出する延出部を有しており、該延出部が該吸収層の側縁部に環状に戻ることにより中空のループが形成されている。ループ部材の延出部は、該延出部の長手方向の全長に亘ってバックシート等の他の部材に接合されている。
しかし、特許文献1に記載の吸収性物品は、前記ループ部材の装着者の肌に対する接触面積が小さいため、漏れ防止性が充分とは言えず、また、装着時に装着者が違和感を覚えるおそれがあった。
また、一般に、失禁パッドや生理用ナプキン等の吸収性物品は、通常、未使用時には長手方向に3つ折りされて保管されており、この3つ折り状態を展開してから使用されるところ、例えば立体ガードを備えた吸収性物品が長期に亘って3つ折り状態で保管された場合、この保管中に立体ガードを構成する弾性部材の変質等が生じ、これに起因して、使用時における吸収性物品の立体形状が保管前後で変化してしまうことがある。斯かる吸収性物品の立体形状の変化は、吸収性物品の性能に悪影響を及ぼし、本来奏されるべき所望の漏れ防止効果や装着感が得られないという問題があった。
3つ折り状態で長期間保管された後に使用する場合であっても、高い漏れ防止性を示し、良好な装着感を提供し得る吸収性物品は未だ提供されていない。
特表平7−501723号公報
従って本発明の目的は、漏れ防止性が高く、装着感が良好な吸収性物品を提供することにある。
本発明は、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有する縦長の本体を備え、該本体を長手方向に二分する仮想直線と平行で且つ該仮想直線を挟む2本の折曲線に沿って3つ折りされる吸収性物品であって、前記本体の長手方向左右両側部それぞれの肌当接面側に、その長手方向に沿って配された伸縮性シートにより形成された一対の立体ガードを有し、前記伸縮性シートは本体長手方向に沿って非肌当接面側に折り返されて折り返し部を有しており、前記折り返し部は、前記2本の折曲線上において吸収性物品の構成部材の何れにも接合されない非接合部と、本体長手方向に沿った2つの該非接合部に挟まれた部分の前記仮想直線を含むその領域において折り返し部が前記防漏層に接合された中央接合部とを有している吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、漏れ防止性が高く、違和感の無い良好な装着感を提供することができる。また、本発明の吸収性物品は、3つ折り状態で長期間保管された場合であっても、使用時における立体形状が保管前後で変化し難いため、使用時には所望の漏れ防止効果及び装着感が得られる。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態としての失禁パッドの斜視図、図2は、図1のI−I線断面模式図、図3は、図1のII−II線断面模式図、図4は、図1に示す失禁パッドを包装材と共に面状に広げた状態における肌当接面側を示す平面図である。尚、本明細書において、肌当接面は、吸収性物品装着時に装着者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、吸収性物品装着時に下着側(装着者の肌側とは反対側)に向けられる面である。
本実施形態の失禁パッド1は、図1〜図4に示すように、液保持性の吸収層2及び液不透過性の防漏層3を有する縦長の本体4を備え、図5に示すように、本体幅方向Sに延びる互いに平行な2本の折曲線L1,L2に沿って3つ折りされる失禁パッドである。2本の折曲線L1,L2は、図4に示すように、本体4を長手方向Lに二分する仮想直線CLと平行で且つ該仮想直線CLを挟むように配されている。本実施形態においては、折曲線L1とL2から等距離の位置に仮想直線CLが位置している。
尚、本明細書において、長手方向は、吸収性物品又は各種部材の長辺方向に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。本体長手方向Lは、本体4の長辺方向と平行な方向であり、本体幅方向Sは、本体長手方向Lと直交する方向である。
吸収層2は液保持性の吸収体22と、該吸収体22の肌当接面を被覆する液透過性の表面シート21とを含んで構成されており、防漏層3は裏面シート31により形成されている。吸収体22は、解繊パルプ等の繊維集合体に吸収性ポリマーを保持させたもので、縦長に形成されている。吸収体22は、全体が被覆シート23で被覆されており、これにより、吸収体の保型性及び吸収体を構成する吸収性ポリマー等の脱落防止等が図られている。
表面シート21は、失禁パッド1の肌当接面を形成し、裏面シート31は、失禁パッド1の非肌当接面を形成している。表面シート21及び裏面シート31はそれぞれ、吸収体22の長手方向左右両側縁から外方に延出している。また、表面シート21及び裏面シート31はそれぞれ、吸収体22の長手方向前後両端縁から外方に延出しており、その延出部において、両シート21,31の間がヒートシールや接着剤を介して接合されている。
防漏シート31の非肌当接面には、失禁パッド1を下着に固定するための粘着部5が、粘着剤を塗布することにより設けられている。粘着部5は、失禁パッド1の未使用時においては、図4に示すように、包装材10によってその全面が被覆されている。
包装材10は、失禁パッド1よりも長手方向及び幅方向の寸法が大きい矩形形状のシートであり、例えばポリプロピレン、低密度ポリエチレン、ポリビニルアルコール、不織布、紙、あるいはこれらの複合材料等からなり、必要に応じ片面又は両面に剥離処理が施されている。また、包装材10の幅方向に沿う一方の端縁には、感圧接着式の公知のタブテープ11が設けられている。
本体4の長手方向中央部における表面シート21の肌当接面には、本体長手方向Lに延びる2本の防漏溝6,6が、本体幅方向Sに所定間隔を置いて形成されており、これにより一対の防漏溝6,6を形成している。一対の防漏溝6,6それぞれは、表面シート21と吸収体22とが一体的に圧密化されて形成されており、本体幅方向Sの内方に向かって凸に湾曲している。一対の防漏溝6,6に挟まれた領域には、失禁パッド1の装着時に装着者の排泄部位に対向する排泄部対向部(図示せず)が存している。該排泄部対向部の位置は、装着者の性別や体型等によって異なるが、通常、一対の防漏溝6,6に挟まれた領域内である。
2本の折曲線L1,L2は、失禁パッド1の保管時に該失禁パッド1を3つ折りする際の案内線として機能するものであり、前記排泄部対向部を通らずに、前記排泄部対向部を本体長手方向Lの前後から挟むように、本体長手方向Lに所定間隔を置いて配置されている。本実施形態における折曲線L1,L2は、一対の防漏溝6,6を通らずに、該一対の防漏溝6,6を本体長手方向Lの前後から挟むように配置されている。
折曲線L1,L2それぞれは、本体4を本体長手方向Lに二分する仮想直線CLから本体長手方向Lに20〜70mmの領域に配置することが好ましい。
失禁パッド1は、本体4の長手方向左右両側部それぞれの肌当接面側に、その長手方向Lに沿って存在する伸縮性シート71で形成された一対の立体ガード7,7を有している。より具体的には、本体4の長手方向左右両側部それぞれの肌当接面側には、その長手方向Lの全長に亘って立体ガード形成用の伸縮性シート71が配されて一対の立体ガード7,7が形成されている。本実施形態における伸縮性シート71は、所定幅の2枚の帯状のシート材72,72と、これら2枚のシート材72,72間に挟持された1本又は複数本(本実施形態では3本)の弾性部材73とを含んで構成されており、2層構造を有している。斯かる構成を有する伸縮性シート71(立体ガード7)の伸縮方向は、本体長手方向Lに一致している。弾性部材73は、少なくとも前記排泄部対向部に配されており、更に本体長手方向Lの前端側及び/又は後端側にも延びて配されていることが好ましい。
本実施形態におけるシート材72は、伸縮性を有していない不織布から形成されている。但し、シート材72は、それ自体が伸縮性を有していても良く、この場合、立体ガード形成用の伸縮性シート71は、弾性部材73を含まずに、伸縮性を有するシート材72のみから形成されていても良い。伸縮性を有するシート材としては、例えば、伸縮性を有する材料からなる糸状や細幅の伸縮材料を、伸長した状態で幅方向に1本又は複数本並べて、不織布、フィルム、織物等と接着固定し伸縮性をもたせたシート材;伸縮性のネット状材料等が挙げられる。
伸縮性シート71は、本体長手方向Lに沿って非肌当接面側に折り返されて折り返し部を有している。より具体的には、伸縮性シート71は、図2及び図3に示すように、その本体長手方向Lの全長に亘って本体4の長手方向側縁から本体幅方向外方に延出されて延出部75を形成している。延出部75は、その本体長手方向Lの全長に亘って伸縮性シート71の非肌当接面側に折り返されて折り返し部76を形成している。
更に詳述すると、伸縮性シート71は、その幅方向一端部71aが、該伸縮性シート71の長手方向の全長に亘って、吸収層2の非肌当接面側に巻き込まれて吸収層2と裏面層3との間(吸収体22と裏面シート31との間)に接着剤等の公知の接合手段により接合されている。また、伸縮性シート71は、その幅方向一端部71a寄りの所定部位が、吸収層2の肌当接面(表面シート21の肌当接面)に接着剤等の公知の接合手段により接合されており、これにより所定幅の接合部77が伸縮性シート71の長手方向の全長に亘って形成されている。このように、伸縮性シート71は、所定の接合部を介して、伸長された状態で本体4に接合されている。
伸縮性シート71における接合部77よりも幅方向外方には、上述した複数本の弾性部材73が配されて肌当接部が形成されており、該肌当接部(弾性部材配置領域)よりも幅方向外方から、折り返し部76が存している。本実施形態においては、折り返し部76は、その先端部71bが本体長手方向中央部において裏面シート31の肌当接面側の面上に位置するように、吸収層2の非肌当接面側に巻き下げられており、且つ裏面シート31が本体幅方向外方へ極端に突出していないことから、該先端部71bは本体幅方向Sにおいて前記肌当接部と同位置にあるか又は該肌当接部よりも本体幅方向内方に位置する。
伸縮性シート71の折り返し部76は、図4に示すように、2本の折曲線L1,L2上において失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されない非接合部と、本体長手方向Lに沿った2つの該非接合部に挟まれた部分(折り返し部76の長手方向中央部)7Cの仮想直線CLを含む領域において防漏層3(裏面シート31)に接合された中央接合部78とを有している。より詳細には、伸縮性シート71の折り返し部76は、2本の折曲線それぞれの該折曲線を含むその長手方向近傍部7L1,7L2において非接合部を形成し、これら2つの非接合部間の少なくとも仮想直線CLを含むその長手方向近傍部において裏面シート31に接合されて中央接合部78を形成している。
伸縮性シート71が伸長された状態で本体4に対して上述の如く接合されていることにより、失禁パッド1は、自然状態(各弾性部材が伸長されていない状態)において、伸縮性シート71の収縮力により、図1に示すように、本体長手方向Lにおいて肌当接面側に凹状に湾曲すると共に、立体ガード7が本体4の肌当接面の上方に向かって起立し、これにより、図2に示すように、中央接合部78の形成領域の本体長手方向Lに沿った両側縁部に、肌当接面側に凸の凸曲面形状部8が形成される。
また、上述したように、折り返し部76が仮想直線CLを含むその近傍部(長手方向中央部)にて本体4に接合され、且つ該近傍部よりも本体長手方向Lの外方に位置する前記近傍部7L1,7L2は失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていないことにより、失禁パッド1の自然状態における立体形状が、長手方向中央部(中央接合部78の形成領域)が幅狭で、該長手方向中央部の前後それぞれに位置する部位が幅広となり、失禁パッド1の長手方向中央部の側部に平面視で幅狭のくびれ部が形成されるようになる。
このような失禁パッド1の自然状態における立体形状は、使用時においてフィット性及び漏れ防止性の向上に有効であると共に、使用前に装着者に、漏れに対する安心感と快適な装着感を想起させるという視覚的な効果を奏するため、好ましい。
凸曲面形状部8は、伸縮性シート71の表面シート21との接合部77と、折り返し部76との間で、肌当接面側に隆起して形成されており、折り返された相対向する伸縮性シート71,71の間に空間が形成されている。このように、本体4の幅方向外方には、吸収層2と離隔された中空のループ構造が形成されている。
凸曲面形状部8の高さ(表面シート2からの高さ)は、漏れ防止効果及び装着感の観点から、好ましくは3〜25mm、更に好ましくは5〜20mmである。尚、ここで言う「高さ」は、失禁パッド1の自然状態における高さである。
また、上述したように、伸縮性シート71の折り返し部76における折曲線L1,L2を含むその近傍部7L1,7L2を、失禁パッド1の構成部材の何れにも接合させないことにより、失禁パッド1が折曲線L1,L2に沿って3つ折りされた状態で長期間保管された場合に懸念される、立体形状の変化が効果的に防止され、設計通りの所定の漏れ防止効果や装着感が確実に得られる。このような折り返し部76の接合形態による作用効果は、下記の<形状安定性の評価試験>の結果からも明らかである。
<形状安定性の評価試験>
1.実施例の失禁パッドとして、図1〜図4に示す如き失禁パッドを作製した。実施例の失禁パッドは、本体長手方向の長さ225mm、本体長手方向前後端部それぞれにおける本体幅方向の最大長さ85mm、本体長手方向中央部における本体幅方向の長さ65mm(裏面シートの本体長手方向中央部における本体幅方向の長さ65mm)であり、吸収体22の本体長手方向前後端部それぞれにおける本体幅方向の最大長さ65mm、吸収体22の本体長手方向中央部における本体幅方向の長さ50mm、仮想直線CL上における立体ガード7の凸曲面形状部8の表面シート21からの高さ(自然状態における高さ)25mmであった。また、実施例の失禁パッドにおける立体ガード7を構成する弾性部材73として940dtexのウレタン性糸状弾性部材を用い、3本の該糸状弾性部材を、張力を加えていない状態での長さの1.3倍に伸長させた状態で、2枚のシート材72,72間に本体幅方向に5mm間隔で配置し、ホットメルト接着剤で固定した。また、実施例の失禁パッドを図4に示すように面状に広げたときの該パッドの肌当接面側から見た立体ガード7の幅20mm、中央接合部78(折り返し部76と裏面シート31との接合部)の本体長方向の長さ30mmであった。
実施例の失禁パッドを、中央接合部78よりも本体長手方向外方に存する2本の折曲線L1,L2に沿って包装材10と共に3つ折りし、個包装された失禁パッドを得た。実施例の失禁パッドにおいては、2本の折曲線L1,L2それぞれの該折曲線を含むその近傍部7L1,7L2(図4参照)において、折り返し部76は失禁パッドの構成部材の何れにも接合されておらず、該近傍部7L1,7L2の本体長手方向に沿った長さは、それぞれ50mmであった。
2.前記実施例において、失禁パッドの折り返し部76を、その本体長手方向の全長に亘って裏面シート31に接合させた以外は前記実施例と同様にして、個包装された失禁パッドを得、これを比較例とした。比較例の失禁パッドにおいては、2本の折曲線L1,L2それぞれの該折曲線を含むその近傍部7L1,7L2(図4参照)において、折り返し部76は失禁パッドの構成部材(裏面シート31)に接合されている。
3.前記実施例及び比較例の個包装された失禁パッドを平坦な面上に載置し、該失禁パッドの上に該失禁パッドよりも大きな面積を有するアクリル板を、該失禁パッドの全面を覆うように載せ、更に該アクリル板の上に1kgの錘を載せ、この状態で室温40℃の環境下に3日間放置した。放置後、個包装を開封し、1)失禁パッドの本体長手方向中央部における本体幅方向の長さ、及び2)仮想直線CL上における立体ガード7の凸曲面形状部8の表面シート21からの高さ、をそれぞれ測定した。
4.上記測定の結果、実施例は、前記1)が64mm、前記2)が15mmであり、比較例は、前記1)が82mm、前記2)が8mmであった。3つ折りされる前は、実施例及び比較例の何れも、前記1)は65mm、前記2)は25mmであることから、折り返し部76が2本の折曲線L1,L2上において失禁パッドの構成部材の何れにも接合されていない、実施例は、折り返し部76が2本の折曲線L1,L2上において裏面シート31に接合されている、比較例に比して、立体形状の形状安定性に優れていることがわかる。
5.また、上記測定後に、実施例及び比較例の失禁パッドそれぞれをショーツのクロッチ部に装着し、装着感の官能評価を行ったところ、実施例1は装着感が良好だったのに対して、比較例1はショーツのクロッチ幅より失禁パッドの立体ガードがはみ出して肌に当たるので違和感が感じられた。
上述した立体形状の形成及び形状安定性の観点から、失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていない、折り返し部76の前記近傍部7L1(7L2)は、折曲線L1(L2)から本体長手方向Lの前端側及び後端側それぞれに15〜40mm以内、特に20〜30mm以内の部位であることが好ましい。
また、上述した立体形状の形成の観点から、中央接合部78(折り返し部76における仮想直線CLを含むその近傍部)は、仮想直線CLから本体長手方向Lの前端側及び後端側それぞれに本体4の長手方向の全長の3〜30%以内、特に8〜20%以内の領域であることが好ましい。
また、中央接合部78の本体長手方向Lに沿った長さは、好ましくは5〜60mm、更に好ましくは10〜50mmであり、中央接合部78の本体幅方向Sに沿った長さは、好ましくは1〜15mm、更に好ましくは2〜13mmである。
本実施形態における折り返し部76は、図4に示すように、仮想直線CLを含むその近傍部(長手方向中央部)のみが他のパッド構成部材(裏面シート31)と接合されて中央接合部78を形成しており、折り返し部76における該近傍部以外の部分は他のパッド構成部材と接合されていない。
このように、伸縮性シート71の折り返し部76がその長手方向中央部においてのみ本体4(裏面シート31)と接合されていることにより、折り返し部76がその全長に亘って本体4と接合されている場合に比して、伸長状態で本体4に接合された伸縮性シート71(弾性部材73)の収縮が阻害されにくくなるため、立体ガード7の起立性が高まる。また、立体ガード7の折り返し部76側の立ち上がりの起点が、中央接合部78のみとなるため、上述した自然状態における好ましい立体形状(本体4の長手方向中央部が幅狭で、該長手方向中央部の前後に位置する部位がそれぞれ幅広の立体形状)が、より一層形成され易くなる。
折り返し部76の本体長手方向Lの両前端部76A,両後端部76Bの少なくとも何れか一方は、失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていないことが好ましい。
本実施形態においては、上述したように、折り返し部76は、仮想直線CLを含むその近傍部(長手方向中央部)のみが他のパッド構成部材(裏面シート31)と接合されており、折り返し部76における該近傍部以外の部分は他のパッド構成部材と接合されておらず、従って、折り返し部76の本体長手方向Lの両前後端部76A,76Bとも、失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていない。尚、両前端部76Aは、装着者の前側(腹側)に配され且つ本体4の長手方向左右両側に存在する、一対の折り返し部76それぞれの長手方向前端を含むその近傍であり、後端部76Bは、装着者の後側(背側)に配され且つ本体4の長手方向左右両側に存在する、一対の折り返し部76それぞれの長手方向後端を含むその近傍である。
失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていない、折り返し部76の本体長手方向Lの端部は、失禁パッド1の使用状態(自然状態)において、伸縮性シート71の収縮力により、折り返される前の状態に戻ろうとし、これにより、図3に示すように、その先端部71bが本体4の幅方向Sの外方に位置するようになる。この結果、失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていない、折り返し部76の本体長手方向Lの端部は、肌当接部として機能する弾性部材73の配置領域と共に、パッド装着者の肌に当接するようになり、これにより、特に失禁パッド1の当該長手方向端部における漏れ防止性及び装着感の更なる向上を図ることができる。
また、特に本実施形態のように、折り返し部76の本体長手方向Lの両前後端部76A,76Bの何れもがパッド構成部材に接合されていない場合には、自然状態において図1に示す如き立体形状、即ち、本体4の長手方向中央部が幅狭で、該長手方向中央部の前後に位置する部位がそれぞれ幅広の立体形状が形成されるため、パッド装着前に装着者に漏れに対する安心感と快適な装着感を想起させ、パッド装着時に良好なフィット性及び漏れ防止性を奏することができる。
上述した、折り返し部76の本体長手方向Lの両前端部76A,両後端部76Bをパッド構成部材の何れにも接合させないことによる効果を、より一層確実に奏させるようにする観点から、折り返し部76における、該折り返し部76の長手方向前端(後端)から本体長手方向Lの内方に該折り返し部76の長手方向の全長の30〜48%以内、特に40〜46%以内の部位は、パッド構成部材の何れにも接合しないことが好ましい。尚、本明細書において「端部」とは端とその近傍を含む範囲を指し、端とは部材、製品の先端を意味する。
尚、折り返し部76の本体長手方向Lの前端部76A,後端部76Bにおける接合形態としては、1)両前後端部76A,76Bのうち、両前端部76Aのみが失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていない形態〔この場合、両後端部76Bは失禁パッド1の構成部材(裏面シート31)に接合される〕でも良く、2)両前後端部76A,76Bのうち、両後端部76Bのみが失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていない形態〔この場合、両前端部76Aは失禁パッド1の構成部材(裏面シート31)に接合される〕でも良い。
前記1)の形態は、主として、女性用失禁パッドにおいて有効であり、前記2)の形態は、主として、男性用及び女性用失禁パッドにおいて有効である。
失禁パッド1の中央接合部78の形成領域(長手方向中央部)の幅W1(図1参照)は、好ましくは65mm以下、更に好ましくは45〜65mmである。失禁パッド1が装着される下着のクロッチ部(股下部)の幅は、通常65mm以下であるため、幅W1を65mm以下とすることにより、装着時にクロッチ部から失禁パッドがはみ出さず、違和感の無い装着感が得られるようになる。
失禁パッド1の中央接合部78の形成領域の幅W1が自然状態で65mm以下となっているのは、上述したように折り返し部76における仮想直線CLを含むその近傍部が裏面シート31(裏面層3)に接合されていることに加えて、更に、裏面シート31における該仮想直線CLを含むその近傍部(中央接合部78の形成領域)の幅が65mm以下となっていることによる。
即ち、失禁パッド1の自然状態においては、伸縮性シート71の収縮力により、中央接合部78の形成領域では該中央接合部78を起点として立体ガード7が立ち上がるため、前記幅W1は、中央接合部78が形成されている裏面シート31の幅に略等しくなる。従って、裏面シート31における該形成領域の幅を65mm以下とすることで、幅W1を65mm以下とすることが可能となる。本実施形態の失禁パッド1は、本体4(裏面シート31)の幅方向の長さが長手方向の全長に亘って65mmで一定している。
尚、上述したように、折り返し部76の本体長手方向Lの端部(前端部76A及び/又は後端部76B)をパッド構成部材の何れにも接合させない場合、該端部においては、失禁パッド1の自然状態において、立体ガード7は充分に立ち上がらず、図1及び図3に示すように本体幅方向Sの外方に開くため、失禁パッド1の該端部が位置する領域の幅は、裏面シート31の幅(前記幅W1)よりも大きくなる。失禁パッド1の該端部が位置する領域の幅をW2とした場合(図1参照)、W1に対するW2の比(W2/W1)は、好ましくは1.2〜1.9、更に好ましくは1.3〜1.7である。幅W1,W2は、失禁パッド1の自然状態(図1に示す状態)において、その肌当接面側(表面シート21側)について測定した値である。
前記幅W1を確実に65mm以下にする観点から、裏面シート31(裏面層3)は剛性が高いことが好ましい。裏面シート31の引っ張り試験機で測定した10%伸張時の強度で規定される剛性は、好ましくは200cN/cm以上、更に好ましくは250〜500cN/cmである。剛性を評価するシートサンプルは、失禁パッドの長手方向に幅10mmにカットする。引っ張り試験機のチャック間距離50mm、引っ張り速度30cm/minで引っ張り、伸度10%のときの強度を剛性とする。
表面シート21、裏面シート31、吸収体22としては、それぞれ当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート21としては、例えば、不織布や開孔フィルム等の各種液透過性のシート材を用いることができる。裏面シート31は、液不透過性でも液透過性でも良く、例えば、透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。吸収体22は、吸収性ポリマーを含んでおらず、解繊パルプ等の親水性繊維からなる繊維集合体のみから形成されていても良い。吸収体22を被覆する被覆シート23としては、例えば親水性の繊維シート、穿孔フィルム等が用いられる。この親水性の繊維シートとしては、例えばティッシュペーパー等の紙や各種不織布を用いることができる。粘着部5形成用の粘着剤としては、例えばホットメルト粘着剤を用いることができる。
本実施形態の失禁パッド1は、図4に示すように粘着部5を介して包装材10が接合され且つ面状に展開された状態から、図5に示すように包装材10と共に2本の折曲線L1,L2に沿って3つに折り畳まれ、3つ折りされた状態で消費者に提供される。通常、失禁パッド1は、図5に示すように包装材10と共に長手方向に3つに折り畳まれた後、失禁パッド1の両側縁から幅方向外方に延出する包装材10の両側部を、エンボス加工等の公知の接合方法により封止すると共に、包装材10の長手方向端部をタブテープ11で所定箇所に止着することにより、コンパクトな包装構造(図示せず)とされる。
尚、図4に示す失禁パッド1の展開状態においては、自然状態において図3に示す如き本体幅方向Sの外方に開いていた伸縮性シート71の折り返し部76は、該伸縮性シート71の非肌当接面側に折り返されている。
本実施形態の失禁パッド1は、折り返し部76が仮想直線CLを含むその近傍部(長手方向中央部)のみにおいて本体4(裏面シート31)に接合されているため、自然状態あるいは使用状態における立体形状が、長手方向中央部(中央接合部78の形成領域)が幅狭で且つ該長手方向中央部の前後それぞれに位置する部位が幅広となる。このため、フィット性及び漏れ防止性に優れると共に、使用前において、前記立体形状を見た使用者に、漏れに対する安心感及び快適な装着感を想起させることができる。
また、折り返し部76における折曲線L1,L2を含むその近傍部7L1,7L2が、失禁パッド1の構成部材の何れにも接合されていないことにより、失禁パッド1が折曲線L1,L2に沿って3つ折りされた状態で長期間保管された場合であっても、自然状態あるいは使用状態においては前記立体形状を形成することができ、所定の効果を奏することができる。
また、失禁パッド1の中央接合部78の形成領域の幅W1を65mm以下とした場合、即ち、折り返し部76の仮想直線CLを含むその近傍部を裏面シート31(裏面層3)に接合させて中央接合部78を形成し、且つ該裏面シート31の該仮想直線CLを含むその近傍部(裏面シート31における中央接合部78の形成領域)の幅を65mm以下とした場合には、装着時に下着のクロッチ部から失禁パッド1がはみ出さず、違和感の無い装着感が得られる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、前記実施形態では、折り返し部76における仮想直線CLを含むその近傍部は、図2に示すようにその先端部71bが、裏面シート31の肌当接面側に接合されていたが、裏面シート31(防漏層3)の非肌当接面側に接合されていても良い。
また、前記実施形態では、伸縮性シート71は、所定幅の2枚の帯状のシート材72,72を重ね合わせて構成されていたが、1枚の帯状のシート材を二つ折りしたものから構成されていても良い。
また、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして失禁パッドを挙げたが、例えばパンティライナー、軽失禁ライナー、生理用ナプキン等にも適用できる。
図1は、本発明の一実施形態である失禁パッドの自然状態における肌当接面側を示す斜視図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。 図3は、図1のII−II線断面を模式的に示す断面図である。 図4は、図1に示す失禁パッドを包装材と共に面状に広げた状態における肌当接面側を示す平面図である。 図5は、図1に示す失禁パッドを包装材と共に3つ折りする過程を示す斜視図である。
符号の説明
1 失禁パッド
2 吸収層
21 表面シート
22 吸収体
3 裏面層
31裏面シート
4 本体
5 粘着部
6 防漏溝
7 立体ガード
71 伸縮性シート
72 シート材
73 弾性部材
75 延出部
76 折り返し部
77 伸縮性シートの表面シートとの接合部
78 中央接合部
CL 本体を長手方向に二分する仮想直線
L1,L2 折曲線
7L1,7L2 折り返し部における折曲線を含むその近傍部
7C 折り返し部における2つの近傍部に挟まれた部分
8 凸曲面形状部
10 包装材

Claims (3)

  1. 液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有する縦長の本体を備え、該本体を長手方向に二分する仮想直線と平行で且つ該仮想直線を挟む2本の折曲線に沿って3つ折りされる吸収性物品であって、
    前記本体の長手方向左右両側部それぞれの肌当接面側に、その長手方向に沿って存在する伸縮性シートで形成された一対の立体ガードを有し、
    前記伸縮性シートは本体長手方向に沿って非肌当接面側に折り返されて折り返し部を有しており、
    前記折り返し部は、前記2本の折曲線上において吸収性物品の構成部材の何れにも接合されない非接合部と、本体長手方向に沿った2つの該非接合部に挟まれた部分の前記仮想直線を含む領域において前記防漏層に接合された中央接合部とを有している吸収性物品。
  2. 前記折り返し部の本体長手方向の両端部の少なくとも何れか一方は、前記吸収性物品の構成部材の何れにも接合されていない請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性物品の前記中央接合部の形成領域の幅が、65mm以下である請求項1又は2記載の吸収性物品。
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