JP6213215B2 - ボイラシステム - Google Patents

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Description

この発明はボイラシステムに関する。
従来、ボイラシステムとしては、負荷装置で利用された蒸気の凝縮水を、大気開放された大気開放型給水タンクに回収して、ボイラ給水として再利用するものがある(例えば特開2008−281228号公報(特許文献1)参照)。また、ボイラシステムにおいて、ボイラの水管や下部ヘッダ等の腐食を防止するため、揮発性アミンを含む薬剤をボイラ給水に添加する場合がある(例えば特開2011−174173号公報(特許文献2)参照)。
特開2008−281228号公報 特開2011−174173号公報
ところで、上記従来のボイラシステムにおいて、大気開放型給水タンクに供給されるボイラ給水に対して揮発性アミンを含む薬剤を注入した場合、上記給水タンク内でボイラ給水と揮発性アミンが均一に混合され易いというメリットがある。しかしながら、その一方で、ボイラ給水が上記給水タンク内に滞留しているときに、揮発性アミンの多くが水面から大気中に揮発してしまうというデメリットがある。その結果、上記大気開放型給水タンクからボイラに供給されるボイラ給水は、揮発性アミンの濃度が低くなってしまう。
したがって、上記大気開放型給水タンクに供給されるボイラ給水に、揮発性アミンを含む薬剤を注入しても、ボイラの腐食を十分に抑制することができないという問題がある。
そこで、この発明の課題は、ボイラの腐食を十分に抑制することができるボイラシステムを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のボイラシステムは、
純水供給源と、
上記純水供給源から純水が供給され、この純水をボイラ給水として貯留する大気開放型給水タンクと、
揮発性アミンを含む第1薬剤を上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水に注入する第1薬剤注入装置と、
上記第1薬剤が注入されたボイラ給水が供給されるボイラと、
上記ボイラで発生させた蒸気が供給される負荷装置と、
上記負荷装置で利用された蒸気の凝縮水を上記大気開放型給水タンクに案内する凝縮水案内流路と、
上記ボイラから上記負荷装置に供給される蒸気に、揮発性アミンを含む第2薬剤を注入する第2薬剤注入装置と
を備え
上記第1薬剤が含む揮発性アミンとして、上記ボイラ給水中に溜まり易い低分配比の揮発性アミンが選択され、かつ、上記第2薬剤が含む揮発性アミンとして、蒸気−凝縮水系統の配管長に合わせて上記低分配比とは異なる分配比の揮発性アミンが選択されていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記第1薬剤注入装置は、給水タンクからのボイラ給水に、揮発性アミンを含む第1薬剤を注入する。これにより、上記揮発性アミンの濃度が高いボイラ給水がボイラに供給される。したがって、上記ボイラシステムはボイラの腐食を十分に抑制することができる。
一実施形態のボイラシステムは、
上記ボイラ内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、上記第1薬剤注入装置を制御する制御装置を備える。
上記実施形態によれば、上記制御装置は、ボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置を制御するので、第1薬剤が無駄に注入されるのを防ぎつつ、ボイラの腐食の抑制効果を高めた状態に維持することができる。
上記ボイラ水のpH値を10.3超過に調整した場合、第1薬剤の注入量が増える割に、ボイラの腐食の抑制効果はそれほど向上しない。すなわち、ボイラの腐食の抑制するための処理コストが急激に上昇してしまう。
一方、上記ボイラ水のpH値を9.0未満に調整した場合、ボイラの腐食の抑制効果が大きく低下してしまう。
ところで、上記第1薬剤が含む揮発性アミンとして、分配比(=気相中濃度/液相中濃度)の低い揮発性アミンを選択した場合、ボイラ水中に留まり易いため、ボイラの腐食の抑制効果をさらに高くすることができるが、揮発性アミンが蒸気に移行し難くなってしまう。その結果、上記凝縮水中の揮発性アミンの濃度が低くなり、負荷装置から凝縮水タンクへ凝縮水を案内する流路の腐食は進行し易くなる。
そこで、一実施形態のボイラシステムは、
上記ボイラから上記負荷装置に供給される蒸気に、揮発性アミンを含む第2薬剤を注入する第2薬剤注入装置を備える。
上記実施形態によれば、第1薬剤が含む揮発性アミンとして、ボイラ水中に留まり易い分配比の低い揮発性アミンを選択し、かつ、第2薬剤が含む揮発性アミンとして、蒸気−凝縮水系統の配管長に合わせて分配比の異なる揮発性アミンを選択することができる。したがって、上記ボイラシステムは、ボイラの腐食の抑制効果をさらに高くすることができると共に、負荷装置から凝縮水タンクへ凝縮水を案内する流路の腐食を進行させ難くすることができる。
また、上記ボイラ水の電気伝導率が低い状態(すなわち、低濃縮状態)は、ボイラ水のpH値が低く、ボイラの腐食が進行し易い状態といえる。
そこで、一実施形態のボイラシステムは、
上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部を備え、
上記制御装置は、
上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第1設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっているか否かを判定する第1電気伝導率判定手段と、
上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっていると判定された場合、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第1時間の間、上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの上記第1薬剤の注入量を増やす第1薬剤注入量増加手段と
を有する。
上記実施形態によれば、上記ボイラ水の電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定された場合、第1薬剤注入量増加手段は、ボイラ水の電気伝導率が第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。または、その場合、第1薬剤注入量増加手段は、予め設定された第1時間の間、大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。その結果、低濃縮状態の上記ボイラ水のpH値が上がり、ボイラの腐食の抑制効果が確実に高くなる。
一実施形態のボイラシステムは、
上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部を備え、
上記制御装置は、
上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第1設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっているか否かを判定する第1電気伝導率判定手段と、
上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっていると判定された場合、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第2時間の間、上記ボイラ水のブローを禁止するブロー禁止手段と
を有する。
上記実施形態によれば、上記ボイラ水の電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定された場合、ブロー禁止手段は、ボイラ水の電気伝導率が第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、ボイラ水のブローを禁止する。または、その場合、ブロー禁止手段は、予め設定された第2時間の間、ボイラ水のブローを禁止する。その結果、ボイラ水の濃縮が急速に進行することで、ボイラ水のpH値が上がり、ボイラの腐食の抑制効果が確実に高くなる。別の言い方をすれば、上記ボイラシステムは、第1薬剤の注入量を増やさずに、ボイラ水のpH値を確実に上げることができる。
また、溶存酸素値の高いボイラ給水がボイラに供給された場合、ボイラ水のpH値が低い状態であると、ボイラの腐食がより進行し易くなる。
そこで、一実施形態のボイラシステムは、
上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部と、
上記ボイラに供給されるボイラ給水の溶存酸素値を測定する溶存酸素値測定部と
を備え、
上記制御装置は、
上記溶存酸素値測定部で測定されたボイラ給水の溶存酸素値と、予め設定された第3設定値とを比較して、上記ボイラ給水の溶存酸素値が上記第3設定値以上になっているか否かを判定する溶存酸素値判定手段と、
上記ボイラ給水の溶存酸素値が上記第3設定値以上になっていると判定された場合、上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第4設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第4設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第3時間の間、上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの上記第1薬剤の注入量を増やす第2薬剤注入量増加手段と
を有する。
上記実施形態によれば、上記ボイラ給水の溶存酸素値が第3設定値以上になっていると判定された場合、第2薬剤注入量増加手段は、第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第4設定値とを比較して、ボイラ水の電気伝導率が第4設定値以上になるまでの間、大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。または、その場合、上記第2薬剤注入量増加手段は、予め設定された第3時間の間、大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。その結果、上記ボイラ水のpH値が上がり、ボイラ給水が溶存酸素を含んでいても、ボイラの腐食の抑制効果が確実に高くなる。
また、上記ボイラ給水の電気伝導率(すなわち、薬剤が注入される前の純水の電気伝導率)が高い場合、塩化物イオンや硫酸イオンなどの腐食を促進するイオンがボイラ給水中に多く含まれていると考えられる。このように、ボイラ給水中に腐食促進イオンが含まれていると、ボイラが腐食する可能性が高くなる。
そこで、一実施形態のボイラシステムは、
上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部と、
上記ボイラに供給されるボイラ給水の電気伝導率を測定する第2電気伝導率測定部と
を備え、
上記制御装置は、
上記第2電気伝導率測定部で測定されたボイラ給水の電気伝導率と、予め設定された第5設定値とを比較して、上記ボイラ給水の電気伝導率が上記第5設定値以上になっているか否かを判定する第2電気伝導率判定手段と、
上記ボイラ給水の電気伝導率が上記第5設定値以上になっていると判定された場合、上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第6設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第6設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第4時間の間、上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの上記第1薬剤の注入量を増やす第3薬剤注入量増加手段と
を有する。
上記実施形態によれば、上記第2電気伝導率測定部で測定されたボイラ給水の電気伝導率が第5設定値以上になっていると判定された場合、第3薬剤注入量増加手段は、第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第6設定値とを比較して、ボイラ水の電気伝導率が第6設定値以上になるまでの間、大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。または、その場合、上記第3薬剤注入量増加手段は、予め設定された第4時間の間、大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。その結果、上記ボイラ水のpH値が上がり、ボイラ給水が腐食促進イオンを含んでいても、ボイラが腐食する可能性が確実に下がる。
この発明のボイラシステムは、揮発性アミンを含む第1薬剤を大気開放型給水タンクからのボイラ給水に注入する第1薬剤注入装置を備えることによって、揮発性アミンの濃度が高いボイラ給水をボイラに供給できるので、ボイラの腐食を十分に抑制することができる。
また、上記ボイラシステムは、ボイラ内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、上記第1薬剤注入装置を制御する制御装置を備えるので、第1薬剤が無駄に注入されるのを防ぎつつ、ボイラの腐食の抑制効果を高めた状態に維持することができる。
図1はこの発明の第1実施形態のボイラシステムの模式図である。 図2はこの発明の第2実施形態のボイラシステムの模式図である。 図3はこの発明の第3実施形態のボイラシステムの模式図である。 図4はこの発明の第4実施形態のボイラシステムの模式図である。 図5はこの発明の第5実施形態のボイラシステムの模式図である。 図6は上記第5実施形態のボイラシステムの変形例の模式図である。
以下、この発明のボイラシステムを図示の実施形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、この発明の第1実施形態のボイラシステムの概略構成を示す模式図である。以下の説明において、「ライン」とは、流路、経路、管路などの総称である。
上記ボイラシステムは、第1薬剤注入装置1と、給水タンク2と、複数のボイラ3,3と、制御装置4と、純水製造装置5と、スチームヘッダ8と、負荷装置9とを備える。なお、給水タンク2は大気開放型給水タンクの一例である。また、純水製造装置5は純水供給源の一例である。
上記純水製造装置5は、主に脱塩部と脱気部とから構成され、脱気された純水を生成する。上記脱塩部としては、逆浸透膜法を用いた設備(例えば、逆浸透膜装置を単独で用いた設備、或いは逆浸透膜装置と電気脱イオン装置を併用した設備)、イオン交換法を用いた設備(例えば、混床式または二床二塔式のイオン交換装置を用いた設備)等を採用することができる。上記脱塩部は、原水ラインL3を介して水道水や工業用水等の原水が供給され、この原水から例えば電気伝導率が1μS/cm以下の純水を生成する。また、上記脱気部としては、例えば膜式、タワー式、窒素置換式等の脱酸素装置を用いた設備を採用することができる。脱気部は、脱塩部からの純水が供給され、この純水から例えば溶存酸素値が1.0mgO/L以下の純水を生成する。この脱気された純水は、給水ラインL1によって給水タンク2に案内される。
上記給水タンク2は大気開放されている。この給水タンク2は、純水製造装置5からの純水(補給水)と、負荷装置9で利用された蒸気の凝縮水(回収水)が供給され、これらの混合水をボイラ給水として貯留する。
上記各ボイラ3は、送水ラインL4および配水ラインL5を介して給水タンク2に接続されている。また、各ボイラ3には、ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率計7が設けられている。この第1電気伝導率計7は、ボイラ水の電気伝導率を示す信号を制御装置4に送出する。また、各ボイラ3は、給水タンク2から供給されたボイラ給水を用いて、蒸気を発生させる。この各ボイラ3で生じた蒸気は、蒸気集合ラインL6を流れてスチームヘッダ8に集合した後、蒸気供給ラインL7を介して負荷装置9に送られる。なお、本実施形態における各ボイラ3は、蒸気圧(ゲージ圧力)が例えば0.5〜3.0MPaの範囲内で、かつ、時間当たりの蒸発量が例えば2〜7t/hの範囲内となる貫流ボイラまたは水管ボイラである。なお、労働安全衛生法施行令では、ゲージ圧力1MPa以下で使用され、伝熱面積が10m以下の特殊循環ボイラを小型貫流ボイラと規定している。また、第1電気伝導率計7は第1電気伝導率測定部の一例である。
上記各配水ラインL5にはポンプ12が設けられている。このポンプ12を駆動すると、給水タンク2に貯留されたボイラ給水が、上記ポンプ12の下流側のボイラ3に供給される。
また、上記各ボイラ3にはブローライン(図示せず)の一端が接続されている。このブローラインには、定率ブロー制御または高濃縮ブロー制御によって開閉される電磁弁(図示せず)が設けられている。上記電磁弁が開くと、ボイラ水がボイラ3外に排水される。上記定率ブロー制御は、高燃焼状態換算の燃焼時間が予め設定された時間に達する毎に、上記電磁弁を一定時間開弁する制御である。一方、上記高濃縮ブロー制御は、ボイラ水の電気伝導率が予め設定された上限値を超えた場合に、ボイラ水の電気伝導率が予め設定された下限値になるまで、上記電磁弁を開弁する制御である。
上記第1薬剤注入装置1は、揮発性アミンを含む第1薬剤を送水ラインL4内のボイラ給水に注入する。これにより、上記第1薬剤を含むボイラ給水が各ボイラ3に流入するようになっている。より詳しくは、第1薬剤注入装置1は、上記第1薬剤を貯留する薬剤タンク10と、薬剤注入ラインL2に設けられたポンプ11とを有している。このポンプ11の駆動により、上記第1薬剤が薬剤注入ラインL2を介して送水ラインL4に送られる。なお、上記揮発性アミンとしては、例えば、ジエタノールアミン(DEA)、ジエチルエタノールアミン(DEEA)、イソプロパノールアミン(IPA)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、モノエタノールアミン(MEA)、シクロヘキシルアミン(CHA)、モルホリン(MOR)などがある。
また、上記送水ラインL4には流量センサ6が設けられている。この流量センサ6は、送水ラインL4と薬剤注入ラインL2との接続箇所よりも上流側に位置する。また、流量センサ6は、送水ラインL4内の純水の流量を示す信号を制御装置4に送出する。
上記負荷機器9は、ボイラ3で発生させた蒸気が供給され、この蒸気を熱源として利用し、加熱対象物との間で熱交換を行う。このとき、上記蒸気の凝縮で生じる80℃〜90℃の凝縮水が、凝縮水案内ラインL8によって給水タンク2に案内され、回収される。また、負荷装置9は、例えば、製紙工業、化学工業、食品工業等の各種製造設備に備えられている。なお、負荷装置9は、生蒸気を直接的に製品に使用する装置であってもよいし、生蒸気を直接的に製品に使用しない装置であってもよい。また、凝縮水案内ラインL8は凝縮水案内流路の一例である。
上記凝縮水案内ラインL8には、負荷装置9の二次側出口近傍にスチームトラップ30が設けられている。このスチームトラップ30は、負荷装置9で発生した凝縮水を蒸気から分離して排出する機器である。
上記制御装置4は、送水ラインL4の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水の流量(流量センサ6によって検出された流量)に対して上記第1薬剤の注入量が比例するように、第1薬剤注入装置1を制御する。また、制御装置4は、第1電気伝導率判定手段4aおよび第1薬剤注入量増加手段4bを有する。この第1電気伝導率判定手段4aは、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された複数の電気伝導率のうちの少なくとも1つが第1設定値未満になっているか否か(すなわち、いずれかのボイラ3が低濃縮状態になっているか否か)を判定する。一方、第1薬剤注入量増加手段4bは、上記電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定された場合、上記電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定されたボイラ水の電気伝導率が第2設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水(送水ラインL4の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水)の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。また、第1電気伝導率判定手段4aおよび第1薬剤注入量増加手段4bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されている。ここで、上記第1設定値は、ボイラ3の腐食を効果的に防ぐために最低限必要なpH値に対応するように予め設定された値である。一方、上記第2設定値は、上記第1設定値よりも大きくなるように予め設定された値である。
また、上記制御装置4は、各ボイラ3内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御する。具体的には、いずれかのボイラ3でボイラ水のpH値が9.0未満となった場合、第1薬剤注入装置1を作動させるように制御する。また、すべてのボイラ3でボイラ水のpH値が10.3超過となった場合、第1薬剤注入装置1を停止させるように制御する。このとき、上記ボイラ水のpH値は、各ボイラ3に設けられたpH計(図示せず)によって検出される。
上記構成のボイラシステムによれば、ポンプ12の駆動により、給水タンク2に貯留されたボイラ給水が送水ラインL4および配水ラインL5を介して、各ボイラ3に供給される。このとき、第1薬剤注入装置1が、揮発性アミンを含む第1薬剤を送水ラインL4内のボイラ給水に注入する。これにより、上記揮発性アミンの濃度が略一定に調整されたボイラ給水が各ボイラ3に供給される。したがって、上記ボイラシステムは各ボイラ3の腐食を十分に抑制することができる。
また、上記制御装置4は、ボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御するので、上記第1薬剤が無駄に注入されるのを防ぎつつ、各ボイラ3の腐食の抑制効果を高めた状態に維持することができる。
また、上記第1電気伝導率判定手段4aによって、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された複数の電気伝導率のうちの少なくとも1つが第1設定値未満になっていると判定された場合、第1薬剤注入量増加手段4bは、上記電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定されたボイラ水の電気伝導率が第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの上記第1薬剤の注入量を増やす。したがって、第1薬剤注入量増加手段4bは、上記ボイラ水のpH値を上げ、ボイラ3の腐食の抑制効果を確実に高くすることができる。
上記第1実施形態では、第1電気伝導率判定手段4aおよび第1薬剤注入量増加手段4bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されていたが、少なくとも一方がハードウェアで構成されるようにしてもよい。
上記第1実施形態では、第1薬剤注入量増加手段4bは、ボイラ水の電気伝導率が第2設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やしていたが、予め設定された第1時間の間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やしてもよい。
上記第1実施形態において、第1電気伝導率判定手段4aによって、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された複数の電気伝導率のうちの少なくとも1つが第1設定値未満になっていると判定された場合、少なくとも低濃縮状態と判定されたボイラ3のポンプ12が駆動されているときには、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の量が増えたボイラ給水を供給するようにしてもよい。そして、低濃縮状態と判定されたボイラ3のポンプ12が停止され、他のボイラ3のポンプ12が駆動されているときには、第1薬剤の量を元の設定値に戻す。
〔第2実施形態〕
図2は、この発明の第2実施形態のボイラシステムの概略構成を示す模式図である。この図2において、図1の構成部と同一の構成部は、図1の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
上記ボイラシステムは、制御装置204を備えている点が上記第1実施形態と異なっている。
上記制御装置204は、送水ラインL4の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水の流量(流量センサ6によって検出された流量)に対して、揮発性アミンを含む第1薬剤の注入量が比例するように、第1薬剤注入装置1を制御する。また、制御装置204は、第1電気伝導率判定手段4aおよびブロー禁止手段204bを有する。この第1電気伝導率判定手段4aは、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された複数の電気伝導率のうちの少なくとも1つが第1設定値未満になっているか否かを判定する。一方、ブロー禁止手段204bは、上記電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定された場合、上記電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定されたボイラ水の電気伝導率が第2設定値以上になるまでの間、上記ボイラ水のブローを禁止する。また、第1電気伝導率判定手段4aおよびブロー禁止手段204bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されている。ここで、上記第1設定値は、ボイラ3の腐食を防ぐために最低限必要なpH値に対応するように予め設定された値である。一方、上記第2設定値は、上記第1設定値よりも大きくなるように予め設定された値である。また、ブロー禁止手段204bがボイラ水のブローを禁止するとは、ブローラインの電磁弁の開放を禁止することを意味する。
また、上記制御装置204は、各ボイラ3内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御する。具体的には、いずれかのボイラ3でボイラ水のpH値が9.0未満となった場合、第1薬剤注入装置1を作動させるように制御する。また、すべてのボイラ3でボイラ水のpH値が10.3超過となった場合、第1薬剤注入装置1を停止させるように制御する。このとき、上記ボイラ水のpH値は、各ボイラ3に設けられたpH計(図示せず)によって検出される。
上記構成のボイラシステムによれば、第1電気伝導率判定手段4aによって、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された複数の電気伝導率のうちの少なくとも1つが第1設定値未満になっていると判定された場合、ブロー禁止手段204bは、上記電気伝導率が第1設定値未満になっていると判定されたボイラ水の電気伝導率が第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、上記ボイラ水のブローを禁止する。これにより、上記ボイラ水の濃縮が急速に進行して第1薬剤濃度が高くなる。したがって、ブロー禁止手段204bは、第1薬剤注入装置1が第1薬剤の注入量を増やさなくても、低濃縮状態のボイラ水のpH値を強制的に上げ、ボイラ3の腐食の抑制効果を確実に高くすることができる。
上記第2実施形態では、第1電気伝導率判定手段4aおよびブロー禁止手段204bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されていたが、少なくとも一方がハードウェアで構成されるようにしてもよい。
上記第2実施形態では、ブロー禁止手段204bは、ボイラ水の電気伝導率が第2設定値以上になるまでの間、電気伝導率が第1設定値未満になっているボイラ水のブローを禁止していたが、予め設定された第2時間の間、電気伝導率が第1設定値未満になっているボイラ水のブローを禁止するようにしてもよい。
〔第3実施形態〕
図3は、この発明の第3実施形態のボイラシステムの概略構成を示す模式図である。この図3において、図1の構成部と同一の構成部は、図1の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
上記ボイラシステムは、制御装置304および溶存酸素計341を備えている点が上記第1実施形態と異なっている。なお、溶存酸素計341は溶存酸素値測定部の一例である。
上記溶存酸素計341は、給水タンク2の取水口付近に設けられて、ボイラ3に供給されるボイラ給水の溶存酸素値を測定する。また、溶存酸素計341は、ボイラ給水の溶存酸素値を示す信号を制御装置304へ送出する。
上記制御装置304は、送水ラインL4の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水の流量(流量センサ6によって検出された流量)に対して、揮発性アミンを含む第1薬剤の注入量が比例するように、第1薬剤注入装置1を制御する。また、制御装置304は、溶存酸素値判定手段304aおよび第2薬剤注入量増加手段304bを有する。この溶存酸素値判定手段304aは、溶存酸素計341で測定されたボイラ給水の溶存酸素値が第3設定値以上になっているか否かを判定する。一方、第2薬剤注入量増加手段304bは、上記ボイラ給水の溶存酸素値が第3設定値以上になっていると判定された場合、複数の第1電気伝導率計7で測定された複数の電気伝導率の全てが第4設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水(送水ラインL4の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水)の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。また、溶存酸素値判定手段304aおよび第2薬剤注入量増加手段304bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されている。ここで、上記第3設定値は、ボイラ3の腐食が起きる可能性が急激に高くなり始める溶存酸素値に対応するように予め設定された値である。一方、上記第4設定値は、溶存酸素の存在下で、ボイラ3の腐食を効果的に防ぐために最低限必要なpH値に対応するように予め設定された値である。
また、上記制御装置304は、各ボイラ3内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御する。具体的には、いずれかのボイラ3でボイラ水のpH値が9.0未満となった場合、第1薬剤注入装置1を作動させるように制御する。また、全てのボイラ3でボイラ水のpH値が10.3超過となった場合、第1薬剤注入装置1を停止させるように制御する。このとき、上記ボイラ水のpH値は、各ボイラ3に設けられたpH計(図示せず)によって検出される。
上記構成のボイラシステムによれば、溶存酸素値判定手段304aによって、上記ボイラ給水の溶存酸素値が第3設定値以上になっていると判定された場合、第2薬剤注入量増加手段304bは、複数の第1電気伝導率計7で測定された複数の電気伝導率の全てが第4設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。これにより、各ボイラ3に供給されるボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の量が増え、ボイラ水の第1薬剤濃度が高くなる。したがって、第2薬剤注入量増加手段304bは、ボイラ水のpH値を強制的に上げ、上記ボイラ給水が溶存酸素を含んでいても、ボイラ3の腐食の抑制効果を確実に高めることができる。
上記第3実施形態では、溶存酸素値判定手段304aおよび第2薬剤注入量増加手段304bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されていたが、少なくとも一方がハードウェアで構成されるようにしてもよい。
上記第3実施形態では、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された複数の電気伝導率の全てが第4設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの薬剤の注入量を増やしていたが、予め設定された第3時間の間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの薬剤の注入量を増やすようにしてもよい。
上記第3実施形態において、溶存酸素計341に換えて、例えば、送水ラインL4の途中に設けられた溶存酸素計を用いてもよい。このようにする場合、上記溶存酸素計は、給水タンク2と第1薬剤注入装置1の間の送水ラインL4の途中に接続ラインを介して接続するのが好ましい。
〔第4実施形態〕
図4は、この発明の第4実施形態のボイラシステムの概略構成を示す模式図である。この図4において、図1の構成部と同一の構成部は、図1の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
上記ボイラシステムは、制御装置404および第2電気伝導率計441を備えている点が、上記第1実施形態と異なる。なお、第2電気伝導率計441は第2電気伝導率測定部の一例である。
上記第2電気伝導率計441は、給水タンク2の取水口付近に設けられて、ボイラ3に供給されるボイラ給水の電気伝導率を測定する。また、第2電気伝導率計441は、ボイラ給水の電気伝導率を示す信号を制御装置404へ送出する。
上記制御装置404は、送水ラインL1の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水の流量(流量センサ6によって検出された流量)に対して、揮発性アミンを含む第1薬剤の注入量が比例するように、第1薬剤注入装置1を制御する。また、制御装置404は、第2電気伝導率判定手段404aおよび第3薬剤注入量増加手段404bを有する。この第2電気伝導率判定手段404aは、第2電気伝導率計441で測定されたボイラ給水の電気伝導率が、第5設定値以上になっているか否かを判定する。一方、第3薬剤注入量増加手段404bは、上記電気伝導率が第5設定値以上になっていると判定された場合、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された複数の電気伝導率の全てが第6設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水(送水ラインL4の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水)の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。また、第2電気伝導率判定手段404aおよび第3薬剤注入量増加手段404bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されている。ここで、上記第5設定値は、ボイラ3の腐食が起きる可能性が急激に高くなり始めるボイラ給水の腐食促進イオン濃度に相当する電気伝導率に対応するように予め設定された値である。一方、上記第6設定値は、腐食促進イオン濃度の存在下で、ボイラ3の腐食を効果的に防ぐために最低限必要なpH値に対応するように予め設定された値である。なお、本実施形態における腐食促進イオンは、典型的には、塩化物イオンおよび硫酸イオンを指す。そして、腐食促進イオン濃度は、塩化物イオン濃度と硫酸イオン濃度の合計値である。
また、上記制御装置404は、各ボイラ3内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御する。具体的には、いずれかのボイラ3でボイラ水のpH値が9.0未満となった場合、第1薬剤注入装置1を作動させるように制御する。また、すべてのボイラ3でボイラ水のpH値が10.3超過となった場合、第1薬剤注入装置1を停止させるように制御する。このとき、上記ボイラ水のpH値は、ボイラ3に設けられたpH計(図示せず)によって検出される。
上記構成のボイラシステムによれば、第2電気伝導率判定手段404aによって、第2電気伝導率計441で測定されたボイラ給水の電気伝導率が第5設定値以上になっていると判定された場合、第3薬剤注入量増加手段404bは、複数の第1電気伝導率計7で測定された全てのボイラ水の電気伝導率が第6設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やす。これにより、各ボイラ3に供給されるボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の量が増え、ボイラ水の第1薬剤濃度が高くなる。したがって、制御装置404は、ボイラ水のpH値を強制的に上げ、上記純水が腐食促進イオンを含んでいても、ボイラ3の腐食の抑制効果を確実に高くすることができる。
上記第4実施形態では、第2電気伝導率判定手段404aおよび第3薬剤注入量増加手段404bは、それぞれ、ソフトウェアで構成されていたが、少なくとも一方がハードウェアで構成されるようにしてもよい。
上記第4実施形態では、第3薬剤注入量増加手段404bは、ボイラ給水の電気伝導率が第5設定値以上になっていると判定された場合、複数の第1電気伝導率計7,7で測定された全てのボイラ水の電気伝導率が第6設定値以上になるまでの間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やしていたが、予め設定された第4時間の間、給水タンク2からのボイラ給水の単位流量あたりの第1薬剤の注入量を増やすようにしてもよい。
上記第4実施形態において、第2電気伝導率計441に換えて、例えば、送水ラインL4の途中に設けられた電気伝導率計を用いてもよい。このようにする場合、上記電気伝導率計は、給水タンク2と第1薬剤注入装置1の間の送水ラインL4の途中に接続ラインを介して接続するのが好ましい。
〔第5実施形態〕
図5は、この発明の第5実施形態のボイラシステムの概略構成を示す模式図である。この図5において、図1の構成部と同一の構成部は、図1の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
上記ボイラシステムは、第2薬剤注入装置501および制御装置504を備えている点が上記第1実施形態と異なっている。
上記第2薬剤注入装置501は、ボイラ3から負荷装置9に供給される蒸気に、揮発性アミンを含む第2薬剤を注入する。すなわち、第2薬剤注入装置501は、揮発性アミンを含む第2薬剤をスチームヘッダ8内の蒸気に注入する。これにより、上記第2薬剤が注入された蒸気が負荷装置9に供給される。より詳しくは、第2薬剤注入装置501は、上記第2薬剤を貯留する薬剤タンク510と、薬剤注入ラインL502に設けられたポンプ511とを有している。このポンプ511の駆動により、上記第2薬剤が薬剤注入ラインL502を介してスチームヘッダ8に送られる。また、上記第2薬剤は、上記第1薬剤と異なる。上記第1薬剤が含む揮発性アミンとしては、例えば分配比(=気相中濃度/液相中濃度)の低いジエタノールアミンまたは2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールが使用される。また、上記第2薬剤が含む揮発性アミンとしては、蒸気−凝縮水系統の配管長が長い場合には、例えばシクロヘキシルアミン等が使用される。
上記制御装置504は、送水ラインL4の薬剤注入箇所よりも上流側を流れるボイラ給水の流量(流量センサ6によって検出された流量)に対して上記第1薬剤の注入量が比例するように、第1薬剤注入装置1を制御する。また、制御装置504は、第1電気伝導率判定手段4aおよび第1薬剤注入量増加手段4bを有する。
また、上記制御装置504は、各ボイラ3内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御する。具体的には、いずれかのボイラ3でボイラ水のpH値が9.0未満となった場合、第1薬剤注入装置1を作動させるように制御する。また、すべてのボイラ3でボイラ水のpH値が10.3超過となった場合、第1薬剤注入装置1を停止させるように制御する。このとき、上記ボイラ水のpH値は、各ボイラ3に設けられたpH計(図示せず)によって検出される。
また、上記制御装置504は、凝縮水案内ラインL8内の凝縮水のpH値が6.5〜9.0の範囲内に入るように、第2薬剤注入装置501を制御する。具体的には、凝縮水案内ラインL8の末端部分で凝縮水のpH値が6.5未満となった場合、第2薬剤注入装置1を作動させるように制御する。また、凝縮水案内ラインL8の末端部分で凝縮水のpH値が9.0超過となった場合、第2薬剤注入装置1を停止させるように制御する。このとき、上記凝縮水のpH値は、凝縮水案内ラインL8の末端部分に設けられたpH計(図示せず)によって検出される。
上記構成のボイラシステムは、上記第2薬剤は、上記第1薬剤と異なるので、第1薬剤が含む揮発性アミンとして、例えば分配比の低いジエタノールアミンまたは2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを使用し、かつ、上記第2薬剤が含む揮発性アミンとして、蒸気−凝縮水系統の配管長が長い場合には、例えばシクロヘキシルアミン等を使用することができる。その結果、上記ボイラシステムは、ボイラ3の腐食の抑制効果をさらに高くすると共に、凝縮水案内ラインL8の腐食を進行させ難くすることができる。
上記第5実施形態において、図6に示すように、薬剤タンク10内の第1薬剤と同じ第1薬剤を配水ラインL5,L5内のボイラ給水に注入する第3薬剤注入装置521,521を設けると共に、各配水ラインL5に流量センサ24を設けてもよい。
上記第3薬剤注入装置521は、上記第1薬剤を貯留する薬剤タンク522と、薬剤注入ラインL509に設けられたポンプ523とを有している。このポンプ523の駆動により、上記第1薬剤が薬剤注入ラインL509を介して配水ラインL5に送られる。
上記流量センサ524はポンプ12の上流側に配置されている。また、流量センサ524は、配水ラインL5内のボイラ給水の流量を示す信号を制御装置504に送出する。
このような第3薬剤注入装置521および流量センサ524を用いる場合、制御装置4は、各配水ラインL5内のボイラ給水の流量に上記第1薬剤の注入量が比例するように、第3薬剤注入装置521を制御する。
上記第5実施形態では、上記第2薬剤が含む揮発性アミンは、上記第1薬剤が含む揮発性アミンと異なるようにしていたが、上記第1薬剤が含む揮発性アミンと同じにしてもよい。
〔変形例〕
上記第1〜第5実施形態では、ボイラ3が複数設置されていたが、ボイラ3が単数設置されるようにしてもよい。
上記第1〜第5実施形態では、制御装置4,204,304,404,504は、ボイラ3のpH計を用いて、各ボイラ3内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御していたが、ボイラ3の第1電気伝導率計7を用いて、各ボイラ3内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、第1薬剤注入装置1を制御してもよい。具体的には、ボイラ3内の圧力に応じたボイラ水の電気伝導率とpH値の関係を予め求めておき、上記ボイラ水の電気伝導率が低くなるほど、上記第1薬剤の注入量を増やして、ボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るようにする。
上記第1〜第5実施形態において、ボイラシステムは、各ボイラ3のブロー率を5%以下、例えば2〜3%に設定して運転することが好ましい。このような運転により、節水効果と熱損失の低減効果とが得られ、水と燃料の両コストを抑制することができる。
上記第1〜第5実施形態において、純水製造装置5からの脱気された純水が、溶存酸素監視装置を通過して、給水ラインL1に流入するようにしてもよい。
上記第1〜第5実施形態において、純水製造装置5が逆浸透膜装置を有する場合、逆浸透膜モジュールで製造される透過水の流量が目標値となるように、逆浸透膜モジュールに前処理水を送出する加圧ポンプの駆動周波数をインバータにより制御してもよい(特開2005−296945号公報参照)。
上記第1薬剤注入装置1を制御する他の方法としては、揮発性アミンの種類毎に、ボイラ3内の圧力をパラメータとする分配比のデータテーブルを用い、このデータテーブルから求めた分配比に基づいて、揮発性アミンを含む第1薬剤の注入量を補正する方法がある。具体的には、上記分配比が高くなるほど(すなわち、蒸気への揮発性アミンの移行量が増加するほど)、第1薬剤の注入量を増やして、ボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るようにする。
この発明の具体的な実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1〜第5実施形態の記載内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
1 第1薬剤注入装置
2 給水タンク
3 ボイラ
4,204,304,404,504 制御装置
4a 第1電気伝導率判定手段
4b 第1薬剤注入量増加手段
5 純水製造装置
6,25 流量センサ
7 第1電気伝導率計
204b ブロー禁止手段
441 第2電気伝導率計
304a 溶存酸素値判定手段
304b 第2薬剤注入量増加手段
404a 第2電気伝導率判定手段
404b 第3薬剤注入量増加手段
501 第2薬剤注入装置
521 第3薬剤注入装置
L8 凝縮水案内ライン

Claims (6)

  1. 純水供給源と、
    上記純水供給源から純水が供給され、この純水をボイラ給水として貯留する大気開放型給水タンクと、
    揮発性アミンを含む第1薬剤を上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水に注入する第1薬剤注入装置と、
    上記第1薬剤が注入されたボイラ給水が供給されるボイラと、
    上記ボイラで発生させた蒸気が供給される負荷装置と、
    上記負荷装置で利用された蒸気の凝縮水を上記大気開放型給水タンクに案内する凝縮水案内流路と、
    上記ボイラから上記負荷装置に供給される蒸気に、揮発性アミンを含む第2薬剤を注入する第2薬剤注入装置と
    を備え
    上記第1薬剤が含む揮発性アミンとして、上記ボイラ給水中に溜まり易い低分配比の揮発性アミンが選択され、かつ、上記第2薬剤が含む揮発性アミンとして、蒸気−凝縮水系統の配管長に合わせて上記低分配比とは異なる分配比の揮発性アミンが選択されていることを特徴とするボイラシステム。
  2. 請求項1に記載のボイラシステムにおいて、
    上記ボイラ内のボイラ水のpH値が9.0〜10.3の範囲内に入るように、上記第1薬剤注入装置を制御する制御装置を備えることを特徴とするボイラシステム。
  3. 請求項2に記載のボイラシステムにおいて、
    上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部を備え、
    上記制御装置は、
    上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第1設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっているか否かを判定する第1電気伝導率判定手段と、
    上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっていると判定された場合、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第1時間の間、上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの上記第1薬剤の注入量を増やす第1薬剤注入量増加手段と
    を有することを特徴とするボイラシステム。
  4. 請求項2に記載のボイラシステムにおいて、
    上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部を備え、
    上記制御装置は、
    上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第1設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっているか否かを判定する第1電気伝導率判定手段と、
    上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値未満になっていると判定された場合、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第1設定値よりも大きい第2設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第2時間の間、上記ボイラ水のブローを禁止するブロー禁止手段と
    を有することを特徴とするボイラシステム。
  5. 請求項2に記載のボイラシステムにおいて、
    上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部と、
    上記ボイラに供給されるボイラ給水の溶存酸素値を測定する溶存酸素値測定部と
    を備え、
    上記制御装置は、
    上記溶存酸素値測定部で測定されたボイラ給水の溶存酸素値と、予め設定された第3設定値とを比較して、上記ボイラ給水の溶存酸素値が上記第3設定値以上になっているか否かを判定する溶存酸素値判定手段と、
    上記ボイラ給水の溶存酸素値が上記第3設定値以上になっていると判定された場合、上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第4設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第4設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第3時間の間、上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの上記第1薬剤の注入量を増やす第2薬剤注入量増加手段と
    を有することを特徴とするボイラシステム。
  6. 請求項2に記載のボイラシステムにおいて、
    上記ボイラ水の電気伝導率を測定する第1電気伝導率測定部と、
    上記ボイラに供給されるボイラ給水の電気伝導率を測定する第2電気伝導率測定部と
    を備え、
    上記制御装置は、
    上記第2電気伝導率測定部で測定されたボイラ給水の電気伝導率と、予め設定された第5設定値とを比較して、上記ボイラ給水の電気伝導率が上記第5設定値以上になっているか否かを判定する第2電気伝導率判定手段と、
    上記ボイラ給水の電気伝導率が上記第5設定値以上になっていると判定された場合、上記第1電気伝導率測定部で測定されたボイラ水の電気伝導率と、予め設定された第6設定値とを比較して、上記ボイラ水の電気伝導率が上記第6設定値以上になるまでの間、または、予め設定された第4時間の間、上記大気開放型給水タンクからのボイラ給水の単位流量あたりの上記第1薬剤の注入量を増やす第3薬剤注入量増加手段と
    を有することを特徴とするボイラシステム。
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