JP6638540B2 - ドレン回収システム - Google Patents

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Description

本発明は、ドレン回収ラインを備えたドレン回収システムに関する。
従来、ボイラシステムとしては、負荷機器で利用された蒸気のドレンを、ドレン回収ラインを介して密閉型のドレンタンクに回収するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、他のボイラシステムとしては、負荷機器で利用された蒸気のドレンを、ドレン回収ラインを介して排気口を有する開放型のドレンタンクに回収するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ドレン回収ラインには、高温高圧の蒸気のドレンが流通するため、ライン(配管)の腐食が進行しやすい。そこで、ボイラ缶内だけでなく、ドレン回収ラインも含めたボイラシステム全体を防食する技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3では、揮発性復水処理剤としての低分配比アミン(ジエタノールアミン)と、他の揮発性復水処理剤とが併用して使用される。
特開2013−204961号公報 特開2009−150603号公報 特開2011−174173号公報
しかしながら、特許文献3に記載されるように、低分配比アミンを用いてドレン回収ラインの防食を行ったとしても、ドレン回収ラインにおける特定の位置(例えば、負荷機器寄りの位置)において、多くの低分配比アミンがドレン中へ移行する場合がある。特定の位置でドレン中へ移行した低分配比アミンをドレン回収ライン全体に行き渡らせて、ドレン回収ライン全体を防食することは、困難である。
従って、本発明は、ドレン回収ライン全体を効率的に防食できるドレン回収システムを提供することを目的とする。
本発明は、蒸気を生成して負荷機器に供給するボイラ装置と、前記負荷機器が蒸気を使用することによって凝縮して生じたドレンを回収するドレンタンクと、前記負荷機器と前記ドレンタンクとを連通し、ドレンが流通するドレン回収ラインと、前記負荷機器から前記ドレンタンクを介して前記ボイラ装置に亘る間の第1添加位置において、ドレンに第1揮発性復水処理剤を添加する第1揮発性復水処理剤添加手段と、前記負荷機器から前記ドレンタンクを介して前記ボイラ装置に亘る間の位置であって、第1添加位置と同じ又は異なる第2添加位置において、ドレンに、第1揮発性復水処理剤とは異なる第2揮発性復水処理剤を添加する第2揮発性復水処理剤添加手段と、前記ドレン回収ラインに位置する第1検出位置において、前記ドレン回収ラインの腐食速度を検出する第1腐食速度検出手段と、前記第1検出位置よりも前記ドレンタンク側の前記ドレン回収ラインに位置する第2検出位置において、前記ドレン回収ラインの腐食速度を検出する第2腐食速度検出手段と、前記第1腐食速度検出手段及び前記第2腐食速度検出手段で検出される腐食速度に基づいて、第1揮発性復水処理剤及び第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように前記第1揮発性復水処理剤添加手段及び前記第2揮発性復水処理剤添加手段を制御する揮発性復水処理剤添加制御部と、を備えるドレン回収システムに関する。
また、第2揮発性復水処理剤は、第1揮発性復水処理剤と比べて、液相中の揮発性復水処理剤の濃度に対する気相中の揮発性復水処理剤濃度の比率である分配比が高いことが好ましい。
また、前記揮発性復水処理剤添加制御部は、前記第2腐食速度検出手段で検出される腐食速度が所定の閾値を上回る場合に、第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように前記第2揮発性復水処理剤添加手段を制御することが好ましい。
また、前記第1揮発性復水処理剤添加手段及び前記第2揮発性復水処理剤添加手段は、その一部が兼用されることが好ましい。
また、前記第1腐食速度検出手段及び前記第2腐食速度検出手段は、その一部が兼用されることが好ましい。
本発明によれば、ドレン回収ライン全体を効率的に防食できるドレン回収システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るボイラシステムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る制御部が第1揮発性復水処理剤添加処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る制御部が第2揮発性復水処理剤添加処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るボイラシステムの構成を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明のドレン回収システムの第1実施形態を備えるボイラシステム1について、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係るボイラシステム1を示す概略構成図である。第1実施形態に係るドレン回収システム(ボイラシステム)は、負荷機器で利用された蒸気のドレンを、ドレン回収ラインを介して排気口を有する開放型のドレンタンクに回収する、オープン方式のドレン回収システムである。
第1実施形態に係るボイラシステム1は、図1に示すように、ボイラ装置10と、負荷機器20と、腐食速度検出手段としての腐食速度センサ26(261、262)と、ドレンタンク30と、揮発性復水処理剤添加装置31(311、312)と、制御部90と、を備える。また、ボイラシステム1は、これらの機器を接続し、蒸気又は水(ドレンを含む)が流通する複数のラインを備える。具体的には、ボイラシステム1は、ラインとして、蒸気供給ラインL1と、ドレン回収ラインL2と、ドレン供給ラインL3と、補給水ラインL4と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。なお、図1(及び後述する図4)において、制御部90と被制御対象装置との電気的接続線の図示については、省略している。
ボイラ装置10は、蒸気を生成して負荷機器20に供給する。ボイラ装置10は、図1に示すように、複数の貫流ボイラ11と、蒸気ヘッダ12と、を備える。
貫流ボイラ11は、内部に供給された給水を燃焼ガスにより加熱して蒸気を生成する。本実施形態では、貫流ボイラ11には、ドレンタンク30に回収されたドレンが供給される。蒸気ヘッダ12は、貫流ボイラ11で生成された蒸気を貯留し、負荷機器20に供給する。
蒸気供給ラインL1には、貫流ボイラ11で生成した蒸気が、蒸気ヘッダ12を介して負荷機器20に向けて流通する。蒸気供給ラインL1は、第1蒸気供給ラインL11と、第2蒸気供給ラインL12と、を有する。第1蒸気供給ラインL11は、複数の貫流ボイラ11と蒸気ヘッダ12とを連結する。第2蒸気供給ラインL12は、蒸気ヘッダ12と負荷機器20とを連結する。
負荷機器20は、貫流ボイラ11で生成された蒸気を熱源として利用し、加熱対象物の直接加熱又は間接加熱を行う。
ドレン回収ラインL2は、負荷機器20とドレンタンク30とを連通する。ドレン回収ラインL2には、ドレンが流通する。ドレン回収ラインL2の上流側の端部は、負荷機器20と接続されている。ドレン回収ラインL2の下流側の端部は、ドレンタンク30と接続されている。ドレン回収ラインL2には、上流側から下流側へ向けて、逆止弁24と、第1腐食速度センサ261の第1検出位置J11と、第2腐食速度センサ262の第2検出位置J12とが設けられる。
逆止弁24は、ドレン回収ラインL2に設けられ、ドレンが負荷機器20側に逆流することを防ぐ。本実施形態においては、逆止弁24は、負荷機器20と第1検出位置J11との間のドレン回収ラインL2に設けられる。
腐食速度センサ26は、ドレン回収ラインL2の腐食速度を検出する。本実施形態においては、腐食速度センサ26は、第1腐食速度検出手段としての第1腐食速度センサ261と、第2腐食速度検出手段としての第2腐食速度センサ262と、を備える。第1腐食速度センサ261及び第2腐食速度センサ262は、いずれも制御部90と電気的に接続されている。また、腐食速度センサ26(第1腐食速度センサ261及び第2腐食速度センサ262)は、分極抵抗法でドレン回収ラインL2の腐食速度を検出する。具体的には、第1腐食速度センサ261及び第2腐食速度センサ262は、いずれも、所定の間隔を空けて設置されている一対の電極を備えている。
腐食速度センサ26の一対の電極は、例えば、銅(Cu)製の一対の電極又は鉄(Fe)製の一対の電極である。これらの材質の一対の電極が、適宜に選択されて用いられる。より詳細には、一対の電極は、配管(ドレン回収ラインL2)の材質に合わせて適宜に選択されて用いられる。なお、銅(Cu)製の一対の電極を備えた腐食速度センサと、鉄(Fe)製の一対の電極を備えた腐食速度センサとが併用して用いられてもよい。
第1腐食速度センサ261は、ドレン回収ラインL2に位置する第1検出位置J11において、ドレン回収ラインL2の腐食速度を検出する。本実施形態においては、第1腐食速度センサ261は、ドレン回収ラインL2の上流側(負荷機器20側)の第1検出位置J11を流通するドレンに、一対の電極を浸し、電極間に電圧を印加することで、分極抵抗(腐食反応抵抗、電荷移動抵抗)を測定し、ドレン回収ラインL2(負荷機器20側)の腐食速度を検出する(以下、第1検出位置J11において検出されるドレン回収ラインL2の腐食速度を「第1腐食速度CRa」ともいう)。第1腐食速度CRaは、制御部90に送信され、制御部90のメモリ(後述)に記憶される。
第2腐食速度センサ262は、第1検出位置J11よりもドレンタンク30側のドレン回収ラインL2に位置する第2検出位置J12において、ドレン回収ラインL2の腐食速度を出力する。本実施形態においては、第2腐食速度センサ262は、ドレン回収ラインL2の下流側(ドレンタンク30側)の第2検出位置J12を流通するドレンに、一対の電極を浸し、電極間に電圧を印加することで、分極抵抗(腐食反応抵抗、電荷移動抵抗)を測定し、ドレン回収ラインL2(ドレンタンク30側)の腐食速度を検出する。(以下、第2検出位置J12において検出されるドレン回収ラインL2の腐食速度を「第2腐食速度CRb」ともいう)。第2腐食速度CRbは、制御部90に送信され、制御部90のメモリ(後述)に記憶される。
第1検出位置J11と第2検出位置J12との間隔は、例えば、30m〜70mである。
ドレンタンク30は、負荷機器20が蒸気を使用することによって凝縮して生じたドレンを回収する。本実施形態においては、ドレンタンク30は、排気口(図示せず)によって大気に開放されている開放型である。
ドレン供給ラインL3には、ドレンタンク30に貯留されたドレンがボイラ装置10に向けて流通する。本実施形態では、ドレン供給ラインL3は、ドレンタンク30と貫流ボイラ11とを接続する。ドレン供給ラインL3には、ドレンタンク30に回収されたドレンが複数の貫流ボイラ11に向けてそれぞれ流通する。ドレン供給ラインL3の上流側の端部は、ドレンタンク30の下部と接続されている。また、ドレン供給ラインL3の下流側は、複数の貫流ボイラ11のそれぞれと接続されるように分岐している。ドレン供給ラインL3には、ドレンポンプ38が設けられる。また、本実施形態においては、ドレンポンプ38の上流側のドレン供給ラインL3には、第1揮発性復水処理剤添加装置311の第1添加位置J21と、第2揮発性復水処理剤添加装置312の第2添加位置J22とが配置される。
揮発性復水処理剤添加装置31は、負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間の位置において、ドレンに揮発性復水処理剤を添加する。本実施形態においては、揮発性復水処理剤添加装置31は、第1揮発性復水処理剤添加手段としての第1揮発性復水処理剤添加装置311と、第2揮発性復水処理剤添加手段としての第2揮発性復水処理剤添加装置312と、を備える。
第1揮発性復水処理剤添加装置311は、負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間の第1添加位置J21において、ドレンに第1揮発性復水処理剤を添加する。本実施形態においては、第1添加位置J21において、第1揮発性復水処理剤添加装置311は、ドレン供給ラインL3と接続されている。
第1揮発性復水処理剤添加装置311は、貯留タンクと、添加ポンプと、逆止弁と、を備える。第1揮発性復水処理剤添加装置311は、制御部90と電気的に接続されている。
第1揮発性復水処理剤添加装置311の貯留タンクは、第1揮発性復水処理剤を貯留する。第1揮発性復水処理剤としては、後述する第2揮発性復水処理剤と比べて分配比が低い低分配比アミンが用いられる。分配比は、液相中の揮発性復水処理剤の濃度に対する気相中の揮発性復水処理剤濃度の比率である。具体的には、第1揮発性復水処理剤としては、1−アミノ−2−プロパノール(MIPA)、2−アミノエタノール(DEA)、ジエチルアミノエタノール(DEAE)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、モルホリン若しくはジイソプロパノールアミン(DIPA)、又はこれらの混合物が挙げられる。
第1揮発性復水処理剤添加装置311の添加ポンプは、第1揮発性復水処理剤の駆動源である。本実施形態においては、制御部90から受けた信号をもとに添加ポンプの吐出回数が制御されている。添加ポンプによって吐出された第1揮発性復水処理剤は、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加される。
第1揮発性復水処理剤添加装置311の逆止弁は、第1揮発性復水処理剤が吐出された場合には、第1揮発性復水処理剤添加装置311の貯留タンクからドレン供給ラインL3に向けて第1揮発性復水処理剤を流通させる。一方で、逆止弁は、ドレンが貯留タンク側に逆流することを防ぐ。
第2揮発性復水処理剤添加装置312は、負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間の位置であって、第1添加位置J21と同じ又は異なる第2添加位置J22において、ドレンに第2揮発性復水処理剤を添加する。本実施形態においては、第1添加位置J21と近接する(異なる)第2添加位置J22において、第2揮発性復水処理剤添加装置312は、ドレンタンク30と接続されている。「添加位置」が「異なる」についての説明は後述する。
また、第2揮発性復水処理剤添加装置312は、ドレンに第1揮発性復水処理剤とは異なる第2揮発性復水処理剤を添加する。なお、「揮発性復水処理剤」が「異なる」とは、揮発性復水処理剤として用いられる物質の種類、添加量、濃度、混合比率、物性等が異なることをいう。本実施形態においては、後述するように、揮発性復水処理剤として用いられる物質の種類(分配比)が異なる。
第2揮発性復水処理剤添加装置312は、貯留タンクと、添加ポンプと、逆止弁と、を備える。第1揮発性復水処理剤添加装置311は、制御部90と電気的に接続されている。
第2揮発性復水処理剤添加装置312の貯留タンクは、第1揮発性復水処理剤と分配比が異なる第2揮発性復水処理剤を貯留する。第2揮発性復水処理剤としては、第1揮発性復水処理剤と比べて分配比が高い高分配比アミンが用いられ、例えば、シクロヘキシロアミンが挙げられる。
第2揮発性復水処理剤添加装置312の添加ポンプは、第2揮発性復水処理剤の駆動源である。本実施形態においては、制御部90から受けた信号をもとに添加ポンプの吐出回数が制御されている。添加ポンプによって吐出された第2揮発性復水処理剤は、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加される。
第2揮発性復水処理剤添加装置312の逆止弁は、第2揮発性復水処理剤が吐出された場合には、貯留タンクからドレン供給ラインL3に向けて第2揮発性復水処理剤を流通させる。一方で、逆止弁は、ドレンが貯留タンク側に逆流することを防ぐ。
復水処理剤は揮発性があるため、本実施形態においては、適切な濃度の復水処理剤をボイラ装置10に供給できるように、復水処理剤は、ドレン供給ラインL3に添加される。
ドレンポンプ38は、ドレンタンク30から供給されたドレンを昇圧して貫流ボイラ11側に送出する。ドレンポンプ38は、ドレン供給ラインL3における分岐部分よりも上流側に設けられる。
補給水ラインL4は、補給水の供給源(図示しない)とドレンタンク30とを接続する。補給水ラインL4には、供給源から補給水がドレンタンク30に向けて流通する。補給水ラインL4の下流側の端部は、ドレンタンク30と接続されている。補給水ラインL4には、補給水ポンプ41が設けられる。
補給水ポンプ41は、補給水ラインL4に設けられ、供給源(図示しない)から供給される補給水を昇圧してドレンタンク30側に送出する。
制御部90は、CPU及び記憶部としてのメモリを含んで構成され、各種弁の開閉や各種ポンプの動作を制御することで、ボイラシステム1を制御する。制御部90は、揮発性復水処理剤添加制御部としても機能する。
揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第1腐食速度センサ261及び第2腐食速度センサ262で検出される腐食速度(第1腐食速度CRa及び第2腐食速度CRb)に基づいて、第1揮発性復水処理剤及び第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように第1揮発性復水処理剤添加装置311及び第2揮発性復水処理剤添加装置312を制御する。以下、揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90の機能の一部について説明する。
なお、「(剤の)添加量を調整する」には、以下の態様が含まれる。剤が添加されていない状態から、剤が添加される状態になる。既に剤が添加されている状態(典型的には定常的に剤が添加されている状態)において、剤の添加量が増減される。制御部による判定の結果、剤の添加量が維持される。言い換えれば、剤の添加量を調整するとは、剤の添加量の増加、減少、維持を含んだ概念である。
揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第1腐食速度CRaに基づいて、第1揮発性復水処理剤添加装置311を制御する第1揮発性復水処理剤添加処理を実行する。また、揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第2腐食速度CRbに基づいて、第2揮発性復水処理剤添加装置312を制御する第2揮発性復水処理剤添加処理を実行する。
第1揮発性復水処理剤添加処理について説明する。第1揮発性復水処理剤添加処理において、揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第1腐食速度センサ261で検出される腐食速度(第1腐食速度CRa)が所定の第1閾値Taを上回る場合に、第1揮発性復水処理剤の添加量を調整するように第1揮発性復水処理剤添加装置311を制御する。図2は、制御部90が第1揮発性復水処理剤添加処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図2に示すフローチャートの処理は、制御部90のメモリに記憶された制御プログラムに基づいて実行される。
図2に示すステップST101において、制御部90は、第1腐食速度CRa及び第1閾値Taを制御部90のメモリから取得する。第1閾値Taは、ドレン回収ラインL2(負荷機器20側、第1検出位置J11)の腐食が進行しているか否かを判定するための閾値として、制御部90のメモリに記録されている。
ステップST102において、制御部90は、第1腐食速度CRaが第1閾値Ta以上か否かを判定する。制御部90により、第1腐食速度CRa≧第1閾値Taである(YES)と判定された場合には、処理は、ステップST103に移行する。制御部90により、第1腐食速度CRa<第1閾値Taである(NO)と判定された場合には、処理は、ステップST101に戻る。
ステップST103(ステップST102:YES)において、制御部90は、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加される第1揮発性復水処理剤の添加量が調整(例えば、追加)されるように、第1揮発性復水処理剤添加装置311を制御する。これにより、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに対する第1揮発性復水処理剤の添加量が調整される。以上により、本フローチャートの処理は、終了する。
なお、ステップST103において、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加された第1揮発性復水処理剤は、ドレン供給ラインL3、ボイラ装置10、蒸気供給ラインL1及び負荷機器20を経由して、ドレン回収ラインL2に蒸気に同伴される形で供給される。第1揮発性復水処理剤は、ドレン回収ラインL2を流通する過程でドレン中へ移行し、ドレン回収ラインL2を防食する。本実施形態においては、第1揮発性復水処理剤は、第2揮発性復水処理剤よりも分配比が低いため、第2検出位置J12よりもドレン回収ラインL2の上流側(負荷機器20側)において、ドレン中へ移行しやすい。
第2揮発性復水処理剤添加処理について説明する。第2揮発性復水処理剤添加処理において、揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第2腐食速度センサ262で検出される腐食速度(第2腐食速度CRb)が所定の第2閾値Tbを上回る場合に、第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように第2揮発性復水処理剤添加装置312を制御する。図3は、制御部90が第2揮発性復水処理剤添加処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートの処理は、制御部90のメモリに記憶された制御プログラムに基づいて実行される。
図3に示すステップST201において、制御部90は、第2腐食速度CRb及び第2閾値Tbを制御部90のメモリから取得する。第2閾値Tbは、ドレン回収ラインL2(ドレンタンク30側、第2検出位置J12)の腐食が進行しているか否かを判定するための閾値として、制御部90のメモリに記録されている。
ステップST202において、制御部90は、第2腐食速度CRbが第2閾値Tb以上か否かを判定する。制御部90により、第2腐食速度CRb≧第2閾値Tbである(YES)と判定された場合には、処理は、ステップST203に移行する。制御部90により、第2腐食速度CRb<第2閾値Tbである(NO)と判定された場合には、処理は、ステップST201に戻る。
ステップST203(ステップST202:YES)において、制御部90は、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加される第2揮発性復水処理剤の添加量が調整(例えば、追加)されるように、第2揮発性復水処理剤添加装置312を制御する。これにより、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに対する、第2揮発性復水処理剤の添加量が調整される。以上により、本フローチャートの処理は、終了する。
なお、ステップST203において、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加された第2揮発性復水処理剤は、ドレン供給ラインL3、ボイラ装置10、蒸気供給ラインL1及び負荷機器20を経由して、ドレン回収ラインL2に蒸気に同伴される形で供給される。第2揮発性復水処理剤は、ドレン回収ラインL2を流通する過程でドレン中へ移行し、ドレン回収ラインL2を防食する。本実施形態においては、第2揮発性復水処理剤は、第1揮発性復水処理剤よりも分配比が高いため、第1検出位置J11よりもドレン回収ラインL2の下流側(ドレンタンク30側)において、ドレン中へ移行しやすい。
上述した第1実施形態に係るボイラシステム1によれば、例えば、以下のような効果が奏される。
ボイラシステム1は、蒸気を生成して負荷機器20に供給するボイラ装置10と、負荷機器20が蒸気を使用することによって凝縮して生じたドレンを回収するドレンタンク30と、負荷機器20とドレンタンク30とを連通し、ドレンが流通するドレン回収ラインL2と、負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間の第1添加位置J21において、ドレンに第1揮発性復水処理剤を添加する第1揮発性復水処理剤添加装置311と、負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間の位置であって、第1添加位置と同じ又は異なる第2添加位置において、ドレンに、第1揮発性復水処理剤とは異なる第2揮発性復水処理剤を添加する第2揮発性復水処理剤添加装置312と、ドレン回収ラインL2に位置する第1検出位置J11において、ドレン回収ラインL2の腐食速度(第1腐食速度CRa)を検出する第1腐食速度センサ261と、第1検出位置J11よりもドレンタンク30側のドレン回収ラインL2に位置する第2検出位置J12において、ドレン回収ラインL2の腐食速度(第2腐食速度CRb)を検出する第2腐食速度センサ262と、第1腐食速度センサ261及び第2腐食速度センサ262で検出される腐食速度(第1腐食速度CRa及び第2腐食速度CRb)に基づいて、第1揮発性復水処理剤及び第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように第1揮発性復水処理剤添加装置311及び第2揮発性復水処理剤添加装置312を制御する揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90と、を備える。
そのため、制御部90は、第1腐食速度CRaが低い値である場合(第1検出位置J11においてドレン回収ラインL2の腐食が進行している場合)に添加される揮発性復水処理剤と、第2腐食速度CRbが低い値である場合(第2検出位置J12においてドレン回収ラインL2の腐食が進行している場合)に添加される揮発性復水処理剤とが異なるように、第1揮発性復水処理剤添加装置311及び第2揮発性復水処理剤添加装置312を制御することができる。これによれば、ドレン回収ラインL2全体を効率的に防食できる。
また、第2揮発性復水処理剤は、第1揮発性復水処理剤と比べて、液相中の揮発性復水処理剤の濃度に対する気相中の揮発性復水処理剤濃度の比率である分配比が高い。第1揮発性復水処理剤は、分配比が低いため、ドレン回収ラインL2のより上流側(負荷機器20側)においてドレン中へ移行しやすい。一方で、第2揮発性復水処理剤は、分配比が高いため、ドレン回収ラインL2のより下流側(ドレンタンク30側)において、ドレン中へ移行しやすい。これによれば、ドレン回収ラインL2全体をより効率的に防食できる。
また、揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第2腐食速度センサ262で検出される腐食速度(第2腐食速度CRb)が所定の第2閾値Tbを上回る場合に、第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように第2揮発性復水処理剤添加装置312を制御する。そのため、第2腐食速度CRbが所定の第2閾値Tbを上回る場合(第2検出位置J12において、ドレン回収ラインL2の腐食が進行している場合)に、高分配比の第2揮発性復水処理剤の添加量を調整することができる。これによれば、ドレン回収ラインL2のドレンタンク30側をより効率的に防食できる。
また、腐食速度センサ26(第1腐食速度センサ261及び第2腐食速度センサ262)は、分極抵抗法でドレン回収ラインL2環境中における腐食速度(ドレン回収ラインL2の腐食速度)を検出する。そのため、ドレン回収ラインにおける腐食の進行状況をリアルタイムで精度よく、連続的に検出できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るボイラシステム1Aについて説明する。図4は、第2実施形態に係るボイラシステム1Aを示す概略構成図である。第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を適宜に省略する。
図4に示すように、第2実施形態に係るボイラシステム1Aは、腐食速度センサ26A及び揮発性復水処理剤添加装置31Aの構成が、第1実施形態に係るボイラシステム1と異なっている。
第2実施形態に係る第1腐食速度検出手段及び第2腐食速度検出手段は、その一部が兼用される。詳細には、第2実施形態に係る腐食速度センサ26Aは、第1腐食速度検出手段としての機能と、第2腐食速度検出手段としての機能とを兼用しており、この点において、第1実施形態に係る腐食速度センサ26と異なっている。第2実施形態に係る腐食速度センサ26Aは、制御部90と電気的に接続されている。また、腐食速度センサ26Aは、分極抵抗法でドレン回収ラインL2の腐食速度を検出する。具体的には、腐食速度センサ26Aは、所定の間隔を空けて設置されている一対電極(図示せず)を備えている。
腐食速度センサ26Aは、第1検出位置J11及び第2検出位置J12を起点とする流路と、第1検出バルブ271と、第2検出バルブ272と、排水バルブ273と、を備える。第1検出位置J11において、腐食速度センサ26Aは、第1検出バルブ271を介してドレン回収ラインL2と接続されている。第2検出位置J12において、腐食速度センサ26Aは、第2検出バルブ272を介してドレン回収ラインL2と接続されている。腐食速度センサ26Aは、排水バルブ273を介して排出口(不図示)に接続されている。第1検出バルブ271、第2検出バルブ272及び排水バルブ273は、いずれも開閉弁である。第1検出バルブ271、第2検出バルブ272及び排水バルブ273は、いずれも制御部90と電気的に接続されている。
第1腐食速度検出手段としての腐食速度センサ26Aは、ドレン回収ラインL2に位置する第1検出位置J11において、ドレン回収ラインL2の腐食速度を検出する。この場合には、制御部90は、第1検出バルブ271及び排水バルブ273が開状態となり、且つ、第2検出バルブ272が閉状態となるように第1検出バルブ271、第2検出バルブ272及び排水バルブ273を制御する。これにより、ドレン回収ラインL2を流通するドレンの一部は、第1検出位置J11から腐食速度センサ26Aの流路を排出口(不図示)に向けて流通する。そして、腐食速度センサ26Aは、流路を流通するドレンに一対の電極を浸し、電極間に電圧を印加することで、分極抵抗(腐食反応抵抗、電荷移動抵抗)を測定し、第1検出位置J11におけるドレン回収ラインL2(負荷機器20側)の腐食速度(第1腐食速度CRa)を検出する。第1腐食速度CRaは、制御部90に送信され、制御部90のメモリに記憶される。
第2腐食速度検出手段としての腐食速度センサ26Aは、ドレン回収ラインL2に位置する第2検出位置J12において、ドレン回収ラインL2の腐食速度を検出する。この場合には、制御部90は、第1検出バルブ271が閉状態となり、且つ、第2検出バルブ272及び排水バルブ273が開状態となるように第1検出バルブ271、第2検出バルブ272及び排水バルブ273を制御する。これにより、ドレン回収ラインL2を流通するドレンの一部は、第2検出位置J12から腐食速度センサ26Aの流路を排出口(不図示)に向けて流通する。そして、腐食速度センサ26Aは、流路を流通するドレンに一対の電極を浸し、電極間に電圧を印加することで、分極抵抗(腐食反応抵抗、電荷移動抵抗)を測定し、第2検出位置J12におけるドレン回収ラインL2(負荷機器20側)の腐食速度(第2腐食速度CRb)を検出する。第2腐食速度CRbは、制御部90に送信され、制御部90のメモリに記憶される。
第2実施形態に係る第1揮発性復水処理剤添加手段及び第2揮発性復水処理剤添加手段は、その一部が兼用される。詳細には、第2実施形態に係る揮発性復水処理剤添加装置31Aは、第1揮発性復水処理剤添加手段としての機能と、第2揮発性復水処理剤添加手段としての機能とを兼用しており、この点において、第1実施形態に係る揮発性復水処理剤添加装置31と異なっている。
第2実施形態に係る揮発性復水処理剤添加装置31Aは、負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間の添加位置J2Aにおいて、ドレンに第1揮発性復水処理剤又は第2揮発性復水処理剤を添加する、第1揮発性復水処理剤添加手段及び第2揮発性復水処理剤添加手段として機能する。本実施形態においては、第1添加位置及び第2添加位置としての添加位置J2Aにおいて、揮発性復水処理剤添加装置31Aは、ドレン供給ラインL3と接続されている。揮発性復水処理剤添加装置31Aは、第1揮発性復水処理剤添加手段としての第1揮発性復水処理剤添加ユニット311Aと、第2揮発性復水処理剤添加手段としての第2揮発性復水処理剤添加ユニット312Aと、を備えている。
第1揮発性復水処理剤添加ユニット311Aは、貯留タンクと、添加ポンプと、逆止弁と、を備える。第1揮発性復水処理剤添加ユニット311Aは、制御部90と電気的に接続されている。
第1揮発性復水処理剤添加ユニット311Aの貯留タンクは、第1揮発性復水処理剤を貯留する。第2実施形態に係る第1揮発性復水処理剤は、第1実施形態に係る第1揮発性復水処理剤と同等の低分配比アミンが用いられる。
第1揮発性復水処理剤添加ユニット311Aの添加ポンプは、第1揮発性復水処理剤の駆動源である。本実施形態においては、制御部90から受けた信号をもとに添加ポンプの吐出回数が制御されている。添加ポンプによって吐出された第1揮発性復水処理剤は、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加される。
第1揮発性復水処理剤添加ユニット311Aの逆止弁は、第1揮発性復水処理剤が吐出された場合には、貯留タンクからドレン供給ラインL3に向けて第1揮発性復水処理剤を流通させる。一方で、逆止弁は、ドレンが貯留タンク側に逆流することを防ぐ。
第2揮発性復水処理剤添加ユニット312Aは、貯留タンクと、添加ポンプと、逆止弁と、を備える。第2揮発性復水処理剤添加ユニット312Aは、制御部90と電気的に接続されている。
第2揮発性復水処理剤添加ユニット312Aの貯留タンクは、第2揮発性復水処理剤を貯留する。第2実施形態に係る第2揮発性復水処理剤は、第1実施形態に係る第2揮発性復水処理剤と同等の高分配比アミンが用いられる。
第2揮発性復水処理剤添加ユニット312Aの添加ポンプは、第2揮発性復水処理剤の駆動源である。本実施形態においては、制御部90から受けた信号をもとに添加ポンプの吐出回数が制御されている。添加ポンプによって吐出された第2揮発性復水処理剤は、ドレン供給ラインL3を流通するドレンに添加される。
第2揮発性復水処理剤添加ユニット312Aの逆止弁は、第2揮発性復水処理剤が吐出された場合には、貯留タンクからドレン供給ラインL3に向けて第2揮発性復水処理剤を流通させる。一方で、逆止弁は、ドレンが貯留タンク側に逆流することを防ぐ。
第2実施形態に係る揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第1腐食速度検出手段としての腐食速度センサ26A及び第2腐食速度検出手段としての腐食速度センサ26Aで検出される腐食速度(第1腐食速度CRa及び第2腐食速度CRb)に基づいて、第1揮発性復水処理剤及び第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように第1揮発性復水処理剤添加手段としての揮発性復水処理剤添加装置31A(第1揮発性復水処理剤添加ユニット311A)及び第2揮発性復水処理剤添加手段としての揮発性復水処理剤添加装置31A(第2揮発性復水処理剤添加ユニット312A)を制御する。
第2実施形態に係る揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第1腐食速度CRaに基づいて、第1実施形態に係る第1揮発性復水処理剤添加処理と同等の処理を実行する。また、第2実施形態に係る揮発性復水処理剤添加制御部としての制御部90は、第2腐食速度CRbに基づいて、第1実施形態に係る第2揮発性復水処理剤添加処理と同等の処理を実行する。
上述した第2実施形態に係るボイラシステム1Aによれば、第1揮発性復水処理剤添加手段及び第2揮発性復水処理剤添加手段は、その一部が兼用される。これによれば、第1揮発性復水処理剤添加手段及び第2揮発性復水処理剤添加手段の導入及びメンテナンス等に伴うコストを低減できる。
また、第1腐食速度検出手段及び第2腐食速度検出手段は、その一部が兼用される。そのため、腐食速度センサ26Aの導入及びメンテナンス等に伴うコストを低減できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
上述した実施形態においては、ドレンタンク30は、排気口によって大気に開放されている開放型である例について説明した。しかし、ドレンタンク30は耐圧性を有する圧力容器により構成されてもよい。即ち、ボイラシステムは、負荷機器40によって生じたドレンを高温高圧の状態で回収できるクローズドドレン回収システムであってもよい。
また、第1揮発性復水処理剤として低分配比アミンを、第2揮発性復水処理剤として高分配比アミンをそれぞれ用いる例について説明した。これに限定されず、第1揮発性復水処理剤は、低分配比アミンでなくてもよい。同様に、第2揮発性復水処理剤は、高分配比アミンでなくてもよい。例えば、第1揮発性復水処理剤として高分配比アミンを、第2揮発性復水処理剤として低分配比アミンをそれぞれ用いてもよい。
また、第1揮発性復水処理剤として低分配比アミンを用いた場合に、第2揮発性復水処理剤として、第1揮発性復水処理剤と混合されることにより第1揮発性復水処理剤の分配比を高くする溶液を用いてもよい。この場合、制御部90が、第1揮発性復水処理剤と第2揮発性復水処理剤とのそれぞれの添加量を調整するように揮発性復水処理剤添加装置31を制御することによって、分配比の調整された揮発性復水処理剤をドレンに添加させることができる。同様に第2揮発性復水処理剤として、高分配比アミンを用いた場合に、第1揮発性復水処理剤として第2揮発性復水処理剤と混合されることにより、第2揮発性復水処理剤の分配比を低くする溶液を用いてもよい。
また、腐食速度センサ26は、第1検出位置J11及び第2検出位置J12において、ドレン回収ラインL2の腐食速度を検出する例について説明した。これに限定されず、腐食速度センサ26は、第1検出位置J11及び第2検出位置J12以外の第3検出位置において、ドレン回収ラインL2の腐食速度を検出してもよい。
また、腐食速度センサ26は、分極抵抗法により腐食速度(第1腐食速度CRa及び第2腐食速度CRb)を検出する例について説明したが、分極抵抗法によらず他の方法によって腐食速度を検出してもよい。例えば、腐食速度センサ26は、電気抵抗法又は電気化学ノイズ法等の電気的な検出方法や、テストピースを用いた検出方法によって、ドレン回収ラインL2の腐食速度を検出してもよい。なお、電気抵抗法又は電気化学ノイズ法等の電気的な検出方法を用いることにより、腐食速度をリアルタイムで精度よく、連続的に検出できる。更に、第1実施形態においては、第1腐食速度センサ261又は第2腐食速度センサ262のいずれか一方が、分極抵抗法以外の方法によって腐食速度を検出してもよい。
また、第1実施形態においては、揮発性復水処理剤添加装置31(311、312)は、第1添加位置J21及び第1添加位置J21と近接する(異なる)第2添加位置J22に、第1揮発性復水処理及び第2揮発性復水処理剤をそれぞれ添加する例について説明した。更に第2実施形態においては、揮発性復水処理剤添加装置31Aは、第1添加位置(添加位置J2A)及び第1添加位置(添加位置J2A)と同じ第2添加位置(添加位置J2A)に、第1揮発性復水処理及び第2揮発性復水処理剤をそれぞれ添加する例について説明した。これらに制限されない。
第1添加位置J21及び第2添加位置J22は、負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間に配置されていればよい。具体的には、第1添加位置J21は、ドレン回収ラインL2やドレン供給ラインL3に配置されてもよい。
「添加位置が同じ」とは、第1揮発性復水処理剤及び第2揮発性復水処理剤が同一の添加位置を共用することをいう。しかし、第1添加位置及び第2添加位置は、「近接する(異なる)」又は「同じ」でなくてもよい。言い換えれば、第1添加位置及び第2添加位置は、近接しない(異なる)離れた位置にあってもよい。例えば、第1添加位置J21が負荷機器20からドレンタンク30を介してボイラ装置10に亘る間の位置(詳細には、ドレン回収ラインL2)に配置され、第2添加位置J22が第1添加位置と近接しない(異なる)離れた位置(詳細には、ドレン供給ラインL3)に配置されてもよい。
1 ボイラシステム(ドレン回収システム)
10 ボイラ装置
20 負荷機器
26、26A 腐食速度センサ(第1、第2腐食速度検出手段)
30 ドレンタンク
311 第1揮発性復水処理剤添加装置(第1揮発性復水処理剤添加手段)
312 第2揮発性復水処理剤添加装置(第2揮発性復水処理剤添加手段)
311A 第1揮発性復水処理剤添加ユニット(第1揮発性復水処理剤添加手段)
312A 第2揮発性復水処理剤添加ユニット(第2揮発性復水処理剤添加手段)
90 制御部(揮発性復水処理剤添加制御部)
L2 ドレン回収ライン
J11 第1検出位置
J12 第2検出位置
J21 第1添加位置
J22 第2添加位置
J2A 添加位置(第1添加位置、第2添加位置)

Claims (5)

  1. 蒸気を生成して負荷機器に供給するボイラ装置と、
    前記負荷機器が蒸気を使用することによって凝縮して生じたドレンを回収するドレンタンクと、
    前記負荷機器と前記ドレンタンクとを連通し、ドレンが流通するドレン回収ラインと、
    前記負荷機器から前記ドレンタンクを介して前記ボイラ装置に亘る間の第1添加位置において、ドレンに第1揮発性復水処理剤を添加する第1揮発性復水処理剤添加手段と、
    前記負荷機器から前記ドレンタンクを介して前記ボイラ装置に亘る間の位置であって、第1添加位置と同じ又は異なる第2添加位置において、ドレンに、第1揮発性復水処理剤とは異なる第2揮発性復水処理剤を添加する第2揮発性復水処理剤添加手段と、
    前記ドレン回収ラインに位置する第1検出位置において、前記ドレン回収ラインの腐食速度を検出する第1腐食速度検出手段と、
    前記第1検出位置よりも前記ドレンタンク側の前記ドレン回収ラインに位置する第2検出位置において、前記ドレン回収ラインの腐食速度を検出する第2腐食速度検出手段と、
    前記第1腐食速度検出手段及び前記第2腐食速度検出手段で検出される腐食速度に基づいて、第1揮発性復水処理剤及び第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように前記第1揮発性復水処理剤添加手段及び前記第2揮発性復水処理剤添加手段を制御する揮発性復水処理剤添加制御部と、を備えるドレン回収システム。
  2. 第2揮発性復水処理剤は、第1揮発性復水処理剤と比べて、液相中の揮発性復水処理剤の濃度に対する気相中の揮発性復水処理剤濃度の比率である分配比が高い、請求項1に記載のドレン回収システム。
  3. 前記揮発性復水処理剤添加制御部は、前記第2腐食速度検出手段で検出される腐食速度が所定の閾値を上回る場合に、第2揮発性復水処理剤の添加量を調整するように前記第2揮発性復水処理剤添加手段を制御する、請求項2に記載のドレン回収システム。
  4. 前記第1揮発性復水処理剤添加手段及び前記第2揮発性復水処理剤添加手段は、その一部が兼用される、請求項1〜3のいずれかに記載のドレン回収システム。
  5. 前記第1腐食速度検出手段及び前記第2腐食速度検出手段は、その一部が兼用される、請求項1〜4のいずれかに記載のドレン回収システム。
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