JP6212078B2 - 非空気圧タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の前文に係るタイヤに関する。
乗り物の安全性は、運転中または停止中に、そのような乗り物の膨張したタイヤが、例えば膨張したタイヤの漏れによって、膨張したタイヤの空気がタイヤから突然去ることによりタイヤの支持特性を突然失うことを避けることにより、改善されうることが知られている。さらに、空気の代わりに液体ポリウレタンでインフレータブルタイヤを膨張させることが知られている。タイヤの内部のポリウレタンの凝固の後、タイヤは、それぞれいわゆる動的および静的特性と呼ばれる本出願との関連で、運転中および停止中に、乗り物のための良好な支持特性を提供する。さらに、タイヤがパンクすると、ポリウレタンが凝固されるとともに穴を通ってタイヤから流出できないので、タイヤの支持特性が突然失われることが回避される。しかしながら、タイヤを満たすために使用される液体ポリウレタンは比較的高価であり、環境上の問題を有しているとともに、正確に行われなければ、依然として安全性のリスクを示しているかもしれない。
完全なソリッドタイヤは、すべての必要な安全面を提供するが、しばしば所望の動的特性を実現しない。
さらなる選択肢、つまり、液体ポリウレタンを要求しないが、安全性を高めるために支持特性の突然の喪失を回避するとともに、完全なソリッドタイヤに関して改善された動的特性を提供するものは、例えばTWEELという名前の下でミシュラン(MICHELIN)によって販売されているタイヤがある。このタイヤは、タイヤの周方向に延在するゴムトレッド部を備えている。上記トレッド部は、地面と接触するために設けられている。タイヤは、さらに、ポリウレタン、ポリアミドまたは金属のような異なる材料で作られたトラスリングを備え、金属リムで一体成形されている。上記トラスリングは、トレッド部上で乗り物を支持するためのトレッド部に接触すると共に、それに沿って延在し、トレッド面に対して同心円状に配置されている2つの円周コードと、これらのコードを相互に連結しているトラスウェブとを形成するトラス部材からなっている。
しかしながら、そのようなタイヤは、製造するのが難しい。なぜなら、ゴムトレッド部の材料およびトラス部材の材料が、本質的に異なるからである。したがって、異なるレイヤー(layer)が、製造工程に実質的な影響を有する異なるステップで製造される必要がある。
EP2177375A1,EP1894748A1およびEP2141030A1は、タイヤの円周方向に延在すると共に地面およびトラスリングに接触するために設けられているゴムトレッド部を有するタイヤについて記載している。上記トラスリングは、トレッド部上の乗り物を支持するためにトレッド部に接触すると共にトレッド部に沿って延在し、上記トレッド部に対して同心円状に配置された2つの円周コードと、この円周コードと相互に連結するトラスウェブとを形成するトラス部材で作られている。上記トラス部材は、ゴムを有するトラス部材材料で作られている。EP2177375A1は、いくつかのトラス部材が7MPaから20MPaの間の縦弾性係数を有していることについて記載している。
EP2177375A1 EP1894748A1 EP2141030A1
しかしながら、そのようなタイヤは、不十分な動的および/または静的特性を有していることが分かった。
したがって、本発明の目的は、より製造しやすく、液体ポリウレタンで満たされる必要性を回避するが、凝固したポリウレタンで満たされたタイヤと同様の動的および/または静的特性を、支持特性を突然失うリスクを減少させて提供する代替タイヤを提供することである。
それに、トラス部材は、ゴムを備え、4−18MPaの間、好ましくは6−8MPaの間の縦弾性係数(E modulus)を有するトラス部材材料で作られている。
トレッド部がゴムで作られ、さらにトラスウェブ部材がゴムを有しているとき、トレッド部とトラスウェブ部材との間の接続は、トレッド部およびトラス部材が、例えば、それぞれゴムおよびポリウレタンあるいは別のポリマーからなるときよりも容易である。全タイヤをゴムで作ることは、例えば最先端技術に係る固体のゴムタイヤと同じように、さらに可能になる。その結果、全ゴムタイヤは、型の中で標準的な硬化技術を使用するグリーンタイヤから始まって作られうる。そのような場合、ゴムタイヤ、特に固体ゴムタイヤを作るため、本発明に係るタイヤを作るために、既存の設備に実質的な変更を行う必要がない。
上述したように、そのようなトラス部材は、ポリウレタンで膨張したタイヤの特性に類似する特性を有するタイヤを作ることを許容することがさらに分かった。しかしながら、液体ポリウレタンの使用は回避されうる。
特に、上述したように、そのようなタイヤの荷重下での半径方向のたわみは、ポリウレタンで満たされたタイヤの半径方向のたわみに類似していることが分かった。比較テストは、それぞれ空気膨張した、ポリウレタンで満たされた、および固体タイヤの半径方向のたわみを、本発明に係るタイヤの半径方向のたわみと比較して実施された。これらすべてのタイヤは、13.00の幅と24の直径を有している。この13.00および24は、13.00が13.00inch、24が24inchであるコード指定暗号である。13.00inchは、おおよそ330mmであり、24inchは、おおよそ610mmである(一般的には13.00−24で表示されている)。上記半径方向のたわみは、SAE規格−J2704により、6500kgの定格負荷の下で測定された。空気膨張式タイヤの半径方向のたわみは、58.0mmであった。ポリウレタン充填タイヤの半径方向のたわみは、50.0mmであった。固体タイヤの半径方向のたわみは、35.0mmであった。本発明に係るタイヤの半径方向のたわみは、48.0mmであった。この比較から、本発明に係るタイヤが、固体タイヤと比較して空気膨張式タイヤとポリウレタンタイヤの両方に最も近くなることが明らかになる。値もポリウレタン充填タイヤの値と著しく類似しており、その結果、同様の半径方向のたわみが、タイヤをポリウレタンで満たす必要がなく得られる。さらに、上記値は、支持特性を突然失うリスクを減少させた空気膨張タイヤの半径方向のたわみの値に近い。
タイヤの好適な実施形態によれば、トラス部材材料は、実質的にゴムまたは単なるゴムでさえあり、上述した製造の容易さをさらに増加させる。
本発明に係るタイヤの好適な実施形態によれば、トラスリングの外面におけるトラスウェブ部材間の開口に対するトラスウェブ部材のエリアの比率は、30/70と70/30との間、好ましくは40/60と60/40との間、最も好ましくは60/40で構成されている。トラスリングの外面における、トラスウェブ部材間の開口に対するトラスウェブ部材のエリアのそのような比率は、さらに、ランド/シーレシオ(land/sea ratio)と呼ばれ、タイヤの動的および/または静的特性をさらに増やすことを許容することが見いだされている。特に、トラス部材材料が4−18MPaの間の縦弾性係数を有するとき、より好ましくは、上記縦弾性係数が6−8MPaの間であるとき、そのようなランド/シーレシオは、上述したように、本発明に係るタイヤに、ポリウレタンで満たされた空気式タイヤの特性にさらによく似た特性を与える。
トラスウェブ部材の組が、それぞれのトラスコード部材の両側から延在して、トラス部材によって画定される隣接する三角形開口のレイヤーが、トラスリングの第1外面に形成されるようにトラスリングが設けられている。上記開口は、タイヤの回転軸に沿ってトラスリングの第1外面に対向するトラスリングの第2外面に向かって、より好ましくは、上記第2外面まで延在している。トラスコード部材に対するトラスウェブ部材のそのような統合は、タイヤの動的および/または静的特性をさらに増加させることが分かった。特に、三角形開口の存在により、タイヤの静的特性が改善することが分かった。
本発明に係るタイヤのさらに好適な実施形態によれば、他の円周コードに対してトレッド部に最も近くに配置されている円周コードのそれぞれのトラスコード部材に対向する側である第1対向側は、上記各第1対向側がトレッドパターンのそれぞれのラグの下に配置されるようにトレッド部のトレッドパターンに対して配置されている。上記第1対向側のそのような位置は、トレッドパターンのラグからトラスリングへの良好な荷重分配を許容することが分かり、タイヤのための改善された静的および動的特性を提供することを許容することが分かった。
さらに好適な実施形態によれば、トラスウェブ部材の1つと、1組のトラスウェブ部材のトラスコード部材と、トラスリングの第1外面の三角形開口を形成するトラスコード部材とは、三角形開口の他の角より小さい三角形開口の少なくとも1つの角を形成している。そのような方法でトラスウェブ部材を提供することは、駆動中の動的負荷、または停止中の静的負荷のいずれかのタイヤの負荷の間のトラス部材の荷重変形特性を制御することを許容する。そのため、或る角は、トラスウェブ部材に制御された荷重―変形特性を与える。本発明に係るタイヤのさらに好適な実施形態によれば、上記角は、30°と70°との間にあり、その結果、トラス部材の荷重変形特性の改善された制御さえもが達成されている。
本発明に係るタイヤのさらに好適な実施形態では、三角形開口は、静的荷重が負荷されるときに実質的に均等な荷重分配を提供すると共に、実質的に連続的な動的特性、つまり駆動中のタイヤによる乗り物の実質的に連続的な支持を提供するために同一である。
本発明に係るタイヤのさらに好適な実施形態では、トラス部材の中間の三角形開口は、トラスリングの第1外面から、トラスリングの第2外面に向かって、より好ましくは、上記第2外面まで狭くなっている。開口内に存在する型の部品を除去することがそのような形状の開口でより簡単になるので、そのような開口は、グリーンタイヤ(green tire)を型に入れて硬化させることによって、より容易な製造を提示する、さらに、例えば、地盤材料またはぬかるみのような材料が、まれに開口に入ったとき、開口が狭くなる形状は、開口を画定するトラス部材が例えば動的荷重下で曲げられているときに、開口の外に上記材料を押し出すことを許容する。
本発明に係るタイヤのさらに好適な実施形態では、トラス部材の中間の三角形開口は、階段状に狭くなっている。このように階段状に狭くなることは、開口から材料を押し出す効果を増加させる。任意の理論に結び付けられることを望むことなく、トラス部材への材料の付着をさらに減少させるステップの位置で、材料中の応力によって、これは引き起こされると信じられている。
本発明に係るタイヤのさらなる実施形態では、トラスリングの第1外面における三角形開口の横断面は、トラスリングの第2外面における実質的な円形横断面に徐々に変化している。三角形が良好な静的特性を提供することが分かり、一方、実質的な円形横断面が、改善された動的特性を提供することが分かったので、そのような配置が良好な動的特性と良好な静的特性との間の良好なバランスを提供することが分かった。
本発明に係るタイヤのさらに改善された実施形態では、タイヤは、それぞれ第1および第2長さを越えて軸方向に延在する第1トラスリングと、第2トラスリング(上記第1トラスリングと異なる)とを備えている。第2トラスリングは、例えば、タイヤの軸に沿った位置において第1トラスリングと異なりうる。それは、例えば第1トラスリングと第2トラスリングとが互いに隣接していないとき、また、例えば第1トラスリングと第2トラスリングとが例えば異なるランド/シーレシオ、トラス部材の異なる材料、トラス部材の異なる寸法、お互いに対するトラス部材の異なる相対位置を有する、例えばトラス部材の存在の周期性における位相差などを有する異なるトラス部材を有しているときである。そのような構成は、動的または静的荷重下のタイヤに異なる特性を提供することが分かった。特定の実施形態が異なる適用のためにタイヤのために開発されうることが分かった。異なる可能性を示す実施例は以下に挙げられる。
本発明は、添付の図面および図面の記載においてさらに説明されている。
本発明に係るタイヤの一実施形態の概観図である。 図1aのタイヤの分解図である。 図1bに示すタイヤの垂直断面図である。 図1aから図2に示されたタイヤとは異なる実施形態の詳細断面図である。 図1aから図3aに示されたタイヤとはさらに異なる実施形態の詳細断面図である。 図1aに示されたタイヤの詳細を示す図である。 図1aに示されたタイヤの詳細を示す図である。
図1aは、タイヤ1を示している。このタイヤ1は、タイヤ1の周方向に延在すると共に地面に接触するためのゴムトレッド部2を備えている。このトレッド部2は、好ましくは、図5に示すように、ラグ13を備えたトレッドパターンが設けられている。しかしながら、トレッド部2の特定のデザインは、本発明に必須ではなく、さらに当業者によって決定されうる。例えば、上記トレッドパターンは、濡れた状態および/または乾燥した状態等で駆動するために特に設けられうるか、それが使用される特定の地面に対して特に設けられうる。
タイヤ1は、例えば、これに限られないが、自動車やトラックなどの任意のタイプの周知の乗り物に取り付けられるために設けられうる。
タイヤ1は、さらにトラスリング3を備えている。このトラスリング3は、トレッド部2上の乗り物を支持するためにトレッド部2に接触すると共にトレッド部2に沿って延在している。トラスリング3は、トラス部材4から作られている。このトラス部材4は、2つの円周コード5,6を形成している。この円周コード5,6は、トレッド部2に対して同心円状に配置されている。トラスウェブ7は、コード5,6と相互に連結している。円周コード5,6を構築するトラス部材4は、トラスコード部材10と呼ばれている。一方、トラスウェブ7を構築するトラス部材4は、トラスウェブ部材9と呼ばれている。上記トレッド部2に最も近い円周コード5は、第1コード5と呼ばれている。一方、上記タイヤ1の回転軸に最も近い円周コードは、第2円周コード6と呼ばれている。
上記トラス部材の材料は、4MPa〜18MPaの間、好ましくは、4MPa〜10MPa、最も好ましくは5MPa〜8MPaの間で、例えば5MPaの縦弾性係数を有している。
好ましくは、上記トラス部材材料は、ゴムである。より好ましくは、上記トラス部材材料は選択されたゴムである。この選択の結果、加硫後にトレッド部およびトラス部材は、例えば、トラス部材材料およびトレッド部の材料が実質的に同一であるとき、実質的に均一なユニット、好ましくは均一なユニットを形成する。
図4および5に示すトラス部材4は、トラスリング3の外面14で実質的に一定の幅を有している。しかしながら、これは、本発明に必須ではなく、上記幅は、例えばトラス部材4の長さ方向に沿って変化しうる。
図示しているように、上記トラス部材4は、開口8の範囲を画定している。上記開口の寸法および形式は、凝固したポリウレタンで満たされた、または想定されるタイヤと同様の動的および/または静的特性を覚えておいて、トラスリング3がトレッド部上の乗り物を支持するために設けられている限り、本発明に必須ではない。この点で、最適な結果は、以下のタイヤで得られる。このタイヤでは、トラスリング3の外面において、トラスウェブ部材9の間の開口8に対するトラスウェブ部材9のエリアの比率、つまりランド/シーレシオは、30/70と70/30との間、好ましくは40/60と60/40との間、最も好ましくは47/53で構成されている。
好ましくは、上記開口8は、三角形であり、トラスコード部材10と、このトラスコード部材10の両側11,12からお互いの方へ延在している2つのトラスウェブ部材9とによって画定されている。この構成は、図4および5に詳細に示されている。
より好ましくは、図に詳細に示すように、上記トラスはワーレン(warren)トラスである。開口8は、トラス部材4によって画定される隣接する三角形開口8のレイヤーが、トラスリング3の第1外面14に形成されている。好ましくは、図1bに示されているように、開口8は、タイヤ1の回転軸に沿ってトラスリング3の第1外面14に対向する、トラスリング3の第2外面15の方に延在している。図1bに示すように、開口8は、第2外面15まで延在していてもよい。しかしながら、これは本発明に必須ではない。開口8は、例えば図3aおよび3bに示すように、トラスリング3の中に単に部分的に延在していてもよい。
図5は、トラスリング3の開口8に対して、トレッド部2のトレッドパターンのラグ13の好適な位置を示している。図示した実施形態において、第1円周コード5のそれぞれのトラスコード部材10の対向側は、それぞれの第1対向側11が上記トレッドパターンのそれぞれのラグ13の下に配置されるように、上記トレッドパターンに対して配置されている。図5は、さらに、そのようなタイヤ1の荷重分布を示している。しかしながら、タイヤ1のための所望の特性に基づいて、開口8も、例えばより弾力のあるタイヤ1を提供するために、ラグ13の下に配置されうる。そして、例えば乗客を運ぶための乗り物を支持するために使用されるとき、より多くの快適さを提供する。
図5に示すように、タイヤ1の回転軸から等距離である三角形開口8の2つの同心の列が存在し、開口8の第1列は、第1円周コード5のそれぞれのトラスコード部材10を備え、開口8の第2列は、第2円周コード6のそれぞれのトラスコード部材10を備えている。好ましくは、図5に示すように、第1列の開口8は、互いに、好ましくは実質的に同一または同一である。第2列の開口8は、好ましくは一致している、つまり、実質的に同じ形状を有している。第2列の開口8は、互いに、より好ましくは実質的に同一または同一である。第1列および第2列の開口8が、それぞれ一致する、さもなければ実質的に同一または同一でさえあるとき、タイヤ1が駆動中にさらに均一な支持を提供していることが分かった。
図3aおよび3bは、第1外面14から第2面15に向かって狭くなり、すなわち、トラスリング3の第2面15へ向かってテーパーしている。
図3aおよび図3bは、開口8の横断面を示している。図3aに示す開口8は実質的に滑らかである。しかしながら、これは本発明に必須ではなく、タイヤ1の所望の特性、タイヤ1が主として使用されるだろう地面などに基づいて、当業者によって決定されうる。図3bは、その代りに、狭くなる、すなわち、階段状にテーパーしている開口8の横断面を示している。しかしながら、これは本発明に必須ではなく、図3aに示すように、開口8は、連続的にテーパーしていてもよい。
図3aおよび図3bの両方の開口8において、それぞれ、トラスリング3の第1外面14における三角形開口8の横断面は、トラスリング3の第2外面15における実質的な円形の横断面に徐々に変化する。しかしながら、これは本発明に必須ではなく、トラスリング3の第2外面15における横断面は、当業者によって適切であると見なされる任意の形状を有しうる。例えば、開口8は、実質的に鋭い先端の円錐の横断面端部を有しうる。しかしながら、耐用年数のために丸くなった先端が好まれる。
図5は、タイヤ1の第1外面14におけるいくつかの開口8の詳細図を示している。各開口は、トラス部材4の一部である側部(side)を画定することによって画定される。その曲率半径で表された、開口8の異なる画定側部の曲面は、荷重下で、例えばタイヤ1の使用中に、開口8の所望の変形の機能で決定されうると共に、例えば、不定形、凸形、凹形等になりうる。図4は、両方がトラスウェブ部材9の一部である第1画定側部19および第2画定側部20と、トラスコード部材10の一部である第3画定側部21とを有する三角形開口8を特に示している。各第1、第2および第3曲率半径24,25,26は、それぞれ第1、第2および第3画定側部19,20,21のために示されている。しかしながら、これは本発明に必須ではなく、曲率半径も、タイヤ1の所望の特性に基づいて、外見上示すことができる。
好ましくは、曲率半径の絶対値は、100mmと1500mmとの間、特に好ましくは300mmと1300mmとの間で選ばれる。例えば、開口の第1列5のトラス部材の曲率半径である、第1曲率半径24、第2曲率半径25、第3曲率半径26は、それぞれ1226mm(第1画定側部19を有するトラスウェブ部材)、−304mm(第2画定側部20を有するトラスウェブ部材)および657mm(第3画定側部21を有するトラスコード部材)である。ここで、プラスの曲率半径は、開口8内から延在し、マイナスの曲率半径は、開口8外から延在している。開口8の第2列のトラスコード部材10の曲率半径は、−571mmである。トラスウェブ部材9に隣接する開口の第1列のトラスウェブ部材の曲率半径は、304mmである。開口の第2列の開口8の別のトラスウェブ部材は、−1245mmである。ここで、プラスの曲率半径は、開口8内から延在し、マイナスの曲率半径は、開口8外から延在している。
互いに交差する、画定側部19,20,21は、角16,22,23を囲んでいる。好ましくは、図4に示すように、トラスウェブ部材9のうちの1つおよび1組のトラスウェブ部材のトラスコード部材10およびトラスリング3の第1外面14で三角形開口8を形成するトラスコード部材が、三角形開口8の他の角より小さい三角形開口8の少なくとも1つの角16を画定している。しかしながら、これは本発明に必須ではなく、当業者によって適切であると見なされる開口8の他の形状も使用されうる。好ましくは、角16は、30°と70°との間、より好ましくは45°と55°との間、最も好ましくは46°と52°の間である。例えば、第2列の開口のうちの1つの開口の第1,第2および第3角は、それぞれ46.9°,67.5°および65.6°である。ここで、第2角は、2つのトラスウェブ部材9の間に形成され、第3角は、トラスコード部材10とトラスウェブ部材9との間に形成されている。例えば、第1列の開口のうちの1つの開口の第1,第2および第3角16,22,23は、それぞれ51.3°,55.3°および73.4°である。ここで、第2角は、2つのトラスウェブ部材9の間に形成され、第3角は、トラスコード部材10とトラスウェブ部材9との間に形成されている。
好ましくは、上記角16,22,23は、応力の積み重ねによるトラスウェブ部材料の割れ目の発生を回避するために丸められている。丸くなった角の曲率半径は、好ましくは10mmと15mmとの間、より好ましくは11mmと12mmとの間、最も好ましくは11.5mmである。
もし丸くなった角が存在しなければ画定側部が交差する点から測定されるトラス部材4の長さは、好ましくは50mmと200mmとの間、より好ましくは70mmと110mmとの間、最も好ましくは80mmと105mmとの間である。例えば、開口の第1列5の開口8のウェブ部材4の長さは、それぞれ101.4mm(第1画定側部19を備えるトラスウェブ部材)、81.4mm(第2画定側部20を備えるトラスウェブ部材)および102.9mm(第3画定側部21を備えるトラスコード部材)である。開口8の第2列のトラスコード部材10の長さは、85.8mmであり、開口の第1列の第2画定側部20を与えるトラスウェブ部材9に隣接した開口の第1列のトラスウェブ部材の長さは、81.4mmであり、開口の第2列の開口8の別のトラスウェブ部材の長さは、100mmである。
好ましくは、トラスウェブ部材の幅は、10mmと50mmとの間、より好ましくは20mmと40mmとの間、最も好ましくは25mmと30mmとの間で、例えば28mmである。
トラスウェブ部材4および開口8の寸法の異なるパラメーターは、所望のランド/シーレシオおよび/またはタイヤジオメトリの機能の中で選ばれている。
図1bは、上記第1および第2トラスリング3,17を備えるタイヤ1を示している。
この第1および第2トラスリング3,17は、それぞれ、タイヤ1の回転軸に沿った第1および第2長さを越えて延在している。
図1bは、タイヤ1の回転軸に沿った第3長さを越えて延在するディスク(disc)18、例えばゴムディスクをさらに備えることを示している。さらにディスク18は、トレッド部2上の乗り物を支持するためにタイヤ1の回転軸の周りのトレッド部2に沿って接触すると共に延在している。上記ディスク18は、2つのトラスリング3,17の間に挟まれている。
上記トラスリング3,17およびディスク18がタイヤ1の回転軸に沿って延在する長さ、つまりトラスリング幅およびディスク幅の長さは、タイヤ1の想定される特性に基づいて、当業者によって決定されうる。好ましくは、本発明に必須ではないが、上記トラスリング幅は、実質的に同一である。第1の実施例において、ディスク幅は、タイヤ1の回転軸に沿って測定されたタイヤ1の全幅の50%である。一方、トラスリングの幅は、それぞれ、タイヤ1の全幅の25%である。第2の実施例において、トラスリング幅およびディスク幅は、それぞれ、タイヤ1の全幅の3分の1である。
しかしながら、上記トラスリング3,17およびディスク18のそのような構成は、存在する場合、本発明に必須ではなく、他の構成が可能である。
例えば、タイヤ1において、2つのトラスリング3,17よりも多い、または少ないトラスリングが可能である。例えば、タイヤ1は、1つ,3つ,4つ,5つ,6つ,7つ,8つなどのトラスリングを備えうる。各トラスリングは、トラス部材材料を変えることにより、開口の形状、寸法を具体的に適合させることによって、動的および/または静的である特定の所望の特性に適合しうる。
例えば、タイヤ1において、1つのディスク18よりも多い、または少ないディスクが可能である。例えば、タイヤ1は、ゼロ、1つ,3つ,4つ,5つ,6つ,7つ,8つなどのトラスリングを備えうる。各ディスクは、ディスクの材料を変えるなどにより、動的および/または静的である特定の所望の特性に適合しうる。
さらに、全てのディスクが存在するとき、異なるディスクの位置、および少なくとも1つのトラスリング3は、タイヤ1の回転軸に沿って変化しうる。その結果、1つのトラスリングまたはディスクが、タイヤ1の外面などにおいて、2つのディスクの間、または2つのトラスリングの間のいずれかに配置されうる。
さらに、それぞれのトラスリング3のトラス部材4によって画定される開口8の位置は、特定の動的特性を得るように構成されうる。
図示しない第1実施形態では、上記タイヤは、1つのトラスリング3を備える。図示しない第2実施形態では、本発明に係るタイヤ1は、2つのトラスリング3,17を備え、このトラスリング幅は、好ましくは、それぞれタイヤの全幅の実質的に50%である。第3実施形態では、タイヤ1は、トラスリング3がその間に挟まれている2つのディスクを備えている。
1 タイヤ
2 トレッド部
3 トラスリング
4 トラス部材
5 第1円周コード
6 第2円周コード
7 トラスウェブ
8 トラスウェブ部材間の開口
9 トラスウェブ部材
10 トラスコード部材
11 第1対向側
12 第2対向側
13 ラグ
14 第1外面
15 第2外面
16 第1角
17 追加トラスリング
18 中間部
19 第1画定側部
20 第2画定側部
21 第3画定側部
22 第2角
23 第3角
24 第1曲率半径
25 第2曲率半径
26 第3曲率半径
27 第4曲率半径
28 第5曲率半径
29 第6曲率半径

Claims (15)

  1. ゴムトレッド部(2)を備えるタイヤ(1)であって、
    上記ゴムトレッド部(2)は、上記タイヤ(1)の周方向に延在すると共に、地面およびトラスリング(3)に接触するために設けられ、
    上記ゴムトレッド部(2)上の乗り物を支持するために上記ゴムトレッド部(2)に接触すると共に上記ゴムトレッド部(2)に沿って延在し、
    上記ゴムトレッド部(2)に対して同心円状に配置された2つの円周コード(5,6)と、この円周コード(5,6)と相互に連結するトラスウェブ(7)とを形成するトラス部材(4)からなり、
    トラスウェブ部材(9)の組がそれぞれのトラスコード部材(10)の両側から延在して、上記トラス部材(4)によって画定される隣接する三角形開口(8)のレイヤーが上記トラスリング(3)の第1外面(14)に形成されるように上記トラスリング(3)が設けられ、
    他の上記円周コード(6)に対して上記ゴムトレッド部(2)に最も近くに配置されている上記円周コード(5)のそれぞれのトラスコード部材(9)の対向側である第1対向側は、上記各第1対向側(11)がトレッドパターンのそれぞれのラグ(13)の真ん中の下に配置されるように、上記ゴムトレッド部(2)のトレッドパターンに対して配置されていることを特徴とするタイヤ(1)。
  2. 請求項1に記載のタイヤ(1)において、
    上記トラス部材の材料はゴムであることを特徴とするタイヤ(1)。
  3. 請求項1または2に記載のタイヤ(1)において、
    上記トラスリング(3)の外面におけるトラスウェブ部材(9)間の開口に対する上記トラスウェブ部材(9)のエリアの比率は、30/70と70/30との間で構成されていることを特徴とするタイヤ(1)。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    上記三角形開口(8)は、上記タイヤ(1)の回転軸に沿って上記トラスリング(3)の上記第1外面(14)に対向する上記トラスリングの第2外面(15)に向かって延在していることを特徴とするタイヤ(1)。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    上記三角形開口(8)を画定する上記トラス部材(4)は、荷重下で変形するとき、画定トラスコード部材(10)と画定トラスウェブ部材(9)の1つとをお互いに向かって曲がるように設けられていることを特徴とするタイヤ(1)。
  6. 請求項5に記載のタイヤ(1)において、
    荷重下の変形の間に、上記画定トラスウェブ部材(9)の1つは、上記トラスコード部材(10)に向かって曲がっていることを特徴とするタイヤ(1)。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    上記トラスウェブ部材(9)の1つと、1組の上記トラスウェブ部材の上記トラスコード部材(10)と、上記トラスリング(3)の上記第1外面(14)の上記三角形開口(8)を形成するトラスコード部材とは、上記三角形開口(8)の他の角より小さい上記三角形開口(8)の少なくとも1つの角(16)を画定されていることを特徴とするタイヤ(1)。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    上記トラス部材(4)は、ゴムを有すると共に4MPaから18MPaの間の縦弾性係数を有するトラス部材材料から作られていることを特徴とするタイヤ(1)。
  9. 請求項1から8のいずれか1つに記載のタイヤ(1)の中で、請求項7に従属しているタイヤ(1)において、
    上記角(16)は、30°と70°との間にあることを特徴とするタイヤ(1)。
  10. 請求項1から9のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    上記タイヤ(1)の回転軸から等距離である三角形開口の列の上記三角形開口(8)は、同一であることを特徴とするタイヤ(1)。
  11. 請求項1から10のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    上記トラス部材(4)の中間の上記三角形開口(8)は、上記トラスリング(3)の上記第1外面(14)から、上記トラスリング(3)の上記第2外面(15)に向かって狭くなっていることを特徴とするタイヤ(1)。
  12. 請求項11に記載のタイヤ(1)において、
    上記トラス部材(4)の中間の上記三角形開口(8)は、階段状に狭くなっていることを特徴とするタイヤ(1)。
  13. 請求項1から12のいずれか1つに記載のタイヤ(1)の中で、請求項4および11の少なくとも1つの請求項に従属しているタイヤ(1)において、
    上記トラスリング(3)の上記第1外面(14)における上記三角形開口(8)の横断面は、上記トラスリング(3)の上記第2外面(15)における円形横断面に徐々に変化していることを特徴とするタイヤ(1)。
  14. 請求項1から13のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    それぞれのトラスウェブ部材(9)は、上記トラスリング(3)の第1外面(14)において一定の幅を有していることを特徴とするタイヤ(1)。
  15. 請求項1から14のいずれか1つに記載のタイヤ(1)において、
    上記タイヤ(1)は、それぞれ第1および第2長さを越えて軸方向に延在する第1および第2の上記トラスリング(3,17)を備えていることを特徴とするタイヤ(1)。
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