JP6210478B2 - 水系組成物、水系塗料、塗膜、及び塗装製品 - Google Patents
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Description
〔1〕
重合体粒子(A)と、無機酸化物粒子(B)と、セルロース系増粘剤(C)と、を含有する水系組成物。
〔2〕
前記(A)成分として、水及び乳化剤の存在下で、ビニル単量体と加水分解性珪素化合物とを重合させて得られる重合体粒子を含有する、〔1〕に記載の水系組成物。
〔3〕
前記(B)成分が、二酸化珪素である、〔1〕又は〔2〕に記載の水系組成物。
〔4〕
前記(B)成分として、数平均粒子径が25〜100nmである粒子と、数平均粒子径が4〜8nmである粒子とを含有する、〔3〕に記載の水系組成物。
〔5〕
光触媒活性を有する無機酸化物粒子(D)を、更に含有する、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の水系組成物。
〔6〕
退色性色素(E)を、更に含有する、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の水系組成物。
〔7〕
フルオロカーボン界面活性剤(F)を、更に含有する、〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の水系組成物。
〔8〕
飽和炭化水素アルコール(G)を、更に含有する、〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の水系組成物。
〔9〕
〔1〕〜〔8〕のいずれか一項記載の水系組成物を含有する、水系塗料。
〔10〕
〔9〕に記載の水系塗料から得られる、塗膜。
〔11〕
基材と、
前記基材の表面の少なくとも一部に形成された、〔10〕に記載の塗膜と、
を含有する塗装製品。
〔12〕
前記基材が、有機基材である、〔11〕に記載の塗装製品。
重合体粒子(A)としては、乳化重合等の方法で得られた重合体粒子を用いることができる。具体的には、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合のいずれかの重合反応を水性媒体中で行うことにより得られる重合体粒子等が挙げられる。
SiWxRy ・・・(1)
(R’2SiO)m ・・・(2)
式中、R’は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、及びハロゲン原子で置換されている炭素数6〜20のアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1種を表す。mは2以上20以下の整数である。
3.00質量%であり、より好ましくは0.60〜2.50質量%である。水系組成物中の(A)成分の含有量を上記範囲とすることで、耐候性や耐汚染性が一層優れた塗膜を得ることができる。
無機酸化物粒子(B)は、光触媒活性を有しない無機酸化物の粒子である。ここでいう光触媒活性を有しないとは、光照射によって、酸化反応及び還元反応のいずれもが起こらないことをいう。
セルロース系増粘剤(C)としては、特に限定されず、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの変性物からなる群より選ばれる1種が挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの変性物からなる群より選ばれる1種が好ましく、ヒドロキシエチルセルロース及びこの変性物がより好ましい。また、これらのセルロース系増粘剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の水系組成物は、光触媒活性を有する無機酸化物(D)を更に含有することが好ましい。これにより、塗膜に光が照射されることで光触媒活性や親水性を発現させることができる。
本実施形態の水系組成物は、退色性色素(E)を更に含有することが好ましい。これにより、塗装忘れ、重複塗装、塗装むら等のトラブルを防ぐことができる。
本実施形態の水系組成物は、フルオロカーボン界面活性剤(F)を更に含有することが好ましい。これにより、本実施形態の水系組成物やこれを含む水系塗料を用いて塗装する際における、有機基材等への濡れ性が一層向上し、はじき等の外観上のトラブルも一層抑制することができる。さらには、塗膜の均一性も一層向上する。これらの理由としては定かではないが、(F)成分を含有することにより、水系組成物の表面著力を低下させることができるものと推測される(但し、本実施形態の作用はこれらに限定されない。)。
本実施形態の水系組成物は、飽和炭化水素アルコール(G)を更に含有することが好ましい。(G)成分を含有することにより、有機基材等への濡れ性が一層向上する傾向にある。さらには、水系組成物の低温での凍結を防ぐこともできる。
・顔料ディスパージョンの作製
分散剤(BASFジャパン社製、「Pig.Disperser MD20」)5.35g、アンモニア水0.50g、プロピレングリコール23.50g、水147.50g、酸化チタン(塩素法ルチル型酸化チタン;石原産業社製、「タイペークCR−97」、石原産業社製)333.50g、消泡剤(サンノプコ社製、「SNデフォーマー1310」)2.85gの配合物を、卓上サンドミル(カンペパピオ社製、バッチ式卓上サンドミル)にて20分間分散させ、顔料ディスパージョンを得た。
製造例1の重合体エマルジョン109.0gに2,2,4−トリメチル−1,3−ブタンジオールイソブチレート(チッソ社製、「CS−12」)10.0g、エチレングリコールモノブチルエーテル50質量部と水50質量部の混合液10.0g、上記で得た顔料ディスパージョン51.4g、増粘剤(旭電化工業社製、「アデカノールUH−438」)の10%水溶液0.5gを添加し、1時間混合してエナメル塗料を得た。
7cm×15cmの硫酸アルマイト板に上記で得たエナメル塗料を、ワイヤーコーターNo50を用いて塗装、温度23℃、相対湿度50%で48時間乾燥させ、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材を得た。得られた基材の光沢度は75であった。
試料2gをアルミ皿にとり、150℃で1時間加熱した。加熱前後の試料の質量を測定し、その差分から固形分量(質量%)を計算した。
ローディングインデックスが1.5〜3.0となるようイオン交換水を加えて希釈し、湿式粒度分析計(日機装社製、「マイクロトラックUPA−9230」)を用いて測定した。測定条件を以下に示す。
・ローディングインデックス;1.5〜3.0
・測定時間:60秒
・測定回数:3回
BM型粘度計(東機産業社製)を用いて測定した。測定条件を以下に示す。
・温度:23℃
・ローター:No1
・回転数:60rpm
エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材に、水系組成物の塗付量が0.05kg/m2又は0.025kg/m2の割合となるようにスプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%での条件下で10分間静置した後の液だれの度合いを、目視にて評価した。塗装外観(液だれ)は、以下の基準に準じて評価した。
○:ほとんど液だれが確認されなかった。
△:多少の液だれが確認された。
×:多くの液だれが確認された。
エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材に、水系組成物の塗付量が0.05kg/m2又は0.025kg/m2の割合となるようにスプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%の条件下で24時間静置した後のはじきの度合いを、目視にて評価した。塗装外観(はじき)は、以下の基準に準じて評価した。
○:ほとんどはじきが確認されなかった。
△:多少のはじきが確認された。
×:多くのはじきが確認された。
光沢計(BYKガードナー社製、「マイクロトリグロスμ」)を用いて、測定試料の60°光沢度を測定した。
エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材に、水系組成物の塗付量が0.05kg/m2又は0.025kg/m2の割合となるようにスプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%の条件下で24時間静置した後の60°光沢度を、光沢計(BYKガードナー社製、「マイクロトリグロスμ」)を用いて測定した。また、水系組成物を塗装する前の基材表面の60°光沢度も、光沢計を用いて予め測定した。そして、下記式に基づき、光沢保持率を算出した。光沢保持率の値が高い程、透明性に優れ、基材の意匠を損なわず良好であることを示す。
光沢保持率(%)=水系組成物塗装後の60°光沢度/水系組成物塗装前の60°光沢度×100
エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材に、水系組成物の塗付量が0.05kg/m2又は0.025kg/m2の割合となるようにスプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置し、試験板とした。スガ試験機社製、「サンシャインウェザーメーター」を使用して、この試験板の曝露試験(ブラックパネル温度63℃、降雨18分/2時間)を行った。曝露試験前後の60°光沢度を光沢計(BYKガードナー社製、「マイクロトリグロスμ」)を用いてそれぞれ測定した。そして、下記式に基づき、光沢保持率を算出した。光沢保持率の値が高い程、耐候性が良好であることを示す。なお、エナメル塗料を予め塗装した基材のみの60°光沢度は、95%であった。
光沢保持率(%)=曝露試験後の60°光沢度/曝露試験前の60°光沢度×100
エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材に、水系組成物の塗付量が0.05kg/m2又は0.025kg/m2の割合となるようにスプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間放置し、試験板とした。試験板を一般道路(トラック通行量500〜1000台/日程度)に面したフェンスに張り付けて6ヶ月間又は1年間静置した。静置後の試験板の汚染の度合いを、以下の基準に準じて目視で評価した。なお、エナメル塗料を予め塗装した基材のみで評価した結果は、6ヶ月間、1年間共に「×」の評価であった。
○:ほとんど汚れが確認されなかった。
△:多少の汚れが確認された。
×:多量の汚れが確認された。
エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材に、水系組成物の塗付量が0.05kg/m2又は0.025kg/m2の割合となるようにスプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置し、試験板とした。この試験板について、JIS R1703−2(ファインセラミックス−光触媒材料のセルフクリーニング性能試験方法−第2部:湿式分解性能)に準拠して試験を行い、色素分解活性指数を求めた。色素分解活性指数が高いほど、セルフクリーニング性が良好であることを示す。
重合体エマルジョンの合成
還流冷却器、滴下槽、温度計及び攪拌装置を有する反応器に、イオン交換水290g、反応性乳化剤(旭電化工業社製、「アデカリアソープSR−1025」;固形分量25質量%水溶液)8.0gを投入した後、攪拌しながら反応器中の温度を80℃に加温した。この反応器に、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液10gを投入した。その5分後に、メタクリル酸メチル25g、メタクリル酸シクロヘキシル50g、アクリル酸ブチル15g、メタクリル酸5g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10g、反応性乳化剤(旭電化工業社製、「アデカリアソープSR−1025」;固形分量25質量%水溶液)4.0g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液15g及びイオン交換水48gからなる乳化混合液を、滴下槽より40分かけて滴下した。滴下中は反応容器の温度を80℃に維持した。滴下終了後も反応器中の温度を80℃に維持して30分間攪拌を続けた。次に、メタクリル酸メチル109g、メタクリル酸シクロヘキシル160g、アクリル酸ブチル123g及びメタクリル酸8gの混合液と、反応性乳化剤(旭電化工業社製、「アデカリアソープSR−1025」;固形分量25質量%水溶液)16.0g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液60g及びイオン交換水192gからなる乳化混合液と、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1g、ジメチルジメトキシシラン20g及びメチルトリメトキシシラン20gからなる混合液とを、別々の滴下槽より、反応器中の温度を80℃に維持した状態で、160分かけて滴下した。さらに、滴下終了後も反応器中の温度を80℃に維持して2時間攪拌を続けた。室温まで冷却後、25%アンモニア水溶液を反応液に添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網で反応液を濾過して、重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの固形分量は44.5質量%であった。
重合体粒子(A−1)の水分散体の合成
還流冷却器、滴下槽、温度計及び攪拌装置を有する反応器に、イオン交換水500g、反応性乳化剤(旭電化工業社製、「アデカリアソープSR−1025」;固形分量25質量%水溶液)8.0g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液15gを投入した後、攪拌下で反応器中の温度を、80℃に加温した。この反応器中に、メタクリル酸メチル400g、メタクリル酸シクロヘキシル250g、アクリル酸n−ブチル300g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20g、メタクリル酸30g、反応性乳化剤(旭電化工業社製、「アデカリアソープSR−1025」;固形分量25質量%水溶液)40g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液50g、イオン交換水700gからなる乳化混合液を、反応器中の温度を80℃に維持した状態で約4時間かけて滴下した。滴下終了後も反応器中の温度を80℃に維持して2時間攪拌を続けた。室温まで冷却後、反応器中の反応液の水素イオン濃度を測定したところ、pH2.1であった。25%アンモニア水溶液を反応液に添加してpHを8に調整した後、100メッシュの金網で反応液を濾過した。さらに、イオン交換水で固形分量が10.0質量%となるように調整し、数平均粒子径が130nmの重合体粒子(A−1)の水分散体を得た。
重合体粒子(A−2)の水分散体の合成
還流冷却器、滴下槽、温度計及び攪拌装置を有する反応器に、イオン交換水609g、反応性乳化剤(花王社製、「ラテムルS−180A」)の25%水溶液10g、メタクリル酸シクロヘキシル26g、メタクリル酸n−ブチル8g、メタクリル酸メチル14g、アクリル酸n−ブチル2.5g、メタクリル酸0.8g、アクリル酸0.8g、アクリルアミド0.4gを投入した後、攪拌下で反応器中の温度を80℃に加温した。この反応器中に、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液5g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1g、メチルトリメトキシシラン68g、ジメチルジメトキシシラン27gを投入した。その後、重合開始による発熱が確認されてから、反応器中の温度を85℃に加温して30分間保持した。次に、反応器中の温度を80℃に降温・維持した状態で、イオン交換水45g、反応性乳化剤(花王社製、「ラテムルS−180A」)の25%水溶液10g、メタクリル酸シクロヘキシル26g、メタクリル酸n−ブチル8g、メタクリル酸メチル14g、アクリル酸n−ブチル2.5g、メタクリル酸0.8g、アクリル酸0.8g、アクリルアミド0.4g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液5gからなる乳化混合液と、メチルトリメトキシシラン46g、ジメチルジメトキシシラン18gからなる混合液とを、その反応器中へ別々の滴下槽から、30分かけて注入し、さらに80℃で2時間維持した。次に、反応器中の温度を80℃に維持した状態で、イオン交換水130g、反応性乳化剤(花王社製、「ラテムルS−180A」)の25%水溶液50g、メタクリル酸シクロヘキシル123g、メタクリル酸n−ブチル37g、メタクリル酸メチル4g、アクリル酸n−ブチル79g、メタクリル酸4g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液12gからなる乳化混合液と、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2g、メチルトリメトキシシラン170g、ジメチルジメトキシシラン68gからなる混合液とを、反応器中へ別々の滴下槽から、2時間かけて注入し、さらに80℃で1.5時間維持した。室温まで冷却後、反応器中の反応液の水素イオン濃度を測定したところ、pH2.8であった。次に、25%アンモニア水溶液を反応液に添加してpHを8に調整した後、100メッシュの金網で濾過した。さらに、イオン交換水で固形分量が10.0質量%となるように調整し、数平均粒子径が127nmの重合体粒子(A−2)の水分散体を得た。
重合体粒子(A−3)の水分散体の合成
還流冷却器、滴下槽、温度計及び攪拌装置を有する反応器に、イオン交換水880g、10質量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液10.0gを投入した後、攪拌下で反応器中の温度を80℃に加温した。この反応器中に、ジメチルジメトキシシラン83.4g、フェニルトリメトキシシラン73.0g、メチルトリメトキシシラン42.6gからなる混合液を、反応器中の温度を80℃に維持した状態で約2時間かけて同時に滴下した。その後、反応器中の温度を80℃に維持して30分攪拌を続けた。次に、10質量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液5.6gを投入した後、反応器中の温度を80℃に維持して2時間攪拌を続けた。次に、メタクリル酸メチル22.5g、アクリル酸n−ブチル11.2g、フェニルトリメトキシシラン12.3g、テトラエトキシシラン28.6g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.1gからなる混合液と、アクリル酸0.9g、反応性乳化剤(旭電化工業社製、「アデカリアソープSR−1025」;固形分量25質量%水溶液)1.5g、反応性乳化剤(第一工業製薬社製、「アクアロンKH−1025」;固形分量25質量%水溶液)0.8g、過硫酸アンモニウムの0.5質量%水溶液146.4g、イオン交換水256.4gからなる混合液とを、反応器中の温度を80℃に維持した状態で、約2時間かけて同時に滴下した。さらに、反応器中の温度を80℃に維持して約1時間攪拌を続けた後、室温まで冷却後、反応器中の液の水素イオン濃度を測定したところ、pH2.0であった。次に、25%アンモニア水溶液を反応液に添加してpHを8に調整した後、100メッシュの金網で濾過した。さらに、イオン交換水で固形分量が10.0質量%となるように調整し、数平均粒子径80nmの重合体粒子(A−3)の水分散体を得た。
重合体粒子(A−4)の水分散体の合成
還流冷却器、滴下槽、温度計及び攪拌装置を有する反応器に、イオン交換水560g、10質量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液10.0gを投入した後、攪拌下で反応器中の温度を80℃に加温した。この反応器中に、ジメチルジメトキシシラン125.9g、メチルトリメトキシシラン39.4gからなる混合液を、反応器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。その後、反応器中の温度を80℃に維持して30分攪拌を続けた。次に、10質量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液16.8gを投入した後、反応器中の温度を80℃に維持して2時間攪拌を続けた。フェニルトリメトキシシラン36.8g、テトラエトキシシラン28.6g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.1gからなる混合液と、アクリル酸0.9g、反応性乳化剤(旭電化工業社製、「アデカリアソープSR−1025」;固形分量25質量%水溶液)1.5g、反応性乳化剤(第一工業製薬社製、「アクアロンKH−1025」;固形分量25質量%水溶液)3.0g、過硫酸アンモニウムの0.5質量%水溶液146.4g、イオン交換水256.4gからなる混合液とを、反応器中の温度を80℃に維持した状態で、約2時間かけて同時に滴下した。滴下終了後も反応器中の温度を80℃に維持して、約1時間攪拌を続けた。室温まで冷却後、反応器中の反応液の水素イオン濃度を測定したところ、pH1.9であった。25%アンモニア水溶液を反応液に添加して液のpHを8に調整した後、100メッシュの金網で反応液を濾過した。さらに、イオン交換水で固形分量が10.0質量%となるように調整し、数平均粒子径が150nmの重合体粒子(A−4)の水分散体を得た。
光触媒活性を有する無機酸化物(D−1)の合成
シリカ修飾ルチル型酸化チタン
TiO2として200g/Lの濃度の四塩化チタン水溶液700mLと、Na2Oとして100g/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液を、反応液のpHを5〜9に維持しながら、添加した。その後、反応液のpHを7に調整した後、濾過し、濾液の導電率が100μS/cmとなるまで洗浄し、固形分量が28.3質量%である酸化チタン湿ケーキ1を得た。この酸化チタン湿ケーキ1は、ルチル型構造を有する微粒子を含有し、その1次粒子の数平均粒子径は8nmであった。
酸化チタン湿ケーキ1を純水で希釈して、1モル/Lのスラリーを調製した。このスラリー1Lを3Lのフラスコに仕込み、更に、酸化チタン/硝酸のモル比が1/1となるように1規定の硝酸を添加し、95℃に加熱し、2時間維持して、酸加熱処理を行った。酸加熱処理後のスラリーを室温まで冷却し、28%アンモニア水を用いてpH6.7に中和し、濾過した。その後、濾液の導電率が100μS/cmとなるまで洗浄し、固形分量が25質量%である酸化チタン湿ケーキ2を得た。
得られた酸化チタン湿ケーキ2に、10%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加して、リパルプし、その後、超音波洗浄機で3時間分散して、pH10.5、固形分量が10質量%のアルカリ性酸化チタンゾルを得た。このアルカリ性酸化チタンゾル2Lを3Lのフラスコに仕込み、70℃の温度に昇温し、SiO2として432g/Lの濃度のケイ酸ナトリウム水溶液69.4mLを添加し、その後90℃に昇温して1時間維持した後、10%の硫酸を添加してpHを6になるように調整して、表面が珪素の含水酸化物で表面処理された酸化チタンゾルを得た。
得られた酸化チタンゾルを室温まで冷却し、5.4Lの純水を添加し、脱塩濃縮装置を用いて、不純物の除去及び濃縮を行ない、pH7.3、固形分量が30質量%である導電率1.18mS/cmの中性ルチル型酸化チタンゾルを得た。この中性ルチル型酸化チタンゾルは、TiO2に対してSiO2基準で15質量%の珪素の含水酸化物を含有していた。このゾル中の酸化チタンの1次粒子の数平均粒子径は9nmであった。
光触媒活性を有する無機酸化物(D−2)の合成
シリカ修飾アナタース型酸化チタン
チタン鉱石を硫酸と反応させて得られた硫酸チタン溶液を、加熱加水分解することで、TiO2換算で30質量%の凝集メタチタン酸を含む水性スラリーとした。この水性スラリーにアンモニア水を添加してpHを7に中和し、その後濾過洗浄して硫酸イオンを除去して、脱水ケーキを得た。得られた脱水ケーキに硝酸を加えることで解膠処理して、アナタース型結晶構造を含む酸化チタン粒子(1次粒子の数平均粒子径7nm)からなるpH1.5の酸性酸化チタンゾルを得た。
得られた酸性酸化チタンゾルを純水で希釈して、TiO2換算濃度が200g/Lの酸化チタンゾル600mLとした後、70℃に昇温し、SiO2換算濃度が432g/Lのケイ酸ナトリウム水溶液20.8mLを20%硫酸と同時に添加した。その後、30分間静置した。次いで、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8に調整した後、2%硫酸水溶液でpHを6に調整し、濾過・洗浄を行い、湿ケーキを得た。この湿ケーキを純水中にリパルプした後、超音波分散して、中性域で安定な酸化チタンゾル(固形分量20.0質量%、pH7.5)を得た。この試料には、酸化チタン微粒子の表面に凝集シリカが多孔質の状態で被着しており、その含有量は、TiO2100質量部に対してSiO2換算で7質量部であった。
重合体粒子(A−1)の水分散体61.2g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」;固形分量20.0質量%)15.3gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−1)(信越化学工業社製、「メトローズ90SH−30000」)82.0gと、イオン交換水341.5gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−1)を得た。この水系組成物(H−1)の粘度は35mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cm基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−1)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−1)を得た。この試験板(I−1)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−1)の水分散体61.2gに替えて、重合体粒子(A−2)の水分散体61.2g(固形分量10.0質量%)を用いた以外は実施例1と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−2)を得た。この水系組成物(H−2)の粘度は30mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−2)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−2)を得た。この試験板(I−2)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−1)の水分散体61.2gに替えて、重合体粒子(A−3)の水分散体61.2g(固形分量10.0質量%)を用いた以外は実施例1と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−3)を得た。この水系組成物(H−3)の粘度は38mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−3)の塗付量が0.05kg/m2の割合となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−3)を得た。この試験板(I−3)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−1)(信越化学工業社製、「メトローズ90SH−30000」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20g、イオン交換水344.8gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−4)を得た。この水系組成物(H−4)の粘度は39mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−4)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−4)を得た。この試験板(I−4)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水344.8gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−5)を得た。この水系組成物(H−5)の粘度は30mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−5)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−5)を得た。この試験板(I−5)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水269.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−6)を得た。この水系組成物(H−6)の粘度は25mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−6)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−6)を得た。この試験板(I−6)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水57.3gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール37.5gを混合し攪拌することにより、固形分量4.0質量%の水系組成物(H−7)を得た。この水系組成物(H−7)の粘度は35mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−7)の塗付量が0.025kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−7)を得た。この試験板(I−7)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体30.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)30.0g)と、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水284.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−8)を得た。この水系組成物(H−8)の粘度は40mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−8)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−8)を得た。この試験板(I−8)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体70.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)10.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水264.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−9)を得た。この水系組成物(H−9)の粘度は20mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−9)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−9)を得た。この試験板(I−9)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体62.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.5gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)50.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水297.3gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−10)を得た。この水系組成物(H−10)の粘度は18mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−10)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−10)を得た。この試験板(I−10)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−3)(日産化学工業社製、「スノーテックスS」、固形分量30質量%)10.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水274.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−11)を得た。この水系組成物(H−11)の粘度は26mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−11)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−11)を得た。この試験板(I−11)の各種評価結果を表1に示す。
飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gに替えて飽和炭化水素アルコール(G−2)イソプロピルアルコール75.0gを用いた以外は、実施例6と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−12)を得た。この水系組成物(H−12)の粘度は33mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−12)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−12)を得た。この試験板(I−12)の各種評価結果を表1に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整した退色性色素(E−1)(保土ヶ谷化学工業社製、「アシッドレッド」)1.0gと、イオン交換水268.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−13)を得た。この水系組成物(H−13)の粘度は31mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−13)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−13)を得た。この試験板(I−13)の各種評価結果を表2に示す。
イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整した退色性色素(E−1)(保土ヶ谷化学工業社製、「アシッドレッド」)1.0gに替えてイオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整した退色性色素(E−2)(キシダ化学社製、「メチレンブルー」)1.0gを用いた以外は、実施例13と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−14)を得た。この水系組成物(H−14)の粘度は30mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−14)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−14)を得た。この試験板(I−14)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体60.0gに替えて重合体粒子(A−4)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)を用いた以外は実施例14と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−15)を得た。この水系組成物(H−15)の粘度は28mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−15)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−15)を得た。この試験板(I−15)の各種評価結果を表2に示す。
イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整した色素(E−2)(キシダ化学社製、「メチレンブルー」)1.0gに替えて、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整した色素(E−2)(キシダ化学社製、「メチレンブルー」)2.0gを用いた以外は実施例15と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−16)を得た。この水系組成物(H−16)の粘度は25mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−16)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−16)を得た。この試験板(I−16)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体60.6g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.2gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−3)(三昌社製、「NEOVISCO−MCRM50000S」)70.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水279.0gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−17)を得た。この水系組成物(H−17)の粘度は30mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−17)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−17)を得た。この試験板(I−17)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)10.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、光触媒活性を有する無機酸化物(D−1)3.3gと、イオン交換水271.5gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−18)を得た。この水系組成物(H−18)の粘度は26mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−18)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−18)を得た。この試験板(I−18)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)7.5gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、光触媒活性を有する無機酸化物(D−1)5.0gと、イオン交換水272.3gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−19)を得た。この水系組成物(H−19)の粘度は20mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−19)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−19)を得た。この試験板(I−19)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体60.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)10.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、光触媒活性を有する無機酸化物(D−2)5.0gと、イオン交換水269.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−20)を得た。この水系組成物(H−20)の粘度は25mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−20)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−20)を得た。この試験板(I−20)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体30.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)22.5gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、光触媒活性を有する無機酸化物(D−1)5.0gと、イオン交換水287.3gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−21)を得た。この水系組成物(H−21)の粘度は25mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−21)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−21)を得た。この試験板(I−21)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体30.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径4nmの水分散コロイダルシリカ(B−1)(日産化学工業社製、「スノーテックスOXS」、固形分量10質量%)20.0gと、数平均粒子径22nmの水分散コロイダルシリカ(B−4)(日産化学工業社製、「スノーテックスOL」、固形分量20.0質量%)12.5gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、光触媒活性を有する無機酸化物(D−1)5.0gと、イオン交換水277.3gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−22)を得た。この水系組成物(H−22)の粘度は25mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−22)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−22)を得た。この試験板(I−22)の各種評価結果を表2に示す。
数平均粒子径22nmの水分散コロイダルシリカ(B−4)(日産化学工業社製、「スノーテックスOL」、固形分量20.0質量%)12.5gに替えて、数平均粒子径90nmの水分散コロイダルシリカ(B−5)(日産化学工業社製、「スノーテックスOYL」、固形分量20.0質量%)を用いた以外は、実施例22と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−23)を得た。この水系組成物(H−23)の粘度は20mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−23)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間乾燥させ、基材上に塗膜が形成された試験板(I−23)を得た。この試験板(I−23)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体30.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径4nmの水分散コロイダルシリカ(B−1)(日産化学工業社製、「スノーテックスOXS」、固形分量10質量%)36.0gと、数平均粒子径90nmの水分散コロイダルシリカ(B−5)(日産化学工業社製、「スノーテックスOYL」、固形分量20.0質量%)4.5gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、光触媒活性を有する無機酸化物(D−1)5.0gと、イオン交換水269.3gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−24)を得た。この水系組成物(H−24)の粘度は30mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−24)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−24)を得た。この試験板(I−24)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−4)の水分散体30.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径4nmの水分散コロイダルシリカ(B−1)(日産化学工業社製、「スノーテックスOXS」、固形分量10質量%)9.0gと、数平均粒子径90nmの水分散コロイダルシリカ(B−5)(日産化学工業社製、「スノーテックスOYL」、固形分量20.0質量%)18.0gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、光触媒活性を有する無機酸化物(D−1)5.0gと、イオン交換水282.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−25)を得た。この水系組成物(H−25)の粘度は18mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−25)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−25)を得た。この試験板(I−25)の各種評価結果を表2に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体66.0g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)16.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水342.8gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−26)を得た。この水系組成物(H−26)の粘度は3mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−26)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−26)を得た。この試験板(I−26)の各種評価結果を表3に示す。
イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したセルロース系増粘剤(C−2)(ダイセルファインケム社製、「HECダイセルSP900」)80.0gに替えてイオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したキサンタンガム系増粘剤(C´−1)(CP Kelco A Huber Company社製、「KELZAN ST」)80.0gを用いた以外は実施例6と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−27)を得た。この水系組成物(H−27)の粘度150mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−27)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間乾燥させ、基材上に塗膜が形成された試験板(I−27)を得た。この試験板(I−27)の各種評価結果を表3に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体63.3g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.9gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したキサンタンガム系増粘剤(C´−1)(CP Kelco A Huber Company社製、「KELZAN ST」)30.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水315.6gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−28)を得た。この水系組成物(H−28)の粘度は25mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−28)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−28)を得た。この試験板(I−28)の各種評価結果を表3に示す。
イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したキサンタンガム系増粘剤(C´−1)(CP Kelco A Huber Company社製、「KELZAN ST」)30.0gに替えてイオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したダイユータンガム系増粘剤(C´−2)(CP Kelco A Huber Company社製、「KELCO−CRETE DG」)30.0gを用いた以外は比較例3と同様にして、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−29)を得た。この水系組成物(H−29)の粘度30mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−29)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−29)を得た。この試験板(I−29)の各種評価結果を表3に示す。
重合体粒子(A−3)の水分散体61.4g(固形分量10.0質量%)に、数平均粒子径8nmの水分散コロイダルシリカ(B−2)(日産化学工業社製、「スノーテックスOS」、固形分量20.0質量%)15.3gと、イオン交換水により固形分量を1.0質量%に調整したビニルエーテル系増粘剤(C´−3)(アイエスピー・ジャパン社製、「STABILEZE QM」)60.0gと、フルオロカーボン界面活性剤(F−1)(DIC社製、「メガファックF−444」)0.20gと、イオン交換水288.1gと、飽和炭化水素アルコール(G−1)エタノール75.0gを混合し攪拌することにより、固形分量2.0質量%の水系組成物(H−30)を得た。この水系組成物(H−30)の粘度は25mPa・sであった。
次に、エナメル塗料を予め塗装した7cm×15cmの基材の片面(エナメル塗料を予め塗装した面)に、水系組成物(H−30)の塗付量が0.05kg/m2となるように、スプレーを用いて塗装した。塗装した基材を垂直に保ち、温度23℃、相対湿度50%で24時間静置して、基材上に塗膜が形成された試験板(I−30)を得た。この試験板(I−30)の各種評価結果を表3に示す。
Claims (11)
- 重合体粒子(A)と、光触媒活性を有しない無機酸化物粒子(B)と、セルロース系増粘剤(C)と、を含有する水系組成物であって、前記セルロース系増粘剤(C)がヒドロキシエチルセルロースであり、水系組成物中の固形分の含有量が0.5〜10質量%である、水系組成物であって、
前記(B)成分として、数平均粒子径が25〜100nmである粒子と、数平均粒子径が4〜8nmである粒子とを含有する、水系組成物。 - 前記ヒドロキシエチルセルロースの重量平均分子量が70万〜200万である、請求項1に記載の水系組成物。
- 前記(B)成分が、二酸化珪素である、請求項1又は2に記載の水系組成物。
- 光触媒活性を有する無機酸化物粒子(D)を、更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水系組成物。
- 退色性色素(E)を、更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水系組成物。
- フルオロカーボン界面活性剤(F)を、更に含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水系組成物。
- 飽和炭化水素アルコール(G)を、更に含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水系組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項記載の水系組成物を含有する、水系塗料。
- 請求項8に記載の水系塗料から得られる、塗膜。
- 基材と、
前記基材の表面の少なくとも一部に形成された、請求項9に記載の塗膜と、
を含有する塗装製品。 - 前記基材が、有機基材である、請求項10に記載の塗装製品。
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