JP6206390B2 - 車載機器の配設構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車載機器の配設構造に関するものであり、より詳しくは、車両に衝突事故が発生したときに車外のサービスセンタに緊急通報を行う緊急通報装置の配設構造に関するものである。
車両の中には、特許文献1に示すように、衝突事故が発生したときに車外のサービスセンタに緊急通報を行う緊急通報装置を搭載したものがある。また、特許文献2には、車両の衝突対応として好ましい位置となる左右のシート間に、車載機器を配設することが開示されている。
特開2008−213714号公報 特開2009−234379号公報
前述した緊急通報装置は、車両の全方向からの衝突時でも作動することが望まれるものである。このような観点から、特許文献2に示すように、左右のシート間に配設されるセンターコンソール内に、緊急通報装置を配設することが考えられる。しかしながら、センターコンソール内には、例えば後席用の空調ユニットや他の車載機器を配設する関係上、緊急通報装置をさらに配設する余裕スペースを確保できない場合が生じる。
一方、緊急通報装置用の電話アンテナ、GPSアンテナ、マイク、スピーカ等の付属機器類は、それぞれ、エンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルの後方(例えばインストルメントパネル内)に配設されることが多い。このため、上記電話アンテナ等の付属機器類との接続を簡単に行えることや衝突対応の観点から、緊急通報装置を、車室前部に配設することが考えられる。しかしながら、この場合は、車両の側突時や前突時にダッシュパネルが後方へと変位することから、この前突時に緊急通報装置を効果的に保護することが望まれることになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、車室前部に配設された緊急通報装置を車両側突時や前突時において効果的に保護できるようにした車載機器の配設構造を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
車両に衝突事故が発生したときに、車外のサービスセンタに緊急通報を行う緊急通報装置を備えた車載機器の配設構造であって、
インストルメントパネルを支持するインパネ支持部材が、車室前部において車幅方向に延びるビーム部材と、車幅方向中央部において該ビーム部材と車体フロアとを連結するセンターステーと、を有し、
前記緊急通報装置が、少なくとも前記センターステーに対して第1固定部でもって固定された状態でもって、前記インパネ支持部材に固定され、
前記インパネ支持部材が、前記センターステーと車幅方向に間隔をあけて前記ビーム部材に固定された補助ステーを有し、
前記緊急通報装置が、前記補助ステーに対して第2固定部でもって固定されている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、緊急通報装置を、車室前部のうち車幅方向中央部に配設するとことにより、車両の側突時に緊急通報装置を効果的に保護することができる。また、車両の前突時においても、緊急通報装置が剛性が高くて変形しにくいセンターステーに固定してあるので、この場合も緊急通報装置を効果的に保護することができる。以上に加えて、既存のインパネ支持部材を有効に利用して、緊急通報装置の固定を行うことができる。
さらに、緊急通報装置を、センターステーの側方に位置される補助ステーにも固定して、緊急通報装置の保護をより十分に保護する上で好ましいものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
車両衝突時の大きな外力を受けたときに、前記第2固定部が前記第1固定部に比して容易に固定解除されるように設定されている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、車両の衝突時に大きな外力を受けた際には、第2固定部での固定が容易に解除されるようにして、緊急通報装置に対して大きな外力が直接的に作用してしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
前記第2固定部を構成する取付孔がスリット状とされている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、大きな外力を受けたときに容易に固定解除させるための構成を、取付孔をスリット状にするという簡単な手法によって得ることができる。
前記第1固定部を構成する取付孔がスリット状とされている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、衝突時の大きな外力を受けた際には、第1固定部の固定をも容易に解除されるようにして、緊急通報装置に大きな外力が直接的に作用してしまう事態をより効果的に防止する上で好ましいものとなる。また、大きな外力を受けたときに容易に固定解除させるための構成を、取付孔をスリット状にするという簡単な手法によって得ることができる。
前記緊急通報装置は、側面視において、前記センターステーと重複する位置に配設されている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、特に車両の側突時において、剛性の高いセンターステーによって緊急通報装置を効果的に保護する上で好ましいものとなる。
本発明によれば、車室前部に配設された緊急通報装置を、車両の前突時や側突時において効果的に保護することができる。
本発明が適用された車両のインストルメントパネル部分を示す斜視図。 緊急通報装置と保護部材との分解斜視図。 緊急通報装置と保護部材との組立体を斜め後方から見た斜視図。 緊急通報装置と保護部材との組立体を斜め前方から見た斜視図。 緊急通報装置と保護部材との組立体を後方から見た背面図。 緊急通報装置と保護部材との組立体を前方から見た正面図。 図5を上方から見た上面図。 図5を下方から見た下面図。 図5を右方から見た右側面図。 図7のX10−X10線相当断面図。 緊急通報装置を、そのバックアップ電源および連結部材と共に保護部材の下方から取外した直後の状態を示す斜視図。 緊急通報装置を含む組立体の車室前部での配設状態を示す側面断面図。 図12の状態から、センターコンソールおよびインストルメントパネルの表皮部材のうち下側部分を取外した状態を示すもので、車室後方から見た図。 緊急通報装置を含む組立体をインパネ支持部材に取付けた状態を示すもので、車室後方から見た正面図。 図14を上方から見た上面図。 図14を車両前方から見た前面図。 図14を左方から見た左側面図。 図14を左方から見た右側面図。 空調ユニットにおけるケースの分割状態を示す正面図。 空調ユニットの分割ケース同士の位置決め部分を側方から見た図。 図20の位置決め部分の斜視図。 空調ユニットの分割ケース同士の係合部分を側方から見た図。 図22の係合部分の斜視図。
図1において、1はインストルメントパネルであり、実施形態では左ハンドル用とされている。図1中、2はセンターコンソールであり、実施形態では、前後方向に細長く延びる本体部2Aと、該本体部2Aの前部上面に固定されたアッパ部2Bとからなる。アッパ部2B部分に、シフトレバー(セレクトレバー)3が位置されている。そして、アッパ部2Bの前部は、後方に向けて開口された小物入れのための凹部4とされている。また、本体部2Aの後部上面には、開閉式のアームレスト部5が構成されている。
インストルメントパネル1内の後部には、その車幅方向中央部において、後述する緊急通報装置(の制御ユニット)10が配設されている。また、インストルメントパネル1内には、それぞれ緊急通報装置10に接続される付属機器類としての電話アンテナ11、衛星受信アンテナ12、スピーカ13が配設されている。緊急通報装置10の付属機器類としては、上記の他、車室内天井のうちバックミラー付近においてマイク(図示略)が設けられている。車両の衝突事故が発生した際には、緊急通報装置10が衝突の検知信号を受信して、自動的に車外のサービスセンタに通報して、自車両の位置をサービスセンタに報知すると共に、乗員とサービスセンタとの間で通信(通話)を行えるようになっている。
インストルメントパネル1には、緊急通報装置10の付属機器類以外に、オーディオ用のスピーカ21〜25が装備されると共に、ナビゲーション装置用のGPSアンテナ26等が装備されている。
次に、図2〜図11を参照しつつ、緊急通報装置10とこれに一体化された部材との組立体(セット体)Sについて説明する。まず、緊急通報装置10には、その前面側(車両前方側)において、バックアップ電電BDを一体的に有している。すなわち、緊急通報装置10は、バッテリ電源からの給電によって作動されるが、車両の衝突時にバッテリ電電が期待できないときは、バックアップ電源BDからの給電によって、その作動が確保されるようになっている。
バックアップ電源BDが一体化された緊急通報装置10は、その上方と下方とを除く周囲が、保護部材30によって囲まれている。この保護部材30は、前側部材31と後側部材32との2分割構成とされている。すなわち、前側部材31は、鉄板等の金属板によりほぼ平板状に形成されて、緊急通報装置10の前側を覆うように配設される。前側部材31の面積は、緊急通報装置10の面積よりも十分大きくされて、前側部材31の面積範囲内に緊急通報装置10が位置されるようになっている。
前側部材31の前面には、凸部34が前方へ向けて突出形成されている。具体的には、例えば鉄板等からなる断面L字状のアングル材を前側部材31の前面に固定することにより、このアングル材の長く伸びる端縁が、直線状の凸部34として形成されている。アングル材は、実施形態では縦2個、横2個の合計4個設けられて、前方へ突出する4つの直線状の凸部34によって、略四角形の枠形状を描くようにされている。この凸部34は、前側部材31の前方に配置される後述する空調ユニットが後退変位したときに、当該空調ユニットを破損(破壊)するためのものとなっている。したがって、複数の直線状の凸部34によって描かれる形状としては、例えば略三角形の枠形状である等、他の多角形の枠形状を描くものであってもよく、あるいは、個々の取付部34が、直線状ではなく、曲線状であったり、先端が丸や角形の突起状にする等、適宜の形状とすることができる。また、突部34は、スタッドボルトやブラケット等、適宜の部材を利用して構成することができる。
上記後側部材32は、鉄板等の金属板を曲げ加工することにより形成されて、緊急通報装置10の後面側を覆う後面部32aと、後面部32aの左右端部から前方へ向けて略90度折曲されてなる左右一対の側面部32bとを有する。後側部材32の面積は、緊急通報装置10の面積よりも十分大きくされて、後側部材32の面積範囲内に緊急通報装置10が位置されるようになっている。また、左右一対の側面部32b間の間隔は、緊急通報装置10の左右方向(車幅方向)長さよりも十分に大きくなるように設定されている。
緊急通報装置10の後面側には、例えば鉄板等の金属板を打ち抜き加工することにより構成された環状の連結部材35が、固定具としてのねじ41によって固定されている(ねじ41は、連結部材35の4隅に設けられて、合計4個あり)。この連結部材35に対して、後側部材32の後面部32aが、左右一対のねじ42によって後方側から固定されている。
緊急通報装置10と連結部材35とを固定するねじ41の頭部は、後方へ突出する凸部となっている。このねじ41の頭部(凸部)に対応して、後側部材32の後面部32aには、ねじ41の頭部が嵌合される嵌合孔32cが形成されている。すなわち、ねじ41の頭部を嵌合孔32cに嵌合させて、連結部材35(つまり緊急通報装置10)と後側部材32との位置決めが行われた状態で、ねじ42によって後側部材32と連結部材35とが固定されるようになっている。
後側部材32の各側面部32bの先端部には、車幅方向外方側に向けて延びるフランジ部32dが形成され、このフランジ部32dが、前側部材31の後面に着座された状態で、ねじ43によって後方から固定されている。左右一対のフランジ部32dのうち、一方のフランジ部32dには、後述する車体側への取付部位となるねじ孔32eが形成されている。また、他方のフランジ部32dには、外部に開口された(車幅方向外側に向けて開口された)車体への取付部位となる切欠式の取付孔32fが形成されている。
図3〜図10では、バックアップ電源BDを含む緊急通報装置10が、保護部材30(の前側部材31、後側部材32)と連結部材35とに対して一体化された組立体(セット体)Sとしての状態が示される。この組立体Sの状態では、緊急通報装置10と前側部材31との間には、前後方向に隙間が形成される(例えば、図7、図8、図10参照)。また、後側部材32の左右一対の側面部32bは、緊急通報装置10の側面に対して大きく間隔をあけた状態とされる。そして、保護部材30の下方への開口部30aは、緊急通報装置10をそのバックアップ電源BDと共に挿通(出し入れ)可能な大きさとされている。
図9、図10に示すように、前側部材31の下端部は下方に向かうにつれて前側に位置するように若干傾斜される一方、後側部材32の下端部は大きく後方へオフセットされるように形成されて、上記開口部30aの前後方向開口幅が十分大きくなるように設定されている(緊急通報装置10と連結部材35との一体化物が容易に出し入れできるような設定)。勿論、緊急通報装置10と連結部材35との一体化物が保護部材30から出し入れできるようにするため、後側部材32と連結部材35とを固定するねじ42の位置が、前側部材31と後側部材32とを固定するねじ43や、保護部材30を車体へ取付けるための取付孔32e、32fの位置よりも車幅方向内方側に位置するように設定されている(出し入れされる緊急通報装置10と連結部材35との一体化物が、ねじ43や取付孔32e、32fに挿通されるねじと干渉しないようにされる)。
ここで、前側部材31と後側部材(の後面部32a)との前後方向間隔が小さくなるのを防止するため、ストッパ部材45が設けられている。このストッパ部材45は、実施形態では、後面部32aにナット46によって固定されたボルトによって構成してある。後面部32aに固定されたストッパ部材45は前方へ延びて、その先端が前側部材31の後面直近に位置されている。これにより、前側部材31に対して後方への外力が作用したときに、前側部材31が緊急通報装置10に接近、当接するのが防止される。なお、ボルト以外の部材を利用してストッパ部材45を構成することもでき、このようなストッパ部材45を、緊急通報装置10を囲むように複数設けておくこともできる。上記ストッパ部材45は、緊急通報装置10の下方位置で、かつ緊急通報装置10の下面に臨む位置に設けられている。
組立体Sの状態で、ストッパ部材45を後方から取外し、ねじ42を後方から取外すことにより、緊急通報装置10が、そのバックアップ電源BDおよび連結部材35と共に、保護部材30の下方(の開口部)から取外すことができる(図11参照)。
組立体Sの状態で、緊急通報装置10の接続部15〜17(図8、図11参照)が、下方を向くようにされる。この接続部15〜17は、バッテリからの給電用ハーネスの接続や、前述した付属機器類11〜13等が接続される。保護部材30の下方への開口部を通して、接続部15〜17に対する各種の接続用ハーネス類の接続(取り回し)が容易となる。
次に、図12〜図18を参照しつつ、緊急通報装置10を含む組立体Sの車体への組付例について説明する。まず、図12、図13において、50は、上下方向に延びてエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルである。ダッシュパネル50は、ダッシュパネルロア51とダッシュパネルアッパ52とによって構成されている。このダッシュパネル50の下端部には、前後方向に延びるフロアパネル53が接合されている。そして、フロアパネル53の車幅方向中央部には、上方へ向けて膨出されると共に前後方向に長く伸びるトンネル部53aが形成されている。このトンネル部53a(の前側部分)を上方から覆うようにして、前述したセンターコンソール2が取付けられる。
ダッシュパネル50の後方には、インストルメントパネル1内において、空調ユニット60が配設されている。図13に示すように、空調ユニット60は、既知のように、その外殻を構成するケース61内に配風路(空調風が流れる通路)62を有して、この配風路62内の所定位置に、エバポレータ63、ヒータコア64が配設されている。ケース61には、適宜の位置に、空調風の排出路65、66、67が形成されている。排出路65は、デフロスタ用であり、排出路66は、インストルメントパネル1の車幅方向中央部と左右端部に位置される空調風吹出口に連なるものであり、排出路67は、左右の足下吹出用である。特に、左右の足下吹出用となる短い排出路67は、空調ユニット60のうち、後下部に位置されている。なお、上記各排出路65、66、67は、配風路62の一部(末端部)を構成するものである。
インストルメントパネル1内には、空調ユニット60の直上方位置において、車幅方向に延びる強度部材としてのインパネ支持部材(ステアリング支持部材と呼ばれることもある)70におけるビーム部材71が配設されている。このビーム部材71は、例えば鉄系のパイプ材によって構成されて、左右一対のヒンジピラー(図示略)同士を接続している。
インパネ支持部材70は、ビーム部材71の車幅方向中央部付近にその一端部が接合されたセンターステー72と補助ステー73とを有する。センターステー72は、連結ステー74を介して、トンネル部53aの一側面部に連結されるものである(図13、図14参照)。
組立体Sは、センターステー72と補助ステー73とに対して固定される。すなわち、保護部材30の車幅方向一端部が、その後側部材32に形成された取付孔32eに挿通されたねじ75によって、センターステー72に固定される。また、保護部材30の車幅方向他端部が、その後側部材32に形成された取付孔32fに挿通されたねじ76によって、補助ステー73に固定される。取付孔32fは、車幅方向外側に向けて開口された切欠形状として形成されているので、大きな外力を受けたときに容易に取付け解除(連結解除)されやすいものとなっている。
各ステー72、73に組立体Sを取付けた状態において、側面視において、センターステー72と組立体Sとが重なるようにされる(図17、図18参照)。
各ステー72、73に対して取付けられた組立体Sは、空調ユニット60の後方に位置するようにして、インストルメントパネル1内に配設される。より具体的には、組立体Sは、空調ユニット60のうち、排出路67の直後方で、かつセンターコンソール2(のアッパ部材2A)における凹部4の直前方に位置するように配設される。そして、組立体Sと凹部4との間には、インストルメントパネル1におけるインパネコア1Aの下端部が位置されている。なお、インストルメントパネル1は、既知のように、インパネコア1Aの表面に弾性部材や加飾部材等の表皮部材1Bを取付けたものとなっている(例えば嵌合形式による着脱自在な取付け)。そして、表皮部材1Bは、車幅方向や前後方向(上下方向)に複数に分割されて、所望位置にある表皮部材1Bを部分的にインパネコア1Aから取外すことが可能となっている。
図13は、インパネコア1Aから、下側の表皮部材1Bを取外すと共に、センターコンソール2を取外した状態が示される。インパネコア1Aのうち、組立体Sを後方から覆う部分には、組立体Sのねじ42に対応した位置において、2カ所のサービスホール1aが形成されている。このサービスホール1aを通して回転工具を挿入して、ねじ42を緩めることにより、緊急通報装置10の保護部材30に対する連結(取付け)が解除される。また、ストッパ部材45は、インパネコア1Aに覆われることなく後方に露出しているので、このストッパ部材45を後方から取外すことができる。
上記のように、図13の状態で、ねじ42を取外し、かつストッパ部材45を取外すことにより、緊急通報装置10をそのバックアップ電源BDおよび連結部材35と共に外部に取り出すことができる。取り出された緊急通報装置10は、そのバックアップ電源BDが交換されて、再び組立体Sに一体化される。このような緊急通報装置10の取外しは、少なくともバックアップ電源BDの有効期限((例えば5年)が到来した際に行われる。なお、図13に示すようなサービスホール1aおよびストッパ部材45がそれぞれ後方へ露出した状態は、表皮部材1Bをインパネコア1Aから取外すことなく、センターコンソール2のアッパ部材2Bのみを取外すことにより得ることができる。
組立体Sを保護部材10に再組付する際には、緊急通報装置10をこれに一体化されている連結部材35と共に、保護部材10の下方開口部からその内方側へ挿入して行われる。そして、連結部材35における凸部としてのねじ41を、保護部材10(における後側部材32)に形成された嵌合孔32cに嵌合させることにより連結部材35(つまり緊急通報装置10)と保護部材10とが位置決めされた状態で、ねじ42による固定とストッパ部材45の取付けとが行われる。
次に、空調ユニット60のケース61について、図19〜図23を参照しつつ説明する。まず、ケース61は、車幅方向において複数(実施形態では3個)に分割された分割ケース61A〜61Cを組み付けることにより構成されており、その分割線(連結線)を符号α1とα2で示す。図13に示すように、空調ユニット60の分割線α1、α2のうち少なくとも1つが、組立体Sの前方に位置される(車両の前方から見たときに、分割線α1、α2の少なくとも1つが、組立体Sと重なる)。
分割ケース61Aと61Bとの結合、および分割ケース61Bと61Cとの結合は、その周方向複数カ所(例えば2〜3カ所)に設定された位置決め部K1において位置決めされた状態で、周方向多数カ所に設定された係合部K2において係止されることにより行われる。
位置決め部K1の詳細について、分割ケース61Aと61Bとを結合する場合を例にして具体的に説明する(分割ケース61Bと61Cとの結合の場合も同じ)。まず、図20、図21に示すように、2つの分割ケース61Aと61Bとの一方(実施形態では61B)に位置決め突起部61aが形成される一方、他方(実施形態では61A)に、位置決め突起部61aががたつきなく嵌合される位置決め孔61bが形成されている。位置決め突起部61aを位置決め孔61bに嵌合させることにより、分割ケース61Aと61Bとの位置決めが行われる。
次に、係合部K2の詳細について、分割ケース61Aと61Bとを結合する場合を例にして具体的に説明する(分割ケース61Bと61Cとの係合の場合も同じ)。まず、図22、図23に示すように、結合される分割ケース61Aと61Bとの一方(実施形態では61A)に周方向に間隔をあけて、径方向外方側に向けて突出する多数の係止突起部61cが形成される。他方の分割ケース(実施形態では61B)には、係止突起部61cに係合される係止孔部61dが多数形成されている。係止孔部61dは、周囲が閉じられた形状として形成されている。係止突起部61cに係止孔部61dを嵌合、係止させることにより、2つの分割ケース61Aと61Bとは、車幅方向にしっかりと結合されることになる。勿論、係止突起部61cに対する係止孔部61dの係合(嵌合、係止)は、位置決め突起部61aを位置決め孔61bに嵌合させつつ行われる。
以上のような構成において、組立体Sが図12に示すように車両に組み付けられた状態では、組立体Sが、剛性の優れたセンターステー72や補助ステー73に取付けられているので、しっかりとした取付状態が確保される。例えばバックアップ電源BDの交換等のために緊急通報装置10を車体から取外すときは、センターコンソール2を取外してストッパ部材45とサービスホール1aとが露出した状態とすればよい。この後の緊急通報装置10と連結部材35との一体化物の車体からの取外し、および車体への再組付は、前述した手順で行えばよい。
次に、車両の前突時に、ダッシュパネル50が後退動する場合を考える。このとき、ダッシュパネル50と組立体Sとの間には、空洞となる配風路62を有する空調ユニット60が位置されているので、空調ユニット60(の配風路62)が潰れて、組立体S内の緊急通報装置10に前方からの大きな外力が作用することが極力防止あるいは抑制される。特に、組立体Sの前方には、空調ユニット60のうち空洞となって潰れ変形しやすい排出路67が位置されるので、空調ユニット60による緊急通報装置10の破損がより効果的に防止あるいは抑制される。以上に加えて、空調ユニット60から組立体Sに前方からの外力が作用したときは、保護部材30(の前側部材31)による保護作用によって、緊急通報装置10に対して直接的に大きな外力が作用してしまうことが防止あるいは抑制される。
後退動する空調ユニット60が保護部材30の前側部材31に当接された際には、前側部材31の前面に形成された凸部34が、空調ユニット60のケース61を積極的に破損させて(細かく分断させて)、空調ユニット60から緊急通報装置10に対して大きな外力が作用してしまうことが防止あるいは抑制されることになる。特に、凸部34によって、空調ユニット60のケース61をその分割線α1、α2を境に分断して、緊急通報装置10に対して大きな外力が作用することの防止あるいは抑制効果が高められる。また、組立体Sの前方に上記ケース61の係合部K2が位置されることにより、係合部K2は、組立体Sに当接した際に係合解除されて、緊急通報装置10に対して大きな外力が作用することがより一層効果的に防止あるいは抑制される。
保護部材30における前側部材31と緊急通報装置10との間には、前後方向に隙間が形成されているので、この隙間形成によっても、上記前側部材31を介して緊急通報装置10に大きな外力が作用すること防止あるいは抑制される。
組立体Sの直後方は、小物入れとなる空洞の凹部4とされているので、組立体Sが後退動されても、凹部4が潰れ変形されて、緊急通報装置10が損傷されてしまうことが防止あるいは抑制される。また、緊急通報装置10の後方には、保護部材の一部を構成する後側部材32が存在するので、組立体Sの後方に配設された例えばシフトレバー3のような剛体物からの保護も効果的に図られることになる。なお、緊急通報装置10は、保護部材30によりその前方および後方共に保護されているので、仮に組立体Sが空調ユニット60とシフトレバー3とに挟まれても、緊急通報装置10そのものが損傷されてしまう事態が防止あるいは抑制される。
凹部4を潰れ変形させた状態から、さらに組立体Sを後退動させる大きな外力を受けた際には、切欠状の取付孔32fとねじ76を利用しての弱い取付部位とされている補助ステー73に対する取付部位での連結が解除される一方、強固な連結部位となるセンターステー72への取付部位は、その取付(連結状態)が維持されることになる。すなわち、図15において、組立体Sは、センターステー72への取付部位を中心にして、その右側部分が後方かつ車幅方向内方側に向かうような回動作用を受けることになる。このような回動を伴う組立体Sの後退動により、組立体Sが、剛体物としてのシフトレバー3に当接してしまうことが防止あるいは抑制されることになる。仮に、組立体Sがシフトレバー3に当接しても、保護部材30のうち後側部材32によって、緊急通報装置10が損傷される事態が防止されることになる。
ストッパ部材45によって、前側部材31と後側部材32とが前後方向に接近することが防止あるいは抑制される。すなわち、前側部材31と後側部材32とによって緊急通報装置10が前後方向から強く挟まれてしまう事態が防止あるいは抑制される。
組立体Sの付近には、剛性の高いインパネ支持部材70が位置されると共に、組立体Sは少なくとも剛性の高いセンターステー72に固定されているので、車両の前突時や側突時において組立体Sが効果的に保護される。しかも、組立体Sは、側面視においてセンターステー72と重複するように配設されているので、特に車両の側突時において、緊急通報装置10を効果的に保護する上で好ましいものとなる。
脱着用開口部としての下方開口部30aが幅広とされているので、緊急通報装置10の脱着の容易化は勿論のこと、車両の衝突時において緊急通報装置10(のコネクタ部15〜17)に接続されているハーネスの損傷防止の上でも好ましいものとなる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。組立体Sのセンターステー72への取付部位も、補助ステー73への取付部位と同様に、切欠状のスリットを設けて、容易に固定解除されるようにしてもよい。勿論、大きな外力を受けたときに容易に固定解除させる構成としては、スリット状の取付孔とする他、例えば固定用ねじに部分的に凹部を形成して容易に折損されるようにする等、適宜の弱化部形成手法を採択することができる。また、センターステー72および補助ステー73の各取付部位について、上記スリット(弱化部)を設けないようにしてもよい。緊急通報装置10を、補助ステー73に固定する代わりに、ビーム部材71に固定するようにしてもよい。連結部材35を用いることなく、緊急通報装置10を直接的に保護部材30に固定するようにしてもよい。保護部材30を用いないようにしてもよい。緊急通報装置10は、バックアップ電源BDを有しないものであってもよい。空調ユニット60のケース61は、車幅方向ではなく、上下方向に分割されたものであってもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、車両の衝突時に、緊急通報装置を確実に作動させる上で好ましいものとなる。
S:組立体
BD:バックアップ電源
α1、α2:分割線(空調ユニットにおける分割ケース同士の連結部位)
K1:位置決め部
K2:係合部
1:インストルメントパネル
1A:インパネコア
2:センターコンソール
2A:本体部
2B:アッパ部
4:凹部(小物入れ)
10:緊急通報装置
30:保護部材
30a:下方開口部
31:前側部材
32:後側部材
32a:後面部
32b:側面部
32c:嵌合孔(位置決め用)
32d:フランジ部
32e:取付孔(切欠部を有しない強い取付用)
32f:取付孔(切欠部を有する弱い取付用)
34:突部(空調ユニットの破壊用)
35:連結部材
41:ねじ(緊急通報装置と連結部材との連結用の固定具で、位置決め用の突部ともなる)
42:ねじ(緊急通報装置と保護部材との連結用の固定具)
45:ストッパ部材
50:ダッシュパネル
53:フロアパネル
53a:トンネル部
60:空調ユニット
61:ケース
61A〜61C:分割ケース
62:配風路
67:排出路(足下への空調風吹出用)
70:インパネ支持部材
71:ビーム部材
72:センターステー
73:補助ステー
75:ねじ(第1固定部用)
76:ねじ(第2固定部用)

Claims (5)

  1. 車両に衝突事故が発生したときに、車外のサービスセンタに緊急通報を行う緊急通報装置を備えた車載機器の配設構造であって、
    インストルメントパネルを支持するインパネ支持部材が、車室前部において車幅方向に延びるビーム部材と、車幅方向中央部において該ビーム部材と車体フロアとを連結するセンターステーと、を有し、
    前記緊急通報装置が、少なくとも前記センターステーに対して第1固定部でもって固定された状態でもって、前記インパネ支持部材に固定され、
    前記インパネ支持部材が、前記センターステーと車幅方向に間隔をあけて前記ビーム部材に固定された補助ステーを有し、
    前記緊急通報装置が、前記補助ステーに対して第2固定部でもって固定されている、
    ことを特徴とする車載機器の配設構造。
  2. 請求項1において、
    車両衝突時の大きな外力を受けたときに、前記第2固定部が前記第1固定部に比して容易に固定解除されるように設定されている、ことを特徴とする車載機器の配設構造。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第2固定部を構成する取付孔がスリット状とされている、ことを特徴とする車載機器の配設構造。
  4. 請求項3において、
    前記第1固定部を構成する取付孔がスリット状とされている、ことを特徴とする車載機器の配設構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記緊急通報装置は、側面視において、前記センターステーと重複する位置に配設されている、ことを特徴とする車載機器の配設構造。
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