JP6365629B2 - 車体に対する車載補機の取付構造 - Google Patents

車体に対する車載補機の取付構造 Download PDF

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本発明は、車体に対する車載補機の取付構造に関し、特に、車体と車載補機との間に介挿されるブラケットの構成に関する。
自動車等の車両においては、車体に対して種々の車載補機が取り付けられている。例えば、車両のリアホイールハウスの近傍には、ボディコントロールモジュール(BCM)及びバックアップ用バッテリが配置されている。
BCMは、車両の装備品を制御するためのモジュールであって、オートドアロック機能を有する車両でのドアロックアクチュエータを作動させるための機能も有する。BCMでは、万一の事故の際に乗員救出を容易にするため、事故を検出した場合にドアロックを解除するよう設計されている。
バックアップ用バッテリは、万一の事故の際にも、BCMに対して電力供給を行うために設けられている。よって、バックアップ用バッテリは、ハーネスを短くし、電力損失をできるだけ少なくするために、BCMの近傍に配置されるのが一般的である。よって、BCMとバックアップ用バッテリは、対をなして車体の一部に配置されることになる。
ところで、バックアップ用バッテリなどの車載補機は、ブラケットなどを介して車体に取り付けられている。このような車載補機の取り付けに用いられるブラケットにおいては、車両衝突時などに車体におけるブラケット取り付け部分の近傍が変形した場合にも、その変形に係る力が車載補機に及ばないようにすることが重要である。
特許文献1では、車体に対するブラケットの配置に関し、車載補機の取付領域を衝突時に車体が潰れ難い領域に配置し、車体への取り付け箇所を、衝突時に車体が潰れ易い領域に配置することとしている。
国際公開WO2015/019742号
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、車体に対するブラケットの配置に関し、車載補機の取付領域を衝突時に車体が潰れ難い領域に限定しているので、車両設計の際の自由度が低い。即ち、車載補機の取付領域を衝突時に車体が潰れ難い領域に限定して配置するため、車両の他の構成部位の配置が制約されてしまい、設計の自由度が低い。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、車両の衝突時においても車載補機を保護することができるとともに、高い自由度での車両設計が可能な車体に対する車載補機の取付構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る車体に対する車載補機の取付構造は、車体の一部に対してブラケットを介して車載補機を取り付けてなる取付構造である。
本態様に係る車体に対する車載補機の取付構造において、前記ブラケットは、補機取付領域と、車体取付領域と、を有する。
前記補機取付領域は、前記車体に対して間隙をあけて配され、前記車載補機が取り付けられてなる領域である。
前記車体取付領域は、前記補機取付領域の周囲部分から前記車体の側へと延出し、先端部で前記車体に取り付けられてなる領域である。
本態様において、前記車体取付領域は、前記延出の根元部と前記先端部との間の部分に曲折部を有し、当該曲折部を有することにより、前記車体に取り付けられてなる箇所から入力された力に対する剛性が、前記補機取付領域よりも低い。
また、本態様において、前記ブラケットにおける前記車体取付領域は、板状部材の一部が他の部分に対して交差する方向に切り起こされてなる領域であって、前記補機取付領域よりも幅狭の短冊形状をしている。
また、本態様において、前記車載補機は、直方体状の外観形状を有する補機本体部を有し、前記ブラケットにおいて、前記車体取付領域の前記根元部と、前記補機取付領域における前記補機本体部が載置されてなる部分と、の間の領域には、前記切り起こしに伴う孔部が設けられてなる。
上記態様では、補機取付領域の周囲部分から前記車体の側へと延出し、根元部と先端部との間に曲折部を有してなる車体取付領域を設け、曲折部を設けることにより当該車体取付領域の剛性を補機取付領域よりも低く設定している。よって、仮に車両が衝突して車体におけるブラケット取り付け箇所の近傍が変形したとしても、これによる力が補機取付領域に作用するのを抑制することができる。
即ち、上記態様に係るブラケットでは、補機取付領域を車体から間隙をあけた領域とし、衝突による力が補機取付領域に対して直接作用しない。入力される外力は、車体取付領域に対して作用することになり、剛性が低く設定されている車体取付領域の変形を以って力の緩和がなされることになるものと考えられる。
また、上記態様では、ブラケットにおける車載補機が取り付けられる補機取付領域を、車体に対して間隙をあけて配することとしているので、上記特許文献1の技術のように、車載補機の配置を車体における変形し難い領域に限定する必要がなく、車両設計において高い自由度を得ることができる。
また、上記態様では、板状部材の一部が他の部分に対して交差する方向に切り起こされてなる領域であり、切り起こしに伴って前記根元部も曲折されている。即ち、本態様に係る車体取付領域は、領域の途中に設けられた曲折部に加え、前記根元部も曲折されている。
このように、2箇所の曲折された部分を有する車体取付領域を備えるブラケットでは、仮に車両が衝突して車体におけるブラケット取り付け箇所の近傍が変形したとしても、2箇所の曲折された部分の変形により力が緩和される。よって、より確実に車載補機の保護を図ることができる。
また、上記態様では、前記根元部と前記補機本体部の載置部分との間に、切り起こしに伴う孔部を設けることとしているので、仮に車両が衝突して車体におけるブラケット取り付け箇所の近傍が変形したとしても、当該変形が前記孔部によって補機本体部の載置部分に直接伝搬されることがない。よって、より確実に車載補機の保護を図ることができる。
また、上記態様では、切り起こしの方向を規定するだけで上記部分に孔部を設けることができるので、ブラケットの製造においてコストアップを抑制することができる。
従って、上記態様では、車両の衝突時においても車載補機を保護することができるとともに、高い自由度での車両設計が可能である。
本発明の別態様に係る車体に対する車載補機の取付構造は、上記構成において、前記車載補機は、前記ブラケットの前記補機取付領域に対して、前記直方体状の長尺方向が前記車体取付領域における前記先端部の延伸方向に対して交差する方向となる状態で取り付けられている。
上記態様では、車載補機の取り付け形態を、長尺方向が車体取付領域における先端部の延伸方向に対して交差する方向となるようにしているので、車体取付領域の基点(根元部)から車載補機までの距離を長くとることができる。よって、仮に車両が衝突した場合にあっても、車体から伝搬される力が車載補機に対して更に及び難い。
本発明の別態様に係る車体に対する車載補機の取付構造は、上記構成において、前記車載補機は、前記補機本体部の外縁から平面視外向きに延設された突片部を有し、前記車載補機は、前記突片部の先端部で前記ブラケットに取り付けられており、前記突片部は、前記補機本体部よりも剛性が低い。
上記態様では、車載補機が突片部の先端部でブラケットに取り付けられている。そして、突片部は、補機本体部よりも剛性が低く設定されている。よって、仮に車両が衝突した場合にあっても、車体から伝搬される力が、突片部においても緩和され、補機本体部への影響を更に抑制することができる。
本発明の別態様に係る車体に対する車載補機の取付構造は、上記構成において、前記車体の一部は、リアホイールハウスの上方である。
上記態様では、ブラケットを取り付ける位置をリアホイールハウスの上方としている。リアホイールハウスは、車体の中でも相対的に剛性が高く、また、スペースの面でも優位である。よって、上記態様では、仮に車両が衝突した場合にあっても、車載補機への影響を抑制することができるとともに、車両設計における高い自由度を確保することができる。
本発明の別態様に係る車体に対する車載補機の取付構造は、上記構成において、前記車載補機は、バッテリである。
上記態様では、車載補機としてバッテリを採用することとしているが、上述のように、仮に車両が衝突した場合にあっても、車載補機であるバッテリの保護を確実に図ることができる。よって、当該バッテリをバックアップ電源とすることにより、仮に車両が衝突した場合にも、各種機器の作動を可能とし、乗員の安全確保に優位である。
上記の各態様では、車両の衝突時においても車載補機を保護することができるとともに、高い自由度での車両設計が可能である。
実施形態に係る車両1の後部における一部構成を示す模式平面図である。 ブラケット14の構成を示す模式斜視図である。 ブラケット14の構成を示す模式斜視図である。 ブラケット14の構成を示す模式側面図である。 ブラケット14に対するバックアップ用バッテリ12の取り付け構成を示す模式展開図である。 ブラケット14を介して、車体10にバックアップ用バッテリ12を取り付けた状態を示す図であって、(a)は模式平面図、(b)は模式断面図である。 後突によりリアホイールハウス10aに矢印Fの力が作用して変形したと仮定した状態を示す図であって、(a)は模式平面図、(b)は模式断面図である。 後突によりリアホイールハウス10aに矢印Fの力が作用して、さらに変形が増大したと仮定した状態を示す図であって、(a)は模式平面図、(b)は模式断面図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[実施形態]
1.車両1の後部構造
本実施形態に係る車両1の後部構造について、図1を用い説明する。なお、図1では、内装材やハーネスなどの図示を省略した状態で、リアホイールハウス10a及びその周辺の構造を図示している。
図1に示すように、車両1においては、車体10のリアホイールハウス10aの上方に、車載補機であるバックアップ用バッテリ12が配置されている。バックアップ用バッテリ12は、ブラケット14を介して車体10に取り付けられている。
バックアップ用バッテリ12に対して車両1の後方側には、ボディコントロールモジュール(BCM)11が配置されている。BCM11についても、ブラケット13を介して車体10に取り付けられている。なお、BCM11は、バックアップ用バッテリ12に対して車両1の前後方向で互いに間隙をあけた状態で配置されている。
ここで、BCM11は、車両1の装備品を制御するモジュールであって、ドアロックアクチュエータ(図示を省略。)を作動させる機能も有する。即ち、BCM11は、車両1の万一の事故の際に、オートドアロックのドアロックアクチュエータを作動させて、ロック解除状態とする。これにより、車両1の万一の事故の際にも、乗員の脱出あるいは救出を容易とすることができる。
そして、隣接して配置されたバックアップ用バッテリ12は、上記のような車両1の万一の事故の際にメインバッテリ(図示を省略。)からBCM11への電力供給が断たれた場合に、BCM11に対して電力の供給を行うバッテリである。このため、バックアップ用バッテリ12は、BCM11の近傍に配置されて電力損失を少なくするとともに、車体10の中でも高剛性なリアホイールハウス10aの上方に配置されて衝突時における保護が図られている。
なお、リアホイールハウス10aの上方は、比較的スペース確保が容易であるという観点からもバックアップ用バッテリ12やBCM11が配置されている。
2.ブラケット14の構成
バックアップ用バッテリ12の取り付けに供されるブラケット14の構成について、図2〜図4を用い説明する。
図2〜図4に示すように、ブラケット14は、板状の金属板(例えば、亜鉛メッキ鋼板やアルミニウム合金板)を切り起こし及び曲折加工することにより形成されている。ブラケット14は、バッテリ取付領域14aと車体取付領域14hとを有する。
バッテリ取付領域14aは、図2の矢印Aで指し示すように、平板状をした領域であって、バックアップ用バッテリ12におけるバッテリ本体部が載置される領域である。なお、バックアップ用バッテリ12の構成については、後述する。
車体取付領域14hは、板状の金属板の一部が切り起こされて形成されている。図2の矢印Bで指し示すように、車体取付領域14hの根元部14iは、ブラケット14の下部に設けられている。
図3及び図4に示すように、車体取付領域14hは、バッテリ取付領域14aに対して交差する向きに根元部14iで曲折されている(切り起こされている)。また、車体取付領域14hは、根元部14iと先端部との間の部分(曲折部14k)で略90°曲折され、これによって先端部が車両1の上方に向けて延伸している。図4に示すように、車体取付領域14hは、バッテリ取付領域14aにおける取付面に対して裏側へと延伸し、側面視において略L字状をしている。
図2及び図3に示すように、ブラケット14においては、切り起こしによる車体取付領域14hの形成により、切起孔部14jが設けられた状態となっている。切起孔部14jは、根元部14iの上方に設けられており、一部がバッテリ取付領域14aにもかかっている。換言すると、ブラケット14においては、車体取付領域14hの根元部14iとバッテリ取付領域14aとの間に、切り起こしに係る孔部(切起孔部14j)が設けられている。
ここで、車体取付領域14hは、延伸方向に対して直交する方向の幅が、バッテリ取付領域14aの幅よりも狭く、平面視で短冊形状をしている。そして、先端部には、車体10への取り付けのための車体取付孔14gが設けられている。逆に言うと、車体孔部14gが設けられた部分が、車体取付領域14hの先端部である。
図2及び図3に示すように、ブラケット14には、車体10への取り付けのために、上記の車体取付孔14gの他に、2つの車体取付孔14e,14fが設けられている。2つの車体取付孔14e,14fは、ブラケット14の上部に設けられている。即ち、ブラケット14は、車体10のリアホイールハウス10aに近い側に対して、車体取付領域14hの先端部分に設けられた車体取付孔14gを用いて取り付けがなされる。
また、図2及び図3に示すように、ブラケット14においては、バッテリ取付領域14aを囲む部分に3つのバッテリ取付孔14b,14c,14dが設けられている。
上記のような構成を有するブラケット14においては、車体取付領域14hは、車体取付孔14g及びその近傍部分から入力される力(リアホイールハウス10aの変形に伴う突き上げ力など)に対する剛性が、バッテリ取付領域14aよりも低くなっている。これは、車体取付領域14hの幅を狭くしていること、及び2箇所で曲折(根元部14i及び曲折部14k)していることなどによるものである。
3.バックアップ用バッテリ12の構成及びブラケット14に対するバックアップ用バッテリ12の取り付け構成
バックアップ用バッテリ12の構成及びブラケット14に対するバックアップ用バッテリ12の取り付け構成について、図5を用い説明する。
(a)バックアップ用バッテリ12の構成
図5に示すように、車載補機であるバックアップ用バッテリ12は、バッテリ本体部12aと、3つの突片部12b,12c,12dを有する。バッテリ本体部12aは、略直方体状の外観形状を有する。具体的には、平面視における幅がW12であり、高さがH12である。そして、バッテリ本体部12aは、W12>H12の関係を有する直方体形状となっている。
バッテリ本体部12aには、正負極体及びセパレータからなる電極体と、電解質(液体又は固体)とが収納されている。
3つの突片部12b,12c,12dには、各先端部にブラケット取付孔12e,12f,12gが設けられている。
突片部12b,12c,12dは、バッテリ本体部12aの外縁から平面視外向きに延設されており、板状部材により構成されている。このため、突片部12b,12c,12dは、バッテリ本体部12aよりも剛性が低い。
(b)ブラケット14へのバックアップ用バッテリ12の取り付け
ブラケット14へのバックアップ用バッテリ12の取り付けに際しては、先ず、バクアップ用バッテリ12における突片部12b,12c,12dが設けられた側の主面を、ブラケット14のバッテリ取付領域14aに当接させる。このとき、バッテリ本体部12aの長尺方向が車両1の前後方向を向くように配置される。換言すると、バックアップ用バッテリ12は、バッテリ本体部12aの長尺方向がブラケット14における横方向(車体取付領域14hにおける先端部の延伸方向に対して直交する方向)に向くように配置される。
次に、ブラケット取付孔12e,12f,12gとバッテリ取付孔14b,14c,14dにビス又はリベットを差し込み、ブラケット14に対してバックアップ用バッテリ12を取り付ける。
なお、ブラケット14へのバックアップ用バッテリ12の取り付けには、接着剤を用いた接合方法を採用することもできる。
4.車体10へのバックアップ用バッテリ12の取り付け構成
ブラケット14を介した、車体10へのバックアップ用バッテリ12の取り付け構成について、図6を用い説明する。
図6(a)に示すように、バックアップ用バッテリ12が取り付けられたブラケット14を、リアホイールハウス10aの上方の車体10に当接させる。そして、3箇所の車体取付孔14e,14f,14gを用いビス又はリベットで車体10への取り付けを行う。
バックアップ用バッテリ12の配置場所は、上述のように、BCM11の車両前方側である。
車体10に対するブラケット14の取り付け箇所は、バックアップ用バッテリ12よりも上方の2箇所(車体取付孔14e,14fの箇所)と、バックアップ用バッテリ12よりも下方の1箇所(車体取付孔14g)と、である。
図6(b)に示すように、車体10にブラケット14を取り付けた状態では、ブラケット14におけるバックアップ用バッテリ12が取り付けられたバッテリ取付領域14aが、車体10と間隙をあけた状態となっている。これは、ブラケット14における切り起こされてなる車体取付領域14hが車体10側に向けて延伸する部分を有することによる。
また、図6(b)に示すように、ブラケット14の下端とリアホイールハウス10aとの間には、間隙SPがあいた状態となっている。
5.後突時におけるブラケット14の変形
車両1の後突時を仮定した場合の、ブラケット14の変形について、図7及び図8を用い説明する。
図7(a)に示すように、車両1の後突時において、高剛性のリアホイールハウス10aが変形することも場合によっては考えられる。特に、リアホイールハウス10aに上方への力Fが作用した場合を想定する。
所定以上の力Fがリアホイールハウス10aに作用した場合には、リアホイールハウス10aは上方に向けて突き上げるように変形を開始する。そして、図7(b)の矢印Cで指し示す部分に示すように、リアホイールハウス10aの変形がある程度以上増大すると、その上面がブラケット14の下端に当接するに至る。
また、リアホイールハウス10aの変形は、リアホイールハウス10aの変形だけに止まらず、車体10におけるリアホイールハウス10aの上方の変形へと進展する場合も考えられる。このように変形が進展した場合には、ブラケット14における車体取付領域14hの先端部が取り付けられた部分も上方に向けて変形することになる。
ブラケット14は、上記のような力Fを受けた場合、先ず剛性が相対的に低い車体取付領域14hが変形することになる。具体的には、車体取付領域14hの根元部14iや曲折部14kが変形する。これにより、ブラケット14におけるバッテリ取付領域14aへの影響が抑制される。
次に、図8(a)に示すように、力Fが作用してリアホイールハウス10aの変形が更に増大した場合には、ブラケット14における車体取付領域14hの変形がさらに進むとともに、図8(b)の矢印Dで指し示す部分に示すように、ブラケット14の下部も変形し始める。
ブラケット14における下部は、車体取付領域14hの根元部14iとバッテリ取付領域14aとの間に切り起こしに伴い形成された孔部である切起孔部14jが設けられていることにより、バッテリ取付領域14aよりも剛性が低くなっている。
よって、図8(b)に示すように、リアホイールハウス10aの変形が更に増大した場合にあっても、バックアップ用バッテリ12が取り付けられたバッテリ取付領域14aは抑制される。
また、上記のようにブラケット14に対するバックアップ用バッテリ12の取り付けのための突片部12b,12c,12dは、バックアップ用バッテリ12におけるバッテリ本体部12aよりも剛性が低くなっているので、当該突片部12b,12c,12dでも力の緩和がなされる。
6.効果
本実施形態に係る車体10に対する車載補機(バックアップ用バッテリ12)の取付構造は、車体10におけるリアホイールハウス10aの上部に対してブラケット14を介してバックアップ用バッテリ12を取り付けてなる取付構造である。
本実施形態では、ブラケット14におけるバッテリ取付領域14aの下方部分から車体10の側へと延出し、根元部14iと先端部との間に曲折部14kを有する車体取付領域14hを設け、当該車体取付領域14hの剛性をバッテリ取付領域14aよりも低く設定している。よって、仮に車両1が後突して車体10におけるリアホイールハウス10aが上方に向けて変形したとしても、これによる力F,Fがバッテリ取付領域14aに影響するのを抑制することができる。
即ち、ブラケット14では、バッテリ取付領域14aの裏面と車体10との間に間隙があいた状態とし、衝突による力がバッテリ取付領域14aに対して直接作用しない。入力される力F,Fは、車体取付領域14hに対して作用することになり、剛性を低く抑えている当該車体取付領域14hの変形を以って力の緩和がなされることになるものと考えられる。
また、本実施形態では、ブラケット14におけるバッテリ取付領域14aの裏面側と車体10との間に間隙をあけることとしているので、上記特許文献1の技術のように、バックアップ用バッテリ12の配置を車体10における変形し難い領域に限定する必要は必ずしもなく、車両設計において高い自由度を得ることができる。
従って、本実施形態では、車両1の後突時においてもバックアップ用バッテリ12を保護することができるとともに、高い自由度での車両設計が可能である。
また、本実施形態に係るブラケット14では、仮に車両1が後突して車体10におけるリアホイールハウス10a及びその近傍が変形したとしても、車体取付領域14hにおける2箇所の曲折部分(根元部14i及び曲折部14k)の屈曲により力が吸収される。よって、より確実にバックアップ用バッテリ12の保護を図ることができる。
また、本実施形態に係るブラケット14では、車体取付領域14hの根元部14iとバッテリ本体部12aの載置部分との間に、切り起こしに伴う孔部(切起孔部14j)を設けることとしているので、仮に車両1が後突して車体10におけるリアホイールハウス10a及びその近傍が変形したとしても、当該変形が切起孔部14jの形成によってバッテリ本体部12aの載置部分に直接伝搬されることがない。よって、より確実にバックアップ用バッテリ12の保護を図ることができる。
また、本実施形態に係るブラケット14では、切り起こしの方向を規定するだけで、車体取付領域14hの根元部14iとバッテリ本体部12aの載置部分との間に、切起孔部14jを設けることができるので、ブラケット14の製造においてコストアップを抑制することができる。
また、本実施形態では、ブラケット14に対するバックアップ用バッテリ12の取り付け形態を、バッテリ本体部12aにおける長尺方向が車体取付領域14hにおける先端部(車体取付孔14gが設けられた部分)の延伸方向に対して交差する方向(横方向)となるようにしているので、車体取付領域14hの根元部14iからバッテリ本体部12aまでの距離を長くとることができる。よって、仮に車両1が後突した場合にあっても、車体10から伝搬される力F,Fがバックアップ用バッテリ12に対して更に及び難い。
また、本実施形態では、バックアップ用バッテリ12が突片部12b,12c,12dの先端部でブラケット14に取り付けられている。そして、突片部12b,12c,12dは、バッテリ本体部12aよりも剛性が低く設定されているので、仮に車両1が後突した場合にあっても、車体10から伝搬される力F,Fが、突片部12b,12c,12dでも緩和され、バッテリ本体部12aへの影響を抑制することができる。
[変形例]
上記実施形態では、車載補機の一例として、BCM11に対して非常時に電力供給するバックアップ用バッテリ12を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、BCM11を車載補機とすることもできるし、他のコントロールユニットなどを車載補機として採用することもできる。
上記実施形態では、車体10におけるリアホイールハウス10aの上方にバックアップ用バッテリ12を配置することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、車両後部や車両前部などに対して車載補機を取り付けることとしてもよい。その場合にも、車両1の衝突の形態を想定し、衝突時に力が入力される側を基にブラケットの形態を決定すれば、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、車体10に対してブラケット14における車体取付領域14hの車体取付孔14gにビス又はリベットを差し込んで取り付けを行うこととしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、接着剤での取り付けや、係止構造での取付や、抵抗スポット溶接を用いた取り付けなども採用可能である。
ブラケット14に対するバックアップ用バッテリ12の取り付け形態についても、同様に、接着剤での取り付けや、係止構造での取り付けや、抵抗スポット溶接を用いた取り付けなども採用可能である。
また、上記実施形態では、ブラケットにおいて、補機取付領域に対して車体取付領域の剛性を低くするための一手段として、幅狭の車体取付領域14hを設け、また、根元部14i及び曲折部14kでの曲折構造を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ブラケットにおいて、補機取付領域に対して、剛性が低くなるように構成材料を変えて車体取付領域を形成することとしてもよい。また、外部から所定以上の外力がかかった時に、車体取付領域の一部が破断するように幅方向に延びる溝を刻設しておいてもよい。
また、上記実施形態では、リアホイールハウス10aの上方にブラケット14を取り付けるため、ブラケット14の下部に車体取付領域14hを設けることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。即ち、ブラケットを取り付けようとする箇所の周囲の構造に応じて、ブラケットの車体取付領域を設定することとすればよい。例えば、車両の衝突時において、車載補機を配置しようとする場所に対して前方側の車体が変形し易い場合には、ブラケットの前方側部分に上記構成の車体取付領域を設けることとすればよい。
また、上記実施形態では、ブラケット14におけるバッテリ取付領域14aについて、平板状の板材のままとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、補機取付領域における裏面側などにリブ状の凹凸を設け、これにより当該補機取付領域の剛性を上げることもできる。これによっても、ブラケットにおける補機取付領域と車体取付領域との間での相対的な剛性の差を大きくすることができる。
また、上記実施形態では、ブラケット14を金属製の板材を用い形成することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、樹脂や、炭素繊維強化樹脂などを用いることもできる。
1 車両
10 車体
10a リアホイールハウス
11 ボディコントロールモジュール(BCM)
12 バックアップ用バッテリ(車載補機)
14 ブラケット
14a バッテリ取付領域
14h 車体取付領域

Claims (5)

  1. 車体の一部に対してブラケットを介して車載補機を取り付けてなる車体に対する車載補機の取付構造において、
    前記ブラケットは、
    前記車体に対して間隙をあけて配され、前記車載補機が取り付けられてなる補機取付領域と、
    前記補機取付領域の周囲部分から前記車体の側へと延出し、先端部で前記車体に取り付けられてなる車体取付領域と、
    を有し、
    前記車体取付領域は、前記延出の根元部と前記先端部との間の部分に曲折部を有し、当該曲折部を有することにより、前記車体に取り付けられてなる箇所から入力された力に対する剛性が、前記補機取付領域よりも低く、
    前記ブラケットにおける前記車体取付領域は、板状部材の一部が他の部分に対して交差する方向に切り起こされてなる領域であって、前記補機取付領域よりも幅狭の短冊形状をしており、
    前記車載補機は、直方体状の外観形状を有する補機本体部を有し、
    前記ブラケットにおいて、前記車体取付領域の前記根元部と、前記補機取付領域における前記補機本体部が載置されてなる部分と、の間の領域には、前記切り起こしに伴う孔部が設けられてなる、
    車体に対する車載補機の取付構造。
  2. 請求項1記載の車体に対する車載補機の取付構造であって、
    前記車載補機は、前記ブラケットの前記補機取付領域に対して、前記直方体状の長尺方向が前記車体取付領域における前記先端部の延伸方向に対して交差する方向となる状態で取り付けられている、
    車体に対する車載補機の取付構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車体に対する車載補機の取付構造であって、
    前記車載補機は、前記補機本体部の外縁から平面視外向きに延設された突片部を有し、
    前記車載補機は、前記突片部の先端部で前記ブラケットに取り付けられており、
    前記突片部は、前記補機本体部よりも剛性が低い、
    車体に対する車載補機の取付構造。
  4. 請求項1から請求項3の何れか記載の車体に対する車載補機の取付構造であって、
    前記車体の一部は、リアホイールハウスの上方である、
    車体に対する車載補機の取付構造。
  5. 請求項1から請求項4の何れか記載の車体に対する車載補機の取付構造であって、
    前記車載補機は、バッテリである、
    車体に対する車載補機の取付構造。
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