JP6205123B2 - 濃縮液体洗剤及び被洗浄物の洗浄方法 - Google Patents
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濃縮液体洗剤は、例えば、保持用容器内に保持されてエンドユーザへと搬送され、エンドユーザが、濃縮液体洗剤を希釈用容器に移しかえ、水等の溶媒を用いて所望の濃度に希釈することにより使用する。以下、所望の濃度に希釈した液体洗剤を希釈液体洗剤と称す。
濃縮液体洗剤は、あらかじめ所望の濃度に設定された液体洗剤に比べて、保存場所や輸送重量を低減でき、これにより輸送費等のコストの削減が図れることから、より高濃度化することが望まれている。
これらの種類の洗剤について水で希釈する濃縮液体洗剤を調製することを試みる場合、所定の倍率で希釈して使用する際に各成分の濃度が最適な濃度となるように各成分の濃度を希釈倍率に応じて高くすることが行われる。
しかしながら、各成分の濃度を高くした場合には洗剤中の成分が分離することがあった。
従って、洗剤中の成分が分離しやすい組成の洗剤については、成分が分離しない程度までの濃縮に止めるか、又は、実用化を断念するということが通常であった。
可溶化剤は、洗剤中の成分が分離しないようにするために加えられる成分であり、洗浄力の点では効果の少ない成分が多い。従って、洗浄力の観点からは加えないほうが望ましい。
そして、可溶化剤の割合が高くなると洗浄力の点で有効な成分の割合を高くすることができないので、液体洗剤の高濃度化ができないという問題があった。
また、洗浄成分がより高濃度化された濃縮液体洗剤を用いて被洗浄物を洗浄する方法を提供することを目的とする。
このような性質を有する濃縮液体洗剤は、洗浄に用いられる前に希釈されて希釈液体洗剤となる。そして、希釈液体洗剤においては成分が均一に分散されているため、所望の洗浄力が得られる。
すなわち、本発明者らは、このような性質を有する濃縮液体洗剤が、洗剤中の成分が分離しているという、濃縮液体洗剤として望ましくないと考えられていた性質を有するにもかかわらず、希釈して使用することによって所望の洗浄力を発揮することができることを見出し、本発明に想到した。
また、本発明者らは、食器用液体洗剤、浴室用洗剤、アルカリ洗浄剤としてそれぞれ好適に用いることができ、上記性質を有する濃縮液体洗剤の組成を見出した。
15℃において、分離した外観を示す相である第一の相と第二の相とを有し、
水で所定の倍率に希釈すると、上記第一の相と上記第二の相とは相溶性を示して、均一に分散された一相の液体となることを特徴とする。
また、濃縮液体洗剤の状態では、成分は分離していてもよいため、可溶化剤の量を低減することができ、洗浄成分の高濃度化を図ることができる。
なお、上記所定の倍率とは、分離した外観を示す上記第一の相と上記第二の相とが相溶性を示して、均一に分散された一相の液体の希釈液体洗剤となるような希釈倍率であれば特に限定されるものではない。希釈倍率は、濃縮液体洗剤の組成及び希釈液体洗剤の使用時に望まれる洗浄成分の濃度等に応じて定まる。
分離した外観の一例として、第一の相と第二の相とが完全に分離している場合に限られず、第一の相に含まれる成分の一部と第二の相に含まれる成分の一部が互いに混ざり合っている場合も含む。また、第一の相と第二の相の境界が明確な線(面)となっておらず、第一の相と第二の相の間にもやもやとした層があるような場合であってもよい。
濃縮液体洗剤が分離した外観を示すかは、温度に依存する場合もあるため、濃縮液体洗剤を振り混ぜて、15℃で24時間静置したのちに目視観察して、第一の相と第二の相とが分離した外観を示すかどうかによって判断する。
この判断においては、希釈後に一相の液体となっていればよく、液が透明であってもよく、均一に濁った液体となっていてもよい。
「均一に分散された一相の液体」となっているかは、希釈液体洗剤を振り混ぜて、15℃で24時間静置したのちに目視観察して、分離した外観が示されないかどうかによって判断する。
濃縮液体洗剤が三つ以上の相を含む場合であっても、水で希釈した後に分離した外観を示す層が観察されなくなった場合に、均一に分散された一相の液体となっていると判断される。
40重量%以上の界面活性剤、
0〜5重量%の安定化剤、及び、
0〜60重量%の水を含み、
食器用液体洗剤として用いられることが望ましい。
10重量%以上の溶剤、
5重量%以上のキレート剤、
界面活性剤、及び、
0〜70重量%の水を含み、
浴室用洗剤として用いられることが望ましい。
20重量%以上のアルカリ剤、
5重量%以上の溶剤、
界面活性剤、及び、
0〜70重量%の水を含み、
アルカリ洗浄剤として用いられることが望ましい。
本発明の濃縮液体洗剤を用いた被洗浄物の洗浄方法であって、
上記第一の相と上記第二の相とが分離した外観を示す上記濃縮液体洗剤を水で所定の倍率に希釈することで、均一に分散された一相の希釈液体洗剤とし、該希釈液体洗剤を用いて被洗浄物の洗浄を行うことを特徴とする。
また、濃縮液体洗剤の状態では、成分は分離していてもよいため、可溶化剤の量を低減することができ、洗浄成分の高濃度化を図ることができる。
本発明の被洗浄物の洗浄方法では、洗浄成分が高い濃度で含まれた濃縮液体洗剤を水で希釈することによって、洗浄成分が均一に分散された一相からなる希釈液体洗剤を得ることができる。該希釈液体洗剤には被洗浄物の洗浄に適した濃度の洗浄成分が含まれているため、被洗浄物の洗浄を好適に行うことができる。
15℃において、分離した外観を示す相である第一の相と第二の相とを有し、
水で所定の倍率に希釈すると、上記第一の相と上記第二の相とは相溶性を示して、均一に分散された一相の液体となることを特徴とする。
水で希釈することによって、均一に分散された一相の液体の希釈液体洗剤が得られる。
図1は、本発明の濃縮液体洗剤を保存用容器に保持した状態を模式的に示す平面図である。
図1において、濃縮液体洗剤100は、保存用容器に保持されている。ここでは、保存用容器として、プラスチックフィルム製の袋であるパウチ110を用いている。パウチ110は、製品包装の簡易化・軽量化が図れるものであり、廃棄物を低減することもできることから、濃縮液体洗剤100の保存用容器として好適である。パウチ110には、開封する際に引き裂く起点となるノッチ111が設けられている。
パウチ110に保持された濃縮液体洗剤100は、第一の相101と第二の相102との二相に分離している。第一の相101と第二の相102とは、15℃において分離した外観を示す相であり、例えば、パウチ110を振る等して、第一の相101と第二の相102とが一時的に混ざりあったような状態になっても、時間の経過とともに第一の相101と第二の相102とは分離した外観を示すようになる。
既に説明した通り、濃縮液体洗剤はパウチ袋内で二相に分離した外観を示している。
パウチ袋内で洗剤が二相に分離していても、パウチ袋入り濃縮液体洗剤を使用する際に、希釈用容器に濃縮液体洗剤を全量投入して希釈することによって、均一な組成の希釈液体洗剤を得ることができる。
食器用液体洗剤として用いられる本発明の濃縮液体洗剤は、
40重量%以上の界面活性剤、
0〜5重量%の安定化剤、及び、
0〜60重量%の水を含むことが望ましい。
具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(アルキル鎖長C10−16)キシレンスルホン酸ナトリウム、オクチル酸塩、ヤシ油脂肪酸塩等が挙げられる。
また、アルキルアミン及び/又はその塩、第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤が挙げられる。
また、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、アルキルアミンオキシド、アルキルジメチルアミンオキシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルキルアルカノールアミド、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、ソルビタン脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物などの非イオン界面活性剤が挙げられる。
具体的には、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレン分岐デシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ラウリルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。
さらに、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型界面活性剤などの両性界面活性剤が挙げられる。
具体的には、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルベタイン等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、これらから選択される1種又は2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、40重量%以上であるが、45重量%以上であることが望ましく、50重量%以上であることがさらに望ましい。
また、界面活性剤の配合量が99重量%以下であることが望ましい。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン等が挙げられる。
安定化剤は配合されていなくてもよく、その配合量は0〜5重量%である。
本発明の濃縮液体洗剤では第一の相と第二の相が分離していてもよいため安定化剤の量は少ないほうが望ましく、配合量が0〜4重量%であることがより望ましい。
水の量は希釈倍率等を勘案して設定することができ、希釈倍率が高い濃縮液体洗剤では水の量を少なくする必要がある。
アルカリ剤が濃縮液体洗剤に溶解する程度の水が含まれていることが望ましい。
水の配合量は0〜55重量%であることが望ましく、0〜50重量%であることがより望ましい。
キレート剤としては、特に限定されるものではないが、アミノカルボン酸系、ヒドロキシカルボン酸系、リン酸系、ポリアクリル酸、アクリル酸・マレイン酸共重合体類、エーテルカルボン酸塩、及び、低分子量の有機酸塩等のものから選択される1又は2以上のものを使用することができる。
アミノカルボン酸系としては、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ジカルボキシメチルグルタミックアシッド(GLDA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(PDTA)、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン六酢酸(DPTA−OH)あるいはこれらの塩等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸系としては、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸あるいはこれらの塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)が挙げられる。
リン酸系としては、ヒドリキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、ニトリロトリメチレンホスホン酸(NTMP)、ホスホノブタントリカルボン酸(PBTC)、ヘキサメタリン酸あるいはこれらの塩等が挙げられる。
低分子量の有機酸塩とは、分子量が1000以下のものをいう。このような分子量を有する有機酸塩としては、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸あるいはこれらの塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)が挙げられ、具体的には、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム等のクエン酸塩、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸カルシウム等のリンゴ酸塩、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウム等のグルコン酸塩等が挙げられる。
キレート剤が含まれる場合、配合量は0.1〜1.0重量%であることが望ましい。
アルカリ剤としては、特に限定されるものではないが、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、エタノールアミン類、炭酸塩、ケイ酸塩、及び、リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも一種であることが望ましい。
アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
エタノールアミン類としては、モノエタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミンが挙げられる。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
ケイ酸塩としては、オルソケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸カリウム、メタケイ酸カリウム等が挙げられる。
リン酸塩としては、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム等が挙げられる。
アルカリ剤の配合量は、酸の中和に必要な量であればよく、特に限定されるものでないが、濃縮液体洗剤のpHが5.0〜8.0となるように加えることが望ましい。
食器用液体洗剤として用いられる希釈液体洗剤における各成分の好ましい濃度は、
界面活性剤8〜15重量%、
安定化剤0〜1重量%、
水50〜90重量%、
であり、水で希釈することにより上記濃度になるように調製された濃縮液体洗剤は本発明の濃縮液体洗剤として好ましい組成である。
浴室用洗剤として用いられる本発明の濃縮液体洗剤は、
10重量%以上の溶剤、
5重量%以上のキレート剤、
界面活性剤、及び、
0〜70重量%の水を含むことが望ましい。
溶剤の具体例としては、ブチルアルコール(3異性体を含む)、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアルコール、テルペンアルコール等のアルコール類、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、モノアルキルプロピレングリコール等のグリコールエーテル類、ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、ヘプタン、オクタン、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアセテート、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、デカン、不飽和脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、スチレン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘキセン等、α−ピネン、デカリン、石油エーテル、石油ベンジン、石油ナフサ、リグロイン、工業ガソリン、灯油、ソルベントナフサ、ミネラルスピリット、ショウノウ油、テレピン油、テルペン類、コハク酸、グリタル酸、アジピン酸のジメチルエステル等の炭化水素類や脂肪酸エステル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチル、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、臭化メチル等のハロゲン化炭化水素類、等が挙げられる。
この中では、グリコールエーテル類又はアルコール類が好ましく、特に好ましいものとしてジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。
これらの溶剤は、これらから選択される1種又は2種以上を混合して使用することができる。
溶剤の配合量は、10重量%以上であるが、10〜50重量%であることが望ましく、20〜40重量%であることがさらに望ましい。
キレート剤の含有量は、5重量%以上であるが、5〜30重量%であることが望ましく、10〜20重量%であることがさらに望ましい。
界面活性剤の含有量は特に限定されるものではないが、5〜40重量%であることが望ましく、10〜30重量%であることがさらに望ましい。
水の量は希釈倍率等を勘案して設定することができ、希釈倍率が高い濃縮液体洗剤では水の量を少なくする必要がある。
水の配合量は10〜40重量%であることが望ましい。
アルカリ剤が含まれる場合のアルカリ剤としては、上記食器用液体洗剤用濃縮液体洗剤において用いられるアルカリ剤を使用することができる。
アルカリ剤の配合量は、酸の中和に必要な量であればよく、特に限定されるものでないが、濃縮液体洗剤のpHが5.0〜8.0となるように加えることが望ましい。
浴室用洗剤として用いられる希釈液体洗剤における各成分の好ましい濃度は、
溶剤4〜8重量%、
キレート剤2〜4重量%、
界面活性剤2〜6重量%、
水40〜90重量%、
であり、水で希釈することにより上記濃度になるように調製された濃縮液体洗剤は本発明の濃縮液体洗剤として好ましい組成である。
アルカリ洗浄剤として用いられる本発明の濃縮液体洗剤は、
20重量%以上のアルカリ剤、
5重量%以上の溶剤、
界面活性剤、及び、
0〜70重量%の水を含むことが望ましい。
アルカリ剤の含有量は、20重量%以上であるが、20〜40重量%であることが望ましく、25〜35重量%であることがさらに望ましい。
溶剤の含有量は、5重量%以上であるが、5〜20重量%であることが望ましく、5〜15重量%であることがさらに望ましい。
界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、1〜40重量%であることが望ましく、5〜35重量%であることがさらに望ましい。
水の量は希釈倍率等を勘案して設定することができ、希釈倍率が高い濃縮液体洗剤では水の量を少なくする必要がある。
水の配合量は5〜50重量%であることが望ましい。
キレート剤が含まれる場合のキレート剤としては、上記食器用液体洗剤用濃縮液体洗剤において用いられるキレート剤を使用することができる。
キレート剤の含有量は特に限定されるものではないが、0.1〜5重量%であることが望ましく、0.5〜3重量%であることがさらに望ましい。
アルカリ洗浄剤として用いられる希釈液体洗剤における各成分の好ましい濃度は、
アルカリ剤5〜7重量%、
溶剤1〜3重量%、
界面活性剤1〜7重量%、
水50〜90重量%、
であり、水で希釈することにより上記濃度になるように調製された濃縮液体洗剤は本発明の濃縮液体洗剤として好ましい組成である。
また、アルカリ洗浄剤として用いられる希釈液体洗剤のpHは10〜14であることが望ましい。
次に、本発明の濃縮液体洗剤を用いた洗浄方法の一例について説明する。
以下に説明する洗浄方法は、食器用液体洗剤として用いられる濃縮液体洗剤、浴室用洗剤として用いられる濃縮液体洗剤、アルカリ洗浄剤として用いられる濃縮液体洗剤のいずれに対しても用いることができる。
上記第一の相と上記第二の相とが分離した外観を示す上記濃縮液体洗剤を水で所定の倍率に希釈することで、均一に分散された一相の希釈液体洗剤とし、該希釈液体洗剤を用いて被洗浄物の洗浄を行うことを特徴とする。
本発明の濃縮液体洗剤100をパウチ110に入れて使用する場合は、図2に示すように、濃縮液体洗剤100が入ったパウチ110を両手で持ち、ノッチ111を始点として、ノッチ111の延長線上に沿ってフィルムを引き裂いて、注ぎ口部112の先端をパウチ110から切り取り、適当な広さの注ぎ口部112を開口する。
フィルムを引き裂く前に、濃縮液体洗剤が全て下方に溜まった状態としておき、注ぎ口部112の先端に泡などが付着していないようにしておくことが望ましい。
注ぎ口部112の先端を投入口121に差し込むようにすると、濃縮液体洗剤100が全て自重によって希釈用容器120内に注入されるため、濃縮液体洗剤100をスムーズに希釈用容器120内に注ぐことができる。
このような手順で希釈用容器120に濃縮液体洗剤100を注ぐと、パウチ110に保持された濃縮液体洗剤100が作業者の手に付着することを避けることができる。
所定の倍率とは、第一の相と第二の相とが均一に分散して一相からなる希釈液体洗剤が得られる程度の倍率であり、濃縮液体洗剤100の組成及び希釈液体洗剤の使用時に望まれる洗浄成分の濃度等に応じて定まる。
なお、濃縮液体洗剤と水を入れる順序は逆でも良い。すなわち、あらかじめ必要量の水を入れた希釈用容器に濃縮液体洗剤を入れても良い。
被洗浄物は、特に限定されるものではなく、希釈液体洗剤の組成に応じて定まる。
また、洗浄方法も特に限定されるものではなく、被洗浄物に応じて、手洗い、漬け置き洗い等の方法を定めればよい。
(実施例1〜6)
表1に示す配合で、アルカリ剤、キレート剤、界面活性剤、安定化剤、水を混合して濃縮液体洗剤を調製した。
なお、表1〜3において、各成分の配合量は全て純分表示である。
そして、得られた濃縮液体洗剤1000gを、透明なプラスチックフィルム製のパウチに入れて保存したところ、パウチ内の液体は、15℃で二相に分離した外観を示していた。
パウチ内の濃縮液体洗剤(1000g)を希釈用容器に全て入れ、水4000gを投入して攪拌し、希釈液体洗剤を得た。希釈倍率は、5倍であった。
希釈液体洗剤の状態を目視にて観察したところ、希釈液体洗剤は二相に分離しておらず、均一に分散した一相の液体となった。
以下の手順により洗浄力試験を実施した。
まず、洗浄対象の汚れとして、大豆白絞油:牛脂=1:1で混合した汚れを準備し、上記汚れ4mlを試験用皿に一面に塗り広げ、一晩室温で放置した。
上記希釈液体洗剤を1g含む洗浄液3lを準備し、上記洗浄液を液温30℃として、上記試験用皿を充分に温めた後、洗浄液を含んだスポンジで汚れを拭き取った。
そして、スポンジに付着した汚れを洗浄液中で揉み出した。
この操作を繰り返し、試験用皿に付着した汚れがスポンジで綺麗に拭き取れなくなるまでの皿の枚数を数えて、洗浄力を評価した。結果を表1に示した。
各実施例の洗浄力試験における皿洗い枚数は4枚〜6枚であった。この結果は、従来知られていたような、可溶化剤を加えて液体洗剤を均一にしていた組成の食器用液体洗剤を用いた場合の結果に比べ、同等又はそれ以上の良好な結果であるといえる。
(実施例7〜10)
表2に示す配合で、アルカリ剤、溶剤、キレート剤、界面活性剤、水を混合して濃縮液体洗剤を調製した。
そして、得られた濃縮液体洗剤1000gを、透明なプラスチックフィルム製のパウチに入れて保存したところ、パウチ内の液体は、15℃で二相に分離した外観を示していた。
パウチ内の濃縮液体洗剤(1000g)を希釈用容器に全て入れ、水4000gを投入して攪拌し、希釈液体洗剤を得た。希釈倍率は、5倍であった。
希釈液体洗剤の状態を目視にて観察したところ、希釈液体洗剤は二相に分離しておらず、均一に分散した一相の液体となった。
以下の手順により洗浄力試験を実施した。結果を表2に示した。
まず、洗浄対象の汚れとして、家庭で3カ月間使用して湯垢汚れが付着したポリプロピレン製の風呂桶を準備した。上記風呂桶に実験用ウエスを敷き、希釈液体洗剤0.3mlを垂らして含浸させ、一定時間接触後の湯垢汚れの除去状態を目視で確認した。
その結果、各実施例で調製した濃縮液体洗剤から得られた希釈液体洗剤について、良好な洗浄性が得られた。
すなわち、得られた濃縮液体洗剤は、浴室用洗剤として適しているといえる。
(実施例11〜14)
表3に示す配合で、アルカリ剤、溶剤、キレート剤、界面活性剤、水を混合して濃縮液体洗剤を調製した。
そして、得られた濃縮液体洗剤1000gを、透明なプラスチックフィルム製のパウチに入れて保存したところ、パウチ内の液体は、15℃で二相に分離した外観を示していた。
パウチ内の濃縮液体洗剤(1000g)を希釈用容器に全て入れ、水4000gを投入して攪拌し、希釈液体洗剤を得た。希釈倍率は、5倍であった。
希釈液体洗剤の状態を目視にて観察したところ、希釈液体洗剤は二相に分離しておらず、均一に分散した一相の液体となった。
以下の手順により洗浄力試験を実施した。結果を表3に示した。
大豆白絞油を197mm×138mm大のステンレス製プレート面上に約0.5g塗布し、これを約200℃の温度下で2時間加熱して重合、変質させて油汚れを生じさせた。次いで、この油汚れ面上に実験用ウエス(20mm×20mm大)を載せ、これに希釈液体洗剤を約0.5g滴下させ、約5分放置し、その後実験用ウエスを取り除いた。この場合の洗浄効果を目視により次の基準で判定した。
汚れ落ちが速くかつその程度もよいときを◎、汚れ落ちの程度がよいときを○、汚れ落ちにむらがあるときを△、汚れがほとんど落ちないときを×とした。
この結果から、得られた濃縮液体洗剤は、厨房で使用される油汚れ用洗剤として適しているといえる。
101 第一の相
102 第二の相
110 パウチ
111 ノッチ
112 注ぎ口部
120 希釈用容器
121 投入口
Claims (2)
- 希釈用容器内で水で2〜10倍に希釈して希釈液体洗剤として使用する濃縮液体洗剤であって、
15℃において、分離した外観を示す相である第一の相と第二の相とを有し、
水で2〜10倍に希釈すると、前記第一の相と前記第二の相とは相溶性を示して、均一に分散された一相の液体となることを特徴とし、
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、並びに、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインからなる群から選択された少なくとも1種を含む界面活性剤を40〜99重量%、
アルコール類を含む安定化剤を0〜5重量%、及び、
残部の水を含み、
食器用液体洗剤として用いられる、濃縮液体洗剤。 - 請求項1に記載の濃縮液体洗剤を用いた被洗浄物の洗浄方法であって、
前記第一の相と前記第二の相とが分離した外観を示す前記濃縮液体洗剤を希釈用容器内で水で2〜10倍に希釈することで、均一に分散された一相の希釈液体洗剤とし、該希釈液体洗剤を用いて被洗浄物の洗浄を行うことを特徴とする被洗浄物の洗浄方法。
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