JPH0655958B2 - 層分離型液体洗浄剤組成物 - Google Patents

層分離型液体洗浄剤組成物

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JPH0655958B2
JPH0655958B2 JP60137333A JP13733385A JPH0655958B2 JP H0655958 B2 JPH0655958 B2 JP H0655958B2 JP 60137333 A JP60137333 A JP 60137333A JP 13733385 A JP13733385 A JP 13733385A JP H0655958 B2 JPH0655958 B2 JP H0655958B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた泡性能および保存安定性を有する層分
離型液体洗浄剤組成物に関する。
〔従来技術〕
従来、シャンプーや洗浄剤等において、個々の含有成分
の保存安定性を高めるために、静置した状態ではそれぞ
れの成分が混合しないように二層に分離する、いわゆる
分離型のものが開発されている。そのようなものとし
て、例えば2−エチルヘキシル酸の高級アルコールエス
テル(特公昭51−183号公報)、オリーブ油および
スクワラン(特開昭48−58007号公報、特開昭4
8−10360号公報)、流動パラフィンおよびアーモ
ンド油(特開昭54−24908号公報、特開昭54−
25906号公報)のような油状物質を含有するものが
知られている。これら分離型液体洗浄剤組成物は、使用
時には軽く振とうして二層を混合して用いるが、静止時
には油状物質が分離してその保存安定性が高められる。
しかし、これら分離型組成物は、上述の油状物質を多量
に含むため、泡立ちが極めて悪く、洗浄剤には適してい
ない。
一方、ヘキサメタリン酸ナトリウムを配合し、塩析を利
用した二層分離型シャンプーも知られている(欧州特許
116422号)。このシャンプーは、泡立ちは良好で
あるが、振とうを繰返す度に次第に分離性が劣化してし
まうという欠点がある。即ち、上層と下層の界面付近に
白濁層が生じ、外観的にも美しい分離状態を示すものと
は言えなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、優れた泡性能および保存安定性を有し、振と
うを繰返しても常に明確かつ美麗に層分離する層分離型
液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
〔問題を解決するための手段〕
本発明の層分離型液体洗浄剤組成物は、ポリオキシアル
キルエーテル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩のうち
の少なくとも1種のアニオン界面活性剤と、アルカノー
ルアミドと、5〜25重量%の縮合リン酸塩とを含有
し、前記アニオン界面活性剤とアルカノールアミドとの
重量比(界面活性剤/アルカノールアミド)が10/1〜2/
1であることを特徴とする。
〔発明の効果〕
上述の本発明の層分離型液体洗浄剤組成物は、油分の配
合による層分離によらないため、泡立ちに優れている。
また、使用時の振とうを繰返しても常に明確かつ美麗に
層分離し、界面付近に白濁層が生ずることがない。従っ
て外観的に優れた、商品価値の高いものと言える。
〔発明の具体的説明〕
以下、本発明の層分離型液体洗浄剤組成物について、詳
細に説明する。
本発明の組成物の第1の必須成分であるアニオン界面活
性剤のうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
塩としては、種々のものが使用可能であるが、特に、下
記一般式(1)に示すものが好ましい。
R(OC2H4)lOSO3M ……(1) (但し、Rは平均炭素数8〜18、好ましくは10〜1
4のアルキル基であり、lは平均値が1〜10、好まし
くは1〜5の数であり、Mはアルカリ金属イオン、アル
カノールアミンイオン又はアルカリ土類金属イオンを示
す) この一般式(1)で表わされる化合物を具体的に例示する
と、天然ラウリルアルコールポリオキシエチレン(n=
3)硫酸エステル、オキソ法合成C11〜C15脂肪族アルコ
ールポリオキシエチレン(n=3)硫酸エステル、オキ
ソ法合成C12〜C13脂肪族アルコールオキシエチレン硫酸
エステル、C12〜C13脂肪族アルコール硫酸エステル及び
これらの硫酸エステル部分が硫酸のナトリウム塩、カリ
ウム塩又はアルカノールアミン塩となっているものを挙
げることができる。これらのうちでは、ポリオキシエチ
レンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(n=3)が特に
好ましい。なお、本発明においては、これらの化合物の
1種を単独で用いてもよく、2種以上の併用してもよ
い。
一方、他のアニオン界面活性剤であるアルカンスルホネ
ートとしては、平均炭素数10〜18、好ましくは14
〜18のアルカンスルホネートのアルカリ金属塩又はア
ルカリ土類金属塩を使用することができる。これらアル
カンスルホネートは、例えば炭素数10〜18のn−パ
ラフィンにスルフオキシデーションを施してアルカンス
ルホン酸とした後、これをアルカリにより中和すること
により得ることができる。
本発明の組成物の第2の必須成分であるアルカノールア
ミドとしては、脂肪酸メチルあるいは脂肪酸のエチルエ
ステルを出発物質とし、触媒を用いずに120〜250
℃で比較的短時間加熱する方法、アルカリ金属もしくは
その水酸化物又はそのアルコラートを触媒として上記出
発物質を反応させた後、これを分離するか又は中和する
方法、あるいは重炭酸ナトリウムを触媒とする方法等に
よって製造したものを使用可能である。特に、下記一般
式(3)で表わされるアルカノールアミドが好ましく用い
られる。
(但し、R′は平均炭素数6〜16、好ましくは10〜
14のアルキル基であり、mは1又は2であり、m+n
=2である。) 具体的には、ヤシ脂肪酸、ラウリン酸、ステアリン酸等
の高級脂肪酸とジエタノールアミンとの縮合物が挙げら
れ、これらの1種又は2種以上が使用されるが、これら
のうちではヤシ脂肪酸ジエタノールアミドが好ましい。
本発明の組成物の第3の必須成分である縮合リン酸塩の
一例としてはリン酸−ナトリウム又は正リン酸と苛性ソ
ーダの混合物を加熱脱水する方法等により製造したもの
を使用可能である。特に下記一般式(4)で表わされるも
のが好ましい。
(NaPO3)n ……(4) (但し、nは3以上の数を示す。) 式(4)で表わされる化合物の具体例として、トリメタリ
ン酸ナトリウム、テトラメタリン酸ナトリウム、ヘキサ
メタリン酸ナトリウム、グラハム塩等がある。これら化
合物は、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を併
用してもよい。
縮合リン酸塩の他の例としては、下記一般式(5)で表わ
されるポリリン酸ナトリウムが用いられる。
Nan+2PnO3n+1 ……(5) (但し、nは3以上の数を示す。) 式(5)で表わされる化合物の具体例として、トリポリリ
ン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウム等があ
る。これら化合物は、1種を単独で使用してもよく、ま
た2種以上を併用してもよい。
本発明の層分離型液体洗浄剤組成物においては、上述し
た3種の必須成分を含有することに加え、アニオン界面
活性剤とアルカノールアミドとの重量比(アニンオン界
面活性剤/アルカノールアミド)を10/1〜2/1、好まし
くは5/1〜3/1とし、かつ縮合リン酸塩の配合量を組成物
全体の5〜25重量%、好ましくは10〜20重量%と
することが必要である。重量比が10/1を越えると分離性
が悪くなり、上層と下層の例角な境界面が出現しない。
一方、2/1未満の場合には分離性は良好であるが、上層
又は下層が透明とならず好ましくない。
縮合リン酸塩の配合量が5重量%未満では層分離せず、
25重量%以上では保存安定性が悪く、低温又は高温に
おいて白濁し、いずれも本発明の目的を達成できない。
本発明の洗浄剤組成物には、その種類、使用目的等によ
り、必要に応じて従来一般に用いられる補助添加剤を添
加することができる。このような添加剤としては、例え
ば、食塩、芒硝、可溶化剤、BHT、α−トコフェロール
等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛋白誘導体、動植物抽
出エキス、殺菌剤、色素、香料、カチオン性ポリマー等
のコンディショニング剤を挙げることができる。
更に、洗浄性や泡立ちを調整する目的で、他種のアニオ
ン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤を
分離性を阻害しない範囲で添加することは何ら差支えな
い。この場合、これらの他種の界面活性剤としては、例
えばα−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硝酸
エステル塩、ポリオキシエチレン高級アルコールリン酸
エステル又はその塩、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エ
ステル又はその塩、N−アシル酸性アミノ酸塩又は塩基
性アミノ酸塩、アミンオキシド、アルコールやアルキル
フェノールのエチレンオキシド付加物、糖アルコール脂
肪酸エステル、カルボキシベタイン、スルホベタイン等
を挙げることができる。これらの界面活性剤は1種又は
2種以上を適宜使用することができる。
本発明の層分離型液体洗浄剤組成物は、台所用洗剤、衣
料用洗剤、シャンプー等の液体洗浄剤として、幅広く利
用可能である。
以下、本発明の実施例と比較例を示し、本発明の効果を
より具体的に説明する。なお、各成分の配合量は重量%
である。
各例の説明に先立って、各例で採用した試験法について
説明する。
(1)起泡力 調製された洗浄剤組成物の6%水溶液20ml(25℃)
を100mlシリンダーに採取し、人工汚垢として液体ラ
ノリン0.2gを加え、10秒間に20回振とうし、1
分後の泡容積(ml)を測定した。
(2)分離性 調製された洗浄剤組成物を約1日静置して二層に明確に
分離するかどうかを、目視により次の基準で判定した。
○:明確に二層分離する。
△:二層分離するが界面が明確でない。
×:二層分離しない。
(3)分離安定性(繰返し振とう後の分離性) 調製された洗浄剤組成物を透明容器に入れ、10回上下
に振とうした後、1日静置して二層に分離される。この
振とう一静置のサイクルを10回繰返した後に、界面に
白濁層が出現するかどうかを、目視により次の基準で判
定した。
○:白濁層が全くみられず、明確に二層分離する。
△:かすかに白濁層が出現する。
×:白濁層が明らかに出現する。
実施例1〜6 表1に示す配合組成の17種の洗浄剤組成物を調製し、
それらの性能を評価した。その結果を同表に示す。同表
から明らかなように、本発明の3種の必須成分をすべて
含有する組成物(実施例1〜6)は、いずれも優れた性
能を示すのに対し、本発明の3種の必須成分のすべては
含有しない組成物(比較例1〜9)および第3の必須成
分が本発明の範囲外である組成物(比較例10,11)
はいずれも優れた性能を示さないことがわかる。
実施例7〜11 表2に示す配合組成の5種の洗浄剤組成物を調製し、そ
れらの性能を評価した。その結果を同表に示す。
実施例12 表3に示す配合組成のシャンプー組成物を調製し、その
性能を評価した。その結果を同表に示す。同表から明ら
かなように、このシャンプー組成物は、優れた性能を示
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 3:32 3:06)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩および
    アルカンスルホン酸塩のうちの少なくとも1種のアニオ
    ン界面活性剤と、アルカノールアミドと、5〜25重量
    %の縮合リン酸塩とを含有し、前記アニオン界面活性剤
    とアルカノールアミドとの重量比(界面活性剤/アルカ
    ノールアミド)が10/1〜2/1であることを特徴とする層
    分離型液体洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】前記ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩は
    下記一般式(1)で表わされるものである特許請求の範囲
    第1項記載の層分離型液体洗浄剤組成物。 R(OC2H4)lSO3M ……(1) (但し、Rは平均炭素数8〜18のアルキル基であり、
    lは平均値が1〜10の数であり、Mはアルカリ金属イ
    オン、アルカノールアミンイオン、またはアルカリ土類
    金属イオンを示す。)
  3. 【請求項3】前記アルカンスルホン酸塩は下記一般式
    (2)で表わされるものである特許請求の範囲第1項記載
    の層分離型液体洗浄剤組成物。 PS−M ……(2) (但し、PSは平均炭素数10〜18の直鎖または分枝鎖
    アルキルスルホネートの酸基であり、Mはアルカリ金属
    またはアルカリ土類金属を示す。)
  4. 【請求項4】前記アルカノールアミドは下記一般式(3)
    で表わされるものである特許請求の範囲第1ないし3項
    のうちのいずれか1項記載の層分離型液体洗浄剤組成
    物。 (但し、R′は平均炭素数5〜16のアルキル基であ
    り、mは1又は2であり、m+n=2である)。
  5. 【請求項5】前記縮合リン酸塩は下記一般式(4)で表わ
    されるメタリン酸ナトリウムである特許請求の範囲第1
    ないし4項のうちのいずれか1項記載の層分離型液体洗
    浄剤組成物。 (NaPO3)n ……(4) (但し、nは3以上の数を示す。)
  6. 【請求項6】前記縮合リン酸塩は下記一般式(5)で表わ
    されるポリリン酸ナトリウムである特許請求の範囲第1
    ないし4項のうちのいずれか1項記載の層分離型液体洗
    浄剤組成物。 Nan+2PnO3n+1 ……(5) (但し、nは3以上の数を示す。)
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