JP6204603B2 - 光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素および色素溶液 - Google Patents

光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素および色素溶液 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素および色素溶液に関する。
光電変換素子は、各種の光センサー、複写機、太陽電池等の光電気化学電池等に用いられている。この光電変換素子には、金属を用いた方式、半導体を用いた方式、有機顔料や色素を用いた方式、または、これらを組み合わせた方式等の様々な方式が実用化されている。特に、非枯渇性の太陽エネルギーを利用した太陽電池は、燃料が不要であり、無尽蔵のクリーンエネルギーを利用するものとして、その本格的な実用化が大いに期待されている。その中でも、シリコン系太陽電池は古くから研究開発が進められ、各国の政策的な配慮もあって普及が進んでいる。しかし、シリコンは無機材料であり、スループットおよびコスト等の改良には自ずと限界がある。
そこで、色素増感太陽電池の研究が精力的に行われている。特にその契機となったのは、スイス ローザンヌ工科大学のGraetzel等の研究成果である。彼らは、ポーラス酸化チタン膜の表面にルテニウム錯体からなる色素を固定した構造を採用し、アモルファスシリコン並の光電変換効率を実現した。これにより、高価な真空装置を使用しなくても製造できる色素増感太陽電池が一躍世界の研究者から注目を集めるようになった。
現在までに、色素増感太陽電池に使用される金属錯体色素として、一般的に、N3、N719、N749(ブラックダイともいう)、Z907、J2と呼ばれる色素等が開発されている。
さらに、特許文献1および非特許文献1には、ブラックダイを改良したPRT色素が開示されている。そして特許文献1および非特許文献1には、このPRT色素を用いた色素増感太陽電池において、400〜550nmの量子収率が高められ、光電変換効率が向上したことが記載されている。
米国特許第2010/0258175号明細書
Chem.Commun.,2009年,p.5844−5846
太陽電池には、高い光電変換効率に加え、太陽電池が設置される現場環境において、連続的な光照射に対しても性能が劣化せずに初期性能を維持できる耐久性が求められる。しかし、特許文献1および非特許文献1に記載の色素を用いた色素増感太陽電池は、光電変換効率が良化するものの、耐久性が未だ十分とはいえない。
本発明は、光電変換効率に優れ、且つ、耐久性にも優れた光電変換素子、およびこの光電変換素子を用いた色素増感太陽電池を提供することを課題とする。また本発明は、光電変換素子ないし色素増感太陽電池の増感色素として用いることで、優れた光電変換性能に加え、優れた耐久性をも発現させることができる金属錯体色素、およびこの金属錯体色素を含む色素溶液を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた。その結果、酸性基を有する特定構造の3座配位子と、非共有電子対を有する原子を特定部位に有する2座配位子とを有する金属錯体色素を増感色素として用いて光電変換素子を作製すると、得られる光電変換素子の光電変換効率が高まり、且つ、厳しい高温環境における連続光照射によっても光電変換効率が低下しにくいことを見い出した。
本発明は、これらの知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
本発明の要旨は下記の通りである。
〔1〕
導電性支持体と、電解質を含む感光体層と、電解質を含む電荷移動体層と、対極とを有する光電変換素子であって、感光体層が、下記式(I)で表される金属錯体色素が担持された半導体微粒子を有する光電変換素子。

M(LA)(LD)Z・(CI) (I)

式中、Mは金属イオンを表す。
LAは下記式(L1)で表される3座の配位子を表す。
LDは下記式(L2−1)〜(L2−5)のいずれかで表される2座の配位子を表す。
Zは単座の配位子を表す。
CIは金属錯体色素の電荷を中和するために必要な対イオンを表し、nは0〜3の整数である。
Figure 0006204603
式中、環Za、環Zbおよび環Zcは、非金属原子を環構成原子とする5員環または6員環を表す。環Za、環Zbおよび環Zcのうち少なくとも1つは酸性基を有する。
Figure 0006204603
式中、Gは下記式(G1−1)〜(G1−6)のいずれかで表される基であり、Gは、下記式(G2−1)〜(G2−3)のいずれかで表される基である。
Rは置換基を表し、n1は0〜3の整数、n2は0〜5の整数である。
Figure 0006204603
式中、R1〜Rは、水素原子、アルキル基、ヘテロアリール基、アリール基、−COOH、−PO(OH)、−PO(OR)(OH)、または−CO(NHOH)を表し、Rはアルキル基、ヘテロアリール基、またはアリール基を表す。
はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基またはハロゲン原子を表す。
*は連結部位を表す。
〔2〕
上記LDが式(L2−1)または(L2−2)で表される〔1〕に記載の光電変換素子。
〔3〕
上記Gが上記式(G1−1)、(G1−2)または(G1−5)で表される〔1〕または〔2〕に記載の光電変換素子。
〔4〕
上記Gが上記式(G2−2)または(G2−3)で表される〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔5〕
上記LDが上記式(L2−1)で表され、上記Gが上記式(G1−2)で表され、且つ、上記Gが上記式(G2−2)で表される〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔6〕
上記Rがアルキルチオ基である〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載の光電変換素子を備えた色素増感太陽電池。
〔8〕
下記一般式(I)で表される金属錯体色素。

M(LA)(LD)Z・(CI) (I)

式中、Mは金属イオンを表す。
LAは下記式(L1)で表される3座の配位子を表す。
LDは下記式(L2−1)〜(L2−5)のいずれかで表される2座の配位子を表す。
Zは単座の配位子を表す。
CIは金属錯体色素の電荷を中和するために必要な対イオンを表し、nは0〜3の整数である。
Figure 0006204603
式中、環Za、環Zbおよび環Zcは、非金属原子を環構成原子とする5員環または6員環を表す。環Za、環Zbおよび環Zcのうち少なくとも1つは酸性基を有する。
Figure 0006204603
式中、Gは下記式(G1−1)〜(G1−6)のいずれかで表される基であり、Gは、下記式(G2−1)〜(G2−3)のいずれかで表される基である。
Rは置換基を表し、n1は0〜3の整数、n2は0〜5の整数である。
Figure 0006204603
式中、R1〜Rは、水素原子、アルキル基、ヘテロアリール基、アリール基、−COOH、−PO(OH)、−PO(OR)(OH)、または−CO(NHOH)を表し、Rはアルキル基、ヘテロアリール基、またはアリール基を表す。
はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基またはハロゲン原子を表す。
*は連結部位を表す。
〔9〕
上記LDが式(L2−1)または(L2−2)で表される〔8〕に記載の金属錯体色素。
〔10〕
上記Gが上記式(G1−1)、(G1−2)、または(G1−5)で表される〔8〕または〔9〕に記載の金属錯体色素。
〔11〕
上記Gが上記式(G2−2)または(G2−3)で表される〔8〕〜〔10〕のいずれか1つに記載の金属錯体色素。
〔12〕
上記LDが上記式(L2−1)で表される2座の配位子であり、上記Gが上記式(G1−2)で表され、且つ、上記Gが上記式(G2−2)で表される〔8〕〜〔11〕のいずれか1つに記載の金属錯体色素。
〔13〕
上記Rがアルキルチオ基である〔8〕〜〔12〕のいずれか1つに記載の金属錯体色素。
〔14〕
〔8〕〜〔13〕のいずれか1つに記載の金属錯体色素と溶媒とを含有する色素溶液。
本明細書において、特に断りがない限り、二重結合については、分子内にE型およびZ型が存在する場合、そのいずれであっても、またこれらの混合物であってもよい。
特定の符号や式で表示された置換基や連結基、配位子等(以下、置換基等という)が複数あるとき、または複数の置換基等を同時に規定するときには、特段の断りがない限り、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよい。このことは、置換基等の数の規定についても同様である。また、複数の置換基等が近接するとき(特に、隣接するとき)には特段の断りがない限り、それらが互いに連結して環を形成してもよい。
また、環、例えば、芳香族環または脂肪族環は、さらに縮環して縮合環を形成していてもよい。
本発明において、芳香族環は、芳香族性を示す環をいい、芳香族炭化水素環と芳香族ヘテロ環とを含む意味に用いる。また、芳香族基は、芳香族性を示す基をいい、アリール基とヘテロアリール基とを含む意味に用いる。
本明細書において、化合物(錯体、色素を含む)の表示については、化合物そのもののほか、その塩、そのイオンを含む意味に用いる。また、目的の効果を奏する範囲で、構造の一部を変化させたものを含む意味である。さらに、置換または無置換を明記していない化合物については、所望の効果を奏する範囲で、任意の置換基を有していてもよい意味である。このことは、置換基、連結基および配位子についても同様である。この任意の置換基は、後述する置換基群Tから選ばれる基を好ましい範囲とする。
また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の光電変換素子および色素増感太陽電池は、優れた光電変換効率を示し、且つ、耐久性にも優れる。また、本発明の金属錯体色素は、本発明の光電変換素子ないし色素増感太陽電池の増感色素として好適に用いることができる。また、本発明の色素溶液は、本発明の金属錯体色素と溶媒とを含んでなり、本発明の金属錯体色素が担持された半導体微粒子の調製に好適に用いることができる。
本発明の上記及び他の特徴及び利点は、適宜添付の図面を参照して、下記の記載からより明らかになるであろう。
本発明の第1態様の光電変換素子を、電池用途に応用したシステムにおいて、層中の円部分の拡大図も含めて、模式的に示した断面図である。 本発明の第2態様の光電変換素子からなる色素増感太陽電池を模式的に示した断面図である。
[光電変換素子および色素増感太陽電池]
本発明の光電変換素子は、導電性支持体と、電解質を含む感光体層と、電解質を含む電荷移動体層と、対極(対向電極)とを有する。感光体層と電荷移動体層と対極とがこの順で導電性支持体上に設けられている。
本発明の光電変換素子において、その感光体層を形成する半導体微粒子の少なくとも一部は、増感色素として後述する式(I)で表される金属錯体色素を担持している。ここで、金属錯体色素が半導体微粒子22の表面に担持される態様は、半導体微粒子22の表面に吸着する態様、半導体微粒子22の表面に堆積する態様、および、これらが混在した態様等を包含する。なお、吸着は、化学吸着と物理吸着とを含み、化学吸着が好ましい。
半導体微粒子は、後述する式(I)の金属錯体色素と併せて、他の金属錯体色素を担持していてもよい。
半導体微粒子は、上記金属錯体色素とともに後述する共吸着剤を担持していることが好ましい。
また、感光体層は電解質を含む。感光体層に含まれる電解質は、電荷移動体層が有する電解質と同種でも異種であってもよいが、同種であることが好ましい。ここで、「電解質が同種」とは、感光体層の電解質に含まれる成分と電荷移動体層の電解質に含まれる成分が同じであり、且つ、各成分の含有量も同じである態様、および、感光体層の電解質に含まれる成分と電荷移動体層の電解質に含まれる成分が同じであるが、各成分の含有量が異なる態様、の両態様を含む意味である。
本発明の光電変換素子は、本発明で規定する構成以外の構成は特に限定されず、光電変換素子に関する公知の構成を採用できる。本発明の光電変換素子を構成する上記各層は、目的に応じて設計され、例えば、単層に形成されても、複層に形成されてもよい。また、必要により上記各層以外の層を有してもよい。
本発明の色素増感太陽電池は、本発明の光電変換素子を用いてなる。
以下、本発明の光電変換素子および色素増感太陽電池の好ましい実施形態について説明する。
図1に示されるシステム100は、本発明の第1態様の光電変換素子10を、外部回路6で動作手段M(例えば電動モーター)に仕事をさせる電池用途に応用したものである。
光電変換素子10は、導電性支持体1と、色素(金属錯体色素)21が担持されることにより増感された半導体微粒子22、および、半導体微粒子22間に電解質を含む感光体層2と、正孔輸送層である電荷移動体層3と、対極4とからなる。
光電変換素子10において、受光電極5は、導電性支持体1および感光体層2を有し、作用電極として機能する。
光電変換素子10を応用したシステム100において、感光体層2に入射した光は、金属錯体色素21を励起する。励起された金属錯体色素21はエネルギーの高い電子を有しており、この電子が金属錯体色素21から半導体微粒子22の伝導帯に渡され、さらに拡散によって導電性支持体1に到達する。このとき金属錯体色素21は酸化体となっている。導電性支持体1に到達した電子が外部回路6で仕事をしながら、対極4、電荷移動体層3を経由して金属錯体色素21の酸化体に到達し、この酸化体を還元することで、システム100が太陽電池として機能する。
図2に示される色素増感太陽電池20は、本発明の第2態様の光電変換素子により構成されている。
色素増感太陽電池20となる光電変換素子は、図1に示す光電変換素子に対して、導電性支持体41および感光体層42の構成、および、スペーサーを有する点で異なるが、それらの点以外は図1に示す光電変換素子10と同様に構成されている。すなわち、導電性支持体41は、基板44と、基板44の表面に成膜された透明導電膜43とからなる2層構造を有している。また、感光体層42は、半導体層45と、半導体層45に隣接して成膜された光散乱層46とからなる2層構造を有している。導電性支持体41と対極48との間にはスペーサーが設けられている。色素増感太陽電池20において、40は受光電極であり、47は電荷移動体層である。
色素増感太陽電池20は、光電変換素子10を応用したシステム100と同様に、感光体層42に光が入射することにより、太陽電池として機能する。
本発明の光電変換素子および色素増感太陽電池は、上記の好ましい態様に限定されず、各態様の構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各態様間で適宜組み合わせることができる。
本発明において、光電変換素子または色素増感太陽電池に用いられる材料および各部材は常法により調製することができる。例えば、米国特許第4,927,721号明細書、米国特許第4,684,537号明細書、米国特許第5,084,365号明細書、米国特許第5,350,644号明細書、米国特許第5,463,057号明細書、米国特許第5,525,440号明細書、特開平7−249790号公報、特開2004−220974号公報、特開2008−135197号公報を参照することができる。
<式(I)で表される金属錯体色素>
本発明の金属錯体色素は、下記式(I)で表される。
M(LA)(LD)Z・(CI) (I)
上記式(I)の金属錯体色素の構成について以下に説明する。
− 金属イオンM −
式(I)において、Mは金属イオンを表す。Mは金属錯体色素の中心金属であり、長周期律表上6〜12族の各元素のイオンが挙げられる。このような金属イオンとしては、例えば、Ru、Fe、Os、Cu、W、Cr、Mo、Ni、Pd、Pt、Co、Ir、Rh、Re、MnおよびZnの各イオンが挙げられる。本発明の光電変換素子ないし色素増感太陽電池において、金属イオンMが異なる2種以上の金属錯体色素を用いてもよい。
本発明においては、金属イオンMは、Os2+、Ru2+またはFe2+が好ましく、Os2+またはRu2+がより好ましく、なかでもRu2+が特に好ましい。
なお、光電変換素子中に組み込まれた状態においては、Mの価数は、周囲の材料との酸化還元反応により変化することがある。
− 配位子LA −
式(I)中、LAは、下記式(L1)で表される3座配位子を表す。
Figure 0006204603
式(L1)中、環Za、環Zbおよび環Zcはそれぞれ独立に、非金属原子を環構成原子とする5員環または6員環を表す。環Za、環Zbおよび環Zcのうち少なくとも1つは酸性基を有する。環Za、環Zbおよび環Zcのうち2つ以上の環が酸性基を有することが好ましく、3つの環すべてが酸性基を有することがより好ましい。式(L1)で表される3座配位子が有する酸性基の数は1〜3が好ましく、2または3がより好ましく、さらに好ましくは3である。
本発明において、酸性基とは、解離性のプロトンを有する置換基であり、pKaが11以下の置換基である。酸性基のpKaは、J.Phys.Chem.A2011,115,6641−6645に記載の「SMD/M05−2X/6−31G」方法に従って求めることができる。酸性基としては、例えば、カルボキシ基、ホスホニル基、ホスホリル基、スルホ基、ホウ酸基等の酸性を示す酸基、または、これらの酸基を有する基が挙げられる。酸基を有する基は、酸基と連結基とを有する基が挙げられる。連結基は、特に限定されないが、2価の基が挙げられ、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基等が挙げられる。この連結基は後述する置換基群Tから選ばれる基を置換基として有していてもよい。酸基と連結基とを有する酸性基としては、例えば、カルボキシメチル、カルボキシビニレン、ジカルボキシビニレン、シアノカルボキシビニレン、2−カルボキシ−1−プロペニル、2−カルボキシ−1−ブテニル、カルボキシフェニル等を好ましく挙げることができる。
酸性基は、好ましくは、カルボキシ基、ホスホニル基、スルホ基、リン酸基またはカルボキシ基を有する基であり、より好ましくはカルボキシ基である。
環Za、環Zbおよび環Zcの環構成原子は炭素原子、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子であることが好ましい。環Za、環Zbおよび環Zcは芳香族環が好ましく、なかでもイミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、およびピラジン環から選ばれる環が好ましく、イミダゾール環またはピリジン環がより好ましく、さらに好ましくはピリジン環である。これらの環は置換基を有してもよく、この置換基としては後述する置換基群Tから選ばれる基が好ましい。また、これらの置換基は互いに連結して環を形成していてもよい。環Za、環Zbおよび環Zcがピリジン環の場合、上記酸性基は、環構成原子であるN原子に対してパラ位に位置する炭素原子に導入されていることが好ましい。
− 配位子LD −
LDは、下記式(L2−1)〜(L2−5)のいずれかで表される2座の配位子を表す。LDは好ましくは下記式(L2−1)、(L2−2)、(L2−4)、または(L2−5)で表される2座配位子であり、より好ましくは下記式(L2−1)または(L2−2)で表される2座配位子であり、さらに好ましくは下記式(L2−1)で表される2座配位子である。
Figure 0006204603
上記式(L2−1)〜(L2−5)中、Gは下記式(G1−1)〜(G1−6)のいずれかで表される基である。Gは好ましくは下記式(G1−1)、(G1−2)、(G1−3)、(G1−5)、または(G1−6)で表される基であり、より好ましくは、下記式(G1−1)、(G1−2)、(G1−5)、または(G1−6)で表される基であり、さらに好ましくは下記式(G1−1)、(G1−2)または(G1−5)で表される基であり、特に好ましくは下記式(G1−2)で表される基である。下記式(G1−1)〜(G1−6)で表される基は、いずれも各式中に示された窒素原子のアニオンを介して金属イオンに配位する。
は、下記式(G2−1)〜(G2−3)のいずれかで表される基である。Gは好ましくは、下記式(G2−2)または(G2−3)で表される基であり、更に好ましくは、下記式(G2−2)で表される基である。
Rは置換基を表し、n1は0〜3の整数、n2は0〜5の整数である。このRは後述する置換基群Tから選ばれる基が好ましい。n1およびn2は0または1が好ましく、0がより好ましい。
Figure 0006204603
〜Rは、水素原子、アルキル基、ヘテロアリール基、アリール基、−COOH、−PO(OH)、−PO(OR)(OH)、または−CO(NHOH)を表す。ここでRはアルキル基、ヘテロアリール基、またはアリール基を表す。Rとして採りうるアルキル、ヘテロアリール基およびアリール基の好ましい形態は、それぞれ後述する置換基Rが採りうるアルキル、ヘテロアリール基およびアリール基の形態と同じである。
〜Rは好ましくは、水素原子またはアルキル基であり、より好ましくは、R〜Rのうち少なくとも1つが、電子求引性基を置換基として有するアルキル基(好ましくは、電子求引性基を置換基として有する、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5の直鎖又は分岐を有するアルキル基)であり、R〜Rのうち残りの基が水素原子である形態である。上記の電子求引性基はフッ素原子が好ましい。R〜Rがアルキル基の場合、特に好ましくはトリフルオロメチルである。
の特に好ましい形態は、Gが上記式(G1−2)であり、且つRが電子求引性基を置換基として有する上記アルキル基であり、Rが水素原子である形態である。
〜Rは酸性基でないことが好ましい。
はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基またはハロゲン原子を表す。このようにRが非共有電子対を有する基であることにより、光電変換素子の耐久性(耐光性)を高めることができる。その理由は定かではないが、色素から半導体微粒子への電子注入の後、色素の不安定なラジカルカチオン状態を、共鳴効果によって非局在化できることが一因と考えられる。
がアルコキシ基の場合、直鎖アルコキシ基および分岐アルコキシ基を含む。耐久性向上の観点から、その炭素数は1〜30が好ましく、2〜25がより好ましく、3〜20がさらに好ましく、4〜15がさらに好ましく、5〜12がさらに好ましい。Rとして採りうるアルコキシ基として、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i―プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、n−オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、n−デシルオキシ、イソデシルオキシ、s−デシルオキシ、2−ブチルオクチルオキシ、n−ドデシルオキシ、n−ヘキサデシルオキシ、イソへキサデシルオキシ、n−エイコシルオキシ、n−ヘキサコシルオキシまたはイソオクタコシルオキシが挙げられる。
がアリールオキシ基の場合、アリール基が炭素系芳香環基である炭素環系アリールオキシ基と、ヘテロ芳香環基であるヘテロアリールオキシ基とを含む。アリールオキシ基の炭素数は3〜30が好ましく、3〜25がより好ましく、3〜20がさらに好ましく、3〜16が特に好ましい。アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ、ナフトキシ、イミダゾイルオキシ、ベンゾイミダゾイルオキシ、ピリジン−4−イルオキシ、ピリミジニルオキシ、キナゾリニルオキシ、プリニルオキシまたはチオフェン−3−イルオキシ等が挙げられる。ヘテロアリールオキシ基のヘテロ環としてはチオフェン環が好ましい。
がアルキルチオ基の場合、直鎖アルキルチオ基および分岐アルキルチオ基を含む。耐久性向上の観点から、その炭素数は1〜30が好ましく、2〜25がより好ましく、3〜20がさらに好ましく、4〜15がさらに好ましく、5〜12がさらに好ましい。Rとして採りうるアルキルチオ基として、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i-プロピルチオ、n−ブチルチオ、t−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ、3,7−ジメチルオクチルチオ、n−デシルチオ、イソデシルチオ、s−デシルチオ、n−ドデシルチオ、2−ブチルオクチルチオ、n−ヘキサデシルチオ、イソへキサデシルチオ、n−エイコシルチオ、n−ヘキサコシルチオまたはイソオクタコシルチオが挙げられる。
がアリールチオ基の場合、アリール基が炭素系芳香環基である炭素環系アリールチオ基と、ヘテロ芳香環基であるヘテロアリールチオ基とを含む。アリールチオ基の炭素数は3〜30が好ましく、3〜25がより好ましく、3〜20がさらに好ましく、3〜16が特に好ましい。アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ、イミダゾイルチオ、ベンゾイミダゾイルチオ、ピリジン−4−イルチオ、ピリミジニルチオ、キナゾリニルチオ、プリニルチオまたはチオフェン−3−イルチオ等が挙げられる。ヘテロアリールチオ基のヘテロ環としてはチオフェン環が好ましい。
として採りうるアミノ基は、−N(R)(R)で表される。
およびRは、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。
およびRとして採りうるアルキル基は、炭素数が1〜24であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、3〜10であることがさらに好ましい。また、アルキル基は直鎖および分岐のいずれでもよい。アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、3,7−ジメチルオクチル、2−ブチルオクチル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル、2−ヘキシルデシルが挙げられ、t−ブチル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシルまたはn−オクチルが好ましい。
およびRとして採りうるアリール基は、炭素数が6〜24であることが好ましく、6〜18であることがより好ましい。本発明において、アリール基は、芳香族炭化水素環からなる基であればよく、他の芳香族炭化水素環および脂肪族炭化水素環の少なくとも1つが縮環した縮合環基でもよい。アリール基としては、フェニル、ナフチル、フルオレニル、ビフェニル、アントラセニルが挙げられる。RおよびRとしてのアリール基は、フェニル、ナフチルまたはフルオレニルが好ましく、フェニルがさらに好ましい。
およびRとして採りうるヘテロアリール基は、炭素数は0〜24であることが好ましく、1〜18であることがより好ましく、さらに好ましくは2〜16である。このヘテロアリール基は特に好ましくは5員環または6員環である。
およびRは、少なくとも一方がアリール基またはヘテロアリール基であることが好ましく、光電変換効率の点で、ともにアリール基またはヘテロアリール基であることがさらに好ましく、ともにアリール基であることが特に好ましい。
およびRは、互いに結合して環を形成してもよい。RおよびRが結合して形成する含窒素環基としては、特に限定されず、芳香族基でも脂肪族環基でもよい。このような含窒素環基としては、例えば、モルホリン環基、チオモルホリン環基、ピペリジン環基または下記の各含窒素環基が挙げられる。
Figure 0006204603
ここで、RDA3およびRDA4は、各々独立に、アルキル基またはアリール基を表す。このアルキル基およびアリール基は、上記RおよびRとして採りうるアルキル基またはアリール基と同義であり、好ましいものも同じである。
およびRには、上記で説明したRおよびRとして採りうる基が、さらに置換基を有した形態も含まれる(さらに、RおよびRが互いに結合して形成される上記含窒素環基には、上記含窒素環基として説明した基がさらに置換基を有した形態も含まれる)。この置換基としては、特に限定されないが、後述する置換基群Tから選ばれる基が挙げられる。なかでも、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、シリル基、ハロゲン原子、アミノ基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。
およびRがともにアルキル基であるN,N−ジアルキルアミノ基としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジペンチルアミノ、N,N−ビス(n−ヘキシル)アミノ、N−メチル−N−n−ヘキシルアミノ、N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノ、N,N−ビス(n−オクチル)アミノ、N,N−ビス(n−デシル)アミノ等が挙げられる。
およびRがともにアリール基であるN,N−ジアリールアミノ基としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジフェニルアミノ、N,N−ジ(4−メチルフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−(t−ブチル)フェニル)アミノ、N,N−ジ(4−(n−ヘキシル)フェニル)アミノ、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−(n−オクチルオキシ)フェニル)アミノ、N,N−ジ(4−トリメチルシリルフェニル)アミノ、N,N−ジ(3,5−ジメチルフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−メチルチオフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−ビフェニル)アミノ、N,N−ジナフチルアミノ、N,N−ジフルオレニルアミノ、N,N−ジ(4−ジフェニルアミノフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−フルオロフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ、N,N−ジ(4−クロロフェニル)アミノ、N−メトキシフェニル−N−ナフチルアミノ、4,7−ジ(t−ブチルカルバゾイル)アミノ、等が挙げられる。
およびRがともにヘテロアリール基であるN,N−ジヘテロアリールアミノ基としては、N,N−ジ(4−アルキルチエニル)アミノ、N,N−ジ(4−(n−ヘキシル)チエニル)アミノ、N,N−ジ(3−ピリジル)アミノ等が挙げられる。
として採りうるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子であり、フッ素原子または臭素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。
光電変換効率と耐久性をより高いレベルで両立する観点から、Rはアルキルチオ基、アルコキシ基、アミノ基またはハロゲン原子が好ましく、アルキルチオ基またはアミノ基がより好ましく、アルキルチオ基がさらに好ましい。
式(I)で表される金属錯体色素は、LDが上記式(L2−1)で表され、Gが上記式(G1−2)で表され、Gが上記式(G2−2)で表される形態が特に好ましい。
上記式(I)中、Zは単座の配位子である。Zとしては例えば、セレノシアネート基、イソセレノシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、シアネート基、イソシアネート基、シアノ基、アルキルチオ基、およびアリールチオ基から選ばれる基で配位する配位子、あるいはハロゲン原子、カルボニル、ジアルキルケトンおよびチオ尿素から選ばれる配位子が挙げられる。なかでもZはイソチオシアネート基またはシアノ基が好ましく、イソチオシアネート基がより好ましい。
−電荷中和対イオンCI−
CIは電荷を中和させるのに対イオンが必要な場合の対イオンを表す。一般に、金属錯体色素が陽イオンもしくは陰イオンであるか、または、正味のイオン電荷を有するかどうかは、金属錯体色素中の金属、配位子および置換基に依存する。
置換基が解離性基を有すること等により、金属錯体色素は解離して負電荷を持ってもよい。この場合、金属錯体色素全体の電荷はCIにより電気的に中性とされる。
対イオンCIが正の対イオンの場合、例えば、対イオンCIは、無機もしくは有機のアンモニウムイオン(例えばテトラアルキルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン等)、ホスホニウムイオン(例えばテトラアルキルホスホニウムイオン、アルキルトリフェニルホスホニウムイオン等)、アルカリ金属イオン、金属錯体イオンまたはプロトンである。正の対イオンとしては、無機もしくは有機のアンモニウムイオン(トリエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムイオン等)、プロトンが好ましい。
対イオンCIが負の対イオンの場合、例えば、対イオンCIは、無機陰イオンでも有機陰イオンでもよい。例えば、水酸化物イオン、ハロゲン陰イオン(例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等)、置換もしくは無置換のアルキルカルボン酸イオン(酢酸イオン、トリフルオロ酢酸等)、置換もしくは無置換のアリールカルボン酸イオン(安息香酸イオン等)、置換もしくは無置換のアルキルスルホン酸イオン(メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等)、置換もしくは無置換のアリールスルホン酸イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオン等)、アリールジスルホン酸イオン(例えば1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオン等)、アルキル硫酸イオン(例えばメチル硫酸イオン等)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、ピクリン酸イオンが挙げられる。さらに電荷均衡対イオンとして、イオン性ポリマーあるいは色素と逆電荷を有する他の色素を用いてもよく、金属錯イオン(例えばビスベンゼン−1,2−ジチオラトニッケル(III)等)も使用可能である。負の対イオンとしては、ハロゲン陰イオン、置換もしくは無置換のアルキルカルボン酸イオン、置換もしくは無置換のアルキルスルホン酸イオン、置換もしくは無置換のアリールスルホン酸イオン、アリールジスルホン酸イオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオンが好ましく、ハロゲン陰イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオンがより好ましい。
上記式(I)において、CIの数を示すnは0〜3の整数であり、0が好ましい。
上記式(I)で表される色素は、エタノール溶液における極大吸収波長が、好ましくは500〜700nmの範囲であり、より好ましくは550〜650nmの範囲である。
上記式(I)で表される金属錯体色素は、例えば、特開2013−084594号公報に記載の方法、特許第4298799号公報に記載の方法、米国特許出願公開第2013/0018189A1、米国特許出願公開第2012/0073660A1、米国特許出願公開第2012/0111410A1および米国特許出願公開第2010/0258175A1号の各明細書に記載の方法、Angew.Chem.Int.Ed.,2011,50,2054−2058に記載の方法、この文献で挙げられている参照文献に記載の方法、太陽電池に関する上記特許文献、公知の方法、または、これらに準じた方法で合成することができる。
以下に、式(I)で表される金属錯体色素の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。これらの金属錯体色素は光学異性体、幾何異性体が存在する場合、これらの異性体のいずれであってもよく、またこれらの異性体の混合物であってもよい。下記具体例中、−C2m+1(mは自然数)で表される各アルキル基は、直鎖でも分岐構造を有してもよいが、直鎖アルキル基が好ましい。また、Meはメチルを示す。
Figure 0006204603
Figure 0006204603
Figure 0006204603
<置換基群T
本発明において、好ましい置換基としては、下記置換基群Tから選ばれる基が挙げられる。
また、本明細書において、単に置換基としてしか記載されていない場合は、この置換基群Tを参照するものであり、また、各々の基、例えば、アルキル基、が記載されているのみの場合は、この置換基群Tの対応する基における好ましい範囲、具体例が適用される。
置換基群Tに含まれる基としては、下記の基を含が挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜20で、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチルまたはトリフルオロメチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、ビニル、アリル、ブテニルまたはオレイル)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、エチニル、ブチニルまたはフェニルエチニル)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20で、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたは4−メチルシクロヘキシル)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数5〜20で、例えばシクロペンテニルまたはシクロヘキセニル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜26で、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル、ジフルオロフェニルまたはテトラフルオロフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数2〜20で、少なくとも1つの酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有する5員環または6員環のヘテロ環基がより好ましく、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリルまたは2−オキサゾリル)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシまたはベンジルオキシ)、アルケニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、ビニルオキシまたはアリルオキシ)、アルキニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、2−プロピニルオキシまたは4−ブチニルオキシ)、シクロアルキルオキシ基(好ましくは炭素数3〜20で、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシまたは4−メチルシクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜26で、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシまたは4−メトキシフェノキシ)、ヘテロ環オキシ基(例えば、イミダゾリルオキシ、ベンゾイミダゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、ベンゾチアゾリルオキシ、トリアジニルオキシまたはプリニルオキシ)、
アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20で、例えば、エトキシカルボニルまたは2−エチルヘキシルオキシカルボニル)、シクロアルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数4〜20で、例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニルまたはシクロヘキシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数6〜20で、例えば、フェニルオキシカルボニルまたはナフチルオキシカルボニル)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20で、アルキルアミノ基、アルケニルアミノ基、アルキニルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、シクロアルケニルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、N−アリルアミノ、N−(2−プロピニル)アミノ、N−シクロヘキシルアミノ、N−シクロヘキセニルアミノ、アニリノ、ピリジルアミノ、イミダゾリルアミノ、ベンゾイミダゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、ベンゾチアゾリルアミノまたはトリアジニルアミノ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20で、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールのスルファモイル基が好ましく、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイルまたはN−フェニルスルファモイル)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、アセチル、シクロヘキシルカルボニルまたはベンゾイル)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、アセチルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシまたはベンゾイルオキシ)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20で、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールのカルバモイル基が好ましく、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−シクロヘキシルカルバモイルまたはN−フェニルカルバモイル)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノまたはベンゾイルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数0〜20で、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールのスルホンアミド基が好ましく、例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−シクロヘキシルスルホンアミドまたはN−エチルベンゼンスルホンアミド)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、ペンチルチオまたはベンジルチオ)、シクロアルキルチオ基(好ましくは炭素数3〜20で、例えば、シクロプロピルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオまたは4−メチルシクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜26で、例えば、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、3−メチルフェニルチオまたは4−メトキシフェニルチオ)、アルキル、シクロアルキルもしくはアリールスルホニル基(好ましくは炭素数1〜20で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニルまたはベンゼンスルホニル)、
シリル基(好ましくは炭素数1〜20で、アルキル、アリール、アルコキシおよびアリールオキシが置換したシリル基が好ましく、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、トリフェニルシリル、ジエチルベンジルシリルまたはジメチルフェニルシリル)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜20で、アルキル、アリール、アルコキシおよびアリールオキシが置換したシリルオキシ基が好ましく、例えば、トリエチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシ、ジエチルベンジルシリルオキシまたはジメチルフェニルシリルオキシ)、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子)が挙げられる。
置換基群Tから選ばれる基は、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、シクロアルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子であり、特に好ましくはアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基またはシアノ基が挙げられる。
化合物ないし置換基等がアルキル基、アルケニル基等を含むとき、これらは直鎖状でも分岐状でもよく、置換されていても無置換でもよい。またアリール基、ヘテロ環基等を含むとき、それらは単環でも縮環でもよく、置換されていても無置換でもよい。
次に、光電変換素子および色素増感太陽電池の主たる部材の好ましい態様について説明する。
<導電性支持体>
導電性支持体は、導電性を有し、感光体層2等を支持できるものであれば特に限定されない。導電性支持体は、導電性を有する材料、例えば金属で形成された導電性支持体1、または、ガラスもしくはプラスチックの基板44とこの基板44の表面に成膜された透明導電膜43とを有する導電性支持体41が好ましい。
なかでも、基板44の表面に導電性の金属酸化物を塗設して透明導電膜43を成膜した導電性支持体41がさらに好ましい。プラスチックで形成された基板44としては、例えば、特開2001−291534号公報の段落番号0153に記載の透明ポリマーフィルムが挙げられる。また、基板44を形成する材料は、ガラスおよびプラスチックの他にも、セラミック(特開2005−135902号公報)、導電性樹脂(特開2001−160425号公報)を用いることができる。金属酸化物としては、スズ酸化物(TO)が好ましく、インジウム−スズ酸化物(スズドープ酸化インジウム;ITO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)等のフッ素ドープスズ酸化物が特に好ましい。このときの金属酸化物の塗布量は、基板44の表面積1m当たり0.1〜100gが好ましい。導電性支持体41を用いる場合、光は基板44側から入射させることが好ましい。
導電性支持体1および41は、実質的に透明であることが好ましい。「実質的に透明である」とは、光(波長300〜1200nm)の透過率が10%以上であることを意味し、50%以上であることが好ましく、80%以上であることが特に好ましい。
導電性支持体1および41の厚みは、特に限定されないが、0.05μm〜10mmであることが好ましく、0.1μm〜5mmであることがさらに好ましく、0.3μm〜4mmであることが特に好ましい。
透明導電膜43を設ける場合、透明導電膜43の厚みは、0.01〜30μmであることが好ましく、0.03〜25μmであることがさらに好ましく、0.05〜20μmであることが特に好ましい。
導電性支持体1および41は、表面に光マネージメント機能を有してもよい。例えば、表面に、特開2003−123859号公報に記載の高屈折膜および低屈折率の酸化物膜を交互に積層した反射防止膜を有してもよく、特開2002−260746号公報に記載のライトガイド機能を有してもよい。
<感光体層>
感光体層は、上記色素21が担持された半導体微粒子22および電解質を有していれば、その他の構成は特に限定されない。好ましくは、上記感光体層2および上記感光体層42が挙げられる。
− 半導体微粒子(半導体微粒子が形成する層) −
半導体微粒子22は、好ましくは金属のカルコゲニド(例えば酸化物、硫化物、セレン化物等)またはペロブスカイト型結晶構造を有する化合物の微粒子である。金属のカルコゲニドとしては、好ましくはチタン、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブもしくはタンタルの酸化物、硫化カドミウム、セレン化カドミウム等が挙げられる。ペロブスカイト型結晶構造を有する化合物としては、好ましくはチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム等が挙げられる。これらのうち酸化チタン(チタニア)、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステンが特に好ましい。
チタニアの結晶構造としては、アナターゼ型、ブルッカイト型、またはルチル型が挙げられ、アナターゼ型、ブルッカイト型が好ましい。チタニアナノチューブ・ナノワイヤー・ナノロッドは、単独で、または、チタニア微粒子に混合して、用いることができる。
半導体微粒子22の粒径は、投影面積を円に換算したときの直径を用いた平均粒径で1次粒子として0.001〜1μm、分散物の平均粒径として0.01〜100μmであることが好ましい。半導体微粒子22を導電性支持体1または41上に塗設する方法として、湿式法、乾式法、その他の方法が挙げられる。
半導体微粒子22は多くの色素21を吸着することができるように表面積の大きいものが好ましい。例えば半導体微粒子22を導電性支持体1または41上に塗設した状態で、その表面積が投影面積に対して10倍以上であることが好ましく、100倍以上であることがより好ましい。この上限には特に制限はないが、通常5000倍程度である。一般に、半導体微粒子22が形成する半導体層45(光電変換素子10においては感光体層2と同義)の厚みが大きいほど単位面積当たりに担持できる色素21の量が増えるため光の吸収効率が高くなるが、発生した電子の拡散距離が増すため電荷再結合によるロスも大きくなる。
半導体層45(光電変換素子10においては感光体層2)の好ましい厚みは、光電変換素子の用途によって一義的なものではないが、典型的には0.1〜100μmである。色素増感太陽電池として用いる場合は、1〜50μmがより好ましく、3〜30μmがさらに好ましい。
半導体微粒子22は、導電性支持体1または41に塗布した後に、100〜800℃の温度で10分〜10時間焼成して、粒子同士を密着させることが好ましい。成膜温度は、導電性支持体1または基板44の材料としてガラスを用いる場合、60〜600℃が好ましい。
なお、半導体微粒子22の、導電性支持体1または41の表面積1m当たりの塗布量は0.5〜500g、さらには5〜100gが好ましい。
導電性支持体1または41と感光体層2または42との間には、感光体層2または42が含む電解質と導電性支持体1または41が直接接触することによる逆電流を防止するため、短絡防止層を形成することが好ましい。
また、受光電極5または40と対極4または48の接触を防ぐために、スペーサーS(図2参照)やセパレータを用いることが好ましい。
− 色素 −
光電変換素子10および色素増感太陽電池20においては、増感色素として少なくとも1種の上記式(I)で表される金属錯体色素を使用する。式(I)で表される金属錯体色素は上記の通りである。
本発明において、上記式(I)の金属錯体色素と併用できる色素としては、Ru錯体色素、スクアリリウムシアニン色素、有機色素、ポルフィリン色素、フタロシアニン色素等が挙げられる。
Ru錯体色素としては、例えば、特表平7−500630号公報に記載のRu錯体色素(特に第5頁左下欄5行目〜第7頁右上欄7行目の例1〜例19で合成された色素)、特表2002−512729号公報に記載のRu錯体色素(特に第20頁の下から3行目〜第29頁23行目の例1〜例16で合成された色素)、特開2001−59062号公報に記載のRu錯体色素(特に、段落番号0087〜0104に記載の色素)、特開2001−6760号公報に記載のRu錯体色素(特に、段落番号0093〜0102に記載の色素)、特開2001−253894号公報に記載のRu錯体色素(特に、段落番号0009〜0010に記載の色素)、特開2003−212851号公報に記載のRu錯体色素(特に、段落番号0005に記載の色素)、国際公開第2007/91525号パンフレットに記載のRu錯体色素(特に、[0067]に記載の色素)、特開2001−291534号公報に記載のRu錯体色素(特に、段落番号0120〜0144に記載の色素)、特開2012−012570号公報に記載のRu錯体色素(特に、段落番号0095〜0103に記載の色素)、特開2013−084594号公報に記載のRu金属錯体色素(特に、段落番号0072〜0081等に記載の色素)、国際公開第2013/088898号パンフレットに記載のRu錯体色素(特に、[0286]〜[0293]に記載の色素)、または、国際公開第2013/47615号パンフレットに記載のRu錯体色素(特に、[0078]〜[0082]に記載の色素)が挙げられる。
スクアリリウムシアニン色素としては、例えば、特開平11−214730号公報に記載のスクアリリウムシアニン色素(特に、段落番号0036〜0047に記載の色素)、特開2012−144688号公報に記載のスクアリリウムシアニン色素(特に、段落番号0039〜0046および段落番号0054〜0060に記載の色素)、または、特開2012−84503号公報に記載のスクアリリウムシアニン色素(特に、段落番号0066〜0076等に記載の色素)が挙げられる。
有機色素としては、例えば、特開2004−063274号公報に記載の有機色素(特に、段落番号0017〜0021に記載の色素)、特開2005−123033号公報に記載の有機色素(特に、段落番号0021〜0028に記載の色素)、特開2007−287694号公報に記載の有機色素(特に、段落番号0091〜0096に記載の色素)、特開2008−71648号公報に記載の有機色素(特に、段落番号0030〜0034に記載の色素)、または、国際公開第2007/119525号パンフレットに記載の有機色素(特に、[0024]に記載の色素)が挙げられる。
ポルフィリン色素としては、例えば、Angew.Chem.Int.Ed.,49,1〜5(2010)等に記載のポルフィリン色素が挙げられ、フタロシアニン色素としては、例えば、Angew.Chem.Int.Ed.,46,8358(2007)等に記載のフタロシアニン色素が挙げられる。
併用できる色素としては、Ru錯体色素、スクアリリウムシアニン色素、または有機色素が好ましい。
色素の使用量は、全体で、導電性支持体1または41の表面積1m当たり0.01〜100ミリモルが好ましく、より好ましくは0.1〜50ミリモル、特に好ましくは0.1〜10ミリモルである。また、色素21の半導体微粒子22に対する吸着量は1gの半導体微粒子22に対して0.001〜1ミリモルが好ましく、より好ましくは0.1〜0.5ミリモルである。このような色素量とすることによって、半導体微粒子22における増感効果が十分に得られる。
式(I)で表される金属錯体色素と他の色素を併用する場合、式(I)で表される金属錯体色素の質量/他の色素の質量の比は、95/5〜10/90が好ましく、95/5〜50/50がより好ましく、95/5〜60/40がさらに好ましく、95/5〜65/35が特に好ましく、95/5〜70/30が最も好ましい。
色素を半導体微粒子22に担持させた後に、アミン化合物を用いて半導体微粒子22の表面を処理してもよい。好ましいアミン化合物としてピリジン化合物(例えば4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピリジン)等が挙げられる。これらは液体の場合はそのまま用いてもよいし、有機溶媒に溶解して用いてもよい。
− 共吸着剤 −
本発明においては、式(I)で表される金属錯体色素または必要により併用する色素とともに共吸着剤を使用することが好ましい。このような共吸着剤としては酸性基(好ましくは、カルボキシ基またはその塩)を1つ以上有する共吸着剤が好ましく、脂肪酸やステロイド骨格を有する化合物が挙げられる。
脂肪酸は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、例えば、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ヘキサデカン酸、ドデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。
ステロイド骨格を有する化合物として、コール酸、グリココール酸、ケノデオキシコール酸、ヒオコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸、ウルソデオキシコール酸等が挙げられる。好ましくはコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸であり、さらに好ましくはケノデオキシコール酸である。
好ましい共吸着剤は、下記式(CA)で表される化合物である。
Figure 0006204603
式中、RA1は酸性基を表す。RA2は置換基を表す。nAは0以上の整数を表す。
酸性基は、上記式(L1)で表される3座配位子が有する酸性基と同義であり、好ましい形態も同じである。
A1は、これらの中でも、カルボキシ基もしくはスルホ基またはこれらの塩が置換したアルキル基が好ましく、−CH(CH)CHCHCOH、−CH(CH)CHCHCONHCHCHSOHがさらに好ましい。
A2としては、上記の置換基群Tから選ばれる基が挙げられる。中でも、アルキル基、ヒドロキシ基、アシルオキシ基、アルキルアミノカルボニルオキシ基またはアリールアミノカルボニルオキシ基が好ましく、アルキル基、ヒドロキシ基またはアシルオキシ基がより好ましい。
nAは2〜4が好ましい。
上記共吸着剤は、半導体微粒子22に吸着させることにより、金属錯体色素の非効率な会合を抑制する効果および半導体微粒子表面から電解質中のレドックス系への逆電子移動を防止する効果がある。共吸着剤の使用量は、特に限定されないが、上記の作用を効果的に発現させる観点から、上記金属錯体色素1モルに対して、好ましくは1〜200モル、さらに好ましくは10〜150モル、特に好ましくは20〜50モルである。
− 光散乱層 −
本発明において、光散乱層は、入射光を散乱させる機能を有する点で、半導体層と異なる。
色素増感太陽電池20において、光散乱層46は、好ましくは、棒状または板状の金属酸化物粒子を含有する。光散乱層46に用いられる金属酸化物粒子は、例えば、上記金属のカルコゲニド(酸化物)の粒子が挙げられる。光散乱層46を設ける場合、光散乱層の厚みは感光体層42の厚みの10〜50%とすることが好ましい。
光散乱層46は、特開2002−289274号公報に記載されている光散乱層が好ましく、特開2002−289274号公報の記載が、そのまま本明細書に好ましく取り込まれる。
<電荷移動体層>
本発明の光電変換素子に用いられる電荷移動体層3および47は、色素21の酸化体に電子を補充する機能を有する層であり、受光電極5または40と対極4または48との間に設けられる。
電荷移動体層3および47は電解質を含む。ここで、「電荷移動体層が電解質を含む」とは、電荷移動体層が電解質のみからなる態様、および、電解質と電解質以外の物質を含有する態様の、両態様を含む意味である。
電荷移動体層3および47は、固体状、液体状、ゲル状またはこれら混合状態のいずれであってもよい。
− 電解質 −
電解質の例としては、酸化還元対を有機溶媒に溶解した液体電解質、酸化還元対を含有する溶融塩および酸化還元対を有機溶媒に溶解した液体をポリマーマトリクスに含浸したいわゆるゲル電解質等が挙げられる。なかでも、液体電解質が光電変換効率の点で好ましい。
酸化還元対として、例えばヨウ素とヨウ化物(ヨウ化物塩、ヨウ化イオン性液体が好ましく、ヨウ化リチウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化メチルプロピルイミダゾリウムが好ましい)との組み合わせ、アルキルビオローゲン(例えばメチルビオローゲンクロリド、ヘキシルビオローゲンブロミド、ベンジルビオローゲンテトラフルオロボレート)とその還元体との組み合わせ、ポリヒドロキシベンゼン(例えばハイドロキノン、ナフトハイドロキノン等)とその酸化体との組み合わせ、2価と3価の鉄錯体の組み合わせ(例えば赤血塩と黄血塩の組み合わせ)、2価と3価のコバルト錯体の組み合わせ等が挙げられる。これらのうち、ヨウ素とヨウ化物との組み合わせ、または2価と3価のコバルト錯体の組み合わせが好ましく、ヨウ素とヨウ化物との組み合わせが特に好ましい。
上記コバルト錯体は、特開2014−82189号公報の段落番号0144〜0156に記載の式(CC)で表される錯体が好ましく、特開2014−82189号公報の段落番号0144〜0156の記載が、そのまま本明細書に好ましく取り込まれる。
電解質として、ヨウ素とヨウ化物との組み合せを用いる場合、5員環または6員環の含窒素芳香族カチオンのヨウ素塩をさらに併用するのが好ましい。
液体電解質およびゲル電解質に用いる有機溶媒としては、特に限定されないが、非プロトン性の極性溶媒(例えばアセトニトリル、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−ジメチルイミダゾリノン、3−メチルオキサゾリジノン等)が好ましい。
特に、液体電解質に用いる有機溶媒としては、ニトリル化合物、エーテル化合物、エステル化合物等が好ましく、ニトリル化合物がより好ましく、アセトニトリル、メトキシプロピオニトリルが特に好ましい。
溶融塩としては、イミダゾリウムまたはトリアゾリウム型陽イオンを含むイオン性液体、オキサゾリウム型陽イオンを含むイオン性液体、ピリジニウム型陽イオンを含むイオン性液体、グアニジウム型陽イオンを含むイオン性液体およびこれらの組み合わせが好ましい。また、これら陽イオンに対して特定のアニオンを組み合わせてもよい。これらの溶融塩に対しては添加物を加えてもよい。溶融塩は液晶性の置換基を持っていてもよい。また、溶融塩として、四級アンモニウム塩の溶融塩を用いることもできる。
これら以外の溶融塩としては、例えば、ヨウ化リチウムと他の少なくとも1種類のリチウム塩(例えば酢酸リチウム、過塩素酸リチウム等)にポリエチレンオキシドを混合することにより、室温での流動性を付与したもの等が挙げられる。この場合のポリマーの添加量は1〜50質量%である。また、γ−ブチロラクトンを電解液に含んでいてもよく、これによりヨウ化物イオンの拡散効率が高くなり光電変換効率が向上する。
ゲル電解質のマトリクスに使用されるポリマー(ポリマーマトリクス)としては、例えばポリアクリロニトリル、ポリビニリデンフルオリド等が挙げられる。
電解質と溶媒からなる電解液にゲル化剤を添加してゲル化させることにより、電解質を擬固体化してもよい(擬固体化された電解質を、以下、「擬固体電解質」ともいう。)。ゲル化剤としては、分子量1000以下の有機化合物、分子量500〜5000の範囲のSi含有化合物、特定の酸性化合物と塩基性化合物からできる有機塩、ソルビトール誘導体、ポリビニルピリジンが挙げられる。
また、ポリマーマトリクス、架橋型高分子化合物またはモノマー、架橋剤、電解質および溶媒を高分子中に閉じ込める方法を用いてもよい。
ポリマーマトリクスとして好ましくは、含窒素複素環を主鎖または側鎖の繰り返し単位中に持つ高分子およびこれらを求電子性化合物と反応させた架橋体、トリアジン構造を持つ高分子、ウレイド構造をもつ高分子、液晶性化合物を含むもの、エーテル結合を有する高分子、ポリフッ化ビニリデン、メタクリレート、アクリレート、熱硬化性樹脂、架橋ポリシロキサン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアルキレングリコールとデキストリン等の包接化合物、含酸素または含硫黄高分子を添加した系、天然高分子等が挙げられる。これらにアルカリ膨潤型高分子、一つの高分子内にカチオン部位とヨウ素との電荷移動錯体を形成できる化合物を持った高分子等を添加してもよい。
ポリマーマトリクスとして、2官能以上のイソシアネート基と、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基等の官能基とを反応させた架橋ポリマーを含む系を用いてもよい。また、ヒドロシリル基と二重結合性化合物による架橋高分子、ポリスルホン酸またはポリカルボン酸等を2価以上の金属イオン化合物と反応させる架橋方法等を用いてもよい。
上記擬固体電解質との組み合わせで好ましく用いることができる溶媒としては、特定のリン酸エステル、エチレンカーボネートを含む混合溶媒、特定の比誘電率を持つ溶媒等が挙げられる。固体電解質膜あるいは細孔に液体電解質溶液を保持させてもよい。液体電解質溶液を保持させる方法として好ましくは、導電性高分子膜、繊維状固体、フィルタ等の布状固体を使用する方法が挙げられる。
電解質は、添加物として、4−t−ブチルピリジン等のピリジン化合物のほか、アミノピリジン化合物、ベンズイミダゾール化合物、アミノトリアゾール化合物およびアミノチアゾール化合物、イミダゾール化合物、アミノトリアジン化合物、尿素化合物、アミド化合物、ピリミジン化合物または窒素を含まない複素環を含有していてもよい。
また、光電変換効率を向上させるために、電解液の水分を制御する方法をとってもよい。水分を制御する好ましい方法としては、濃度を制御する方法や脱水剤を共存させる方法を挙げることができる。電解液の水分含有量(含有率)を0〜0.1質量%に調整することが好ましい。
ヨウ素は、ヨウ素とシクロデキストリンとの包摂化合物として使用することもできる。また環状アミジンを用いてもよく、酸化防止剤、加水分解防止剤、分解防止剤、ヨウ化亜鉛を加えてもよい。
以上の液体電解質および擬固体電解質の代わりに、p型半導体あるいはホール輸送材料等の固体電荷輸送層、例えば、CuI、CuNCS等を用いることができる。また、Nature,vol.486,p.487(2012)等に記載の電解質を用いてもよい。固体電荷輸送層として有機ホール輸送材料を用いてもよい。有機ホール輸送材料として好ましくは、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールおよびポリシラン等の導電性高分子および2個の環がC、Siなど四面体構造をとる中心元素を共有するスピロ化合物、トリアリールアミン等の芳香族アミン誘導体、トリフェニレン誘導体、含窒素複素環誘導体、液晶性シアノ誘導体が挙げられる。
酸化還元対は、電子のキャリアになるので、ある程度の濃度で含有するのが好ましい。好ましい濃度としては合計で0.01モル/L以上であり、より好ましくは0.1モル/L以上であり、特に好ましくは0.3モル/L以上である。この場合の上限は特に制限はないが、通常5モル/L程度である。
<対極>
対極4および48は、色素増感太陽電池の正極として働くものであることが好ましい。対極4および48は、通常、上記導電性支持体1または41と同じ構成とすることもできるが、強度が十分に保たれるような構成では基板44は必ずしも必要でない。対極4および48の構造としては、集電効果が高い構造が好ましい。感光体層2および42に光が到達するためには、上記導電性支持体1または41と対極4または48との少なくとも一方は実質的に透明でなければならない。本発明の色素増感太陽電池においては、導電性支持体1または41が透明であって太陽光を導電性支持体1または41側から入射させるのが好ましい。この場合、対極4および48は光を反射する性質を有することがさらに好ましい。色素増感太陽電池の対極4および48としては、金属もしくは導電性の酸化物を蒸着したガラスまたはプラスチックが好ましく、白金を蒸着したガラスが特に好ましい。色素増感太陽電池では、構成物の蒸散を防止するために、電池の側面をポリマーや接着剤等で密封することが好ましい。
本発明は、例えば、特許第4260494号公報、特開2004−146425号公報、特開2000−340269号公報、特開2002−289274号公報、特開2004−152613号公報、特開平9−27352号公報に記載の光電変換素子、色素増感太陽電池に適用することができる。また、特開2004−152613号公報、特開2000−90989号公報、特開2003−217688号公報、特開2002−367686号公報、特開2003−323818号公報、特開2001−43907号公報、特開2000−340269号公報、特開2005−85500号公報、特開2004−273272号公報、特開2000−323190号公報、特開2000−228234号公報、特開2001−266963号公報、特開2001−185244号公報、特表2001−525108号公報、特開2001−203377号公報、特開2000−100483号公報、特開2001−210390号公報、特開2002−280587号公報、特開2001−273937号公報、特開2000−285977号公報、特開2001−320068号公報に記載の光電変換素子、色素増感太陽電池に適用することができる。
[光電変換素子および色素増感太陽電池の製造方法]
本発明の光電変換素子および色素増感太陽電池は、本発明の金属錯体色素を含有する色素溶液(本発明の色素溶液)を用いて、製造することができる。
このような色素溶液には、本発明の金属錯体色素が溶媒に溶解されてなり、必要により他の成分を含んでもよい。
使用する溶媒としては、特開2001−291534号公報に記載の溶媒を挙げることができるが、特にこれに限定されない。本発明においては有機溶媒が好ましく、さらにアルコール溶媒、アミド溶媒、ニトリル溶媒、炭化水素溶媒、および、これらの2種以上の混合溶媒がより好ましい。混合溶媒としては、アルコール溶媒と、アミド溶媒、ニトリル溶媒または炭化水素溶媒から選ばれる溶媒との混合溶媒が好ましい。さらに好ましくはアルコール溶媒とアミド溶媒、アルコール溶媒と炭化水素溶媒の混合溶媒、特に好ましくはアルコール溶媒とアミド溶媒の混合溶媒である。具体的にはメタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールの少なくとも1種と、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびアセトニトリルの少なくとも1種との混合溶媒が好ましい。
色素溶液は共吸着剤を含有することが好ましく、共吸着剤としては、上記の共吸着剤が好ましく、なかでも上記式(CA)で表される化合物が好ましい。
ここで、本発明の色素溶液は、光電変換素子や色素増感太陽電池を製造する際に、この溶液をこのまま使用できるように、金属錯体色素や共吸着剤の濃度が調整されている色素溶液が好ましい。本発明においては、本発明の金属錯体色素を0.001〜0.1質量%含有することが好ましい。共吸着剤の使用量は上記した通りである。
色素溶液は、水分含有量を調整することが好ましく、本発明では水分含有量を0〜0.1質量%に調整することが好ましい。
本発明においては、上記色素溶液を用いて、半導体微粒子表面に式(I)で表される金属錯体色素またはこれを含む色素を担持させることにより、感光体層を作製することが好ましい。すなわち、感光体層は、導電性支持体上に設けた半導体微粒子に上記色素溶液を塗布(ディップ法を含む)し、乾燥または硬化させて、形成することが好ましい。
このようにして作製した感光体層を備えた受光電極に、さらに電荷移動体層や対極等を設けることで、本発明の光電変換素子または色素増感太陽電池を得ることができる。
色素増感太陽電池は、上記のようにして作製した光電変換素子の導電性支持体1および対極4に外部回路6を接続して、製造される。
以下に実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明がこれに限定されない。
実施例1 [金属錯体色素の合成]
本実施例で、合成した金属錯体色素D−1〜D−9を以下に示す。下記色素中、−C2m+1(mは自然数)で表される各アルキル基は直鎖アルキル基である。
Figure 0006204603
Figure 0006204603
(金属錯体色素D−1の合成)
以下のスキームに従って、金属錯体色素D−1を合成した。下記スキーム中の略語の意味は下記の通りである。
THF :テトラヒドロフラン
Ph :フェニル
Et :エチル
Me :メチル
DMF :N,N−ジメチルホルムアミド
DMAc :N,N−ジメチルアセトアミド
DME :1,2−ジメトキシエタン
TfOH :トリフルオロメタンスルホン酸
Figure 0006204603
(i)化合物d−1−2の調製
d−1−1(2−チオフェンチオール)50gをエタノール500mlに溶解し、カリウムtert−ブトキシド1.1当量を添加した後、1−ブロモヘキサンを滴下した。その後、60℃に昇温し、2時間攪拌した。室温に戻した後、塩化アンモニウム水溶液を滴下、分液し、有機層を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、d−1−2を72.0g得た。
(ii)化合物d−1−4の調製
70gのd−1−2をTHF(テトラヒドロフラン)700mlに溶解し、窒素雰囲気下、0℃で攪拌しならがら、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液を1.05当量滴下した後、30分攪拌した。その後、d−1−3を1.05当量滴下し、室温で30分攪拌後、塩化アンモニウム水溶液を滴下し、分液し、有機層を濃縮することにより、粗精製物d−1−4を78.9g得た。
(iii)化合物d−1−6の調製
d−1−5(2、5−ジブロモピリジン)42gをトルエン1200mlに溶解し、窒素雰囲気下、−40℃で攪拌しならがら、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液を23.1ml滴下した。2時間攪拌した後、N,N−ジメチルアセトアミドを23.2g添加し、0℃で20分攪拌した。次いで塩化アンモニウム溶液を添加し、酢酸エチルで抽出分液した。有機層を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、d−1−6を26.9g得た。
(iv)化合物d−1−7の調製
25.0gのd−1−6、40.3gのd−1−4、250mlの2N炭酸カリウム水溶液、および1250mlのDMEを混合し、窒素雰囲気下、室温で攪拌しながら、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)7.2gを加えて、75℃で5時間攪拌した。室温まで冷却後、塩化アンモニウム溶液を添加し分液した。有機層を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、d−1−7を33.2g得た。
(v)化合物d−1−8の調製
32.0gのd−1−7、450mlのトルエン、およびトリフルオロ酢酸エチルを混合し、室温で攪拌した。次いでカリウムtert−ブトキシド25.0gを添加し、80℃で5時間攪拌した。その後、塩化アンモニウム溶液を添加して分液し、有機層を濃縮した。濃縮物をエタノール550mlに溶解し、ヒドラジン1水和物8.3gを添加し、外設90℃で1時間加熱した。その後、濃塩酸14.8mlを添加し、1時間攪拌した。水冷後、重曹水150mlと酢酸エチルを添加し分液後、有機層を濃縮した。アセトニトリル30mlで再結晶することにより、d−1−8を27.1得た。
(vi)化合物d−1−11の調製
17.5gのd−1−9、および27.6gのd−1−10をエタノール550mlに加え、80℃で5時間攪拌した。水冷し、ろ過後、メタノールで洗浄し、40℃で4時間減圧乾燥することにより、d−1−11を39.5g得た。
(vii)化合物d−1−13の調製
38.0gのd−1−11、23.5gのd−1−8、21.7gのトリブチルアミンを、DMF200ml中で、130℃で1時間加熱攪拌した。その後チオシアン酸アンモニウムを50g加えて120℃で3時間攪拌した。濃縮後、水を加えろ過した。ろ物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、d−1−13を13.5g得た。
(viii)化合物D−1の調製
13.5gのd−1−13を、テトラヒドロフラン190ml、メタノール190mlおよび3N水酸化ナトリウム水溶液23.8mlの混合溶媒に加え、30℃で1時間攪拌した。室温に戻し、トリフルオロメタンスルホン酸でpHを3に調整し、次いで析出物をろ過することにより、化合物D−1を12.2g得た。
(金属錯体色素D−2の合成)
上記金属錯体色素D−1の合成において、化合物d−1−2に代えて下記化合物d−2−2を用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−1の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−2を合成した。化合物d−2−2は、Org.Lett.,2012,14(19),p.5058−5061に記載の方法に準じて、下記スキームにより合成した。
Figure 0006204603
(金属錯体色素D−3の合成)
上記金属錯体色素D−1の合成において、化合物d−1−2に代えて下記化合物d−3−2を用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−1の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−3を合成した。化合物d−3−2は、Angewandte Chemie−International Edition,2011,vol.50,#36 p.8325−8328に記載の方法に準じ合成した。
Figure 0006204603
(金属錯体色素D−4の合成)
上記金属錯体色素D−1の合成において、化合物d−1−2に代えて下記化合物d−4−2を用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−1の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−4を合成した。化合物d−4−2は、Journal of the Chinese Chemical Society(Taipei,Taiwan),2012,vol.59,#10 p.1337−1344に記載の方法に準じ、下記スキームにより合成した。
Figure 0006204603
(金属錯体色素D−5の合成)
上記金属錯体色素D−4の合成において、化合物d−4−1に代えて下記化合物d−5−1を用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−4の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−5を合成した。化合物d−5−1は、Journal of Physical Chemistry B,2000,vol.104,#39 p.9118−9125に記載の方法に準じて合成した。
Figure 0006204603
(金属錯体色素D−6の合成)
上記金属錯体色素D−1の合成において、化合物d−1−8に代えて下記化合物d−6−3を用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−1の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−6を合成した。化合物d−6−3は、下記スキームにより合成した。
Figure 0006204603
(金属錯体色素D−7の合成)
上記金属錯体色素D−2の合成において、化合物d−1−5に代えて下記化合物d−7−1を用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−2の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−7を合成した。
Figure 0006204603
(金属錯体色素D−8の合成)
上記金属錯体色素D−1の合成における化合物d−1−2の調製において、1−ブロモヘキサンに代えてp−トルエンスルホン酸メチルを用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−1の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−8を合成した。
(金属錯体色素D−9の合成)
上記金属錯体色素D−1の合成における化合物d−1−2の調製において、1−ブロモヘキサンに代えてヨードエタンを用いたこと以外は、上記金属錯体色素D−1の合成方法と同様にして、金属錯体色素D−9を合成した。
合成した金属錯体色素D−1〜D−9が目的の構造であることをMS分析により確認した(表1)。
Figure 0006204603
実施例2 [色素増感太陽電池の製造]
実施例1で合成した金属錯体色素D−1〜D−9、下記比較色素C1〜C9のそれぞれを用いて、図2に示す色素増感太陽電池20(5mm×5mmのスケール)を製造した。この製造は、以下に示す方法で行った。製造した各色素増感太陽電池20について、下記性能を評価した。
(受光電極前駆体[A]の作製)
ガラス基板(基板44、厚み4mm)上にフッ素ドープされたSnO導電膜(透明導電膜43、膜厚;500nm)を形成し、導電性支持体41を作製した。そして、このSnO導電膜上に、チタニアペースト「18NR−T」(DyeSol社製)をスクリーン印刷し、120℃で乾燥させた。次いで、チタニアペースト「18NR−T」を再度スクリーン印刷し、120℃で1時間乾燥させた。その後、乾燥させたチタニアペーストを、空気中、500℃で焼成し、半導体層45(層厚;10μm)を成膜した。さらに、この半導体層45上に、チタニアペースト「18NR−AO」(DyeSol社製)をスクリーン印刷し、120℃で1時間乾燥させた。その後、乾燥させたチタニアペーストを500℃で焼成し、半導体層45上に光散乱層46(層厚;5μm)を成膜した。
このようにして、SnO導電膜上に、感光体層42(受光面の面積;5mm×5mm、層厚;15μm、金属錯体色素は未担持)を形成し、金属錯体色素を担持していない受光電極前駆体[A]を作製した。
(色素吸着)
次に、金属錯体色素を担持していない感光体層42に、実施例1で合成した各金属錯体色素(上記D−1〜D−9)、または各比較色素(下記C1〜C9)を以下のようにして担持させた。先ず、t−ブタノールとアセトニトリルとの1:1(体積比)の混合溶媒に、上記金属錯体色素濃度が2×10−4モル/Lとなるように溶解し、さらにそこへ共吸着剤としてデオキシコール酸を上記金属錯体色素1モルに対して30モル加え、各色素溶液を調製した。次に、各色素溶液に受光電極前駆体[A]を25℃で45時間浸漬し、引き上げ後に乾燥させた。
このようにして、受光電極前駆体[A]にそれぞれ異なる金属錯体色素を担持させた18種類の受光電極40を作製した。
(色素増感太陽電池の組み立て)
対極48として、上記の導電性支持体41と同様の形状と大きさを有する白金電極(Pt薄膜の厚み;100nm)を作製した。また、電解液として、ヨウ素0.1M(モル/L)、ヨウ化リチウム0.1M、4−t−ブチルピリジン0.5Mおよび1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨージド0.6Mをアセトニトリルに溶解して、液体電解質を調製した。さらに、感光体層42の大きさに合わせた形状を有するスペーサーS「サーリン」(商品名、デュポン社製)を準備した。
上記のようにして作製した受光電極40それぞれと対極48とを、上記スペーサーSを介して、対向させて熱圧着させた後に、感光体層42と対極48との間に電解液注入口から上記液体電解質を充填して電荷移動体層47を形成した。このようにして作製した電池の外周および電解液注入口を、レジンXNR−5516(ナガセケムテック製)を用いて、封止、硬化し、各色素増感太陽電池(試料番号101〜109、c01〜c09)を製造した。
Figure 0006204603
Figure 0006204603
<光電変換効率の評価>
電池特性試験を行い、色素増感太陽電池について、変換効率ηを測定した。電池特性試験は、ソーラーシミュレーター(WACOM製、WXS−85H)を用い、AM1.5フィルターを通したキセノンランプから1000W/mの擬似太陽光を照射することにより行った。I−Vテスターを用いて電流−電圧特性を測定し、変換効率を求めた。
− 光電変換効率の評価基準 −
A:初期の変換効率ηが8.0%以上
B:初期の変換効率ηが7.5%以上8.0%未満
C:初期の変換効率ηが7.0%以上7.5%未満
D:初期の変換効率ηが6.5%以上7.0%未満
E:初期の変換効率ηが6.5%未満
<耐久性の評価>
80℃の温度下、500時間連続光照射後の光電変換効率(η)を測定した。このηの初期の変換効率(η)に対する降下率(γL:下式)を求めた。
式: 降下率(γL)=100×(η−η)/(η
− 耐久性の評価基準 −
A:降下率γLが2%未満
B:降下率γLが2%以上4%未満
C:降下率γLが4%以上6%未満
D:降下率γLが6%以上8%未満
E:降下率γLが8%以上
Figure 0006204603
表2に示されるように、本発明で規定する色素を用いた色素増感太陽電池は、光電変換効率に優れ、且つ、厳しい高温環境下においても高い耐久性を示すことがわかった。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。
本願は、2014年9月22日に日本国で特許出願された特願2014−193001に基づく優先権を主張するものであり、これはここに参照してその内容を本明細書の記載の一部として取り込む。
1、41 導電性支持体
2、42 感光体層
21 色素
22 半導体微粒子
3、47 電荷移動体層
4、48 対極
5、40 受光電極
6 外部回路
10 光電変換素子
100 光電変換素子を電池用途に応用したシステム
M 動作手段(例えば電動モーター)
20 色素増感太陽電池
43 透明導電膜
44 基板
45 半導体層
46 光散乱層
S スペーサー

Claims (14)

  1. 導電性支持体と、電解質を含む感光体層と、電解質を含む電荷移動体層と、対極とを有する光電変換素子であって、該感光体層が、下記式(I)で表される金属錯体色素が担持された半導体微粒子を有する光電変換素子。

    M(LA)(LD)Z・(CI) (I)

    式中、Mは金属イオンを表す。
    LAは下記式(L1)で表される3座の配位子を表す。
    LDは下記式(L2−1)〜(L2−5)のいずれかで表される2座の配位子を表す。
    Zは単座の配位子を表す。
    CIは金属錯体色素の電荷を中和するために必要な対イオンを表し、nは0〜3の整数である。
    Figure 0006204603
    式中、環Za、環Zbおよび環Zcは、非金属原子を環構成原子とする5員環または6員環を表す。環Za、環Zbおよび環Zcのうち少なくとも1つは酸性基を有する。
    Figure 0006204603
    式中、Gは下記式(G1−1)〜(G1−6)のいずれかで表される基であり、Gは、下記式(G2−1)〜(G2−3)のいずれかで表される基である。
    Rは置換基を表し、n1は0〜3の整数、n2は0〜5の整数である。
    Figure 0006204603
    式中、R1〜Rは、水素原子、アルキル基、ヘテロアリール基、アリール基、−COOH、−PO(OH)、−PO(OR)(OH)、または−CO(NHOH)を表し、Rはアルキル基、ヘテロアリール基、またはアリール基を表す。
    はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基またはハロゲン原子を表す。
    *は連結部位を表す。
  2. 前記LDが前記式(L2−1)または(L2−2)で表される請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記Gが前記式(G1−1)、(G1−2)または(G1−5)で表される請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記Gが前記式(G2−2)または(G2−3)で表される請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  5. 前記LDが前記式(L2−1)で表され、前記Gが前記式(G1−2)で表され、且つ、前記Gが前記式(G2−2)で表される請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  6. 前記Rがアルキルチオ基である請求項1〜5のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光電変換素子を備えた色素増感太陽電池。
  8. 下記一般式(I)で表される金属錯体色素。

    M(LA)(LD)Z・(CI) (I)

    式中、Mは金属イオンを表す。
    LAは下記式(L1)で表される3座の配位子を表す。
    LDは下記式(L2−1)〜(L2−5)のいずれかで表される2座の配位子を表す。
    Zは単座の配位子を表す。
    CIは金属錯体色素の電荷を中和するために必要な対イオンを表し、nは0〜3の整数である。
    Figure 0006204603
    式中、環Za、環Zbおよび環Zcは、非金属原子を環構成原子とする5員環または6員環を表す。環Za、環Zbおよび環Zcのうち少なくとも1つは酸性基を有する。
    Figure 0006204603
    式中、Gは下記式(G1−1)〜(G1−6)のいずれかで表される基であり、Gは、下記式(G2−1)〜(G2−3)のいずれかで表される基である。
    Rは置換基を表し、n1は0〜3の整数、n2は0〜5の整数である。
    Figure 0006204603
    式中、R1〜Rは、水素原子、アルキル基、ヘテロアリール基、アリール基、−COOH、−PO(OH)、−PO(OR)(OH)、または−CO(NHOH)を表し、Rはアルキル基、ヘテロアリール基、またはアリール基を表す。
    はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基またはハロゲン原子を表す。
    *は連結部位を表す。
  9. 前記LDが前記式(L2−1)または(L2−2)で表される請求項8に記載の金属錯体色素。
  10. 前記Gが前記式(G1−1)、(G1−2)または(G1−5)で表される請求項8または9に記載の金属錯体色素。
  11. 前記Gが前記式(G2−2)または(G2−3)で表される請求項8〜10のいずれか1項に記載の金属錯体色素。
  12. 前記LDが前記式(L2−1)で表され、前記Gが前記式(G1−2)で表され、且つ、前記Gが前記式(G2−2)で表される請求項8〜11のいずれか1項に記載の金属錯体色素。
  13. 前記Rがアルキルチオ基である請求項8〜12のいずれか1項に記載の金属錯体色素。
  14. 請求項8〜13のいずれか1項に記載の金属錯体色素と溶媒とを含有する色素溶液。
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