JP6204298B2 - アルミニウム合金板 - Google Patents

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本発明は、アルミニウム合金板に関する。より詳しくは、本発明は、低温での塗装焼付硬化特性に優れたAl−Si−Mg系のアルミニウム合金板に関する。
近年、地球環境などへの配慮から、自動車等の車両の軽量化の社会的要求はますます高まってきている。かかる要求に応えるべく、自動車パネル、特にフード、ドア、ルーフなどの大型ボディパネル(アウタパネル、インナパネル)の材料として、鋼板等の鉄鋼材料にかえて、成形性や塗装焼付硬化特性に優れた、より軽量なアルミニウム合金材の適用が増加しつつある。
このアルミニウム合金材として、Al−Mg−Si系のAA乃至JIS6000系(以下、単に6000系とも称する)アルミニウム合金板が多く使用されている。
この6000系(Al−Mg−Si系)アルミニウム合金板は、前記パネルへのプレス成形後のパネルの塗装焼付処理により硬化して、強度(硬度)が向上し、パネルとしての必要な強度を確保できる、優れた塗装焼付硬化特性がある。以下、この塗装焼付硬化特性をベークハード性又はBH性とも称する。
従来から、このような6000系アルミニウム合金板の塗装焼付硬化特性の向上に関して、強度に寄与する人工時効析出物を構成するための固溶Siを確保することが重要とされている。例えば、6000系アルミニウム合金では、鉄量の増加に伴い、この鉄を含むAl−Fe−Si系の晶出物量が増加するために、固溶ケイ素量が減少し、時効硬化能が低下するといわれている。
このため、従来から、粗大な晶出物の数を減らすか、又は晶出物を微細化して、固溶Siを確保することが行われている。ただ、このように粗大な晶出物自体の数を減らしたり、微細化したりするためには、6000系アルミニウム合金鋳塊のDC鋳造時に、冷却速度を増加させるなどの鋳造条件の大きな変更が必要となる(非特許文献1参照)。
また、この固溶SiのBH性の制御に関連して、固溶Siを、固溶Mg量とのバランスで制御して、長期間の室温時効による強度上昇を抑え、その後の成形性や曲げ加工性及びBH性を劣化させないことも、特許文献1などで提案されている。この特許文献1に開示された技術では、固溶Si量と固溶Mg量とのバランス制御によって、室温保持中に、アルミマトリックス中に固溶しているMg及びSi原子が、Mg−Si、Si−Si、及びMg−Mgなどのナノクラスターを形成することを抑制して、室温時効による強度上昇を抑える。
特開2008−174797号公報
徳田健二、熊井真次著、「Al−Mg−Si系合金板の機械的性質に及ぼす鉄量と凝固時の冷却速度の影響」、神戸製鋼技報、Vol.58.No.3、2008年12月、P2−P6
ただ、これらの従来技術であっても、室温で時効硬化しやすく、かつ室温時効時間などの条件が種々異なるような、Al−Si−Mg系アルミニウム合金板を、加熱温度が150℃又は135℃などの低温の塗装焼付硬化処理で、安定して高強度(高硬度)とすることはなかなか難しいという実情がある。
なお、前記特許文献1も前記非特許文献1も、BH性調査のための評価は、加熱温度が170℃(×20分など)の、比較的高温の人工時効硬化処理によって行っており、150℃又は135℃などの低温の塗装焼付硬化処理でのBH性を評価できていない。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑み、低温の塗装焼付硬化処理であっても高強度(高硬度)が得られ、低温でのBH性又は低温での塗装焼付硬化特性に優れたAl−Si−Mg系アルミニウム合金板を提供することを主目的とする。
本発明は、Mg:0.2〜2.0質量%、Si:0.3〜2.0質量%、及びFe:0.01〜0.5質量%を含むと共に、Ni及びCoのうちの一方又は両方を合計で0.002〜0.3質量%含み、残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金板であって、熱フェノールによる残渣抽出法により溶液と分離された粒子サイズが0.1μmを超える残渣化合物中のNiとCoとの合計含有量が0.005質量%以上であると共に、前記溶液中のSi含有量の前記アルミニウム合金板のSi含有量に対する割合が80%以上となる固溶Si量を有するアルミニウム合金板を提供する。
このアルミニウム合金板は、予備時効処理が施されたものでもよい。
なお、本発明でいう「アルミニウム合金板」は、塗装焼付硬化処理前のアルミニウム合金板をいう。
本発明によれば、低温の塗装焼付硬化処理であっても高強度(高硬度)が得られ、低温でのBH性又は低温での塗装焼付硬化特性に優れたAl−Si−Mg系アルミニウム合金板を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る実施形態のアルミニウム合金板は、Mg:0.2〜2.0質量%、Si:0.3〜2.0質量%、及びFe:0.01〜0.5質量%を含むと共に、Ni及びCoのうちの一方又は両方を合計で0.002〜0.3質量%含み、残部がAl及び不可避的不純物からなる。そして、このアルミニウム合金板は、熱フェノールによる残渣抽出法により溶液と分離された粒子サイズが0.1μmを超える残渣化合物中のNiとCoとの合計含有量が0.005質量%以上であると共に、前記溶液中のSi含有量の前記アルミニウム合金板のSi含有量に対する割合が80%以上となる固溶Si量を有する。
ところで、従来技術では、前述した通り、粗大な晶出物自体の数を減らしたり、晶出物を微細化することで晶出物に消費されるSiを減少させたりして、6000系アルミニウム合金板における固溶Si量を確保しようとしていた。
しかし、これには限界があり、特に135〜150℃の範囲の比較的低温の塗装焼付硬化処理では、BH後のアルミニウム合金板のビッカース硬さを80Hv超、更には90Hv以上の高強度(高硬度)に安定的に高めることができなかった。また、粗大な晶出物自体の数を減らしたり、晶出物を微細化するため、鋳塊の冷却速度の増加などの鋳造条件の大きな変更が必要であったりした。
これに対して、本実施形態では、6000系アルミニウム合金板に、Ni及びCoのうちの一方又は両方を添加することによって、Al−Fe−Si系晶出物の数を減らすのではなく(敢えて減らすことなく)、その晶出物の組成を、Si量が減少するように変化させる。すなわち、Al−Fe−Si系晶出物を、Siの代わりにNi及びCoの一方又は両方を含ませた(換言すれば、SiをNi及びCoの一方又は両方で置換した)Al−Fe−Si−(Ni、Co)系晶出物に変化させ、晶出物に含まれるSi量を減少させて、低温でのBH性(低温での人工時効硬化能)に必要な固溶Si量を、塗装焼付硬化処理に先立ち、予め確保する。
このように、本実施形態のアルミニウム合金板では、6000系アルミニウム合金板の固溶Si量を予め確保して、塗装焼付硬化特性を向上させている。これを本実施形態では、晶出物の組成をSiの代わりにNi及びCoのうちの一方又は両方を含む組成に変更又は置換するという、新規な冶金的観点や手段により行う。これによって、晶出物に消費されるSiを減少させる一方で、アルミマトリックス中の固溶Si量を増加させ、固溶Si量を予め確保して、低温でのBH性を確保する。この結果、固溶Si量の増加によって、加熱温度が135〜150℃の範囲の比較的低温の塗装焼付硬化処理であっても、このBH後のアルミニウム合金板のビッカース硬さを80Hv超、更には90Hv以上とできるなど、BH後の強度を安定して高強度(高硬度)とすることができる。
したがって、アルミニウム合金板の製造においても、Ni及びCoのうちの一方又は両方を添加すると共に、アルミマトリックス中の固溶Siを確保する(Siを析出させない)ためのアルミニウム合金板の調質方法を工夫するだけで、優れたBH性が確保される。このため、常法による製造工程を大きく変えることなく、アルミニウム合金板の製造が可能である利点もある。前記調質方法として、予備時効処理を行うことにより、前記固溶Siの増加に加えて、この予備時効処理にてナノクラスターを形成させることが可能となる。これにより、塗装焼付硬化処理中に生成する微細なMg−Si系析出物量を増加させることができる。よって、本実施形態のアルミニウム合金板は、予備時効処理が施されたアルミニウム合金板(予備時効処理材)であることが好ましく、後述する通り、圧延処理の後の調質処理として予備時効処理が施されたアルミニウム合金板(予備時効処理材)であることがより好ましい。
[アルミニウム合金板の化学成分組成]
次に、本実施形態のアルミニウム合金板の化学成分組成について、説明する。
対象とする6000系アルミニウム合金板は、自動車パネルに成形された後の、塗装焼付処理などの比較的低温の人工時効処理時の加熱により時効硬化し、必要な強度(硬度)を確保できる優れた時効硬化能(BH性)を有していることが要求される。また、前記した自動車の外板用の板などとして、優れた成形性、溶接性、耐食性などの諸特性も合わせて要求される。
このような要求特性を満足するための前提として、本実施形態では、アルミニウム合金板の組成を、公知の6000系アルミニウム合金組成範囲の中でも、Mg:0.2〜2.0質量%、Si:0.3〜2.0質量%、Fe:0.01〜0.5質量%を各々含むと共に、Ni及びCoのうちの一方又は両方を合計で0.002〜0.3質量%含み、残部がAl及び不可避的不純物からなるものと規定する。
これら規定元素以外の、Mn、Cu、Cr、Ti、Znなどのその他の元素は、基本的には不可避的不純物であり、AA乃至JIS規格などに沿った各元素レベルの含有量(許容量)とする。
上記各元素の含有範囲とその意義、又は許容量について以下に説明する。
[Si:0.3〜2.0質量%]
SiはMgと共に、本発明において、塗装焼付処理などの低温での人工時効処理時に、BH性(人工時効硬化能)に効く時効析出物を生成して、BH性を高めるために必須の元素である。また、固溶強化や、プレス成形性に影響する全伸びを向上させる効果もある重要な元素でもある。
Si含有量が0.3質量%未満であると、Siの絶対量が不足するため、前記時効析出物の生成量が不足して、特に低温でのBH性が低下することがあり、更には、全伸びなどの機械的特性も兼備することができないこともある。一方、Si含有量が2.0質量%を超えると、粗大な晶出物及び析出物が形成されて、曲げ加工性や全伸びなどが著しく低下することがあり、更に、溶接性も著しく阻害されることがある。よって、Si含有量は0.3〜2.0質量%とする。
低温でのBH性を高める観点及び良好な機械的特性をもたせる観点から、Si含有量は、0.4質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上とする。また、良好な機械的特性及び溶接性をもたせる観点から、Si含有量は、1.8質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは1.5質量%以下とする。
[Mg:0.2〜2.0質量%]
Mgも、Siと共に塗装焼付処理などの人工時効処理時に、BH性に効く時効析出物を生成して、BH性を高めるために必須の元素である。また、固溶強化や、プレス成形性に影響する全伸びを向上させる効果もある重要な元素でもある。
Mg含有量が0.2質量%未満であると、Mgの絶対量が不足するため、前記時効析出物の生成量が不足して、特に低温でのBH性が低下することがあり、更には、全伸びなどの機械的特性も兼備することができないことがある。一方、Mg含有量が2.0質量%を超えると、粗大な晶出物及び析出物が形成されて、曲げ加工性や全伸びなどが著しく低下することがあり、更に、溶接性も著しく阻害されることがある。よって、Mg含有量は0.2〜2.0質量%とする。
低温でのBH性を高める観点及び良好な機械的特性をもたせる観点から、Mg含有量は、0.3質量%以上とすることが好ましい。また、良好な機械的特性及び溶接性をもたせる観点から、Mg含有量は、1.8質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは1.5質量%以下とする。
[Fe:0.01〜0.5質量%]
Feは、Al−Fe−Si系の晶出物を形成して、アルミニウム合金板の必要な強度を確保するための元素である。これは、Ni及びCoのうちの少なくとも一方が添加されて、Siの代わりに、Ni及びCoのうちの少なくとも一方を含むAl−Fe−Si−(Ni、Co)系の晶出物となった場合も、強度への寄与は同じである。
Fe含有量が0.01質量%未満であると、強度に寄与する晶出物の数が不足して、強度が低下することがある。一方、Feが0.5質量%を超えると、アルミニウム合金板のプレス成形性や曲げ加工性を低下させることがある。よって、Fe含有量は、0.01〜0.5質量%とする。
Fe含有量は、強度向上の観点から、0.02質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上とする。また、Fe含有量は、プレス成形性や曲げ加工性向上の観点から、0.45質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.4質量%以下とする。
[Ni及びCoのうちの一方又は両方:合計0.002〜0.3質量%]
Ni及びCoは、Al−Fe−Si系の晶出物の組成を、Al−Fe−Si−(Ni、Co)系に変化させ、その晶出物に含まれるSi量を減少させて、固溶Si量を増加させる重要な元素である。これによって、塗装焼付処理(人工時効硬化処理)が150℃以下の低温であっても、生成する微細なMg−Si系析出物量を増加させて、BH性を向上させることができる。
Ni及びCoの合計含有量が0.002質量%未満であると、晶出物の組成をAl−Fe−Si−(Ni,Co)系に充分変化させることができず、その晶出物に含まれるSi量を減少させて固溶Si量を増加させることができないことがある。これによって、塗装焼付処理が150℃以下の低温の場合に、生成する微細なMg−Si系析出物量が少なくなり、BH性が低下する。
一方、Ni及びCoの合計含有量が0.3質量%を超えても、晶出物の数には限りがあるため、晶出物の組成をAl−Fe−Si−(Ni,Co)系に変化させる効果が飽和して、それ以上、固溶Si量を増加させることができない。また、当該合計含有量が0.3質量%を超えると、アルミニウム合金板の機械的な性質やプレス成形性、曲げ加工性なども却って低下させる場合がある。よって、Ni及びCoの含有量は、合計で0.002〜0.3質量%の範囲とする。
なお、Ni及びCoの合計含有量は、固溶Si量を増加させる観点から、0.005質量%以上とすることが好ましく、0.01質量%以上とすることがより好ましく、更に好ましくは0.05質量%以上とする。
従来は、6000系アルミニウム合金板において、Ni又はCoが添加される場合、そのNi又はCoの添加は、鋳造時に生じる晶出物を微細分散させたり、球状化させたりする狙いで行われる。また、均熱処理(均質化熱処理)における析出物の析出挙動を遅延化させ、均熱処理時に析出物を粗大化させないといった狙いもある。
Ni又はCoの添加による上記狙いとは別の視点で、本発明では、Ni及びCoの一方又は両方の添加により、Al−Fe−Si系の晶出物の組成を、Al−Fe−Si−(Ni,Co)系に変化させ、その晶出物に含まれるSi量を減少させて、固溶Si量を増加させるという効果も有する。これは、従来技術においては全く認識されていない、本発明に特有の効果である。
また、固溶Si量を確保するために、後述する本発明の好ましい調質条件によって、Ni、Coを添加した6000系アルミニウム合金板を調質処理した例も従来にはない。本発明のように低温でのBH性に必要な固溶Si量を、本発明で規定するように、塗装焼付硬化処理(人工時効硬化処理又は人工時効処理)に先立って予め確保した組織は、これまで得られていない。すなわち、単にNi、Coを添加し、通常の製造条件による処理を行ったのみでは、本発明で規定するような固溶Si量を予め確保した組織になっていない蓋然性が高い。
[組織]
本発明では、前述のアルミニウム合金板組成を前提として、更に、6000系アルミニウム合金板の組織を規定する。すなわち、圧延後に調質処理された6000系アルミニウム合金板の組織として、低温でのBH性に必要な、板の固溶Si量を、塗装焼付硬化処理に先立ち、予め確保しておく。このために、前記組成のアルミニウム合金板において、熱フェノールによる残渣抽出法により溶液と分離された粒子サイズが0.1μmを超える残渣化合物中のNiとCoとの合計含有量が0.005質量%以上であると共に、前記溶液中のSi含有量の前記アルミニウム合金板のSi含有量に対する割合が80%以上となるようにする。
前記残渣化合物に含まれるNiとCoとの合計含有量を0.005質量%以上とするのは、晶出物に含まれるSi量を減少させ、固溶Siを増すためである。本実施形態は、6000系アルミニウム合金板の固溶Si量を予め確保して、特に低温での塗装焼付硬化特性を向上させるに際し、晶出物の組成を、Siの代わりにNi、Coを含む組成に変更又は置換する点が特徴的である。これによって、晶出物に消費されるSiを減少させる一方で、アルミマトリックス中の固溶Siを増加させ、低温でのBH性を確保する。
前記残渣化合物中のNiとCoとの合計含有量が0.005質量%未満では、Al−Fe−Si系晶出物を充分にはAl−Fe−Si−(Ni、Co)系晶出物に変化させられず、残存するAl−Fe−Si系晶出物が多くなる。このため、晶出物に含まれるSiの減少量が少なくなって、150℃以下の低温での塗装焼付処理でのBH性に必要な固溶Si量を確保できずに、強度(硬度)が向上しない。
一方で、前記残渣化合物に含まれるNiとCoとの合計含有量が多いほど、晶出物に含まれるSiの減少量が多くなることから好ましく、そのため、このNiとCoとの合計含有量の上限は特に限定されない。ただし、前記アルミニウム合金板組成におけるNiとCoとの合計含有量の上限からすると、前記残渣化合物に含まれるNiとCoとの合計含有量の上限は実質的に0.3質量%である。
前記調質処理後の固溶Si量として、前記残渣と分離された前記溶液中のSi含有量が前記アルミニウム合金板のSi含有量の80%以上となるようにするのは、150℃以下の低温での塗装焼付処理でのBH性に必要な、アルミニウム合金板の固溶Si量を、この塗装焼付処理に先立って予め確保するためである。前記溶液中のSi含有量が前記アルミニウム合金板のSi含有量の80%未満では、Al−Fe−Si系晶出物を充分にAl−Fe−Si−(Ni、Co)系晶出物に変化させ、晶出物に含まれるSiの減少量が少なくなったとしても、150℃以下の低温での塗装焼付処理でのBH性に必要な固溶Si量を確保できずに、強度(硬度)が向上しない。
板の製造条件によっては、晶出物に含まれるSiの減少量が少なくなり、固溶Si量を予め確保(増大)することができたとしても、このせっかく確保した固溶Siが析出物として析出してしまう可能性もある。このため、150℃以下の低温での塗装焼付処理でのBH性に必要な固溶Si量を確保できずに、強度(硬度)が向上しない可能性も生じる。したがって、前記調質処理後の板の固溶Si量として、前記残渣と分離された前記溶液中のSi含有量の前記アルミニウム合金板のSi含有量に対する割合を80%以上と規定して、塗装焼付処理でのBH性に必要な固溶Si量を保証(確保)する。
前記溶液中のSi含有量(固溶Si量)は多いほど、150℃以下の低温での塗装焼付処理でのBH性が向上して好ましいことから、前記溶液中のSi含有量の前記アルミニウム合金板のSi含有量に対する割合の上限は、特に規定されない。ただし、前記アルミニウム合金板組成におけるSi含有量の上限や、製造限界からすると、前記溶液中のSi含有量の上限は、前記アルミニウム合金板のSi含有量の95%程度である。
このように、本実施形態では、6000系アルミニウム合金板の塗装焼付硬化特性の向上に関して、晶出物の組成を、Siの代わりにNi、Coを含む組成に変更又は置換するという新規な観点に基づく。これによって、晶出物に消費されるSiを減少させて、アルミマトリックス中の固溶Siを増加させて、BH性を確保するものである。この結果、固溶Siの増加によって、加熱温度が150℃、135℃などの低温の塗装焼付硬化処理であっても、BH後の強度を安定して高強度(高硬度)とすることができる。
[製造方法]
次に、前述のアルミニウム合金板を製造し得る好適な製造方法の例として、本実施形態のアルミニウム合金板の製造方法について説明する。
本実施形態のアルミニウム合金板は、前記組成を有するアルミニウム合金材を鋳造する工程(鋳造工程)と、鋳造して得られたアルミニウム合金鋳塊を均質化熱処理する工程(均質化熱処理工程)と、前記均質化熱処理後のアルミニウム合金鋳塊を圧延処理し、アルミニウム合金圧延板を得る工程(圧延処理工程)と、調質処理工程と、を有して製造することができる。この調質処理工程は、前記アルミニウム合金圧延板を溶体化処理し冷却する溶体化焼入れ処理の工程(溶体化焼入れ処理工程)を有する。また、本実施形態のアルミニウム合金板は、前記調質処理工程として、好ましくは溶体化焼入れ処理の工程後、予備時効処理を行う工程(予備時効処理工程)を有して製造される。
本実施形態のアルミニウム合金板の製造においては、後述する調質工程での方法を工夫することにより、Ni及びCoのうちの少なくとも一方を添加すると共に、アルミマトリックス中の固溶Siを確保する(Siを析出させない)ようにする。これによって、優れたBH性が確保される。このため、常法による製造工程を大きく変えることなく、BH性に優れたアルミニウム合金板を製造できるという利点がある。
(鋳造工程)
先ず、鋳造工程では、上記6000系成分組成範囲内に溶解調整されたアルミニウム合金溶湯を、連続鋳造法、半連続鋳造法(DC鋳造法)等の通常の溶解鋳造法を適宜選択して鋳造する。
鋳造工程における鋳造速度又は冷却速度について、粗大な化合物の生成を抑制する観点から、鋳造速度を40mm/分以上とするか、又は冷却速度を0.5℃/秒以上とすることが好ましい。また、鋳塊割れや、「巣(鋳巣)」又は「引け巣」の発生を抑制し、鋳造歩留を向上させる観点から、鋳造速度を65mm/分以下とするか、又は冷却速度を1.5℃/秒以下とすることが好ましい。よって、鋳造工程においては、鋳造速度は40〜65mm/分の範囲であることが好ましく、冷却速度は0.5〜1.5℃/秒の範囲であることが好ましい。
(均質化熱処理工程)
前記鋳造工程で鋳造されたアルミニウム合金鋳塊に、圧延処理に先立って、均質化熱処理を施す。この均質化熱処理(均熱処理)は、組織の均質化、すなわち、鋳塊組織中の結晶粒内の偏析をなくすことを目的とする。この目的を達成するために、均質化熱処理温度は、好ましくは500℃以上で融点未満、均質化時間は好ましくは4時間以上の範囲から適宜選択される。
(圧延処理工程)
前記均質化熱処理工程後の圧延処理工程では、均質化熱処理が施されたアルミニウム合金鋳塊を圧延処理し、所定の板厚を有するアルミニウム合金圧延板を得る。この圧延処理工程では、熱間圧延処理及び冷間圧延処理の少なくとも一方の処理が行われ、好ましくはそれら両方の処理が行われ、より好ましくは熱間圧延処理の工程を経た後、冷間圧延処理の工程をとる。
熱間圧延処理は、好ましくは開始温度を400℃〜固相線温度として行う。熱延板の冷間圧延前の焼鈍(荒鈍)は必ずしも必要ではないが、成形性などの特性を更に向上させるために実施してもよい。
冷間圧延処理では、前記熱延板を、自動車パネル用などの所望の最終板厚の冷延板に圧延する。前記荒鈍と同様の目的で、この冷間圧延のパス間で中間焼鈍を行ってもよい。
(調質処理)
前記圧延処理工程で得られた前記アルミニウム合金圧延板に、好ましくは前記冷延板に、調質処理が施される。この調質処理として、溶体化焼入れ処理が行われ、好ましくはその溶体化焼入れ処理の後、予備時効処理が行われる。
アルミニウム合金圧延板、好ましくは冷延板は、調質処理として溶体化焼入れ処理と、好ましくはそれに続く再加熱処理(予備時効処理)がなされ、調質処理された6000系アルミニウム合金板の組織として、低温でのBH性に必要な固溶Si量が確保される。この際、溶体化焼入れ処理とそれに続く再加熱処理には、6000系アルミニウム合金板の、低温でのBH性に必要な固溶Si量を確保するための好ましい条件が存在する。
(溶体化焼入れ処理)
先ず、溶体化焼入れ処理は、520℃以上、溶融温度以下の溶体化処理温度に、加熱速度5℃/秒以上で加熱して、前記溶体化処理温度に15分以上、45分以下の時間だけ保持することが好ましい。そして、前記溶体化処理温度から、室温(25℃)の焼入れ停止温度までの平均冷却速度を50℃/秒以上と速くすることが好ましい。
溶体化焼入れ処理を、520℃以上溶融温度以下の範囲の溶体化焼入れ処理の温度に、加熱速度5℃/秒以上で加熱して15分以上45分以下の時間保持することにより、晶出物の組成をAl−Fe−Si−(Ni,Co)系に変化させることができ、晶出物に含まれるSi量を減少させて固溶Si量を増加させることが可能となる。これによって、塗装焼付処理が150℃以下の低温の場合であっても、微細なMg−Si系析出物が多く生成され、BH性を高めることが可能となる。
このような好ましい溶体化焼入れ処理条件によって、前記組成のアルミニウム合金板の熱フェノールによる残渣抽出法による、固溶Si量の規定を満足させることが可能となる。すなわち、互いに分離された、溶液中のSi含有量のアルミニウム合金板のSi含有量に対する割合と、粒子サイズが0.1μmを超える残渣化合物中に含まれるNiとCoとの合計含有量とを、それぞれ、規定範囲を満たすようにすることが可能となる。
溶体化処理温度に、加熱速度5℃/秒以上で加熱すると共に、溶体化処理温度から室温の焼入れ停止温度までの平均冷却速度を水冷などにより50℃/秒以上とするのは、溶体化処理の加熱中や冷却中に、粗大な化合物形成を抑制するためである。
仮に粗大な化合物が形成された場合、Ni、Coを含有しても、晶出物の組成をAl−Fe−Si−(Ni,Co)系に充分変化させることができず、晶出物に含まれるSi量を減少させて固溶Si量を増加させることができなくなる可能性が高くなる。これによって、塗装焼付処理が150℃以下の低温の場合に、生成する微細なMg−Si系析出物量が少なくなり、BH性が低下する可能性や、アルミニウム合金板の強度や成形性など、基本的な機械的特性が低下する可能性もある。
(予備時効処理工程)
次いで、前記溶体化焼入れ処理において、室温(25℃)まで焼入れ冷却した冷延板を、遅滞なく予備時効処理(再加熱処理)することが好ましい。調質処理された6000系アルミニウム合金板の組織として、BH性向上に必要なナノクラスターを形成させるために、この予備時効処理は、溶体化処理後に焼入れ処理して室温まで冷却した後、5分以内のできるだけ短時間内に行うことがより好ましい。
溶体化処理後に焼入れ処理し、室温まで冷却したアルミニウム合金板を、室温程度になってから5分以内に予備時効処理を行うことで、充分な量のナノクラスターを形成し得る。
また、予備時効処理の保持温度は70〜120℃とすることが好ましく、予備時効処理の保持時間は1〜20時間とすることが好ましい。これらによって、調質処理後のアルミニウム合金板が室温で長期間保持された際でも、優れたBH性を確保することが可能となる。
以上詳述したように、本実施形態のアルミニウム合金板は、Mg、Si及びFeの含有量をそれぞれ特定の範囲にすると共に、Ni及びCoのうちの一方又は両方を含み、Ni及びCoの合計含有量を特定の範囲とし、かつ特定範囲の固溶Si量を有するため、低温でのBH性又は低温での塗装焼付硬化特性に優れる。本実施形態のアルミニウム合金板は、低温条件でのBH性(塗装焼付硬化特性)に優れることから、特に、自動車などの塗装焼付硬化特性に優れることが要求される輸送機の部材に好適である。
本実施形態のアルミニウム合金板は、Ni及びCoのうちの一方又は両方を特定範囲にて含むことにより、Al−Fe−Si系の粗大な晶出物の組成が、Al−Fe−Si−Ni系又はAl−Fe−Si−Co系若しくはAl−Fe−Si−Ni−Co系に変化し、その晶出物に含まれるSi量が減少し、固溶Si量が増加することとなる。その結果、塗装焼付処理で生成する微細なMg−Si系析出物の量が増加することで、低温での塗装焼付硬化処理(人工時効硬化処理又は人工時効処理)後に強度を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例によって制限を受けるものではなく、前記及び後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能である。また、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
以下の実施例及び比較例では、Ni又はCoの添加の有無や、溶体化及び焼入れ処理後の予備時効処理の有無を変えることによって、6000系アルミニウム合金板(冷延板)を作り分けた。そして、これらのアルミニウム合金板の比較的高温から低温までのBH性(塗装焼付け硬化特性)を、予備時効処理後(予備時効処理を行っていない例は溶体化及び焼入れ処理後)、30日間室温(25℃)で保持させた後でそれぞれ評価した。
アルミニウム合金板の具体的な製造条件は次の通りである。
すなわち、表1に示す各組成の鋳塊を、前述した好ましい鋳造条件の範囲内(鋳造速度50mm/分、冷却速度1.0℃/秒)にて、DC鋳造法により共通して溶製して鋳塊とした。続いて、これら鋳塊を、各例とも共通して、540℃×4時間、均質化熱処理を行った後、熱延開始温度を500℃として熱間圧延を開始し、厚さ2.5mmの熱延板とした。この熱延板を、各例とも共通して、そのまま荒焼無しで、また冷延パス途中の中間焼鈍無しで、冷間圧延を行い、厚さ1.0mmの冷延板とした。
更に、各冷延板を、各例とも共通して、硝石炉で550℃の温度で30分間保持する溶体化処理を行い、その後直ちに室温(25℃)まで水冷する、溶体化焼入れ処理を行った。この際、溶体化処理温度から室温の焼入れ停止温度までの平均冷却速度は50℃/秒以上とした。この後、実施例1及び2については、100℃×5時間の条件で予備時効処理を行った。
これら調質処理後の各アルミニウム合金板の中央部から供試板を任意に切り出し、各供試板の組織と特性とを以下の通り、測定し、評価した。
(熱フェノール残渣抽出法による組織評価)
前記供試板の任意の3箇所から各々採取した各試料を、熱フェノールにより溶解した際の、0.1μmのメッシュのフィルターによって分離された、粒子サイズが0.1μmを超える残渣化合物中のNiとCoとの合計含有量(質量%)を測定して平均化した。また、残渣化合物と分離された前記溶液中のSi含有量を測定して平均化して、前記アルミニウム合金板のSi含有量に対する割合(%)を求めた。
(塗装焼付硬化特性・ビッカース硬さ)
前記供試板の塗装焼付相当の人工時効処理時のBH性を調査するために、各例とも、135℃、150℃、170℃の各々異なる温度で共通して20分間保持し、この人工時効処理後のビッカース硬さを測定した。
ビッカース硬さの測定は、マイクロビッカース硬度計(株式会社マツザワ製)にて、0.5kgの荷重を前記供試板に加え、前記供試板表面の任意の3箇所で測定し、これらの平均値をとった。
以上の評価結果を、組成等と共に表1に示す。
Figure 0006204298
実施例1及び2の各アルミニウム合金板は、Ni又はCoの含有量を含めて本発明で規定する化学成分組成を満足し、他の製造条件を含めて、調質処理における予備時効処理も好ましい条件で製造されている。そのため、表1に示す通り、実施例1及び2のアルミニウム合金板では、その組織として、熱フェノールによる残渣抽出法により溶液と分離された粒子サイズが0.1μmを超える残渣化合物中のNi及びCoの合計含有量が0.005質量%以上であると共に、前記溶液中のSi含有量のアルミニウム合金板のSi含有量に対する割合が80%以上となるよう、固溶Si量が予め確保されていた。
この結果、実施例1及び2の各アルミニウム合金板は、170℃の比較的高温でのビッカース硬さで表すBH性だけでなく、135℃、150℃の比較的低温でのビッカース硬さで表すBH性にも優れており、低温での塗装焼付硬化特性に優れていることが分かる。
これに対して、比較例1のアルミニウム合金板は、Ni及びCoのいずれも含まず、また、調質処理として予備時効処理を施さずに製造されたことから、アルミニウム合金板のSi含有量に対する、前記溶液中のSi含有量の割合が80%未満であり、ビッカース硬さで表すBH性が実施例に比べて劣っていた。
実施例3及び4の各アルミニウム合金板は、Ni又はCoを含んでおり、適した製造条件で製造されたことから、アルミニウム合金板のSi含有量に対する、前記溶液中のSi含有量の割合が80%以上を満たし、固溶Si量を確保できていた。そのため、実施例3及び4の各アルミニウム合金板は、比較例1のアルミニウム合金板に比べて、135℃及び150℃の低温でのビッカース硬さが高く、そのビッカース硬さで表すBH性が良好であった。その一方で、実施例3及び4の各アルミニウム合金板は、予備時効処理を施さずに製造されたことから、135℃、150℃、170℃の各温度でのビッカース硬さで表すBH性が、実施例1及び2のBH性ほど優れるものではなかった。このBH性の相違は、予備時効処理が施されて製造された実施例1及び2のアルミニウム合金板ではナノクラスターが形成され、予備時効処理が施されずに製造された実施例3及び4のアルミニウム合金板ではナノクラスターが形成されていないと考えられ、ナノクラスター形成の有無によるものと考えられる。
以上の実施例の結果から、Ni及びCoのうちの一方又は両方の添加や、好ましい製造条件によって、本発明で規定する組織を満たすことができ、この組織が低温条件でのBH性向上に対して寄与することが裏付けられる。

Claims (2)

  1. Mg:0.2〜2.0質量%、
    Si:0.3〜2.0質量%、及び
    Fe:0.01〜0.5質量%を含むと共に、
    Ni及びCoのうちの一方又は両方を合計で0.002〜0.3質量%含み、
    残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金板であって、
    熱フェノールによる残渣抽出法により溶液と分離された粒子サイズが0.1μmを超える残渣化合物中のNiとCoとの合計含有量が0.005質量%以上であると共に、前記溶液中のSi含有量の前記アルミニウム合金板のSi含有量に対する割合が80%以上となる固溶Si量を有するアルミニウム合金板。
  2. 予備時効処理材である請求項1に記載のアルミニウム合金板。
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