JP6200191B2 - 厚盛加飾陶磁器の製造方法。 - Google Patents

厚盛加飾陶磁器の製造方法。 Download PDF

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本発明は、厚盛加飾陶磁器の製造方法に関する。さらに詳しく言えば、陶磁器素地表面に施された釉薬層上に無機顔料及びガラスフラックスを含む絵柄層と透明ガラス層(無色透明ガラス層または着色透明ガラス層)とを積層し、焼成して厚盛加飾層を形成する厚盛加飾陶磁器の製造方法において、絵柄層と透明ガラス層を積層し焼成する厚盛加飾層形成工程を少なくとも2回行う厚盛加飾が施された宝石調の外観を有する陶磁器の製造方法に関する。
無機顔料で装飾された従来の装飾陶磁器は、その断面構造が素地層、釉薬層及び絵柄層の順で構成され、さらに絵柄層の上にガラスフラックス層を施したものが一般的である。従来技術により得られた装飾陶磁器は平面的で立体感がないか、もしくは立体感があっても、単純にガラス様の厚膜装飾であり宝石調の様相を呈していない。
一般に、宝石と呼ばれるものとしては、例えばダイヤモンド、サファイヤ、ルビー、トパーズ、エメラルドのような透明なものや、オパール、瑪瑙、タイガーズアイ、マラカイト、アメシストといった半透明の美しい模様のあるものが挙げられるが、いずれもガラスとは異なる屈折率があるために、光の反射や独特の屈折を持っている。また、それらの微量構成元素や結晶欠陥に起因した色や模様があるため、貴重なものとして扱われている。しかし、装飾陶磁器については、これらの宝石に似た見え方をする宝石調のものは存在しない。
特許第4865994号掲載公報(特許文献1)には、溶融後に0.5〜3.0mmの高さとなる半球状の断面形状を備え生地側(表面側)からの反射光を観察可能な透光性厚盛材料層を釉層の上に形成する厚盛材料層形成工程と、前記厚盛材料層の形成に先立つて前記釉層と厚盛材料層との間に有色の下地材料層を設ける工程とを含む、厚盛層を通して下地層の着色を透視できる透明感のある宝石様質感のある厚盛加飾が施された陶磁器の製造方法が開示されている。しかし、特許文献1の方法で得られる陶磁器は、ガラス様の厚盛層を通して下地有色層を観察するものであって宝石の光沢・色調にはほど遠いものである。
特許第4865994号掲載公報
本発明の目的は、ガラスフラックスを用いた厚盛加飾法により陶磁器の釉薬層上に宝石調の厚盛加飾が施された陶磁器(以下、「厚盛加飾陶磁器」と略記する。)の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、無機顔料とガラスフラックスを含む絵柄層と無色透明ガラス層または着色透明ガラス層(両層を合わせて「透明ガラス層」と略記することがある。)をこの順に積層し焼成する工程を少なくとも2回行い、絵柄層と透明ガラス層のペアー(以下、これを「ペア層」と称することがある。)を複層化することによって、宝石様の外観、すなわち平面的でなく奥行き感があり、ガラスとは異なる反射を示す外観を有し、また、絵柄層と無色透明ガラス層もしくは有色透明ガラス層の複層化によって得られる陰(シャドー)がオパール、タイガーズアイ、マラカイトなどのような模様のある半透明の美しい宝石調外観を示す厚盛加飾陶磁器が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[3]の厚盛加飾磁器の製造方法、及び[4]の厚盛加飾陶磁器を提供する。
[1]陶磁器素地の釉薬層上に無機顔料とガラスフラックスを含む絵柄層と無色透明ガラス層または着色透明ガラス層(透明ガラス層)をこの順に積層し焼成する工程を少なくとも2回行い厚盛加飾層を形成することを特徴とする厚盛加飾陶磁器の製造方法。
[2]前記透明ガラス層(無色透明ガラス層または着色透明ガラス層)の焼成後の厚みが100μm以上であり、前記厚盛加飾層の焼成後の厚みが200μm〜5mmである前項1に記載の厚盛加飾陶磁器の製造方法。
[3]前記絵柄層と前記透明ガラス層を積層し焼成する工程を2回行う請求項1または2に記載の厚盛加飾陶磁器の製造方法。
[4]前項1〜3のいずれかに記載の方法で製造された厚盛加飾が施された陶磁器。
本発明によれば、釉薬層上に、絵柄層、透明ガラス層、絵柄層及び透明ガラス層の4層以上にて形成される厚盛加飾層中の絵柄層が透明ガラス層を挟んで少なくとも2層存在する構造を持ち、特に中間透明ガラス層の光屈折効果によりガラスとは異なる反射を示し、絵柄に立体感、奥行き感が生起すると共に着色透明ガラス層を使用した場合にはその色特有の宝石調外観を呈し、また絵柄層と無色透明ガラス層もしくは有色透明ガラス層の複層化によって光を通す透明部分と光を部分的に遮る絵柄層によって得られる陰(シャドー)がオパール、タイガーズアイ、マラカイトなどのような模様のある半透明の美しい宝石調外観を示す厚盛加飾陶磁器を製造することができる。
本発明の方法によって得られる厚盛加飾陶磁器の断面を示す模式図である。 本発明の厚盛加飾陶磁器の製造方法で使用する転写紙の断面構造を示す模式図である。 (A)〜(D)は本発明の厚盛加飾陶磁器の製造方法を説明する工程ごとの断面構造図である。 (A)は本発明の実施例で製造したペア層を2層有する厚盛加飾陶磁器の写真であり、(B)はペア層を単層とした比較例で製造した厚盛加飾を施した陶磁器の写真である。
本発明の方法によって得られる代表的な厚盛加飾が施された宝石調装飾陶磁器例の模式断面図を図1に示す。図1において、1は素地層、2は釉薬層、3は絵柄層、4は透明ガラス層(無色透明ガラス層または有色透明ガラス層)であり、絵柄層(3a)と透明ガラス層(4a)の第1のペア層5の上には絵柄層(3b)と透明ガラス層(4b)の第2のペア層6が積層されている。すなわち、本例の厚盛加飾陶磁器では第1の絵柄層(3a)が釉薬層(1)と透明ガラス層(4a)の間に、また第2の絵柄層(3b)が透明ガラス層(4a)と透明ガラス層(4b)の間に挟まれた構造となっている。
素地層(1)は特に限定されず、代表的な陶磁器素地としてボーンチャイナ、磁器、硬質陶器、せっ器などが挙げられる。ボーンチャイナは、一般的にボーンアッシュ35〜55質量部、カオリン20〜35質量部、粘土0〜15質量部、長石10〜25質量部の原料組成から、また、それ以外の陶磁器はカオリン25〜33質量部、粘土0〜15質量部、ドロマイト0〜3質量部、コーンウォール石(一部カオリン化した長石質花崗岩)0〜25質量部の原料組成からなる。製法については、成形物を乾燥し、次いで1200℃〜1300℃の温度で締焼きし、施釉した後、1100℃〜1200℃で釉焼成される。
釉薬層(2)となる釉薬は前記陶磁器素地に適合するものが適宜選択されるが、素地部の熱膨張係数に対して若干低い熱膨張係数の低いものが使用され、絵柄層3のガラスフラックスや透明ガラス層4の透明ガラス組成物の熱膨張係数よりも高い熱膨張係数であることが好ましい。
3の絵柄層は色彩感を発現する厚み(約10μm)の層であり、釉薬層2上に有し、通常、無色透明なガラスフラックスと、耐熱性に優れた所望の有色無機顔料とで構成される。
絵柄層3に用いられるガラスフラックスは無機顔料の色の濃度を薄めたり、焼成時における無機顔料の溶融状態をよくする目的で使用されるが、一般的にはアルカリホウ珪酸ガラスが使用されるが、その化学組成は特に限定されず、Na2O、K2O、Li2O、CaO、MgO、BaO、ZnO、PbO、B23、Al23、SiO2等を含み、PbOを含まないものが望ましい。
絵柄層3に用いる発色要素である無機顔料としては、窯業分野で従来から一般に利用されている、青、赤、黄、マロン、緑、紺、茶、グレー、白等の色彩を持つ無機顔料が挙げられ、具体例としては酸化コバルト、酸化鉄、酸化銅、酸化マンガン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化バナジウム、酸化スズ等及びそれらの複合酸化物が挙げられる。
透明ガラス層(無色透明ガラス層または有色透明ガラス層)に用いる材料は、一般的にアルカリを含むホウ系珪酸ガラスと呼ばれるものであり、Na2O、K2O、Li2O、CaO、MgO、BaO、ZnO、PbO、B23、Al23、SiO2等が含まれる無色透明ガラス用の組成物、前記無色透明ガラス用の成分に、Fe23、CuO、MnO、NiO、CoO等の有色成分を加えた有色透明ガラス組成物であり、これらの組成物は装飾される陶磁器素地および釉薬の熱膨張係数に応じて適宜組成を調整する。
絵柄層及び透明ガラス層(無色透明ガラス層または有色透明ガラス層)の形成方法としては絵柄を手描きしその上にイッチン盛あるいは手盛りにて無色透明ガラス層または有色透明ガラス層を盛る操作を繰り返す方法、及びスクリーン印刷を用いる方法があるが、大量生産にはスクリーン印刷法が適している。
絵柄層は、焼成後の外観に陰影(シャドー)を生ずるように、無機顔料は単色で、あるいは複数色を組み合わせて使用され、網点印刷の手法を採用することによって、宝石調の陰影のある外観に装飾することができる。このような絵柄層を製造する際はスクリーン印刷法を使用するのが一般的であるが、オフセット印刷などによっても可能である。
スクリーン印刷法では、図2に転写紙断面の模式図を示すように、一般的には澱粉質材料等を主成分とする水溶性の接着剤層9が塗布された台紙7上に、絵柄層及び絵柄層を固定するトップコート層8をスクリーン印刷した転写紙を用いる。本発明の厚盛加飾陶磁器の製造を目的とする転写紙では、絵柄層の色合いや種々の宝石様色調に応じた反射、屈折を見せるための「陰」となる絵柄を上記網点印刷法で印刷する。
絵柄層として、1回もしくは必要に応じて複数回印刷することにより、5〜30μmの厚みを持つ絵柄層をまず形成する。次いでこの絵柄層の上に透明ガラス層(無色透明ガラス層または有色透明ガラス層)を1〜5回印刷することにより厚みが100〜550μmの透明ガラス層を形成する。
本発明では、絵柄層及び透明ガラス層の位置を固定するために高分子樹脂材料組成物からなるトップコート(カバーコートとも言う。)8を印刷する。トップコートの高分子樹脂材料の代表例はアクリル樹脂であるが、フィルムを構成でき、焼成時に燃焼し消失する樹脂材料であればよく特に制限なく使用できる。
上記方法により得られた転写紙を用いて、図3(A)〜(D)に示す工程により本発明の厚盛加飾陶磁器を製造する。
上記の転写紙を水に浸すことによって澱粉質材料を水に溶かし、台紙からトップコートで固定された絵柄層及び無色透明層あるいは有色透明層の構成物を剥がす。台紙から剥がされた構成物を次いで陶磁器上の絵柄を施したい位置に置き、陶磁器と絵柄を密着させることによって転写加工する。(A)に転写紙を転写加工したとき状態を示す。この際、一般的にヘラと呼ばれるゴムや柔らかめの樹脂による道具を使い、トップコートの上から絵柄をスクイーズして密着させる。
陶磁器素地表面に転写加工した後、700〜900℃の範囲の温度において焼成して絵柄層と透明ガラス層との第1のペア層を有する装飾陶磁器が得られる。トップコート8は焼成時に燃えて消失し、絵柄層3及び透明ガラス層4が溶融して(B)に示すように角部が丸みを帯びた状態に焼成される。
次いで、焼成された装飾陶磁器上に、(C)に示すように再度上記と同一の転写紙により同一の絵柄層3及び透明ガラス層4、並びにトップコート層8を積層する。これを再度、700〜900℃の範囲の温度で加熱して焼成することにより、陶磁器素地の釉薬層上に第1ペア層(絵柄層及び透明ガラス層)、及び第2ペア層(絵柄層及び透明ガラス層)を有する厚盛加飾陶磁器が得られる。
以上は、ペア層を2層設ける例について説明したが、ペア層を3層以上設ける場合も同様にペア層形成工程を追加することにより厚盛加飾が施された陶磁器を製造することができる。
本発明では、前記透明ガラス層(無色透明ガラス層または着色透明ガラス層)の焼成後の厚みが100μm以上であり、前記厚盛加飾層の焼成後の厚みが200μm〜5mmとなるように厚盛加飾層を設ける。
前記透明ガラス層(無色透明ガラス層または着色透明ガラス層)の焼成後の厚みが100μm未満では積層させた時に透明性のある立体感や奥行き感が得られにくい。また、前記厚盛加飾層の焼成後の厚みが200μm未満ではそれ自体の立体感が出にくく、厚みが大きいほど立体感は出るが、5mmを超えると釉薬と厚盛ガラス層との熱膨張率の差に起因するひび割れ等を起こしやすい。
以下に本発明について実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明は下記の記載により何ら限定されるものではない。
[転写紙の作成]
1)絵柄層の印刷
絵柄層に使用する絵具として、ホウ珪酸ガラス成分(Na2O、K2O、Li2O、CaO、MgO、BaO、ZnO、PbO、B23、Al23、SiO2等を含む)とCoOを含む青色無機顔料フラックス( (株)ザワピグメンツ製、35808)を25質量部ホウ珪酸ガラス(Na2O、K2O、Li2O、CaO、MgO、BaO、ZnO、PbO、B23、Al23、SiO2等を含む)(イザワピグメンツ製、35102)を25質量部及びメジウム(ベヒクルとも言う。互応化学工業(株)製、OS−4360)を50質量部の割合にて、3本ローラー(窯業用として一般的な混練機)を用いて混合して絵柄層用ペースト(絵具)を調製した。
この絵具を用いて、スクリーン印刷により絵柄層(1回目)を焼成前の印刷厚み約10μmに印刷した。
次いで、青色無機顔料((株)イザワピグメンツ製、35808)50質量部、メジウム(互応化学工業(株)製、OS―4360)50質量部の割合にて、同じく3本ローラーにて混合して調製した絵の具を用いて、スクリーン印刷により絵柄層(2回目)を印刷厚み約10μmに印刷した。
2)透明ガラス層の印刷
一般的なホウ珪酸ガラスガラス成分(Na2O、K2O、Li2O、CaO、MgO、BaO、ZnO、B23、Al23、SiO2等を含む)にCuOを含む着色透明ガラス((株)イザワピグメンツ製、58801)60質量部、及びメジウム(互応化学工業(株)製、OS−4360)40質量部の割合にて混合し絵具を調製した。
混合された絵具を用い、厚く印刷するためのスクリーン版(約700μm厚のスクリーン)を用い、着色透明ガラス層(1回目)を焼成前の印刷厚みで約200μmに印刷した。次いで、さらに2回(計3回)印刷を繰り返すことにより、550μmの印刷厚みとなる着色透明ガラス層を印刷した。
3)トップコートの印刷
最後にアクリル樹脂を主成分とするトップコート(互応化学工業(株)、LO−150)を装飾絵柄(絵柄層及び着色透明ガラス層)を覆うように印刷した。
上記の方法により同一絵柄の転写紙を3枚作成した。
実施例
上記の転写紙を水に浸して印刷層(絵柄層、透明ガラス層及びトップコート)を、ボーンチャイナの釉薬層の所定の位置に裁置し転写加工した。これを室温から3時間かけて850℃まで昇温し、その温度で1時間加熱焼成した後、2時間で室温まで冷却した。次いで、焼成された装飾陶磁器上の絵柄の上に、上記の転写紙の印刷層を転写加工し、これを再度3時間で850℃まで昇温し同温度で1時間焼成後、2時間で室温まで冷却して陶磁器素地の釉薬層上に第1ペア層(絵柄層及び透明ガラス層)、及び第2ペア層(絵柄層及び透明ガラス層)を有する厚盛加飾陶磁器を得た。厚盛加飾部の写真を図4(A)に示す。この陶磁器の厚盛加飾部の透明ガラス層の焼成後の厚みは2層合わせて620μmであり、厚盛加飾層の焼成後の厚みは2層合わせて640μmであった。
比較例
実施例と同様に上記の転写紙をボーンチャイナの釉薬層の所定の位置に裁置し転写加工した。これを実施例と同様に昇温し850℃の温度で1時間焼成し、室温に冷却して、ペア層(絵柄層及び透明ガラス層)を有する比較用の厚盛加飾陶磁器を得た。厚盛加飾部の写真を図4(B)に示す。この陶磁器の厚盛加飾部の透明ガラス層の焼成後の厚みは310μmであり、厚盛加飾層の焼成後の厚みは320μmであった。
図4(A)及び(B)の写真に示すように、単一のペア層を有する図4(B)の厚盛加飾陶磁器では、単に絵柄の上にガラスが載っているだけの外観であり、宝石調とは離れたものであるが、図4(A)の2層のペア層(絵柄層及び透明ガラス層)を有する厚盛加飾陶磁器は奥行き感のある宝石調の外観を呈している。
本発明の方法で得られる厚盛加飾を施した陶磁器は、カップ、ボール、皿などのガラス製品や同様の陶磁器製品の分野だけでなく、表面に装飾するためのガラス製品用の転写紙、および陶磁器製品用の転写紙を製造する印刷業、陶磁器製品に絵付け装飾を行う分野でも有用である。
1 素地層
2 釉薬層
3(3a,3b) 絵柄層
4(4a,4b) 透明ガラス層
5 第1のペア層
6 第2のペア層
7 転写紙の台紙
8 トップコート
9 接着層

Claims (5)

  1. 接着剤層が塗布された台紙上に無機顔料とガラスフラックスを含む絵柄層を5〜30μmの厚みに印刷し、その上に無色透明ガラス層または着色透明ガラス層(透明ガラス層)を100〜550μmの厚みに印刷し、その上に高分子樹脂材料組成物からなるトップコートを印刷した転写紙を台紙から剥がして陶磁器素地の釉薬層上に絵柄層を密着させて転写し、700〜900℃の温度で焼成して絵柄層と透明ガラス層をこの順に積層した装飾陶磁器を作成し、前記と同一の絵柄層、透明ガラス層及びトップコート層を有する転写紙を台紙から剥がして前記装飾陶磁器に転写し700〜900℃の温度で焼成して絵柄層及び透明ガラス層を積層する工程を少なくとも2回行い厚盛加飾層を形成することを特徴とする厚盛加飾陶磁器の製造方法。
  2. 前記絵柄層をスクリーン印刷法により形成する請求項に記載の厚盛加飾磁器の製造方法。
  3. 前記絵柄層を網点印刷法により形成する請求項1または2に記載の厚盛加飾磁器の製造方法。
  4. 前記絵柄層と前記透明ガラス層を積層し焼成する工程を2回行う請求項1〜のいずれかに記載の厚盛加飾陶磁器の製造方法。
  5. 焼成後の前記透明ガラス層(無色透明ガラス層または着色透明ガラス層)の厚みが100μm以上であり、前記厚盛加飾層の焼成後の厚みが200μm〜5mmである請求項1〜のいずれかに記載の厚盛加飾磁器の製造方法。
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