JP6195499B2 - 建具 - Google Patents
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Description
特許文献2は、錠制御装置の取付構造において、扉表裏に開設される取付開口間の直線的な連続性を隔離壁部で遮断するものであり、依然として屋内外に連通する開口が存在するし、錠制御装置が加熱時に溶けて脱落する樹脂材料のものであれば、十分な防火性能を発揮できない。
(1)の発明によれば、部品取付用孔廻りが囲い芯材で全方位に亘って取り囲まれるので、戸体内の可燃ガスが部品取付用孔より外部に漏出し、引火するのを防止できる。すなわち、火災の際に部品取付用孔を介して戸体内外に連通する開口が発生しない。また、囲い芯材は最小限で済むので、芯材重量を低減でき、コストダウンを図れる。
(2)の発明によれば、囲い芯材が堅固に取り付けられるとともに、部品取付用孔廻りを全方位に亘って簡単且つ確実に取り囲むことができる。
(3)の発明によれば、囲い芯材が堅固に取り付けられるとともに、部品取付用孔廻りを全方位に亘って簡単且つ確実に取り囲むことができる。
(4)の発明によれば、囲い芯材が堅固に取り付けられるとともに、部品取付用孔廻りを全方位に亘って簡単且つ確実に取り囲むことができる。
(5)の発明によれば、囲い芯材に設けた加熱発泡材が熱により囲い芯材の内側に発泡し、蜜実に充填・密閉されることで、戸体内の可燃ガスが部品取付用孔から流出するのを防止できる。また、囲い芯材の内側面に加熱発泡材を付設するので、加熱発泡材の要領を低減でき、コストを削減できる。
(6)の発明によれば、加熱発泡材の発泡により、戸体内の可燃ガスが囲い芯材の内側に入り込むのを防止できる。
図示のように、開口部装置1は、玄関ドアなどのドアであり、躯体(建物)に形成された開口に納められる。開口部装置1は、躯体の開口に取り付けられる枠体2と、該枠体2に丁番3を介して屋外側(図中手前側)に開閉可能に吊り込まれる本発明のドア本体(戸体:建具)4と、を備える。
ドア本体4は、後述する構成部材により、枠体2に対応して矩形に組み立てられる。そして、ドア本体4の外側表面材4gの戸先側には、電気錠廻り部品としての屋外リーダー5と、ロック廻り部品としての上,下シリンダー錠6a・6b及びハンドル(把手)7が取り付けられている。
図示のように、開口部装置1は、そのドア本体4が枠体2により躯体8の開口80から屋外側へ若干オフセットされて、開口80に納められる。
本体枠部20aは、断面方形(ホロー構造)に形成され、その下面がドア本体4の上面に対向している。
本体片部21aは、段差のある床材83(厳密にはモルタル87)に対応して、垂直片21cと水平片21dとで断面L字状に形成され、その水平片21dの上面がドア本体4の下面に対向している。
本体枠部22aは、断面方形(ホロー構造)に形成され、その右側面がドア本体4の左側面(戸先側面)に対向している。
本体枠部23aは、断面方形(ホロー構造)に形成され、その左側面がドア本体4の右側面(吊元側面)に対向している。そして、本体枠部23aの左側面とドア本体4の右側面との間に、上下方向の3箇所に亘って(図1参照)丁番3が介設される(図1参照)。
なお、本開口部装置1は、木造納まりの例を示したが、RC(鉄筋コンクリート)造やSC(鉄骨)造及びその他の納まりにも適用できることは言うまでもない。
図示のように、ドア本体4は、鉄製(SUSやスチールなどを意味する。以下、同様。)の内側表面材4aと、樹脂製の断熱パネル4bと、鉄製の吊元側芯材4cと、鉄製の戸先側芯材4dと、鉄製の上側芯材4eと、鉄製の下側芯材4fと、鉄製の外側表面材4gと、を備える。なお、断熱パネル4bは樹脂製に限定されず、無機断熱材を使用してもよい。
なお、図中48は電気錠廻り部品とロック廻り部品とからなる電気錠システムをコントロールする制御ユニットで、単に位置関係を示すものである。また、内側表面材4aの戸先側の内面には、上サムターン錠取付用孔44a及びハンドル取付用孔46aに対応する位置に、短冊状に形成された後述の加熱発泡材13Bと、下サムターン錠取付用孔45a及びハンドル取付用孔47aに対応する位置に、短冊状に形成された後述の加熱発泡材13Cと、が接着剤を介して貼り付けられる。
なお、外側表面材4gの戸先側の内面には、屋外リーダー取付用孔42gに対応する位置に、短冊状に形成された後述の加熱発泡材13Dと、上シリンダー錠取付用孔44g及び上ハンドル取付用孔46gに対応する位置に、短冊状に形成された後述の加熱発泡材13Eと、下シリンダー錠取付用孔45g及び下ハンドル取付用孔47gに対応する位置に、短冊状に形成された後述の加熱発泡材13Fと、が接着剤を介して貼り付けられる。
図示のように、第1の囲い芯材11Bは、側面視で角部を直角にしたU字状に形成された本体部11A1と、この本体部11A1の上,下両端部を外方へ折り曲げて形成された取付片11A2と、本体部11A1の両側縁に付設された外向きフランジ(両表面材との当接面)11A3と、を備える。取付片11A2は、戸先側芯材4dの底面部にリベットなどで結合される。本体部11A1は、例えば、外側表面材4gに形成された下シリンダー
錠取付用孔45g(内側表面材4aに形成された下サムターン錠取付用孔45aも含む)と、下ハンドル取付用孔47g(内側表面材4aに形成された下ハンドル取付用孔47aも含む)を取り囲める大きさを有している。そして、外向きフランジ11A3の外面と本体部11A1の内面(内側面)には、エポキシ系樹脂やポリ塩化ビニル(PVC)などからなる加熱発泡材11A4が接着剤で貼り付けられている。なお、説明の便宜上、第6の加熱発泡材13Fの図示を省略した。
なお、第1〜第3の囲い芯材11B〜11Cにおける本体部11A1〜11C1と取付片11A2〜11C2と外向きフランジ11A3〜11C3とは、SUSやスチールなどの鉄材を用いて一体成形される。また、第1〜第3の囲い芯材11B〜11Cにおける内側表面材4aと外側表面材4gとの当接面(外向きフランジ11A3、外向きフランジ11B、外向きフランジ11C3など)は、第1〜第3の囲い芯材11B〜11Cとは別の部材に設けても良い。
これにより、部品取付用孔廻りが第1〜第3の囲い芯材11B〜11Cで全方位に亘って取り囲まれるので、ドア本体4内の可燃ガスが部品取付用孔より外部に漏出し、引火することが防止できる。また、第1〜第3の囲い芯材11B〜11Cは最小限で済むので、芯材重量が減るとともに加熱発泡材11A4,11B4,11C4の使用量も減り、コストダウンを図れる。
ここで、図6は、本実施形態に係る囲い芯材の変形例を示す、屋外側から一部切欠いて視た図である。
図示のように、例えば、前述した第1の囲い芯材11Bに例をとると、平面視で角部を直角にしたU字状(上下開放)の囲い芯材のような本体部11A1に、別体で形成したクランク状の上閉塞板11A5と下閉塞板11A6を追加して、第1の囲い芯材11Bを箱状に形成した例である。そして、上閉塞板11A5と下閉塞板11A6の垂直板部11A7(言い換えれば、第1の囲い芯材11Bの開口部)を取付片として戸先側芯材4d(図5参照)にリベットなどで固定するようになっている。
なお、図示例では、本体部11A1における側面の内,外両面に加熱発泡材11A4を貼り付けているが、上閉塞板11A5と下閉塞板11A6の内面と、本体部11A1における底面の内面に、エポキシ系樹脂やポリ塩化ビニル(PVC)などからなる加熱発泡材11A4を貼り付けても良い。
図示のように、屋外リーダー5の裏面には、リーダー取付金具12が上,下2個のネジ121により着脱可能に取り付けられる。そして、屋外リーダー5は、このリーダー取付金具12を介して、ドア本体4の外側表面材4gに形成された屋外リーダー取付用孔42gに着脱可能に取り付けられる。
上下一対の取付プレート部125は、屋外リーダー5の一側方に適宜屈曲して延出される。そして、屋外リーダー取付用孔42gからドア本体4の内部に挿入された後、上下一対の取付プレート部125の直角に屈曲された取付端部128を、ドア本体4の戸先側芯材4dにネジ129で結合される。
一般プレート部126は、取付プレート部125間に位置して、屋外リーダー5の大半部に対応する大きさを有している。
上下一対の連結プレート部127は、一般プレート部126と上下一対の取付プレート部125を連結するものである。上下一対の連結プレート部127は、一般プレート部126より狭幅である。
ところで、ドア本体4の内部側が高温に曝されると、熱により屋外リーダー5が脱落してしまう。これにより、上,下シリンダー錠取付用孔44g,45gより大開口である屋外リーダー取付用孔42gが空いてしまい、ここからドア本体4内の可燃ガスが漏出して引火する恐れがあった。
基部材131は、本体部133と、連通孔133aとを有する。
本体部133は、基部材131の主要な部分を構成する。
連通孔133aは、基部材131と、第2の発泡材としての連通部139との境界部を構成し、中心部がドア本体4の開口と連通する貫通孔に形成されている。連通孔133aは、図13に示すように、ドア本体4の開口に部品が取り付けられた状態で、内側表面材4aと接する側の孔を形成する。
切り込み部135は、連通部139に形成される連通孔134aの周方向に切込みを入れて形成されている。切込み部135は、連通孔134aの中心を中心として、連通孔134aから外側に向かうように放射状に形成された切込みである。切込み部135は、略等間隔で連通孔134aの周囲に複数連続して形成されている。切込み部135の連通孔134a側の端部から外側の端部までの長さは、連通孔134aに上,下シリンダー錠6b,6bなどの部品が挿通した際に、部品の厚さに対応している。詳細には、切込み部135の連通孔134a側の端部から外側の端部までの長さは、上,下シリンダー錠6a・6bの厚さ方向の長さより短く形成されている。
連通部139Aは、長方形の連通孔133aの周囲を囲むように形成される切込み部135Aを有する。
連通部139Aは、複数の切込み部135Aのうち、長方形の連通孔134aの周囲において、長手方向に沿う辺の略中央部と、幅方向に沿う辺の略中央部にそれぞれ対称に形成される切り欠き部136Aを有する。
なお、変形例に係る加熱発泡材13Dは、ハンドル取り付け孔137を備えていない。
例えば、上記実施形態及び変形例では、加熱発泡材13B〜13Fは、基部材131,131A及び積層部材132,132Aを有するが、必ずしも基部材131,131A及び積層部材132,132Aを重ね合わせたものでなくてもよい。即ち、加熱発泡材13B〜13Fは、ドア本体4の開口を十分塞ぐことができる程度に発泡できれば、一枚の部材で構成されていてもよい。
2 枠体
4 ドア本体(建具)
4a 内側表面材
4b 断熱パネル
4c 吊元側芯材
4d 戸先側芯材
4e 上側芯材
4f 下側芯材
4g 外側表面材
5 屋外リーダー
6a,6b 上,下シリンダー錠
7 ハンドル
11A 第1の囲い芯材
11B 第2の囲い芯材
11C 第3の囲い芯材
11D ロックピース
12 リーダー取付金具
13A 加熱発泡材
13B 加熱発泡材
13C 加熱発泡材
13D 加熱発泡材
13E 加熱発泡材
13F 加熱発泡材
42g 屋外リーダー取付用孔
44g,45g 上,下シリンダー錠取付用孔
46g,47g 上,下ハンドル取付用孔
122 プレート
123a,123b 加熱発泡材
125 取付プレート部
126 一般プレート部
127 連結プレート部
131 第1部材
132 第2部材
133 本体部
134a,134b 挿通孔
135 切り込み部
136 切り欠き部
137 ハンドル取付用孔
Claims (6)
- 面材と、該面材の少なくとも一辺に設けられる芯材と、を備え、枠体内に嵌め込まれて開閉可能な建具であって、
前記建具に設けられる開口を区画するように設けられた囲い芯材を備え、
該囲い芯材は、面材間に渡って設けられる面を有し、少なくとも、前記芯材を構成する戸先側芯材と略平行に位置する中間面部と、該中間面部の上側及び下側を前記戸先側芯材側へ向かって一体で折り曲げて形成された上側面部及び下側面部と、を備えたことを特徴とする建具。 - 前記囲い芯材は、前記芯材を構成する戸先側芯材に結合されることを特徴とする請求項1に記載の建具。
- 前記囲い芯材は、U字状に形成され、該U字の自由端部が夫々戸先側芯材に結合されることを特徴とする請求項1に記載の建具。
- 前記囲い芯材は、矩形状に形成され、その一辺部が前記戸先側芯材に結合されることを特徴とする請求項2に記載の建具。
- 前記囲い芯材は、面材間に渡って設けられる面の内側面に加熱発泡材が付設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の建具。
- 前記囲い芯材は、前記面材との当接面に沿って延びる平面を有し、該平面に加熱発泡材が付設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の建具。
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