JP6194888B2 - 樹脂組成物及び樹脂成型体 - Google Patents

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Description

本技術は、難燃性を有する樹脂組成物及び樹脂成型体に関する。
近年、電気・電子機器や自動車部品等の様々な分野において、各種製品の薄肉軽量化に伴う機械的強度面の要望や脱ハロゲン化に伴う環境配慮面の社会的なニーズから、従来のポリスチレン(PS)やABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)で代表される汎用の臭素系難燃性樹脂に代わり、リン系(リン酸エステル化合物等)難燃性ポリカーボネート(PC)樹脂や同難燃PC/ABSアロイへの移行が進行している。
しかしながら、リン系(リン酸エステル等)難燃PC樹脂や難燃PC/ABSアロイ中には多量(数重量%〜十数重量%)のリン系難燃剤が添加されているため、射出成型する際にガスが発生したり、リサイクル時や加速劣化条件(対高温高湿)下で、該樹脂の物性が大幅に低下するという課題を有している。これらの問題はいずれもリン系難燃剤が特に高温高湿条件下において、PC成分を加水分解させていることが起因していると考えられる。
一方で、上記臭素やリン等のハロゲンを含有しないポリカーボネート樹脂も開発されている。例えば、特許文献1や特許文献2には、官能基含有シリコーンや同剤と有機アルカリ金属塩を難燃剤として添加した、ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
特開2004−143410号公報 特開2005−54085号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のポリカーボネート樹脂は、十分な難燃性を有するものとはいえないと考えられる。加えて、上述のような各種工業製品においては、樹脂の成型性、耐久性、強度や化学的安定性が求められる。このため、難燃性が要求される非ハロゲン系ポリカーボネート樹脂であって、工業製品の材料として実用性に優れるものが望まれている。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、難燃性に優れると共に工業製品としての利用に適した物性を有する非ハロゲン系ポリカーボネート樹脂組成物及び樹脂成型体を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る樹脂組成物は、A成分と、B成分と、C成分と、D成分とを含有する。
上記A成分は、ポリカーボネート樹脂である。
上記B成分は、有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であり、0.05重量%以上2.0重量%以下である。
上記C成分は、ドリップ抑制剤であり、0.05重量%以上1.0重量%以下である。
上記D成分は、シリコーン化合物であって、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であり、0.1重量%以上2.0重量%以下である。
この構成によれば、難燃性と工業製品に好適な物性(成型性、耐久性、強度や化学的安定性)を兼ね備えた樹脂組成物を提供することが可能である。特にD成分のシリコーン化合物について、各官能基に含まれる水素原子の比率によって樹脂組成物の難燃性に影響が生じることが本発明者らによって見出された。上述の水素原子の比率を満たすD成分を含有する樹脂組成物は高い難燃性を示すものである。なお、シリコーン化合物において、水素原子がいずれの官能基に含まれるかは、プロトン核磁気共鳴法(1H NMR)によって特定することが可能である。加えて、当該樹脂組成物は、ハロゲン元素を含有せず、環境負荷も小さいものである。
上記D成分は、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が29%以上であるシリコーン化合物であってもよい。
この構成によれば、D成分による難燃性の向上効果によって、難燃性と工業製品に好適な物性を兼ね備えた樹脂組成物を提供することが可能である。
上記D成分は、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が50%以上であるシリコーン化合物であってもよい。
この構成によれば、D成分による難燃性の向上効果によって、難燃性と工業製品に好適な物性を兼ね備えた樹脂組成物を提供することが可能である。
上記D成分は、ポリオルガノシロキサンであってもよい。
この構成によれば、D成分による難燃性の向上効果によって、難燃性と工業製品に好適な物性を兼ね備えた樹脂組成物を提供することが可能である。
上記樹脂組成物は、平均メディアン径が4.6μm以上6.0μm以下のタルクであるE成分をさらに含有してもよい。
この構成によれば、D成分による難燃性の向上効果に加え、E成分によるさらなる難燃性の向上が可能であり、特に上記範囲の粒径(平均メディアン径)を有するタルクが有効である。また、E成分によって樹脂組成物の剛性が向上する効果も生じる。
上記A成分は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が36000以上58000以下のポリカーボネート樹脂であってもよい。
この構成によれば、樹脂組成物の成型性や強度を加工(特に薄肉加工)に適したものとすることが可能であると共に、A成分による難燃性の低下(ドリップ(溶融滴下)の発生等)を防止することが可能である。
上記B成分は、芳香族環を有する高分子重合体のスルホン酸または芳香族環を有する高分子重合体のスルホン酸の金属塩であってもよい。
B成分は、D成分と共に樹脂組成物の難燃性を向上させるが、芳香族環を有する高分子重合体のスルホン酸またはその金属塩とすることにより、高温高湿条件下における樹脂組成物の化学的安定性を優れたものとすることが可能である。
上記C成分は、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンであってもよい。
フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンはドリップ抑制剤として好適であり、樹脂組成物のドリップによる難燃性の低下を防止することが可能である。
上記目的を達成するため、本技術の別の形態に係る樹脂組成物は、A成分と、B成分と、C成分と、D成分とを含有する。
上記A成分は、ポリカーボネート樹脂である。
上記B成分は、有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩である。
上記C成分は、ドリップ抑制剤である。
上記D成分は、シリコーン化合物であって、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物である。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る樹脂成型体は、A成分と、B成分と、C成分と、D成分とを含有する樹脂組成物からなる。
上記A成分は、ポリカーボネート樹脂である。
上記B成分は、有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であり、0.05重量%以上2.0重量%以下である。
上記C成分は、ドリップ抑制剤であり、0.05重量%以上1.0重量%以下である。
上記D成分は、シリコーン化合物であって、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であり、0.1重量%以上2.0重量%以下である。
以上のように、本技術によれば、難燃性に優れると共に工業製品としての利用に適した物性を有する非ハロゲン系ポリカーボネート樹脂組成物及び樹脂成型体を提供することが可能である。
本技術の実施形態及び比較例に係る樹脂組成物に含有されるD成分における水素原子の各官能基ごとの含有率を示す表である。 本技術の実施形態に係る樹脂組成物に含有されるD成分の内、後述するD−1のNMRチャートである。 本技術の実施形態に係る樹脂組成物に含有されるD成分の内、後述するD−2のNMRチャートである。 本技術の実施形態に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 本技術の実施形態に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 本技術の実施形態に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 本技術の実施形態に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 本技術の実施形態に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 比較例に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 比較例に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 比較例に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 比較例に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 比較例に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。 比較例に係る樹脂組成物の組成及び評価結果を示す表である。
[樹脂組成物の構成]
本実施形態に係る樹脂組成物(以下、樹脂組成物αとする)は、ポリカーボネート樹脂(A成分)、スルホン酸化合物(B成分)、ドリップ抑制剤(C成分)及びシリコーン化合物(D成分)を含有する。また、詳細は後述するが、樹脂組成物αはさらに他の成分を含有するものとすることも可能である。
(A成分)
A成分は、ポリカーボネート樹脂であり、樹脂組成物αの主成分である。具体的には、A成分は、樹脂組成物αにおける含有率が70重量%以上99.8重量%以下、好ましくは80重量%以上99.8重量%以下とすることができる。含有率が70重量%未満の場合、ポリカーボネート樹脂が本来有する特性(耐衝撃性、引張破壊伸度等)を得ることが難しくなるためである。一方、含有率が99.8重量%を超える場合、他の成分(B〜D成分等)の含有率が不足するためである。
A成分となるポリカーボネート樹脂は、例えば、二価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネートを用いることができる。反応方法の例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。原料となる二価フェノールとカーボネート前駆体については、特に制限は無く、種々のものを使用することができる。
また、上述のポリカーボネート樹脂の生成方法はホスゲン法と呼ばれるものであるが、A成分となるポリカーボネート樹脂は、非ホスゲン法と呼ばれる生成方法を利用して生成されたものでもよい。非ホスゲン法では、出発物質と反応物質に触媒存在下でエステル交換反応を生じさせ、ポリカーボネート樹脂を生成させる。出発物質は、例えば、ジアルキルカーボネート、アルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物である。反応物質は、例えば、芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールカボーネートおよびそれらの混合物である。
A成分は、ポリカーボネート樹脂のうち、ポリスチレン換算の重量平均分子量が36000以上58000以下のポリカーボネート樹脂が好適である。ポリスチレン換算の重量平均分子量は、クロロホルム溶媒を用いたGPC(Gel Permeation Chromatography)測定において、ポリスチレン分子量標準物質を基準として得ることができる。重量平均分子量が58000を超えると、樹脂組成物αの溶融時の流れ性が悪化し、成型加工性が低下するため、薄肉成型体の成型が難しくなる。一方、重量平均分子量が36000未満であると、樹脂組成物αの衝撃強度力や難燃性が低下してしまう。
また、A成分は、分子量の異なる複数種のポリカーボネート樹脂を混合したものであってもよい。この場合、A成分のポリスチレン換算重量平均分子量は、混合されるそれぞれのポリカーボネート樹脂のポリスチレン重量平均分子量の相加平均とすることができる。
A成分となるポリカーボネート樹脂は、新たに製造されたバージン材であっても良いが、廃材、端材、スプルー材、屑等をリサイクルしたものであってもよい。例えば、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、MO、MD、ブルーレイディスク(BD)等の光学ディスクや、レンズ、水ボトル、建材、ヘッドランプ等またはこれらの混合物を原料としてポリカーボネート樹脂を製造することができる。光学ディスクをリサイクルする場合、金属反射層、メッキ層、記録材料層、接着剤層、レーベル等の各種副材料(不純物)があるが、これらを具備したまま使用してもよく、このような副材料を従来公知の方法により分離、除去したものを用いてもよい。
光学ディスクに付属する副材料には、具体的には、Al、Au、Ag、Si等の金属反射層、シアニン系色素を含む有機色素、Te、Se、S、Ge、In、Sb、Fe、Tb、Co、Ag、Ce、Bi等の記録材料層、アクリル系アクリレート、エーテル系アクリレート、ビニル系のモノマーやオリゴマー、ポリマーの少なくとも一種以上からなる接着剤層、紫外線硬化型のモノマー、オリゴマー、ポリマーの少なくとも一種及び重合開始剤や顔料、補助剤が混入されているレーベルインキ層等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、光学ディスクにおいて通常使用される膜形成材料、塗装材料を含んでいてもよい。
なお、リサイクルという観点においては、原料が低コストであることが望ましいため、ポリカーボネート樹脂に各種副材料が含まれたまま再利用することが好適である。しかし、ポリカーボネート樹脂の要求特性や色に合わせるために、化学処理や物理(研磨)処理等により上述の塗装膜が除去された光学ディスクを用いても良い。例えば光学ディスクを細かく破砕したものそのものや、化学処理により膜剥離した光学ディスクの粉砕物や同ペレットを、そのまま、あるいは所定の添加物と混練・溶融し、ペレット化してポリカーボネート樹脂原料として用いることができる。
あるいは、射出成型機の構造によっては、光学ディスクを、後述する各種添加剤と共に射出成型機のホッパー等に直接投入し、樹脂組成物αよりなる成型体を得てもよい。なお、A成分となるポリカーボネート樹脂として、上記各種不純物を含まない状態のものを使用する場合には、金属反射層、記録材料層、接着剤層、表面硬化層、レーベル等の付着物は、例えば、特開平6−223416号公報、特開平10−269634公報、特開平10−249315号公報等において提案されている物理(機械)的あるいは化学的な方法で除去することができる。
(B成分)
B成分はスルホン酸化合物であり、樹脂組成物αに難燃性を付加する。B成分となるスルホン酸化合物は、有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩である。有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩のいずれかをB成分としてもよく、有機スルホン酸とその金属塩を共にB成分として樹脂組成物αに含有させてもよい。
有機スルホン酸は、低分子量あるいは高分子量のいずれの有機スルホン酸も利用することができる。低分子量の有機スルホン酸は例えば、パーフルオロアルカンスルホン酸(パーフルオロブタンスルホン酸)、ジアルキルスルホンスルホン酸(ジフェニルスルホンスルホン酸)、アルキルベンゼンスルホン酸、ハロゲン化アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が上げられる。
高分子量の有機スルホン酸は、例えば、芳香族環を有するポリマーであってスルホン酸基を含むスルホン酸系ポリマーを利用することができる。芳香族環を有するポリマーとしては、例えばポリスチレン(PS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)またはスチレン・アクリロニトリル共重合樹脂(AS)が挙げられる。その他にスルホン酸系ポリマーは、「特許4196862号公報」や「特許4196861号公報」にも開示されているものを利用することが可能である。
有機スルホン酸金属塩は、上記低分子量の有機スルホン酸や高分子量の有機スルホン酸の、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を利用することができる。B成分はこれらの有機スルホン酸及び有機スルホン酸金属塩の中から一つもしくは複数を選択することが可能である。
有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩としては、以上に記載した通り低分子量のものから高分子量のものまで各種あるものの、一般的には高分子量のものの方が、高温高湿条件下における加速試験での保存安定性が優れることから好ましい。その中でも、高分子の重量平均分子量(ポリスチレン換算)が50000以上300000以下であるものがより好ましい。
さらに好ましくは、粒子表層部にスルホン酸基が結合しているコア・シェル型のスチレン系ポリマー及びそのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩などであり、例えばポリスチレンスルホン酸やそのカリウム塩が挙げられる。これらの中から選ばれる一つまたは複数を適切な比率で混合して用いても良いが、ポリスチレンスルホン酸や同カリウム塩を用いると、極少量の添加量で高い難燃効果を得られるため好ましい。
B成分の樹脂組成物αにおける含有率は、0.05重量%以上2.0重量%以下が好適である。0.05重量%未満では、樹脂組成物αの難燃性が不十分となり、2.0重量%以上では、樹脂組成物αが燃焼する際、ドリップ(溶融滴下)を生じやすくなり、あるいは燃焼時間が長くなるためである(実施例参照)。さらに上記含有率範囲でも特に、0.05重量%以上1.0重量%の範囲が樹脂組成物αの難燃性が向上し、好適である。
(C成分)
C成分は、ドリップ抑制剤であり、樹脂組成物αの燃焼時に生じるドリップ(溶融滴下)を抑制するための成分である。C成分となるドリップ抑制剤としては、フッ素系ポリマー、中でもフッ素化ポリオレフィンが好適である。このフッ素化ポリオレフィンの具体例としては、例えば、ジフルオロエチレン重合体、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレンとエチレン系モノマーとの共重合体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。フッ素化ポリオレフィンの重合度の異なるものを混合して用いることによって、アグロメレーション(凝集)が防止できるなど、原料としてのハンドリングが良くなることもある。
C成分は、上記フッ素化ポリオレフィンの中でも、フィブリル(小繊維)形成能を有するポリテトラフルオロエチレンが好適であり、その平均分子量は50000以上、特に100000以上上20000000以下のものが好適である。
C成分の樹脂組成物αにおける含有率は、0.05重量%以上1.0重量%以下が好適である。0.05重量%未満ではドリップ抑制の効果が小さく、1.0重量%を超えると樹脂組成物αの燃焼時間が長くなるためである(実施例参照)。さらに、上記含有率範囲でも特に、0.05重量%以上0.5重量%以下が好適である。
(D成分)
D成分は、シリコーン化合物であり、B成分と共に樹脂組成物αに難燃性を付加する。D成分として利用できるシリコーン化合物の具体例として、ポリオルガノシロキサン(シリコーン、有機シリケート等)が挙げられ、例えばポリ(フェニルメチルメトキシハイドロジェン)シロキサン、ポリ(フェニルメチル)シロキサン、ポリ(フェニルハイドロジェン)シロキサン、ポリ(メチルエチル)シロキサン、ポリ(ジメチル)シロキサン、ポリ(ジフェニル)シロキサン、ポリ(ジエチル)シロキサン、ポリ(エチルフェニル)シロキサンを挙げることができる。
さらに、ポリオルガノシロキサンの具体例として、ジメチルシロキサン、メチルエチルシロキサン、フェニルメチルシロキサン、ジフェニルシロキサン、ジエチルシロキサン、エチルフェニルシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン、フェニルハイドロジェンシロキサン、フェニルメトキシシロキサン、メチルメトキシシロキサンなどのシロキサンユニットの複数が共重合したもの及びこれらの混合物を挙げることができる。
これらポリオルガノシロキサンを構成するシロキサンユニットのケイ素に結合する官能基(置換基)としては、例えば水素基、芳香族基、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、シラノール基、メルカプト基、エポキシ基、ビニル基、アリールオキシ基、ポリオキシアルキレン基、ビニル基等が挙げられる。この中でも、D成分となるシリコーン化合物では芳香族基、水素基、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ビニル基またはエポキシ基が好適であり、特にフェニル基、水素基、メチル基が好適である。ポリオルガノシロキサンの形態については、例えばオイル状、ワニス状、ガム状、粉末状、ペレット状のいずれであっても良い。
D成分となるシリコーン化合物は、上述したようなシリコーン化合物のうち、各官能基に含まれる水素原子の比率が特定の範囲のものである。具体的には、D成分となるシリコーン化合物は、フェニル基に含まれる水素原子(Ph−H)、水素基に含まれる水素原子(Si−H)、またはメチル基に含まれる水素原子(Me−H)の比率によって規定することができる。
D成分となるシリコーン化合物は、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上であるシリコーン化合物である。このうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が29%以上であるシリコーン化合物が好適であり、その中でもフェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上71%以下かつメチル基に含まれる水素原子の比率が29%以上49%以下であるシリコーン化合物がより好適である。
または、D成分となるシリコーン化合物は、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物である。このうち、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が50%以上であるシリコーン化合物が好適であり、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上50%以下かつメチル基に含まれる水素原子の比率が50%以上78%以下であるシリコーン化合物がより好適である。
上述のように樹脂組成物αには、難燃性の付加を目的とするスルホン酸化合物(B成分)及びシリコーン化合物(D成分)が含有されている。しかしながら、スルホン酸化合物とシリコーン化合物の両方を含有させることにより、両者を単独で含有させた場合よりも樹脂組成物の難燃性が悪化する場合がある。ここで、本実施形態に係るD成分のように、水素原子の特定の官能基への含有率が所定範囲にあるシリコーン化合物を利用することにより、このような難燃性の悪化を防止し、B成分とD成分の含有量を極限まで低減させることが可能となる。
図1は、後述する実施例において使用する各シリコーン化合物における、水素原子の各官能基ごとの含有率を示す表である。この表に挙げたシリコーン化合物のうち、D−1及びD−2はフェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上であり、D−3は水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるから、本実施形態に係るD成分に該当する。D−4〜D−8についてはこれらの条件を満たさず、本実施形態に係るD成分に該当しない。
また、D1〜D3のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が29%以上であるシリコーン化合物はD−1及びD−2であり、これらはフェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上71%以下かつメチル基に含まれる水素原子の比率が29%以上49%以下である。また、D1〜D3のうち、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が50%以上であるシリコーン化合物はD−3であり、これは水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上50%以下かつメチル基に含まれる水素原子の比率が50%以上78%以下である。なお、この表に示す各シリコーン化合物は例示であり、この表に含まれないシリコーン化合物であっても、上記条件を満たすものは本実施形態に係るD成分に含まれる。
シリコーン化合物に含まれる水素原子が、いずれの官能基に含まれるかは、シリコーン化合物をプロトン核磁気共鳴法(1H NMR)によって分析することで特定することが可能である。具体的には、分析対象のシリコーン化合物を重クロロホルム溶媒に溶解させてNMR測定を実施し、NMRチャートを得る。図2及び図3はシリコーン化合物のNMRチャートの例である。図2は上記D−1のNMRチャートであり、図3は上記D−2のNMRチャートである。
水素原子の帰属は、NMRチャートにおけるピークのケミカルシフト(δ)のシフト量が、水素原子の化学的環境によって異なることを利用して判定することが可能である。ケミカルシフトとは、テトラメチルシラン(TMS)のメチル基の遮蔽定数を基準とした場合の測定サンプルとの差を百万分率(ppm)で表現したものであり、例え500MHzの電磁波をかけた場合、1ppmは500Hzに相当する。
各官能基に含まれる水素原子の比率は、各官能基に帰属する水素原子の積分値を全ての水素原子の積分値で除することによって求めることが可能である。図2及び図3には各官能基に含まれる水素原子の積分値を示す。図1に示す各シリコーン化合物の官能基ごとの水素原子含有率は、このような手法によって求めることが可能である。
D成分の樹脂組成物αにおける含有率は、0.1重量%以上2.0重量%以下が好適である。0.1重量%未満及び2.0重量%を超える場合には、難燃性向上の効果が小さくなるためである(実施例参照)。
樹脂組成物αは、以上のように、A成分、B成分、C成分及びD成分を含有するものとすることができる。このような樹脂組成物αは、後述する実施例において実証するように、高い難燃性を有すると共に、成型性、耐久性、強度や化学的安定性を備え、工業製品としての利用に適するものである。加えて、樹脂組成物αはハロゲン元素を含有せず、環境負荷が小さいものである。
(E成分)
樹脂組成物αは、上述したA〜D成分に加え、さらに他の成分を含有するものとすることが可能である。具体的には、樹脂組成物αは、平均メディアン径が4.6μm以上6.0μm以下のタルク(E成分)を含有するものとすることができる。タルク(talc:滑石)は、水酸化マグネシウムとケイ酸塩からなる鉱物で、天然に産出される粘土鉱物の一種である。タルクの平均メディアン径は、レーザ回折式または散乱式の粒度分布測定装置を用い、粒度分布を粒子径スケールに対する積算%として求め、得られた粒度分布曲線の積算%が50%となる粒子径として求めることができる。
E成分はフィラーとして、樹脂組成物αの剛性を向上させることが可能である。また、E成分は樹脂組成物αの難燃性を向上させる効果を有し、その効果はタルクの粒径(平均メディアン径)によって異なる。
タルクの平均メディアン径が4.6μm未満の場合、樹脂組成物αの流動性が上昇し、燃焼させた際にドリップを生じやすくなる。また、平均メディアン径が6.0μmを超える場合、樹脂組成物αの混練時の分散性が悪化し、樹脂組成物αの曲げ強度が低下し、あるいはクラックや割れが生じるおそれがある(実施例参照)。
E成分の樹脂組成物αにおける含有率は、3重量%以上30重量%以下が好適である。3重量%未満の場合、樹脂組成物αの剛性向上効果が小さくなるためである。また、30重量%を超える場合は、樹脂組成物αの成型時にタルクが押し出し機のフィード部で滑る等の問題が生じるほか、E成分が樹脂組成物αに均一に分散せず、樹脂組成物αの特性(耐衝撃性や引張破壊伸度等)が損なわれるためである。
(その他の成分)
樹脂組成物αには、E成分と共に、あるいはE成分に替えて、さらに他の成分を含有させることが可能である。具体的には、無機フィラー(マイカ、ワラストナイト、カオリン、珪藻土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、炭素繊維及びチタン酸カリウム等)、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系)、帯電防止剤、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシフェニルトリアジン系、環状イミノエステル系、シアノアクリレート系)、光安定化剤、可塑剤、相溶化剤、着色剤(顔料、染料)、光拡散剤、光安定剤、結晶核剤、抗菌剤、流動改質剤、赤外線吸収剤、蛍光体、加水分解防止剤、離型剤、表面処理剤等を含有させることが可能である。
これにより、樹脂組成物αの射出成型性、耐衝撃性、外観、耐熱性、耐候性、色あるいは剛性等を改善することが可能である。特に無機フィラーは、樹脂組成物αの剛性を向上させることが可能であるため樹脂組成物αを薄肉成型する際には好適である。なお、上記E成分(タルク)もこの無機フィラーの一種である。
[樹脂組成物の製造方法]
樹脂組成物αは、次のようにして製造することが可能である。まず、各成分(A成分、B成分、C成分、D成分及び必要に応じてE成分や各種添加剤)を混合する。混合は、例えば、ヘンシェルミキサーやタンブラーを用いてすることが可能である。この際、各成分が均一に分散するように混合する。その後、単軸あるいは二軸押し出し機等により溶融混練した際に得られるストランドをペレタイザーでカットしてペレットを作る。
樹脂組成物αは以上のようにして製造することが可能である。なお、樹脂組成物αはペレット状に加工したものに限られず、各成分を混合した状態(粉末状態や流体状態)やペレットとは異なる形態(シート状等)に加工したものも含む。
[樹脂成型体]
樹脂組成物αは、各種工業製品に成型することが可能である。具体的には、電化製品、自動車部品、情報機器、事務機器、電話機、文房具、家具、あるいは繊維等の各種製品の筐体や部品材等を樹脂組成物αからなるものとすることが可能である。樹脂組成物αからなる樹脂成型体は、上述のように高い難燃性、耐久性、強度や化学的安定性を有し、薄肉化にも適している。
樹脂組成物αからなる樹脂成型体は、上述したペレット状の樹脂組成物αを、射出成型、射出圧縮成型、押出成型、ブロー成型、真空成型、プレス成型、発泡成型、あるいは超臨界成型等の各種成型方法を利用して成型することが可能である。
本技術は、上記各実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において変更することが可能である。
本技術の実施例に係る樹脂組成物(樹脂組成物α)と、比較例に係る樹脂組成物を準備し、各樹脂組成物について評価を実施した。図4乃至図8は、実施例に係る樹脂組成物の組成と評価結果を示す表であり、図9乃至図14は、比較例に係る樹脂組成物の組成と評価結果を示す表である。
[実施例及び比較例に係る樹脂組成物の構成]
実施例及び比較例に係る樹脂組成物に含有される各成分について説明する。なお、各成分(A成分、B成分、C成分、D成分及びE成分)は、上記実施形態において説明した各成分と対応する。
(A成分:ポリカーボネート樹脂)
A−1:市販の中分子量ポリカーボネート樹脂(ポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、PS換算のMw)43000)
A−2:市販の低分子量ポリカーボネート樹脂(PS換算のMw36000)
A−3:市販の超低分子量ポリカーボネート樹脂(PS換算のMw32000)
A−4:市販の高分子量ポリカーボネート樹脂(PS換算のMw61000)
A−5:使用済みの廃透明ポリカーボネートシートを粗粉砕し、二軸押し出し機にて溶融・混練の後、ペレット化したポリカーボネート樹脂(PS換算のMw:46000)
A−6:淡緑色の使用済み水ボトル容器から回収されたPC樹脂(PS換算のMw:58000)
A-7:使用済み光ディスクを粉砕処理したものをアルカリ性の熱水溶液で処理することにより塗装膜(記録材料層、レーベル、接着剤層、硬化層、金属反射層等)を除去した後、
二軸押し出し機にて溶融・混練の後ペレット化したポリカーボネート樹脂(PS換算のMw:31000)
(B成分:スルホン酸化合物)
B−1:重量平均分子量が220000のポリスチレンにスルホン酸カリウム塩を導入したもので、硫黄分を1.2重量%含有するもの(元素分析にて定量)
B−2:重量平均分子量が220000のポリスチレンにスルホン酸カリウム塩を導入したもので、硫黄分を2.5重量%含有し、水酸化カリウム(KOH)で中和した塩
B−3:重量平均分子量が220000のポリスチレンにスルホン酸カリウム塩を導入したもので、硫黄分を0.5重量%含有し、水酸化ナトリウム(NaOH)で中和した塩
B−4:試薬のポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩であって硫黄分を15重量%含有するもの
B−5:市販のパーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩
B−6:市販のジフェニルスルホンスルホン酸カリウム塩
(C成分:ドリップ抑制剤)
C−1:市販のポリテトラフルオロエチレン(フィブリル形成能を有する)
(D成分:シリコーン化合物、図1参照)
D-1:フェニル/メチル/メトキシ/水素系 液状シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:51.2%、H基水素:3.1%、Me基水素:42.2%)
D-2:フェニル/メチル系 固形シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:70.2%、H基水素:<1%、Me由来水素:29.8%)
D-3:メチル/水素系 液状シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:<1%、H基水素:22.1%、Me基水素:77.9)
D-4:メチル/水素系 液状シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:<1%、H基水素:8.8%、Me基水素:91.2%)
D-5: フェニル/メチル/メトキシ/ビニル系 液状シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:46.2%、H基水素:<1%、Me基水素:27.4%)
D−6:フェニル/メチル/メトキシ系 液状シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:45.9%、H基水素:<1%、Me基水素:23.0%)
D−7:ジメチル/ジフェニル系 液状シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:38.7%、H基水素:<1%、Me基水素:61.3%)
D-8:エポキシ変性/ジメチル系 液状シリコーンオリゴマー
(Ph基水素:<1%、H基水素:<1%、Me基水素:94.0%)
なお、「Ph基水素」は「フェニル基に含まれた水素原子」、「H基水素」は「水素基の水素原子」、「Me基水素」は「メチル基に含まれた水素原子」をそれぞれ意味する。
(E成分:タルク)
E−1:超微粒子タルク(平均メディアン径:4.2μm、比表面積:45000cm/g以上)
E−2:微粒子タルク(平均メディアン径:4.6μm、比表面積:45000cm/g以上)
E−3:微粒子タルク(平均メディアン径:5.0μm、比表面積:40000〜45000cm/g)
E−4:微粒子タルク(平均メディアン径:6.0μm、比表面積:33000〜38000cm/g)
E-5:中粒子タルク(平均メディアン径:13μm、比表面積:18000〜21000cm/g)
(汎用リン系難燃ポリカーボネート樹脂(比較例))
市販のリン系難燃ポリカーボネート樹脂(FRP4500:三菱エンジニアリング製)
[樹脂組成物の成型及び各種測定]
各成分を図4乃至図14記載の配合比にて配合し、タンブラーにてブレンドした後、二軸同方向回転混練押出機(東洋精機製作所製:ラボプラストミル、二軸押し出しユニット使用)を用いて溶融混練し、ペレットを得た。押出条件は吐出量4kg/h、スクリュー回転数48rpmであり、押出温度は第1供給口からダイス部分まで270℃とした。得られたペレットを120℃で8時間、熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成型機を用いて、シリンダー温度290℃、金型温度70℃で成型し、難燃性測定用試験片を作成した。また、同様にして、薄肉成型の成型性を確認するため、箱型薄肉金型(肉厚:1.0mm)を用いて試験成型を行った。同時に成型時のガス発生の有無についても確認した。なお、比較例に係る汎用リン系難燃ポリカーボネート樹脂も、シリンダー温度260℃、金型温度60℃で成型した。
D成分(シリコーン化合物)の水素原子含有率は、以下に示す条件で1H NMRにより測定した。
分析装置:日本電子製 ECA500
分析モード:1H NMR(single pulse)、Quantitative NMR(Q NMR)
溶媒:重クロロホルム(CDCl
定量精度に優れたQ NMRにより、それぞれの官能基に含有される水素原子の含有率を決定した。上述のようにD−1及びD−2のNMRチャートを図2及び図3に示す。また、D−1からD−5の各シリコーン化合物について、NMRチャートから求められた各官能基に含有される水素原子の含有率を図1に示す。
各評価は次のようにして実施した。
(難燃性)
UL規格94の垂直燃焼試験を、厚み0.6〜1.2mm試験片で行い、その等級を評価した。この規格ではV−2、V−1、V−0等の等級(レベル)があり、V−2よりV−1、V−1よりV−0が難燃性が高い。また、V−2に到達しない場合にはV不適合とされる。本測定ではV−1及びV−0を良好として判定した。
(成型性)
箱型薄肉(肉厚:1.0mm)の金型を用いて成型を行い、成型ができるか否か、外観(ヒケ、ウエルドラインの状態)を確認した。また、ウエルド部分の強度、10回繰り返しビス締めによるボス部の強度について評価を行い、実用レベルであるかどうかの判定を行った。
(折り曲げ試験)
ASTM D790に基づいて試験片について測定を行い、試験片を180度折り曲げた際の形状を確認した。
(耐久性)
得られた成型体を85℃、80%RHの高温高湿条件下に4週間おくことで劣化を促進させ、外観を観察すると共に、ポリカーボネート成分の重量平均分子量を測定した。成型前のペレットの重量平均分子量に対する重量平均分子量の保持率(分子量保持率)にて評価を行った。90%以上の分子量保持率を良好と判定した。
(総合判定)
上述のようにして評価した、難燃性、成型性、成型時のガス発生の有無、折り曲げ試験、高温高湿環境暴露後の分子量保持率、高温高湿環境暴露後の外観について、いずれも良好であれば総合判定を「可」とした。いずれかに不良があった場合、総合判定を「不可」とした。
[実施例及び比較例の評価結果]
図4乃至図8に示すように、実施例に係る樹脂組成物は、いずれの評価結果も良好であった。一方、図9乃至図14に示すように、比較例に係る樹脂組成物は下記のような結果となった。
比較例1:A成分に替えて汎用リン系難燃PC(FRP4500)を使用。重量平均分子量の保持率が63%と低かった。かつ、外観も表面白化が発生した。
比較例2:A成分の分子量(ポリスチレン換算の重量平均分子量またはその相加平均、以下同じ)が低すぎるため、難燃性試験においてドリップが生じてV−2となった。
比較例3:A成分の分子量が高すぎるため、ショートショット(充填不足)となり、薄肉成型体が得られなかった。
比較例4:A分子の分子量が低すぎるため、難燃性試験においてドリップが生じてV−2となった。
比較例5:B成分の添加量が少なすぎるため、難燃レベルが低下した。
比較例6:B成分の添加量が多すぎるため、難燃レベルが低下し、V不適合となった。
比較例7:C成分の添加量が少なすぎるため、難燃性試験においてドリップを生じた。
比較例8:C成分の添加量が多すぎるため、難燃レベルが低下し、V不適合となった。
比較例9:D成分が条件(水素原子の各官能基への含有率、以下同じ)を満たさないため、所望の難燃レベルが得られなかった。また、折り曲げ試験において折れが発生した。
比較例10:D成分が条件を満たさないため、所望の難燃レベルが得られなかった。また、折り曲げ試験においてヒビが発生した。
比較例11:D成分が条件を満たさないため、所望の難燃レベルが得られなかった。
比較例12:D成分が条件を満たさないため、所望の難燃レベルが得られなかった。
比較例13:D成分が条件を満たさないため、所望の難燃レベルが得られなかった。
比較例14:D成分の添加量が少なすぎるため、難燃レベルが低下した。
比較例15:D成分の添加量が多すぎるため、難燃レベルが低下し、V不適合となった。
比較例16:E成分の平均メディアン径が小さすぎるため、流動性が上がり、難燃レベルが低下し、V不適合となった。
比較例17:E成分の平均メディアン径が大きすぎるため、流動性が上がり、難燃試験中にドリップを生じた。
比較例18:E成分の添加量が多すぎるため、流動性が上がり、難燃試験中にドリップを生じた。
[実施例及び比較例の検討]
(A成分について)
A成分となるポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、32000(比較例2)では少なすぎてドリップを生じ、61000(比較例3)では多すぎて成型性が低下した。したがって、A成分のポリスチレン換算重量平均分子量は、36000(実施例2及び7)以上58000(実施例4)以下が好適である。
(B成分について)
B成分となるスルホン酸化合物は、含有率が0.01重量%では少なすぎて十分な難燃性が得られず(比較例5)、3.00重量%では多すぎて十分な難燃性が得られなかった(比較例6)。したがって、B成分の含有率は、0.05重量%(実施例4)以上2.00重量%(実施例7)以下が好適である。
(C成分について)
C成分となるドリップ抑制剤は、含有率が0.01重量%では少なすぎてドリップを商事(比較例7)、1.50重量%では多すぎて十分な難燃性が得られなかった(比較例8)。したがって、C成分の含有率は、0.05重量%(実施例4)以上1.00重量%(実施例11)以下が好適である。
(D成分について)
D成分となるシリコーン化合物は、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%未満であり、かつ水素基に含まれる水素原子の比率が22%未満であるD−4(比較例9)、D−5(比較例10)、D−6(比較例11)、D−7(比較例12)及びD−8(比較例13)では、十分な難燃性が得られなかった。したがって、D成分となるシリコーン化合物は、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上のシリコーン化合物が好適である。実施例においてもこの条件を満たすシリコーン化合部(D−1、D−2及びD−3)は十分な難燃性が得られた(実施例1−15)。なお、比較例7ではD成分としてD−3が含有されているが、C成分が少なすぎるために難燃性が不十分となっている。
D成分の含有率は、0.05重量%は少なすぎて十分な難燃性が得られず(比較例14)、3.00重量%では多すぎて十分な難燃性が得られなかった(比較例15)。したがって、D成分の含有率は、0.10重量%(実施例4、7、11、15)以上2.0重量%(実施例9、13、14)以下が好適である。
(E成分について)
E成分となるタルクは、実施例1−11に示すように、必ずしも含有されなくてもよい。含有される場合には、実施例12−15に示すように、平均メディアン径が4.6μm以上6.0μm以下(E−2、E−3及びE−4)が好適である。平均メディアン径が4.2μm(E−1)以下であると十分な難燃性が得られず(比較例16)、13μm(E−5)以上であるとドリップを生じる(比較例17)ためである。
(樹脂組成物について)
以上から、ポリカーボネート樹脂(A成分)、0.05重量%以上2.0重量%以下のスルホン酸化合物(B成分)、0.05重量%以上1.0重量%以下のドリップ抑制剤(C成分)、0.1重量%以上2.0重量%以下の特定条件を満たすシリコーン化合物(D成分)を含有する樹脂組成物は、高い難燃性を有し、実用性に優れるものである。D成分の特定条件は、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上である。加えて上記樹脂組成物は、平均メディアン径が4.6μm以上6.0μm以下のタルクを含有するものであってもよい。
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)
ポリカーボネート樹脂であるA成分と、
有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であり、0.05重量%以上2.0重量%以下であるB成分と、
ドリップ抑制剤であり、0.05重量%以上1.0重量%以下のC成分と、
シリコーン化合物であって、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であり、0.1重量%以上2.0重量%以下であるD成分と
を含有する樹脂組成物。
(2)
上記(1)に記載の樹脂組成物であって、
上記D成分は、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が29%以上であるシリコーン化合物である
樹脂組成物。
(3)
上記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物であって、
上記D成分は、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が50%以上であるシリコーン化合物である
樹脂組成物。
(4)
上記(1)から(3)のいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
上記D成分は、ポリオルガノシロキサンである
樹脂組成物。
(5)
上記(1)から(4)のいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
平均メディアン径が4.6μm以上6.0μm以下のタルクであるE成分
をさらに含有する樹脂組成物
(6)
上記(1)から(5)のいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
上記A成分は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が36000以上58000以下のポリカーボネート樹脂である
樹脂組成物。
(7)
上記(1)から(6)のいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
上記B成分は、芳香族環を有する高分子重合体のスルホン酸または芳香族環を有する高分子重合体のスルホン酸の金属塩である
樹脂組成物。
(8)
上記(1)から(7)のいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
上記C成分は、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンである
樹脂組成物。
(9)
ポリカーボネート樹脂であるA成分と、
有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であるB成分と、
ドリップ抑制剤であるC成分と、
シリコーン化合物であって、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であるD成分と
を含有する樹脂組成物。
(10)
ポリカーボネート樹脂であるA成分と、
有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であり、0.05重量%以上2.0重量%以下であるB成分と、
ドリップ抑制剤であり、0.05重量%以上1.0重量%以下C成分と、
シリコーン化合物であって、上記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、フェニル基に含まれる水素原子の比率が51%以上または水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であり、0.1重量%以上2.0重量%以下であるD成分と
を含有する樹脂組成物からなる樹脂成型体。

Claims (9)

  1. ポリカーボネート樹脂であるA成分と、
    有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であり、0.05重量%以上2.0重量%以下であるB成分と、
    ドリップ抑制剤であり、0.05重量%以上1.0重量%以下のC成分と、
    シリコーン化合物であって、前記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であり、0.1重量%以上2.0重量%以下であるD成分と
    を含有する樹脂組成物。
  2. 請求項に記載の樹脂組成物であって、
    前記D成分は、前記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち、水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上かつメチル基に含まれる水素原子の比率が50%以上であるシリコーン化合物である
    樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物であって、
    前記D成分は、ポリオルガノシロキサンである
    樹脂組成物。
  4. 請求項1から3のうちいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
    平均メディアン径が4.6μm以上6.0μm以下のタルクであるE成分
    をさらに含有する樹脂組成物。
  5. 請求項1から4のうちいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
    前記A成分は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が36000以上58000以下のポリカーボネート樹脂である
    樹脂組成物。
  6. 請求項1から5のうちいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
    前記B成分は、芳香族環を有する高分子重合体のスルホン酸または芳香族環を有する高分子重合体のスルホン酸の金属塩である
    樹脂組成物。
  7. 請求項1から6のうちいずれか一つに記載の樹脂組成物であって、
    前記C成分は、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンである
    樹脂組成物。
  8. ポリカーボネート樹脂であるA成分と、
    有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であるB成分と、
    ドリップ抑制剤であるC成分と、
    シリコーン化合物であって、前記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であるD成分と
    を含有する樹脂組成物。
  9. ポリカーボネート樹脂であるA成分と、
    有機スルホン酸または有機スルホン酸金属塩であり、0.05重量%以上2.0重量%以下であるB成分と、
    ドリップ抑制剤であり、0.05重量%以上1.0重量%以下C成分と、
    シリコーン化合物であって、前記シリコーン化合物に含まれる水素原子のうち水素基に含まれる水素原子の比率が22%以上であるシリコーン化合物であり、0.1重量%以上2.0重量%以下であるD成分と
    を含有する樹脂組成物からなる樹脂成型体。
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