JP6190848B2 - 樹脂製品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、基部と、該基部から突出した突起部とを有する樹脂製品の製造方法に関する。
例えば、薄肉で広面積のパネル形状構造体を、マトリックス樹脂中に強化繊維を含めた繊維強化樹脂から形成することがある。この場合、強度や剛性を確保するべく、図7に示すように、板材形状の基部1の一端面にリブやボス等の突起部2を設けて突起部付板材3とし、これをパネル形状構造体とすることが広汎に行われる。
この種の突起部付板材3(パネル形状構造体)は、従来、熱プレス成形によって作製されている。すなわち、強化繊維4を含有した繊維強化樹脂板を成形型のキャビティに配置し、該繊維強化樹脂板に熱を付与しながら成形型で押圧する。繊維強化樹脂板が熱によって軟化するため、マトリックス樹脂の一部がキャビティ内を流動し、突起部2を得るための成形部に導入される。この成形部によって突起部2が成形されるとともに、押圧によって圧潰された繊維強化樹脂板から基部1が成形される。これにより、基部1と突起部2を有する突起部付板材3が得られる。
ここで、繊維強化樹脂板のマトリックス樹脂が押圧されて成形部に流動するときには、該マトリックス樹脂に含まれる強化繊維4も流動する。従って、強化繊維4は、基部1中の突起部2の近傍において、基部1から突起部2に向かうように配向する。換言すれば、強化繊維4の中には、長さ方向の途中で湾曲するものや、基部1と突起部2の双方に跨るものが存在する。
すなわち、この場合、基部1と突起部2の境界で強化繊維4の配向が乱れる。この乱れに起因し、基部1の特に引っ張り強度が低下してしまう。また、引け巣が形成され易くなるので、美観が損なわれる。
以上のような不都合を回避するべく、特許文献1には、溶融した中間材を介して基部1と突起部2を接合することが提案されている。この技術では、基部1から突起部2にマトリックス樹脂や強化繊維4が流動することはない。従って、強化繊維4の配向が乱れることを抑制し得ると考えられる。
特許第5500177号公報
しかしながら、中間材を用いる場合、取り扱う部材の個数が増加するために成形過程が複雑となる。また、突起部付板材の基部と中間部を接合するので、合計厚みや重量が大きくなる。従って、肉厚を小さくすべき製品として得ることや軽量化を図ることが困難である。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、突起部の近傍において強化繊維の配向が乱れることが抑制され、しかも、肉厚を小さくすることや軽量化を図ることが可能な樹脂製品の製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、第1マトリックス樹脂内に第1強化繊維を含有した第1繊維強化樹脂からなる基部と、第2マトリックス樹脂内に第2強化繊維を含有した第2繊維強化樹脂からなり、前記基部から突出するように設けられた突起部とを有する樹脂製品であって、
前記基部に含まれる前記第1強化繊維が前記突起部に進入するのを抑制し、
且つ前記突起部に含まれる前記第2強化繊維が前記基部に進入するのを抑制したことを特徴とする。
すなわち、本発明においては、突起部の近傍で強化繊維の配向が乱れることが防止されている。このため、突起部の近傍で引っ張り強度等の諸特性が低下することが回避される。加えて、引け巣が形成され難くなるので、美観を保つこともできる。
さらに、基部と突起部の間に中間材を介在させる必要は特にない。このため、樹脂製品の肉厚を小さくすることや、軽量化を図ることが可能である。
また、本発明は、第1マトリックス樹脂内に第1強化繊維を含有した第1繊維強化樹脂からなる基部と、第2マトリックス樹脂内に第2強化繊維を含有した第2繊維強化樹脂からなり、前記基部から突出するように設けられた突起部とを有する樹脂製品の製造方法であって、
成形型内で前記第2強化繊維を含む第2繊維強化樹脂を軟化させて押圧し、その後に硬化させることで前記突起部を成形する工程と、
前記成形型内前記突起部に対して前記基部を載置し、前記第1マトリックス樹脂又は前記第2マトリックス樹脂の双方の融点以上に加熱しながら押圧して、前記突起部を前記基部に接合する工程と、
を有することを特徴とする。
すなわち、本発明においては、基部と突起部を個別に作製した後、これらを接合するようにしている。このため、基部(第1繊維強化樹脂)中の第1強化繊維が突起部に進入することが防止される。同時に、突起部(第2繊維強化樹脂)中の第2強化繊維が基部に進入することも防止される。以上のような理由から、突起部の近傍で強化繊維の配向が乱れることが回避される。
従って、突起部の近傍で引っ張り強度等の諸特性が低下することが回避されるとともに、引け巣が形成されることが抑制されて美観に優れる樹脂製品を容易に得ることができる。
なお、突起部は成形型で成形すればよいが、当該成形型は、突起部と基部を接合するときに用いる成形型と同一のものであってもよいし、別個のものであってもよい。
樹脂製品は、突起部に連なり且つ該突起部と同一の第2繊維強化樹脂からなるとともに、該突起部に比して幅広且つ薄肉の介在部を有するものであってもよい。この場合においては、介在部は、基部と突起部の間に介在する。そして、介在部に含まれる第2強化繊維は、基部に進入することが抑制されている。勿論、基部に含まれる第1強化繊維は、介在部に進入することが抑制されている。
この構成は、特に、突起部を複数個作製するときに有効である。すなわち、複数個の突起部同士を連結させた方が、取り扱いが容易になるからである。
本発明によれば、突起部の近傍で強化繊維の配向が乱れることを防止するようにしているので、突起部の近傍で引っ張り強度等の諸特性が低下することが回避される。しかも、引け巣が形成され難くなる。その結果として、諸特性及び美観に優れた樹脂製品が得られる。
また、基部と突起部の間に中間材を介在させる必要が特にないので、樹脂製品の肉厚を小さくすることや軽量化を図ることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る樹脂製品であるパネル形状構造体の概略全体斜視図である。 図1のパネル形状構造体の要部拡大正面図である。 図1のパネル形状構造体を得るための熱プレス成形装置に、出発材を収容した状態を示す要部概略断面図である。 図3から上型を下降させて出発材を圧潰し、中間成形品を得た状態を示す要部概略断面図である。 図4から上型を上昇させ、さらに、基部を収容した状態を示す要部概略断面図である。 図5から上型を下降させて基部を成形するとともに、該基部と中間成形品を互いに接合してパネル形状構造体を得た状態を示す要部概略断面図である。 従来技術に係るパネル形状構造体の要部拡大正面図である。
以下、本発明に係る樹脂製品の製造方法につき、それによって得られる樹脂製品との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態では、樹脂製品としてパネル形状構造体を例示する。
図1は、本実施の形態に係るパネル形状構造体10(樹脂製品)の概略全体斜視図である。このパネル形状構造体10は、基部12と、突起部としての湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20とを有する。さらに、図2に詳細を示すように、湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20は、介在部22を介して互いに連なっている。
基部12は、平板部24の一端部近傍が約90°折曲されることで立ち上がり部26が形成され、さらに、該立ち上がり部26が約90°折曲されることで短尺縁部28が形成された形状となっている。平板部24の図1における下端面が、ユーザーが視認する意匠面となる。一方、平板部24の図1における上端面は、前記介在部22に覆われる。すなわち、介在部22は平板部24に溶着(接合)している。湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20は、介在部22の上端面から突出するように設けられている。
略半円環形状をなす湾曲状リブ14は、図1における下端面が平板部24の上端面に連接する。また、内周壁側から外周壁側に向かう方向に切り欠かれることで形成される2個の厚み方向側面が、立ち上がり部26に連接する。すなわち、湾曲状リブ14は、立ち上がり部26に溶着(接合)している。
さらに、湾曲状リブ14の外周壁の同一箇所から、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20が放射状に突出する。これら第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20の下端面が、介在部22の上端面に連接する。
介在部22は、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20に比して幅広且つ肉薄である。介在部22の厚みT(図2参照)は、典型的には1mm以下に設定される。金型(後述の下型42、上型44)を保護する観点から、厚みTを0.2mm程度とすることが好ましい。
以上の構成において、前記基部12(平板部24、立ち上がり部26及び短尺縁部28)は、第1マトリックス樹脂内に、図2に示す第1強化繊維30を含有した第1繊維強化樹脂からなる。第1マトリックス樹脂としては、例えば、ε−カプロラクタム(ナイロン)樹脂やエポキシ樹脂等が挙げられる。また、第1強化繊維30の好適な例としては炭素繊維やガラス繊維が挙げられる。特に、長さが5mm〜十数mmである長繊維や連続繊維であるとよい。
第1強化繊維30は、基部12の長手方向に指向して延在するように配向していてもよいし、指向方向がランダムであってもよい。又は、クロス材であってもよい。
一方、湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18、第3直線状リブ20及びこれらを連結する介在部22は、第2マトリックス樹脂内に第2強化繊維32を含有した第2繊維強化樹脂からなる。第2マトリックス樹脂は、第1マトリックス樹脂と同一の樹脂であってもよいし、異種の樹脂であってもよい。
また、第2強化繊維32も、第1強化繊維30と同一の繊維であってもよいし、異種の繊維であってもよい。ただし、第2強化繊維32は、長さが1mmに満たない短繊維であることが好ましい。第2強化繊維32は、各リブ14、16、18、20の長手方向に指向して延在するように配向していてもよいし、指向方向がランダムであってもよい。
平板部24、介在部22及び第2直線状リブ18の接合箇所の近傍を、図2に拡大して模式的に示す。この図2に示すように、第1強化繊維30は平板部24に主に存在し、介在部22及び第2直線状リブ18に進入することが抑制されている。同様に、第2強化繊維32は介在部22及び第2直線状リブ18に主に存在し、平板部24に進入することが抑制されている。なお、残余の湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第3直線状リブ20についても上記と同様である。
要するに、第1強化繊維30と第2強化繊維32は別部位に個別に存在しており、同一部位に混在し難い。すなわち、第1強化繊維30及び第2強化繊維32が基部12と介在部22(ないし各リブ14、16、18、20)に跨る可能性は低い。しかも、第1強化繊維30が各リブ14、16、18、20に指向して湾曲したり、第2強化繊維32が基部12の長手方向に沿って湾曲したりすることが抑制される。
第1強化繊維30が平板部24にのみ存在し、介在部22及び各リブ14、16、18、20に進入しておらず、且つ第2強化繊維32が介在部22及び各リブ14、16、18、20にのみ存在し、平板部24に進入していないことが最も好ましい。
このように、本実施の形態に係るパネル形状構造体10では、基部12と各リブ14、16、18、20の境界で第1強化繊維30及び第2強化繊維32の配向が乱れることが防止されている。従って、引っ張り強度等の諸特性が低下することが回避される。加えて、引け巣が形成されることも回避されるので、美観が保たれるという利点もある。
次に、本実施の形態に係る樹脂製品の製造方法につき、上記したパネル形状構造体10の製造過程との関係で説明する。
パネル形状構造体10は、例えば、図3に要部概略断面が示される熱プレス成形装置40によって得ることができる。この熱プレス成形装置40につき概略説明すると、該熱プレス成形装置40は、位置決め固定された下型42(成形型)と、昇降動作によって該下型42に対して接近又は離間する上型44(成形型)とを有する。
下型42には、湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20の各々を成形するためのリブ成形部が形成される。ただし、図3においては、視線の関係上、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20を成形する直線状リブ成形部46のみを示している。下型42には、さらに、直線状リブ成形部46よりも一層陥没した凹部48が形成されるとともに、図示しないノックアウトピンが設けられる。
一方の上型44には、下型42の前記凹部48に進入する凸部50が突出形成される。この上型44は、図示しない昇降機構の作用下に昇降動作することが可能である。上型44が下降して下型42に接近することに伴い、型閉じがなされてキャビティが形成される。これとは逆に、上型44が上昇して下型42から離間することにより、型開きがなされる。
下型42及び上型44には、キャビティ形成面の近傍に温調用流路52、54がそれぞれ形成される。これら温調用流路52、54には、温調用オイルが流通される。
パネル形状構造体10を得るには、先ず、第2繊維強化樹脂からなる出発材56を下型42の所定位置に配置するとともに、温調用流路52、54に温オイルを流通させる。温オイルの温度は、出発材56の第2マトリックス樹脂が下型42及び上型44から熱を受けて軟化し得るように設定する。
温オイルが流通することにより、下型42及び上型44の温度が上昇する。下型42及び上型44の温度が所定の温度まで上昇した後、前記昇降機構の作用下に上型44を下降させて型閉じを行い、図3に示すように、下型42と上型44で出発材56を挟持した状態とする。この時点で、下型42と上型44の温度が第2マトリックス樹脂の融点以上、例えば、6−ナイロン樹脂の場合は約220℃以上となっていることが好ましい。
この後にさらに上型44を下降させると、出発材56に荷重が付与される。この荷重付与前に下型42と上型44の温度が第2マトリックス樹脂の融点以上となっている場合、荷重付与に追従して出発材56が迅速に圧潰される。出発材56が下型42及び上型44によって既に十分に加熱されているので、軟化可能となっているからである。
出発材56が圧潰されると、図4に示すように、該出発材56がキャビティに沿って展延する。展延した出発材56(第2マトリックス樹脂及び第2強化繊維32)は、直線状リブ成形部46をはじめとするリブ成形部に流入する。これにより、湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20が成形される。なお、図示の例では、出発材56は凹部48に到達していないが、凹部48まで展延させるようにしてもよい。
また、リブ成形部に流入されなかった残余の出発材56は、キャビティ中、下型42と上型44の間のクリアランスに残留する。この残留した出発材56により、介在部22が成形される。すなわち、湾曲状リブ14、第1直線状リブ16、第2直線状リブ18及び第3直線状リブ20と、これらのリブ14、16、18、20と一体的に連なる介在部22を有する中間成形品58が得られる。この時点で、介在部22の厚みは、金型保護のために設定した略0.2mmとなる。
展延が完了する前、又は完了した後に、温調用流路52、54に流通する温調用オイルを冷オイルに切り換える。冷オイルの温度は、例えば、30℃程度とすればよい。これにより下型42及び上型44の温度が低下するので、中間成形品58の熱が下型42及び上型44に奪取されるようになる。その結果として、中間成形品58の温度も低下する。中間成形品58の温度が第2マトリックス樹脂の融点を下回ると、中間成形品58が硬化する。
次に、前記昇降機構の作用下に上型44を上昇させ、図5に示すように型開きを行う。さらに、第1繊維強化樹脂からなる基部12を、中間成形品58の介在部22上に載置する。これに先んじ、温調用流路52、54に流通する温調用オイルを温オイルに切り換えておく。なお、基部12を介在部22上に載置した後に、温調用オイルを温オイルに切り換えるようにしてもよい。また、基部12を外部熱源によって予備加熱しておくことも可能である。
温オイルが再流通することにより、下型42及び上型44の温度が再上昇する。下型42及び上型44の温度が所定の温度まで上昇した後、前記昇降機構の作用下に上型44を下降させて型閉じを行い、図6に示すように、下型42と上型44で中間成形品58及び基部12を挟持した状態とする。この時点で、下型42と上型44の温度が第1マトリックス樹脂及び第2マトリックス樹脂の双方の融点以上となっていることが好ましい。
上型44を下降させることにより、中間成形品58に対して基部12が押し付けられる。また、基部12がキャビティの形状に対応する形状に変形することにより、立ち上がり部26及び短尺縁部28が成形される。下型42と上型44の温度が第1マトリックス樹脂及び第2マトリックス樹脂の融点以上となっている場合、中間成形品58と基部12が速やかに軟化し、互いに溶着する。すなわち、介在部22が基部12に溶着するとともに、湾曲状リブ14の厚み方向側面が立ち上がり部26に溶着する。さらに、基部12の一部が上型44の凸部50に押圧され、下型42の凹部48に進入する。その結果、基部12、介在部22及び各リブ14、16、18、20を有するパネル形状構造体10が成形されるに至る。
タクトタイムを可及的に短縮するときには、溶着の開始と同時、又は直後に、温調用流路52、54に流通する温調用オイルを冷オイルに切り換える。このため、下型42及び上型44の温度が速やかに低下するとともに、パネル形状構造体10の熱が下型42及び上型44に奪取される。従って、パネル形状構造体10が効率よく硬化する。
さらに、前記昇降機構の作用下に上型44を上昇させて型開きを行った後、前記ノックアウトピンを作動させる。パネル形状構造体10は、このノックアウトピンから押圧を受けることで下型42から離型する。
以上のように、この製造方法では、各リブ14、16、18、20及び介在部22を先ず成形して中間成形品58を得た後、該中間成形品58を基部12に溶着するようにしている。このため、中間成形品58に含まれる第2強化繊維32が基部12に進入することや、基部12に含まれる第1強化繊維30が介在部22ないし各リブ14、16、18、20に進入することが回避される。換言すれば、基部12と各リブ14、16、18、20の境界で第1強化繊維30及び第2強化繊維32の配向が乱れることが防止される。これにより、引っ張り強度等の諸特性が低下することが回避される。また、引け巣が形成され難くなる。
しかも、基部12と突起部の間に中間部を介在させる必要がないので、パネル形状構造体10の肉厚を小さくすることや、軽量化を図ることができる。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、樹脂製品は、図1に示されるパネル形状構造体10に特に限定されるものではなく、リブやボス等の突起部が存在するものであればよい。
また、介在部22を設ける必要は特にない。すなわち、例えば、複数個の出発材56から第1直線状リブ16、第2直線状リブ18、第3直線状リブ20と、これらに連なる湾曲状リブ14とを成形し、各リブ14、16、18、20を基部12に溶着するようにしてもよい。
さらにまた、下型42及び上型44の温度調節(昇温及び降温)は、オイル媒体によるものに特に限定されるものではない。そして、下型42と上型44を個別に温度調節するようにしてもよいし、下型42又は上型44の温度調整を部分的に行うようにしてもよい。
10…パネル形状構造体 12…基部
14、16、18、20…リブ 22…介在部
30…第1強化繊維 32…第2強化繊維
40…熱プレス成形装置 42…下型
44…上型 46…直線状リブ成形部
56…出発材 58…中間成形品

Claims (3)

  1. 第1マトリックス樹脂内に第1強化繊維を含有した第1繊維強化樹脂からなる基部と、第2マトリックス樹脂内に第2強化繊維を含有した第2繊維強化樹脂からなり、前記基部から突出するように設けられた突起部とを有する樹脂製品の製造方法であって、
    成形型内で前記第2強化繊維を含む第2繊維強化樹脂を軟化させて押圧し、その後に硬化させることで前記突起部を成形する工程と、
    前記成形型内前記突起部に対して前記基部を載置し、前記第1マトリックス樹脂又は前記第2マトリックス樹脂の双方の融点以上に加熱しながら押圧して、前記突起部を前記基部に接合する工程と、
    を有することを特徴とする樹脂製品の製造方法。
  2. 請求項記載の製造方法において、前記突起部を成形する際、前記突起部から前記第2マトリックス樹脂及び前記第2強化繊維を流動させることで、該突起部と同一の第2繊維強化樹脂からなるとともに、該突起部に比して幅広且つ薄肉の介在部を設け、
    前記介在部を前記基部に接合することを特徴とする樹脂製品の製造方法。
  3. 請求項記載の製造方法において、前記突起部を複数個同時に成形するとともに、前記介在部を介して前記複数個の突起部同士を連結することを特徴とする樹脂製品の製造方法。
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