JP6187339B2 - 通信システム及び中継装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のネットワークが中継装置を介して接続された通信システム及び該通信システムに供される中継装置に関する。
近年、車輌には多数の電装品と、電装品を制御する多数のECU(Electronic Control Unit)が搭載されている。ECUは互いに通信線で接続され、車載ネットワークを構成している。ECUは通信線を介して信号であるフレームを送受信する。また、車輌のエネルギー効率を高めるために、各ECUは、制御を行わない場合には消費電力の少ない休止状態へと遷移する。休止状態にあるECUは、イベントを検知した場合又は他のECUからECUを休止状態から動作状態へ遷移させるフレームであるウェイクアップフレームを受信した場合、動作状態へ遷移し、必要な制御を行う。
更に、制御を効率よく行うため、要求される通信速度の相違等に応じてノードにあたる各ECUを複数のノード群に分けて複数のネットワークを形成し、異なるネットワークに属するノード間の通信は中継装置を介して行う通信システムがある。
特許文献1には、複数のネットワークが中継装置を介して接続された通信システムにおいて、ウェイクアップフレームをネットワーク間で中継する中継制御方法が開示されている。特許文献2には、消費電力削減のため、ネットワークに接続されたノードのうち、必要なノードを選択的に休止状態から動作状態へ遷移させるウェイクアップフレームを送信する方法が開示されている。
特許第3578058号公報 特開2012−12453号公報
特許文献1の中継制御方法では、ウェイクアップフレームによってネットワークに接続されたすべてのノードを動作状態へ遷移させるため、消費電力の無駄が発生する虞がある。例えばドアの解錠を要求する要求信号を受け付けたノード(ECU)が、ドアの解錠を指示するフレームをネットワークに送信した場合、ドアの解錠の制御に関わりのないECUについても休止状態から動作状態へ遷移させるため、斯かるECUの消費電力は無駄になる。
一方、特許文献2には、異なるネットワーク間で中継装置がフレームを中継する方法については開示されていない。また、特許文献2の方法では、通信システム全体のノード数が多い場合、ウェイクアップフレームのデータ長が長くなるという問題が生じる。斯かる場合、例えばウェイクアップフレームと他のフレームとをデータ長で区別する場合において、ウェイクアップフレームと他のフレームとの区別が難しくなる虞がある。したがって、ネットワークを複数に分割することにより、一つのネットワークあたりのノード数を少なくする必要がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウェイクアップフレームのデータ長を抑えることで、ネットワークのノード数が多い場合にもデータ長を調べるだけでウェイクアップフレームとデータフレームの区別を可能にすることにある。これにより、消費電力の低い通信システム及び通信システムの消費電力を削減することができる中継装置を提供することができる。
本発明に係る通信システムは、消費電力が多い動作状態と消費電力が少ない休止状態との間を遷移し、検知したイベント毎に異なる識別情報を含むイベント信号を送信及び受信する複数のノードが、夫々に接続された複数のネットワークと、該ネットワーク間で前記イベント信号を中継する中継装置とを備える通信システムにおいて、前記ノードは、前記イベントを検知した場合、前記イベント信号を送信する前に、該イベント信号の受信に係る他のノードを動作状態へ遷移させる遷移指示信号を送信するようにしてあり、前記中継装置は、前記各識別情報の夫々とイベント信号の中継先に係る前記ノードとを対応付けて記憶する中継情報記憶部と、前記イベント信号及び遷移指示信号を受信する受信部と、該受信部が前記遷移指示信号を受信した後、前記イベント信号を受信した場合、受信したイベント信号に含まれる識別情報に対応付けて前記中継情報記憶部に記憶されたノードを動作状態へと遷移させる遷移指示信号を、該ノードが接続された前記ネットワークへ送信する遷移指示信号送信部と、該遷移指示信号送信部が該遷移指示信号を送信した後、該ネットワークへ前記イベント信号を中継するイベント信号中継部とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては通信システムでは、ネットワークに接続されたノードは、消費電力が多い動作状態と消費電力が少ない休止状態の間を遷移する。イベントを検知したノードは、検知したイベント毎に異なる種類の識別情報を含むイベント信号を送信する。ノードはイベントを検知してイベント信号を送信する前に、該イベント信号の受信に係る他のノードを動作状態へ遷移させる遷移指示信号を送信する。中継装置の中継情報記憶部は、イベント毎に異なる識別情報夫々と識別情報を含むイベント信号の中継先に係るノードとを対応付けて記憶する。受信部が遷移指示信号を受信した後にイベント信号を続けて受信した場合、遷移指示信号送信部が、中継情報記憶部から識別情報に基づいて読み込んだ対応ノードが接続されたネットワークに、該ノードを動作状態へと遷移させる遷移指示信号を送信する。その後、イベント信号中継部が該ネットワークに、受信したイベント信号を中継する。
例えば車載用のECUがノードとして車載ネットワークに接続されている場合、ECUは、制御対象の制御を行わないときには休止状態に遷移することにより消費電力を削減できる。休止状態にあるECUに、制御を行わせる必要が生じた場合、ネットワークを介して他のECUが遷移指示信号とイベント信号とを続けて送信することにより、必要に応じてECUを動作状態へと遷移させてから制御を行わせることができる。ECUは動作状態にある間にイベント信号を受信することにより、受信したイベント信号にしたがった制御を行う。
車輌に搭載されたECUの数が多い場合、遷移指示信号に含まれるノードを指定したデータのデータ長が長くなる。これに対して、ネットワークを複数に分割し、複数のネットワークを中継装置を介して接続することにより、1つのネットワークに接続されるノード数を削減することができる。他のネットワークに接続されたECUに制御を行わせる場合、中継装置が、受信したイベント信号に含まれる識別情報に対応したECUを動作状態へ遷移させる遷移指示信号を送信した後、イベント信号を中継することができる。したがって、必要な場合のみECUを動作状態に遷移させる遷移指示信号を、ネットワーク間で送受信することにより、ネットワークあたりのノード数を削減して遷移指示信号のデータ長を抑えながら、消費電力を削減することができる。
本発明に係る通信システムは、前記ノードは、イベントを検知した場合に動作状態へ遷移し、該イベントを検知してからノード毎に設定された所定時間以上継続してイベントを検知しなかった場合、休止状態へ遷移するようにしてあり、前記中継装置は、前記ノードから前記イベント信号を受信してからノード毎に設定された前記所定時間が経過する迄は該ノードが動作状態にあることを記憶するノード状態記憶部を備え、前記イベント信号中継部は、前記受信部がイベント信号を受信した場合、受信したイベント信号に含まれる識別情報に対応付けて前記中継情報記憶部に記憶されたノードの状態を、前記ノード状態記憶部から読み込み、該ノードが休止状態にないときは前記イベント信号を該ノードが接続された前記ネットワークに中継し、該ノードが休止状態にあるときは、前記遷移指示信号送信部が該ノードを選択的に起動させる遷移指示信号を送信した後に前記イベント信号を該ノードが接続されたネットワークに中継するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る通信システムでは、ノードは、イベント検知後、所定時間以上イベントを検知しなかった場合、休止状態へ遷移する。中継装置は、ノードからイベント信号を受信した後、所定時間以上同じノードからイベント信号を受信しなかった場合、該ノードが休止状態にあることをノード状態記憶部に記憶する。中継装置は、イベントフレームを中継する場合、該イベントフレームの受信に係るノードが休止状態にないときは、ウェイクアップフレームの送信を省略する。したがって、通信量を削減し、また中継に係る時間を短縮することができる。
本発明に係る中継装置は、消費電力が多い動作状態と消費電力が少ない休止状態との間を遷移し、検知したイベント毎に異なる識別情報を含むイベント信号を送信するノードであって、イベントを検知した場合、イベント信号を送信する前に他のノードを動作状態へ遷移させる遷移指示信号を送信する複数のノードが、夫々に接続された複数のネットワークの間で、前記イベント信号を中継する中継装置において、各識別情報夫々とイベント信号の中継先に係るノードとを対応付けて記憶する中継情報記憶部と、前記イベント信号及び遷移指示信号を受信する受信部と、該受信部が前記遷移指示信号を受信した後、前記イベント信号を受信した場合、受信したイベント信号に含まれる識別情報に対応付けて前記中継情報記憶部に記憶された前記ノードを動作状態へと遷移させる遷移指示信号を、該ノードが接続された前記ネットワークへ送信する遷移指示信号送信部と、該遷移指示信号送信部が該遷移指示信号を送信した後、該ネットワークへ前記イベント信号を中継するイベント信号中継部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る中継装置では、中継情報記憶部は、イベント毎に異なる識別情報夫々と識別情報を含むイベント信号の中継先に係るノードとを対応付けて記憶する。受信部が遷移指示信号とイベント信号とを続けて受信した場合、遷移指示信号送信部が、中継情報記憶部から識別情報に基づいて読み込んだ対応ノードが接続されたネットワークに、該ノードを動作状態へと遷移させる遷移指示信号を送信した後、イベント信号中継部が該ネットワークに受信したイベント信号を中継する。したがって、必要な場合のみECUを動作状態に遷移させる遷移指示信号を、ネットワーク間で送受信することにより、遷移指示信号のデータ長を抑えながら、消費電力を削減することができる。
本発明によれば、ウェイクアップフレームのデータ長を抑えることで、ネットワークのノード数が多い場合にもデータ長を調べるだけでウェイクアップフレームとデータフレームの区別を可能にし、消費電力を削減することができる。
本発明に係る通信システムの構成を示すブロック図である。 データフレームを示す図である。 中継装置の構成を示すブロック図である。 中継テーブルを示す図である。 ウェイクアップフレームを示す図である。 イベントフレーム及びウェイクアップフレームの構造を簡易的に示す図である。 ECUの構成を示すブロック図である。 ECUがウェイクアップフレーム及びイベントフレームを送信する処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る中継装置がウェイクアップフレーム又はイベントフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。 ECUがウェイクアップフレーム又はイベントフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る中継装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る中継装置がウェイクアップフレーム又はイベントフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る中継装置がウェイクアップフレーム又はイベントフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る通信システム100の構成を示すブロック図である。通信システム100は、ネットワーク21、22、23、及びこれらのネットワーク間でフレームを中継する中継装置1を備える。中継装置1は、ネットワーク21、22、23に夫々接続された複数の送受信部11、12、13を備える。
ネットワーク21は、バス11aを介してECU311、312、313が接続されている。ネットワーク22及び23の構成は、ネットワーク21と同様である。各ECUはエアーコンディショナ又はパワーウィンドウ等の車載機器である制御対象に接続されており、制御対象を制御する。
各ECUは、例えばCAN(Control Area Network)プロトコルといった車載用通信プロトコルに従ってフレームを送受信する。また、例えば図1に示すように、ECU332にはスイッチ332aが接続され、ECU311には負荷311aが接続されている。ここで例えば、スイッチ332aはパワーウィンドウ用スイッチであり、負荷311aはパワーウィンドウ用アクチュエータである。ユーザがスイッチ332aを操作した場合、ECU332がイベントを検知し、イベントに応じたイベントフレームを送信する。中継装置1は、イベントフレームをネットワーク21へ中継する。ECU311は、イベントフレームを受信し、受信したイベントフレームからデータを抽出し、抽出したデータの内容に従って、負荷311aを動作させるために、負荷311aを制御する。ここで、イベントフレームは特許請求の範囲に記載のイベント信号に相当する。
ECU311‥333は、マイコン(図7参照)に給電され制御対象の制御を行うウェイクアップモードと、制御を休止してマイコンへの給電を停止することにより電力の消費を抑制するスリープモードとを取り得る。ウェイクアップモードにおいては、マイコンが電力を消費するため、スリープモードと比較してECUの消費電力が多い。したがって、ウェイクアップモードは特許請求の範囲に記載の動作状態に相当する。スリープモードは特許請求の範囲に記載の休止状態に相当する。
更に、ECU311‥333は、所定の条件を満たした場合、ウェイクアップモードからスリープモードに自動で遷移する。例えば、ECU311‥333は、イベントを検知又はイベントフレームを受信した後、所定時間以上イベントを検知せず且つイベントフレームを受信しない状態が継続した場合、ウェイクアップモードからスリープモードへ遷移する。
ECU311‥333は、スリープモードにある場合、イベントフレームを受信してもイベントフレームに含まれるデータに従った制御を行わない。そのため、ECU311‥333は、イベントフレームを送信する前に、他のECU311‥333をウェイクアップモードへ遷移させるウェイクアップフレームを送信する。ここで、ウェイクアップフレームは特許請求の範囲に記載の遷移指示信号に相当する。これにより、イベントフレームをウェイクアップ対象のECUに受信させることができる。したがって、消費電力を必要最低限に抑えることができる。
バス11a、12a、及び13aは、例えば使用される通信プロトコルがCANプロトコルである場合、例えばSTP(Shield Twisted Pair)ケーブルといったツイストペアケーブルである。バス11a‥13aは、2本の電線に印加された電位差により、ビット信号を伝送する。
ECU311‥333が送受信するフレームにはデータフレームが含まれる。データフレーム以外のフレームについては、説明を省略する。データフレームには前述のウェイクアップフレーム及びイベントフレームが含まれる。
図2は、データフレームを示す図である。CANプロトコルのデータフレームは、先頭からSOF(Start of Frame)、アービトレーション、コントロール、データ、CRC(Cyclic Redundancy Check)、ACK(ACKnowledgement)及びEOF(End of Frame)の各フィールドで構成される。
アービトレーションフィールドは、11ビットの識別子を含む。ここで、識別子は特許請求の範囲に記載の識別情報に相当する。データフィールドはデータの内容を表す。識別子は、データフレームを受信した機器がデータフィールドの内容を解釈するために用いられる。例えば、ユーザがパワーウィンドウ用スイッチ332aを操作した場合にECU332が送信するイベントフレームには、フレームのデータがパワーウィンドウのアクチュエータの制御に係るものであることを示す固有の識別子が含まれている。データフレームが伝送されるネットワーク上のすべてのECUは、伝送されるデータフレームを受信し、夫々が備える識別子フィルタと一致した識別子をもつフレーム以外は破棄する。例えば、上記の例では、ECU311のみがパワーウィンドウのアクチュエータの制御に係るイベントフレームを読み込み、アクチュエータを制御する。
コントロールフィールドには、データフィールドの長さを表すデータ長コードが含まれる。ここで、データフィールドの長さは0から8バイトまで、バイト単位となるように規定されている。
SOF、CRC、ACK、及びEOFの各フィールドは本発明の特徴と直接関わりがないため、説明を省略する。
図3は、中継装置1の構成を示すブロック図である。中継装置1は、送受信部11、12、13、中継部14、記憶部15、及び一時記憶部16を備える。
送受信部11は、バス11aからビット信号を検出することによって、フレームをネットワーク21から受信する。また、送受信部11は、バス11aにビット信号を伝送することによって、ネットワーク21にフレームを送信する。
送受信部11は、バス11aを介してECU311、312、又は313から送信されるフレームを受信し、受信したフレームを中継部14へ転送する。また、送受信部11は、後述する方法でネットワーク21に接続されたECU311、312、又は313をウェイクアップモードへと遷移させるウェイクアップフレームを、ネットワーク21へ送信する。
更に、送受信部11は、他の送受信部12又は13が受信したイベントフレームを、必要に応じて、中継部14を介してネットワーク21へ送信する。イベントフレームを受信したECU311、312、又は313は所定の制御を行う。送受信部12及び13は、送受信部11と同様の構成である。
中継部14は、1又は複数のCPU又はMPU等で構成されている。記憶部15は、EEPROM又はフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成されている。一時記憶部16は、例えばRAMにより構成されている。中継部14は、例えば送受信部11、12、又は13が受信したイベントフレームから識別子を抽出する。中継部14は、イベントフレーム又はイベントフレームから抽出した識別子といった動作に係るデータを一時記憶部16に一時記憶する。中継部14は、受信したイベントフレームを、記憶部15に記憶された中継テーブル15aに従って、受信した送受信部とは異なる送受信部へ転送する中継動作を行う。より詳しくは、中継部14は、送受信部11、12、又は13から転送されたイベントフレームから識別子を抽出し、中継テーブル15aの識別子とECU313等との対応を参照して、送受信部11、12、又は13のうち対応するものに受信したイベントフレームを転送する。
図4は、中継テーブル15aを示す図である。図4に示すように、中継テーブル15aには、フレームの識別子と中継先のECUとが対応付けられている。図4の例では、識別子の番号が「1」のイベントフレームはECU313と対応付けられており、バス11aが接続された送受信部11へと転送されるように指定されている。中継部14は、バス中継テーブルに従って、該イベントフレームを送受信部11へ転送し、送受信部11は、該イベントフレームを、バス11aを介してネットワーク21へ送信する。同様に、識別子の番号が「2」のイベントフレームはECU311及び332に対応付けられており、送受信部11及び13へ転送される。
中継部14は、イベントフレームを送受信部11、12、又は13に転送する前に、ウェイクアップフレームを生成し、送受信部11、12、又は13に送信する。具体的には、中継部14は、中継テーブル15aに従って、受信したイベントフレームから抽出した識別子に対応付けられたECUをウェイクアップモードへと遷移させるウェイクアップフレームを生成する。中継部14は、ウェイクアップモードへ遷移させる対象のECUがバスを介して接続された送受信部へ生成したウェイクアップフレームを送信する。送受信部11、12、又は13は、中継部14から受信したウェイクアップフレームを接続されたネットワークへ送信する。
図5は、ウェイクアップフレームを示す図である。ウェイクアップフレームはデータフレームであるため、図2に示すデータフレームと同じフィールドによって構成される。ウェイクアップモードへ遷移させるECU311‥333を指定するノード情報は、データフィールドに書き込まれる。図5に示すように、ウェイクアップフレームのデータフィールドに書き込まれたノード情報は、ECU311‥333の夫々について1ビットずつ割り当てられたビット列により構成される。各ビットについて例えば「1」である場合、当該ビットに対応するECUがそのウェイクアップフレームを受信したとき、スリープモードからウェイクアップモードへ遷移する。ビットが「0」であって、そのウェイクアップフレームを受信した当該ビットに対応するECUがスリープモードにあるときは、そのECUはスリープモードにとどまる。
図6は、イベントフレーム及びウェイクアップフレームの構造を簡易的に示す図である。図6においては、識別子、データ長、及びデータ領域のみを示してある。図6に示すように、同一のネットワークに接続されたECU数が増加するほど、ウェイクアップフレームのデータ長は長くなる。同一のネットワークに接続されたECU数が一定数以下であれば、ウェイクアップフレームのデータ長はイベントフレームのデータ長より短くなる。斯かる場合、イベントフレームとウェイクアップフレームをデータ長で区別することができる。
一方、同一のネットワークに接続されたECU数が一定数を超えた場合、イベントフレームとウェイクアップフレームとをデータ長により区別することが困難となる。したがって、本発明においては、ECUを複数の異なるネットワークに接続し、ネットワーク間を中継装置を介して接続することにより、同一のネットワークに接続されるECU数を削減して上記問題点を解決する構成としている。
図7は、ECU311の構成を示すブロック図である。ECU311は、電源IC3110、マイコン(マイクロコンピュータ)3111、及びトランシーバ3112により構成される。更に、トランシーバ3112は、給電制御部3113、送受信部3114、記憶部3115、及び入出力部3116により構成される。
電源IC3110は、図示しないバッテリから供給される電圧を、例えば5.0Vといった、マイコン3111の駆動に適した電圧に降圧し、マイコン3111を含むECU311の各構成部に供給する。給電制御部3113は、電源IC3110からマイコン3111への給電を制御する。マイコン3111が電源IC3110から給電されている場合、ECU311はウェイクアップモードにある。また、マイコン3111が電源IC3110から給電されていない場合、ECU311はスリープモードにある。
給電制御部3113は、ECU311をウェイクアップモードに遷移させるよう指示する信号を受信した場合、電源IC3110に対してマイコン3111に給電するよう指令する信号を送信する。給電制御部3113は、ECU311をスリープモードに遷移させるよう指示する信号を受信した場合、マイコン3111への給電を停止させる。マイコン3111は、電源IC3110から電圧を供給されている間、入出力部3116を介して接続された負荷311aといった制御対象を制御する。
トランシーバ3112の送受信部3114は、バス11aに接続されており、バス11aを介して他のECU又は中継装置1からフレームを受信し、またフレームをネットワーク21へ送信する。また、送受信部3114は、記憶部3115に接続されている。記憶部3115は、識別子フィルタ3115aを記憶している。送受信部3114は、フレームを受信した場合、受信したフレームの識別子と識別子フィルタ3115aとを比較することにより、受信したフレームのデータを読み込むか否かを判定する。送受信部3114は、ECU311がスリープモードにある場合、ウェイクアップフレームを受信したとき、受信したウェイクアップフレームからデータ(ノード情報)を抽出し給電制御部3113へ転送する。送受信部は、ECU311がウェイクアップモードにある場合にウェイクアップフレームを受信したときは、受信したウェイクアップフレームを破棄する。
送受信部3114は、ECU311がウェイクアップモードにある場合、受信したフレームがイベントフレームであってその識別子が識別子フィルタ3115aと一致するものであるとき、受信したイベントフレームからデータを抽出してマイコン3111へ転送する。送受信部3114は、識別子が識別子フィルタ3115aに一致しないものである場合、受信したフレームを破棄する。送受信部3114は、ECU311がスリープモードにある場合にイベントフレームを受信したとき、受信したイベントフレームを破棄する。
給電制御部3113は、送受信部3114がウェイクアップフレームから抽出して転送してきたノード情報に基づいて、ECU311をウェイクアップモードへ遷移させる、すなわちマイコン3111に給電するよう指令する。より詳しくは、給電制御部3113は、抽出したノード情報のECU311に割り当てられたビットが「1」である場合には、電源ICに対してマイコン3111に給電するよう指示する信号を出力する。また、給電制御部3113は、送受信部3114と通信し、ECU311がウェイクアップモードにあるかスリープモードにあるかを判定し、判定結果を送受信部3114に出力する。
入出力部3116は、外部バスを介して例えば負荷311aといった制御対象に接続されている。入出力部3116は、マイコン3111から入力される、制御対象の制御に係る信号を、制御対象へ出力する。また、入出力部3116は、制御対象から入力される信号をマイコン3111へ出力する。
入出力部3116は、イベントを検知した場合、すなわち接続されている制御対象からの入力の変化を検知した場合、給電制御部3113へイベントを検知した旨を知らせる信号を出力する。給電制御部3113は、入出力部3116からイベントを検知した旨を知らせる信号を入力された場合、ECU311がスリープモードにあるとき、電源IC3110にマイコン3111へ給電するよう指示する信号を出力し、ECU311をウェイクアップモードへ遷移させる。
更に、入出力部3116は、イベントを検知した場合、入力された信号をマイコン3111へ出力する。マイコン3111は、入出力部3116から入力された信号が示すイベントの種類に応じて、ノード情報を生成し、生成したノード情報を送受信部3114へ出力する。送受信部3114は、マイコン3111から入力されたノード情報をデータフィールドに格納したウェイクアップフレームを生成し、生成したウェイクアップフレームをバス11aを介してネットワーク21に送信する。ここで、マイコン3111が生成するノード情報には、ネットワーク21に接続されたECUのみが指定されている。
マイコン3111は、ノード情報を生成し、送受信部3114へ出力した後、入出力部3116から入力された信号に基づいてデータ及び識別子を生成する。マイコン3111は、生成したデータ及び識別子を送受信部3114へ出力する。送受信部3114は、マイコン3111から入力されたデータ及び識別子を含むイベントフレームを生成し、生成したイベントフレームをバス11aを介してネットワーク21に送信する。
給電制御部3113は、入出力部3116におけるイベントの検知、又はフレームの受信等の起動要因が所定時間以上発生しない場合、電源IC3110へ、マイコン3111への給電を停止するよう指示する信号を出力し、ECU311をスリープモードへ遷移させる。
ECU312‥333についても、ECU311と同様の構成である。
図8は、ECU311‥333がウェイクアップフレーム及びイベントフレームを送信する処理を示すフローチャートである。以下では、ECU311を例に挙げて説明する。最初にECU311の入出力部3116は、イベントを検知したか否かを判定する(ステップS1)。イベントを検知していないと判定した場合(S1:NO)、イベントを検知する迄、ステップS1を繰り返す。入出力部3116が、イベントを検知した場合(S1:YES)、給電制御部3113は、ECU311がスリープモードにあるか否かを判定する(ステップS2)。給電制御部3113が、ECU311がスリープモードにあると判定した場合(S2:YES)、給電制御部3113は電源IC3110へ、マイコン3111に給電するよう指令する信号を送信し、ECU311をウェイクアップモードへ遷移させる(ステップS3)。給電制御部3113が、ECU311がスリープモードにないと判定した場合(S2:NO)、ステップS3をスキップする。
ステップS3で給電制御部3113がECU311をウェイクアップモードへ遷移させた後、又はステップS2においてECU311がスリープモードにないと判定した場合、マイコン3111はノード情報を生成し、送受信部3114へ送信する。送受信部3114は、マイコン3111が作成したノード情報を含むウェイクアップフレームをネットワーク21へ送信する(ステップS4)。送受信部3114は、ステップS4でウェイクアップフレームを送信後、マイコン3111が生成したデータ及び識別子を含むイベントフレームを送信する(ステップS5)。ステップS5で送受信部3114がイベントフレームを送信した後、処理をステップS1に戻す。
図9は、実施の形態1に係る中継装置1がウェイクアップフレーム又はイベントフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。最初に、中継装置1の送受信部11、12、又は13は、ウェイクアップフレームを受信したか否かを判定する(ステップS10)。送受信部11、12、又は13のいずれもがウェイクアップフレームを受信していないと判定した場合(S10:NO)、ステップS10を繰り返す。送受信部11、12、又は13のいずれかがウェイクアップフレームを受信したと判定した場合(S10:YES)、受信した送受信部は中継部14にウェイクアップフレームを転送する。
次に、送受信部11、12、又は13は、イベントフレームを受信したか否かを判定する(ステップS11)。送受信部11、12、又は13のいずれもがイベントフレームを受信していないと判定した場合(S11:NO)、ステップS11繰り返す。送受信部11、12、又は13のいずれかがイベントフレームを受信した場合(S11:YES)、受信した送受信部11、12、又は13はイベントフレームを中継部14に転送する。
中継部14は、転送されてきたイベントフレームから識別子を抽出する(ステップ12)。続いて、中継部14は、記憶部15に記憶されている中継テーブル15aを読み込む(ステップS13)。中継部14は、中継テーブル15aに基づいて、抽出した識別子に対応付けられたECUを選択的にウェイクアップモードへと遷移させるノード情報を生成し、生成したノード情報を含むウェイクアップフレームを対応付する送受信部11、12、又は13へ送信する。ただし、S11でイベントフレームを受信した送受信部11、12、又は13にはウェイクアップフレームを送信しないものとする。当該送受信部11、12、又は13に接続されたネットワークには、既にウェイクアップフレームが送信済みだからである。送受信部11、12、又は13は、中継部14から受信したノード情報を含むウェイクアップフレームを接続されたネットワークへ送信する(ステップS14)。
ステップS14で、送受信部11、12、又は13がウェイクアップフレームをネットワークへ送信した後、中継部14は中継テーブル15aに従って、受信したイベントフレームから抽出した識別子に対応付けられたECUが接続された送受信部11、12、又は13へ、受信したイベントフレームを転送する。ただし、S11でイベントフレームを受信した送受信部11、12、又は13にはイベントフレームを転送しないものとする。当該送受信部に接続されたネットワークには、既に同じイベントフレームが送信済みだからである。中継部14からイベントフレームを転送された送受信部11、12、又は13は、転送されたイベントフレームをネットワークへ送信する(ステップS15)。その後、中継部14は、処理をS10に戻す。
図10は、ECU311‥333がウェイクアップフレーム又はイベントフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。以下では、ECU311を例に挙げて説明する。最初に、送受信部3114は給電制御部3113と通信し、ECU311がスリープモードにあるか否かの判定結果を取得する(ステップS20)。送受信部3114が、ECU311がスリープモードにあるとの判定結果を取得した場合(S20:YES)、送受信部3114はウェイクアップフレームを受信したか否かを判定する(ステップS21)。ここで、受信したフレームがウェイクアップフレームであるか否かは、フレームのデータ長により判定する。
送受信部3114がウェイクアップフレームを受信していないと判定した場合(S21:NO)、処理をステップS20に戻す。送受信部3114がウェイクアップフレームを受信した場合(S21:YES)、送受信部3114は受信したウェイクアップフレームからデータを抽出し、抽出したデータを給電制御部3113へ送信する。給電制御部3113はウェイクアップフレームから抽出されたデータがECU311をウェイクアップモードへ遷移させるよう指定しているか否かを判定する(ステップS22)。給電制御部3113が、抽出されたデータがECU311をウェイクアップモードへ遷移させるよう指定していないと判定した場合(S22:NO)、処理をステップS20に戻す。給電制御部3113が、抽出されたデータがECU311をウェイクアップモードへ遷移させるよう指定していると判定した場合(S22:YES)、給電制御部3113は、電源IC3110へマイコン3111に給電するよう指令する信号を送信し、ECU311をウェイクアップモードへ遷移させる(ステップS23)。
ステップS23で、給電制御部3113が、ECU311をウェイクアップモードへ遷移させた後、又はステップS20でECU311がスリープモードにない、すなわちウェイクアップモードにあると判定した場合(S20:NO)、送受信部3114は、バス11aを介して識別子フィルタ3115aと一致する識別子を含むイベントフレームを受信したか否かを判定する(ステップS24)。送受信部3114が識別子フィルタ3115aと一致する識別子を含むイベントフレームを受信していないと判定した場合(S24:NO)、ステップS20に処理を戻す。一方、送受信部3114が識別子フィルタ3115aと一致する識別子を含むイベントフレームを受信したと判定した場合(S24:YES)、送受信部3114は受信したイベントフレームからデータを抽出しマイコン3111へ転送する。マイコン3111は、送受信部3114から転送されたデータの内容に従い、入出力部3116を介して制御対象に制御信号を送信し、制御する(ステップS25)。ステップS25でマイコン3111が制御対象を制御した後、処理をステップS20に戻す。
以上の構成及び処理手順により、ウェイクアップフレームとイベントフレームをデータ長で区別することができ、通信システムの消費電力を削減することができる。
実施の形態2.
実施の形態1においては、中継装置がウェイクアップフレームとイベントフレームとを続けて受信した場合、受信したイベントフレームを中継する先のネットワークに、イベントフレームを中継する前に、ウェイクアップフレームを送信する構成としていた。実施の形態2においては、中継装置は、ネットワークに接続された各ECUがウェイクアップモードにあるかスリープモードにあるかを記憶し、中継するイベント信号に係るECUがウェイクアップモードにある場合はウェイクアップフレームの送信を省略する。以下、実施の形態2における、実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態1と共通の点については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図11は、実施の形態2に係る中継装置1の構成を示すブロック図である。中継装置1は、送受信部11、12、13、中継部14、記憶部15、一時記憶部16、及びタイマ17を備える。記憶部15には、中継テーブル15a及びスリープ時間テーブル15bが記憶されている。
既述のように、ECU311‥333は、ECU毎に設定された所定時間以上継続してイベント検知又はフレーム受信等の起動要因が発生しなかった場合、スリープモードへと遷移する。スリープ時間テーブル15bには、ECUと該ECUがスリープモードにあるか否かを判定するために用いられる時間とが対応付けられて記録されている。したがって、中継部14は、ECUからスリープ時間テーブル15bに記憶されている所定時間以上フレームを受信しなかった場合、当該ECUはスリープモードにあると判定する。
タイマ17は、時間を計測し、中継部14へ出力する。タイマ17は、中継部14から計時開始を指令する信号を中継部14から入力された場合、計時を開始する。タイマ17は、計時開始からの経過時間を要求する信号を中継部14から入力された場合、中継部14に計測した時間を示す信号を出力する。タイマ17は、同時に複数の計時開始時点からの経過時間を計測することができる。
中継部14は、送受信部11、12、又は13がウェイクアップフレームを受信した場合、ウェイクアップフレームを受信した送受信部に接続されているネットワーク上のすべてのECUについて、ウェイクアップフラグを立てる。ここで、ウェイクアップフラグはECU夫々について個別に設定され、ECU夫々がウェイクアップ状態にあるかスリープ状態にあるかを記憶するために使用される。ウェイクアップフラグが立っている場合、そのECUはウェイクアップモードにあることを示す。反対に、ウェイクアップフラグが倒されている場合、そのECUはスリープモードにあることを示す。
中継部14は、ウェイクアップフラグを立てたすべてのECUに対して、ウェイクアップタイマを設定する。ウェイクアップタイマは、設定時点からの経過時間を格納するための変数である。中継部14は、ウェイクアップタイマを設定した場合、タイマ17に対して計時開始を指令する信号を出力する。
図12、13は、実施の形態2に係る中継装置1がウェイクアップフレーム又はイベントフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。ステップS30は、図9のステップS10と同様であるため説明を省略する。
ステップS30において、中継装置1の送受信部11、12、又は13がウェイクアップフレームを受信した場合(ステップS30:YES)、中継部14は、当該バスに接続されたすべてのECUについて、ウェイクアップフラグを立てる(ステップS31)。続いて、中継部14は、ウェイクアップフラグを立てたすべてのECUについて、ウェイクアップタイマを設定し、計時を開始する(ステップS32)。
ステップS33は、図9のステップS11と同様であるため説明を省略する。ステップS33において、送受信部11、12、又は13のいずれかがイベントフレームを受信した場合(S33:YES)、中継部14は、当該イベントフレームを送信したECUについてウェイクアップフラグを立てる(ステップS34)。ステップS35及びS36は、図9のステップS12及びS13までと同様であるため説明を省略する。ステップS36において、中継部14が中継テーブル15aを読み込んだ後、中継部14は、受信したイベントフレームに含まれる識別子に対応付けられているECUのウェイクアップタイマが、ECU毎に設定された所定の時間を超えているか否かを判定する(ステップS37)。中継部14が、識別子に対応付けられているECUのウェイクアップタイマが所定の時間を超えていると判定した場合(S37:YES)、中継部14は該ECUのウェイクアップフラグを倒す(ステップS38)。
ステップS38で中継部14がECUのウェイクアップフラグを倒した後、又は中継部14が、識別子に対応付けられているECUのウェイクアップタイマが所定の時間を超えていないと判定した場合(S37:NO)、中継部14は、識別子に対応付けられているECUのウェイクアップフラグが立っているか否かを判定する(ステップS39)。中継部14が、識別子に対応付けられているECUのウェイクアップフラグが立っていないと判定した場合(ステップ39:NO)、該ECUをウェイクアップ状態へ遷移させるECUを指定するノード情報を生成する(ステップS40)。中継部14が、識別子に対応付けられているECUのウェイクアップフラグが立っていると判定した場合(S39:YES)、ステップS40をスキップする。
受信したイベントフレームの識別子に対応付けられたECUが複数ある場合、中継部14はそれらのECUすべてについてステップS37からステップS40までを繰り返す。
識別子に対応付けられたすべてのECUについてステップS40まで終えた後、中継部14はウェイクアップ状態へと遷移させる対象のECUが一つ以上あるか否かを判定する(ステップS41)。中継部14が、ウェイクアップ状態へと遷移させる対象のECUが一つ以上あると判定した場合(S41:YES)、中継部14は、ステップS40で生成したノード情報を送受信部11、12、又は13へ送信する。ただし、実施の形態1と同様、S33でイベントフレームを受信した送受信部にはノード情報を送信しないものとする。ノード情報を受信した送受信部11、12、又は13はネットワークへ該ノード情報を含むウェイクアップフレームを送信する(ステップS42)。中継部14が、ウェイクアップ状態へと遷移させる対象のECUはないと判定した場合(S41:NO)、ステップS42をスキップする。
ステップS42でウェイクアップフレームをネットワークへ送信した後、又はステップS42をスキップした後(ステップS41:NO)、中継部14は、受信したイベントフレームを対応する送受信部11、12、又は13へ転送する。ただし、実施の形態1と同様、S33でイベントフレームを受信した送受信部にはイベントフレームを転送しないものとする。イベントフレームを転送された送受信部11、12、又は13は、転送されてきたイベントフレームをネットワークへ送信する(ステップS43)。ステップS43で送受信部11、12、又は13がイベントフレームを送信した後、処理をステップS30へ戻す。
以上の構成及び処理手順により、ECUがスリープモードにない場合にはウェイクアップフレームの送信を省略して、通信量を削減し、イベント検知から制御動作までの時間を短縮することができる。
尚、上述の各実施の形態において、CANプロトコルを例に挙げているが、これに限られない。例えば、LIN(Local Interconnect Network)やFlexRay(登録商標)等の他の通信プロトコルにも適応可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 通信システム
1 中継装置
11,12,13 送受信部
11a,12a,13a バス
14 中継部
15 記憶部
16 一時記憶部
17 タイマ
21,22,23 ネットワーク
311,312,313,321,322,323,331,332,333 ECU
311a 負荷
332a スイッチ
3110 電源IC
3111 マイコン
3112 トランシーバ
3113 給電制御部
3114 送受信部
3115 記憶部
3116 入出力部

Claims (3)

  1. 消費電力が多い動作状態と消費電力が少ない休止状態との間を遷移し、検知したイベント毎に異なる識別情報を含むイベント信号を送信及び受信する複数のノードが、夫々に接続された複数のネットワークと、該ネットワーク間で前記イベント信号を中継する中継装置とを備える通信システムにおいて、
    前記ノードは、前記イベントを検知した場合、前記イベント信号を送信する前に、該イベント信号の受信に係る他のノードを動作状態へ遷移させる遷移指示信号を送信するようにしてあり、
    前記中継装置は、
    前記各識別情報の夫々とイベント信号の中継先に係る前記ノードとを対応付けて記憶する中継情報記憶部と、
    前記イベント信号及び遷移指示信号を受信する受信部と、
    該受信部が前記遷移指示信号を受信した後、前記イベント信号を受信した場合、受信したイベント信号に含まれる識別情報に対応付けて前記中継情報記憶部に記憶されたノードを動作状態へと遷移させる遷移指示信号を、該ノードが接続された前記ネットワークへ送信する遷移指示信号送信部と、
    該遷移指示信号送信部が該遷移指示信号を送信した後、該ネットワークへ前記イベント信号を中継するイベント信号中継部と
    を備えることを特徴とする通信システム。
  2. 前記ノードは、イベントを検知した場合に動作状態へ遷移し、該イベントを検知してからノード毎に設定された所定時間以上継続してイベントを検知しなかった場合、休止状態へ遷移するようにしてあり、
    前記中継装置は、
    前記ノードから前記イベント信号を受信してからノード毎に設定された前記所定時間が経過する迄は該ノードが動作状態にあることを記憶するノード状態記憶部を備え、
    前記イベント信号中継部は、前記受信部がイベント信号を受信した場合、受信したイベント信号に含まれる識別情報に対応付けて前記中継情報記憶部に記憶されたノードの状態を、前記ノード状態記憶部から読み込み、該ノードが休止状態にないときは前記イベント信号を該ノードが接続された前記ネットワークに中継し、該ノードが休止状態にあるときは、前記遷移指示信号送信部が該ノードを選択的に起動させる遷移指示信号を送信した後に前記イベント信号を該ノードが接続されたネットワークに中継するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 消費電力が多い動作状態と消費電力が少ない休止状態との間を遷移し、検知したイベント毎に異なる識別情報を含むイベント信号を送信するノードであって、イベントを検知した場合、イベント信号を送信する前に他のノードを動作状態へ遷移させる遷移指示信号を送信する複数のノードが、夫々に接続された複数のネットワークの間で、前記イベント信号を中継する中継装置において、
    各識別情報夫々とイベント信号の中継先に係るノードとを対応付けて記憶する中継情報記憶部と、
    前記イベント信号及び遷移指示信号を受信する受信部と、
    該受信部が前記遷移指示信号を受信した後、前記イベント信号を受信した場合、受信したイベント信号に含まれる識別情報に対応付けて前記中継情報記憶部に記憶された前記ノードを動作状態へと遷移させる遷移指示信号を、該ノードが接続された前記ネットワークへ送信する遷移指示信号送信部と、
    該遷移指示信号送信部が該遷移指示信号を送信した後、該ネットワークへ前記イベント信号を中継するイベント信号中継部と
    を備えることを特徴とする中継装置。
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