JP2008254518A - 車載通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェイクアップ状態と休止状態との間で遷移し、他の通信装置を休止状態からウェイクアップ状態に移行させるためのウェイクアップ信号を、通信路上に信号が全くないアイドル状態において送信し、ウェイクアップ信号を自らが送信した場合または通信路に他の通信装置から送出されたウェイクアップ信号を検出した場合に、データ通信を開始する車載通信装置において、通信路中にウェイクアップ信号が連鎖的に発生してデータ通信の開始が遅れてしまう可能性を低減する。
【解決手段】車載通信装置が、ウェイクアップ状態に入った後に期限タイミングを設定し(210)、期限タイミングが到来したことに基づいて(240)、ウェイクアップ信号送信のための手続きを強制的に中止させてデータ通信を開始する(250)。
【選択図】 図10

Description

本発明は、車両に搭載され、かつ、当該車両内の他の通信装置と通信を行う車載通信装置に関する。
従来、このような車載通信装置が、互いに協調して各種車載装置(例えばエンジン、空調装置、メータ)を制御するために、車両に搭載されている。これらの車載通信装置には、その作動状態をウェイクアップ状態と休止状態との間で変化させるものがある(例えば特許文献1参照)。このような車載通信装置は、ウェイクアップ状態においては、他の車載通信装置との間でデータ通信を行い、休止状態においては、通信および他の制御処理を抑制することで、自らの消費電力をウェイクアップ状態よりも低く抑える。
このような場合、各車載通信装置は、他の車載通信装置を休止状態からウェイクアップ状態に移行させるための信号として、ウェイクアップ信号を、各車載通信装置を有線または無線で繋ぐ通信路に送出する場合がある。休止状態にある車載通信装置は、このようにして創出されたウェイクアップ信号を検出すると、ウェイクアップ状態に移行する。また、ウェイクアップ信号を送信した車載通信装置は、続いてデータ通信のための手続きを開始する。
車載通信装置がウェイクアップ信号を送出するための手続き、すなわちウェイクアップ手続きを行う場面としては、例えば、当該車載通信装置がウェイクアップ状態に移行した直後の段階がある。ウェイクアップ手続きにおいては、他の車載通信装置がまだ休止状態にある可能性があるからである。このような段階でのウェイクアップ信号の送出方法としては、通信路上に信号が全くない状態のときにウェイクアップ信号を送出する方法がある。ただし、このような段階において、ウェイクアップ信号を送出する前に、他の車載通信装置によるウェイクアップ信号の送出を検出した場合は、改めてウェイクアップ信号を送出する必要がないので、ウェイクアップ信号を送出しないままウェイクアップ手続きを終了し、続いてデータ通信のための手続きを開始する。
特開2006−151000号公報
しかし、1つの車載通信装置からウェイクアップ信号が送出されても、一時的に発生する外来ノイズや定常的に発生する反射波がそのウェイクアップ信号に重畳されてしまった場合、ウェイクアップ手続き中の他の車載通信装置がそれをウェイクアップ信号として検出できなくなってしまう場合がある。このような場合、通信路上には信号が存在するので、当該他の車載通信装置は、上記のノイズが重畳したウェイクアップ信号がなくなるまで待ってから、自らがウェイクアップ信号を送出する。このとき送出したウェイクアップ信号にまたノイズが重畳されてしまうと、更に他の車載通信装置が後にウェイクアップ信号を送出してしまう可能性がある。このようにウェイクアップ信号の送出が連鎖的に発生し続けると、互いの車載通信装置のデータ通信の開始が遅れてしまうという問題が発生する。
本発明は上記点に鑑み、ウェイクアップ状態と休止状態との間で遷移し、他の通信装置を休止状態からウェイクアップ状態に移行させるためのウェイクアップ信号を、通信路上に信号が全くないアイドル状態において送信し、ウェイクアップ信号を自らが送信した場合または通信路に他の通信装置から送出されたウェイクアップ信号を検出した場合に、データ通信を開始する車載通信装置において、通信路中にウェイクアップ信号が連鎖的に発生してデータ通信の開始が遅れてしまう可能性を低減することを目的とする。
上記目的を達成するため、車両に搭載され、当該車両内の他の通信装置と通信路を介してデータ通信するためのウェイクアップ状態と、ウェイクアップ状態よりも平均消費電力が低い休止状態と、の間で作動状態を変化させる車載通信装置が、ウェイクアップ手続きと、ウェイクアップ手続きに続くデータ通信手続きを行う通信コントローラ部と、通信コントローラ部を制御する制御部と、を備える。
通信コントローラ部は、ウェイクアップ手続きにおいて、通信路に接続された他の通信装置を休止状態からウェイクアップ状態に移行させるためのウェイクアップ信号を、通信路上に信号が全くないアイドル状態において送信し、ウェイクアップ信号を自らが送信した場合に当該ウェイクアップ手続きを終了し、通信路に他の通信装置から送出されたウェイクアップ信号を第1の検出基準を用いて検出した場合に、当該ウェイクアップ手続きを終了する。また通信コントローラ部は、データ通信手続きにおいて、制御部と他の通信装置との間のデータ通信を媒介する。
制御部は、通信コントローラ部に対する期限タイミングを設定し、通信コントローラ部がウェイクアップ手続き中に期限タイミングが到来したことに基づいて、ウェイクアップ手続きを中止させる。
このようになっていることで、車載通信装置は、遅くとも設定された期限タイミング以降に、ウェイクアップ手続きを終了してデータ通信を開始する。したがって、ウェイクアップ信号の連鎖的発生によってデータ通信の開始が遅れてしまう可能性が低減される。
また、車載通信装置は、第1の検出基準よりも緩やかな第2の検出基準を用いて通信路に他の通信装置から送出されたウェイクアップ信号を検出し、そのように検出したことに基づいて、ウェイクアップ手続きを中止させるようになっていてもよい。なお、ここでいう「AよりBの検出基準が緩やかである」とは、「Aによって検出される場合は常にBによっても検出され、かつ、Bによって検出できるけれどもAによっては検出できない場合が存在する」ことをいう。
このようになっていることで、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなるので、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性が高まる。
また、上記のように期限タイミングの到来と共にウェイクアップ手続きを終了してしまうと、休止状態の車載通信装置がウェイクアップ信号を受信できずにウェイクアップ状態へ移行できないままとなってしまう場合がある。このような問題に対処するために、車載通信装置は、休止状態において、第1の検出基準よりも緩やかな第3の検出基準を用いて通信路に他の通信装置から送出されたウェイクアップ信号を検出し、そのように検出したことに基づいて、休止状態から前記ウェイクアップ状態に当該車載通装置を移行させるようになっていてもよい。
このようになっていることで、休止状態において、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなるので、他の車載通信装置がウェイクアップ状態に移行したにもかかわらず自己は休止状態のままとり残されてしまう可能性が低減される。
また、ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であってもよい。
このような場合、第1の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよいし、当該一方が第1の期間以下の第3の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間よりも短い第4の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよいし、あるいは、当該一方が第1の期間よりも短い第3の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間以下の第4の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
第1の検出基準をこのように緩くすることで、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなるので、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性が高まる。
また、ウェイクアップ信号が、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号である場合は、以下のようになっていてもよい。
すなわち、第2の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよいし、当該一方が第1の期間以下の第5の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間よりも短い第6の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよいし、あるいは、当該一方が第1の期間よりも短い第5の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間以下の第6の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
第2の検出基準をこのように緩くすることで、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなるので、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性がさらに高まる。
また、ウェイクアップ信号が、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号である場合は、以下のようになっていてもよい。
すなわち、第3の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよいし、当該一方が第1の期間以下の第7の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間よりも短い第8の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよいし、あるいは、当該一方が第1の期間よりも短い第7の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間以下の第8の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
第3の検出基準をこのように緩くすることで、休止状態において、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性がさらに高くなるので、他の車載通信装置がウェイクアップ状態に移行したにもかかわらず自己は休止状態のままとり残されてしまう可能性がさらに低減する。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る車内通信ネットワークの構成を概略的に示す。車内ネットワークには、車両の各種装置を制御するための車載通信装置として、運転席側のドアのロック/アンロック等を制御する運転席ドアECU1a、助手席側のドアのロック/アンロック等を制御する助手席ドアECU1b、メータによる表示等を制御するメータECU1c、車室内外ライト等を制御するライトコントロールECU1d等が、通信路5を介して接続されている。この通信路5は、有線による通信路であってもよいし、無線による通信路であってもよい。これらの装置は、通信路5を介して互いにデータを送受信することで、互いに協調して車両の各部を制御することができる。例えば、運転席ドアECU1aが、メータECU1cから車両の走行速度のデータを受け、この走行速度のデータに基づいて、運転席側のドアのロック/アンロックを制御する。データの授受のために、ECU1a〜1dのデータ送信側は、後述するデータフレームを一単位として通信路5に送出し、受信側は、送出されたデータフレームを受信する。
これらECU1a〜1dは、共通するハードウェア構成を有している。図2に、このような共通構成をブロック図として示す。以下、ECU1a〜1dのそれぞれを、単にECU1と表す。
ECU1は、この図2に示す通り、車両内のバッテリ電源2から(図示しないイグニッションスイッチを介さず)電力の供給を受けて作動し、センサ(例えば車速センサ)、スイッチ(例えば起動スイッチ)3から信号を受け、通信路5(詳しくは通信路5a、5bから成る二重系の通信路)からデータフレームを受け、受けた信号およびデータフレームの内容に基づいてアクチュエータ4を制御する。より具体的には、ECU1は、電源回路11、入出力回路12、トランシーバIC13、通信コントローラ内蔵マイコン14を有している。
電源回路11は、バッテリ電源2から電力を受け、受けた電力をECU1の各部に供給する。入出力回路12は、センサ、スイッチ3およびアクチュエータ4から通信コントローラ内蔵マイコン14への信号の受け渡し、および通信コントローラ内蔵マイコン14からセンサ、スイッチ3およびアクチュエータ4への信号の受け渡しを媒介する。
トランシーバIC13は、通信路5a、5b上の信号の通信コントローラ内蔵マイコン14への取り込み、通信コントローラ内蔵マイコン14から通信路5a、5bへの信号の出力の媒介等を行う。
通信コントローラ内蔵マイコン14は、制御部14aおよび通信コントローラ部14bを有している。
通信コントローラ部14bは、トランシーバIC13および通信路5a、5bを介した他のECUとの通信のために、制御部14aから受けた送信用のデータをデータフレームとして信号化してトランシーバIC13に出力し、また、他のECUからの信号をトランシーバIC13から受け、受けた信号を制御部14aが処理できる形式にして制御部14aに出力する。また、通信コントローラ部14bは、通信路5a、5b中の各種信号の検出を行う。
制御部14aは、センサ、スイッチ3からの信号、および、通信コントローラ部14bを介して受けた他のECUからのデータの内容に基づいて、アクチュエータ4を制御し、また、車内通信ネットワーク上の他のECUにデータを渡すために、当該データを通信コントローラ部14bに渡し、さらに、通信コントローラ部14bを制御して、当該データに基づいた信号をトランシーバIC13に出力させる。
図3に、トランシーバIC13および通信コントローラ内蔵マイコン14を機能の面から見た構成を概略的に示す。この図に示す通り、制御部14aはウェイクアップ手続き中止部141、第2ウェイクアップ信号検出部144を有し、通信コントローラ部14bはウェイクアップ信号送信部142、第1ウェイクアップ信号検出部143を有し、トランシーバIC13は、第3ウェイクアップ信号検出部131を有している。
トランシーバIC13および通信コントローラ内蔵マイコン14は、これらの機能毎に専用の回路構成を有していてもよいし、汎用のCPU、RAM、ROM等を有し、CPUがこれらの機能に対応したプログラムをROMから読み出してRAMを作業領域として用いて実行するようになっていてもよい。
ここで、図4に、ECU1が取りうる状態21〜24と、その状態間の遷移の処理31〜35の関係を概略的に示す。以下、これら図3、4を用いてECU1の作動を説明する。
図4に示すように、ECU1は、ウェイクアップ状態21、スリープ状態22、保留状態23、電源OFF状態24の4つの状態の間で自らの作動状態を変化させる。なお、スリープ状態22および保留状態23が、それぞれ本実施形態における休止状態の一例である。
ウェイクアップ状態21は、ECU1の通常の作動状態である。このウェイクアップ状態21において、ECU1は、車両内の他のECU1と、通信路5a、5bを介した通信を行い、その通信によって得たデータ、および、センサ、スイッチ3からの信号に基づいてアクチュエータ4を制御する。
また、ウェイクアップ状態21において、ECU1は所定のスリープ条件が成立することを検出すると、スリープ状態移行処理31を行ってスリープ状態22に移行する。所定のスリープ条件としては、車両が駐車したという条件であってもよいし、ECU1のスイッチに対する操作が所定時間以上なかったという条件であってもよい。車両が駐車したことは、図示しない車両のイグニッションスイッチの位置がオフになったことに基づいて検出してもよい。
スリープ状態22において、ECU1は、制御処理、送信処理、受信処理等を停止することで、またはウェイクアップ状態21の場合よりも抑制することで、その平均消費電力量をウェイクアップ状態21の場合よりも低くする。
また、スリープ状態22において、ECU1は、通信路5に接続された他のECU1から上述のウェイクアップ信号が送出されたことを検出すると、ウェイクアップ状態移行処理32を実行してウェイクアップ状態21に移行する。このように、ウェイクアップ信号は、スリープ状態にあるECU1をウェイクアップ状態に移行させるために、ECU1間でやり取りされる信号である。
図5に、ウェイクアップ信号の波形41を例示する。図5および他の波形図においては、通信要素無しの状態とは信号線上に信号がまったくないアイドル状態をいう。また、通信要素有りの状態とは、通信要素無しの状態でなくなった状態をいう。この図の例では、通信要素有りがロー電圧信号に相当し、通信要素無しがハイ電圧信号に相当する。ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回(例えば数十回)の繰り返しから成る信号である。この第1の期間および第2の期間は、あらかじめ決められている。例えば、周知のFlexRay通信システムのプロトコルにおいては、第1の期間および第2の期間はそれぞれ6マイクロ秒と18マイクロ秒となっている。例えば、図5においては、ロー電圧信号の期間とハイ電圧信号の期間の比が1:2となっている。
なお、スリープ状態におけるウェイクアップ信号の検出の機能は、トランシーバIC13の第3ウェイクアップ信号検出部131が担う。そして、トランシーバIC13は、第3ウェイクアップ信号検出部131によるウェイクアップ信号の検出を制御部14aに通知し、その通知を受けた制御部14aは、ウェイクアップ状態21におけるデータ通信のための手続きを開始する。なお、ウェイクアップ状態21および保留状態23においては、トランシーバIC13は、通信路5a、5bからの信号をそのまま通信コントローラ内蔵マイコン14に出力し、通信コントローラ内蔵マイコンからの信号をそのまま通信路5a、5bに送出するので、第3ウェイクアップ信号検出部131は作動しない。
また、スリープ状態22において、ECU1は、通信路5からの信号に依らないウェイクアップ条件、すなわち、非通信ウェイクアップ条件(図4中では非通信WUP条件と記す)を検出すると、ウェイクアップ状態移行処理32を実行してウェイクアップ状態21に移行する。非通信ウェイクアップ条件としては、例えば、ECU1のスイッチが操作されたこと等がある。
また、ウェイクアップ状態21、スリープ状態22、保留状態23において、不測の理由によるリセットまたは意図的なリセットが発生した場合、ECU1は、電源OFF状態24となる。そしてリセットの後電源回路11からECU1の各部への電力供給が再開すると、ECU1は、保留状態移行処理33を実行することで保留状態23に移行する。
保留状態23において、ECU1は、ウェイクアップ信号を検出したことに基づいて、ウェイクアップ状態移行処理34を実行してウェイクアップ状態21に移行する。なお、保留状態23におけるウェイクアップ信号の検出の機能は、スリープ状態の場合と異なり、通信コントローラ内蔵マイコン14の第1ウェイクアップ信号検出部143が担うようになっていてもよいし、第2ウェイクアップ信号検出部144が担うようになっていてもよい。
また、保留状態23において、ECU1は、データフレームの受信を検出したことに基づいて、ウェイクアップ状態移行処理34を実行してウェイクアップ状態21に移行する。データフレームは、その先頭に所定の信号波形を有するヘッダを含み、その後尾に所定の信号波形を有するトレイラを含み、ヘッダとトレイラとの間に送受信用のデータを含んでいる。通信コントローラ部14bは、トランシーバIC13を介して受信したデータフレームのうち、その先頭にあるヘッダ部と、その後尾にあるトレイラの中から、あらかじめその波形が取り決められた信号を検出することで、データフレームの受信を検出する。
また、保留状態23において、ECU1は、非通信ウェイクアップ条件(図4中では非通信WUP条件と記す)を検出すると、ウェイクアップ状態移行処理34を実行してウェイクアップ状態21に移行する。なお、保留状態23における非通信ウェイクアップ条件と、スリープ状態22における非通信ウェイクアップ条件は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
また、保留状態23において、ECU1は、保留状態23の開始から所定のタイマ期間Aが経過した後もウェイクアップ状態21への移行がなかった場合、スリープ状態移行処理35を実行してスリープ状態22に移行する。すなわち、保留状態23の開始からタイマ期間Aの経過までに、ウェイクアップ信号を検出せず、フレームを検出せず、かつ非通信ウェイクアップ条件も満たされなかった場合、スリープ状態22に移行する。
ここで、第1ウェイクアップ信号検出部143、第2ウェイクアップ信号検出部144、第3ウェイクアップ信号検出部131におけるウェイクアップ信号の検出について説明する。
第1ウェイクアップ信号検出部143は、図5に示すウェイクアップ信号検出期間42の間(すなわち、上述の第1の期間および第2の期間から成る単位波形の2個分の持続期間)、受信した信号の強度をサンプリングし、そのサンプリング結果が所定のウェイクアップ信号の特徴に合致したときに、ウェイクアップ信号を検出したと判定する処理を繰り返す。
第2ウェイクアップ信号検出部144は、図5に示すウェイクアップ信号検出期間45の間(すなわち、上述の第1の期間および第2の期間から成る単位波形の1個分の持続期間)、受信した信号の強度をサンプリングし、そのサンプリング結果が所定のウェイクアップ信号の特徴に合致したときに、ウェイクアップ信号を検出したと判定する処理を繰り返す。
第3ウェイクアップ信号検出部131は、図5に示すウェイクアップ信号検出期間42の間(すなわち、上述の第1の期間および第2の期間から成る単位波形の2個分の持続期間)、受信した信号の強度を、サンプリングし、そのサンプリング結果が所定のウェイクアップ信号の特徴に合致したときに、ウェイクアップ信号を検出したと判定する処理を繰り返す。
第3ウェイクアップ信号検出部131によるウェイクアップ信号の検出は、第1ウェイクアップ信号検出部143のウェイクアップ信号の検出よりも、信号がウェイクアップ信号であると判定するための基準が緩い。
具体的には、第3ウェイクアップ信号検出部131における信号のサンプリングの時間分解能よりも、ウェイクアップ信号検出部143における信号のサンプリングの時間分解能が高い。
また、第2ウェイクアップ信号検出部144によるウェイクアップ信号の検出は、第1ウェイクアップ信号検出部143によるウェイクアップ信号の検出よりも、信号がウェイクアップ信号であると判定するための基準が緩い。具体的には、上述した通り、第2ウェイクアップ信号検出部144におけるウェイクアップ信号の検出の判定対象となる期間は、第1ウェイクアップ信号検出部143におけるウェイクアップ信号の検出の判定対象となる期間より短い。
次に、ウェイクアップ状態におけるECU1の作動について説明する。通信コントローラ部14bは、ECU1がウェイクアップ状態に移行した後、制御部14aから後述するウェイクアップ状態信号送信要求を受けたことに基づいて、ウェイクアップ手続きを開始し、ウェイクアップ手続きが終了すると、続いて車内通信ネットワーク内の他のECUとのデータ通信のための周知の処理を開始する(すなわち通信開始手続きを実行する)。
ウェイクアップ手続きにおいては、通信コントローラ部14bは、通信路5a、5bに接続された他のECUをスリープ状態または保留状態からウェイクアップ状態に移行させるためのウェイクアップ信号を、通信路5a、5b上に信号が全くないアイドル状態において送出する。より具体的には、通信コントローラ部14bは、通信路5a、5b上に信号が全くないアイドル状態が所定の送信待ち期間だけ続いたことに基づいて、ウェイクアップ信号を送出する。信号がアイドル状態にあるか否かは、トランシーバIC13からの信号の状態に基づいて判定し、当該信号が通信要素無しの状態であればアイドル状態であると判定し、通信要素ありの状態であればアイドル状態でないと判定する。
なお、このウェイクアップ手続きを行うECU1が、通信路5a、通信路5bのうち、いずれかの信号線からのウェイクアップ信号を検出することによってウェイクアップ状態に移行した場合には、送出するウェイクアップ信号の送出対象の通信路は、検出したウェイクアップ信号が流れていた通信路以外の通信路のみとしてもよい。
通信コントローラ部14bは、このようにウェイクアップ信号を自らが送出した場合に、当該ウェイクアップ手続きを終了し、続いて通信開始手続きを開始する(図6のタイミングチャート参照)。
また、ウェイクアップ手続きにおいて、通信コントローラ部14bは、通信路5a、5bに他のECUから送出されたウェイクアップ信号を第1ウェイクアップ信号検出部143によって検出した場合に、当該ウェイクアップ手続きを終了し、続いて通信開始手続きを開始する(図7のタイミングチャート参照)。
なお、通信コントローラ部14bは、所定の手続き完了フラグのための記憶領域を有し、ウェイクアップ手続きを終了すると、当該手続き完了フラグをオンにセットするようになっている。
このようなウェイクアップ手続き中の通信コントローラ部14bの検出基準(第1の検出基準の一例に相当する)は、スリープ状態中に用いられる第3ウェイクアップ信号検出部131および保留状態中に用いられる第2ウェイクアップ信号検出部144の検出基準(本実施形態においてはそれぞれ第3の検出基準の一例に相当する)よりも比較的厳しい基準である。したがって、図8のタイミングチャートに示すような、反射波43a〜43dが重畳されたノイズ混ウェイクアップ信号43や、図9のタイミングチャートに示すような、外来ノイズ44aが重畳されたノイズ混ウェイクアップ信号44を、第3ウェイクアップ信号検出部131や第2ウェイクアップ信号検出部144が検出できても、第1ウェイクアップ信号検出部143が検出できない場合がある。
このような場合、通信コントローラ部14bは、ウェイクアップ信号を検出し損ね、その後送信待ち期間経過後に、不必要なウェイクアップ状態を送信してしまう可能性がある。そして、他のECUにおいても同じ現象が発生した結果、各ECUがウェイクアップ信号を送信してしまい、その結果通信手続きの開始が遅れてしまう可能性がある。
このような通信開始手続きの遅れを低減するために、本実施形態の制御部14aは、図10にフローチャートとして示すような処理を実行する。すなわち、制御部14aは、ウェイクアップ状態に移行した後、まずウェイクアップ信号送信要求を通信コントローラ部14bに出力することで、通信コントローラ部14bをウェイクアップ手続きに入らせる(ステップ210)。
続いて制御部14aは、強制中止タイマのカウントを開始(ステップ220)する。なお、この強制中止タイマは、当該タイマのカウント開始後基準時間(以下、強制中止タイマ期間という)経過後に到来する期限タイミングにおいて満了する。ここで、強制中止タイマ期間は、通信コントローラ部14bがウェイクアップ手続きに入ってからウェイクアップ信号を送出するために最低限必要な時間以上(例えば当該最低限必要な時間の2倍)であってもよい。通信コントローラ部14bがウェイクアップ信号を送出するために最低限必要な時間は、送信待ち期間と、実際の送信処理にかかる時間との和である。このようになっていることで、通信コントローラ部14bがウェイクアップ手続き中に全くウェイクアップ信号を送出できなくなるという事態を避けることができる。また、強制中止タイマ期間は、あらかじめ記憶された一定値であってもよいし、各種条件に基づいて変動する値であってもよいし、一定の範囲内でランダムに決まる値であってもよい。
その後、制御部14aは、通信コントローラ部14bのウェイクアップ手続きが終了するか(ステップ230)、または強制中止タイマが満了する(ステップ240)まで待つ。ここで、通信コントローラ部14bのウェイクアップ手続が終了したか否かの判定は、手続き完了フラグの内容を読み出して用いることで実現できる。したがって、ウェイクアップ手続が終了した場合とは、通信コントローラ部14bがウェイクアップ信号を出力したか、または、第1ウェイクアップ信号検出部143がウェイクアップ信号を検出したかのどちらかの場合である。
通信コントローラ部14bのウェイクアップ手続きが完了したと判定した場合、続いて通信処理を開始する。すなわち、通信コントローラ部14bにデータを出力することで当該データを通信ネットワーク内の他のECUに送信し、当該他のECUから送信されたデータを通信コントローラ部14bを介して受け取る。
通信コントローラ部14bのウェイクアップ手続きが終了しないうちに強制中止タイマが満了した場合、制御部14aは続いて通信コントローラ部14bにウェイクアップ手続き強制終了指令を出力する(ステップ250:ウェイクアップ手続き中止部141の機能に相当する)。通信コントローラ部14bは、このウェイクアップ手続き強制終了指令を受けると、ただちにウェイクアップ手続きを終了して通信開始手続きに入る。続いて制御部14aは、通信処理を開始する。
このような制御部14aの作動により、図11のタイミングチャートに示すように、通信コントローラ部14bは、ウェイクアップ信号送信要求を受けた後、ウェイクアップ信号の検出に失敗したとしても、その失敗時を始点とする送信待ち期間が経過する前に、強制中止タイマ期間が経過すると、通信コントローラ部14bはウェイクアップ信号を送信しないままウェイクアップ手続きを終えて通信開始手続きに入ることができる。
以上のように、制御部14aは、通信コントローラ部14bに対する期限タイミングを設定し、通信コントローラ部14bがウェイクアップ手続きを行っている間に期限タイミングが到来したことに基づいて、当該ウェイクアップ手続きを中止させる。
このようになっていることで、ECU1は、遅くとも設定された期限タイミング以降に、ウェイクアップ手続きを終了してデータ通信を開始する。したがって、通信路5中にウェイクアップ信号が連鎖的に発生してデータ通信の開始が遅れてしまう可能性が低減される。
また、ECU1は、スリープ状態において、第1ウェイクアップ信号検出部143の検出基準よりも緩やかな第3ウェイクアップ信号検出部131の検出基準を用いて通信路5に他のECUから送出されたウェイクアップ信号を検出し、そのように検出したことに基づいて、スリープ状態からウェイクアップ状態に当該ECU1を移行させるようになっている。
また、ECU1は、保留状態において、第1ウェイクアップ信号検出部143の検出基準よりも緩やかな第2ウェイクアップ信号検出部144の検出基準を用いて通信路5に他のECUから送出されたウェイクアップ信号を検出し、そのように検出したことに基づいて、保留状態からウェイクアップ状態に当該ECU1を移行させるようになっている。
これらのようになっていることで、スリープ状態および保留状態において、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなるので、他のECUがウェイクアップ状態に移行したにもかかわらず自己は休止状態のままとり残されてしまう可能性が低減される。
また、ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号となっている。そして、第3ウェイクアップ信号検出部131および第2ウェイクアップ信号検出部144の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準となっている。
このように、休止状態におけるウェイクアップ信号の検出基準を、ウェイクアップ信号全体を検出するという基準に比べて緩くすることで、休止状態において、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性がさらに高くなるので、他の車載通信装置がウェイクアップ状態に移行したにもかかわらず自己は休止状態のままとり残されてしまう可能性がさらに低減する。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なるのは、図10のステップ230の処理である。すなわち、制御部14aは、ステップ230で、通信コントローラ部14bがウェイクアップ信号を出力したか、または、第2ウェイクアップ信号検出部144がウェイクアップ信号を検出したかのどちらか一方でも満たされた場合に、通信コントローラ部14bのウェイクアップ手続きが終了したと判定し、どちらも満たされていない場合にウェイクアップ手続きが終了していないと判定する。
このように、ECU1は、第1ウェイクアップ信号検出部143の検出基準よりも緩やかな第2ウェイクアップ信号検出部144の検出基準(本実施形態においては第2の検出基準の一例に相当する)を用いて通信路5に他のECUから送出されたウェイクアップ信号を検出し、そのように検出したことに基づいて、ウェイクアップ手続きを中止させるようになっている。このようになっていることで、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなるので、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性が高まる。
また、ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号となっている。そして、第2ウェイクアップ信号検出部144の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準である。
第2ウェイクアップ信号検出部144の検出基準をこのように緩くすることで、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなるので、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性がさらに高まる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なるのは、ウェイクアップ手続き時に用いられる第1ウェイクアップ信号検出部143の検出基準(第1の検出基準の一例に相当する)が、保留状態時に用いられる第2ウェイクアップ信号検出部144の検出基準と同じものになっていることである。このようにしても、第2実施形態と同等の効果を得ることができる。
なお、上記の各実施形態において、ECU1が車載通信装置の一例に相当する。また、制御部14aが、図10の処理のステップ210を実行することで設定手段の一例として機能し、ステップ240および250を実行することで中止手段の一例として機能する。また、第2ウェイクアップ信号検出部144が第1緩検出手段の一例に相当し、第2ウェイクアップ信号検出部144または第3ウェイクアップ信号検出部131が第2緩検出手段の一例に相当する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
例えば、第3実施形態においては、ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、第1の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準となっている。しかし、このような基準に代え、第1の検出基準は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち当該一方が第1の期間以下の第3の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間よりも短い第4の期間だけ継続する別の単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
このようになっていることで、何らかの原因によりウェイクアップ信号中のハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち上記他方の期間が第2の期間よりも短くなっても、それをウェイクアップ状態として検出することができる可能性が高くなるので、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性が高まる。
あるいは、当該一方が第1の期間よりも短い第3の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間以下の第4の期間だけ継続する別の単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
このようになっていることで、何らかの原因によりウェイクアップ信号中のハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち上記一方の期間が第1の期間よりも短くなっても、それをウェイクアップ状態として検出することができる可能性が高くなるので、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性が高まる。
また、第2実施形態においては、ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、第2の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準となっている。しかし、このような基準に代え、第2の検出基準は、当該一方が第1の期間以下の第5の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間よりも短い第6の期間だけ継続する別の単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
このようになっていることで、何らかの原因によりウェイクアップ信号中のハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち上記他方の期間が第2の期間よりも短くなっても、それをウェイクアップ状態として検出することができる可能性が高くなるので、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなり、その結果、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性が高まる。
あるいは、当該一方が第1の期間よりも短い第5の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間以下の第6の期間だけ継続する別の単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
このようになっていることで、何らかの原因によりウェイクアップ信号中のハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち上記一方の期間が第1の期間よりも短くなっても、それをウェイクアップ状態として検出することができる可能性が高くなるので、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなり、その結果、期限タイミングを待たずにウェイクアップ手続きを終えることができる可能性が高まる。
また、第1実施形態においては、ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、第3の検出基準は、当該単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準となっている。しかし、このような基準に代え、第3の検出基準は、当該一方が第1の期間以下の第7の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間よりも短い第8の期間だけ継続する別の単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
このようになっていることで、何らかの原因によりウェイクアップ信号中のハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち上記他方の期間が第2の期間よりも短くなっても、それをウェイクアップ状態として検出することができる可能性が高くなるので、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなり、その結果、他の車載通信装置がウェイクアップ状態に移行したにもかかわらず自己は休止状態のままとり残されてしまう可能性が低減される。
あるいは、当該一方が第1の期間よりも短い第7の期間だけ継続し、当該他方が第2の期間以下の第8の期間だけ継続する別の単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であってもよい。
このようになっていることで、何らかの原因によりウェイクアップ信号中のハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち上記一方の期間が第1の期間よりも短くなっても、それをウェイクアップ状態として検出することができる可能性が高くなるので、ノイズが重畳されたウェイクアップ信号もウェイクアップ信号として検出できる可能性が高くなり、その結果、他の車載通信装置がウェイクアップ状態に移行したにもかかわらず自己は休止状態のままとり残されてしまう可能性が低減される。
また、図5においては、通信要素有りがロー電圧信号に相当し、通信要素無しがハイ電圧信号に相当する。しかし、通信要素有りがハイ電圧信号に相当し、通信要素無しがロー電圧信号に相当するようになっていてもよい。また、通信路5上の電圧のハイとローが1対1で通信要素有りと通信要素無しに対応付けられるような符号化形態以外の符号化形態(例えばマンチェスター符号化)が本車内通信ネットワークに適用されていてもよい。どのような符号化形態においても、通信要素ありの検出は、通信路を流れる電圧がハイからローへ、またはローからハイへ切り替わったことを直接的または間接的に検出することに対応する。
本発明の実施形態に係る車内通信ネットワークを概略的に示すブロック図である。 ECU1のハードウェア構成を示すブロック図である。 通信コントローラ内蔵マイコン14の機能構成を概略的に示すブロック図である。 ウェイクアップ状態21、スリープ状態22、保留状態23、電源OFF状態24間の作動状態の変化の様子を概略的に示す状態遷移図である。 ウェイクアップ信号41の波形の一例を示す図である。 ウェイクアップ手続き中の送信待ち期間のアイドル状態の後、通信コントローラ部14bがウェイクアップ信号を送信する様子を示すタイミングチャートである。 ウェイクアップ手続き中に、通信コントローラ部14bがウェイクアップ信号の受信を検出して通信開始手続きに入る様子を示すタイミングチャートである。 反射波43a〜43dが重畳されたウェイクアップ信号43を示すタイミングチャートである。 外来ノイズ44aが重畳されたウェイクアップ信号44を示すタイミングチャートである。 ウェイクアップ手続きにおいて制御部14aが実行する処理のフローチャートである。 ウェイクアップ信号の検出に失敗しても、強制中止タイマ期間が経過することで、ウェイクアップ手続きを終えることができることを示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…ECU、1a…運転席ドアECU、1b…助手席ドアECU、
1c…メータECU、1d…ライトコントロールECU、2…バッテリ電源、
3…センサ、スイッチ、4…アクチュエータ、5、5a、5b…通信路、
11…電源回路、12…入出力回路、13…トランシーバIC、
14…通信コントローラ内蔵マイコン、14a…制御部、
14b…通信コントローラ部、21…ウェイクアップ状態、22…スリープ状態、
23…保留状態、24…電源OFF状態、31…スリープ状態移行処理、
32…ウェイクアップ状態移行処理、33…保留状態移行処理、
34…ウェイクアップ状態移行処理、35…スリープ状態移行処理、
41…ウェイクアップ信号検出期間、42…ウェイクアップ信号、
43…ノイズ混ウェイクアップ信号、43a〜d…ノイズ、
44…ノイズ混ウェイクアップ信号、44a…ノイズ、
131…第3ウェイクアップ信号検出部、141…ウェイクアップ手続き中止部、
142…ウェイクアップ信号送信部、143…第1ウェイクアップ信号検出部、
144…第2ウェイクアップ信号検出部。

Claims (12)

  1. 車両に搭載され、前記車両内の他の通信装置と通信路を介してデータ通信するためのウェイクアップ状態と、前記ウェイクアップ状態よりも平均消費電力が低い休止状態と、の間で作動状態を変化させる車載通信装置であって、
    ウェイクアップ手続きと、前記ウェイクアップ手続きに続くデータ通信手続きを行う通信コントローラ部と
    前記通信コントローラ部を制御する制御部と、を備え、
    前記通信コントローラ部は、前記ウェイクアップ手続きにおいて、前記通信路に接続された前記他の通信装置を前記休止状態から前記ウェイクアップ状態に移行させるためのウェイクアップ信号を、前記通信路上に信号が全くないアイドル状態において送信し、前記ウェイクアップ信号を自らが送信した場合に当該ウェイクアップ手続きを終了し、前記通信路に他の通信装置から送出された前記ウェイクアップ信号を第1の検出基準を用いて検出した場合に、当該ウェイクアップ手続きを終了し、
    前記通信コントローラ部は、前記データ通信手続きにおいて、前記制御部と前記他の通信装置との間のデータ通信を媒介し、
    前記制御部は、前記通信コントローラ部に対する期限タイミングを設定する設定手段と、前記通信コントローラ部が前記ウェイクアップ手続き中に前記期限タイミングが到来したことに基づいて、前記ウェイクアップ手続きを中止させる中止手段と、を備えたことを特徴とする車載通信装置。
  2. 前記第1の検出基準よりも緩やかな第2の検出基準を用いて前記通信路に他の通信装置から送出された前記ウェイクアップ信号を検出し、そのように検出したことに基づいて、前記ウェイクアップ手続きを中止させる第1緩検出手段(144)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車載通信装置。
  3. 前記休止状態において、前記第1の検出基準よりも緩やかな第3の検出基準を用いて前記通信路に他の通信装置から送出された前記ウェイクアップ信号を検出し、そのように検出したことに基づいて、前記休止状態から前記ウェイクアップ状態に当該車載通装置を移行させる第2緩検出手段(131、144)を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車載通信装置。
  4. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第1の検出基準は、前記単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項1に記載の車載通信装置。
  5. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第1の検出基準は、前記一方が第1の期間以下の第3の期間だけ継続し、前記他方が第2の期間よりも短い第4の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項1に記載の車載通信装置。
  6. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第1の検出基準は、前記一方が第1の期間よりも短い第3の期間だけ継続し、前記他方が第2の期間以下の第4の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項1に記載の車載通信装置。
  7. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第2の検出基準は、前記単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項2に記載の車載通信装置。
  8. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第2の検出基準は、前記一方が第1の期間以下の第5の期間だけ継続し、前記他方が第2の期間よりも短い第6の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項2に記載の車載通信装置。
  9. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第2の検出基準は、前記一方が第1の期間よりも短い第5の期間だけ継続し、前記他方が第2の期間以下の第6の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項2に記載の車載通信装置。
  10. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第3の検出基準は、前記単位波形を1回検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項3に記載の車載通信装置。
  11. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第3の検出基準は、前記一方が第1の期間以下の第7の期間だけ継続し、前記他方が第2の期間よりも短い第8の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項3に記載の車載通信装置。
  12. 前記ウェイクアップ信号は、ハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち一方が第1の期間だけ継続し、続いてハイ電圧信号およびロー電圧信号のうち他方が第2の期間だけ継続する単位波形の第1の複数回の繰り返しから成る信号であり、
    前記第3の検出基準は、前記一方が第1の期間よりも短い第7の期間だけ継続し、前記他方が第2の期間以下の第8の期間だけ継続する単位波形を1回以上の基準回数検出したとき、ウェイクアップ信号を検出したと判定する基準であることを特徴とする請求項3に記載の車載通信装置。
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