JP5565161B2 - ノード - Google Patents

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Description

本発明は、 一対のバスで構成された通信路を有し差動信号を用いて通信を行う通信システムを構成するノードに関する。
従来、一対のバスで構成された通信路の伝送信号として差動信号を用いる通信システムの一つとして、CAN(Controller Area Network)規格の通信システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
CAN規格(ISO11898−1)では、通信路上の信号レベルとして、ドミナント(優性)とリセッシブ(劣性)とがあり、例えば、差動信号が予め規定された閾値(例えば0.9V)以上の場合を、ドミナント、閾値未満をリセッシブと認識する。そして、いずれか一つのノードでもドミナントの信号を出力した場合には、通信路上の信号レベルはドミナントとなるようにされている。
また、CAN規格では、省電力のために通信機能を停止させる動作モードであるスリープモードについて規定されており、スリープモードにあるノードは、通信路上でドミナントを検出するとウェイクアップするように規定されている。
特開2008−131514号公報
ところで、このようなCAN規格の通信システムでは、スリープモードにあるノード(以下、休止ノードという)がある場合に、休止ノードをスリープ状態にしたまま、通常時の動作モードである通常モードにあるノード(以下、起動ノードという)同士でだけで通信を行うという使い方をすることができないという問題があった。
即ち、通信を行うということは、通信路上にドミナントが現れることを意味するため、起動ノード同士が通信を行うと、休止ノードが起動してしまうのである。
なお、休止ノードが通信路の信号レベルを無視するようにノードを構成すれば、休止ノードをスリープ状態にしたまま、起動ノード同士で通信を行うことが可能となる。
しかし、この場合、休止ノードをウェイクアップ(起動)させるためには、ノード全体を再起動するか、或いは、通信路とは別に、ウェイクアップのための信号を伝送する手段を設けなければならず、前者の場合、起動に長い時間を要することになるため、リアルタイムな処理を要求されるシステムに適用できないという問題があり、後者の場合、システム構成が複雑化するという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、簡易な構成にて、スリープモードのノードを起動することなく通常モードのノード間の通信を可能とし、スリープモードのノードを必要に応じて速やかに起動可能なノードを提供することを目的とする。
本発明のノードは、一対のバスで構成された通信路を有し、該通信路に接続されたノード間の通信に差動信号を用いる通信システムにおいて使用されるものであり、通信路を介した通信を実行可能な動作モードである通常モードの時に、通信を停止して低消費電力状態にするスリープモードへの移行要求が発生すると、動作モードが通常モードからスリープモードに移行し、動作モードがスリープモードの時に、通信路に、通信に用いる極性である通常極性とは逆極性の差動信号が送出されると、動作モードがスリープモードから通常モードに復帰する。
また、本発明のノードは、通信路を介して通常極性の差動信号を送受信する第1トランシーバと、通信路を介して前記通常極性とは逆極性の差動信号を送受信する第2トランシーバと、動作モードがスリープモードの時に、第1トランシーバの機能を無効化する無効化手段とを備え、差動信号を入出力するために設けられた第2トランシーバの入出力端子は、該第2トランシーバが送信する差動信号が、通信路上で通常極性の差動信号と衝突した場合に、通常極性の差動信号を優位にするための抵抗器を介して通信路に接続されている。
ここで、差動信号の極性とは、通信路を構成する一対のバスのうち、一方のバスの信号レベルを基準レベルとした時に、差動信号の信号レベルが、基準レベルに対して正(正極性)となるか負(負極性)となるかを意味するものである。
このように構成された本発明のノードでは、動作モードが通常モードの時には、第1トランシーバを用いて他ノードとの通信を行う。また、スリープモードにある他ノードを起動する必要がある場合は、第2トランシーバを用いて信号(起動信号)を送信する。
一方、動作モードがスリープモードの時は、無効化手段によって第1トランシーバの機能が無効化されるため、通常モードにある他のノード同士の通信を受信してしまうことがなく、第2トランシーバが起動信号を受信することによって通常モードに復帰する。
従って、本発明のノード用いて構成した通信システムでは、スリープモードにあるノードをスリープモードに保持したまま、通常モードにあるノード間で通信を行うことができる。
また、スリープモードにあるノードを起動する際には、第2トランシーバを用いて通信路に信号を送出するだけでよいため、速やかな起動を実現することができる。
しかも、第1トランシーバが送出する信号と第2トランシーバが送出する信号とが衝突した場合には、第1トランシーバの送出信号が優位となるため、通常モードのノード同士の通信を邪魔することなく、任意のタイミングで起動信号を送信すること、ひいてはスリープモードのノードを起動させることができる。
なお、第1トランシーバと第2トランシーバとは、それぞれ専用に構成されたものを用いてもよいが、請求項2に示すように、同一構成のものを使用し、差動信号を入出力するために各トランシーバに設けられた入出力端子と通信路を構成する一対のバスとの接続関係を、第1トランシーバと第2トランシーバとで異ならせることで、送受信する差動信号の極性を反転させてもよい。
また、第1トランシーバおよび第2トランシーバは、通信路を構成する一対のバスに非対称な波形を有する信号を送信してもよいが、対称な波形を有する信号を送信することが望ましい。
具体的には、例えば、請求項3に示すように、一対のバスのうち、一方には、予め設定された基準電圧と、該基準電圧よりも高い電圧とからなる2値信号を送出し、他方には、基準電圧と、該基準電圧よりも低い電圧とからなる2値信号を送出し、これら二つの2値信号が基準電圧に対して対称な波形を有するように構成すればよい。
次に、本発明のノードは、請求項4に記載のように、予め設定された起動条件が成立すると、第2トランシーバを介して信号を送信することにより、動作モードがスリープモードである他ノードを起動する他ノード起動手段を備えていてもよい。
このように構成された本発明のノードは、通信システムを構成する際に、他ノードをスリープモードから通常モードに復帰させる機能を有するノードとして好適に用いることができる。
また、本発明のノードは、請求項5に記載のように、動作モードがスリープモードの時に、第2トランシーバが予め定められた信号を受信すると、動作モードを通常モードに復帰させる復帰手段を備えていてもよい。
このように構成された本発明のノードでは、通信システムを構成する際に、通常モードおよびスリープモードへの遷移が可能なノードとして好適に用いることができる。
また、本発明のノードは、請求項6に記載のように、通信路上で極性の異なる差動信号が衝突することによって第2トランシーバの受信信号に生じる欠落部分を補完して、受信信号を整形する整形回路を備えていてもよい。
このように構成された本発明のノードによれば、第2トランシーバの受信信号を起動信号としてだけでなくノード間の通信にも使用することが可能なため、第1トランシーバを使用した通信と並行して、第2トランシーバを使用した通信を実現すること、即ち、多重通信を実現することができる。
但し、この場合、整形回路での処理の精度を確保するためには、第1トランシーバを使用した通信において、基準電圧とは異なるレベルが連続した送出される最大ビット数をN、1ビット幅をWとして、第2トランシーバを使用した通信においては、N×Wの3倍以上のビット幅(望ましくは10倍以上)を有する信号を用いることが望ましい。
また、この場合、起動信号は、第2トランシーバを使用した通信に用いる信号と明確に区別することができるように、通信には使用しない固有のパターンを用いるように構成する必要がある。
通信システムの全体構成を示すブロック図。 第1実施形態における電子制御ユニットの構成を示すブロック図。 通信システムの各部における波形を示す波形図。 他の電子制御ユニットを起動する際に実行する他ノード起動処理の内容を示すフローチャート。 スリープモードに遷移する際に実行するスリープ処理、および通常モードに遷移する際に実行するウェイクアップ処理の内容を示すフローチャート。 第2実施形態における電子制御ユニットの構成を示すブロック図。 整形回路の詳細な構成を示す回路図。 整形回路の動作を示すタイミング図。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は、通信プロトコルとしてCAN(Controller Area Network)が用いられた車載用の通信システム1の構成を表すブロック図である。
図1に示すように、通信システム1は、車両に搭載された複数の電子制御ユニット10a,10b,10c,…を、共通の通信路LNを介して相互に通信可能となるように接続することで構成され、これら電子制御ユニット10a,10b,10c,…のそれぞれがノードとして機能するようにされている。以下では、電子制御ユニットをECUとよび、また、ECU10a,10b,10c…を、特に区別しなでいずれか一つを指す場合はECU10と表記する。
このうち、通信路LNは一対のバスLN1,LN2で構成され、その両端は、終端抵抗R,Rによってそれぞれ終端されている。そして、通信路LNでは、両バスLN1,LN2間の電位差によって、ドミナント(例えば0)又はリセッシブ(例えば1)の信号レベルを表現した差動信号が伝送される。
ECU10a,10b,10c…としては、具体的には、エンジン制御を司るエンジンECU、ブレーキ制御を司るブレーキECU、ステアリング制御を司るステアリングECU、サスペンション制御を司るサスペンションECU、ライトのオン/オフを制御するECU等、種々の電子制御装置を挙げることができる。なお、図1では、ECU10を、3つのみ図示しているが、通信システム1を構成するECU10の数がこれに限定されないことは言うまでもない。
また、ECU10の一つ(ここではECU10a)には、通信システム1全体を起動するトリガとなる外部イベントが図示しない車載装置から入力されるように構成されている。
なお、外部イベントは、例えば、車両のドアが開閉操作された時に発生させてもよいし、通信システム1の起動のために設けられたスイッチが操作された時に発生させてもよい。
更に、ECU10は、制御対象を制御する際の通常の動作モードである通常モードと、消費電力を抑えるために設けられた動作モードであるスリープモードとで遷移するように構成されている。
<ECU>
図2は、ECU10の構成の一部、具体的には、通信路LNを介した通信に関わる構成を示したブロック図であり、いずれのECU10も共通の構成を有している。
図2に示すように、ECU10は、自動車の各部を制御するための制御処理や他のECUと通信を行うための処理を実行するマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)11と、通信路LNに接続されて、マイコン11から与えられるデータ(送信フレーム)を通信路LNに出力すると共に、通信路LN上のデータ(受信フレーム)をマイコン11に入力する一対のトランシーバ12,13とを備えている。
なお、一方のトランシーバ(以下「第1トランシーバ」という)12の入出力端子T1,T2は、通信路LNを構成する一対のバスLN1,LN2に、それぞれ直接接続され、他方のトランシーバ(以下「第2トランシーバ」という)13の入出力端子T1,T2は、抵抗器14,14を介して、バスLN1,LN2に接続されている。
具体的には、第1トランシーバ12の入出力端子T1および第2トランシーバ13の入出力端子T2がバスLN1に接続され、第1トランシーバ12の入出力端子T2および第2トランシーバ13の入出力端子T1がバスLN2に接続されている。
つまり、第1トランシーバ12と第2トランシーバ13とは、通信路LNに対する接続が互いに反転した状態になっており、各トランシーバ12,13にて送受信可能な差動信号が通信路LN上では互いに逆極性となる。
<トランシーバ>
第1トランシーバ12は、送信端子TXから入力された送信信号を差動信号に変換して入出力端子T1,T2から出力すると共に、入出力端子T1,T2から入力された差動信号を受信信号に変換して受信端子RXから出力する信号変換機能や、入出力端子T1,T2に入力される差動信号においてリセッシブが一定期間以上継続した後に、ドミナントを検出すると、マイコン11に対してフレーム検出信号FR1を出力するフレーム検出機能を有する。
更に、第1トランシーバ12は、マイコン11からのスタンバイ信号ST1に従い、スタンバイ信号ST1が非アクティブレベルである場合に有効に機能し、スタンバイ信号ST1がアクティブレベルである場合に機能を停止するスリープ機能を有する。
このうち、信号変換機能等について、図3に示す通信システム1の各部の波形を参照して説明する。まず、第1トランシーバ12は、送信端子TXへの入力(送信信号)が「1」の時には、入出力端子T1,T2の電圧VoT1,VoT2をいずれも基準電圧VM(例えば、2.5V)にし、送信端子TXへの入力が「0」の時には、入出力端子T1の電圧VT1を基準電圧VMより高電圧に設定されたハイレベルVH(例えば3.5V)にすると共に、入出力端子T2の電圧VT2を基準電圧VMより低電圧に設定されたローレベルVL(例えば1.5V)にする。
これにより、入出力端子T1,T2から出力される差動信号の電圧レベルΔVo(=VoT1−VoT2)は、入出力端子T2の電位を基準とすると、送信端子TXへの入力が「1」の時はΔVo=0[V](リセッシブ)、送信端子TXへの入力が「0」の時はΔVo=2[V](ドミナント)となる。
また、第1トランシーバ12は、入出力端子T1,T2に入力された差動信号の電圧レベルΔVin(=VLN1 −VLN2 )が、予め規定された閾値TH(例えば0.9V)以上である時には、受信端子RXを「0」にし、入力された差動信号の電圧レベルΔVinが閾値TH未満である時には、受信端子RXを「1」にする。
なお、第1トランシーバ12が有するこれらの機能は、CANトランシーバにおいて周知のものである。
第2トランシーバ13は、第1トランシーバ12と同様に構成されている。但し、マイコン11に対して出力するフレーム検出信号をFR2、マイコン11からのスタンバイ信号をST2で表すものとする。
また、第2トランシーバ13が送信する信号は、第1トランシーバ12が送信する信号より、ビット幅が大きく設定されている。具体的には、第2トランシーバ13が送信する信号のビット幅は、第1トランシーバ12からの送信フレームについて規定されたドミナントが連続する最大長より長くなるように設定されている。
第2トランシーバ13は、入出力端子T1,T2に入力された差動信号(第1トランシーバ12とは逆極性)の電圧レベルΔVin(=VLN2 −VLN1 )が閾値TH以上である時には、受信端子RXを「0」にし、入力された差動信号の電圧レベルΔVinが閾値TH未満である時には、受信端子RXを「1」にする。
更に、第2トランシーバ13は、抵抗器14,14を介してバスLN1,LN2に接続されていることにより、入出力端子T1,T2からの出力電圧VoT1,VoT2がそのままバスLN1,LN2に印加されるわけではなく、抵抗器14,14の抵抗値と、通信路LNの終端抵抗Rとで分圧された信号レベルが印加されることになる。本実施形態では、基準電圧VMに対する振幅が、入出力端子T1,T2での大きさ(VH−VM,VM−VL)の1/3程度となるように設定されている。
また、抵抗器14,14が存在することにより、通信路LN上で第1トランシーバ12からのドミナントの出力と、第2トランシーバ13からのドミナントの出力とが衝突した場合、通信路LNに直結されている第1トランシーバ12からのドミナントの出力が優位となる。
従って、第1トランシーバ12の受信端子RXから出力される受信信号は、ドミナントが衝突しても正しく復元され、一方、第2トランシーバ13の受信端子RXから出力される受信信号は、ドミナントが衝突した部分が欠落したものとなる。
<マイコン>
マイコン11は、CPU,ROM,RAM,IOポート等からなるマイコンにおける周知の構成の他、CANプロトコルに従って、フレームの送受信や、どのフレームを優先的に処理するかを決定する調停制御や、通信エラー処理等を実行する通信コントローラ111を備えている。
また、マイコン11は、図示しないCPUが動作するための動作クロックを生成するクロック回路(図示せず)を備えており、クロック回路への電源供給を遮断することで、クロック回路の動作(ひいてはCPU自身の動作)を停止させることができるように構成されている。
なお、クロック回路が動作している時の動作モードが通常モード、クロック回路が動作を停止している時の動作モードがスリープモードとなる。
また、マイコン11は、スリープモードの時に、第2トランシーバ13からのフレーム検出信号FR2の入力があると、クロック回路が起動してCPUが動作を開始して、通常モードに遷移(ウェイクアップ)するように構成されている。
<他ノード起動処理>
ここで、他のECUをウェイクアップさせる機能を有したECU10のマイコン11が実行する他ノード起動処理を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
本処理は、ECU10に割り当てられた車両制御を実行中に、予め定められた起動条件が成立した場合に起動する。特に、ECU10aでは、スリープモードの時に、外部イベントが入力された場合にも、後述するウェイクアップ処理の実行後に起動する。
従って、本処理の起動時には、ECU10の動作モードは通常モードとなっており、スタンバイ信号ST1が非アクティブ、スタンバイ信号ST2がアクティブに設定され、第1トランシーバ12のみが通信可能な状態になっている。
本処理が起動すると、スタンバイ信号ST2をアクティブに設定することによって、第2トランシーバ13を通信可能な状態にし(S110)、第2トランシーバ13を使用して少なくとも1ビットのドミナントを含んだ起動信号を送信する(S120)。
その後、スタンバイ信号ST2を非アクティブに設定することによって、第2トランシーバ13を停止させて(S130)、本処理を終了する。
<スリープ処理/ウェイクアップ処理>
次に、ECU10のマイコン11が実行するスリープ処理およびウェイクアップ処理を図5に示すフローチャートに沿って説明する。
図5(a)は、ECU10の動作状態が通常モードからスリープモードに遷移する際に実行するスリープ処理の内容を示すフローチャートである。
このスリープ処理は、ECU10に割り当てられた車両制御を実行中(即ち、動作モードは通常モードの時)に、予め定められたスリープ条件が成立すると起動する。なお、通常モードの時には、スタンバイ信号ST1は非アクティブに、スタンバイ信号ST2は、上述した他ノード起動処理を実行する場合を除いてアクティブに設定されている。
本処理が起動すると、図5(a)に示すように、まず、スタンバイ信号ST1をアクティブに、スタンバイ信号ST2を非アクティブに切り替えることにより、第1トランシーバ12を停止させ、第2トランシーバ13を起動する(S210)。
これにより、ECU10の動作モードはスリープモードとなり、通信路LN上で通常極性とは逆極性を有する差動信号を、第2トランシーバ13を介して受信できる状態となる。
その後、マイコン11のクロック回路への電源供給を遮断し、マイコン11自身を停止させることにより、ECU10をスリープモードに遷移させる(S220)。
次に、図5(b)は、ECU10の動作状態がスリープモードから通常モードに遷移する際に実行するウェイクアップ処理の内容を示すフローチャートである。
このウェイクアップ処理は、通信路LN上に起動信号が送出されることにより、第2トランシーバ13からのフレーム検出信号FR2がマイコン11に入力される(全ECU10が該当)か、外部イベントが入力される(ECU10aに限る)ことにより、クロック回路が起動されCPUが動作を開始すると、CPUが実行する初期化処理の中で起動される。
本処理が起動すると、スタンバイ信号ST1を非アクティブ、スタンバイ信号ST2をアクティブに切り替えることにより、第1トランシーバ12を起動し、第2トランシーバ13を停止させて(S310)、本処理を終了する。
これにより、ECU10の動作モードは、通常モードとなり、通信路LN上で通常極性を有する差動信号を、第1トランシーバ12を介して送受信できる状態となる。
<動作>
このように構成された、通信システム1において、通常モードのECU10は、起動している第1トランシーバ12を介して相互間の通信を実行する。
一方、スリープモードのECU10は、起動している第2トランシーバ13によって、起動信号が通信路LNに送出されたか否かを監視する。
この時、第2トランシーバ13は、差動信号を第1トランシーバ12とは逆極性で認識するため、通常モードのECU10同士の通信に使用される差動信号(第1トランシーバ12が送受信)を受信しても、これをドミナントとして認識せず、即ち、フレーム検出信号FR2が発生しないため、スリープモードのECU10を通常モードに遷移させてしまうことがない。
起動条件が成立したECU10、又は外部イベントが入力されることでウェイクアップしたECU10aは、第2トランシーバ13を一時的に動作させ、通信路LN上での差動信号の極性が正常極性とは逆極性となる起動信号を送信する。なお、正常極性の差動信号と逆極性の差動信号とで、ドミナント同士が衝突した場合には、正常極性の差動信号が優位となる。つまり、起動信号によって、通常モードのECU10同士の通信が影響を受けることがないようにされている。
通信路LNに起動信号が送出されると、スリープモードのECU10では、これを検出した第2トランシーバ13によってフレーム検出信号FR2が発生することにより、動作モードが通常モードに復帰する。
<効果>
以上説明したように、通信システム1では、各ECU10は、ECU10同士の通信に使用する第1トランシーバ12の他に、その通信に使用する通常極性の差動信号とは、通信路LN上での極性が逆極性となる差動信号を送受信する第2トランシーバ13を備えており、この第2トランシーバ13を用いて動作モードをスリープモードから通常モードに遷移させる起動信号を送受信するようにされており、しかも、通常極性の差動信号と逆極性の差動信号とで、ドミナント同士が衝突した場合に、正常極性のドミナントが優位となるようにされている。
従って、通信システム1によれば、通常モードのECU10同士の通信に影響を与えることなく、任意のタイミングで、起動信号をLN上に送出すること、ひいてはスリープモードのECU10を通信モードに復帰(ウェイクアップ)させることができる。
<発明との対応>
本実施形態において、S210が無効化手段、他ノード起動処理(S110〜S130)が他ノード起動手段、スリープモードの時にフレーム検出信号FR2が入力されるとマイコン11が実行するウェイクアップ処理(処理を起動する前に実行するクロック回路に電源供給を再開する制御も含む)が復帰手段に相当する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
<全体構成>
図6は、本実施形態の通信システム2を構成するECU20の構成を示すブロック図である。
ECU20は、第2トランシーバ13をウェイクアップのためだけに使用するのではなく、第2トランシーバ13による通信を可能とし、第1トランシーバ12と共に多重通信を実現するものである。
なお、ECU20は、ECU10とは、一部構成が異なるだけであるため、以下では、この構成が異なる部分について詳述する。
図6に示すように、ECU20は、マイコン21、第1および第2トランシーバ12,13、抵抗器14,14に加えて、第1トランシーバ12の受信端子RXから出力される受信信号RD1および第2トランシーバ13の受信端子RXから出力される受信信号RD2を入力とし、通常極性の差動信号と逆極性の差動信号とでドミナント同士が衝突することによって受信信号RD2に生じる欠落部分(図3参照)を補完し、その補完によって整形された受信信号RD2を出力として、マイコン21に供給する整形回路15を備えている。
なお、第2トランシーバ13は、第1実施形態の場合とは異なり、通常モードの時も停止することなく、常時動作するように構成されている。つまり、ECU20のマイコン21が実行する処理(他ノード起動処理、スリープ処理、ウェイクアップ処理)は、図4,図5に示した第1実施形態での処理から、第2トランシーバ13を起動,停止する処理を省略したものとなる。
また、マイコン21は、第2トランシーバ13からのフレーム検出信号FR2の入力があった場合に、直ちに、起動信号であると判断するのではなく、起動信号に特有のパターン(第2トランシーバ13を用いた通信では使用されないパターン)が確認された場合にのみ起動信号であると判断して、以下、第1実施形態において、フレーム検出信号FR2を検出した場合と同様に動作する。
<整形回路>
ここで、図7は、整形回路15の詳細な構成を示す回路図、図8は、整形回路15の動作を示すタイミングチャートである。
図7に示すように整形回路15は、図示しないクロック回路から供給される動作クロックCK、受信信号RD2を入力とするAND回路31と、AND回路31の出力であるクロックGCKに従って、受信信号RD2の信号レベルをラッチするD型フリップフロップ(D−FF)回路32と、クロックGCKに従って、D−FF回路32の出力をラッチするD−FF回路33とを備えている。
また、整形回路15は、D−FF回路32,33の両出力X1,X2を入力とするAND回路34と、X1,X2を入力とするNOR回路35と、AND回路34の出力XSをセット入力、NOR回路35の出力XRをリセット入力とするSR型フリップフロップ(SR−FF)回路36とを備えている。
そして、図8に示すように、AND回路31は、D−FF回路32,33に対する動作クロックCKの供給を、受信信号RD1がドミナント(ここではLレベル)の間だけ一時的に停止させるものであり、このAND回路31によって生成されるクロックGCKを用いて、D−FF回路32,33は受信信号RD2をラッチする。
これにより、X1,X2の信号レベルは、受信信号RD1がドミナントの間は、その直前の受信信号RD2の信号レベルに保持されること、即ち、欠落部分が補完されることになる。なお、受信信号RD2をラッチするD−FF回路32,33が2段になっているのは、デジタル的なフィルタ機能(スパイクノイズの除去)を持たせるためである。
また、X1,X2を入力とするAND回路34の出力XSは、受信信号RD2がドミナント(Lレベル)からリセッシブ(Hレベル)に変化するタイミングで立ち上がり、また、同じくX1,X2を入力とするNOR回路35の出力XRは、受信信号RD2がリセッシブ(Hレベル)からドミナント(Lレベル)に変化するタイミングで立ち上がる。従って、これらの信号XS,XRをSR−FF回路36に入力することによって、リセッシブの衝突による影響が除去された信号が再生されることになる。
<効果>
以上説明したように、通信システム2によれば、通信システム1の場合と同様に、スリープモードのECU20を起動させることなく、通常モードのECU20同士の通信を実現することができると共に、起動信号を用いることによって、スリープモードのECU20を、任意のタイミングで通常モードに復帰させることができる。
また、特に通信システム2によれば、各ECU20は、通常モードの時に、第1トランシーバ12だけでなく、第2トランシーバ13も利用した多重通信を実現することができる。
なお、多重通信を行う場合、例えば、第1トランシーバ12では、CANプロトコルに従った高速な通信を実現し、第2トランシーバ13では、LINプロトコルに従った低速な通信を実現すること等が考えられる。
但し、第2トランシーバ13による通信は、第1トランシーバ12による通信に対して十分に低速である必要があり、少なくとも1/3の速度、好ましくは1/10以下の速度であることが望ましい。
[他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、通信システム1はECU10を、通信システム2はECU20を用いて構成されているが、ECU10,20は、一つの通信システムに混在していてもよい。
1,2…通信システム 10,20…電子制御ユニット(ECU) 11,21…マイクロコンピュータ(マイコン) 12,13…トランシーバ 14…抵抗器 15…整形回路 31,34…AND回路 32,33…D型フリップフロップ(D−FF)回路 35…NOR回路 36…SR型フリップフロップ(SR−FF)回路 111…通信コントローラ

Claims (6)

  1. 一対のバスで構成された通信路を有し、該通信路に接続されたノード間の通信に差動信号を用いる通信システムにおいて使用され、前記通信路を介した通信を実行可能な動作モードである通常モードの時に、通信を停止して低消費電力状態にするスリープモードへの移行要求が発生すると、前記動作モードが通常モードからスリープモードに移行し、前記動作モードがスリープモードの時に、前記通信路に、前記通信に用いる極性である通常極性とは逆極性の差動信号が送出されると、前記動作モードがスリープモードから通常モードに復帰するノードであって、
    前記通信路を介して前記通常極性の差動信号を送受信する第1トランシーバと、
    前記通信路を介して前記通常極性とは逆極性の差動信号を送受信する第2トランシーバと、
    前記動作モードがスリープモードの時には、前記第1トランシーバの機能を無効化する無効化手段と、
    を備え、前記差動信号を入出力するために設けられた前記第2トランシーバの入出力端子は、該第2トランシーバが送信する差動信号が、前記通信路上で通常極性の差動信号と衝突した場合に、通常極性の差動信号を優位にするための抵抗器を介して前記通信路に接続されていることを特徴とするノード。
  2. 前記第1トランシーバと前記第2トランシーバとは同一の構成を有し、前記差動信号を入出力するために設けられた入出力端子と前記通信路を構成する一対のバスとの接続関係を、前記第1トランシーバと前記第2トランシーバとで異ならせることで、送受信する差動信号の極性を反転させていることを特徴とする請求項1に記載のノード。
  3. 前記第1トランシーバおよび第2トランシーバは、前記通信路を構成する一対のバスのうち、一方には、予め設定された基準電圧と、該基準電圧よりも高い電圧とからなる2値信号を送出し、他方には、前記基準電圧と、該基準電圧よりも低い電圧とからなる2値信号を送出し、これら二つの2値信号は前記基準電圧に対して対称な波形を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のノード。
  4. 予め設定された起動条件が成立すると、前記第2トランシーバを介して信号を送信することにより、前記動作モードがスリープモードである他ノードを起動する他ノード起動手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のノード。
  5. 前記動作モードがスリープモードの時に、前記第2トランシーバが予め定められた信号を受信すると、前記動作モードを通常モードに復帰させる復帰手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のノード。
  6. 前記通信路上で極性の異なる差動信号が衝突することによって前記第2トランシーバの受信信号に生じる欠落部分を補完して受信信号を整形する整形回路を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のノード。
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