JP5565161B2 - ノード - Google Patents
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Description
なお、休止ノードが通信路の信号レベルを無視するようにノードを構成すれば、休止ノードをスリープ状態にしたまま、起動ノード同士で通信を行うことが可能となる。
しかも、第1トランシーバが送出する信号と第2トランシーバが送出する信号とが衝突した場合には、第1トランシーバの送出信号が優位となるため、通常モードのノード同士の通信を邪魔することなく、任意のタイミングで起動信号を送信すること、ひいてはスリープモードのノードを起動させることができる。
また、本発明のノードは、請求項6に記載のように、通信路上で極性の異なる差動信号が衝突することによって第2トランシーバの受信信号に生じる欠落部分を補完して、受信信号を整形する整形回路を備えていてもよい。
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は、通信プロトコルとしてCAN(Controller Area Network)が用いられた車載用の通信システム1の構成を表すブロック図である。
図2は、ECU10の構成の一部、具体的には、通信路LNを介した通信に関わる構成を示したブロック図であり、いずれのECU10も共通の構成を有している。
第1トランシーバ12は、送信端子TXから入力された送信信号を差動信号に変換して入出力端子T1,T2から出力すると共に、入出力端子T1,T2から入力された差動信号を受信信号に変換して受信端子RXから出力する信号変換機能や、入出力端子T1,T2に入力される差動信号においてリセッシブが一定期間以上継続した後に、ドミナントを検出すると、マイコン11に対してフレーム検出信号FR1を出力するフレーム検出機能を有する。
第2トランシーバ13は、第1トランシーバ12と同様に構成されている。但し、マイコン11に対して出力するフレーム検出信号をFR2、マイコン11からのスタンバイ信号をST2で表すものとする。
マイコン11は、CPU,ROM,RAM,IOポート等からなるマイコンにおける周知の構成の他、CANプロトコルに従って、フレームの送受信や、どのフレームを優先的に処理するかを決定する調停制御や、通信エラー処理等を実行する通信コントローラ111を備えている。
また、マイコン11は、スリープモードの時に、第2トランシーバ13からのフレーム検出信号FR2の入力があると、クロック回路が起動してCPUが動作を開始して、通常モードに遷移(ウェイクアップ)するように構成されている。
ここで、他のECUをウェイクアップさせる機能を有したECU10のマイコン11が実行する他ノード起動処理を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
<スリープ処理/ウェイクアップ処理>
次に、ECU10のマイコン11が実行するスリープ処理およびウェイクアップ処理を図5に示すフローチャートに沿って説明する。
このスリープ処理は、ECU10に割り当てられた車両制御を実行中(即ち、動作モードは通常モードの時)に、予め定められたスリープ条件が成立すると起動する。なお、通常モードの時には、スタンバイ信号ST1は非アクティブに、スタンバイ信号ST2は、上述した他ノード起動処理を実行する場合を除いてアクティブに設定されている。
次に、図5(b)は、ECU10の動作状態がスリープモードから通常モードに遷移する際に実行するウェイクアップ処理の内容を示すフローチャートである。
<動作>
このように構成された、通信システム1において、通常モードのECU10は、起動している第1トランシーバ12を介して相互間の通信を実行する。
この時、第2トランシーバ13は、差動信号を第1トランシーバ12とは逆極性で認識するため、通常モードのECU10同士の通信に使用される差動信号(第1トランシーバ12が送受信)を受信しても、これをドミナントとして認識せず、即ち、フレーム検出信号FR2が発生しないため、スリープモードのECU10を通常モードに遷移させてしまうことがない。
以上説明したように、通信システム1では、各ECU10は、ECU10同士の通信に使用する第1トランシーバ12の他に、その通信に使用する通常極性の差動信号とは、通信路LN上での極性が逆極性となる差動信号を送受信する第2トランシーバ13を備えており、この第2トランシーバ13を用いて動作モードをスリープモードから通常モードに遷移させる起動信号を送受信するようにされており、しかも、通常極性の差動信号と逆極性の差動信号とで、ドミナント同士が衝突した場合に、正常極性のドミナントが優位となるようにされている。
本実施形態において、S210が無効化手段、他ノード起動処理(S110〜S130)が他ノード起動手段、スリープモードの時にフレーム検出信号FR2が入力されるとマイコン11が実行するウェイクアップ処理(処理を起動する前に実行するクロック回路に電源供給を再開する制御も含む)が復帰手段に相当する。
次に、第2実施形態について説明する。
<全体構成>
図6は、本実施形態の通信システム2を構成するECU20の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、ECU20は、マイコン21、第1および第2トランシーバ12,13、抵抗器14,14に加えて、第1トランシーバ12の受信端子RXから出力される受信信号RD1および第2トランシーバ13の受信端子RXから出力される受信信号RD2を入力とし、通常極性の差動信号と逆極性の差動信号とでドミナント同士が衝突することによって受信信号RD2に生じる欠落部分(図3参照)を補完し、その補完によって整形された受信信号RD2を出力として、マイコン21に供給する整形回路15を備えている。
ここで、図7は、整形回路15の詳細な構成を示す回路図、図8は、整形回路15の動作を示すタイミングチャートである。
以上説明したように、通信システム2によれば、通信システム1の場合と同様に、スリープモードのECU20を起動させることなく、通常モードのECU20同士の通信を実現することができると共に、起動信号を用いることによって、スリープモードのECU20を、任意のタイミングで通常モードに復帰させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
Claims (6)
- 一対のバスで構成された通信路を有し、該通信路に接続されたノード間の通信に差動信号を用いる通信システムにおいて使用され、前記通信路を介した通信を実行可能な動作モードである通常モードの時に、通信を停止して低消費電力状態にするスリープモードへの移行要求が発生すると、前記動作モードが通常モードからスリープモードに移行し、前記動作モードがスリープモードの時に、前記通信路に、前記通信に用いる極性である通常極性とは逆極性の差動信号が送出されると、前記動作モードがスリープモードから通常モードに復帰するノードであって、
前記通信路を介して前記通常極性の差動信号を送受信する第1トランシーバと、
前記通信路を介して前記通常極性とは逆極性の差動信号を送受信する第2トランシーバと、
前記動作モードがスリープモードの時には、前記第1トランシーバの機能を無効化する無効化手段と、
を備え、前記差動信号を入出力するために設けられた前記第2トランシーバの入出力端子は、該第2トランシーバが送信する差動信号が、前記通信路上で通常極性の差動信号と衝突した場合に、通常極性の差動信号を優位にするための抵抗器を介して前記通信路に接続されていることを特徴とするノード。 - 前記第1トランシーバと前記第2トランシーバとは同一の構成を有し、前記差動信号を入出力するために設けられた入出力端子と前記通信路を構成する一対のバスとの接続関係を、前記第1トランシーバと前記第2トランシーバとで異ならせることで、送受信する差動信号の極性を反転させていることを特徴とする請求項1に記載のノード。
- 前記第1トランシーバおよび第2トランシーバは、前記通信路を構成する一対のバスのうち、一方には、予め設定された基準電圧と、該基準電圧よりも高い電圧とからなる2値信号を送出し、他方には、前記基準電圧と、該基準電圧よりも低い電圧とからなる2値信号を送出し、これら二つの2値信号は前記基準電圧に対して対称な波形を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のノード。
- 予め設定された起動条件が成立すると、前記第2トランシーバを介して信号を送信することにより、前記動作モードがスリープモードである他ノードを起動する他ノード起動手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のノード。
- 前記動作モードがスリープモードの時に、前記第2トランシーバが予め定められた信号を受信すると、前記動作モードを通常モードに復帰させる復帰手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のノード。
- 前記通信路上で極性の異なる差動信号が衝突することによって前記第2トランシーバの受信信号に生じる欠落部分を補完して受信信号を整形する整形回路を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のノード。
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