JP6187306B2 - 車両のシフト切替制御装置 - Google Patents

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    • F16H2061/1208Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures with diagnostic check cycles; Monitoring of failures

Description

本発明は、自動変速機のシフトポジションをアクチュエータの作動により電気的に切り替える車両のシフト切替制御装置に関するものである。
人為的に操作されるシフト操作装置における操作位置に応じた要求ポジションに基づいて、前記自動変速機のシフトポジションをアクチュエータの作動により電気的に切り替える切替機構を備えた車両が良く知られている。例えば、特許文献1に記載されたレンジ切換機構(上記切替機構に相当)を備えた車両がそれである。この特許文献1には、運転者のレンジ切換操作により目標シフトレンジ(上記要求ポジションに相当)が切り換えられてから、実際のシフトレンジ(ポジションも同意)が目標シフトレンジに到達するまでのモータ駆動時間に相当する遅れ時間以上に設定された所定の待ち時間が経過するまで待機した後に、実際のシフトレンジが目標シフトレンジと一致しているか否かを判定することが開示されている。又、特許文献1には、レンジ切換機構として、公知のP,R,N,Dの4つのシフトレンジを切り換える装置、Pレンジとそれ以外のレンジ(NotPレンジ)との2つのレンジのみを切り換える装置等が開示されている。
特開2008−184985号公報
ところで、外力が付与されていない状態では操作子(例えばシフトレバー、スイッチ)が初期位置に戻されるモーメンタリ型のシフト操作装置が備えられる場合、例えば運転者が所望するシフトポジションに対応した操作位置へ操作子を操作している間だけその操作位置に基づいた要求ポジションが設定される。その為、要求ポジションが初期位置に対応した設定に戻された後に、操作位置に基づいた要求ポジションに対応する自動変速機のシフトポジションへの切替えが完了する場合がある。このような場合、初期位置に対応した要求ポジションと、切替えが完了したときの自動変速機のシフトポジションとは不一致となるので、運転者が所望するシフトポジションへの正常な切替作動であるにも拘わらず、誤って異常と判定される恐れがある。尚、上述したような課題は未公知である。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、シフト操作装置がモーメンタリ型である場合に、要求ポジションとシフトポジションとの比較において、誤って異常と判定されることを防止することができる車両のシフト切替制御装置を提供することにある。
前記目的を達成する為の第1の発明の要旨とするところは、(a) 運転者によって操作されていないときは初期位置に戻され、且つ、自動変速機のシフトポジションに対応した操作位置へ運転者により操作される操作子を有するシフト操作装置と、車輪と共に回転する回転歯にロック歯が噛み合うロック状態と前記ロック状態が解除された非ロック状態とをアクチュエータの作動により切り替える切替機構とを備える車両において、前記初期位置及び前記操作位置に基づいて要求ポジションを設定する要求ポジション設定部と、前記要求ポジションに基づいて前記自動変速機のシフトポジションを電気的に切り替えるものであり、前記ロック状態とすることによって、前記自動変速機のシフトポジションを、前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断され、且つ、前記切替機構によって前記車輪の回転が機械的に阻止される駐車ポジションとする一方で、前記非ロック状態とすることによって、前記自動変速機のシフトポジションを、前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断されるニュートラル状態とする為の中立ポジション、及び前記車両を走行させる為の走行ポジションの何れかのシフトポジションとするシフトポジション切替制御部とを備える、車両のシフト切替制御装置であって、(b) 前記要求ポジション設定部により設定された要求ポジションを、前記要求ポジション設定部により前記操作位置に基づいて新たに要求ポジションが設定されるまで保持する要求ポジション保持部と、(c) 前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションと、前記自動変速機のシフトポジションとを比較して異常であるか否かを判定する異常判定部とを、更に備え、(d) 前記異常判定部は、前記自動変速機のシフトポジションが前記走行ポジションである場合は、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションが、前記初期位置に基づく要求ポジションである場合、前記駐車ポジションである場合、及び前記中立ポジションである場合の何れの場合も異常であると判定する一方で、(e) 前記自動変速機のシフトポジションが、前記駐車ポジションである場合及び前記中立ポジションである場合の何れの場合も、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションが、前記初期位置に基づく要求ポジションである場合、前記駐車ポジションである場合、前記中立ポジションである場合、及び前記走行ポジションである場合の何れの場合も正常であると判定することにある。
このようにすれば、例えば操作子が操作されたことによる要求ポジションの駐車ポジションと走行ポジション又は中立ポジションとの間の変化に基づいた自動変速機のシフトポジションの切替えが切替機構によるロック状態と非ロック状態との間の切替えを伴う為に、シフト操作装置において操作子がある操作位置から初期位置へ戻された後に自動変速機のシフトポジションがその操作位置に対応したシフトポジションへ切り替えられる場合、操作子の位置に応じた要求ポジションは初期位置に基づいた要求ポジションとされるが、保持された要求ポジションは操作子が直前に操作された操作位置に応じた要求ポジションとされるので、シフト操作装置がモーメンタリ型である場合に、要求ポジションとシフトポジションとの比較において、誤って異常と判定されることが防止される。
例えば、操作子が操作されたことによる要求ポジションの駐車ポジションから走行ポジションへの変化に基づいた自動変速機のシフトポジションの駐車ポジションから走行ポジションへの切替えが切替機構による切替えを伴う為に、シフト操作装置において操作子が走行ポジションに対応した走行位置から初期位置へ戻された後に自動変速機のシフトポジションが駐車ポジションから走行ポジションへ切り替えられる場合、操作子の位置に応じた要求ポジションは初期位置に基づいた要求ポジションとされるが、保持された要求ポジションは走行ポジションとされるので、誤って異常と判定されることが防止されると共に、走行ポジションへの切替え過程ではシフトポジションは駐車ポジションとされるので、誤って異常と判定されることが防止される。
又、操作子が操作されたことによる要求ポジションの走行ポジションから駐車ポジションへの変化に基づいた自動変速機のシフトポジションの走行ポジションから駐車ポジションへの切替えが切替機構による切替えを伴う為に、シフト操作装置において操作子が駐車ポジションに対応した走行位置から初期位置へ戻された後に自動変速機のシフトポジションが走行ポジションから駐車ポジションへ切り替えられる場合、駐車ポジションへの切替え過程ではシフトポジションは中立ポジションとされるので、誤って異常と判定されることが防止される。
ここで、第の発明は、前記第の発明に記載の車両のシフト切替制御装置において、前記異常判定部は、前記自動変速機のシフトポジションが前記走行ポジションである場合は、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションが前記シフトポジションとは走行方向が反対となる走行ポジションである場合に異常であると判定することにある。このようにすれば、運転者が所望する走行方向とは反対の走行方向へシフトポジションが制御された場合は異常と判定することで、フェールセーフ処理を実施することができる。
また、第の発明は、前記第1の発明又は第2の発明に記載の車両のシフト切替制御装置において、前記異常判定部は、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションと、前記自動変速機のシフトポジションとを比較して異常である状態か否かを判定し、前記異常である状態が所定時間以上継続した場合に異常であると判定することにある。このようにすれば、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションと、前記自動変速機のシフトポジションとを比較して、異常を確実に判断(確定)することができる。
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 自動変速機のシフトポジションを人為的操作により切り替えるシフト操作装置の一例を示す図である。 駆動輪の回転を機械的に阻止する切替機構の一例を示す斜視図である。 電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 要求ポジションと制御ポジションとを比較したときに正常と判定するか或いは異常と判定するかをまとめた図表である。 電子制御装置の制御作動の要部すなわちシフト操作装置がモーメンタリ型である場合に要求ポジションと制御ポジションとの比較において誤って異常と判定されることを防止する為の制御作動を説明するフローチャートである。 図6のフローチャートに示す制御作動を実行した場合のタイムチャートの一例である。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10を構成するエンジン12から駆動輪14までの動力伝達経路の概略構成を説明する図であると共に、切替機構16などを制御する為に車両10に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。図1において、車両10は、切替機構16、自動変速機18などを備え、電気制御により自動変速機18のシフトポジション(レンジも同意)を切り替えるシフトバイワイヤ(SBW)方式を採用している。自動変速機18は、例えば走行用駆動力源としての内燃機関であるエンジン12の動力をカウンタギヤ対20の一方を構成する自動変速機18の出力回転部材としての出力歯車22から、カウンタギヤ対20、ファイナルギヤ対24、ディファレンシャルギヤ26、及び一対のドライブシャフト28等を順次介して一対の駆動輪14へ伝達する。これら自動変速機18、カウンタギヤ対20、ファイナルギヤ対24、ディファレンシャルギヤ26等により動力伝達装置としてのトランスアクスルが構成される。又、車両10は、更に、シフト操作装置30を備えている。
車両10には、切替機構16の作動状態や自動変速機18のシフトポジションの切替えなどを制御する車両10のシフト切替制御装置を含む電子制御装置80が備えられている。電子制御装置80は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置80は、エンジン12の出力制御、自動変速機18の変速制御、シフトバイワイヤ方式を用いた自動変速機18のシフトポジションの切替制御、切替機構16の作動状態の切替制御等の車両制御を実行するようになっており、必要に応じてエンジン12の出力制御用や自動変速機18の変速制御用等に分けて構成される。電子制御装置80には、車両10に設けられた各種センサ(例えばシフトレバー32の操作位置センサであるシフトセンサ34及びセレクトセンサ36、Pスイッチ38、車速センサ40、ブレーキスイッチ42、エンコーダ52(図3参照)など)により検出された各種信号(例えばシフトレバー32の操作位置(レバーポジション)Plevに対応する操作信号としてのシフトレバー位置信号Splev、Pスイッチ38が操作されたときの操作位置(Pスイッチオンポジション)Pswに対応する操作信号としてのPスイッチ信号Spsw、自動変速機18の出力回転速度に対応する車速Vを表す車速信号、常用ブレーキであるフットブレーキペダル44が操作されたブレーキオン状態を表すブレーキ操作信号Sbra、切替機構16における位置信号としてのPロック駆動モータ50(図3参照)の回転角度を示す回転信号Sangなど)が供給される。電子制御装置80からは、車両10に設けられた各装置(例えばエンジン12、切替機構16、自動変速機18など)に各種出力信号(例えばエンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号Seng、切替機構16の切替制御の為のP切替制御指令信号Splock、自動変速機18の変速制御の為の変速制御指令信号Sshift、自動変速機18のシフトポジションを切り替える為のシフトポジション切替制御指令信号Spos、インジケータ46を作動させて自動変速機18のシフトポジション(Pポジションを含む)を表示する為のシフトポジション表示信号Sindiなど)が供給される。
図2は、自動変速機18において複数種類のシフトポジションを人為的操作により切り替える切替装置(操作装置)としてのシフト操作装置30の一例を示す図である。このシフト操作装置30は、例えば運転席の近傍に配設され、自動変速機18の複数のシフトポジションに対応した複数の操作位置(レバーポジションPlev及びPスイッチオンポジションPsw)へ運転者により選択的に操作される操作子としてシフトレバー32及びPスイッチ38を有している。シフトレバー32及びPスイッチ38はどちらも、外力が付与されていない状態では元位置(初期位置)に戻されるモーメンタリ式の操作子、すなわち運転者によって操作されていないときは初期位置に戻される操作子(換言すれば操作力を解くと初期位置へ自動的に復帰する自動復帰式の操作子)である。シフトレバー32は、自動変速機18のシフトポジションをパーキングポジション(Pポジション)以外の所望のシフトポジション(R,N,Dポジション)とする為に運転者により複数のレバーポジションPlevへ択一的に操作される。Pスイッチ38は、シフトレバー32の近傍に別スイッチとして備えられた操作子であり、自動変速機18のシフトポジションをPポジションとしてパーキングロックする為に運転者により操作される。
シフトレバー32は、図2に示すように車両の前後方向又は上下方向(すなわち縦方向)に配列された3つのレバーポジションPlevであるR操作ポジション(R操作位置)、N操作ポジション(N操作位置)、D操作ポジション(D操作位置)と、それに平行に配列されたM操作ポジション(M操作位置)、B操作ポジション(B操作位置)とへそれぞれ操作されるようになっており、レバーポジションPlevに応じたシフトレバー位置信号Splevを電子制御装置80へ出力する。又、シフトレバー32は、R操作ポジションとN操作ポジションとD操作ポジションとの相互間で縦方向に操作可能とされ、M操作ポジションとB操作ポジションとの相互間で縦方向に操作可能とされ、更に、M操作ポジションとB操作ポジションとの相互間で上記縦方向に直交する車両の横方向に操作可能とされている。M操作ポジションは、シフトレバー32の初期位置(ホームポジション)であり、M操作ポジション以外のレバーポジションPlev(R,N,D,B操作ポジション)へシフト操作されていたとしても、運転者がシフトレバー32を解放すれば(すなわちシフトレバー32に作用する外力が無くなれば)、バネなどの機械的機構によりシフトレバー32はM操作ポジションへ戻るようになっている。
Pスイッチ38は、例えばモーメンタリ式の押しボタンスイッチであって、運転者によりPスイッチオンポジションPswであるP操作ポジション(P操作位置)まで押込み操作される毎にPスイッチ信号Spswを電子制御装置80へ出力する。Pスイッチ38が押込み操作されていない状態は、Pスイッチ38の初期位置(ホームポジション)であり、PスイッチオンポジションPswまで押込み操作されていたとしても、運転者がPスイッチ38を解放すれば、バネなどの機械的機構によりPスイッチ38は初期位置へ戻るようになっている。
シフト操作装置30が各操作位置へ操作された際には、電子制御装置80により、その操作位置に対応した操作信号に基づいてその操作位置に対応した自動変速機18のシフトポジションに切り替えられると共に、現在の操作位置すなわち自動変速機18のシフトポジションの状態がインジケータ46に表示される。
自動変速機18の各シフトポジション(P,R,N,Dポジション)について説明する。Pスイッチ38がPスイッチオンポジションPswまで押込み操作されることにより選択されるPポジションは、自動変速機18内の動力伝達経路が遮断され、且つ、切替機構16により駆動輪14の回転を機械的に阻止するパーキングロック(Pロック)が実行される駐車ポジションである。又、シフトレバー32がR操作ポジションへシフト操作されることにより選択されるRポジションは、車両を後進させる駆動力が駆動輪に伝達される後進走行ポジション(すなわち車両10を後進走行させる為の後進走行ポジション)である。又、シフトレバー32がN操作ポジションへシフト操作されることにより選択されるニュートラルポジション(Nポジション)は、自動変速機18内の動力伝達経路が遮断されるニュートラル状態とする為の中立ポジションである。又、シフトレバー32がD操作ポジションへシフト操作されることにより選択されるDポジションは、車両を前進させる駆動力が駆動輪38に伝達される前進走行ポジション(すなわち車両10を前進走行させる為の前進走行ポジション)である。又、シフトレバー32がB操作ポジションへシフト操作されることにより選択されるBポジションは、Dポジションにおいてエンジンブレーキ効果を発揮させ駆動輪14の回転を減速させる減速前進走行ポジション(エンジンブレーキポジション)である。
本実施例のシフト操作装置30では、シフトレバー32及びPスイッチ38に作用する外力が無くなれば初期位置へ戻されるので、シフトレバー32及びPスイッチ38を視認しただけでは選択中のシフトポジションを認識することは出来ない。その為、運転者の見易い位置にインジケータ46が設けられており、選択中のシフトポジションがPポジションである場合も含めてインジケータ46に表示されるようになっている。
本実施例の車両10では、所謂シフトバイワイヤを採用している。そして、シフト操作装置30は、図2に示すように、上記縦方向である第1方向P1とその方向と交差する(すなわち直交する)横方向である第2方向P2とに2次元的にシフト操作される。その為、シフト操作装置30は、シフトレバー32のレバーポジションPlevを検出する為の位置センサとして、第1方向P1のシフト操作を検出する第1方向検出部としてのシフトセンサ34と、第2方向P2のシフト操作を検出する第2方向検出部としてのセレクトセンサ36とを備えている。シフトセンサ34とセレクトセンサ36とは何れも、レバーポジションPlevに応じたシフトレバー位置信号Splevとしての電圧を電子制御装置80に対して出力する。すなわち、シフトセンサ34とセレクトセンサ36とが全体として、レバーポジションPlevを検出するレバーポジション検出部を構成している。電子制御装置80は、そのシフトレバー位置信号Splevの電圧に基づいてレバーポジションPlevを認識(判定)する。
レバーポジションPlevの認識について一例を示す。シフトセンサ34の検出信号電圧VSFは、R操作ポジションを示す第1方向第1位置P1_1、M操作ポジション或いはN操作ポジションを示す第1方向第2位置P1_2、及びB操作ポジション或いはD操作ポジションを示す第1方向第3位置P1_3の各位置に対応する電圧レベル(low範囲、mid範囲、high範囲内の各電圧)になる。又、セレクトセンサ36の検出信号電圧VSLは、M操作ポジション或いはB操作ポジションを示す第2方向第1位置P2_1、及びR操作ポジション、N操作ポジション、或いはD操作ポジションを示す第2方向第2位置P2_2の各位置に対応する電圧レベル(low範囲、high範囲内の各電圧)になる。電子制御装置80はこのように変化する検出信号電圧VSF,VSLを検出することにより、各電圧レベルの組み合わせによってレバーポジションPlev(R,N,D,M,B操作ポジション)を認識する。
図3は、自動変速機18の出力歯車22の回転を機械的に固定するPロックを行う(すなわち駆動輪14の回転を機械的に阻止する)切替機構16の構成を説明する斜視図である。図3において、切替機構16は、Pロック機構48、Pロック駆動モータ50、エンコーダ52などを備え、電子制御装置80からの制御信号に基づいて車両10の移動を防止したり、車両10の移動を許容する。
Pロック駆動モータ50は、例えばスイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)により構成され、電子制御装置80からの指令(制御信号)を受けてシフトバイワイヤシステムによってPロック機構48を駆動するアクチュエータである。エンコーダ52は、A相、B相及びZ相の信号を出力するロータリエンコーダであって、Pロック駆動モータ50と一体的に回転し、SRモータの回転状況を検知してその回転状況を表す信号すなわちPロック駆動モータ50の移動量(回転量)に応じた計数値(エンコーダカウント)を取得する為のパルス信号を電子制御装置80へ供給する。電子制御装置80は、エンコーダ52から供給される信号を取得してSRモータの回転状況を把握し、SRモータを駆動する為の通電の制御を行う。
Pロック機構48は、Pロック駆動モータ50により回転駆動されるシャフト54、シャフト54の回転に伴って回転するディテントプレート56、ディテントプレート56の回転に伴って動作するロッド58、車輪としての駆動輪14と共に回転する回転歯(すなわち駆動輪14と連動して回転する回転歯)であるパーキングギヤ60、パーキングギヤ60を回転阻止(ロック)する為のロック歯であるパーキングロックポール62、ディテントプレート56の回転を制限するディテントスプリング64、及びころ66などを備えている。
パーキングギヤ60は、それがロック状態とされれば駆動輪14もロック状態とされる関係にあれば、設けられる場所に制限は無いが、例えば自動変速機18の出力歯車22と同心上に固定されている(図1参照)。ディテントプレート56は、シャフト54を介してPロック駆動モータ50の駆動軸に作動的に連結されており、ロッド58、ディテントスプリング64、ころ66などと共にPロック駆動モータ50により駆動されて、Pポジションに対応するパーキングロックポジションと、Pポジション以外の各シフトポジション(R,N,D,Bポジション)である非Pポジションに対応する非パーキングロックポジションとを切り替える為のパーキングロック位置決め部材として機能する。
図3は、非パーキングロックポジションであるときの状態を示している。この状態では、パーキングロックポール62がパーキングギヤ60をロック状態としていないので、駆動輪14の回転はPロック機構48によっては妨げられない。この状態から、Pロック駆動モータ50によりシャフト54を図3に示す矢印Cの方向に回転させると、ディテントプレート56を介してロッド58が図3に示す矢印Aの方向に押され、ロッド58の先端に設けられたテーパー部材68によりパーキングロックポール62が図3に示す矢印Bの方向に押し上げられる。ディテントプレート56の回転に伴って、ディテントプレート56の頂部に設けられた2つの谷のうち一方(すなわち非パーキングロックポジション)にあったディテントスプリング64のころ66は、山70を乗り越えて他方の谷(すなわちパーキングロックポジション)へ移る。ころ66は、その軸心を中心として回転可能にディテントスプリング64に設けられている。ころ66がパーキングロックポジションに来るまでディテントプレート56が回転したとき、パーキングロックポール62は、パーキングギヤ60と噛み合う位置まで押し上げられる。これにより、パーキングギヤ60と連動して回転する駆動輪14の回転が機械的に阻止され、自動変速機18のシフトポジションがPポジションとされる。
このように、切替機構16は、運転者の操作に基づいて(換言すればシフトレバー位置信号SplevやPスイッチ信号Spswに従って)、Pロック駆動モータ50の作動により自動変速機18のシフトポジションを切り替える切替機構であって、パーキングギヤ60にパーキングロックポール62が噛み合うロック状態(パーキングロックポジション)とそのロック状態が解除された非ロック状態(非パーキングロックポジション)とをPロック駆動モータの作動により切り替えるパーキングロック装置16である。尚、駆動輪14を回転不能状態(ロック状態)とする代わりに、同じく車輪としての不図示の従動輪を回転不能状態として車両10の移動を防止しても良い。このような場合には、切替機構16は、従動輪と共に回転する回転歯を運転者の操作に基づいてロック状態と非ロック状態とに切り替えるように構成される。
図4は、電子制御装置80による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図4において、電子制御装置80は、要求ポジション設定手段すなわち要求ポジション設定部82、シフトポジション切替制御手段すなわちシフトポジション切替制御部84、及び異常判定手段すなわち異常判定部86を機能的に備えている。
要求ポジション設定部82は、例えばシフト操作装置30における初期位置及び操作位置に基づいて、運転者が所望する自動変速機18のシフトポジションである要求ポジションを設定する。具体的には、要求ポジション設定部82は、シフトレバー位置信号SplevやPスイッチ信号Spswに基づいて、シフトレバー32及びPスイッチ38が何れも初期位置にあると判断した場合には、要求ポジションを「無し」に設定する。又、要求ポジション設定部82は、シフトレバー位置信号SplevやPスイッチ信号Spswに基づいて、シフトレバー32及びPスイッチ38が何れかの操作位置(レバーポジションPlev及びPスイッチオンポジションPsw)に所定時間A以上連続して維持されてから初期位置に戻されるまで、要求ポジションをその操作位置に対応するシフトポジションに設定する。上記所定時間Aは、例えば運転者の意思によってある操作位置に確実に操作されたと判断できる時間として予め設計的に或いは実験的に求められて記憶された(すなわち予め定められた)操作判定閾値である。又、この所定時間Aは、各操作位置で一律の値が設定されも良いし、各操作位置によって異なる値が設定されても良い。
シフトポジション切替制御部84は、例えば要求ポジション設定部82により設定された要求ポジションに基づいて、自動変速機18のシフトポジションを電気的に切り替える。つまり、シフトポジション切替制御部84は、要求ポジションに対応したシフトポジションへの切替えを行う。具体的には、シフトポジション切替制御部84は、Pロック駆動モータ50の回転角度を示す(すなわち切替機構16におけるパーキングロックの作動状態を表す)回転信号Sangに基づいて、パーキングギヤ60がロック状態にあるか或いは非ロック状態にあるかを判断する(すなわち自動変速機18のシフトポジションがPポジションであるか或いは非Pポジションであるかを判断する)。シフトポジション切替制御部84は、パーキングギヤ60が非ロック状態にあるときに(すなわちシフトポジションが非Pポジションにあるときに)、要求ポジション設定部82により要求ポジションとしてPポジションが設定された場合には、切替機構16を作動させてパーキングギヤ60をロック状態とすることによって、自動変速機18のシフトポジションを非PポジションからPポジションへ切り替える。一方で、シフトポジション切替制御部84は、パーキングギヤ60がロック状態にあるときに(すなわちシフトポジションがPポジションであるときに)、要求ポジション設定部82により要求ポジションとして非Pポジション(ここではR,N,Dポジション;後述するリジェクト機能参照)の何れか1つが設定された場合には、切替機構16を作動させてパーキングギヤ60を非ロック状態とすることによって、自動変速機18のシフトポジションをPポジションから非Pポジションへ切り替えると共に、要求ポジションに対応したRポジション、Nポジション、Dポジションの何れかのシフトポジションへ切り替える。
本実施例では、電気制御により自動変速機18のシフトポジションを切り替えるシフトバイワイヤ(SBW)方式を採用しているので、シフトポジション切替制御部84は、運転者によりシフト操作装置30が操作されてもシフトポジションの切替えを受け付けないようにする(すなわち切替機構16の切替作動を電気的に禁止する)リジェクト機能(或いはフェールセーフ機能)を備えている。具体的には、シフトポジション切替制御部84は、Pロック許可車速Vpを超える車速Vでの車両走行中に要求ポジションがPポジションとされても、シフトポジションをPポジションへ切り替えず、Nポジションとする。又、シフトポジション切替制御部84は、フットブレーキペダル44を踏まない状態で(すなわちブレーキオン状態を表すブレーキ操作信号Sbraが出力されていない状態で)シフトポジションがPポジションであるときに要求ポジションが非Pポジションとされても、Pポジションを維持する。又、Bポジションは、Dポジションにおいて切り替えられることを前提とするエンジンブレーキポジションであるので、シフトポジション切替制御部84は、Dポジション以外のシフトポジションであるときに要求ポジションがBポジションとされても、シフトポジションをBポジションへ切り替えない。例えば、シフトポジション切替制御部84は、シフトポジションがPポジションであるときに要求ポジションがBポジションとされてもPポジションを維持したり、シフトポジションがR又はNポジションであるときに要求ポジションがBポジションとされてもNポジションとする。又、シフトポジション切替制御部84は、シフトポジションがDポジションであるときの所定車速を超える車両走行中に要求ポジションがRポジションとされてもNポジションとしたり、シフトポジションがRポジションであるときの所定車速を超える車両走行中に要求ポジションがDポジションとされてもNポジションとする。
異常判定部86は、例えば要求ポジションと自動変速機18の実際のシフトポジションとを比較して正常であるか或いは異常であるかを判定する。自動変速機18の実際のシフトポジションは、例えばシフトポジション切替制御部84により制御されているシフトポジション(すなわちシフトポジション切替制御部84が出力する指令値)であり、本実施例では制御ポジションと称す。又、ここでの異常は、例えば要求ポジションと制御ポジションとが一致しないという異常であり、より具体的には、シフトポジション切替制御部84によるシフトポジション切替制御の異常である。そして、異常判定時には、例えば所定のフェールセーフ作動が実行される。
異常判定部86は、基本的には、要求ポジションと制御ポジションとが一致する場合に正常と判定する一方で、要求ポジションと制御ポジションとが不一致となる場合に異常と判定する。但し、制御ポジションが駆動輪14への動力伝達が遮断されるシフトポジション(P,Nポジション)である非走行ポジションとされる場合には、車両10を移動させる力が発生させられないので、制御ポジションと要求ポジションとが不一致となっても正常と判定する。又、DポジションとBポジションとは同じ前進走行ポジションであるので、このポジション間では、制御ポジションと要求ポジションとが不一致となっても正常と判定する。尚、P,N操作ポジションは、自動変速機18の非走行ポジションに対応した非走行位置である。又、R,D,B操作ポジションは、駆動輪14への動力伝達が可能とされるシフトポジション(R,D,Bポジション)である自動変速機18の走行ポジションに対応した走行位置である。
図5は、上述した観点を採り入れて、要求ポジションと制御ポジションとを比較したときに正常と判定するか或いは異常と判定するかをまとめた図表である。図5において、異常判定部86は、制御ポジションが走行ポジション(R,D,Bポジション)である場合は、要求ポジションが「無し」及び非走行ポジション(P,Nポジション)の何れの場合も異常であると判定する。又、異常判定部86は、制御ポジションが走行ポジションである場合は、要求ポジションが制御ポジションとは走行方向が反対となる走行ポジションである場合に異常であると判定する。従って、異常判定部86は、制御ポジションが走行ポジションである場合は、要求ポジションが制御ポジションとは走行方向が同じとなる走行ポジションである場合に正常であると判定する。一方で、異常判定部86は、制御ポジションが非走行ポジションである場合は、要求ポジションが「無し」、非走行ポジション、及び走行ポジションの何れの場合も正常であると判定する。尚、制御ポジションが変化したときの正常/異常の判定に、この図5の図表を用いるようにしても良い。
ところで、Pポジションと非Pポジションとの間のシフトポジションの切替えでは、切替機構16の切替作動を伴う。この場合、制御ポジションは、切替機構16の切替作動が完了した後(すなわちPロック駆動モータの動作期間)が経過した後に、確定される(切り替えられる)。そうすると、制御ポジションが切り替えられた時点では、既に、要求ポジションが「無し」となっている場合がある。その為、要求ポジションに対応したシフトポジションへの正常なポジション切替作動であるにも拘わらず、誤って異常と判定される恐れがある。
そこで、電子制御装置80は、更に、要求ポジション保持手段すなわち要求ポジション保持部88を機能的に備えている。要求ポジション保持部88は、例えば要求ポジション設定部82により設定された要求ポジションを、要求ポジション設定部82により操作位置に基づいて新たに要求ポジションが設定されるまで保持する。つまり、操作位置に基づいて要求ポジションが変化した場合には、それに合わせて保持された要求ポジションも変化させられるが、初期位置に基づいて要求ポジションが「無し」へ変化した場合には、保持された要求ポジションは変化させられない。例えば、要求ポジションがDポジションに切り替えられた場合には、保持された要求ポジションもDポジションに切り替えられるが、要求ポジションがDポジションから「無し」に切り替えられた場合には、保持された要求ポジションはDポジションがそのまま保持される。本実施例では、要求ポジション保持部88により保持された要求ポジションを、要求ポジション(比較用)と称す。
異常判定部86は、例えば制御ポジションと比較して正常であるか或いは異常であるかを判定するときの要求ポジションを、要求ポジション設定部82により設定された要求ポジションではなく、要求ポジション(比較用)とする。すなわち、異常判定部86は、要求ポジション(比較用)と制御ポジションとを比較して異常であるか否かを判定する。具体的には、異常判定部86は、要求ポジション(比較用)と制御ポジションとを比較して異常である状態か否かを判定し、異常である状態と判定した場合にはその異常である状態が所定時間B以上継続したか否かを判定し、異常である状態が所定時間B以上継続したと判定した場合には異常であると判定する(すなわち異常を確定する。)この所定時間Bは、例えば異常を確実に判断(確定)することができる異常である状態の継続時間として予め定められた異常判定閾値である。
図6は、電子制御装置80の制御作動の要部すなわちシフト操作装置30がモーメンタリ型である場合に要求ポジションと制御ポジションとの比較において誤って異常と判定されることを防止する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。図7は、図6のフローチャートに示す制御作動を実行した場合のタイムチャートの一例である。
図6において、先ず、要求ポジション設定部82に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、例えばシフト操作装置30における初期位置及び操作位置に基づいて要求ポジションが設定(決定)される。次いで、シフトポジション切替制御部84に対応するS20において、例えば上記S10にて設定された要求ポジションに基づいて自動変速機18のシフトポジションが切り替えられ、制御ポジションが確定(決定)される。次いで、要求ポジション保持部88に対応するS30において、例えば要求ポジションが「無し」以外であるか否かが判定される。このS30の判断が肯定される場合は要求ポジション保持部88に対応するS40において、例えば上記S10にて設定された要求ポジションが要求ポジション(比較用)と異なっている場合には要求ポジション(比較用)がそのS10にて設定された要求ポジションへ更新される。上記S30の判断が否定される場合或いは上記S40に次いで、異常判定部86に対応するS50において、例えば要求ポジション(比較用)と制御ポジションとが比較されて異常である状態か否かが判定され、異常である状態と判定された場合にはその異常である状態が所定時間B継続されたか否かが判定される。このS50の判断が否定される場合は上記S10へ戻るが肯定される場合は異常判定部86に対応するS60において、例えば異常が確定される。
図7のt1時点において、要求ポジションがDポジションとされると、要求ポジション(比較用)はDポジションへ更新され、その後要求ポジションが「無し」とされても要求ポジション(比較用)はDポジションのまま保持される。そして、Pポジションから非Pポジションへ切り替える為のPロック駆動モータの動作期間が経過したt2時点において、制御ポジションがDポジションへ切り替えられる。このように要求ポジションが「無し」とされた後に制御ポジションが要求ポジションに対応したDポジションへ切り替えられる場合であっても、要求ポジション(比較用)はDポジションとされるので、要求ポジションと制御ポジションとの比較において誤って異常と判定されることが防止される。加えて、制御ポジションが非走行ポジション(ここではPポジション)から走行ポジション(ここではDポジション)へ切り替えられる場合、その切替え過程では制御ポジションは非走行ポジションとされるので、誤って異常と判定されることが防止される。より具体的には、制御ポジションがPポジションから非Pポジションへ切り替えられる場合、その切替え過程では制御ポジションはPポジションとされるので、誤って異常と判定されることが防止される。次いで、図7のt3時点において、要求ポジションがRポジションとされると、要求ポジション(比較用)はRポジションへ更新される。ここでは非Pポジションのまま切り替える必要がないので、制御ポジションも速やかにRポジションへ切り替えられる。次いで、図7のt4時点において、要求ポジションがPポジションとされると、要求ポジション(比較用)はPポジションへ更新される。そして、非PポジションからPポジションへ切り替える為のPロック駆動モータの動作期間が経過したt5時点において、制御ポジションがPポジションへ切り替えられる。このPロック駆動モータの動作期間では、非Pポジションのままであるので、制御ポジションは速やかにNポジションへ切り替えられる。このように制御ポジションが非PポジションからPポジションへ切り替えられる場合、その切替え過程では制御ポジションはNポジションとされるので、誤って異常と判定されることが防止される。次いで、図7のt6時点において、要求ポジションがNポジションとされると、要求ポジション(比較用)はNポジションへ更新される。そして、Pポジションから非Pポジションへ切り替える為のPロック駆動モータの動作期間が経過したt7時点において、制御ポジションがNポジションへ切り替えられる。次いで、図7のt8時点において、要求ポジションがDポジションとされると、要求ポジション(比較用)はDポジションへ更新される。ここでは非Pポジションのまま切り替える必要がないので、制御ポジションも速やかにDポジションへ切り替えられる。その後要求ポジションが「無し」とされても要求ポジション(比較用)はDポジションのまま保持されるので、誤って異常と判定されることが防止される。次いで、図7のt9時点において、要求ポジションの変化が無く、要求ポジション(比較用)がDポジションで保持されたまま制御ポジションがRポジションへ切り替えられると、異常と判定される。
上述のように、本実施例によれば、要求ポジションの変化に基づいた制御ポジションの切替えが切替機構16による切替えを伴う為に、シフト操作装置30において操作位置から初期位置へ戻された後に制御ポジションがその操作位置に対応したシフトポジションへ切り替えられる場合、要求ポジションは初期位置に基づいた要求ポジションとされるが、保持された要求ポジションはその操作位置に応じた要求ポジションとされるので、シフト操作装置30がモーメンタリ型である場合に、要求ポジションと制御ポジションとの比較において、誤って異常と判定されることが防止される。
また、本実施例によれば、要求ポジションの走行ポジションへの変化に基づいた制御ポジションの走行ポジションへの切替えが切替機構16による切替えを伴う為に、シフト操作装置30において走行位置から初期位置へ戻された後に制御ポジションが走行ポジションへ切り替えられる場合、要求ポジションは初期位置に基づいた要求ポジションとされるが、要求ポジション(比較用)は走行ポジションとされるので、誤って異常と判定されることが防止される。
また、本実施例によれば、運転者が所望する走行方向とは反対の走行方向へ制御ポジションが制御された場合は異常と判定することで、所定のフェールセーフ処理の実施が可能となる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、制御ポジションが非走行ポジション(P,Nポジション)である場合には、要求ポジションが何れであっても正常と判定されるので、異常判定部86による正常/異常の判定は、例えば要求ポジション或いは制御ポジションが走行ポジション(R,D,Bポジション)へ変化した場合に少なくとも実行するようにしても良い。又、要求ポジションが非走行ポジションへ変化する場合には、必ずしもその要求ポジションを保持して要求ポジション(比較用)としなくても良い。
また、前述の実施例では、シフト操作装置30はシフトレバー32及びPスイッチ38を備えていたが、これに限らない。例えば、シフト操作装置30は、運転者のシフト意思を電気的信号に変換する操作装置であれば良い。具体的には、シフト操作装置30は、各シフトポジションに対応したP,R,N,D等の操作位置と、その操作位置へ操作されるレバーやダイヤル等の操作子と、その操作子が各操作位置へ操作されたことを電気的に検出する位置センサとを備えているような操作装置であれば良い。
また、前述の実施例では、ディテントプレート56の回動動作に連動してPポジション(パーキングロックポジション、ロック状態)と1つの非Pポジション(非パーキングロックポジション、非ロック状態)とを選択的に切り替える切替機構16に本発明を適用した例を示したが、これに限らない。例えば、P,R,N,D等の各シフトポジションに対応して、Pロック駆動モータ50の作動により自動変速機18のシフトポジションを切り替える切替機構であっても本発明は適用され得る。
また、前述の実施例において、自動変速機18は、変速機単体、トルクコンバータ及び複数の変速比を有する変速機、或いはこの変速機等に加え減速機構部やディファレンシャル機構部により構成される。この変速機は、公知の遊星歯車式自動変速機、公知の同期噛合型平行2軸式自動変速機、公知のDCT(Dual Clutch Transmission)、公知のベルト式無段変速機、公知のトラクション型無段変速機、エンジンからの動力を第1電動機及び出力軸へ分配する例えば遊星歯車装置で構成される差動機構とその差動機構の出力軸に設けられた第2電動機とを備えてその差動機構の差動作用によりエンジンからの動力の主部を駆動輪側へ機械的に伝達しエンジンからの動力の残部を第1電動機から第2電動機への電気パスを用いて電気的に伝達することにより電気的に変速比が変更される電気式無段変速機として機能する自動変速機、或いはエンジン軸や出力軸などに動力伝達可能に電動機が備えられる所謂パラレル式のハイブリッド車両に搭載される自動変速機などである。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
14:駆動輪(車輪)
16:切替機構
18:自動変速機
30:シフト操作装置
32:シフトレバー(操作子)
38:Pスイッチ(操作子)
50:Pロック駆動モータ(アクチュエータ)
60:パーキングギヤ(回転歯)
62:パーキングロックポール(ロック歯)
80:電子制御装置(シフト切替制御装置)
82:要求ポジション設定部
84:シフトポジション切替制御部
86:異常判定部
88:要求ポジション保持部

Claims (3)

  1. 運転者によって操作されていないときは初期位置に戻され、且つ、自動変速機のシフトポジションに対応した操作位置へ運転者により操作される操作子を有するシフト操作装置と、車輪と共に回転する回転歯にロック歯が噛み合うロック状態と前記ロック状態が解除された非ロック状態とをアクチュエータの作動により切り替える切替機構とを備える車両において、前記初期位置及び前記操作位置に基づいて要求ポジションを設定する要求ポジション設定部と、前記要求ポジションに基づいて前記自動変速機のシフトポジションを電気的に切り替えるものであり、前記ロック状態とすることによって、前記自動変速機のシフトポジションを、前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断され、且つ、前記切替機構によって前記車輪の回転が機械的に阻止される駐車ポジションとする一方で、前記非ロック状態とすることによって、前記自動変速機のシフトポジションを、前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断されるニュートラル状態とする為の中立ポジション、及び前記車両を走行させる為の走行ポジションの何れかのシフトポジションとするシフトポジション切替制御部とを備える、車両のシフト切替制御装置であって、
    前記要求ポジション設定部により設定された要求ポジションを、前記要求ポジション設定部により前記操作位置に基づいて新たに要求ポジションが設定されるまで保持する要求ポジション保持部と、
    前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションと、前記自動変速機のシフトポジションとを比較して異常であるか否かを判定する異常判定部と
    を、更に備え
    前記異常判定部は、前記自動変速機のシフトポジションが前記走行ポジションである場合は、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションが、前記初期位置に基づく要求ポジションである場合、前記駐車ポジションである場合、及び前記中立ポジションである場合の何れの場合も異常であると判定する一方で、前記自動変速機のシフトポジションが、前記駐車ポジションである場合及び前記中立ポジションである場合の何れの場合も、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションが、前記初期位置に基づく要求ポジションである場合、前記駐車ポジションである場合、前記中立ポジションである場合、及び前記走行ポジションである場合の何れの場合も正常であると判定することを特徴とする車両のシフト切替制御装置。
  2. 前記異常判定部は、前記自動変速機のシフトポジションが前記走行ポジションである場合は、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションが前記シフトポジションとは走行方向が反対となる走行ポジションである場合に異常であると判定することを特徴とする請求項に記載の車両のシフト切替制御装置。
  3. 前記異常判定部は、前記要求ポジション保持部により保持された要求ポジションと、前記自動変速機のシフトポジションとを比較して異常である状態か否かを判定し、前記異常である状態が所定時間以上継続した場合に異常であると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両のシフト切替制御装置。
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